JPH0753490A - ベザフィブレートの新規で安定な結晶形 - Google Patents
ベザフィブレートの新規で安定な結晶形Info
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- JPH0753490A JPH0753490A JP6094153A JP9415394A JPH0753490A JP H0753490 A JPH0753490 A JP H0753490A JP 6094153 A JP6094153 A JP 6094153A JP 9415394 A JP9415394 A JP 9415394A JP H0753490 A JPH0753490 A JP H0753490A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C233/00—Carboxylic acid amides
- C07C233/64—Carboxylic acid amides having carbon atoms of carboxamide groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings
- C07C233/67—Carboxylic acid amides having carbon atoms of carboxamide groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings having the nitrogen atom of at least one of the carboxamide groups bound to a carbon atom of a hydrocarbon radical substituted by singly-bound oxygen atoms
- C07C233/68—Carboxylic acid amides having carbon atoms of carboxamide groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings having the nitrogen atom of at least one of the carboxamide groups bound to a carbon atom of a hydrocarbon radical substituted by singly-bound oxygen atoms with the substituted hydrocarbon radical bound to the nitrogen atom of the carboxamide group by an acyclic carbon atom
- C07C233/73—Carboxylic acid amides having carbon atoms of carboxamide groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings having the nitrogen atom of at least one of the carboxamide groups bound to a carbon atom of a hydrocarbon radical substituted by singly-bound oxygen atoms with the substituted hydrocarbon radical bound to the nitrogen atom of the carboxamide group by an acyclic carbon atom of a carbon skeleton containing six-membered aromatic rings
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- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 臭化カリウムでのFT−赤外線スペクトルが
以下の波数で吸収バンドを有することを特徴とする、2
−[4−[2−(4−クロロベンゾイルアミノ)−エチ
ル]−フェノキシ]−2−メチルプロピオン酸の結晶質
β体: 3389cm~1 847cm~1 1740cm~1 821cm~1 1328cm~1 618cm~1 606cm~1。 【目的】 密生微細針状として結晶せず、本草薬物関連
