JPH0753046Y2 - 光ファイバケーブル - Google Patents
光ファイバケーブルInfo
- Publication number
- JPH0753046Y2 JPH0753046Y2 JP1989034545U JP3454589U JPH0753046Y2 JP H0753046 Y2 JPH0753046 Y2 JP H0753046Y2 JP 1989034545 U JP1989034545 U JP 1989034545U JP 3454589 U JP3454589 U JP 3454589U JP H0753046 Y2 JPH0753046 Y2 JP H0753046Y2
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- Japan
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- optical fiber
- fiber core
- spacer
- core wire
- sheath
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Description
本考案は光ファイバケーブルに係り、特に、抗張力体を
中心に配設しなくても各光ファイバ心線が互いに接触す
ることなく配置することのできる光ファイバケーブル、
及び光ファイバ心線がケーブル中心部の抗張力体側へ移
動するのを防止することができ製造スピードを速くする
ことのできる光ファイバケーブルに関する。
中心に配設しなくても各光ファイバ心線が互いに接触す
ることなく配置することのできる光ファイバケーブル、
及び光ファイバ心線がケーブル中心部の抗張力体側へ移
動するのを防止することができ製造スピードを速くする
ことのできる光ファイバケーブルに関する。
一般に、光ファイバは、従来の銅導体と比べ物理的なあ
るいは機械的な特性に著しい違いがあるため、1次被
覆、2次被覆等を施し、光ファイバ心線として機械的な
特性、取扱いやすさの向上を図っている。しかし、ケー
ブル化する場合には、光ファイバ心線に側圧等の大きな
外力が加わると、光ファイバに微小な曲がり(マイクロ
ベンディング)を生じ、伝送損失が増加するので、ケー
ブル構造及び構造に配慮する必要がある。この点を考慮
して光ファイバーケーブルの構造としては、スペース形
がある。このスペース形光ファイバーケーブルは、ケー
ブルの機械特性の向上、特に側圧に対する高信頼性をね
らった構造である。 また、光ファイバは、光ファイバ線引き装置において電
気炉から引き出され紡糸されたガラスファイバである。
このガラスファイバは、このままの状態では表面に傷が
つきやすく、また機械的強度も弱いので直ちにその表面
を保護するためにコーティングダイにおいて、熱硬化型
の樹脂を一次被覆材として塗布し、さらに、光ファイバ
の取扱性を容易にし、光ファイバをケーブル化する際の
保護層とするなどの目的で、ナイロン等の熱可塑性材料
が二次被覆材として被覆される。このように、光ファイ
バに、一次被覆、二次被覆等が施されて光ファイバ心線
が形成される。 この光ファイバ心線を寄せ集めて光ファイバケーブルが
製造される。この光ファイバケーブルは、従来第3図に
示す如き構成を有している。すなわち、光ファイバケー
ブル100は、その中心に抗張力体(テンションメンバ)1
10が配設されている。この抗張力体110の外側に断面円
形状のスペーサ120が設けられている。このスペーサ120
の外周面に長手方向に断面矩形状の収納溝130が複数条
(第4図においては、4条)形成されている。この複数
条の収納溝130内のそれぞれには、光ファイバ心線140が
挿入されている。このように収納溝130内に光ファイバ
心線140が挿入されたスペーサ120の外側を押え巻きテー
プ150で巻き押さえられ、さらにこの上に、外被(シー
ス)160が被覆されている。
るいは機械的な特性に著しい違いがあるため、1次被
覆、2次被覆等を施し、光ファイバ心線として機械的な
特性、取扱いやすさの向上を図っている。しかし、ケー
ブル化する場合には、光ファイバ心線に側圧等の大きな
外力が加わると、光ファイバに微小な曲がり(マイクロ
ベンディング)を生じ、伝送損失が増加するので、ケー
ブル構造及び構造に配慮する必要がある。この点を考慮
して光ファイバーケーブルの構造としては、スペース形
がある。このスペース形光ファイバーケーブルは、ケー
ブルの機械特性の向上、特に側圧に対する高信頼性をね
らった構造である。 また、光ファイバは、光ファイバ線引き装置において電
