JP2015506340A - 内部オレフィンスルホナートを調製するための方法 - Google Patents

内部オレフィンスルホナートを調製するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、内部オレフィンスルホナートを調製するための方法であって、内部オレフィンをスルホン化内部オレフィンにスルホン化することに続いてスルホン化内部オレフィンを塩基含有溶液と接触させることを含み、塩基用の溶媒に対する内部オレフィンのモル比が0.06よりも大きい方法に関する。さらに、本発明は前記方法によって得ることができる内部オレフィンスルホナートに関する。

Description

本発明は内部オレフィンスルホナートを調製するための方法、及び前記方法によって得ることができる内部オレフィンスルホナートに関する。
原油の化学的増進回収(cEOR)を含めた種々の用途のための、界面活性剤として内部オレフィンスルホナート(IOS)を用いることは公知である。
さらに、オレフィンをスルホン化した後、アルケンスルホン酸およびスルトンを含むスルホン化オレフィン含有中間体混合物を中和及び加水分解して所望のスルホナートに転換することにより、アルファ−オレフィン及び内部オレフィンからオレフィンスルホナートを調製することも公知である。前記の中和段階及び後続の加水分解段階は共に、スルホン化オレフィンを塩基含有溶液、例えば、NaOH含有溶液、に接触させることを含む。加水分解段階は一般的に中和段階の温度よりも高温で実行され、塩基とスルホン化オレフィンとの反応を完了させる目的で行う。例えば、Adami, ”The Production of α−Olefin Sulfonate by SO Sulfonation”, Section 5.3.1, pages 102−109, Handbook of Detergents, Part F:Production, CRC Press, 2009参照。
さらに、EP0351928A1は内部オレフィンスルホナートの調製方法を開示しており、前記の方法は、薄膜反応器において、35℃以下の温度を有する冷却媒体を用いて反応器を冷却しながら、8個から26個の炭素原子を有する内部オレフィンとスルホン化剤とを、内部オレフィンに対するスルホン化剤のモル比が1:1から1.25:1において反応させること、及び前記スルホン化段階からの反応生成物を中和及び加水分解することを含む。
より具体的には、EP0351928A1の実施例14は中和段階を開示しており、ここでは、前段のスルホン化段階からのスルホン化C15−19内部オレフィンの連続中和が、30℃において、約20分の滞留時間及び26〜31重量%の活性物質含有量で実施されている。連続中和の開始後、少なくとも1時間をおいて、試料が採取され、該試料は160℃で1時間加水分解されている。
前記実施例14からの、中和及び加水分解された内部オレフィンスルホナート生成物を含む前記試料には、6.7重量%の「遊離の油分」が含有され、その一部(約2重量%)はパラフィンで構成されていた。EP0351928A1の実施例において、遊離の油分含有量は活性物質の量に基づいて計算されている。さらに、「遊離の油分」は「内部オレフィンスルホナートの水−アルコール溶液における、石油エーテル抽出可能物質」として定義されている。従って、内部オレフィンスルホナートに関して、「遊離の油分」は、内部オレフィンスルホナート生成物に存在し得る任意の非イオン性、有機化合物を含み得る。
内部オレフィンスルホナート生成物における「遊離の油分」中のこのような非イオン性化合物は、アルケンスルホン酸やスルトンに転化しなかった未反応の内部オレフィンであり得る。さらに、このような非イオン性化合物は、スルトンが内部オレフィンとSOになる逆反応により形成された内部オレフィンであり得る。さらに、このような非イオン性化合物はスルホナートに転化しなかったスルトンでもあり得る。別の非イオン性化合物は、スルホナートエステル及び該スルホナートエステルから鹸化により形成された第二級アルコールであり得る。
また、内部オレフィンスルホナート生成物はスルホン化及び中和反応に関与し得ない非イオン性化合物を含有してもよい。例えば、内部オレフィン供給物中の(非−オレフィン)パラフィンはスルホン化されず、従って、結局内部オレフィンスルホナート生成物中の非イオン性化合物になる。
一般的には、遊離の油分含有量が相対的に低い、より具体的には、内部オレフィンおよび/又はスルトンの含有量が相対的に低い、内部オレフィンスルホナートを調製することが望ましい。このような相対的に低い含有量は、スルホン化及び中和反応が十分に完了し、これにより貴重な出発物質の浪費を少なくし、また所望のスルホナートをより多く回収することを意味することとなる。さらに、遊離の油分は、洗浄性、泡立ち性、色、臭気及びその他の物理的および化学的特性への影響の観点から、内部オレフィンスルホナート生成物における特に好ましくない不純物である。中和及び加水分解後の最終的な内部オレフィンスルホナート生成物から遊離の油分を除去するために公知の方法がある。具体的な方法は例えばUS4579690に開示されている。しかしながら、中和及び加水分解後に遊離の油分を除去する追加的な段階は面倒で、時間を浪費するものである。従って、内部オレフィンスルホナートが、それ自身がすでに比較的低い遊離の油分含有量を有し、そこから遊離の油分を除去する必要がない様式で内部オレフィンスルホナートを調製することが望ましい。
