JPH0754261Y2 - 高温高圧プレス機のプレスシリンダー - Google Patents

高温高圧プレス機のプレスシリンダー

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JPH0754261Y2
JPH0754261Y2 JP4438090U JP4438090U JPH0754261Y2 JP H0754261 Y2 JPH0754261 Y2 JP H0754261Y2 JP 4438090 U JP4438090 U JP 4438090U JP 4438090 U JP4438090 U JP 4438090U JP H0754261 Y2 JPH0754261 Y2 JP H0754261Y2
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JP
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cylinder
press
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pressure
high pressure
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精 武居
守 田村
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大和田カーボン工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、多種セラミックや超硬合金などの高温高圧下
の焼結成形などで用いる高温高圧プレス機のプレスシリ
ンダーに関するものである。
従来の技術 従来、特殊なセラミックや超硬合金を製造する際に用い
る高温高圧プレス機は、第2図に示すように、受台1
と、この受台1の上に設置した人造黒鉛からなる円筒状
の外筒2と、この外筒2の内側に内周面に接して嵌合し
た人造黒鉛材からなる一般にスリーブといわれる内筒3
と、この内筒3の内側に嵌合した人造黒鉛材からなる上
下2枚の押板4A,4Bおよび上側の押板4Aの上方の押棒5
とで形成したプレスシリンダーを備えている。この高温
高圧プレス機によりセラミックや超硬合金を焼結成型す
る場合、上下2枚の押板4Aと4Bの間に被焼結成型材料を
装填し、真空中またはアルゴン、窒素などの非酸化性の
雰囲気中で押棒5により100kg/cm2以上の圧力で加圧
し、誘導加熱または人造炭素材料による電気抵抗加熱に
より1000℃以上に加熱する。
ところで、上記のような1000℃以上の温度で高圧に耐え
る材料としては、従来人造黒鉛材のほかには無かった
が、それにもかかわらず最近はさらに高圧条件に耐え得
るものが要望され、人造黒鉛材の外筒2の肉厚を厚くす
ることによる対応が考えられている。しかしなお強度不
足で、しかも著しく厚くする必要があり、重量が重くて
作業しにくく、かつ内部容積が小さくなり、収容量が少
なく非能率となっている。
上記のような問題を改善するために、最近開発された炭
素繊維強化炭素複合材(以下CRCという)を上記の高温
高圧プレス機におけるプレスシリンダーの外筒2に用い
ることが試みられている。なおこのCRCは比重が小さ
く、一般の人造黒鉛材に比べて数倍の曲げ、引張り、衝
撃などの強度を有し、さらに非酸化性雰囲気中の高温で
の特性が他の材料よりも顕著にすぐれているため、たと
えばミサイル、ロケットなどの部品、航空機のブレーキ
などに使用されている。CRCによる円筒状の外筒の作製
は通常次のような手順で行なう。すなわち炭素長繊維に
フェノール樹脂、エポキシ樹脂あるいはフラン樹脂を含
浸させて、所定の直径の金属円筒に所定の幅(すなわち
外筒の長さ)および厚さに巻付け、100℃〜200℃で硬化
反応させ、金属円筒を抜き取って円筒を形成した後、こ
の円筒を1000℃以上で焼成すると、それにより熱硬化性
樹脂が分解し、一部は炭素として残るが、残部は気体と
なって空隙を生ずる。その空隙を埋めるために熱硬化性
樹脂液かピッチの如き熱可塑性樹脂を含浸させ焼成する
と言う工程を繰返して高密度化を図る。
CRCからなる円筒の円周方向の引張強度は2500kg/cm2
度で、一般人造黒鉛材の約10倍以上である。一方高温高
圧プレス機のプレスシリンダーの外筒の強度と内圧とに
