JPH075264B2 - 親子フォークリフトにおける子リフトの遠隔操作装置 - Google Patents

親子フォークリフトにおける子リフトの遠隔操作装置

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JPH075264B2 JP28146887A JP28146887A JPH075264B2 JP H075264 B2 JPH075264 B2 JP H075264B2 JP 28146887 A JP28146887 A JP 28146887A JP 28146887 A JP28146887 A JP 28146887A JP H075264 B2 JPH075264 B2 JP H075264B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、親リフトに該当するフォークリフト本体(以
下、親リフトという)の昇降部材に、リモートコントロ
ールパレットトラックと呼称される子リフト(以下、子
リフトという)を脱着可能に備えた親子フォークリフト
に係り、詳しくは子リフトに装備された走行装置、操舵
装置及び昇降装置を親リフトの運転席上で遠隔操作する
ための装置に関する。
(従来の技術) 上述のような親子フォークリフトは、輸送コンテナに対
する荷積み・荷降ろしを行なうような場合に使用される
ものであって、このような親子フォークリフトとしては
従来よりいくつかの形態が知られている(たとえば、特
開昭51-85153号公報あるいは特開昭55-7181号公報参
照)。一般に、親子フォークリフトは、第9図の概略図
に示す如く構成されている。すなわち、図中1で示す親
リフトのマスト2により上下動を案内されるリフトブラ
ケットやフィンガーバーからなる昇降部材3に子リフト
4がフック5を介して係止される脱着式となっており、
子リフト4は走行装置、操舵装置及び昇降装置を備えて
いる。そして、子リフト4を親リフト1から切離した状
態において、子リフト4の各装置を親リフト側において
適宜遠隔操作することにより、図示の如きコンテナC等
に対する荷物Wの積み下ろしを行なうものである。
しかして、従来の子リフト4の遠隔操作方式は第10図の
ブロック図に示すようになっている。すなわち、従来の
走行装置、操舵装置及び昇降装置は全て油圧駆動方式で
あり、親リフト側には油圧ユニット6から供給される作
動油の流れを制御する電磁操作式の3連式方向制御弁7
を設け、この方向制御弁7の当該スプールを適宜切換え
ることによって、各装置の油圧アクチュエータである、
走行用のオイルモータ8、操舵用のパワーシリンダ9及
び昇降用のリフトシリンダ10を個々に作動するようにな
っている。なお、上記各油圧アクチュエータと3連式方
向制御弁7とを接続するホース11は、第9図に示す如く
親リフト1に設けたホースリール12により案内される。
(発明が解決しようとする問題点) ところが、上述した従来装置の場合、方向制御弁7にお
ける走行用のスプールを駆動側に操作して子リフト4を
走行させている途中において、操舵用のスプールを操作
してパワーシリンダ9を作動させると、走行用のオイル
モータ8に対する作動油の供給量が減少し、その結果、
子リフト4の走行速度が急激に低下し、他方、操舵を中
止したときは逆に増速することになって荷崩れを起すお
それがある。すなわち、従来装置では走行と操舵との同
時操作時には走行の円滑性に欠けるという問題があっ
た。
そこで本発明は、上述した従来の不具合を除去すること
のできる親子フォークリフトにおける子リフトの遠隔操
作装置を提供することを、その目的とする。
(問題点を解決するための手段) 上記問題を解決するための本発明は、親リフトの昇降部
材に脱着可能な子リフトを備え、この子リフトに装備さ
れた走行装置、操舵装置及び昇降装置を親リフトの運転
席上で遠隔操作することにより、子リフトを親リフトか
ら切離した状態で荷役作業を行なわせる形式の親子フォ
ークリフトにおいて、前記子リフトの走行装置及び昇降
装置をそれぞれ油圧アクチュエータによる駆動方式とす
るとともにそれら両油圧アクチュエータを電磁操作式の
方向制御弁の切換え操作により制御可能となす一方、前
記操舵装置を電気式パワーシリンダによる駆動方式と
し、この電気式パワーシリンダと前記油圧アクチュエー
タ用の方向制御弁とを親リフトの操作盤に設置した操作
スイッチにより作動可能となしたことを要旨とする。
(作用) 上述のように構成された本発明によれば、走行装置及び
