JPH0753990A - ポリグリセリルエーテル硫酸塩を含有する洗浄剤組成物 - Google Patents

ポリグリセリルエーテル硫酸塩を含有する洗浄剤組成物

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JPH0753990A
JPH0753990A JP20512793A JP20512793A JPH0753990A JP H0753990 A JPH0753990 A JP H0753990A JP 20512793 A JP20512793 A JP 20512793A JP 20512793 A JP20512793 A JP 20512793A JP H0753990 A JPH0753990 A JP H0753990A
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poly
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glyceryl ether
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group
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JP20512793A
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Akira Fujio
明 藤生
Hiroyuki Terasaki
博幸 寺崎
Takeshi Otomo
剛 大友
Yukinaga Yokota
行永 横田
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 工業的に有利に生産可能で水への溶解性がよ
く、かつ起泡性、耐硬水性、スカム分散性等に優れた洗
浄剤組成物を提供する。 【構成】 一般式(I)で表される化合物と、一般式
(II)で表される化合物との重量比 100/0〜80/20の
混合物からなる(ポリ)グリセリルエーテル硫酸塩系界
面活性剤を含有する洗浄剤組成物。 【化1】 〔式中、G はグリセリン又はポリグリセリンより(p+q)
個の水酸基を除いた残基、p、qは1以上の正の数、mは
0又は1、Rはm=0のときAO−、m=1のとき炭素数6
〜22のアルキル基もしくはアルケニル基、又はAOCH
2−、Aは炭素数6〜22のアルキル基もしくはアルケニル
基、B は−SO3M又は水素原子、M は水素原子、アルカリ
金属イオン等を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアニオン性活性剤として
有用な(ポリ)グリセリルエーテル硫酸塩を含有する洗
浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】炭素数
12のアルキル鎖長を有するアルキルグリセリルエーテル
モノ硫酸エステル及びその製法はGP675934号明細書に記
載されており、液体石鹸への応用例は中村正樹ら, 科学
と工業, 66(9), 400〜403(1992) に記載されている。し
かしいずれもアルキルグリセリルエーテル硫酸塩として
製法や応用例にて言及しているものは次式 (VI) で表さ
れる高純度ドデシルグリセリルエーテルモノ硫酸塩のみ
であり、下記に述べるように本反応では種々の混合物が
得られるにもかかわらず十分な記載がなく応用性能との
関係も明らかにされていない。
【0003】
【化6】
【0004】又、アルキル(ポリ)グリセリルエーテル
(ポリ)硫酸塩及びその製法は特公昭59−15159 号公報
に記載されている。この公報において、アルキル(ポ
リ)グリセリルエーテル(ポリ)硫酸塩の製法に関して
は、炭素数10〜20の線状アルキル基を有し、グリセリル
骨格がモノグリセリルエーテル、ジグリセリルエーテル
及びトリグリセリルエーテル体であるエーテルアルコー
ル類混合物と、ClSO3H、SO3 等の硫酸化剤とを分子比
1:1〜1:1.15の範囲内で混合し、−15〜75℃にて反
応する方法を開示している。
【0005】しかしながら、上記の製法では原料とする
エーテルアルコール類中にOH基が2〜4個存在すること
になる。もちろん反応性の高い1級アルコールは1つで
あるが、上記の製法では1、2級の区別なく−OH基が硫
酸化される。したがって、上記の製法において、エーテ
ルアルコール類混合物とClSO3HやSO3 等の硫酸化剤を分
子比1:1〜1:1.15 (エーテルアルコール類のOH基に
対しては0.38〜0.57当量の硫酸化剤)の範囲で反応させ
