JPH075426B2 - 活性材料の単結晶成長のための黒鉛モールド及びその製造方法 - Google Patents
活性材料の単結晶成長のための黒鉛モールド及びその製造方法Info
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- JPH075426B2 JPH075426B2 JP3212624A JP21262491A JPH075426B2 JP H075426 B2 JPH075426 B2 JP H075426B2 JP 3212624 A JP3212624 A JP 3212624A JP 21262491 A JP21262491 A JP 21262491A JP H075426 B2 JPH075426 B2 JP H075426B2
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Description
AlまたはAl−Liのような高活性材料の単結晶成長
に関する。
高品質単結晶は、化学研究及び工学応用において重要な
役割を果たしている。一般に、単結晶成長のための方法
として、 1)チェクラルスキ(Czochralski)結晶引
っ張り法、 2)浮遊領域結晶成長法、 3)ブリッジマン(Bridgman)結晶成長法、及
び 4)方向性凍結結晶成長法 などが挙げられる。
金タービンブレードのような金属の単結晶材料の成長に
は、ブリッジマン結晶成長法、方向性凍結結晶成長法、
又は上記2法の改良法が用いられることが多い。ブリッ
ジマン結晶成長法及び方向性凍結結晶成長法において
は、出発物質は真空又は制御された雰囲気中に保持され
る。材料の温度勾配の調節又は単方向性の熱放散によっ
て、前記出発材料から溶融した液体金属は固化され始め
る。単結晶選別機によって、この金属は結晶化し単結晶
を形成する。したがって、単結晶選別機は上記2法にお
いて極めて重要である。単結晶選別機は、円錐型、ネッ
ク型、複数ネック型、S形型、Z形型、らせん型などを
含むさまざまな型であってよい。単結晶選別機の形状が
複雑であるので、一般に、単結晶成長に使用されるモー
ルドは、適当な結合材料とともにセラミック粉末(Si
O2又はAl2O3)から製造された焼流し精密鋳造シェ
ルモールドである。
製造されたこのシェルモールドは、長時間にわたって溶
融金属と接触することになる。特に、シェルモールドの
成分は、成長しつつある単結晶の品質及び純度に悪影響
を及ぼすことがある。純粋なアルミニウム、アルミニウ
ム合金またはマグネシウム合金のような活性材料が成長
する際、シェルモールドの成分は溶融金属と反応する。
その結果、単結晶の成分はほとんど制御不可能となり、
これによって、良好な単結晶の成長に有害な新しい粒子
の核形成が促進される。単結晶が得られる可能性は、ま
だわずかに残っているが、その転位密度は余りにも高い
ため高品質単結晶にはならない。
いられた。 1)Al2O3、ZrO2,ZrSiO4などのような熱動
力学的に安定した材料をセラミックシェルモールドに使
用すること、または 2)溶融金属をシェルモールドから単離するためにシェ
ルモールド上に適切なコーティングを施すこと。例え
ば、黒鉛、シリコンカーバイド(CSi)、酸化ジルコ
ニウム(ZrO2)などが広く使用されている。
は欠点も有している。セラミック粉末及びコーティング
は、それらがモールドに適用されるときに結合材料と混
合される。結合材料は、通常、水ガラス(けい酸ナトリ
ウム)、シリカゲル溶液、またはエチルシリケートから
選択される。焼成後、結合材料の残渣がまだある。この
残渣は溶融金属と反応し、コーティングの破砕及び破壊
の原因となる。更に、このコーティング材料がシェルモ
ールドに適用されるときに、狭い孔(類)を有する単結
晶選別機はコーティング材料が詰まり易く、これによっ
て単結晶が成長できなくなる。
たはマグネシウム合金のような高活性材料の成長におい
て、黒鉛は理想的な不活性るつぼ材料であることが知ら
れていた。一方、商業的に供給される大量の黒鉛片は、
加工が容易である。したがって、黒鉛は、旋盤によって
単結晶成長のためのるつぼを作製するのに用いられた。
旋盤の限界の故に、黒鉛は、単結晶選別のためのるつぼ
の底部に円錐状の空洞を形成するようにしか加工できな
い。しかしながら、円錐型単結晶選別機は、多数の粒子
が核形成することがあり、かつ、最適成長方向において
単結晶選別の能力を有していないため、良好な選別機と
はいえない。したがって、このような選別機の効果は、
満足すべきものではない。
び制御可能な成分を有する高品質単結晶成長のために、
活性材料成長のための黒鉛モールドを製造する方法及び
その方法により製造された黒鉛モールドを提供すること
を目的とする。本発明のもうひとつの目的は、単結晶成
長のための単結晶選別機を有するモールドを提供するこ