欧州特許出願公開第0351928号明細書 米国特許第4579690号明細書
Adami, "The Production of α−Olefin Sulfonate by SO3 Sulfonation", Section 5.3.1, pages 102−109, Handbook of Detergents, Part F:Production, CRCPress, 2009
従って、本発明の目的は内部オレフィンスルホナートを調製するための方法を提供することあって、得られた内部オレフィンスルホナート生成物が相対的に低い油分含有量を有し、さらに特に相対的に低い内部オレフィン及び/又はスルトン含有量を有する。
驚くべきことに、相対的に低い遊離の油分含有量を有する、特定的に言えば相対的に低い未反応内部オレフィン含有量を有する内部オレフィンスルホナートは、スルホン化内部オレフィンを、塩基用の溶媒に対する内部オレフィンのモル比が0.06より大きい塩基含有溶液と接触させることを含む方法により得られることが見出された。
従って、本発明は内部オレフィンスルホナートを調製するための方法であって、内部オレフィンをスルホン化内部オレフィンにスルホン化し、続いてスルホン化内部オレフィンを塩基含有溶液と接触させることを含み、ここで、塩基用の溶媒に対する内部オレフィンのモル比は0.06より大きい方法に関する。
さらに、本発明は前記方法により得られる内部オレフィンスルホナートに関する。
スルホン化プロセスにおける、内部オレフィンと三酸化硫黄(スルホン化剤)との反応を説明する。 内部オレフィンスルホナートを形成するための、以下の中和及び加水分解プロセスを説明する。
本発明においては、内部オレフィンを、スルホン化内部オレフィンにスルホン化した後、スルホン化内部オレフィンを、塩基用の溶媒に対する内部オレフィンのモル比が0.06よりも大きい塩基含有溶液と接触させる。
このように、塩基用の溶媒に対して相対的に高いモル比の内部オレフィンを用いることにより、本発明の方法の内部オレフィンスルホナート生成物については、生成物中に存在する溶媒が少ないので、相対的に高い活性物質含有量が得られる。
一般的に界面活性剤に関連する「活性物質」には、界面活性剤化合物自体が含まれることが認められている。即ち、本発明のように、内部オレフィンスルホナート界面活性剤を含有する組成物の場合には、アニオン性内部オレフィンスルホナート化合物が、その組成物の「活性物質」を構成する。このような組成物の非活性物質成分は例えば、上記したような「遊離の油分」化合物、過剰量の塩基(例えば、NaOH)、塩基用溶媒(例えば水)、及び無機塩(例えばNaSO)である。本明細書において、非イオン性界面活性剤が、以下に詳述するように、方法の助剤として添加される場合、当該非イオン性界面活性剤は従って、「活性物質」の部分とは考えない。
スルホン化段階の後、塩基含有溶液と接触させると、活性物質含有量が増加する。内部オレフィンスルホナート生成物の最終的な活性物質含有量は、前記の塩基含有溶液について、溶媒(例えば水)の量を変化させることにより制御することができる。相対的に少量の溶媒を使うことにより、相対的に高い活性物質含有量が得られる。
後述の実施例に例示するように、スルホン化内部オレフィンを作った後に、これを、塩基用の溶媒に対する内部オレフィンのモル比が0.06よりも大きい塩基含有溶液に接触させて、内部オレフィンスルホナート生成物に関して相対的に高い活性物質含有量を得た場合、前記生成物中の遊離の油分含有量は驚くほどに低いことが示されている。
好ましくは、塩基用の溶媒に対する内部オレフィンのモル比は0.06よりも大きく、2まで(即ち、0.06よりも大きくて、最大2)であり、より好ましくは0.07から1、最も好ましくは0.08から0.50である。塩基用の溶媒に対する内部オレフィンの前記のモル比は、好ましくは少なくとも0.07、より好ましくは少なくとも0.08、より好ましくは少なくとも0.09、より好ましくは少なくとも0.10、より好ましくは少なくとも0.11である。前記の塩基用の溶媒に対する内部オレフィンのモル比は、好ましくは最大2、より好ましくは最大1、より好ましくは最大0.80、より好ましくは最大0.60、より好ましくは最大0.50、より好ましくは最大0.40、より好ましくは最大0.35、より好ましくは最大0.30、より好ましくは最大0.25、より好ましくは最大0.20、より好ましくは最大0.19、より好ましくは最大0.18、より好ましくは最大0.17、より好ましくは最大0.16、最も好ましくは最大0.15である。