の加工が容易な結晶形として得られる新規なベザフィブ
レートの結晶形を提供すること。
以下の波数で吸収バンドを有することを特徴とする、2
−[4−[2−(4−クロロベンゾイルアミノ)−エチ
ル]−フェノキシ]−2−メチルプロピオン酸の結晶質
β体: 3389cm~1 847cm~1 1740cm~1 821cm~1 1328cm~1 618cm~1 606cm~1。 【目的】 密生微細針状として結晶せず、本草薬物関連
の加工が容易な結晶形として得られる新規なベザフィブ
レートの結晶形を提供すること。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2−[4−[2−(4
−クロロベンゾイルアミノ)−エチル]−フェノキシ]
−2−メチルプロピオン酸の新規で安定な結晶形に関す
る。
−クロロベンゾイルアミノ)−エチル]−フェノキシ]
−2−メチルプロピオン酸の新規で安定な結晶形に関す
る。
【0002】
【従来の技術】化合物、2−[4−[2−(4−クロロ
ベンゾイルアミノ)−エチル]−フェノキシ]−2−メ
チルプロピオン酸は、下記の式1に該当し、国際一般名
はベザフィブレート(Bezafibrate)で、その製造はす
でにドイツ特許第21,49,070号明細書により既
知である。
ベンゾイルアミノ)−エチル]−フェノキシ]−2−メ
チルプロピオン酸は、下記の式1に該当し、国際一般名
はベザフィブレート(Bezafibrate)で、その製造はす
でにドイツ特許第21,49,070号明細書により既
知である。
【0003】
【化1】
【0004】ベザフィブレートは重要な医薬で、血清脂
質およびコレステロールレベルの顕著な減少をもたら
し、したがって動脈硬化の治療に用いることができる。
さらにベザフィブレートの製造方法はドイツ特許第2
9,20,413号明細書および米国特許第4,73
9,101号明細書に記載されている。これら明細書に
記載されている合成では、最終物質として得られるベザ
フィブレートはアセトンまたは水から結晶化され、最終
的に得られる該ベザフィブレート最終物質は、用いた製
造方法に従い178〜186℃で融解する。引用明細書
には多形性形態(poly-morphous)の存在については言及
されていない。
質およびコレステロールレベルの顕著な減少をもたら
し、したがって動脈硬化の治療に用いることができる。
さらにベザフィブレートの製造方法はドイツ特許第2
9,20,413号明細書および米国特許第4,73
9,101号明細書に記載されている。これら明細書に
記載されている合成では、最終物質として得られるベザ
フィブレートはアセトンまたは水から結晶化され、最終
的に得られる該ベザフィブレート最終物質は、用いた製
造方法に従い178〜186℃で融解する。引用明細書
には多形性形態(poly-morphous)の存在については言及
されていない。
【0005】既知のベザフィブレートの形態のX線構造
解析では、既知のベザフィブレートの針状結晶は、オル
ト斜方晶系に分類され得ることが示された(K.Djinovic
ら、Acta Crystallographica C45, 772-775ページ(198
9)参照)。しかし既知のベザフィブレートのオルト斜
方晶系は、密生微細針状(fine matted needles)形とし
て結晶化するという欠点を有し、これは本草薬物関連の
加工が困難である。既知のベザフィブレートの結晶形の
別の欠点は、その見かけ密度が0.26g/mlと小さ
いことである。
解析では、既知のベザフィブレートの針状結晶は、オル
ト斜方晶系に分類され得ることが示された(K.Djinovic
ら、Acta Crystallographica C45, 772-775ページ(198
9)参照)。しかし既知のベザフィブレートのオルト斜
方晶系は、密生微細針状(fine matted needles)形とし
て結晶化するという欠点を有し、これは本草薬物関連の
加工が困難である。既知のベザフィブレートの結晶形の
別の欠点は、その見かけ密度が0.26g/mlと小さ
いことである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が強調する課題
は、従って上記の欠点をもたず、さらに本草薬物関連の
加工が容易な結晶形として得られる新規なベザフィブレ
ートの結晶形を提供することである。
は、従って上記の欠点をもたず、さらに本草薬物関連の
加工が容易な結晶形として得られる新規なベザフィブレ