気炉から引き出され紡糸されたガラスファイバである。
このガラスファイバは、このままの状態では表面に傷が
つきやすく、また機械的強度も弱いので直ちにその表面
を保護するためにコーティングダイにおいて、熱硬化型
の樹脂を一次被覆材として塗布し、さらに、光ファイバ
の取扱性を容易にし、光ファイバをケーブル化する際の
保護層とするなどの目的で、ナイロン等の熱可塑性材料
が二次被覆材として被覆される。このように、光ファイ
バに、一次被覆、二次被覆等が施されて光ファイバ心線
が形成される。 この光ファイバ心線を寄せ集めて光ファイバケーブルが
製造される。この光ファイバケーブルは、従来第3図に
示す如き構成を有している。すなわち、光ファイバケー
ブル100は、その中心に抗張力体(テンションメンバ)1
10が配設されている。この抗張力体110の外側に断面円
形状のスペーサ120が設けられている。このスペーサ120
の外周面に長手方向に断面矩形状の収納溝130が複数条
(第4図においては、4条)形成されている。この複数
条の収納溝130内のそれぞれには、光ファイバ心線140が
挿入されている。このように収納溝130内に光ファイバ
心線140が挿入されたスペーサ120の外側を押え巻きテー
プ150で巻き押さえられ、さらにこの上に、外被(シー
ス)160が被覆されている。
しかしながら、このような従来の光ファイバケーブル10
0にあっては、スペーサ120の収納溝130がスペーサの外
周面側に設けられており、この収納溝130の形状が光フ
ァイバ心線140の径よりも大きい幅の矩形条を有してい
るため、光ファイバ心線140を嵌合させただけでは、光
ファイバ心線140がスペーサ120の収納溝130から飛び出
てしまう。このため、光ファイバ心線140を挿入した後
スペーサ120の外側を押え巻きテープ150で光ファイバ心
線140がスペーサ120の収納溝130から飛び出さないよう
に巻き押さえなければならないという問題点を有してい
る。 また、従来の光ファイバケーブル100にあっては、光フ
ァイバ心線140を収納溝130に収納させるために、スペー
サ120の回転を防ぎ、撚りピッチを正確に測りながら作
業しなければならず、製造スピードを速くすることがで
きないという問題点を有している。 本願第1の考案は、従来の前者の技術の有するこのよう
な問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、抗張力体を中心に配設しなくても各光ファイ
バ心線が互いに接触することなく配置することのできる
光ファイバケーブルを提供しようとするものである。 また、本願第2の考案は、従来の前者の技術の有するこ
のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的
とするところは、光ファイバ心線がケーブル中心部の抗
張力体側へ移動するのを防止することができ製造工数を
削減し製造スピードを速くすることのできる光ファイバ
ケーブルを提供しようとするものである。
0にあっては、スペーサ120の収納溝130がスペーサの外
周面側に設けられており、この収納溝130の形状が光フ
ァイバ心線140の径よりも大きい幅の矩形条を有してい
るため、光ファイバ心線140を嵌合させただけでは、光
ファイバ心線140がスペーサ120の収納溝130から飛び出
てしまう。このため、光ファイバ心線140を挿入した後
スペーサ120の外側を押え巻きテープ150で光ファイバ心
線140がスペーサ120の収納溝130から飛び出さないよう
に巻き押さえなければならないという問題点を有してい
る。 また、従来の光ファイバケーブル100にあっては、光フ
ァイバ心線140を収納溝130に収納させるために、スペー
サ120の回転を防ぎ、撚りピッチを正確に測りながら作
業しなければならず、製造スピードを速くすることがで
きないという問題点を有している。 本願第1の考案は、従来の前者の技術の有するこのよう
な問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、抗張力体を中心に配設しなくても各光ファイ
バ心線が互いに接触することなく配置することのできる
光ファイバケーブルを提供しようとするものである。 また、本願第2の考案は、従来の前者の技術の有するこ
のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的
とするところは、光ファイバ心線がケーブル中心部の抗
張力体側へ移動するのを防止することができ製造工数を
削減し製造スピードを速くすることのできる光ファイバ