本明細書中において、前記の「塩基用の溶媒に対する内部オレフィンのモル比」とは、スルホン化段階に供給される内部オレフィンの、スルホン化内部オレフィンを塩基含有溶液と接触させる、次の段階で供給される塩基用の溶媒、に対するモル比を意味するものでる。しかしながら、前記の「塩基用の溶媒に対する内部オレフィンのモル比」は、スルホン化内部オレフィンを塩基含有溶液と接触させる段階への供給される(スルホン化されている及びスルホン化されていない任意の)内部オレフィンの、同じ段階へ供給される塩基用の溶媒に対するモル比をも、意味するものである。通常、前記の2つのモル比は、スルホン化内部オレフィン及び/またはスルホン化されていない任意の内部オレフィンが、スルホン化段階と次の段階の間に除去される場合を除き、両方とも同じものである。しかしながら、好ましくは、本発明の方法のスルホン化段階からのスルホン化内部オレフィンは、直接、いかなる分子も除去することなく、塩基との反応に供される。
従って、塩基用の溶媒に対する内部オレフィンのモル比を増加させることにより、本発明の方法の内部オレフィンスルホナート生成物の活性物質含有量もまた、増加する。好ましくは、本発明の方法の内部オレフィンスルホナート生成物の活性物質含有量は40から90重量%、より好ましくは50から85重量%、最も好ましくは55から85重量%である。前記活性物質含有量は、好ましくは少なくとも35重量%、より好ましくは少なくとも40重量%、より好ましくは少なくとも45重量%、より好ましくは少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも55重量%、より好ましくは少なくとも60重量%、より好ましくは少なくとも65重量%、最も好ましくは少なくとも70重量%である。前記活性物質含有量は、好ましくは最大90重量%、より好ましくは最大85重量%、最も好ましくは最大80重量%である。
本発明において、スルホン化内部オレフィンを塩基含有溶液と接触させる。本明細書中において、「塩基含有溶液」とは、塩基をスルホン化内部オレフィンに接触させる時に、前記塩基は溶媒に溶解され、これによって前記の溶液を形成しているという意味を含む。前記の溶媒は従って、塩基用の溶媒である。
スルホン化段階の後に添加される塩基用の溶媒に対する内部オレフィンのモル比が相対的に高く、相対的に高い活性物質含有量を有する内部オレフィンスルホナート生成物が得られる、本発明において、塩基とスルホン化内部オレフィンとの反応において、反応混合物の可動性が十分に高く取扱いが容易であるように(例えば、貯蔵、ポンプ輸送、物質移動)注意する必要がある。例えば、本発明において、上記反応混合物の可動性は非イオン性界面活性剤を添加することにより増加させることができる。(アニオン性)内部オレフィンスルホナート界面活性剤を作製する本発明の方法におけるプロセス助剤としての非イオン性界面活性剤の使用については後に別途記述する。しかしながら、本発明において、有利には、平均して1から6個、適切には1から3個、より適切には1から2個の、アルコキシラート単位(好ましくはエトキシラート単位)を含有する、アルコールの非イオン性アルコキシラートであって、前記アルコールは平均して1から6個、適切には2から5個、より適切には3から5個の炭素原子を含有するアルコールの非イオン性アルコキシラートのような、粘度調整剤を使う必要がない。このような粘度調整剤の1例は、2−ブトキシ―ブタノールである「ブチルセロソルブ」である。それ故、好ましくは、本発明の方法は上記に定義するような粘度調整剤なしで実施される。
本発明の方法は内部オレフィンから内部オレフィンスルホナート(IOS)を調製するための方法である。本明細書において、内部オレフィンおよびIOSは、それぞれ内部オレフィン分子の混合物とIOS分子の混合物を含む。即ち、本明細書において、「内部オレフィン」とは内部オレフィン分子の混合物を言い、「内部オレフィン分子」は、該内部オレフィン由来の成分の1つを言う。同じように、本明細書において、「IOS」即ち「内部オレフィンスルホナート」はIOS分子の混合物を言い、「IOS分子」即ち「内部オレフィンスルホナート分子」は該IOS由来の成分の1つを言う。
分岐IOS分子は、1つ以上の分岐を含む内部オレフィン分子から誘導されるIOS分子である。直鎖IOS分子は、直鎖である、即ち、分岐を含まない内部オレフィンから誘導されるIOS分子である(非分岐内部オレフィン分子)。内部オレフィン分子は直鎖内部オレフィン分子と分岐内部オレフィン分子の混合物であり得る。同じように、IOSは直鎖IOS分子と分岐IOS分子の混合物であり得る。
本明細書において、内部オレフィン又はIOSは、炭素数、分岐鎖含有量及び/又は分子量で特徴づけられる。平均の炭素数、分岐鎖含有量及び/又は平均分子量について言及する場合、対象の内部オレフィン又はIOSは、炭素数、分岐鎖若しくは非分岐鎖及び/又は分子量の観点から互いに異なる分子の混合物である。
本明細書において、前記の平均炭素数は、それぞれの内部オレフィン分子又はIOS分子の炭素数に当該分子の重量分率を掛け、次いでその積を足して重量平均炭素数を算出することにより決定される。平均炭素数は13CNMR分析又はGC分析により決定することができる。