た場合、分子内に複数個の硫酸エステルを有する化合物
が生成し、一方で未反応のエーテルアルコール類がかな
り残存している。この未反応エーテルアルコール類は、
アルキル鎖長にもよるが、モノグリセリルエーテル、ジ
グリセリルエーテル、トリグリセリルエーテル体では極
めて水に対する溶解性が低く、有効成分であるアニオン
活性剤の起泡性、耐硬水性、スカム分散性等の性能低下
の原因となる。これら未反応物は溶剤抽出や晶析、カラ
ムクロマトグラフィー法等により除去出来るがこれらは
工業的に可能な方法ではなく、工業的に有利な製造法の
確立が望まれていた。
【0006】本発明の目的は工業的に有利に生産可能で
水への溶解性がよく、かつ起泡性、耐硬水性、スカム分
散性等に優れた(ポリ)グリセリルエーテル硫酸塩を含
有する洗浄剤組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく、(ポリ)グリセリルエーテル硫酸塩の合成
並びにその応用について鋭意研究した結果、(ポリ)グ
リセリルエーテルのOH残基に対し特定量の硫酸化剤を反
応させて得られる特定組成から成る界面活性剤を洗浄剤
活性成分として用いることにより、上記課題が解決出来
ることを見いだし本発明を完成した。
【0008】即ち、本発明は、一般式(I)で表される
(ポリ)グリセリルエーテル硫酸塩と、一般式(II)で
表される(ポリ)グリセリルエーテルとの重量比 100/
0〜80/20の混合物からなる界面活性剤(以下(ポリ)
グリセリルエーテル硫酸塩系界面活性剤と略記する)を
含有することを特徴とする洗浄剤組成物を提供するもの
である。
【0009】
【化7】
【0010】〔但し、式中 G :グリセリン又はポリグリセリンより(p+q)個の水酸
基を除いた残基を示す。ここでp 、q はそれぞれ1以上
の正の数を示し、(p+q)はグリセリン又はポリグリセリ
ンにおける水酸基の総数を超えない数である。
【0011】
【化8】
【0012】グリセリン又はポリグリセリン残基G にお
いて除かれた p個の水酸基が結合していた炭素を介し
て、G と結合する基であり、m は0又は1であり、R は
m=0のときはAO−で表される基を示し、 m=1のとき
は炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基もしくは
アルケニル基、又は AOCH2−で表される基を示す。ここ
で Aは炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基もし
くはアルケニル基を示す。B は−SO3M又は水素原子を示
す。ここで Mは水素原子、アルカリ金属イオン、アルカ
リ土類金属イオン、アンモニウムイオン、炭素数2〜3
のモノ、ジ若しくはトリアルカノールアンモニウムイオ
ン、炭素数1〜5のアルキル置換アンモニウム又は塩基
性アミノ酸基を示す。
【0013】−(OSO3M)q :グリセリン又はポリグリセ
リン残基G において除かれた q個の水酸基が結合してい
た炭素原子を介して Gと結合する基である。ここでM は
前記の意味を示す。〕 本発明において(ポリ)グリセリルエーテル硫酸塩系界
面活性剤の原料となる、前記一般式(II)で表される
(ポリ)グリセリルエーテルは、炭素数6〜22の直鎖又
は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を持つ(ポリ)グ
リセリルエーテルである。炭素数6〜22の直鎖又は分岐
鎖のアルキル又はアルケニル基としては、例えばヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシ
ル、ドデシル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、
ベヘニル、2−エチルヘキシル等のアルキル基、ヘキセ
ニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、
ウンデセニル、ドデセニル、オレイル、リノール、リノ
レニル、アラキジル等のアルケニル基が挙げられる。
【0014】本発明において、前記一般式(II)で表さ
れる(ポリ)グリセリルエーテルの製造方法の一例を挙
げれば次の通りである。
【0015】
【化9】
【0016】(上記一連の式中、R'は炭素数6〜22の直
鎖又は分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基、又は
AOCH2−で表される基を示し、R"はAO−で表される基を
示し、A, G, p 及びq は前記の意味を示す。X はハロゲ
ン原子又は−OSO3M を示し、Mは前記の意味を示す。) 次に前記一般式(I)で表される(ポリ)グリセリルエ