ケーブルを提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、請求項1記載の考案におけ
る光ファイバケーブルは、円筒状に形成され中心を空洞
とするスペーサの内面側に断面略台形状の収納溝を複数
条形成し、前記収納溝内に光ファイバ心線を収納し、前
記スペーサの外側にシースを被覆して構成したものであ
る。 また、上記目的を達成するために、請求項2記載の考案
における光ファイバケーブルは、抗張力体の外周面に剥
離層を形成し、該剥離層の外側に、円筒条に形成され、
その内面側に断面略台形条の収納溝を複数条形成してな
るスペーサを配設し、前記収納溝内に光ファイバ心線を
収納し、前記スペーサの外側にシースを被覆して構成し
たものである。 さらに、請求項3記載の考案における光ファイバケーブ
ルは、スペーサの収納溝内に収納した光ファイバ心線の
周囲に緩衝材を挿入して、光ファイバ心線を保護するよ
うにしたものである。
る光ファイバケーブルは、円筒状に形成され中心を空洞
とするスペーサの内面側に断面略台形状の収納溝を複数
条形成し、前記収納溝内に光ファイバ心線を収納し、前
記スペーサの外側にシースを被覆して構成したものであ
る。 また、上記目的を達成するために、請求項2記載の考案
における光ファイバケーブルは、抗張力体の外周面に剥
離層を形成し、該剥離層の外側に、円筒条に形成され、
その内面側に断面略台形条の収納溝を複数条形成してな
るスペーサを配設し、前記収納溝内に光ファイバ心線を
収納し、前記スペーサの外側にシースを被覆して構成し
たものである。 さらに、請求項3記載の考案における光ファイバケーブ
ルは、スペーサの収納溝内に収納した光ファイバ心線の
周囲に緩衝材を挿入して、光ファイバ心線を保護するよ
うにしたものである。
円筒状に形成され中心を空洞とするスペーサの内面側に
断面略台形状の収納溝を複数条形成し、前記収納溝内に
光ファイバ心線を収納し、前記スペーサの外側にシース
を被覆して構成してあるため、抗張力体を中心に配設し
なくても各光ファイバ心線が互いに接触することなく配
置することができ、また、外部からの圧力によって光フ
ァイバ心線が側圧を受けるのを防止することができる。 また、抗張力体の外周面に剥離層を形成し、該剥離層の
外側に、円筒状に形成され、その内面側に断面略台形状
の収納溝を複数状形成してなるスペーサを配設し、前記
収納溝内に光ファイバ心線を収納し、前記スペーサの外
側にシースを被覆して構成してあるため、光ファイバ心
線がケーブル中心部の抗張力体側へ移動するのを防止す
ることができ、かつ製造工程を削減し製造スピードを速
くすることができ、さらに外部からの圧力によって光フ
ァイバ心線が側圧を受けるのを防止することができる。 さらに、スペーサの収納溝内に収納した光ファイバ心線
の周囲に緩衝材を挿入して、光ファイバ心線を保護する
ようにしてあるため、外部から衝撃が加えられても、光
ファイバ心線の周囲の緩衝材が外部からの衝撃を吸収し
てくれ、衝撃によって光ファイバ心線が側圧を受けるの
を防止することができる。
断面略台形状の収納溝を複数条形成し、前記収納溝内に
光ファイバ心線を収納し、前記スペーサの外側にシース
を被覆して構成してあるため、抗張力体を中心に配設し
なくても各光ファイバ心線が互いに接触することなく配
置することができ、また、外部からの圧力によって光フ
ァイバ心線が側圧を受けるのを防止することができる。 また、抗張力体の外周面に剥離層を形成し、該剥離層の
外側に、円筒状に形成され、その内面側に断面略台形状
の収納溝を複数状形成してなるスペーサを配設し、前記
収納溝内に光ファイバ心線を収納し、前記スペーサの外
側にシースを被覆して構成してあるため、光ファイバ心
線がケーブル中心部の抗張力体側へ移動するのを防止す
ることができ、かつ製造工程を削減し製造スピードを速
くすることができ、さらに外部からの圧力によって光フ
ァイバ心線が側圧を受けるのを防止することができる。 さらに、スペーサの収納溝内に収納した光ファイバ心線
の周囲に緩衝材を挿入して、光ファイバ心線を保護する
ようにしてあるため、外部から衝撃が加えられても、光
ファイバ心線の周囲の緩衝材が外部からの衝撃を吸収し
てくれ、衝撃によって光ファイバ心線が側圧を受けるの
を防止することができる。
【実施例】 以下、本考案の実施例について説明する。 第1図には、本願第1の考案に係る光ファイバケーブル
の一実施例が示されている。 図において、光ファイバケーブル1は、その中心を空洞
とするスペーサ2が配設されている。このスペーサ2の
材質としては、ポリエチレンに限らず、ゴム系高分子材
料エラストマーなどを使用することによって弾性を付与