ートの結晶形を提供することである。
【0007】本発明にしたがえば、本課題は新規で安定
したベザフィブレートの結晶形(ここでは以下β体と呼
ぶ)によって解決されるが、この結晶形は臭化カリウム
での赤外線吸収スペクトルで以下の波数で吸収バンドを
示すという特徴をもつ: 3389cm~1 847cm~1 1740cm~1 821cm~1 1328cm~1 618cm~1 606cm~1。
したベザフィブレートの結晶形(ここでは以下β体と呼
ぶ)によって解決されるが、この結晶形は臭化カリウム
での赤外線吸収スペクトルで以下の波数で吸収バンドを
示すという特徴をもつ: 3389cm~1 847cm~1 1740cm~1 821cm~1 1328cm~1 618cm~1 606cm~1。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のベザフィブレー
トのβ体は簡単かつ安全に同定でき、さらにそのFT−
IRスペクトルによって特徴づけることができる。図1
は、臭化カリウムペレットの形態で記録された本発明の
β体のFT−IRスペクトルを示している。本発明のβ
体は、特に900と600cm~1の間の指紋領域で固有
の強いバンドを示す。この結果、本発明のベザフィブレ
ートのβ体は新規で、この化合物のこれまで報告されな
かった形態であると言える。
トのβ体は簡単かつ安全に同定でき、さらにそのFT−
IRスペクトルによって特徴づけることができる。図1
は、臭化カリウムペレットの形態で記録された本発明の
β体のFT−IRスペクトルを示している。本発明のβ
体は、特に900と600cm~1の間の指紋領域で固有
の強いバンドを示す。この結果、本発明のベザフィブレ
ートのβ体は新規で、この化合物のこれまで報告されな
かった形態であると言える。
【0009】本発明のベザフィブレートβ体は、そのI
Rスペクトルだけでなく、多数の他の性質においてもこ
れまでに知られた形態とは異なっている。したがって、
これらの性質はまた、これまでに知られたオルト斜方晶
系体と新規なβ体を区別するために用いることができ
る。
Rスペクトルだけでなく、多数の他の性質においてもこ
れまでに知られた形態とは異なっている。したがって、
これらの性質はまた、これまでに知られたオルト斜方晶
系体と新規なβ体を区別するために用いることができ
る。
【0010】図2および図3は、放射線透過写真分析の
結果として、既知のオルト斜方晶系体および本発明のβ
体の粉末回折図を示している。両サンプルの粉末図は、
フィリップスPW1050/25粉末ディフラクトメー
ターを用い同一条件下で、プレキシグラスホルダー(層
の厚さ0.3mm)でCu−Kα照射でNiフィルター
を用いて記録した。この図表は、2θ:9−50°の回
折角領域、ステップ幅0.02°で、各ステップにつき
1秒の測定時間で測定された。
結果として、既知のオルト斜方晶系体および本発明のβ
体の粉末回折図を示している。両サンプルの粉末図は、
フィリップスPW1050/25粉末ディフラクトメー
ターを用い同一条件下で、プレキシグラスホルダー(層
の厚さ0.3mm)でCu−Kα照射でNiフィルター
を用いて記録した。この図表は、2θ:9−50°の回
折角領域、ステップ幅0.02°で、各ステップにつき
1秒の測定時間で測定された。
【0011】認識された反射部位およびその相対強度
を、既知のオルト斜方晶系体については表1に、新規体
については表2に挙げた。
を、既知のオルト斜方晶系体については表1に、新規体
については表2に挙げた。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】相対強度の高い特徴的な反射は、本発明の
β体の粉末図表では16.8°、17.7°、19.0
°および25.1°の回折角度で生じる。対照的に、既
知のオルト斜方晶系体の特徴的な18.5°および1
9.8°の反射は消失している。
β体の粉末図表では16.8°、17.7°、19.0
°および25.1°の回折角度で生じる。対照的に、既
知のオルト斜方晶系体の特徴的な18.5°および1
9.8°の反射は消失している。
【0015】類似の反射幅および強度から、本発明のβ
体は等しく良好な結晶性を示すが、既知のオルト斜方晶
系体とは反射位置または強度の分布のいずれにおいても
類似性をもたない。したがって、この新規な形態は明確
に異なる結晶構造を含んでいる。新規な形態中に既知の
オルト斜方晶系体が存在するという可能性は、ラジオグ
ラフィーによって排除できる。
