JPH075439B2 - 接合フェライトの製造方法 - Google Patents

接合フェライトの製造方法

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JPH075439B2
JPH075439B2 JP1232229A JP23222989A JPH075439B2 JP H075439 B2 JPH075439 B2 JP H075439B2 JP 1232229 A JP1232229 A JP 1232229A JP 23222989 A JP23222989 A JP 23222989A JP H075439 B2 JPH075439 B2 JP H075439B2
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和博 高口
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、接合ヘッドの材料となる単結晶Mn-Znフェラ
イトと多結晶Mn-Znフェライトとの接合体である接合フ
ェライトの製造方法に関するものである。
(従来の技術) Mn-Znフェライト単結晶は、VTR用磁気ヘッドの材料とし
て広く使用されている。これは、Mn-Znフェライト単結
晶が化学的に安定な物質である、電気抵抗値が高いため
高周波領域での透磁率が高い、耐摩耗性、加工性に優れ
ている等の長所を有するためである。処が、Mn-Znフェ
ライト単結晶には摺動ノイズが大きいという欠点があ
り、S/N比の面で問題を有している。
一方、Mn-Znフェライト単結晶は、HDDやFDDの磁気ヘッ
ド用の材料として用いられており、摺動ノイズが少ない
という長所を有するものの、結晶粒の脱落を生じ易く、
狭ギャップ加工が難しい、寿命が短い等の欠点を有して
いる。
これらの問題点を解決するため、Mn-Znフェライト単結
晶とMn-Znフェライト多結晶との接合体を用いた磁気ヘ
ッド(以下、接合ヘッドという)が近年使用されるよう
になってきた。接合ヘッドは、第1図に示すように媒体
が摺動するギャップ近傍には単結晶を配置し、その他の
部分には他結晶が配置する構成となっており、単結晶と
多結晶とは固相反応によって直接接合されている。この
ような接合ヘッドは、Mn-Znフェライト単結晶とMn-Znフ
ェライト多結晶との接合体(以下、接合フェライトとい
う)より製造される。接合フェライトは、一般にMn-Zn
フェライト単結晶部材とMn-Znフェライト多結晶部材と
を突き合わせ、5kg/cm2以上の圧力下、1,150〜1,350℃
で熱処理することにより、単結晶と多結晶とを固相反応
により接合して製造されている。
(発明が解決しようとする課題) 高温圧力下で、単結晶及び多結晶を固相反応により接合
させるに際しては、単結晶及び多結晶の接合面を鏡面に
仕上げるのが一般的である。しかしながら、この製造方
法により単結晶と多結晶とを接合しても、接合面全面を
固相反応により接合させるのは難しく、第2図に示すよ
うに接合部に一部接合されない部分が残ってしまう場合
があった。このような接合不良部分を含んだ接合フェラ
イトを用いて接合ヘッドを製造するとヘッドの製造歩留
が低下してしまう。また、固相反応により接合された部
分においても、単結晶が多結晶側に成長してしまい、そ
の成長部分の長さが各部分によって異なるため、第3図
に示すように単結晶と多結晶との界面が凹凸になってし
まう。このような界面が凹凸である接合フェライトを用
いて接合ヘッドを製造すると、ヘッドによって単結晶部
の長さが異なるため、S/N比、再生出力等のヘッド特性
のバラつきを生じることとなる。
本発明は、従来の技術では解決できなかった上記諸欠点
を解消したMn-Znフェライト単結晶とMn-Znフェライト多
結晶の接合不良がなく、また単結晶の成長を抑えた接合
フェライトの製造方法を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、かかる課題を解決するために接合方法に
ついて種々検討した結果、本発明に到達したもので、そ
の要旨とするところは、 Mn-Znフェライト単結晶とMn-Znフェライト多結晶とを加
熱、加圧下に接合させるに際し、Mn-Znフェライト単結
晶とMn-Znフェライト多結晶の接合面の表面粗さRmaxが
夫々0.1μm以下であり、かつ、接合面における表面粗
さRmaxの最大値Aと最小値Bとを次の関係式 A−B<0.02(μm) を満足させることを特徴とする接合フェライトの製造方
法にある。
以下、本発明を詳細に説明する。
Mn-Znフェライト単結晶とMn-Znフェライト多結晶とを接
合させて接合フェライトを製造するに当たって、夫々の
接合面を鏡面加工すると、結晶表面に加工歪が導入され
る。この加工歪は熱処理することによって解放され、こ