することも可能で、光ファイバケーブル1への側圧の防
御効果も得られる。このスペーサ2の外周は、略断面円
形状に形成されており、この内周面側にケーブル長手方
向に断面台形状の収納溝3が複数条(第1図において
は、4条)形成されている。この複数条の収納溝3内の
それぞれには、光ファイバ心線4が挿入されている。こ
の光ファイバ心線4の周囲には、ポリエチレン、ウレタ
ン、エラストマー等からなる緩衝材を介在させて構成さ
れる空間5が設けられている。この空間5は、光ファイ
バ心線4の保護のためのものである。この複数条の収納
溝3によって形成されるそれぞれの空間5は、その開口
部の幅Tが光ファイバ心線4の径Rよりも小さく(T<
R)形成されている。また、このスペーサ2の壁面に
は、抗張力体(テンションメンバ)6が1本又は2本以
上(第1図においては、2本)挿入配設されている。こ
の抗張力体6は、光ファイバケーブル1の強度を補強す
るためのものである。この抗張力体6の代りに銅導体を
用いても良く。この抗張力体6の代りに銅導体を用いる
と、この銅導体によって電源、制御信号の伝達を行うこ
とができる。 また、このスペーサ2の外周には、外被(シース)7が
被覆されている。この外被7は、機械特性に優れ、PEの
熱収縮を抑制でき、防湿構造であるラミネートシース
(LAP)、誘導障害が心配される領域に使用されるノン
メタリック光ファイバケーブルに適用するポリエチレン
シース、難燃性を要求される領域に使用、あるいは建具
内の可撓性を要求される光ファイバケーブルに適用する
ビニルシース等によって構成されている。 したがって、本実施例によれば、複数条の収納溝3によ
って形成されるそれぞれの空間5の開口部の幅Tを光フ
ァイバ心線4の径Rよりも小さく(T<R)形成してい
るため、光ファイバ心線4が中心方向に移動して収納溝
3から飛び出してしまうことがない。 なお、製造時に光ファイバ心線4の供給部及び形成ダイ
スを回転させることにより光ファイバ心線4を所定ピッ
チで収納が可能で、光ファイバケーブル1の曲げに対す
る光ファイバ心線4の保護ができる。 第2図には、本願第2の考案に係る光ファイバケーブル
の一実施例が示されている。 図において、光ファイバケーブル10は、その中心に抗張
力体(テンションメンバ)11が配設されている。この抗
張力体11には、鋼線または鋼撚線を使用するのが一般的
である。しかし、光ファイバの特長の1つである無誘導
及び絶縁性を最大限に生かすため、ケーブルの構成材料
をすべて非金属とする所謂ノンメタリック光ファイバケ
ーブルでは、高抗張力体としてガラス繊維補強プラスチ
ック(FRP)が使用される。この抗張力体11の外側に
は、剥離層12が被覆されている。この剥離層12の上に
は、スペーサ13が設けられている。このスペーサ13の材
質としては、ポリエチレンに限らず、ゴム系高分子材料
エラストマーなどを使用することによって弾性を付与す
ることも可能で、ポリエチレン、PVC、ABS等の水を通し
にくい材料の樹脂によって構成することもでき、光ファ
イバケーブル10への側圧の防御効果も得られる。このス
ペーサ13の外周は、略断面円形状に形成されており、こ
の内周面側にケーブル長手方向に断面台形状の収納溝14
が複数条(第2図においては、4条)形成されている。
この複数条の収納溝14内のそれぞれには、光ファイバ心
線15が挿入されている。この光ファイバ心線15の周囲に
は、ポリエチレン、ウレタン、エラストマー等からなる
緩衝材を介在させて構成される空間16が設けられてい
る。この空間16は、光ファイバ心線15の保護のためのも
のである。この複数条の収納溝14によって形成されるそ
れぞれの空間16は、その開口部の幅Tが光ファイバ心線
15の径Rよりも小さく(T<R)形成されている。収納
溝14の中心側の幅を収納溝14内に収納する光ファイバ心
線15の外径より狭くしておくことによって光ファイバ心
線15が中心部へ動くのを防止している。また、このスペ
ーサ13の壁面には、抗張力体(テンションメンバ)17が
1本又は2本以上(第1図においては、2本)挿入配設
されている。この抗張力体17は、光ファイバケーブル1
の強度を補強するためのものである。この抗張力体17の
替わりに銅導体を用いても良く、この抗張力体17の替わ
りに銅導体を用いると、この銅導体によって電源、制御
信号の伝達を行うことができる。 また、このスペーサ13の外周には、外被(シース)18が
被覆されている。この外被18は、機械特性に優れ、PEの
熱収縮を抑制でき、防湿構造であるラミネートシース
(LAP)、誘導障害が心配される領域に使用されるノン