本明細書において、前記の分岐鎖含有量は、分岐鎖分子の量を分岐鎖及び非分岐鎖分子の総量で割ることにより決定される。分岐鎖含有量は13CNMR分析又はGC分析により決定することができる。
本明細書において、前記の平均分子量は、それぞれの内部オレフィン分子又はIOS分子の分子量に当該分子のモル分率又は重量分率を掛け、次いでその積を足してそれぞれ数平均又は重量平均分子量を算出することにより決定される。分子量はGC分析により決定することができる。
本発明において、内部オレフィンスルホナートは、スルホン化と、これに続く塩基との反応の、少なくとも2つの連続する段階を含む方法で、内部オレフィンから調製される。
本発明のスルホン化段階において、内部オレフィンがスルホン化される。本発明において、前記の内部オレフィンは、5から40、適切には10から35、より適切には15から30、より適切には18から24、より適切には20から24、最も適切には20から22の平均炭素数を有してもよい。
さらに、本発明において、スルホン化段階において使用される前記の内部オレフィンの分岐鎖含有量は0.1から30重量%、好ましくは0.5から25重量%、より好ましくは1から20重量%、最も好ましくは2から15重量%であってもよい。上記内部オレフィン分子内の分岐鎖はメチル、エチル及び/又はプロピル分岐鎖を含むより大きな分子量の分岐鎖を含む場合がある。
本発明において、内部オレフィンの数平均分子量は広範囲に変化し得るものであり、例えば100から500、適切には150から450、より適切には200から400g/モル、最も適切には250から350g/モルである。
IOS分子は、末端の炭素原子を除く炭素鎖に二重結合が任意に位置している内部オレフィン分子から作られる。内部オレフィン分子は、末端位に二重結合を持つアルファオレフィン分子の二重結合異性化により作ることができる。一般的にこのような異性化は、二重結合が異なる位置に存在する内部オレフィン分子の混合物を生じさせる。二重結合の位置の分布は、概ね熱力学的に決定される。さらに、この混合物はまた少量の異性化されなかったアルファオレフィンを含む。さらに、出発分質のアルファオレフィンは少量のパラフィン(オレフィンでないアルカン類)が含まれる可能性があるため、アルファオレフィン異性化から生じる混合物は、同様に少量の未反応のパラフィンを含む場合がある。
本発明において、内部オレフィン中のアルファオレフィンの量は、組成物の総量を基準として、最大で5重量%、例えば1から4重量%である。さらに、本発明において、内部オレフィン中のパラフィンの量は、組成物の総量を基準として、最大で2重量%、例えば最大で1重量%である。
内部オレフィンを作る適切な方法としては、US5510306、US5633422、US5648584、US5648585、US5849960、EP0830315B1及び”Anionic Surfactants: Organic Chemistry”, Surfactant Science Series, volume 56, Chapter 7, Marcel Dekker, Inc., New York, 1996, ed. H.W. Stackeに記載されるものが含まれる。
本発明の方法のスルホン化段階において、内部オレフィンをスルホン化剤と接触させる。図1Aを参照すると、スルホン化剤と内部オレフィンとの反応が、ベータ−スルトンとして知られる環状中間体の形成をもたらし、これが不飽和スルホン酸並びにより安定なガンマ及びデルタスルトンに異性化することができる。
本発明において、スルホン化剤は三酸化硫黄(SO)、硫酸又は発煙硫酸であってよい。さらに、本発明において、内部オレフィンに対するスルホン化剤のモル比は0.5:1から2:1であってよく、より適切には0.8:1から1.8:1、最も適切には1:1から1.6:1である。
本発明の方法において三酸化硫黄がスルホン化剤である場合、この三酸化硫黄はキャリアガスと三酸化硫黄を含むガス状流体として提供されることが好ましい。キャリアガスは空気又は、窒素などの不活性ガスであってよい。前記ガス状流体における三酸化硫黄の濃度は、キャリアガスの体積を基準として1から10体積%、より適切には2から8体積%、最も適切には3から7体積%である。
SOによるスルホン化反応は、例えば「落下式薄膜反応器」などの薄膜反応器で実施することが好ましく、反応器においてオレフィン原料は連続的に管の内部表面上に供給され、ガス状のSOが前記の管に供給され、(落下してくる)オレフィン膜と、制御された様式で反応させる。反応器は好ましくは90℃を超えない、特に10から70℃、より適切には20から60℃、最も適切には20から55℃の範囲の温度を有する冷却媒体、好ましくは水を用いて、例えば、反応器の外壁に冷却媒体を流すことによって冷却することができる。
本発明の方法はバッチ式、半連続式または連続式、好ましくは連続式で実施することができる。特に、スルホン化段階をバッチ式、半連続式または連続式で実施することができる。好ましくは、スルホン化段階は連続式で実施される。
