JP5670826B2 - 焼結体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、焼結体の製造方法に関し、特に厚肉焼結体の製造方法に関する。
従来、両端部が開口した筒状の成型部材を有するホットプレス装置を用いて、焼結体の原料となる原料粉体に圧力をかけながら加熱する焼結体の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ホットプレス装置を用いた焼結体の製造方法では、まず、成型部材の内部に原料粉体を配置する。成型部材の両端部に配置された一対の押圧パンチによって、原料粉体に圧力をかけながら加熱し、原料粉体を焼結する。これによって、焼結体が製造される。押圧パンチによって生じる圧力により成型部材が変形しないように、焼結体の製造時において、成型部材の外周は、筒状の支持部材に覆われている。支持部材は、圧力に耐えられる剛性を有しており、成型部材を支持する。これにより、圧力により成型部材が外側へ膨らむことを抑制できる。
特開2001―48659号公報
成型部材の開口方向に長い焼結体、すなわち厚みのある焼結体(厚肉焼結体)を製造する場合、成型部材の開口方向の長さは、限られているため、以下の方法により製造していた。
まず、成型部材に原料粉体を配置する。次に、原料粉体に圧力をかけ、原料粉体を圧縮する。これにより、原料粉体の嵩が減るため、減った嵩の分だけ、原料粉体をさらに配置する。その後、すでに圧縮された原料粉体と新たに配置された原料粉体とに圧力をかけて、原料粉体を圧縮する。原料粉体の配置と圧縮とを繰り返すことにより、原料粉体の厚みを確保できる。原料粉体の厚みが求める厚みになったところで、圧力をかけながら加熱すれば、所望の厚みを有する厚肉焼結体が得られていた。
しかしながら、一度圧力がかけられた原料粉体と、新たに配置された原料粉体とは、原料粉体の密度が異なっているため、圧力がかけられた原料粉体と新たに配置された原料粉体とは、完全にはなじみにくい。このため、原料粉体の配置と圧縮とを繰り返すことにより製造された厚肉焼結体は、圧縮の回数が異なる原料粉体の境目付近は、厚さ方向に対して垂直な割れが発生しやすかった。このため、既存のホットプレス装置を用いて厚肉焼結体を製造する場合、割れによる品質の低下の懸念があった。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、品質を低下させずに、既存のホットプレス装置を用いたまま、厚みのある焼結体を製造可能な焼結体の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有する。本発明の特徴は、端部が開口した筒状の成型部材と、焼結体の原料となる原料粉体を押圧する一対の押圧パンチと、前記成型部材の外周を覆い前記成型部材を支持する第1支持部材及び前記成型部材の両方の開口部の中心を通る中心軸が延びる方向に関して前記第1支持部材に隣接する第2支持部材と、を有するホットプレス装置を用い、前記第1支持部材及び前記第2支持部材の双方に前記成型部材を介して前記原料粉体が隣接するように、前記成型部材の内部に前記原料粉体を配置する配置工程と、前記配置工程の後、前記第1支持部材のみに前記成型部材を介して前記原料粉体が隣接するように、前記押圧パンチを用いて前記原料粉体に圧力をかける加圧工程と、前記加圧工程の後、前記成型部材から前記第2支持部材を取り外す工程と、前記第2支持部材を取り外す工程の後、前記押圧パンチを用いて前記原料粉体に圧力をかけながら加熱する加圧焼結工程と、を備えることを要旨とする。
本発明の特徴によれば、第1支持部材及び第2支持部材の双方に成型部材を介して原料粉体が隣接するように、原料粉体を配置するため、従来よりも多くの原料粉体を配置することができる。このため、従来よりも厚みのある焼結体を製造できる。従来よりも多くの原料粉体を配置しても、第2支持部材が成型部材を支持するため、成型部材が変形することがない。
また、原料粉体に圧力をかけて、第1支持部材にのみ成型部材を介して原料粉体が隣接するようにする。このため、加圧焼結工程を行う前に第2支持部材を取り外し、原料粉体に圧力をかけても、成型部材が変形することがない。