の加工歪の解放が駆動力となって単結晶が成長し、単結
晶と多結晶との界面が凹凸になってしまう。接合面の各
部分で導入されている加工歪の量によって、単結晶の成
長量が決まってくるため、単結晶の成長のばらつきを抑
えるには、鏡面加工時に導入される加工歪のばらつきを
少なくすれば良い。しかるに、結晶表面の加工歪は、単
結晶フェライト、多結晶フェライト共に夫々の結晶表面
の粗さと相関があるため、接合面全体での結晶表面の粗
さRmaxのばらつきを小さくすれば、加工歪のばらつきを
抑えることが出来る。単結晶フェライト、多結晶フェラ
イト夫々の表面粗さRmaxの接合面全体での最大値Aと最
小値Bとの差を0.02μm以下としたのは、夫々の表面粗
さRmaxの接合面全体での最大値Aと最小値Bとの差が0.
02μm以上の鏡面同志を接合した時には、単結晶の成長
量が各部分で大きく異なり、単結晶と多結晶との界面が
凹凸が激しくなるからである。夫々の表面粗さRmaxの接
合面全体での最大値Aと最小値Bとの差は小さけれど小
さいほど良い。
本発明の適用されるMn-Znフェライト組成はFe2O345〜65
mol%、MnO25〜45mol%、ZnO5〜25mol%の範囲である。
以下、本発明の実施態様を実施例と比較例を挙げて説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜3及び比較例1、2) 単結晶フェライト(Fe2O3:52.5mol%、MnO:26.5mol%、
ZnO:21mol%)は、ブリッジマン法によって作製された
単結晶インゴットより15mm×15mm×1mmtの板状に切り出
した。多結晶フェライトは平衡酸素分圧下1,300℃で5
時間焼成して作製し、15mm×15mm×3mmtの板状に切り出
した。多結晶の組成は、単結晶の組成とほぼ同じになる
様にした。これら板状の単結晶、多結晶の15mm×15mmの
面を接合面とし、鏡面に加工した。接合面の夫々の表面
粗さRmaxの接合面全体での最大値Aと最小値Bとを表1
に示す。その後、5kg/cm2の圧力下、1,250℃で熱処理
し、単結晶と多結晶とを接合した。接合後これを切断
し、断面を観察して接合不良と単結晶の成長を調べた。
単結晶化が最も進んだ個所の単結晶成長量と最も進んで
いない個所の単結晶成長量の差を表1に示す。
(発明の効果) 本発明によればMn-Znフェライト単結晶とMn-Znフェライ
ト多結晶と接合させた接合フェライトを接合不良を極力
抑えて歩留まり良く製造することができ、かつ単結晶の
成長のばらつきを抑えることができるため、磁気記録再
生ヘッドのヘッド特性のばらつきも低減されて、産業上
極めて有益である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例を示す接合ヘッドの縦断
面図、第2図は接合不良時の接合部の断面拡大模式図、
第3図は凹凸の大きな接合部の断面拡大模式図、第4図
は正常接合時の接合部の断面拡大模式図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 41/02 D 8019−5E

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Mn-Znフェライト単結晶とMn-Znフェライト
    多結晶とを加熱、加圧下に接合させるに際し、Mn-Znフ
    ェライト単結晶とMn-Znフェライト多結晶の接合面の表
    面粗さRmaxが夫々0.1μm以下であり、かつ、接合面に
    おける表面粗さRmaxの最大値Aと最小値Bとを次の関係
    式 A−B<0.02(μm) を満足させることを特徴とする接合フェライトの製造方
    法。
JP1232229A 1989-09-07 1989-09-07 接合フェライトの製造方法 Expired - Lifetime JPH075439B2 (ja)

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JPH0397700A JPH0397700A (ja) 1991-04-23
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60195097A (ja) * 1984-03-19 1985-10-03 Ngk Insulators Ltd フエライト単結晶の製造法
JPS62113787A (ja) * 1985-11-11 1987-05-25 Ngk Insulators Ltd 単結晶フェライト体の製造法

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JPH0397700A (ja) 1991-04-23

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