上記のように、好ましくは、本発明方法のスルホン化段階からのスルホン化内部オレフィンは直接、いかなる分子も除去することなく、塩基との反応に供される。しかしながら、本発明によるスルホン化段階と、塩基含有溶液との接触が実施される段階との間に、中間段階があってもよい。このような中間段階としては、例えば一般的には「エイジング」と呼ばれる、アルファ−オレフィンスルホナートの製造に商業的に適用されている段階がある。このようなエイジング段階は、Van Os et al . in ”Anionic Surfactants: Organic Chemistry”, Surfactant Science Series 56, ed. Stacke H.W., 1996, Chapter 7: Olefin sulfonates, pages 368−369に記載されている方法で実施してもよく、ここに開示されている内容は参照により本明細書に組込まれる。
本発明の方法の次の段階において、スルホン化段階からのスルホン化内部オレフィンを、塩基含有溶液と接触させる。図1Bを参照すると、この段階において、ベータ−スルトンはベータ−ヒドロキシアルカンスルホナートに転化される一方、ガンマ−及びデルタ−スルトンはそれぞれ、ガンマ−ヒドロキシアルカンスルホナート及びデルタ−ヒドロキシアルカンスルホナートに転化される。前記ヒドロキシアルカンスルホナートの一部は脱水してアルケンスルホナートになり得る。
従って、図1A及び1Bを参照すると、IOSは炭素数、分岐しているか非分岐か、分岐の数、分子量及びスルホナート基及びヒドロキシ基などの官能基の数と分布についてお互いに異なり得る、様々な分子を含む。IOSはヒドロキシアルカンスルホナート分子及びアルケンスルホナート分子の両方並びにジスルホナート分子をも含む可能性がある。ヒドロキシアルカンスルホナート分子及びアルケンスルホナート分子は図1Bに示されている。ジスルホナート分子(図1Bには示されていない)は、例えば図1Aに示すアルケンスルホン酸のさらなるスルホン化に由来する。
スルホン化段階からのスルホン化内部オレフィンと接触させる塩基は水溶性の塩基でよく、好ましくはナトリウムもしくはカリウムなどのアルカリ金属イオンの、又はアルカリ土類金属イオンの、あるいはアンモニウムイオンの水酸化物、炭酸塩及び重炭酸塩、並びにアミン化合物からなる群から選択される。適切な例は、水酸化ナトリウム及び炭酸ナトリウム、最も適切には水酸化ナトリウムである。さらに、好ましくは塩基用の溶媒は水である。好ましくは、この段階において、スルホン化内部オレフィンを、上記のような水溶性塩基、特に水酸化ナトリウムの水溶液と接触される。
この段階における反応は一般的に過剰なモル量の塩基を用いて実施される。最終的な内部オレフィンスルホナート生成物は酸性でないことが好ましく、これは、プロセス機器の腐食及び/又は内部オレフィンスルホナートの分解を引き起こす可能性があるためである。従って、最終的な内部オレフィンスルホナート生成物は一定量の塩基、例えば活性物質を100%として0.1から2重量%の塩基を含有することが好ましい。このことは、添加する塩基の量を、(i)スルホン化内部オレフィンを塩基含有溶液と接触させる段階に供給される塩基の量、対、(ii)スルホン化段階に供給されるスルホン化剤(例えばSO)の量の比を、1より大きく、適切には1より大きく最大で1.4、より適切には1.1から1.3となるように選ぶことにより達成することができる。
塩基及び塩基用溶媒は別々に添加することができる。好ましくは、塩基は上記のような溶液の一部として添加される。追加の溶媒を、当該塩基含有溶液に追加して個別に添加することができる。塩基が溶液の一部として添加されるのであれば、当該溶液の塩基濃度は、溶液全量を基準として、適切には最大で60重量%、より適切には10から55重量%、最も適切には20から55重量%である。
本発明の方法において、スルホン化内部オレフィンを塩基含有溶液と接触させる温度は広い範囲、例えば0から250℃で変化させることができる。さらに、塩基とスルホン化内部オレフィンとの反応のための時間もまた、広い範囲、例えば5分から4時間で変化させることができる。
スルホン化内部オレフィンを塩基含有溶液と接触させる段階において、非イオン性界面活性剤を助剤として添加することもできる。好ましくは、非イオン性界面活性剤は脂肪族基を有するアルコールのアルコキシラート、好ましくは当該アルコールのエトキシラートである。前記のアルコールは第一級もしくは第二級、好ましくは第一級アルコールである。前記のアルコールアルコキシラートは例えば、以下の式:
(I) R−O− [R’−O]−H
のものであり、
式中、Rはアルコールに由来する脂肪族基であり、R’−Oはアルキレンオキシド基であり、Xは当該アルキレンオキシド基の数を表す。