ーテル硫酸塩の製造方法の一例を挙げれば次の通りであ
る。
【0017】
【化10】
【0018】(上記一連の式中、R, G, B, M, m, p及び
q は前記の意味を示す。) 以下各工程について詳細に説明する。(ポリ)グリセリルエーテルの製法その1
【0019】
【化11】
【0020】(式中、R', G, p及びq は前記の意味を示
す。) 一般式(II')で表される化合物は、上記一般式(III) で
表されるエポキシドとグリセリン又はポリグリセリンを
反応させることによって得られる。なおその際酸触媒又
は塩基触媒を用いるのが好ましい。ここで一般式(III)
で表されるエポキシドにおけるR'基は炭素数6〜22の直
鎖又は分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基、又は
AOCH2−で表される基(A は前記の意味を示す)を示
し、炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアル
ケニル基としては、例えばヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、ミリスチ
ル、パルミチル、ステアリル、ベヘニル、2−エチルヘ
キシル等のアルキル基、ヘキセニル、ヘプテニル、オク
テニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニ
ル、オレイル、リノール、リノレニル、アラキジル等の
アルケニル基が挙げられる。
【0021】本工程に用いられるグリセリン又はポリグ
リセリンとしてはいずれのものでもよいが、洗浄性能の
面より、次式(V)
【0022】
【化12】
【0023】(式中、n =1〜10の数を示す。)で表さ
れる、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テ
トラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリ
ン、ヘプタグリセリン、オクタグリセリン、ノナグリセ
リン、デカグリセリンが好ましい。
【0024】本工程に用いられる酸触媒としてはBF3
のルイス酸、パラトルエンスルホン酸、H2SO4等のブレ
ンステッド酸が挙げられる。また塩基触媒としてはNaO
H、KOH等のアルカリ金属水酸化物等が挙げられる。
【0025】又、必要であれば溶媒を用いることも出
来、溶媒としては、tert−ブタノール、1,4 −ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド(DMF)
、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の極性溶媒が好まし
い。触媒量は一般式(III) で表されるエポキシドに対し
0.001〜0.1 当量が望ましい。
【0026】反応温度としては40〜150℃、望ましくは6
0〜100℃である。反応時間は12時間もあれば十分であ
る。グリセリン又はポリグリセリンと上記一般式(III)
で表されるエポキシドのモル比は、グリセリン又はポリ
グリセリン/エポキシド=100〜1が好ましく、更に
好ましくは20〜1である。過剰のグリセリン又はポリ
グリセリンは溶剤抽出、再結晶、カラムクロマトグラフ
ィー等による公知の精製方法により除くことが出来る。
【0027】(ポリ)グリセリルエーテルの製法その2 [R"−]p [G]−(OH)q (II") の合成 (式中、R", G, p及びq は前記の意味を示す。) 一般式(II")で表される化合物は、前記一般式 (IV) で
表される化合物とグリセリン又はポリグリセリンとを塩
基触媒存在下に反応させることによって得られる。ここ
で一般式 (IV) で表される化合物におけるA 基は炭素数
6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基で
あり、アルキル基の例としてはヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、ミリ
スチル、パルミチル、ステアリル、ベヘニル、2−エチ
ルヘキシル等が挙げられ、アルケニル基の例としてはヘ
キセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニ
ル、ウンデセニル、ドデセニル、オレイル、リノール、
リノレニル、アラキジル等が挙げられる。
【0028】本工程に用いられるグリセリン又はポリグ
リセリンとしてはいずれのものでもよいが、洗浄性能の
点より、前記一般式(V)で表される、グリセリン、ジ
グリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペン
タグリセリン、ヘキサグリセリン、ヘプタグリセリン、
オクタグリセリン、ノナグリセリン、デカグリセリンが
好ましい。
【0029】本工程における塩基触媒としては、NaOH、
KOH 等のアルカリ金属水酸化物等が用いられるが、その
使用量は一般式 (IV) で表される化合物に対し当モル〜
1.5倍モル量が好ましい。又、必要であれば溶媒を用い
ることもでき、溶媒としてはジメチルイミダゾリジノン
(DMI) 、ジメチルアセトアミド(DMAc)、DMF 、DMSO等の
極性溶媒が好ましい。反応温度としては、 100〜250
℃、望ましくは 140〜210 ℃である。反応時間は12時間
もあれば十分である。
【0030】グリセリン又はポリグリセリンと一般式
(IV) で表される化合物のモル比は、グリセリン又はポ
リグリセリン/一般式 (IV) で表される化合物= 100〜
1が好ましく、更に好ましくは20〜1である。過剰のグ
リセリン又はポリグリセリンは溶剤抽出、再結晶、カラ
ムクロマトグラフィー等による公知の精製方法により除
くことが出来る。
【0031】本発明に係わる(ポリ)グリセリルエーテ
ル硫酸塩系界面活性剤の製法 前述の方法で得られた、一般式(II')又は(II")で表さ
れる化合物と、この一般式(II')又は(II")で表される
化合物中のOH残基に対して、硫酸化剤を0.62〜1当量、
好ましくは0.62〜0.95当量反応させることによって、一
般式(I)で表される(ポリ)グリセリルエーテル硫酸
塩と、一般式(II)で表される(ポリ)グリセリルエー
テルとの重量比 100/0〜80/20の混合物からなる(ポ
リ)グリセリルエーテル硫酸塩系界面活性剤が得られ
る。硫酸化剤の量が0.62当量より少ない場合は前述した
ように未反応(ポリ)グリセリルエーテルが増加して洗
浄性能が低下し、また硫酸化剤の量が1当量を超えると
無機塩が増加するために工業的には生産性低下や品質上
の欠点が生じ、好ましくない。
【0032】本発明に用いられる硫酸化剤としては公知
の、ClSO3H、SO3 、H2NSO3H 及びこれらとルイス塩基と
の付加体よりなる群から選ばれる少なくとも一種の化合
物が挙げられ、好ましくはSO3 である(SO3の場合、錯体
という表現もあるが、本発明で付加体という。)。
【0033】上記のルイス塩基としては、トリエチルア
ミン、トリメチルアミン、ピリジン、ピコリン、ルチジ
ン、ジメチルホルムアミド等の含窒素化合物、及びジオ
キサンなどのエーテル化合物、並びにトリブチルホスフ
ェートなどが挙げられる。
【0034】本発明の硫酸化反応は、原料(ポリ)グリ
セリルエーテルを適当な溶媒へ溶解又は分散させたあ
と、緩やかな条件下に前述の硫酸化剤を加えることによ
り、収率よく反応を行うことが出来る。
【0035】本発明に於ける溶媒としては、原料(ポ
リ)グリセリルエーテルが可溶であるクロロホルム、塩
化メチレン等のハロゲン系溶媒、トルエン、キシレン等
の芳香族系溶媒、ジオキサン、テトラヒドロフラン(TH
F) 等のエーテル系溶媒、DMF 、ピリジン等の含窒素系
溶媒やDMSO等が使用される。尚、反応溶媒の使用量は原
料(ポリ)グリセリルエーテルの濃度が5重量%以上、
好ましは10重量%以上になる様にするのがよい。
【0036】硫酸化反応に使用されるルイス塩基として
は前述のものを挙げることが出来るが、添加量は原料
(ポリ)グリセリルエーテルに対して 0.1倍モル〜10倍
モル、好ましくは等モル〜5倍モル存在させるのが良
い。
【0037】硫酸化反応温度は硫酸化剤の反応性により
適宜選定される。例えば反応性の高い ClSO3H 、SO3
ClSO3H・ピリジン付加体、 SO3・DMF 付加体の場合には
−30℃〜50℃が好ましく、さらに好ましくは−10℃〜20
℃が良い。 H2NSO3H・ピリジン付加体の場合は40〜110
℃が適当である。反応時間は硫酸化剤混合後10分間以上
10時間までで充分である。反応終了後、反応混合物を氷
水中に注ぎ、NaOH等の中和剤により、低温下(10℃以
下)で中和後、溶媒等を留出し、硫酸化粗生成物を得
る。
【0038】本発明の方法により得られた硫酸化物中に
は反応に由来する無機塩が存在する。これらの無機塩類
は要すればメタノール、エタノール等の有機溶媒による
抽出法や再結晶法、イオン交換樹脂、電気透析による脱
塩法等により除去することが出来、高純度な硫酸塩も製
造することが出来る。
【0039】但し、用途によっては上記の無機塩を除か
ずにそのまま用いてもよい。又、用途に応じて硫酸化物
