JPH0751865A - 抵抗溶接電極用保護シート及びその製造方法並びにその使用方法 - Google Patents
抵抗溶接電極用保護シート及びその製造方法並びにその使用方法Info
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- JPH0751865A JPH0751865A JP5202393A JP20239393A JPH0751865A JP H0751865 A JPH0751865 A JP H0751865A JP 5202393 A JP5202393 A JP 5202393A JP 20239393 A JP20239393 A JP 20239393A JP H0751865 A JPH0751865 A JP H0751865A
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- Japan
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- conductive thin
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- thin plate
- resistance welding
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電極および被溶接物との合金化反応による溶
着を防止し、円滑な送給が可能となる抵抗溶接電極用保
護シートを提供する。 【構成】 電極３、４と被溶接物１、２との間に介在さ
れる保護シート５であって、この保護シート５を、両表
面に黒鉛微粒子７がコーティングされた導電性薄板６か
ら構成する。
着を防止し、円滑な送給が可能となる抵抗溶接電極用保
護シートを提供する。 【構成】 電極３、４と被溶接物１、２との間に介在さ
れる保護シート５であって、この保護シート５を、両表
面に黒鉛微粒子７がコーティングされた導電性薄板６か
ら構成する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、抵抗溶接に用いられる
電極の保護シートに関し、電極と被溶接物への溶着を防
止することが可能な保護シート及びその製造方法並びに
その使用方法に関する。
電極の保護シートに関し、電極と被溶接物への溶着を防
止することが可能な保護シート及びその製造方法並びに
その使用方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】抵抗スポット溶接において、電極と被溶
接物との間に帯状の導電性薄板を介在させ、電極と被溶
接物との直接接触を阻止し、電極の損耗を防止するよう
にした技術が知られている。これに関連する先行技術と
して、たとえば特開昭５８−３８４号公報、特開昭６３
−８４７８１号公報が知られている。このように、導電
性薄板を用いた場合は、導電性薄板の供給がなくなるま
で同一電極での連続溶接が可能となり、電極の交換によ
る生産性の低下が解消される。
接物との間に帯状の導電性薄板を介在させ、電極と被溶
接物との直接接触を阻止し、電極の損耗を防止するよう
にした技術が知られている。これに関連する先行技術と
して、たとえば特開昭５８−３８４号公報、特開昭６３
−８４７８１号公報が知られている。このように、導電
性薄板を用いた場合は、導電性薄板の供給がなくなるま
で同一電極での連続溶接が可能となり、電極の交換によ
る生産性の低下が解消される。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
公報のように電極と被溶接物との間に、単に導電性薄板
を介在させ抵抗溶接を行う際には、導電性薄板が電極お
よび被溶接物に溶着しやすくなり、導電性薄板の送給に
支障をきたすという問題がある。これは、被溶接材と導
電性薄板と電極とを構成する金属同士が親和性が強く、
通電による発熱によって接触部分が合金化反応しやすく
なるためである。したがって、電極および被溶接物との
接触によって合金化反応しない保護シートの開発が望ま
れる。
公報のように電極と被溶接物との間に、単に導電性薄板
を介在させ抵抗溶接を行う際には、導電性薄板が電極お
よび被溶接物に溶着しやすくなり、導電性薄板の送給に
支障をきたすという問題がある。これは、被溶接材と導
電性薄板と電極とを構成する金属同士が親和性が強く、
通電による発熱によって接触部分が合金化反応しやすく
なるためである。したがって、電極および被溶接物との
接触によって合金化反応しない保護シートの開発が望ま
れる。
【０００４】本発明は、電極および被溶接物との合金化
反応による溶着を防止し、円滑な送給が可能となる抵抗
溶接電極用保護シート及びその製造方法並びにその使用
方法を提供することを目的とする。
反応による溶着を防止し、円滑な送給が可能となる抵抗
溶接電極用保護シート及びその製造方法並びにその使用
方法を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係る抵抗溶接電極用保護シート及びその製造
