JPH075388Y2 - リニアステッピングモータの推力測定装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、リニアステッピングモータの推力測定装置に
関するものである。

（従来の技術） 従来，リニアステッピングモータの推力測定装置とし
て、リニアテーブル上にフォースゲージを固着した推力
測定装置が知られている。

第３図、第４図により説明すると （イ）ベース１上に可動可能に配設されたリニアテーブ
ル２上にフォースゲージスライドプレート22を設け、フ
ォースゲージスライドプレート22上にフォースゲージ８
を固着する。

（ロ）被測定リニアステッピングモータ16をそのリニア
に動く軸16aの先端がフォースゲージ測定子部10を介し
てフォースゲージ８を押動できるようにベース１に固着
した側板4bに取付ける。

（ハ）ベース１に固着した側板4aとベース１上に固定さ
れたガイドバー固定板5,5との間に、ガイドバー6,6の遊
挿されたバネ調整ブロック20を設ける。

（ニ）バネ調整ブロック20はベース１の側板4aに取付け
られたバネ調整用モータ９のリニアに動く軸9aの先端に
より押圧され、ガイドバー6,6を介して可動する。

（ホ）バネ調整ブロック20の側板4aとは反対側の面にコ
イルバネ11が巻回された軸12が取付けられ、軸12の先端
はフォースゲージスライドプレート22と当接するフォー
ス伝達板21に挿通され、コイルバネ11がフォース伝達板
21で圧縮される。

以上の様な構成より成り、被測定リニアステッピングモ
ータ16の推力発生部の先端がフォースゲージ測定子部10
を介してフォースゲージ８を押しつけることにより、そ
の推力がフォースゲージ８を通じて変換される。一方、
バネ調整ブロック20を介し、コイルバネ11の先端で測定
されるリニアステッピングモータ16の推力の値と同等の
値で力を受けバランスを保つことにより、リニアステッ
ピングモータ16の推力を測定する装置が知られている。

（考案が解決しようとする課題） 以上のように従来の測定装置は、リニアステッピングモ
ータのリニアに動くシャフト等の部品の先端にフォース
ゲージ測定子部10が当接するので被測定リニアステッピ
ングモータ16を駆動させるには、リニアテーブル２上の
フォースゲージ８を押動させなければならなく、被測定
リニアステッピングモータ16の高速回転時、すなわち推
力値の低い場合、フォースゲージ８の重量が抵抗とな
り、正確な測定値を把握するのに問題があった。又、被
測定リニアステッピングモータ16の推力値に近い荷重の
コイルバネ11を選定し、コイルバネ11の交換設定を行わ
なければならなく、測定までの設定に時間がかかるとい
う問題もあった。

（課題を解決するための手段） 本考案は前記課題を解決するためになされたもので、実
施例に対応する第１図、第２図で説明すると、本考案に
よるリニアステッピングモータの推力測定装置は、 （イ）ベース１上に可動可能に配設したリニアテーブル
２上に押板３を設ける。

（ロ）被測定リニアステッピングモータ16を、そのリニ
アに動く軸16aの先端が押板３を押動できるようにベー
ス１に固着した側板4bに取付ける。

（ハ）ベース１に固着した側板4bとは反対側の側板4aと
ベース１上に固定されたガイドバー固定板５との間にガ
イドバー6,6に遊挿されたフォースゲージプレート７を
設け、フォースゲージプレート７の上にフォースゲージ
８を固着する。

（ニ）フォースゲージプレート７はベース１の側板4aに
取付けられたバネ調整用モータ９のリニアに動く軸9aの
先端により押圧され、ガイドバー6,6を介して可動す
る。

（ホ）フォースゲージ８の側板4aとは反対側の面に、フ
ォースゲージ測定子部10が固着され、バネジョイント14
が遊挿された軸12が取付けられ、この軸12の先端は押板
３の挿通孔に挿通され、かつ軸12にはバネジョイント14
と軸12の先端及びフォースゲージ測定子部10とバネジョ
イント14との間にそれぞれバネ定数の異なるコイルバネ
11a,11bが巻回され、更にコイルバネ11a,11bは、バネジ
ョイント14により連結されている。

以上のように構成したものである。

（作用） 上述のように構成された本考案によれば、被測定リニア
ステッピングモータ16の推力発生部の先端が押板３を押
しつけることにより、その推力は、コイルバネ11a,11b
を伝わり、コイルバネ11a,11bで測定されるステッピン
グモータ16の推力と同等の力でバランスを保ちフォース
ゲージ８を通じて変換されることにより、リニアステッ
ピングモータ16の推力を測定することができる。

（実施例） 以下、本考案を図により説明する。第１図、第２図はそ
れぞれ本考案による推力測定装置の一実施例の斜視図及
び被測定リニアステッピングモータの推力測定時の状態
を示す側面図である。

ベース１の両端に側板4a,4bを取付け、一方の側板4aと
ベース１上のガイドバー固定板５との間にガイドバー6,
6を設け、更にこれらガイドバー6,6が遊挿し得るフォー
スゲージプレート７を側板4aとガイドバー固定板５の間
に設け、フォースゲージ８をフォースゲージプレート７
上に取付ける。