の塩交換により、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ア
ンモニウム、炭素数2〜3のモノ、ジ若しくはトリアル
カノールアンモニウム、炭素数1〜5のアルキル置換ア
ンモニウム、又は塩基性アミノ基にして使用することが
出来る。
【0040】本発明に係わる(ポリ)グリセリルエーテ
ル硫酸塩系界面活性剤は一般式(I)で表される(ポ
リ)グリセリルエーテル硫酸塩と、一般式(II)で表さ
れる(ポリ)グリセリルエーテルとの重量比 100/0〜
80/20の混合物からなるが、この重量比が80/20未満で
あると、溶解性、起泡性、耐硬水性、スカム分散性等の
洗浄性能を低下させ好ましくない。
【0041】本発明に係わる(ポリ)グリセリルエーテ
ル硫酸塩系界面活性剤は単独で洗浄剤として使用出来る
が、これに加えて他のアニオン活性剤、好ましくは石鹸
を併用して使用するのが良い。本発明の洗浄剤組成物中
には、(ポリ)グリセリルエーテル硫酸塩系界面活性剤
が0.1 〜60重量%、好ましくは1〜40重量%配合される
ことが望ましく、石鹸を併用する場合は、洗浄剤組成物
中に(ポリ)グリセリルエーテル硫酸塩系界面活性剤が
0.1〜40重量%、石鹸が60〜99重量%配合されることが
望ましい。さらに本発明の洗浄剤組成物には使用目的に
応じて補助剤として溶剤、可溶化剤、香料、水溶性高分
子、ビルダー類、キレート剤、殺菌剤等を含有させても
よい。
【0042】
【発明の効果】以上の様にして得られる本発明に係わる
(ポリ)グリセリルエーテル硫酸塩系界面活性剤は水へ
の溶解性、起泡性、耐硬水性、スカム分散性等が良好で
あるという優れた特徴を有し、係る(ポリ)グリセリル
エーテル硫酸塩系界面活性剤を含有した本発明の洗浄剤
組成物は、洗浄性能に優れ、洗浄剤組成物として各分野
に有効に用いることができる。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。
【0044】合成例1(原料であるドデシルグリセリル
エーテルの合成) グリセリン2215g(24.0mol) 及び粉末NaOH 132g(3.3mo
l)を仕込み 190℃にて4時間脱水を行った後、ドデシル
サルフェートナトリウム塩 865.6g(3.0mol)を加え8時
間反応を行った。HCl にて中和後、酢酸エチル 1.5リッ
トルで抽出を行った。水洗後、溶媒を留去し粗製ドデシ
ルグリセリルエーテル 729gを得た。収率は88%であっ
た。n−ヘキサンより再結晶し、精製ドデシルグリセリ
ルエーテルとした。ガスクロマトグラフィーによる分析
の結果、目的物の純度は97%であった。又、油脂分析値
は表1の通りであった。
【0045】
【表1】
【0046】合成例2(原料であるドデシルジグリセリ
ルエーテルの合成) ドデシルアルコール 372g(2.0mol)、48%NaOH 500g
(6.0mol)、n−ヘキサン400 g及びT-BAB(テトラ−ブチ
ルアンモニウムブロマイド) 32.38g(0.1mol)を仕込
み、60℃まで昇温した。60℃にてエピクロルヒドリン 3
70g(4.0mol)を30分にわたって滴下した。60℃にて5時
間熟成を行ったあと水 800gを加え、水層を除去後、n
−ヘキサンを留去してドデシルグリシジルエーテル 480
gを得た。収率98%であった。ガスクロマトグラフィー
による分析の結果、純度95%であった。次にグリセリン
1842g(20mol) 、tert−ブタノール 800g及び47%三フ
ッ化ホウ素エーテル錯体4.33g(0.03mol) を仕込み、60
℃まで昇温した。60℃にてドデシルグリシジルエーテル
255g(1.0mol)を9時間にわたって滴下した。熟成を1
時間行ったあと、tert−ブタノールを留去し、エーテル
1.2リットルで抽出後、水洗した。溶媒を留去して濃縮
物 336gを得た。収率は99%であった。ガスクロマトグ
ラフィーによる分析の結果、目的物の純度は98%であっ
た。又、油脂分析値は表2の通りであった。
【0047】
【表2】
【0048】合成例3(原料であるセチルグリセリルエ
ーテルの合成) ドデシルサルフェートナトリウム塩の代わりにセチルサ
ルフェートナトリウム塩を用いる以外は合成例1と同様
に行い、セチルグリセリルエーテルを収率90%で得た。
ガスクロマトグラフィー純度は98%であった。
【0049】合成例4(原料であるセチルジグリセリル
エーテルの合成) ドデシルアルコールの代わりにセチルアルコールを用い
る以外は合成例2と同様に行い、セチルジグリセリルエ
ーテルを収率97%で得た。ガスクロマトグラフィー純度
は95%であった。
【0050】合成例5(ドデシルジグリセリルエーテル