昇降装置の駆動は、それぞれ方向制御弁の操作による当
該油圧アクチュエータの作動によって行われ、一方、操
舵装置の駆動は電気式パワーシリンダにより行なわれ
る。従って、子リフトの走行中において操舵装置を作動
および中止させても走行速度が変化することもなく、円
滑な作動が得られる。なお、通常の場合、走行装置と昇
降装置とを同時操作することはないので、この点に関し
ての問題は生じない。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明す
る。なお、親子フォークリフトの全体の概略構成に関し
ては第2図及び第3図に示すように従来とほぼ同様であ
るので、同一構成部材については同一符号を付してその
説明を省略する。まず、第1図のブロック図に基づいて
本発明に係る子リフトの遠隔制御装置を説明する。本発
明にあっては、走行装置と昇降装置をそれぞれ油圧駆動
方式とし、操舵装置を電気駆動方式とするものであっ
て、子リフト4側には走行装置のアクチュエータである
オイルモータ21と、昇降装置のアクチュエータであるリ
フトシリンダ37、そして操舵装置のアクチュエータであ
る電気式パワーシリンダ26がそれぞれ設置されるととも
に、オイルモータ21とリフトシリンダ37とを制御するた
めの電磁操作式の方向制御弁32が設置されており、一
方、親リフト1側には油圧ユニット38と、方向制御弁32
及び電気式パワーシリンダ26を操作するための操作盤33
が設置される。従って、第2図及び第3図に示す如く親
リフト1側にはホースリール39及びケーブルリール40が
設けられ、これらホースリール39とケーブルリール40を
介してホース41及び給電用ケーブル42が子リフト4側へ
導かれている。なお、走行用のオイルモータ21、昇降用
のリフトシリンダ37、操舵用の電気式パワーシリンダ26
及び電磁操作式の方向制御弁32は、第4図に示す如く子
リフト4の本体4aに配置されている。
第5図及び第6図は子リフトの走行装置と操舵装置とを
示している。一般にドライブユニットと呼称される走行
装置は、オイルモータ21と、歯車変速機22(図ではミッ
ションケースのみを示す)と、ドライブタイヤ23とを一
体化したものであって、子リフト4の本体4aに取付けら
れたベアリングサポート24にベアリング25を介して水平
回転可能に取付けられている。
一方、操舵装置は従来公知の電気式パワーシリンダ26か
らなり、このパワーシリンダ26は、そのシリンダ部27に
直流モータを内蔵し、運動方向変換機構を介して直流モ
ータの正逆回転をロッド28に直線往復運動として伝達す
る構成となっている。なお、この電気式パワーシリンダ
26としては、プラネタリギヤ式を使用するが、大きい減
速比を必要とする場合にはリダクションギヤ付きのもの
を使用すればよい。しかして、電気式パワーシリンダ26
は第6図に示す如くそのシリンダ部27が子リフト4の本
体4aに固着されたコ字形のブラケット29にピン30により
水平回動可能に取付けられ、ロッド28の先端がドライブ
ユニットにおけるミッションカバー22aの一部とピン31
を介して連結されている。
なお、子リフト4のレッグ4bを昇降させるためのリフト
シリンダ37をアクチュエータとする昇降装置は、具体的
には図示省略のリンク機構を介してレッグ4bの先端の補
助車輪4cを上下動させるようになっている。
一方、前記走行装置のオイルモータ21及び昇降装置のリ
フトシリンダ37への作動油の給排を制御する電磁操作式
の方向制御弁32は、第7図に示すように、走行用スプー
ル32aと昇降用スプール32bとが直列回路を構成するよう
連なる2連式であり、そして両スプール32a,32bは共に
3位置形で、常には中立位置に保持されている。
また、方向制御弁32ならびに電気式パワーシリンダ26を
操作するためのスイッチを配置した操作盤33は、第8図
に示すように、運転席前方のインストルメントパネル34
の左端部に配置されている。操作盤33には多方向操作ス
イッチ35が設けられ、この多方向操作スイッチ35は方向
制御弁32における走行用のスプール32aのソレノイド
と、電気式パワーシリンダ26の直流モータとを個別的に
又は同時に制御するための操作信号を出力するようにな
っている。さらに、操作盤33には方向制御弁32における
昇降用のスプール32bのソレノイドを制御するための操
作信号を出力する昇降用スイッチ36が設けられている。
本実施例は上述のように構成したものであり、以下その
作用を説明する。第2図に示すようにコンテナCに荷物