上記式(I)に例示した非イオン性界面活性剤には、脂肪族基Rの炭素数、脂肪族基Rが分岐鎖であるのか非分岐鎖か(直鎖)、アルキレンオキシド基R’−Oの性質及び数の観点から互いに異なってもよい、様々な分子が含まれる。従って、例示式(I)の非イオン性界面活性剤は界面活性剤分子の混合物で構成されている。即ち、本明細書において、「界面活性剤」は界面活性剤分子の混合物を表し、「界面活性剤分子」は当該界面活性剤の1つの成分を表す。
上記例示の式(I)の任意な非イオン性界面活性剤の脂肪族基Rの重量平均炭素数は本質的ではなく、広い範囲内、例えば4から25、適切には6から20、より適切には8から15以内で変化していてもよい。さらに、好ましくは、前記の脂肪族基は直鎖である。
上記例示式(I)のアルキレンオキシド基R’−Oは任意のアルキレンオキシド基を含んでいてよい。例えば、前記のアルキレンオキシド基はエチレンオキシド基、プロピレンオキシド基及びブチレンオキシド基又はこれらの混合物、例えばエチレンオキシドとプロピレンオキシド基の混合物を含んでいてもよい。エチレンオキシドとプロピレンオキシド基の混合物の場合、当該混合物はランダムもしくはブロック式であり得る。好ましくは、前記のアルキレンオキシド基はエチレンオキシド基からなる。
上記例示式(I)において、Xはアルキレンオキシド基R’−Oの数を表す。本発明において、上記例示式(I)の任意の非イオン性界面活性剤のXの平均値は、少なくとも0.5である。Xの前記の平均値は1から20、より適切には4から16、最も適切には7から13である。
さらに、上記例示式(I)の任意の非イオン性界面活性剤の数平均分子量は300から700g/モル、より適切には400から600g/モル、最も適切には450から550g/モルである。
上記したように、このような非イオン性界面活性剤は可動性を増加させることができ、これによって、スルホン化段階からの生成物と塩基含有溶液との緊密な混合を改善する。このようにして、有機相と塩基含有水相との間の接触が改善される。これは、物質移動を改善してスルトン及びアルケンスルホン酸と塩基との所望の反応を促進し、可能な限りベータスルトンから内部オレフィンとSOへの逆反応を防止する。これは、代替的にもしくは追加的に、効率よく撹拌すること又は共溶媒(低級アルコールなど)の添加により達成することもできる。
スルホン化内部オレフィンを塩基含有溶液と接触させる段階はバッチ式、半連続式又は連続式で実施することができる。好ましくは前記の段階は連続式で実施される。さらに、連続撹拌式反応器(CSTR:例えばループ反応器)及び/又はプラグフロー反応器を、この段階に使用することができる。
スルホン化内部オレフィンを塩基含有溶液と接触させる本発明の段階は、2つの別々の、連続した段階:「中和段階」に引き続く「加水分解」段階、として実施することができる。本明細書において、「中和段階」は、スルホン化段階からのスルホン化内部オレフィンを最初に塩基含有溶液と接触させる段階を意味する。さらに、本明細書において、「加水分解段階」は前段階の「中和段階」の後に続く段階を意味する。上記の特徴は、前記の中和段階及び加水分解段階に別々に適用される。
本発明において、中和段階はバッチ式もしくは連続式で実施することができる。好ましくは、中和段階は連続式で実施される。好ましくは、中和段階において、CSTR(例えばループ反応器)が使用される。加水分解段階はまたバッチ式もしくは連続式でも実施することができる。好ましくは、加水分解段階は連続式で実施される。好ましくは、加水分解段階において、プラグフロー反応器が使用される。
中和段階は、好ましくは0から90℃、より好ましくは10から80℃、より好ましくは20から70℃、最も好ましくは30から60℃の範囲の温度で実施される。中和時間は5分から4時間であってもよい。
好ましくは、中和段階からの生成物は直接、未反応内部オレフィン分子を抽出することなく、並びに塩基及び溶媒を除去することなく、加水分解に供される。
加水分解段階において、中和段階からの生成物をスルホナート化合物への転化を通して、さらに反応させる。前記の加水分解段階は従って、例えばスルトン、特にデルタスルトンを活性物質に転化するため、好ましくは高温で実施される。好ましくは、加水分解段階における温度は中和段階における温度よりも高い。好ましくは、加水分解段階における温度は90℃よりも高く250℃まで、より好ましくは95から220℃、より好ましくは100から190℃、最も好ましくは140から180℃である。加水分解時間は5分から4時間であってもよい。
、US4183867、US4248793およびEP0351928A1の開示のすべてが参照により本明細書に組込まれ、本発明の方法における内部オレフィンスルホナートを製造するのに使用することができる方法を開示している。さらに、内部オレフィンスルホナートは、Van Os et al . in ”Anionic Surfactants: Organic Chemistry”, Surfactant Science Series 56, ed. Stacke H.W., 1996, Chapter 7: Olefin sulfonates, pages 367−371に記載されている方法で合成することもでき、この開示は参照により本明細書に組込まれる。