メタリック光ファイバケーブルに適用するポリエチレン
シース、難燃性を要求される領域に使用、あるいは建屋
内の可撓性を要求される光ファイバケーブルに適用する
ビニルシース等によって構成されている。 したがって、本実施例によれば、光ファイバ心線15が光
ファイバケーブル10の中心部の抗張力体11側へ移動する
のを紡糸することができ、また、押さえ巻きテープを巻
き付けるという製造工程を削減することができ製造スピ
ードを速くすることができる。 なお、製造時に光ファイバ心線15の供給部及び形成ダイ
スを回転させることにより光ファイバ心線15を所定ピッ
チで収納溝14に収納が可能で、光ファイバケーブル10の
曲げに対する光ファイバ心線15の保護をすることができ
る。
の一実施例が示されている。 図において、光ファイバケーブル1は、その中心を空洞
とするスペーサ2が配設されている。このスペーサ2の
材質としては、ポリエチレンに限らず、ゴム系高分子材
料エラストマーなどを使用することによって弾性を付与
することも可能で、光ファイバケーブル1への側圧の防
御効果も得られる。このスペーサ2の外周は、略断面円
形状に形成されており、この内周面側にケーブル長手方
向に断面台形状の収納溝3が複数条(第1図において
は、4条)形成されている。この複数条の収納溝3内の
それぞれには、光ファイバ心線4が挿入されている。こ
の光ファイバ心線4の周囲には、ポリエチレン、ウレタ
ン、エラストマー等からなる緩衝材を介在させて構成さ
れる空間5が設けられている。この空間5は、光ファイ
バ心線4の保護のためのものである。この複数条の収納
溝3によって形成されるそれぞれの空間5は、その開口
部の幅Tが光ファイバ心線4の径Rよりも小さく(T<
R)形成されている。また、このスペーサ2の壁面に
は、抗張力体(テンションメンバ)6が1本又は2本以
上(第1図においては、2本)挿入配設されている。こ
の抗張力体6は、光ファイバケーブル1の強度を補強す
るためのものである。この抗張力体6の代りに銅導体を
用いても良く。この抗張力体6の代りに銅導体を用いる
と、この銅導体によって電源、制御信号の伝達を行うこ
とができる。 また、このスペーサ2の外周には、外被(シース)7が
被覆されている。この外被7は、機械特性に優れ、PEの
熱収縮を抑制でき、防湿構造であるラミネートシース
(LAP)、誘導障害が心配される領域に使用されるノン
メタリック光ファイバケーブルに適用するポリエチレン
シース、難燃性を要求される領域に使用、あるいは建具
内の可撓性を要求される光ファイバケーブルに適用する
ビニルシース等によって構成されている。 したがって、本実施例によれば、複数条の収納溝3によ
って形成されるそれぞれの空間5の開口部の幅Tを光フ
ァイバ心線4の径Rよりも小さく(T<R)形成してい
るため、光ファイバ心線4が中心方向に移動して収納溝
3から飛び出してしまうことがない。 なお、製造時に光ファイバ心線4の供給部及び形成ダイ
スを回転させることにより光ファイバ心線4を所定ピッ
チで収納が可能で、光ファイバケーブル1の曲げに対す
る光ファイバ心線4の保護ができる。 第2図には、本願第2の考案に係る光ファイバケーブル
の一実施例が示されている。 図において、光ファイバケーブル10は、その中心に抗張
力体(テンションメンバ)11が配設されている。この抗
張力体11には、鋼線または鋼撚線を使用するのが一般的
である。しかし、光ファイバの特長の1つである無誘導
及び絶縁性を最大限に生かすため、ケーブルの構成材料
をすべて非金属とする所謂ノンメタリック光ファイバケ
ーブルでは、高抗張力体としてガラス繊維補強プラスチ
ック(FRP)が使用される。この抗張力体11の外側に
は、剥離層12が被覆されている。この剥離層12の上に
は、スペーサ13が設けられている。このスペーサ13の材
質としては、ポリエチレンに限らず、ゴム系高分子材料
エラストマーなどを使用することによって弾性を付与す
ることも可能で、ポリエチレン、PVC、ABS等の水を通し
にくい材料の樹脂によって構成することもでき、光ファ
イバケーブル10への側圧の防御効果も得られる。このス
ペーサ13の外周は、略断面円形状に形成されており、こ
の内周面側にケーブル長手方向に断面台形状の収納溝14
が複数条(第2図においては、4条)形成されている。
この複数条の収納溝14内のそれぞれには、光ファイバ心
線15が挿入されている。この光ファイバ心線15の周囲に
は、ポリエチレン、ウレタン、エラストマー等からなる
緩衝材を介在させて構成される空間16が設けられてい
る。この空間16は、光ファイバ心線15の保護のためのも