体は等しく良好な結晶性を示すが、既知のオルト斜方晶
系体とは反射位置または強度の分布のいずれにおいても
類似性をもたない。したがって、この新規な形態は明確
に異なる結晶構造を含んでいる。新規な形態中に既知の
オルト斜方晶系体が存在するという可能性は、ラジオグ
ラフィーによって排除できる。
【0016】さらに、既知のオルト斜方晶系体の結晶構
造について、理論的粉末図を文献のデータ(K.Djinovi
c, 上記引用文中)に基づいて算出し、図4に示す。そ
の反射は、既知のオルト斜方晶系体について測定された
図表での位置および強度とよく一致している。
造について、理論的粉末図を文献のデータ(K.Djinovi
c, 上記引用文中)に基づいて算出し、図4に示す。そ
の反射は、既知のオルト斜方晶系体について測定された
図表での位置および強度とよく一致している。
【0017】本発明のベザフィブレートβ体はこれまで
に知られたオルト斜方晶系体より188℃というかすか
に高い融点を有する。
に知られたオルト斜方晶系体より188℃というかすか
に高い融点を有する。
【0018】メットラーFP85で加熱速度2℃/分で
50〜300℃の範囲で記録された、本発明のβ体のD
TAスペクトルを図5に示す。188℃における融解過
程の強い吸熱ピークに加え、弱い吸熱ピークが173℃
でもまた生じる。
50〜300℃の範囲で記録された、本発明のβ体のD
TAスペクトルを図5に示す。188℃における融解過
程の強い吸熱ピークに加え、弱い吸熱ピークが173℃
でもまた生じる。
【0019】本発明にしたがえば、本発明のベザフィブ
レートの結晶β体は、水および鎖式ケトンに、さらに低
級アルコールを全容積に対して1〜10容積%、好まし
くは4〜10容積%含む混合物から結晶化するという特
徴を有する方法によって製造できる。適切な鎖式ケトン
の例は、メチルエチルケトン、ジエチルケトンおよびメ
チルイソブチルケトンで、メチルエチルケトンが好まし
い。水対鎖式ケトンの容積比は広い範囲内で変更可能で
ある。例えば、容積比で10容積%の水:90容積%の
ケトンから90容積%の水:10容積%のケトンを含む
混合物が適切であるが、メチルエチルケトンの場合に
は、等しい容積部の水およびケトン、すなわち50容積
%の水および50容積%のケトンを含む混合物が特に好
ましい。
レートの結晶β体は、水および鎖式ケトンに、さらに低
級アルコールを全容積に対して1〜10容積%、好まし
くは4〜10容積%含む混合物から結晶化するという特
徴を有する方法によって製造できる。適切な鎖式ケトン
の例は、メチルエチルケトン、ジエチルケトンおよびメ
チルイソブチルケトンで、メチルエチルケトンが好まし
い。水対鎖式ケトンの容積比は広い範囲内で変更可能で
ある。例えば、容積比で10容積%の水:90容積%の
ケトンから90容積%の水:10容積%のケトンを含む
混合物が適切であるが、メチルエチルケトンの場合に
は、等しい容積部の水およびケトン、すなわち50容積
%の水および50容積%のケトンを含む混合物が特に好
ましい。
【0020】該混合物はまた低級アルコールを第三の成
分として、全容積に対して1から10容積%、好ましく
は4から10容積%で含んでいる。低級アルコールの例
は、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソ
プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールまたは
イソブタノールである。ブタノール、特に1−ブタノー
ルがその融点のゆえに好ましい。1−ブタノールが用い
られる場合は、4から5容積%が好ましい。
分として、全容積に対して1から10容積%、好ましく
は4から10容積%で含んでいる。低級アルコールの例
は、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソ
プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールまたは
イソブタノールである。ブタノール、特に1−ブタノー
ルがその融点のゆえに好ましい。1−ブタノールが用い
られる場合は、4から5容積%が好ましい。
【0021】本発明の方法を実際に適用する場合には、
一般に知られた方法を実験室規模で利用することができ
る。したがって、ベザフィブレートは特定の溶媒混合物
中でその還流温度で溶解される。本発明のβ体は、続い
て室温または0℃までの温度に冷却することによって結