方法並びにその使用方法は、つぎのように構成されてい
る。
の本発明に係る抵抗溶接電極用保護シート及びその製造
方法並びにその使用方法は、つぎのように構成されてい
る。
【０００６】（１）抵抗溶接電極と被溶接物との間に介
在される保護シートであって、該保護シートを、両表面
に黒鉛微粒子がコーティングされた導電性薄板から構成
したことを特徴とする抵抗溶接電極用保護シート。 （２）抵抗溶接電極と被溶接物との間に介在される保護
シートの製造方法であって、導電性薄板の両面に、揮発
性溶剤中に混在された黒鉛微粒子を塗布し、その後、黒
鉛微粒子が塗布された導電性薄板の表面を乾燥させるこ
とを特徴とする抵抗溶接電極用保護シートの製造方法。 （３）表面に黒鉛微粒子がコーティングされた導電性薄
板から構成される保護シートを、抵抗溶接電極と被溶接
物との間に介在させて抵抗溶接を行うことを特徴とする
抵抗溶接方法。
在される保護シートであって、該保護シートを、両表面
に黒鉛微粒子がコーティングされた導電性薄板から構成
したことを特徴とする抵抗溶接電極用保護シート。 （２）抵抗溶接電極と被溶接物との間に介在される保護
シートの製造方法であって、導電性薄板の両面に、揮発
性溶剤中に混在された黒鉛微粒子を塗布し、その後、黒
鉛微粒子が塗布された導電性薄板の表面を乾燥させるこ
とを特徴とする抵抗溶接電極用保護シートの製造方法。 （３）表面に黒鉛微粒子がコーティングされた導電性薄
板から構成される保護シートを、抵抗溶接電極と被溶接
物との間に介在させて抵抗溶接を行うことを特徴とする
抵抗溶接方法。
【０００７】
【作用】このように構成された本発明においては、導電
性薄板の両方の表面に黒鉛微粒子がコーティングされ
る。これにより、被溶接物と導電性薄板との間、および
電極と導電性薄板との間には、黒鉛微粒子がそれぞれ介
在される。そのため、導電性薄板と、被溶接物および電
極との合金化反応が生じなくなり、被溶接物および電極
と導電性薄板との溶着が防止される。つまり、被溶接物
および電極を構成する金属材料は、黒鉛微粒子に対して
親和性が悪いので、通電による発熱によって接触面には
合金化反応は生じなくなる。したがって、合金化反応に
よる溶着の発生が防止され、保護シートの送給が円滑に
行われる。
性薄板の両方の表面に黒鉛微粒子がコーティングされ
る。これにより、被溶接物と導電性薄板との間、および
電極と導電性薄板との間には、黒鉛微粒子がそれぞれ介
在される。そのため、導電性薄板と、被溶接物および電
極との合金化反応が生じなくなり、被溶接物および電極
と導電性薄板との溶着が防止される。つまり、被溶接物
および電極を構成する金属材料は、黒鉛微粒子に対して
親和性が悪いので、通電による発熱によって接触面には
合金化反応は生じなくなる。したがって、合金化反応に
よる溶着の発生が防止され、保護シートの送給が円滑に
行われる。
【０００８】
【実施例】以下に、本発明に係る抵抗溶接電極用保護シ
ート及びその製造方法並びにその使用方法の望ましい実
施例を、図面を参照して説明する。
ート及びその製造方法並びにその使用方法の望ましい実
施例を、図面を参照して説明する。
【０００９】図１ないし図８は、本発明の一実施例を示
しており、とくにスポット溶接に適用した場合を示して
いる。図２は、スポット溶接による被溶接物の接合作業
を示している。図２において、１および２は被溶接物と
してのアルミニウム合金板を示している。各アルミニウ
ム合金１、２は、材質がＪＩＳ５０８３に相当するもの
であり、板厚ｔは１ｍｍとなっている。アルミニウム合
金板１、２の接合部は、ドームラジアス型の電極３、４
によって加圧されるようになっている。電極３、４は、
材質がクロム銅からなっている。電極３、４は、たとえ
ば先端径が６ｍｍであり、外径が１６ｍｍとなってい
る。
しており、とくにスポット溶接に適用した場合を示して
いる。図２は、スポット溶接による被溶接物の接合作業
を示している。図２において、１および２は被溶接物と
してのアルミニウム合金板を示している。各アルミニウ
ム合金１、２は、材質がＪＩＳ５０８３に相当するもの
であり、板厚ｔは１ｍｍとなっている。アルミニウム合
金板１、２の接合部は、ドームラジアス型の電極３、４
によって加圧されるようになっている。電極３、４は、
材質がクロム銅からなっている。電極３、４は、たとえ
ば先端径が６ｍｍであり、外径が１６ｍｍとなってい
る。
【００１０】一方のアルミニウム合金板１と電極３との
間には、電極３を保護する保護シート５が介在されてい
る。他方のアルミニウム合金板２と電極４との間には、
同様に電極４を保護する保護シート５が介在されてい
る。保護シート５は、図１に示すように、導電性薄板６
と黒鉛微粒子７とから構成されている。導電性薄板６
は、材質が無酸素銅（９９．９９９９％Ｃｕ）からなっ
ている。導電性薄板６は、厚さ０．１ｍｍで幅１２ｍｍ
の帯状に形成されている。黒鉛微粒子７は、導電薄板６
の両側表面にコーティングされている。黒鉛微粒子７の
付着量は、両面とも０．５ｇ／ｍ2 となっている。
間には、電極３を保護する保護シート５が介在されてい
る。他方のアルミニウム合金板２と電極４との間には、
同様に電極４を保護する保護シート５が介在されてい