硫酸塩の合成) ドデシルジグリセリルエーテル83.5g(0.25mol) 、塩化
メチレン 334gを仕込み−4℃とした後、液体SO3 40g
(0.50mol) を1時間にわたり滴下した。−4℃にて1時
間熟成後、氷水中に注ぎ、NaOHにて中和後、溶媒及び水
を留去して粗製ドデシルジグリセリルエーテル硫酸塩 1
40gを得た。HPLC純度は90%であった。
【0051】IR (cm-1、KBr 錠剤法) :3400 (OH伸縮)
、2950, 2860 (CH伸縮) 、1250 (S=O 伸縮) 合成例6(ドデシルジグリセリルエーテル硫酸塩の合
成) ドデシルジグリセリルエーテル19.4g(0.058mol)、トル
エン 103g、ピリジン4.7gを仕込み60℃とした後、H2N
SO3H 12.8g(0.12mol) を添加した。 102℃にて7時間
反応後、メタノールを加え無機塩を除去した。NaOHを加
え中和後、溶媒及びピリジンを留去して粗製ドデシルジ
グリセリルエーテル硫酸塩33gを得た。HPLC純度は98%
であった。
【0052】IR (cm-1、KBr 錠剤法) :3450 (OH 伸縮)
、2960, 2850 (CH伸縮), 1245 (S=O 伸縮) 合成例7(ドデシルグリセリルエーテル硫酸塩の合成) ドデシルグリセリルエーテル 130g(0.5mol)、塩化メチ
レン1040gを仕込み0℃とした後、液体SO3 68g(0.85m
ol) を2時間にわたり滴下した。5℃にて 0.5時間熟成
後、氷水中に注ぎNaOHにて中和後、溶媒及び水を留去し
て粗製ドデシルグリセリルエーテル硫酸塩 220gを得
た。HPLC純度は90%であった。
【0053】IR (cm-1、KBr 錠剤法) :3400 (OH 伸縮)
、2960, 2870 (CH伸縮) 、1245 (S=O 伸縮) 合成例8(セチルジグリセリルエーテル硫酸塩の合成) セチルジグリセリルエーテル97.5g(0.25mol) 、クロロ
ホルム 870gを仕込み5℃とした後、液体SO3 37.6g
(0.47mol) を1時間にわたり滴下した。10℃にて0.5 時
間熟成後、氷水中に注ぎNaOHにて中和後、溶媒及び水を
留去して粗製セチルジグリセリルエーテル硫酸塩 145g
を得た。HPLC純度は88%であった。
【0054】IR (cm-1、KBr 錠剤法) :3400 (OH 伸縮)
、2940, 2860 (CH伸縮) 、1240 (S=O 伸縮) 合成例9(ドデシルジグリセリルエーテル硫酸塩の合
成) ドデシルジグリセリルエーテル10.0g(0.03mol) 、塩化
メチレン25gを仕込み35℃とした後、ClSO3H 3.6g(0.0
31mol)を5分間にわたり滴下した。HCl を除去しながら
5分間熟成後、氷水中に注ぎNaOHにて中和後、溶媒及び
水を留去して粗製ドデシルジグリセリルエーテル硫酸塩
13gを得た。HPLC純度は70%であった。
【0055】合成例10(ドデシルグリセリルエーテル硫
酸塩の合成) ドデシルグリセリルエーテル 7.8g(0.03mol) 、クロロ
ホルム25gを仕込み35℃とした後、ClSO3H 3.6g(0.031
mol)を5分間にわたり滴下した。HCl を除去しながら5
分間熟成後、氷水中に注ぎNaOHにて中和後、溶媒及び水
を留去して粗製ドデシルグリセリルエーテル硫酸塩11g
を得た。HPLC純度は75%であった。合成例5〜10の反応
条件及び結果をまとめて表3に示す。
【0056】
【表3】
【0057】注) * 未反応(ポリ)グリセリルエーテルはHPLCにより定量
を行なった。
【0058】実施例1〜4及び比較例1〜4 牛脂ベースの脂肪酸石鹸に表4に記載の界面活性剤を、
脂肪酸石鹸:界面活性剤=70:30の重量比で加えて洗浄
剤組成物を作成した。この洗浄剤組成物の5%水溶液を
用い、下記の基準で手洗い評価を行なった。結果を表4
に示す。
【0059】<評価基準> 泡立ち ◎:泡立ち大 ○:泡立ちやや大 △:泡立ち小 ×:泡立ち悪い すすぎ性 ◎:良好 ○:やや良好 △:やや不良 ×:不良 溶解性 ◎:良好(透明化) ○:やや良好(わずかににごりあり) △:やや不良(にごりあり) ×:不良(かなりにごりあり)
【0060】
【表4】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表される(ポリ)グリセ
    リルエーテル硫酸塩と、一般式(II)で表される(ポ
    リ)グリセリルエーテルとの重量比 100/0〜80/20の
    混合物からなる界面活性剤(以下(ポリ)グリセリルエ
    ーテル硫酸塩系界面活性剤と略記する)を含有すること