は次式の関係があり、 σtmax=P(γ1 2+γ1 2)/(γ1 2−γ1 2) …(1) (ただしσt:円周方向の引張強度、P:内圧、γ1:外半
径、γ2:内半径)円周方向の引張強度が強いことは高
い内圧をかけることができる。したがって、CRCからな
る外筒2を用いることにより、高温高圧でのセラミック
や合金などの焼結成型を、従来の高温高圧プレス機の場
合より高い圧力を加えて実施できるので、高密度の焼結
体を得ることができ、かつ外筒2の肉厚を薄くすること
ができて軽量となり、一方内径を大きくすることができ
て容量が大きくなり生産性が向上するなどの利点がある
ことが知られている。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、CRCからなる円筒の製造にあたって、中
空円筒の肉厚が50mmを超えると、焼成によって熱硬化性
樹脂が分解して生じた空隙に熱硬化性樹脂液かピッチの
如き熱可塑性樹脂を含浸させるにあたって、内部迄浸透
しにくくなる。そこで、焼成によって生じた空隙に浸透
させるにあたって、容器に入った樹脂液中に焼成したCR
Cを沈め、真空ポンプで細孔中の空気を抜いてから樹脂
液を加圧して浸透させて含浸の効率を向上させるとか、
樹脂の粘度を下げて含浸しやすくなるなどの方法をとっ
ている。
しかるに、細孔の摩擦損失は l:管の長さ d:管径 v:管内の流速 λ:摩擦係数 に示す如く、表面からの距離が長く細孔になる程摩擦損
失が大きく、浸透しにくくなりしたがって含浸焼成を繰
返し緻密化を計る程表層が緻密化するため、表層が細孔
となり加圧しても摩擦損失が大きく、かえって中心部に
樹脂液が入りにくくなり、緻密化が計れない。CRCの緻
密化が進めば強度は高くなるが緻密化が進まなければ弱
くなる。緻密化の程度は比重の変化を見ることにより判
断できる。1600℃で焼成したCRCの含浸の回数と比重と
強度の関係は次の通りである。
含浸焼成回数 比重 曲げ強度kg/cm2 1 1.28 540 2 1.40 660 3 1.48 1210 4 1.53 1670 即ち、強度を上げるためには緻密化して比重を上げるこ
とが必要であるのに内部迄浸透がしにくく、肉の厚いCR
Cに対しては困難である。
しかるに最近はさらに高圧を要する焼結条件のセラミッ
クや焼結合金でしかも大型が要望されるため、上記
(1)式に示す如く、CRCの引張強度σの向上と外半径
γ1と内半径γ2の差、即ちCRCのプレスシリンダーの肉
を厚くする要望が強くなるのに対して、充分に緻密化さ
れた肉の厚い中空ホットプレス用シリンダーが得られな
かった。
本考案は上記のような課題を解決するもので、肉の厚い
大型の高圧に耐える高温高圧プレス機のプレスシリンダ
ーを提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 この課題を解決するために本考案は、炭素繊維強化炭素
複合材からなる厚みが10mm〜50mmの範囲の中空の円筒の
内部に、1〜0mmなる嵌め合い隙間を有して嵌合し厚み
が10mm〜50mmの範囲の炭素繊維強化炭素複合材からなる
中空の円筒を設け、さらにこの円筒の内部に1〜0mmな
る嵌め合い隙間を有して嵌合し厚みが10mm〜50mmの範囲
の炭素繊維強化炭素複合材からなる中空の円筒を設けた
ものである。
以下、図面に基づいて説明すると、第1図において、外
筒11は炭素繊維強化複合炭素材からなる厚みが10mm〜50
mmで、第1の内筒12は外筒11の内部に1〜0mmなる嵌め
合いの隙間を有して嵌合する肉の厚みが10mm〜50mmの炭
素繊維強化複合炭素材からなり、第2の内筒13は第1の
内筒12の内側に1〜0mmなる嵌め合いの隙間を有して嵌
合する肉の厚みが10mm〜50mmの炭素繊維強化複合炭素材
からなる。14A,14Bは押し板、15は押し棒、16は受け台
であり、何れも耐熱材料でできている。
上記構成の高温高圧プレス機のプレスシリンダーにおい
ては、上下2枚の押し板14A,14Bと第2内筒13との間に
被焼結成型材料を装填し誘導加熱あるいは電気抵抗加熱
などにより加熱し、かつ押し棒15で加圧して焼結成形す
る。
作用 この構成により、CRCからなるそれぞれの円筒の肉厚が5
0mm以下であるため、中心迄の樹脂含浸が可能となり、
それぞれが高強度のCRCからなる円筒となる。従って、
それを多重に嵌め込むことにより従来一個の円筒ではで
きなかった肉の厚いCRCによる高温高圧プレス機のシリ
ンダーを得ることができた。1個の円筒の肉厚は10mm〜