のである。この複数条の収納溝14によって形成されるそ
れぞれの空間16は、その開口部の幅Tが光ファイバ心線
15の径Rよりも小さく(T<R)形成されている。収納
溝14の中心側の幅を収納溝14内に収納する光ファイバ心
線15の外径より狭くしておくことによって光ファイバ心
線15が中心部へ動くのを防止している。また、このスペ
ーサ13の壁面には、抗張力体(テンションメンバ)17が
1本又は2本以上(第1図においては、2本)挿入配設
されている。この抗張力体17は、光ファイバケーブル1
の強度を補強するためのものである。この抗張力体17の
替わりに銅導体を用いても良く、この抗張力体17の替わ
りに銅導体を用いると、この銅導体によって電源、制御
信号の伝達を行うことができる。 また、このスペーサ13の外周には、外被(シース)18が
被覆されている。この外被18は、機械特性に優れ、PEの
熱収縮を抑制でき、防湿構造であるラミネートシース
(LAP)、誘導障害が心配される領域に使用されるノン
メタリック光ファイバケーブルに適用するポリエチレン
シース、難燃性を要求される領域に使用、あるいは建屋
内の可撓性を要求される光ファイバケーブルに適用する
ビニルシース等によって構成されている。 したがって、本実施例によれば、光ファイバ心線15が光
ファイバケーブル10の中心部の抗張力体11側へ移動する
のを紡糸することができ、また、押さえ巻きテープを巻
き付けるという製造工程を削減することができ製造スピ
ードを速くすることができる。 なお、製造時に光ファイバ心線15の供給部及び形成ダイ
スを回転させることにより光ファイバ心線15を所定ピッ
チで収納溝14に収納が可能で、光ファイバケーブル10の
曲げに対する光ファイバ心線15の保護をすることができ
る。
本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記載
する効果を奏する。 請求項1の光ファイバケーブルにおいては、円筒状に形
成され中心を空洞とするスペーサの内面側に断面略台形
状の収納溝を複数条形成し、前記収納溝内に光ファイバ
心線を収納し、前記スペーサの外側にシースを被覆して
構成してあるため、抗張力体を中心に配設しなくても各
光ファイバ心線が互いに接触することなく配置すること
ができ、また、外部からの圧力によって光ファイバ心線
が側圧を受けるのを防止することができ、さらにシース
側からの水の侵入があっても光ファイバ心線が受ける水
の影響を小さくすることができる。 請求項2の光ファイバケーブルにおいては、抗張力体の
外周面に剥離層を形成し、該剥離層の外側に、円筒状に
形成され、その内面側に断面略台形状の収納溝を複数条
形成してなるスペーサを配設し、前記収納溝内に光ファ
イバ心線を収納し、前記スペーサの外側にシースを被覆
して構成してあるため、光ファイバ心線がケーブル中心
部の抗張力体側へ移動するのを防止することができ、製
造工程を消滅し製造スピードを速くすることができ、ま
た外部からの圧力によって光ファイバ心線が側圧を受け
るのを防止することができ、さらにシース側からの水の
侵入があっても光ファイバ心線が受ける水の影響を小さ
くすることができる。 請求項3の光ファイバケーブルにおいては、スペーサの
収納溝内に収納した光ファイバ心線の周囲に緩衝材を挿
入して、光ファイバ心線を保護するようにして構成して
あるため、外部から衝撃が加えられても、光ファイバ心
線の周囲の緩衝材が外部からの衝撃を吸収して衝撃によ
るショックを和らげ、衝撃によって光ファイバ心線が側
圧を受けるのを防止することができる。
する効果を奏する。 請求項1の光ファイバケーブルにおいては、円筒状に形
成され中心を空洞とするスペーサの内面側に断面略台形
状の収納溝を複数条形成し、前記収納溝内に光ファイバ
心線を収納し、前記スペーサの外側にシースを被覆して
構成してあるため、抗張力体を中心に配設しなくても各
光ファイバ心線が互いに接触することなく配置すること
ができ、また、外部からの圧力によって光ファイバ心線
が側圧を受けるのを防止することができ、さらにシース
側からの水の侵入があっても光ファイバ心線が受ける水
の影響を小さくすることができる。 請求項2の光ファイバケーブルにおいては、抗張力体の
外周面に剥離層を形成し、該剥離層の外側に、円筒状に
形成され、その内面側に断面略台形状の収納溝を複数条
形成してなるスペーサを配設し、前記収納溝内に光ファ
イバ心線を収納し、前記スペーサの外側にシースを被覆
して構成してあるため、光ファイバ心線がケーブル中心
部の抗張力体側へ移動するのを防止することができ、製
造工程を消滅し製造スピードを速くすることができ、ま