    を特徴とする洗浄剤組成物。 【化1】 〔但し、式中G :グリセリン又はポリグリセリンより(p
    +q)個の水酸基を除いた残基を示す。ここでp 、q はそ
    れぞれ1以上の正の数を示し、(p+q)はグリセリン又は
    ポリグリセリンにおける水酸基の総数を超えない数であ
    る。 【化2】 グリセリン又はポリグリセリン残基G において除かれた
    p個の水酸基が結合していた炭素を介して、G と結合す
    る基であり、m は0又は1であり、R はm=0のときはA
    O−で表される基を示し、 m=1のときは炭素数6〜22
    の直鎖又は分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基、
    又は AOCH2−で表される基を示す。ここで Aは炭素数6
    〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル
    基を示す。B は−SO3M又は水素原子を示す。ここで Mは
    水素原子、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオ
    ン、アンモニウムイオン、炭素数2〜3のモノ、ジ若し
    くはトリアルカノールアンモニウムイオン、炭素数1〜
    5のアルキル置換アンモニウム又は塩基性アミノ酸基を
    示す。 −(OSO3M)q :グリセリン又はポリグリセリン残基G に
    おいて除かれた q個の水酸基が結合していた炭素原子を
    介して Gと結合する基である。ここでM は前記の意味を
    示す。〕
  2. 【請求項2】 一般式(I)又は(II)中のG で示され
    るグリセリン又はポリグリセリン残基が、式(V) 【化3】 (式中、n =1〜10の数を示す。)で表されるグリセリ
    ン又はポリグリセリンの残基である請求項1記載の洗浄
    剤組成物。
  3. 【請求項3】 (ポリ)グリセリルエーテル硫酸塩系界
    面活性剤を 0.1〜60重量%含有することを特徴とする請
    求項1記載の洗浄剤組成物。
  4. 【請求項4】 (ポリ)グリセリルエーテル硫酸塩系界
    面活性剤を 0.1〜40重量%、石鹸を60〜99重量%含有す
    ることを特徴とする請求項1記載の洗浄剤組成物。
  5. 【請求項5】 (ポリ)グリセリルエーテル硫酸塩系界
    面活性剤が、前記一般式(II)で表される(ポリ)グリ
    セリルエーテルのOH基に対し、硫酸化剤を0.62〜1当量
    反応させて得られる界面活性剤であることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の洗浄剤組成物。
  6. 【請求項6】 一般式(II)で表される(ポリ)グリセ
    リルエーテルが、グリセリン又はポリグリセリンと、一
    般式(III) 【化4】 (ここでR’は炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキ
    ル基もしくはアルケニル基、又は AOCH2−で表される基
    を示し、A は前記の意味を示す。)で表される化合物を
    反応させて得られる、一般式(II') 【化5】 (ここで、R', G, p及びq は前記の意味を示す。)で表
    される化合物である請求項5記載の洗浄剤組成物。
  7. 【請求項7】 一般式(II)で表される(ポリ)グリセ
    リルエーテルが、グリセリン又はポリグリセリンと、式
    A−X … (IV) (ここで Aは前記の意味を示し、X はハロゲン原子又は
    −OSO3M を示し、M は前記の意味を示す。)で表わされ
    る化合物を塩基触媒下にて反応させて得られる、一般式
    (II") [R"−]p [G]−(OH)q …(II") 〔但し、式中 R" はAO−で表される基を示し、A, G, p
    及びq は前記の意味を示す。〕で表される化合物である
    請求項5記載の洗浄剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008516048A (ja) * 2004-10-08 2008-05-15 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー オリゴマーアルキルグリセリルスルホネート及び/又はサルフェート界面活性剤混合物、並びにそれを含む洗剤組成物

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