Wを積込むに際しては、通常の場合、子リフト4をコン
テナCの床面に降ろすとともに親リフト1から切離した
状態において子リフト4の遠隔操作が行なわれる。ま
ず、昇降用のスイッチ36を上昇側へ操作する。この操作
により方向制御弁32の昇降用スプール32bのソレノイド
が作動されて該スプール32bが上昇側に切換えられるた
め、リフトシリンダ37が伸長作動し、レッグ4bが上昇さ
れる。つまり、図示の如く補助車輪4cが起立する。
この状態で、多方向操作スイッチ35を前進位置へ操作す
ると、方向制御弁32における走行用スプール32aのソレ
ノイドが作動されて該スプール32aが前進側に切換えら
れるため、走行用のオイルモータ21が前進方向に回転さ
れ、子リフト4は前進する。この走行中において、右
(又は左)に操舵する必要が生じた場合には、多方向操
作スイッチ35を前進と右(又は左)操舵との両操作信号
を出力し得る位置へ操作する。この操作によって電気式
パワーシリンダ26の直流モータが回転され、その回転は
直線運動に変換されてロッド28を伸長(又は縮小)させ
るため、ドライブタイヤ23が操舵される。
この場合において、走行用のオイルモータ21に供給され
る作動油は操舵の如何を問わず一定に保持される。すな
わち、操舵装置は電気駆動方式としてあることから、そ
の駆動および中止に原因する油圧的影響が走行系に生ず
ることがなく、従って走行系と操舵系との両方が油圧駆
動方式であったために問題となっている、走行中におけ
る操舵に原因する急激な走行速度の低下がなくなり、円
滑な走行形態を維持できる。そして、このことは後進時
においても全く同様である。
なお、本実施例では方向制御弁32を子リフト4側に配設
した関係で、親リフト1と子リフト4との間に配管され
るホース41は供給用と戻り用との2本で足りることとな
り、そしてこれに給電用ケーブル42が1本追加されるの
みであることから、親リフト側に方向制御弁を配置して
いた関係で6本ものホースを必要としていた従来に比較
して前方視野を良化することができる。
(発明の効果) 以上詳述したように、本発明の子リフト遠隔操作装置
は、走行装置及び昇降装置を油圧駆動方式とする一方、
操舵装置を電気駆動方式としたことにより、走行中にお
いて、操舵装置を作動あるいは中止した場合における走
行速度の変動を伴うことなく、安定かつ円滑に走行させ
ることができるものであり、荷崩れの発生を防止する上
でも有効となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の子リフト遠隔操作装置を示すブロック
図、第2図は親子フォークリフトの概略側面図、第3図
は同じく平面図、第4図は子リフトの側面図、第5図は
走行装置及び操舵装置の平面図、第6図は走行装置の取
付け部分を示す縦断面図、第7図は電磁操作式方向制御
弁の回路図、第8図は操作盤を示す斜視図、第9図は従
来の親子フォークリフトを示す概略側面図、第10図は従
来の子リフト遠隔操作装置を示すブロック図である。 1…親リフト、3…昇降部材 4…子リフト、21…オイルモータ 23…ドライブタイヤ、26…パワーシリンダ 32…方向制御弁、33…操作盤 37…リフトシリンダ、38…油圧ユニット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】親リフトの昇降部材に脱着可能な子リフト
    を備え、この子リフトに装備された走行装置、操舵装置
    及び昇降装置を親リフトの運転席上で遠隔操作すること
    により、子リフトを親リフトから切離した状態で荷役作
    業を行なわせる形式の親子フォークリフトにおいて、前
    記子リフトの走行装置及び昇降装置をそれぞれ油圧アク
    チュエータによる駆動方式とするとともにそれら両油圧
    アクチュエータを電磁操作式の方向制御弁の切換え操作
    により制御可能となす一方、前記操舵装置を電気式パワ
    ーシリンダによる駆動方式とし、この電気式パワーシリ
    ンダと前記油圧アクチュエータ用の方向制御弁とを親リ
    フトの操作盤に設置した操作スイッチにより作動可能と
    なした親子フォークリフトにおける子リフトの遠隔操作
    装置。
  2. 【請求項2】前記方向制御弁は、子リフト側に設置され
    ている特許請求の範囲第1項記載の親子フォークリフト
    における子リフトの遠隔操作装置。
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