とである。単結晶成長において、溶融金属と接触するモ
ールドの部分は、不活性な黒鉛材料からできている。
モールド製造方法は、 a)上端を有する単結晶選別機ワックス構成要素を作製
し; b)底部に該単結晶選別機ワックス構成要素の上端の直
径と等しい直径の孔を有する黒鉛モールド基部を作製
し; c)該黒鉛モールド基部へワックスを充填し、かつ、該
孔に該単結晶選別機ワックス構成要素をワックス溶接し
て黒鉛シェルを有する組み立てられたワックス構成要素
を形成し; d)該組み立てられたワックス構成要素に、浸積、焼成
及びワックス除去を含む焼流し精密鋳造モールド製造法
を適用し、単結晶選別機付きで、かつセラミックシェル
及び成長した単結晶と接触する黒鉛の内部表面を有する
黒鉛モールドを作製する;ことからなる。
説明する。図1に示す筒状の黒鉛モールド基部13は、
切断、彫刻または上記2法の組み合わせによって作製さ
れる。このモールド基部13の空洞14は、さまざまな
形状の単結晶をそれぞれ成長させるために、さまざまな
形状であってよい。例えば、空洞14の形状は、円筒、
楕円円筒、正方形カラム、長方形カラムまたはタービン
ブレードであってよい。空洞14の上部15は、典型的
には多結晶インゴットである出発材料を適量入れるため
に拡張されている。単結晶選別機との接続の便宜のため
に、空洞14の底部12は、円錐状になっている。更
に、モールド基部13の底部端近くのネジ山16は、黒
鉛モールド基部13へのセラミックシェルの付着を向上
させるように設計されている。黒鉛モールド基部13の
底部には、小孔11が穿設してある。この小孔11の直
径は、単結晶選別機ワックス構成要素22の上端23の
それに等しい(図2及び図6参照)。
は、円錐型、ネック型、複数ネック型、S形型、Z形
型、らせん型、またはその他の所望の型を含むさまざま
な型であってよい。
3の空洞14がワックスで充填された後、単結晶選別機
ワックス構成要素22の上端は、小孔11において該黒
鉛モールド基部13にワックス溶接され、組み立てられ
たワックス構成要素を形成する。次に、焼き流し鋳造モ
ールド製造法においてセラミックコーティング適用の従
来方法を、この組み立てられたワックス構成要素に適用
する。ワックス除去及びモールド焼成後に、図3に示し
たような単結晶成長のための単結晶選別機付き黒鉛モー
ルドが得られる。黒鉛モールド全体の外面31は、従来
の焼き流し鋳造に使用されたシェルモールドと同じセラ
ミック材料である。単結晶選別機を除いて、溶融金属に
接触する黒鉛モールドの内側部分は黒鉛モールド基部1
3である。
ドは、ブリッジマン結晶成長法、又は方向性凍結結晶成
長法において、単結晶を成長させるために使用すること
ができる。最初に、出発材料片を空洞14に入れ、次に
真空または制御された雰囲気中で溶融する。その後、溶
融金属を、単結晶選別機22の底部端21からモールド
の先端への方向に漸次冷却し、これによって、新しい粒
子の核形成が促進される。これらの粒子が成長する間、
それらのうちのひとつのみが単結晶選別機を通過でき、
そして空洞14中へ成長する。この時、空洞14中で成
長する単結晶は、不活性な黒鉛モールド基部13にのみ
接触した状態にある。したがって、溶融金属及びセラミ
ックシェルモールドの材料の間の反応が防止される。低
転位密度及び制御可能な成分を有する高品質単結晶がこ
のようにして得られる。
以下に記載した。これは、さらに明確に理解するための
説明的実施例であり、限定的実施例ではない。図4は、
本発明による黒鉛モールドを示したものである。図5
は、図4に示した黒鉛モールドに使用された黒鉛モール
ド基部を示しており、それは、旋盤によって円筒状黒鉛
片から作製されている。この黒鉛モールド基部の空洞の
上部は、内径30mm及び外径36mmを有している。
単結晶が成長する場であるこの黒鉛モールド基部の空洞
は、内径15mm及び外径21mmを有している。この
黒鉛モールド基部の空洞の底部は円錐状である。内径
4.5mmの小孔が、この黒鉛モールド基部の底部表面
に穿設されている。図6に示したらせん型単結晶選別機
ワックス構成要素が利用される。
発物質約80gを、それぞれ、図4に示したように2つ
の黒鉛モールドに充填する。ブリッジマン結晶成長法に
よって、純粋アルゴンの制御雰囲気下において、純粋ア
ルミニウム及びAl−Li合金の単結晶ロッドが5×1
0-6m/sの速度で成長する。これらの単結晶ロッドの
特徴は、下記のようである。
ない。 2)これらの単結晶の化学組成は、極めて変化が少な
い。例えば、99.8%の純粋なアルミニウム出発物質
から成長する単結晶の化学組成の変化は、測定不可能で
ある。Al−3%Li合金の出発物質の別の実施例で
は、単結晶Li損失は15%未満である。この結果は、
例えば、Y.Miura,A.Matsui,M.Fu
rukawa及びM.Nemoto:アルミニウム−リ
チウムIII、C.Baker,P.J.Gregso