フォースゲージプレート７の側板4a側の面には、側板4a
に取付けられたリニアステッピングモータ９の軸9aが突
き当てられている。

一方、フォースゲージ８の側板4aとは反対側の面に、フ
ォースゲージ測定子部10が固着され、かつバネジョイン
ト14が遊挿された軸12が取付けられ、軸12の他端は押板
３の挿通孔に遊挿されている。

この場合、側板4bに取付板15を介して取付けられた被測
定リニアステッピングモータ16の軸16aと軸12とは一直
線をなすように配列されている。

更にバネジョイント14と軸12の先端及びフォースゲージ
測定子部10とバネジョイント14との間にそれぞれバネ定
数の異なるコイルバネ11a,11bが巻回され、かつコイル
バネ11a,11bはバネジョイント14で連結されている。こ
れらのコイルバネ11a,11bはフォースゲージ測定子部10
と押板３との間で伸縮するようになっている。

また押板３は、ベース１上に配設されたリニアテーブル
２上に固着されている。

この場合、被測定リニアステッピングモータ16のリニア
に可動する軸16aが押板３の側面中央部13に押し当てる
ようになっている。

本考案は以上のような構成であるからこれを使用する時
は、被測定ステッピングモータ16を作動させ、軸16aの
先端を押板３の中央部13に押し当てる。モータ16の推力
に応じて軸16aは矢印Ａ方向にリニアに動くので、この
軸16aに押し当てられた押板３も矢印Ａ方向に動く。

この場合、上述のように押板３は矢印Ａ方向に動く軸16
aと同方向にスムーズに動くリニアテーブル２上に固着
されているので押板３も矢印Ａ方向に動く。

この押板３が矢印Ａ方向に動くことにより、コイルバネ
11a,11bをフォースゲージ測定子部10を介してフォース
ゲージ８に圧縮する。すなわち、モータ16の推力とコイ
ルバネ11a,11bから押板３に伝達された力とのバランス
を保った状態のフォースゲージ８の指示値をもって、モ
ータ16の推力測定値とし、この指示値は記録装置（図示
せず）に記録も可能である。

（考案の効果） 以上、説明したように本考案によれば、リニアテーブル
上にフォースゲージプレート，フォースゲージを搭載せ
ずに押板のみとしてスライド部を軽量にしているため動
きがスムーズになり、被測定リニアステッピングモータ
の高速回転時の小さな推力の値も正確に測定することが
でき、又、数種類のバネを連結することにより、バネの
選定が不要となるため、設定が不要となり測定時間の短
縮が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図，第２図は本考案における一実施例を示す斜視図
及び測定時の状態を示す側面図である。 第３図、第４図は従来例を示す斜視図及び測定時の状態
を示す側面図である。 １……ベース ２……リニアテーブル ３……押板 4a,4b……側板 ５……ガイドバー固定板 ６……ガイドバー ７……フォースゲージプレート ８……フォースゲージ ９……リニアステッピングモータ 10……フォースゲージ測定子部 11a,11b……コイルバネ 12……軸 13……側面中央部 14……バネジョイント 15……取付板 16……被測定リニアスッテピングモータ 20……バネ調整ブロック 21……フォース伝達板 22……フォースゲージスライドプレート

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】（イ）ベース（１）上に可動可能に配設し
   たリニアテーブル（２）上に押板（３）を設ける。 （ロ）被測定リニアステッピングモータ（16）を、その
   リニアに動く軸（16a）の先端が押板（３）を押動でき
   るようにベース（１）に固着した側板（4b）に取付け
   る。 （ハ）ベース（１）に固着した側板（4a）とベース
   （１）上に固定されたガイドバー固定板（５）との間に
   ガイドバー（６），（６）に遊挿されたフォースゲージ
   プレート（７）を設け、フォーススゲージプレート
   （７）の上にフォースゲージ（８）を固着する。 （ニ）フォースゲージ（８）はベース（１）の側板（4
   a）に取付けられたバネ調整用モータ（９）のリニアに
   動く軸（9a）の先端により押圧され、フォースゲージプ
   レート（７）に遊挿されたガイドバー（６），（６）を
   介して可動する。 （ホ）フォースゲージ（８）の側板（4a）とは反対側の
   面に、フォースゲージ測定子部（10）が固着され、バネ
   ジョイント（14）が遊挿された軸（12）が取付けられ、
   この軸（12）の先端は押板（３）の挿通孔に挿通され、
   かつ軸（12）にはバネジョイント（14）と軸（12）の先
   端及びフォースゲージ測定子部（10）とバネジョイント
   （14）との間にそれぞれバネ定数の異なるコイルバネ
   （11a），（11b）が巻回され、更にコイルバネ（11
   a），（11b）は、バネジョイント（14）により連結され
   ている。 以上の構成によりなるリニアステッピングモータの推力
   測定装置。