晶化される。冷却時間は4〜12時間である。工業規模
での製造では、上記の溶媒混合物中のベザフィブレート
の高温溶液が、上記溶媒混合物中の少量の本発明のベザ
フィブレートβ体の懸濁物(第二の容器に保存されてお
り、10〜30℃、例えば20℃に保持されている)中
に好ましくは導入される。最初に導入される種結晶量
が、結晶サイズに関して迅速で再現性のある結晶化をも
たらす。この場合は、冷却時間は0.5〜2時間であ
る。
一般に知られた方法を実験室規模で利用することができ
る。したがって、ベザフィブレートは特定の溶媒混合物
中でその還流温度で溶解される。本発明のβ体は、続い
て室温または0℃までの温度に冷却することによって結
晶化される。冷却時間は4〜12時間である。工業規模
での製造では、上記の溶媒混合物中のベザフィブレート
の高温溶液が、上記溶媒混合物中の少量の本発明のベザ
フィブレートβ体の懸濁物(第二の容器に保存されてお
り、10〜30℃、例えば20℃に保持されている)中
に好ましくは導入される。最初に導入される種結晶量
が、結晶サイズに関して迅速で再現性のある結晶化をも
たらす。この場合は、冷却時間は0.5〜2時間であ
る。
【0022】
【作用】その結晶性質のゆえに、本発明のベザフィブレ
ートの新規なβ体は、その合成および固形医薬製剤への
本草薬物加工の両方に関して驚くべき利点を有する。既
知のオルト斜方晶系改変物は微細密生針状形として結晶
化し、これは加工が困難で、見かけ密度が0.26g/
mlと小さいが、一方、本発明のβ体は粗い等軸晶系結
晶形として結晶化し、ほぼ2倍大きい0.44g/ml
の見かけ密度を有する。したがって、本発明のβ体は極
めて良好な濾過性を示し、これは、例えば遠心沈殿時間
の明らかな減少をもたらす。これはまた、得られる生成
物の品質にも影響する。なぜならば、濾過ケーキは母液
を含まないように洗浄することが容易で、生成物の残留
溶媒濃度も低いからである。
ートの新規なβ体は、その合成および固形医薬製剤への
本草薬物加工の両方に関して驚くべき利点を有する。既
知のオルト斜方晶系改変物は微細密生針状形として結晶
化し、これは加工が困難で、見かけ密度が0.26g/
mlと小さいが、一方、本発明のβ体は粗い等軸晶系結
晶形として結晶化し、ほぼ2倍大きい0.44g/ml
の見かけ密度を有する。したがって、本発明のβ体は極
めて良好な濾過性を示し、これは、例えば遠心沈殿時間
の明らかな減少をもたらす。これはまた、得られる生成
物の品質にも影響する。なぜならば、濾過ケーキは母液
を含まないように洗浄することが容易で、生成物の残留
溶媒濃度も低いからである。
【0023】固形製剤の医薬の製造でも、本発明のベザ
フィブレートβ体は、既知の形態と比較してその良好な
フロー作用並びにその明らかに高い見かけ密度および押
固めた嵩密度のため有利である。これらの性質は、例え
ばより大きなバッチサイズおよびより短縮された加工時
間によって、より経済的な製造をもたらす。さらに、得
られた錠剤は、密度の顕著な違いおよび高いパーセンテ
ージの活性要素ゆえに明らかに小さい。
フィブレートβ体は、既知の形態と比較してその良好な
フロー作用並びにその明らかに高い見かけ密度および押
固めた嵩密度のため有利である。これらの性質は、例え
ばより大きなバッチサイズおよびより短縮された加工時
間によって、より経済的な製造をもたらす。さらに、得
られた錠剤は、密度の顕著な違いおよび高いパーセンテ
ージの活性要素ゆえに明らかに小さい。
【0024】
【実施例】本発明を以下の実施例によって詳述する。
【0025】実施例1本発明のベザフィブレートのβ体の調製 ドイツ特許第21,49,070号明細書(実施例2
a)の方法によって得られた20gのベザフィブレート
を200mlの水に懸濁し、生じた懸濁物を還流温度に
加熱する。続いて200mlのメチルエチルケトンおよ
び20mlの1−ブタノールの混合物を沸点で加え、固
形物を完全に溶解する。得られた溶液を撹拌しながらゆ
っくりと(例えば一晩)室温まで冷却し、続いてさらに
2時間室温で撹拌する。得られた粗い結晶を吸引下で濾
過し、20mlの水で2度洗浄し、80℃で2時間真空
中で乾燥させる。本発明のベザフィブレートβ体の無色
結晶が16gの収量で得られ、これは図1のFT−IR
スペクトルを示す。
a)の方法によって得られた20gのベザフィブレート
を200mlの水に懸濁し、生じた懸濁物を還流温度に
加熱する。続いて200mlのメチルエチルケトンおよ
び20mlの1−ブタノールの混合物を沸点で加え、固