本発明によるスルホン化内部オレフィンと塩基との反応後、内部オレフィンスルホナート(IOS)生成物は、例えばIOS生成物に意図される用途における生成物の取扱いを促進にするために、例えば追加の溶媒(例えば水)を添加することにより希釈してもよい。
本発明を以下の実施例によりさらに説明する。
一般的な実験手順
本発明の実施例において、対象となる内部オレフィン供給原料のスルホン化、中和及び加水分解は、連続式で実施される。
スルホン化は落下式薄膜反応器において実施した。反応器長(L)は6メーターであり並びに反応器直径(d)は1インチ(2.54cm)であった。スルホン化剤は、乾燥空気を使って反応器内部で硫黄をSOに燃焼させ、空気流体から触媒床においてSOをSOに転化させて発生させたSOであった。5体積%のSOを含有する前記空気流体、及び内部オレフィン供給原料は共に、次いで、30℃の入口温度でスルホン化反応器に供給した。反応器に供給されたオレフィンに対して、反応器に供給されたSOのモル比は1:1よりも大きく、供給されるオレフィンの量を変えることによって変化させた。すべての実験において、SO供給流は6kg/時に維持した。前記のモル比は1.06又は1.30のいずれかであった。30℃の温度を有する冷却水で反応器を冷却した。
24リットルの容量を有するループ反応器において中和を実施した。ポンプを用いて、混合物をスルホン化反応器から前記のループ反応器に循環した。使用した塩基はNaOHであり、NaOH水溶液の形態でループ反応器に添加した。前記の溶液中のNaOH濃度は、溶液の総量を基準として、30重量%又は50重量%のいずれかであった。スルホン化反応器に供給されたSOに対して中和反応器に供給されるNaOHのモル比が1.20となるような量のNaOHを中和反応器に供給した。前記NaOH溶液に由来する水に加え、追加的な水を添加するか又は添加しなかった。添加された塩基含有溶液中の水及び追加的な水(もしあれば)の総量は、中和反応器に供給される水の総量に対するスルホン化反応器に供給されたオレフィンのモル比が0.06より大きくなる(本発明による)か、又は0.06より小さくなる(比較例)のいずれかになるような量である。中和温度は50℃であった。中和反応器に供給される水の総量を減少させることにより、中和反応器における反応混合物の滞留時間は増加する。
さらに、中和の間に、5重量%又は10重量%(100%の活性物質を基準として)の量で非イオン性界面活性剤を添加した。添加した非イオン性界面活性剤はNEODOL(商標)91−8(以降、本明細書中で「N91−8」と略記)であった。N91−8は、主にC9、C10及びC11の直鎖第一級アルコールの混合物(C8以下=<1重量%;C9=18重量%;C10=42重量%;C11=38重量%;C12以上=1重量%;重量平均炭素数=10.20)であるNEODOL(商標)91のエトキシラートである。N91−8は8個のエトキシラート単位を含み、約513の数平均分子量を有する。
加水分解は、中和反応器からの混合物を直接、40リットル容量の非撹拌型プラグフロー反応器に供給して実施した。前記の混合物には水の添加をせず、また水の除去もしなかった。中和反応器に供給する水の総量を減少させることにより、加水分解反応器における反応混合物の滞留時間も増加する。加水分解温度は、150℃又は170℃のいずれかであった。
内部オレフィン供給物の特性
2種類のオレフィン供給原料を用い、本明細書において「内部オレフィンI」及び「内部オレフィンII」と称する。前記供給原料は共に、偶数の炭素数のアルファオレフィンの二重結合異性化により得られる、偶数の炭素数を有する内部オレフィンのみを含む混合物であった。さらに、内部オレフィン供給原料は少量のパラフィン及び/又はアルファオレフィンを含有していた。これらの供給原料の特性を下記の表1に示す。
Figure 2015506340
試料中の生成物成分
実験の間、加水分解反応器に入れる前に、中和反応器に存在する混合物の試料を採取し、次いで分析した。中和段階がループ反応器内で連続的に実施されるので、前記の試料は反応器内の混合物を代表するものにもなる。さらに、加水分解反応器内に存在する混合物の試料を採取し、これも次いで分析した。分析した生成物の特性は以下の通りである。
1.活性物質(AM)含有量(混合物100%を基準とする重量%):アニオン性内部オレフィンスルホナート分子の含有量。AM含有量は、HYAMINE(商標)滴定液を用いる滴定を含む方法により決定した。方法の基本原理は、”Introduction to surfactant analysis”, edited by D.C. Column, page 60, 1994に記載されている。さらに、AM含有量はASTM D6173及びISO 2271の方法によって決定することができる。