また、通常、焼結体を加熱するためのホットプレス炉は、効率よく加熱するため、成型部材及び支持部材のサイズに対応した大きさである。すなわち、ホットプレス炉の内部は、成型部材及び支持部材を配置したときに、余分な空間が形成されないような構造をしている。本発明の特徴によれば、第2支持部材は、加圧焼結工程を行う前に取り外されるため、既存のホットプレス炉を用いて加熱することが可能である。
原料粉体の配置及び圧縮を繰り返すことないため、焼結体割れが発生することもない。
以上より、品質を低下させずに、既存のホットプレス装置を用いたまま、厚みのある焼結体を製造できる。
本発明によれば、品質を低下させずに、既存のホットプレス装置を用いたまま、厚みのある焼結体を製造可能な焼結体の製造方法を提供することができる。
図1は、本実施形態に係るホットプレス装置1の断面図である。 図2は、本実施形態に係る焼結体の製造方法を説明するためのフローチャートである。 図3は、本実施形態に係る焼結体の製造方法を説明するためのホットプレス装置1の断面図である。 図4は、超音波測定試験の結果を示す図である。 図5は、密度を測定した点を表示する図である。 図6は、密度測定試験の結果を示す図である。
本発明に係るウエハホルダの製造方法の一例について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)ホットプレス装置1の概略構成、(2)焼結体の製造方法、(3)作用・効果、(4)比較評価、(5)その他実施形態、について説明する。
以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
(1)ホットプレス装置1の概略構成
本実施形態に係るホットプレス装置1の概略構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るホットプレス装置1の断面図である。
図1に示されるように、ホットプレス装置1は、成型部材10、押圧パンチ20a、押圧パンチ20b、押圧治具22、シリンダー24、第1支持部材30、受け台40、第2支持部材50、スペーサ60a及びスペーサ60bを有する。
成型部材10は、筒状であり、端部が開口している。すなわち、成型部材10は、開口端部を有する。本実施形態において、成型部材10は、円形状の開口端部を有する。すなわち、成型部材10は、円管形状である。筒状とは、長手方向に延びて、長手方向の少なくとも一端部が開口しており、内部が中空になっているものである。筒状とは、必ずしも円管形状だけを意味するのではなく、多角形状の開口端部を有する形状も含まれる。成型部材10は、例えば、柔軟性を有するカーボンシートにより形成される。
なお、成型部材の端部が開口する方向を開口方向とする。すなわち、開口方向とは、筒状の成型部材10の両方の開口部の中心を通る中心軸が延びる方向であり、製造される焼結体の厚み方向である。
押圧パンチ20a及び押圧パンチ20b(以下、押圧パンチ20と適宜省略する)は、焼結体の原料となる原料粉体100を押圧する。押圧パンチ20は、成型部材10の開口方向に位置する。押圧パンチ20は、成型部材10の開口端部から成型部材10の内部に挿入可能な大きさである。本実施形態において、押圧パンチ20aは、円柱形状である。押圧パンチ20aの開口方向には、押圧治具22及びシリンダー24が配置される。押圧パンチ20bは、原料粉体100を挟んで、押圧パンチ20aと反対側に配置される。押圧パンチ20bは、固定されている。
押圧治具22は、押圧パンチ20aとシリンダー24との間に配置される。押圧治具22は、円錐台形状である。押圧治具22の上面(面積の大きい端部)は、押圧パンチ20aと接し、押圧治具22の底面(面積の大きい端部)は、シリンダー24と接する。シリンダー24を押圧治具22に向かって移動させることにより、押圧パンチ20aを介して原料粉体100に圧力がかかる。
第1支持部材30は、成型部材10の外周を覆う。これにより、原料粉体100に圧力がかかっても、第1支持部材30は、成型部材10を支持するため、開口方向に直交する直交方向に成型部材10が変形しない。
第1支持部材30は、円管形状である。第1支持部材30は、内スリーブ32、外スリーブ34及びダイス36により構成される。内スリーブ32は、成型部材10と接し、成型部材10を覆う。内スリーブ32は、剛体であり、例えば、カーボン材料が用いられる。外スリーブ34は、内スリーブ32と接し、内スリーブ32を覆う。外スリーブ34は、内スリーブ32に比べて剛性が小さい。ダイス36は、外スリーブ34に接し、外スリーブ34を覆う。