n,S.J.Harris及びC.J.Peel編著
(金属学会(The Institute of Me
tals)、ロンドン、1986)427頁などの最近
の参考論文にあるものよりも優れている。 3)純粋アルミニウム及びAl−Li合金単結晶の転位
密度はそれぞれ、1.72×108m-2及び9.11×
107m-2であり、これらは、先行技術よりも1乃至2
桁低い。
次の効果が奏せられる。請求項1−3の黒鉛モールド及
びその製造方法においては、モールド基部が、不活性な
性質を有する黒鉛で作製され、単結晶は、この黒鉛モー
ルド基部とのみ接触した状態で成長するので、溶融金属
とセラミックシェルモールド材料との間の反応が防止さ
れ、その結果、低転位密度及び制御可能な成分を有する
高品質単結晶が得られる。請求項4の黒鉛モールドにお
いては、出発材料の充填が容易になる。請求項5の黒鉛
モールドにおいては、黒鉛モールド基部へのセラミック
シェルの付着性が向上する。請求項6の黒鉛モールドに
おいては、黒鉛モールド基部と単結晶選別機との接続性
が向上する。
立てられたワックス構成要素の断面図。
Claims (5)
- 【請求項1】 a)上端を有する単結晶選別機ワックス
構成要素を作製し; b)底部に該単結晶選別機ワックス構成要素の上端の直
径と等しい直径の孔を有する黒鉛モールド基部を作製
し; c)該黒鉛モールド基部へワックスを充填し、かつ、該
孔に該単結晶選別機ワックス構成要素をワックス溶接し
て黒鉛シェルを有する組み立てられたワックス構成要素
を形成し; d)該組み立てられたワックス構成要素に、浸漬、焼成
及びワックス除去を含む焼流し精密鋳造モールド製造法
を適用し、単結晶選別機付きで、かつセラミックシェル
及び成長した単結晶と接触する黒鉛の内部表面を有する
黒鉛モールドを作製する; ことからなる単結晶成長のための黒鉛モールド製造方
法。 - 【請求項2】 底部端、上端、黒鉛内側部分及びセラミ
ック外側部分を有するモールド本体と、該黒鉛内側部分
において単結晶が成長する該モールド本体の該底部端に
接続されたセラミック単結晶選別機とからなる単結晶成
長のための黒鉛モールド。 - 【請求項3】 前記モールド本体の上端が拡張されてい
る請求項2記載の黒鉛モールド。 - 【請求項4】 前記黒鉛内側部分の底部端の外部表面に
ネジ山が設置されている請求項2記載の黒鉛モールド。 - 【請求項5】 前記モールド本体の前記底部端が実質的
にその中に形成された円錐状の空洞を有する請求項2記
載の黒鉛モールド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3212624A JPH075426B2 (ja) | 1991-07-30 | 1991-07-30 | 活性材料の単結晶成長のための黒鉛モールド及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP3212624A JPH075426B2 (ja) | 1991-07-30 | 1991-07-30 | 活性材料の単結晶成長のための黒鉛モールド及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0672790A JPH0672790A (ja) | 1994-03-15 |
JPH075426B2 true JPH075426B2 (ja) | 1995-01-25 |
Family
ID=16625763
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3212624A Expired - Lifetime JPH075426B2 (ja) | 1991-07-30 | 1991-07-30 | 活性材料の単結晶成長のための黒鉛モールド及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH075426B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69028595T2 (de) * | 1989-03-07 | 1997-05-07 | Dainippon Printing Co Ltd | Wärmetransferblatt |
CN110306237A (zh) * | 2019-06-26 | 2019-10-08 | 泰州市金鹰精密铸造有限公司 | 一种设计高效选晶器的方法 |
-
1991
- 1991-07-30 JP JP3212624A patent/JPH075426B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0672790A (ja) | 1994-03-15 |
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