2.遊離の油分含有量(AM100%を基準とする重量%):上記記載の非イオン性N91−8界面活性剤を除く非イオン性(有機)分子の含有量。前記の遊離の油分は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を含む方法により、イオン性化合物から中性化合物を分離し、次いで得られた値を前記のN91−8について補正して、決定した。さらに、遊離の油分含有量はASTM D3673の方法により決定することができる。
3.NaOH含有量(AM100%を基準とする重量%):NaOH含有量は酸(例えばHCl)を用いる滴定により決定することができる。
4.NaSO含有量(AM100%を基準とする重量%):NaSO含有量はASTM D6174の方法により決定することができる。
実施例1及び2並びに比較例1〜3
実施例1及び2並びに比較例1〜3において、内部オレフィン供給原料は上記の内部オレフィンIであった。上記の通りに実験を実施した。更なるプロセスパラメータ及び生成物成分は下記表2に示すとおりである。
実施例1と比較例1は、互いにAM含有量(それぞれ、75重量%及び31重量%)及び加水分解温度(それぞれ、150℃及び170℃)が異なっている。驚くべきことに、実施例1の遊離の油分含有量(2.91)は、比較例1(6.12)よりも大幅に低い。比較例2もまた、AM含有量(31重量%)の低下が遊離の油分濃度(5.92)に与えるマイナス効果を示している。
実施例2及び比較例3は、互いにAM含有量(それぞれ、73重量%及び28重量%)、加水分解温度(それぞれ、150℃及び170℃)及び中和の間に添加したN91−8の量(それぞれ、5%及び10%)が異なっている。しかしながら、この場合もまた、実施例2の遊離の油分含有量(3.80)は、比較例3(11.20)よりも大幅に低いものであった。
実施例A及びB並びに比較例C
実施例A及びB並びに比較例Cにおいて、内部オレフィン供給原料は上記の内部オレフィンIIであった。上記の通りに実験を実施した。更なるプロセスパラメータ及び生成物成分は下記表2に示すとおりである。
実施例A及び実施例Cは、互いにAM含有量(それぞれ、72重量%及び30重量%)が異なっている。驚くべきことに、実施例Aの遊離の油分含有量(3.43)は、比較例C(10.24)よりも大幅に低い。実施例Bもまた、AM含有量(73重量%)の増加が遊離の油分含有量(4.81)に与えるプラス効果を示している。
Figure 2015506340
Figure 2015506340
Figure 2015506340

Claims (12)

  1. 内部オレフィンスルホナートを調製するための方法であって、内部オレフィンをスルホン化内部オレフィンにスルホン化することに続いて前記スルホン化内部オレフィンを塩基含有溶液と接触させることを含み、塩基用の溶媒に対する内部オレフィンのモル比が0.06よりも大きい、方法。
  2. 塩基用の溶媒に対する内部オレフィンのモル比が、0.06よりも大きく2まで、より好ましくは0.07から1、最も好ましくは0.08から0.50である、請求項1に記載の方法。
  3. 内部オレフィンスルホナート生成物の活性物質含有量が、40から90重量%、より好ましくは50から85重量%、最も好ましくは55から85重量%である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 内部オレフィンが、5から40、適切には10から35、より適切には15から30、最も適切には18から24の平均炭素数を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 連続式で実施される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 塩基が水溶性塩基であり、および塩基用の溶媒が水である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 水溶性塩基が、ナトリウムもしくはカリウムなどのアルカリ金属イオンの、又はアルカリ土類金属イオンの、あるいはアンモニウムイオンの水酸化物、炭酸塩及び重炭酸塩、並びにアミン化合物からなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
  8. 水溶性塩基が水酸化ナトリウムである、請求項7に記載の方法。
  9. スルホン化内部オレフィンを塩基含有溶液と接触させる温度が0から250℃である、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. スルホン化内部オレフィンを塩基含有溶液と接触させる段階において、非イオン性界面活性剤が添加される、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 非イオン性界面活性剤が、脂肪族基を有するアルコールのアルコキシラートである、請求項10に記載の方法。
  12. 請求項1から11のいずれか一項の方法によって得ることができる内部オレフィンスルホナート。
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