形物を完全に溶解する。得られた溶液を撹拌しながらゆ
っくりと(例えば一晩)室温まで冷却し、続いてさらに
2時間室温で撹拌する。得られた粗い結晶を吸引下で濾
過し、20mlの水で2度洗浄し、80℃で2時間真空
中で乾燥させる。本発明のベザフィブレートβ体の無色
結晶が16gの収量で得られ、これは図1のFT−IR
スペクトルを示す。
【0026】実施例2 20lの水、120lのメチルエチルケトンおよび12
lの1−ブタノールを250lの容器に導入し、その
後、生じた混合物に、ドイツ特許第21,49,070
号明細書(実施例2a)の方法によって得られた40k
gの粗ベザフィブレートを導入する。この混合物を60
℃に加熱し、その工程中に溶解させ、その後1kgの活
性炭および1kgのヒフロスーパーセル[Hyflo-Superc
el (登録商標)、(濾過補助剤)]を加える。
lの1−ブタノールを250lの容器に導入し、その
後、生じた混合物に、ドイツ特許第21,49,070
号明細書(実施例2a)の方法によって得られた40k
gの粗ベザフィブレートを導入する。この混合物を60
℃に加熱し、その工程中に溶解させ、その後1kgの活
性炭および1kgのヒフロスーパーセル[Hyflo-Superc
el (登録商標)、(濾過補助剤)]を加える。
【0027】水2.5l中の実施例1のベザフィブレー
トβ体4.5kg、13lのメチルエチルケトンおよび
1lの1−ブタノールを第二の容器に導入し、0℃に冷
却する。
トβ体4.5kg、13lのメチルエチルケトンおよび
1lの1−ブタノールを第二の容器に導入し、0℃に冷
却する。
【0028】続いて60〜65℃の温度の第一の容器の
溶液を、加圧濾過で冷却しながら、第二の容器の種結晶
中にゆっくり導入し、生じた混合物の温度を30〜35
℃に保持する。0〜5℃に冷却後、得られた結晶スラッ
ジを吸引下で濾過する。20lの水で2度洗浄して、図
1のFT−IRスペクトルの特徴を有する本発明のベザ
フィブレートβ体37kgを得る。
溶液を、加圧濾過で冷却しながら、第二の容器の種結晶
中にゆっくり導入し、生じた混合物の温度を30〜35
℃に保持する。0〜5℃に冷却後、得られた結晶スラッ
ジを吸引下で濾過する。20lの水で2度洗浄して、図
1のFT−IRスペクトルの特徴を有する本発明のベザ
フィブレートβ体37kgを得る。
【図1】図1は、臭化カリウムペレットの形態で記録さ
れた本発明のβ体のFT−IRスペクトルを示す。
れた本発明のβ体のFT−IRスペクトルを示す。
【図2】図2は、放射線透過写真分析の結果として、既
知のオルト斜方晶系体の粉末回折図を示す。
知のオルト斜方晶系体の粉末回折図を示す。
【図3】図3は、放射線透過写真分析の結果として、本
発明のβ体の粉末回折図を示す。
発明のβ体の粉末回折図を示す。
【図4】図4は、既知のオルト斜方晶系体の結晶構造に
ついて、文献(K. Djinovicら、Acta Crystallographica
C45, 772-775頁(1989))のデータに基づいて算出した理
論的粉末図を示す。
ついて、文献(K. Djinovicら、Acta Crystallographica
C45, 772-775頁(1989))のデータに基づいて算出した理
論的粉末図を示す。
【図5】図5は、メットラーFP85で加熱速度2℃/
分で50〜300℃の範囲で記録された本発明のβ体の
DTAスペクトルを示す。
分で50〜300℃の範囲で記録された本発明のβ体の
DTAスペクトルを示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ペーター・マイヤー ドイツ連邦共和国ディー−90537・フォイ ヒト,ハイデヴェック・91 (72)発明者 ジョセフ・シュミット ドイツ連邦共和国ディー−91522・アンシ ュバッハ,プラテンシュトラーセ(無番 地) (72)発明者 カート−ヘニング・アーレンズ ドイツ連邦共和国ディー−90403・ニュレ ムベルク,トローデルマルクト・42
Claims (1)
- 【請求項1】 臭化カリウムでのFT−赤外線スペクト
ルが以下の波数で吸収バンドを有することを特徴とす
る、2−[4−[2−(4−クロロベンゾイルアミノ)
−エチル]−フェノキシ]−2−メチルプロピオン酸の
結晶質β体: 3389cm~1 847cm~1 1740cm~1 821cm~1 1328cm~1 618cm~1 606cm~1。
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