第1支持部材30の開口方向端部は、受け台40により固定されている。受け台40は、成型部材10及び第1支持部材30の開口方向端部に位置する。受け台40は、成型部材10及び第1支持部材30を固定して、各部材の位置が直交方向にずれないようにする。
第2支持部材50は、成型部材10の外周を覆う。第2支持部材50は、第1支持部材30と同様に、直交方向に成型部材10が変形しないように、成型部材10を支持する。すなわち、第2支持部材は、成型部材10から受ける圧力に耐えられる剛性を有する。第2支持部材50は、開口方向において、第1支持部材30に隣接する。
第2支持部材50は、成型部材10の外径よりも内径が大きい円管形状である。これにより、第2支持部材50は、成型部材10にはめることが可能である。第2支持部材50は、成型部材10から取り外し可能である。第2支持部材50が成型部材10に接するため、成型部材10の外径と第2支持部材50の内径とは、実質的に等しい。
第2支持部材50の材料として、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)を用いることができる。本実施形態において、成型部材10の開口端部側の第2支持部材50の端部は、成型部材10の開口端部と、同じ高さにある。
スペーサ60a及びスペーサ60b(以下、スペーサ60と適宜省略する)は、押圧パンチ20と原料粉体100との間に配置される。スペーサ60は、押圧パンチ20と原料粉体100とが密着することを防ぐ。
なお、ホットプレス装置1は、原料粉体100を加熱するホットプレス炉を有する(不図示)。このホットプレス炉は、成型部材10及び第1支持部材30の周囲に設置される。
(2)焼結体の製造方法
本実施形態に係る焼結体の製造方法について、図1から図3を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係る焼結体の製造方法を説明するためのフローチャートである。図3は、本実施形態に係る焼結体の製造方法を説明するためのホットプレス装置1の断面図である。
図2に示されるように、本実施形態に係る焼結体の製造方法は、配置工程S1、加圧工程S2、取り外し工程S3、及び加圧焼結工程S4を備える。
(2.1)配置工程S1
配置工程S1は、成型部材10の内部に原料粉体100を配置する工程である。
原料粉体100は、押圧パンチ20aが位置する側の成型部材10の開口端部から、成型部材10の内部へ入れられる。原料粉体100は、第1支持部材30及び第2支持部材50に成型部材10を介して原料粉体100が隣接するまで入れられる。具体的には、図1に示されるように、第1支持部材30の高さを超えて、原料粉体100は配置される。すなわち、第1支持部材30と第2支持部材50との境界を通る面Sを超えて、原料粉体100は配置される。原料粉体100の上面は、第2支持部材50にのみ成型部材10を介して隣接する。
なお、原料粉体100が押圧パンチ20bに密着しないように、スペーサ60bを配置した後に原料粉体100を配置する。また、原料粉体100が押圧パンチ20aに密着しないように、原料粉体100を配置した後、スペーサ60aを原料粉体100の上面に配置する。
また、第2支持部材50は、原料粉体100を入れる前に、成型部材10にはめて良いし、原料粉体100を入れた後に、成型部材10にはめても良い。
(2.2)加圧工程S2
加圧工程S2は、押圧パンチ20を用いて原料粉体100に圧力をかける工程である。加圧工程S2は、配置工程S1の後に行われる。
シリンダー24を押圧治具22に向かって移動させることにより、押圧パンチ20を原料粉体100に向かって移動させる。押圧パンチ20aは、原料粉体100に圧力をかけ、原料粉体100を圧縮する。すなわち、圧力により、原料粉体100の嵩を減らす。
具体的には、原料粉体100の上面が面Sを通過して、押圧パンチ20b側に移動するまで原料粉体100に圧力をかける。これにより、第1支持部材30及び第2支持部材50に成型部材10を介して隣接していた原料粉体100は、成型部材10を介して第1支持部材30にのみ隣接する(図3参照)。
(2.3)取り外し工程S3
取り外し工程S3は、成型部材10から第1支持部材30を取り外す工程である。取り外し工程S3は、加圧工程S2の後に行われる。
