JPH0754255Y2 - 電磁波遠赤外線変換帽子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、電磁波が身体の頭部に
吸収されないように、これを遮蔽する電磁波遮蔽帽子、
特に遮蔽した電磁波を、遠赤外線に変換する電磁波遠赤
外線変換帽子に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、電磁波が身体の頭部に到達す
るのを防ぐべく、電磁波を遮断する金属箔、もしくは金
属の薄板を、任意の形状をした帽子内の所要の箇所に取
り付けた電磁波遮断帽子は多く提供されている。また、
電磁波を放射するアルミナ繊維等のセラミックス繊維を
キャップ部やひさし部に使用した帽子も提供されてい
る。

【０００３】このような帽子に取り付けられた金属箔
は、非常に薄いため、長期間で破損したり、或は持ち運
ぶための折り畳みで、これらに生ずる折り目から切断し
てしまう欠点があり、その破損を防止するため、金属箔
を合成樹脂等で、コーティングしたものが用いられるよ
うになった。さらに、電磁波を放射するアルミナ繊維等
のセラミックス繊維を帽子のキャップ部やひさし部に使
用してもこれらは本来有する遠赤外線放射特性を利用し
ているのでその効果には一定の限界があり帽子をかぶっ
た頭部の発汗を蒸発させて、頭部の不快な汗の除去や流
れ落ちるのを減少させるには不十分であった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】このような、金属箔に
コーティングする作業は煩雑で、非能率的であり、その
コストも高くなる欠点があり、又金属の薄板を用いるこ
とによって、長期間の使用に耐えるものの、帽子に取り
付けるには、帽子の形状に合わせてプレス等の機械加工
が必要となる。

【０００５】更に、これを帽子に取り付けるための複雑
な取り付け工程が必要となると共に、着帽した際の重量
も増加するので、着帽した際に重く感じ、長時間にわた
り着帽が困難なものとなってしまう欠点もある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本考案は、前述の目的を
達成するための電磁波遠赤外線変換帽子の手段に関し、
その手段は、電磁波を遠赤外線に変換するグラファイト
・セラミックス合成粗密目繊維素材の織製材を、任意の
形状の帽子の少なくとも一部に、縫着したことを特徴と
する。

【０００７】本考案は、従来の電磁波を遮蔽する帽子に
おける前述の問題点を解消し、帽子に取り付けるための
成形作業をなくすと共に、取り付け作業も容易なものと
し、且つ遮蔽した電磁波を遠赤外線に変換して、この遠
赤外線を帽子内部に放射し、且つ湿気の通過を容易にす
ることで、着帽時の不快感をなくし、更に軽量化して長
時間の着帽に苦痛を感じないようにすることを目的とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本考案は、前述の目的を
達成するための電磁波遠赤外線変換帽子の手段に関し、
その手段は、グラファイト・セラミックス合成粗密目繊
維素材の織製材を、任意の形状の帽子内の少なくとも一
部に、縫着したことを特徴とする。

【０００７】

【作用】本考案の電磁波遠赤外線変換帽子は、グラファ
イト・セラミックス合成粗密目繊維素材の織製材を、帽
子内の少なくとも一部に取り付けたので、グラファイト
・セラミックス合成粗密目繊維素材が遮蔽した電磁波を
遠赤外線に変換する性質、ならびに人体の体温とによ
り、４ミクロン乃至１８ミクロンの遠赤外線に変換、発
生させる。

【０００８】この４ミクロン乃至１８ミクロンの波長の
遠赤外線は、発汗を蒸発させ、不快感を減少させること
ができ、且つグラファイト・セラミックス合成粗密目繊
維素材の織製材は、軽量で、曲げることもできるので、
帽子の形状に合わせる工程、取付けの面倒な工程を必要
としない。

【０００９】

【実施例】次に、本考案の実施の一例を、図１、図２に
ついて、以下に説明する。この実施例は、ＨＦ帯からミ
クロン波帯までの電磁波を吸収、遮蔽するグラファイト
・セラミックス合成粗密目繊維素材の織製材１を、帽子
２の頭部３を形成する外布と内布との間、及び鍔４の内
部に取り付けたものである。

【００１０】このグラファイト・セラミックス合成粗密
目繊維素材の織製材１は、ＨＦ帯からミクロン波帯まで
の電磁波を吸収遮蔽し、電磁波に比例した波長４ミクロ
ン乃至１８ミクロンの遠赤外線に変換し、且つ人体の体
温によっても、４ミクロン乃至１８ミクロンの遠赤外線
を放射する。

【００１１】このように、グラファイト・セラミックス
合成粗密目繊維素材の織製材１を取り付けた帽子２は、
吸収遮蔽した電磁波と、人体の体温からの温度エネルギ
ーを遠赤外線に変換して、遠赤外線を発生放射し、この
発生放射された波長４ミクロン乃至１８ミクロンの遠赤
外線は、この帽子２をかぶった頭部の発汗を蒸発させ、
頭部の不快な汗の除去、流れ落ちるのを減少させる。

【００１２】従って、このような帽子２を着用した頭部
には、従来の電磁波遮蔽帽子を着用した場合のような頭
部の蒸れ等の不快感を伴うことがなく、更にグラファイ
ト・セラミックス合成粗密目繊維素材の織製材１は、柔
軟性があるために、帽子の形状に合わせるための機械加
工、帽子に取り付ける面倒な取り付け作業を必要としな
い。

【００１３】しかも、グラファイト・セラミックス合成
粗密目繊維素材の織製材１は、合成樹脂をコーティング
した金属箔や、薄い金属板よりも軽いので、着用した場
合に、重く感じることがなく、長時間の着用でも、重さ
による疲労を低減できる等の効果を有するものである。

【００１４】

【考案の効果】本考案は叙上のように、帽子の内部の所
要の部分に、グラファイト・セラミックス合成粗密目繊
維素材の織製材を縫着等の容易な工程で取り付けること
ができるので、帽子の形状に合わせる機械加工、その取
り付け工程の簡略化を果たすと共に、その部分の電磁波
の吸収遮蔽を行い、電磁波の人体の頭部に対する障害を
未然に防止できる。

【００１５】そして、吸収遮蔽した電磁波、人体の体温
を波長４ミクロン乃至１８ミクロンの遠赤外線に変換、
発生するので、発生された遠赤外線により、頭部の発汗
の蒸発を助け、頭部が汗で蒸れたり、頭部から汗が滴り
落ちるのを減少でき、且つグラファイト・セラミックス
合成粗密目繊維素材の織製材の軽さによって、重量の少
ない帽子として、長時間着用時の負担の少ない電磁波遠
赤外線変換帽子とすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の断面図である。

【図２】同上の一部を切除した斜面図である。

【符号の説明】

１ グラファイト・セラミックス合成粗密目繊維素材の
織製材 ２ 帽子 ３ 帽子の頭部 ４ 帽子の鍔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電磁波を遠赤外線に変換するグラファ
   イト・セラミックス合成粗密目繊維素材の織製材を、任
   意の形状の帽子の少なくとも一部に、縫着したことを特
   徴とする電磁波遠赤外線変換帽子。