JP2756492B2 - 動的粘弾性測定装置 - Google Patents

動的粘弾性測定装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、動的粘弾性測定装置に関するものである。
〔発明の概要〕
本発明は、長さ信号の高精度振幅測定を目的とするた
めのピーク測定回路と、ステッピングモーター駆動回路
と、駆動部と、CPUから構成され前記長さ信号がサンプ
ルの膨張やクリープなどによりオフセットを含んでいた
場合、CPUはそのオフセットを除去するための信号をス
テッピングモーター駆動回路に出力し、長さ信号のオフ
セットを除去することにより、長さ信号の振幅測定にお
けるサンプルの膨張やクリープなどの影響をなくしたも
のである。
〔従来の技術〕
従来、この種の装置は、長さ信号の振幅を、ピーク測
定回路の測定スパンに比べ十分に小さくしておきオフセ
ットを含んだまま測定する構成になっていた。
〔発明が解決しようとする課題〕 上記従来技術においては、ピーク測定回路の測定スパ
ンの大部分をオフセットにより捨ててしまい高精度な振
幅測定ができない事と測定スパンを広く取れないという
欠点があった。本発明は上記問題点を解決するためにな
されたものであって、入力信号のオフセットを除去する
ような構成とし、ピーク測定回路においては、オフセッ
トを含まない振幅だけの測定が有効かつ高精度に行なわ
れる。またステッピングモータを使用し、機構構成上測
定スパンを大きく取れるようにした装置を提供すること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の前記目的は、長さ信号のピークを測定するピ
ーク測定回路と、前記測定回路からの出力信号を読み込
み、その値に応じた信号をモータ駆動回路に出力するCP
Uと、前記長さ信号に前記モータ駆動回路の出力と、加
算または減算する駆動部から構成され、前記長さ信号に
オフセットが含まれる場合、オフセットを除去するとい
う特徴を有する動的粘弾性測定装置。
〔作用〕
本発明による動的粘弾性装置では、長さ信号を前記ピ
ーク測定回路に入力すると、上下のピーク値が前記CPU
に出力される。前記CPUでは上側ピークと下側ピークの
値から前記入力信号の中心値を計算する。
前記CPUでは、前記入力信号の中心値と前記ピーク測
定回路の入力スパンの中心値を比較し、差がある場合、
その差を打ち消す値をステッピングモーター駆動回路に
出力する。
前記ステッピングモーター駆動回路では前記CPUから
の値を駆動部に出力し、前記入力信号の中心値と前記ピ
ーク測定回路入力スパンの中心値との差を打ち消してい
くことにより前記ピーク測定回路にはオフセットを含ま
ない信号が入力される。よってサンプルの膨張やクリー
プなどにより前記入力信号の中心値が移動した場合でも
高精度に振幅測定を行なう目的を達成する。
〔実施例〕
以下本発明を実施例の図面に基づき詳細に説明する。
第1図は、本発明の実施例の一部ブロック図入り断面図
である。試料1の両端は試料ホルダー2と試料チャック
3に固定保持されている。試料チャック3は検出棒4に
固定され、検出棒4は板バネ状をなす2枚の検出棒ホル
ダー5により機構部保持体14に弾性的に固定され、かつ
検出棒4の運動は直線(一次元)方向に規制される。
また、検出棒4の一部にはコア8が固定され、コア8
の周囲に配置された歪検出差動トランス7がコア8の変
位を検出する。
検出棒4の他端にはコイル6が固定され、コイル6を
取り巻く形で前記機構部保持体14に固定されたマグネッ
ト9が配置されている。コイル6とマグネット9とは力
発性器を構成している。
一方、前記試料1の周囲には、試料1の温度環境を設
定する目的で炉19が配設されている。
図中の正弦波発生器20の出力(正弦波)は、増幅器21
により振幅を調整され、前記コイル6に送られ、前記マ
グネット9との共動により正弦波力を発生する。また増
幅器21の出力は力検出回路22に送られ、発生された前記
正弦波力が検出される。前記歪検出差動トランス7と前
記コア8とによる変位検出信号は、変位検出回路23に送
られ変位信号に変更される。前記力検出回路22の出力で
ある力信号と前記変位信号は、それぞれ振幅比較回路24
および位相差検出回路25に送られ、振幅比較回路24から
は振幅比信号が出力され、位相差検出回路25からは位相
差信号が出力される。
前記機構部保持体14は軸受13を介して、ボールネジ12
と案内棒11に係合していて、ステッピングモータ15に駆
動されるボールネジ12の回転に従い左右に移動する。
前記試料1が温度変化等により膨張、収縮すると、そ
の変位量は検出棒4に表われ、コア8と歪検出差動トラ
ンス7の相対位置が変化する。この時コイル6とマグネ
ット9間に発生している直流力によって、前記変位量は
吸収される。
また前記変位量はコア8と歪検出差動トランス7とで
検出され、変位検出回路23に入力される。