シリンダー24を原料粉体100から遠ざかる方向に移動させる。その後、第2支持部材50を成型部材10から取り外す(図3参照)。
(2.4)加圧焼結工程S4
加圧焼結工程S4は、押圧パンチ20を用いて原料粉体100に圧力をかけながら加熱する。加圧焼結工程S4は、取り外し工程S3の後に行われる。
シリンダー24を押圧治具22に向かって移動させ、原料粉体100に圧力をかける。ホットプレス炉を成型部材10及び第1支持部材30の周囲に設置して、原料粉体100を加熱する。圧力をかけながら、原料粉体100を加熱することにより、原料粉体100は、焼結体となる。加熱時のおける圧力は、単位面積当たり200kg以上が好ましい。
以上の工程により、厚みのある焼結体が製造される。
(3)作用効果
本実施形態における焼結体の製造方法によれば、第1支持部材30及び第2支持部材50に成型部材10を介して原料粉体100が隣接するように、成型部材10の内部に原料粉体100を配置する配置工程S1と、配置工程S1の後、成型部材10を介して第1支持部材30にのみ原料粉体100が隣接するように、押圧パンチ20を用いて原料粉体100に圧力をかける加圧工程S2と、加圧工程S2の後、成型部材10から第2支持部材50を取り外す取り外し工程S3と、取り外し工程S3の後、押圧パンチ20を用いて原料粉体100に圧力をかけながら加熱する加圧焼結工程S4とを備える。
第1支持部材30及び第2支持部材50に成型部材10を介して原料粉体100が隣接するように、原料粉体100を配置するため、従来よりも多くの原料粉体100を配置することができる。このため、従来よりも厚みのある焼結体を製造できる。従来よりも多くの原料粉体100を配置しても、第2支持部材50が成型部材10を支持するため、成型部材10が変形することがない。
原料粉体100に圧力をかけて、成型部材10を介して第1支持部材30にのみ原料粉体100が隣接するようにする。このため、加圧焼結工程S4を行う前に第2支持部材50を取り外し、原料粉体100に圧力をかけても、成型部材10が変形することがない。
通常、焼結体を加熱するためのホットプレス炉は、効率よく加熱するため、成型部材及び支持部材のサイズに対応した大きさである。すなわち、ホットプレス炉の内部は、成型部材及び支持部材を配置したときに、余分な空間が形成されないような構造をしている。このような構造を有する既存のホットプレス炉であっても、第2支持部材50は、加圧焼結工程S4を行う前に取り外されるため、既存のホットプレス炉を用いて加熱することが可能である。
原料粉体100の配置及び圧縮を繰り返すことがないため、焼結体の厚さ方向に対して垂直な割れが発生することもない。
以上より、本実施形態によれば、品質を低下させずに、既存のホットプレス装置1を用いたまま、厚みのある焼結体を製造できる。
(4)比較評価
本発明の効果を確かめるため、以下の評価を行った。なお、本発明は、以下の実施例に限定されない。
炭化珪素を原料粉体として、実施例1、実施例2、比較例1から比較例3に係る焼結体炭化珪素焼結体を製造した。
実施例1及び実施例2に係る焼結体は、上述した実施形態と同様の工程を経て、製造した。成型部材には、円管形状のものを用いたため、製造された焼結体は、円柱形状である。実施例1に係る焼結体は、直径345mm、厚み110mmである。実施例2に係る焼結体は、直径380mm、厚み110mmである。
比較例1から比較例3に係る焼結体は、従来から知られた製造方法を用いて、実施例1及び実施例2よりも厚みの小さな焼結体を製造した。すなわち、比較例1から比較例3に係る焼結体の製造方法において、成型部材を介して第1支持部材にのみ原料粉体が隣接するように、原料粉体を配置した。実施例と同様に、成型部材には、円管形状のものを用いたため、製造された焼結体は、円柱形状である。比較例1から比較例3に係る焼結体は、いずれも直径345mm、厚み110mmである。
(4.1)物性値評価
実施例1、実施例2、比較例1から比較例3の物性値を評価した。評価した物性値は、密度、炭化珪素の純度、体積抵抗、高度、曲げ強度、弾性率、ポアソン比、熱膨張率である。なお、炭化珪素の純度は、Si及びCを除いた各元素が0.3ppm以下であれば、純度が高い(「○」)と評価した。結果を表1に示す。
表1に示されるように、実施例のいずれも比較例と同等の物性値を示している。なお、いずれの実施例においても、不純物の量は基準値を下回っていた。すなわち、純度が高かった。これらの結果、実施例に係る焼結体は、品質が低下していないことが分かった。