た外部からの圧力によって光ファイバ心線が側圧を受け
るのを防止することができ、さらにシース側からの水の
侵入があっても光ファイバ心線が受ける水の影響を小さ
くすることができる。 請求項3の光ファイバケーブルにおいては、スペーサの
収納溝内に収納した光ファイバ心線の周囲に緩衝材を挿
入して、光ファイバ心線を保護するようにして構成して
あるため、外部から衝撃が加えられても、光ファイバ心
線の周囲の緩衝材が外部からの衝撃を吸収して衝撃によ
るショックを和らげ、衝撃によって光ファイバ心線が側
圧を受けるのを防止することができる。
第1図は本願第1の考案に係る光ファイバケーブルの実
施例を示す断面図、第2図は本願第2の考案に係る光フ
ァイバケーブルの実施例を示す断面図、第3図は従来の
光ファイバケーブルを示す断面図である。 1,10……光ファイバケーブル 2,13……スペーサ 3,14……収納溝 4,15……光ファイバ心線 6,11,17……抗張力体 12……剥離層
施例を示す断面図、第2図は本願第2の考案に係る光フ
ァイバケーブルの実施例を示す断面図、第3図は従来の
光ファイバケーブルを示す断面図である。 1,10……光ファイバケーブル 2,13……スペーサ 3,14……収納溝 4,15……光ファイバ心線 6,11,17……抗張力体 12……剥離層
Claims (3)
- 【請求項1】円筒状に形成され中心を空洞とするスペー
サの内面側に断面略台形状の収納溝を複数条形成し、前
記収納溝内に光ファイバ心線を収納し、前記スペーサの
外側にシースを被覆してなる光ファイバケーブル。 - 【請求項2】抗張力体の外周面に剥離層を形成し、該剥
離層の外側に、円筒状に形成され、その内面側に断面略
台形状の収納溝を複数条形成してなるスペーサを配設
し、前記収納溝内に光ファイバ心線を収納し、前記スペ
ーサの外側にシースを被覆してなる光ファイバケーブ
ル。 - 【請求項3】上記スペーサの収納溝内に収納した上記光
ファイバ心線の周囲に緩衝材を挿入し、該光ファイバ心
線を保護してなる請求項1又は2記載の光ファイバケー
ブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989034545U JPH0753046Y2 (ja) | 1989-03-27 | 1989-03-27 | 光ファイバケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989034545U JPH0753046Y2 (ja) | 1989-03-27 | 1989-03-27 | 光ファイバケーブル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02126109U JPH02126109U (ja) | 1990-10-17 |
JPH0753046Y2 true JPH0753046Y2 (ja) | 1995-12-06 |
Family
ID=31539110
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989034545U Expired - Lifetime JPH0753046Y2 (ja) | 1989-03-27 | 1989-03-27 | 光ファイバケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0753046Y2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS533039U (ja) * | 1976-06-28 | 1978-01-12 | ||
NL7907433A (nl) * | 1979-10-08 | 1981-04-10 | Philips Nv | Kabel voorzien van optische vezels. |
JPS6291904A (ja) * | 1985-10-18 | 1987-04-27 | Ocean Cable Co Ltd | 光フアイバユニツト |
JPS634027U (ja) * | 1986-06-26 | 1988-01-12 |
-
1989
- 1989-03-27 JP JP1989034545U patent/JPH0753046Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02126109U (ja) | 1990-10-17 |
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