50mmであり、望ましくは30mm以下であり、その場合は樹
脂液の加圧が5kg/cm2で5時間の含浸により中心迄の浸
透が可能である。また、10mmより小さい肉厚の円筒を多
重に重ねることは炭素繊維にフェノール樹脂、エポキシ
樹脂あるいはフラン樹脂を含浸させて巻付ける金属円筒
を数多く必要とすることにもなり、経済的に不利であ
る。また、50mmを超えると中心迄含浸させるため樹脂液
の粘度を下げることになり、付着量が少なくなり、緻密
化のための含浸回数を多く必要とし、且つ樹脂液の加圧
を高圧にししかも長時間を要するなど経済的に不利であ
る上、内部迄均一に緻密化することは困難である。
実施例 以下、本考案の実施例について説明する。
炭化硅素の焼結体で直径が600mm、厚みが50mmの製品を
高温高圧プレス機で作った。焼成温度が2000℃、圧力が
400kg/cm2必要とした。
ポリアクリルニトリル系炭素長繊維にフェノール樹脂を
含浸し、金属円筒に10°の角度で巻付け、150℃で5時
間熱処理して硬化させた後、2200℃で焼成し、次にフェ
ノール樹脂を含浸し焼成すると言う工程を5回繰り返す
方法で、内径が600mmで外径が650mmの第2内筒13と、内
径が650.2mmで外径が700mmの第1内筒12と、内径が700.
2mmで外径が750mmの外筒11をそれぞれ作製し、外筒11の
中に第1内筒12を嵌め込み、第1内筒12の中に第2内筒
13を嵌め込むのである。外筒の高さは何れも500mmであ
った。比重は何れも1.5となった。第2内筒13と受台16
と押し棒15との間に炭化硅素を入れ、400kg/cm2で加圧
し、2000℃に加熱して、焼結させた。製品もホットプレ
スシリンダーも正常であった。
比較例1 上記実施例と同様の条件で炭化硅素を成形するために、
上記実施例と同様の製品条件で内径が600mmで外径が750
mmの円筒を作った。比重は1.35であった。この円筒の内
部で受台と押し棒との間に炭化硅素を入れ、400kg/cm2
で加圧し、2000℃に加熱して、焼結させた。CRCによる
円筒は太鼓型に高さに対して中央部が5mm径が大きくな
り製品が両端の径より大きくなったため、取り出すこと
ができなかった。従って、そのプレスシリンダーを再度
使用することはできなかった。
考案の効果 以上のように本考案によれば、肉の厚い大型の高圧に耐
える高温高圧プレス機のプレスシリンダーを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例における高温高圧プレス機の
プレスシリンダーの要部の縦断面図、第2図は従来例に
おける高温高圧プレス機の要部の縦断面図である。 11…外筒、12…第1内筒、13…第2内筒、14A,14B…押
し板、15…押し棒、16…受け台。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素繊維強化炭素複合材からなる厚みが10
    mm〜50mmの範囲の中空の円筒の内部に、1〜0mmなる嵌
    め合い隙間を有して嵌合し厚みが10mm〜50mmの範囲の炭
    素繊維強化炭素複合材からなる中空の円筒を設け、さら
    にこの円筒の内部に1〜0mmなる嵌め合い隙間を有して
    嵌合し厚みが10mm〜50mmの範囲の炭素繊維強化炭素複合
    材からなる中空の円筒を設けた高温高圧プレス機のプレ
    スシリンダー。
JP4438090U 1990-04-25 1990-04-25 高温高圧プレス機のプレスシリンダー Expired - Lifetime JPH0754261Y2 (ja)

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JPH044025U JPH044025U (ja) 1992-01-14
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EP3450082B1 (en) * 2017-08-31 2020-12-16 Mazak Corporation Devices and methods for increased wear resistance during low temperature friction stir processing

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