そこから出力された長さ信号は、図示しないがピーク
測定回路とCPUを経由し、ステッピングモータ駆動回路2
9に入力され、ステッピングモータ15を駆動させる。こ
の駆動力は駆動ベルト18を介してボールネジ12を回転さ
せ、これと係合している軸受13は、コア8の変位量と方
向とも同等だけ移動する。軸受13と機構部保持体14は固
定されているので、歪検出差動トランス7とコア8の前
記相対位置のズレは補正される。前述の通り機構部保持
体14の移動量はコア8の前記変位量と同等である。機構
部保持体14には機構部コア17が固定されている。筐体ベ
ース10に固定されている機構部変位差動トランス16が、
機構部コア17の動きを検出し、機構部保持体14の移動量
を検出する。機構部変位差動トランス16からの信号は変
位検出比較回路30に入り、前記コア8の変位量とを比較
し、同等である事を確認している。
本発明によるオフセットの除去について、実施例を第
2図及び第3図で説明する。
前記第1図の試料1の温度等の変化による膨張、収縮
量は、歪検出差動トランス7とコア8で検出され、変位
検出回路23に入り、変位量による長さ信号は第2図の長
さ信号入力端26を経てピーク測定回路27に入る。この長
さ信号が第3図中bのような信号で入力された場合、ス
テッピングモータ駆動回路29は出力0μmなので、b信
号はピーク測定回路27にそのまま入力され、上側ピーク
300μm、下側ピーク−100μmが測定され、CPU28に出
力される。
CPU28では上側ピークと下側ピークの値から入力信号
の中心値+100μmを算出し、この+100μmを打ち消す
ようにステッピングモータ駆動回路29へ信号を出力す
る。
ステッピングモータ駆動回路29は−100μmをステッ
ピングモータに入力すると、前記ピーク測定回路27へ入
力する信号は第3図Cのような信号となる。
次に長さ信号入力端26に第3図aのような信号が入力
されると、ステッピングモータ駆動回路29の働きによ
り、ピーク測定回路27には第3図dのような信号が入力
され、上側ピーク100μm、下側ピーク300μmが測定さ
れ、CPU28に出力される。
CPU28では上側ピークと下側ピークの値から入力信号
の中心値−100μmを算出し、この−100μmを打ち消す
ため、0μmになるようステッピングモータ駆動回路29
に出力する。
ピーク測定回路27に入力される信号は、長さ信号入力
端26に入力された信号第3図aと同じeの信号となり、
常にオフセットのない状態になる。
長さ信号入力端26に入力される信号が、試料1の膨張
やクリープなどによりオフセットがついたり、さらにそ
のオフセット量がドリフトしても、上記の動作を繰り返
すことにより、ピーク測定回路27の高精度の振幅検出が
でき、また測定スパンを広く使用できるようになった。
〔発明の効果〕
以上のように本発明によれば、入力信号のオフセット
を解除するような構成にしているので、ピーク測定回路
においてはオフセットを含まない振幅だけの測定が有効
にかつ高精度に行なわれる。
またステッピングモーターを使用し機構構成上測定ス
パンを大きく取れるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例一部ブロック図入りの断面図。 第2図は本発明のブロック図 第3図は本発明による信号の説明図。 1……試料 2……試料ボルダー 3……試料チャック 4……検出棒 5……検出棒ボルダー 6……コイル 7……歪検出差動トランス 8……コア 9……マグネット 10……筐体ベース 11……案内棒 12……ボールネジ 13……軸受 14……機構部保持体 15……ステッピングモーター 16……機構部変位差動トランス 17……機構部コア 18……駆動ベルト 19……炉 20……正弦波発生器 21……増幅器 22……力検出回路 23……変位検出回路 24……振幅比較回路 25……位相差検出回路 26……長さ信号入力端 27……ピーク測定回路 28……CPU 29……ステッピングモーター駆動回路 30……変位検出比較回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長さ信号のピークを測定するピーク測定回
    路と、前記測定回路からの出力信号を読み込み、その値
    に応じた信号をモータ駆動回路に出力するCPUと、前記
    長さ信号に前記モータ駆動回路の出力を加算または減算
    する駆動部から構成され、前記長さ信号にオフセットが
    含まれる場合、前記オフセット量をCPUで判定し、オフ
    セット量に応じそれを加減する信号をモータ駆動回路に
    出力し、その信号に受け駆動部でオフセット量を加減
    し、オフセットを除去し、ピーク測定回路ではオフセッ
    トを含まない振幅だけを測定するという特徴を有する動
    的粘弾性測定装置。
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