(4.2)超音波測定試験
超音波測定試験により、実施例1及び実施例2に係る焼結体にクラック等の損傷の有無について測定した。具体的には、実施例に係る焼結体を上半分と下半分とに二分した。各実施例に係る焼結体の上半分及び下半分の各上面(A面)及び各下面(B面)に超音波を当てて、損傷の有無を測定した。結果を図4に示す。図4は、超音波測定試験の結果を示す図である。
図4に示されるように、いずれについてもクラック等の損傷が見当たらなかった。これにより、実施例に係る焼結体は、品質が低下していないことが分かった。
(4.3)密度測定試験
密度に偏りがないかを確かめるため、実施例2に係る焼結体の密度を測定した。具体的には、実施例2に係る焼結体の最上面部分、最上面から61mm離れた中面部分、最下面部分の3つの部分について、図5に示されるA0〜A8の合計9箇所の密度をそれぞれ測定した。A1〜A4が位置する円の直径は、φ165mmであり、A5〜A8が位置する円の直径は、φ330mmである。結果を図6に示す。なお、実線上に位置する点は、x軸上の点であり、点線上に位置する点は、y軸上の点である(図5参照)。
図6に示されるように、いずれの点における密度も一定の範囲内にあり、密度が極端にばらついていなかった。すなわち、実施例2の焼結体は、密度が場所によって極端に偏っていない。従って、実施例に係る焼結体は、一定の品質を有することが分かった。
(5)その他実施形態
本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。本発明はここでは記載していない様々な実施形態を含む。従って、本発明はここでは記載していない様々な実施形態を含む。
具体的には、上述した実施形態では、第1支持部材30及び第2支持部材50は、円管形状であったが、これに限られない。第1支持部材30及び第2支持部材50の形状は、成型部材10の形状に合わせて適宜変更し得る。原料粉体100の圧力によって成型部材10が変形しないように、成型部材10の外周に沿って外周を覆うことができる形状であれば良い。
本実施形態において、成型部材10の開口端部側の第2支持部材50の端部は、成型部材10の開口端部と、同じ高さにあるが、これに限られない。第2支持部材50の端部の高さは、成型部材10の端部の高さよりも高くても良いし、低くても良い。第2支持部材50の端部の高さが、成型部材10の端部の高さよりも低い場合は、第2支持部材50の端部の高さを超えて原料粉体100を配置しないようにする。
上述の通り、本発明はここでは記載していない様々な実施形態を含む。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…ホットプレス装置、 10…成型部材、 20(20a、20b)…押圧パンチ、 22…押圧治具、 24…シリンダー、 30…第1支持部材、 32…内スリーブ、 34…外スリーブ、 36…ダイス、 40…受け台、 50…第2支持部材、 60(60a、60b)…スペーサ、 100…原料粉体

Claims (2)

  1. 端部が開口した筒状の成型部材と、焼結体の原料となる原料粉体を押圧する一対の押圧パンチと、前記成型部材の外周を覆い前記成型部材を支持する第1支持部材及び第2支持部材であって、前記第2支持部材が前記成型部材の両方の開口部の中心を通る中心軸が延びる方向に関して前記第1支持部材に隣接する、第1支持部材及び第2支持部材と、を有するホットプレス装置を用い、
    前記第1支持部材及び前記第2支持部材の双方に前記成型部材を介して前記原料粉体が隣接するように、前記成型部材の内部に前記原料粉体を配置する配置工程と、
    前記配置工程の後、前記第1支持部材のみに前記成型部材を介して前記原料粉体が隣接するように、前記押圧パンチを用いて前記原料粉体に圧力をかける加圧工程と、
    前記加圧工程の後、前記成型部材から前記第2支持部材を取り外す工程と、
    前記第2支持部材を取り外す工程の後、前記押圧パンチを用いて前記原料粉体に圧力をかけながら加熱する加圧焼結工程と、を備える焼結体の製造方法。
  2. 前記成型部材は、柔軟性を有するカーボンシートにより形成されている、請求項1に記載の焼結体の製造方法。
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