る。保護シート５は、図１に示すように、導電性薄板６
と黒鉛微粒子７とから構成されている。導電性薄板６
は、材質が無酸素銅（９９．９９９９％Ｃｕ）からなっ
ている。導電性薄板６は、厚さ０．１ｍｍで幅１２ｍｍ
の帯状に形成されている。黒鉛微粒子７は、導電薄板６
の両側表面にコーティングされている。黒鉛微粒子７の
付着量は、両面とも０．５ｇ／ｍ2 となっている。
【００１１】図５は、黒鉛微粒子７を導電性薄板６の表
面にコーティングする作業の一例を示している。図５に
示すように、導電性薄板６の一方が従動リール１１に巻
付けられており、導電性薄板６の他方が駆動リール１２
に巻付けられている。導電性薄板６は、従動リール１１
から駆動リール１２側に巻取られるようになっている。
従動リール１１と駆動リール１２の間には、一対のスプ
レー手段１３が設けられている。
面にコーティングする作業の一例を示している。図５に
示すように、導電性薄板６の一方が従動リール１１に巻
付けられており、導電性薄板６の他方が駆動リール１２
に巻付けられている。導電性薄板６は、従動リール１１
から駆動リール１２側に巻取られるようになっている。
従動リール１１と駆動リール１２の間には、一対のスプ
レー手段１３が設けられている。
【００１２】各スプレー手段１３は、調合タンク１４と
接続されている。調合タンク１４には、黒鉛微粒子７が
投入されている。黒鉛微粒子７は、イソプロピルアルコ
ール等の分散媒である揮発性溶剤８中に混在されてい
る。揮発性溶剤８中に混在された黒鉛微粒子７は、スプ
レー手段１３によって霧化された状態で導電性薄板６に
塗布されるようになっている。
接続されている。調合タンク１４には、黒鉛微粒子７が
投入されている。黒鉛微粒子７は、イソプロピルアルコ
ール等の分散媒である揮発性溶剤８中に混在されてい
る。揮発性溶剤８中に混在された黒鉛微粒子７は、スプ
レー手段１３によって霧化された状態で導電性薄板６に
塗布されるようになっている。
【００１３】スプレー手段１３の近傍には、１対のドラ
イヤー１５が配置されている。ドライヤー１５は、たと
えば導電性薄板６に向けて熱風を噴出するようになって
いる。これにより、導電性薄板６に塗布された揮発性溶
剤８を強制的に乾燥させるようになっている。ドライヤ
ー１５によって乾燥された保護シート５は、駆動リール
１２に巻取られるようになっている。
イヤー１５が配置されている。ドライヤー１５は、たと
えば導電性薄板６に向けて熱風を噴出するようになって
いる。これにより、導電性薄板６に塗布された揮発性溶
剤８を強制的に乾燥させるようになっている。ドライヤ
ー１５によって乾燥された保護シート５は、駆動リール
１２に巻取られるようになっている。
【００１４】図４および図５は、使用済の保護シート５
を再利用する場合の処理方法を示している。図４に示す
ように、処理タンク２１内には導電性薄板６の表面を洗
浄する洗浄剤２２が貯溜されている。すなわち、ここで
は化学的な処理によって黒鉛微粒子７の除去が行われ
る。図５は、使用済の保護シート５の表面が研摩布２４
によって研摩され、機械的に黒鉛微粒子７の除去が行わ
れる。
を再利用する場合の処理方法を示している。図４に示す
ように、処理タンク２１内には導電性薄板６の表面を洗
浄する洗浄剤２２が貯溜されている。すなわち、ここで
は化学的な処理によって黒鉛微粒子７の除去が行われ
る。図５は、使用済の保護シート５の表面が研摩布２４
によって研摩され、機械的に黒鉛微粒子７の除去が行わ
れる。
【００１５】図６は、保護シート５を溶着いた自動スポ
ット溶接作業の一例を示している。図６に示すように、
上部電極３側には第１の保護シートカセット３１が装着
されており、下部電極４１側には第２の保護シートカセ
ット４１が装着されている。第１の保護シートカセット
３１内には、リール３２、３３に巻付けられた保護シー
ト５が収納されている。第２の保護シートカセット４１
内には、リール４２、４３に巻付けられた保護シート５
が収納されている。
ット溶接作業の一例を示している。図６に示すように、
上部電極３側には第１の保護シートカセット３１が装着
されており、下部電極４１側には第２の保護シートカセ
ット４１が装着されている。第１の保護シートカセット
３１内には、リール３２、３３に巻付けられた保護シー
ト５が収納されている。第２の保護シートカセット４１
内には、リール４２、４３に巻付けられた保護シート５
が収納されている。
【００１６】特定部分のスポット溶接が完了すると、一
方のリール３２、４２に巻取られている保護シート５
が、所定の長さだけ他方のリール３３、４３側に巻取ら
れ、保護シート５の自動送給が行われる。これにより、
電極３、４は新しい保護シート５で覆われることにな
り、新しい保護シート５を介して次の部位のスポット溶
接が行われる。
方のリール３２、４２に巻取られている保護シート５
が、所定の長さだけ他方のリール３３、４３側に巻取ら
れ、保護シート５の自動送給が行われる。これにより、
電極３、４は新しい保護シート５で覆われることにな
り、新しい保護シート５を介して次の部位のスポット溶
接が行われる。
【００１７】銅とアルミニウムは、親和性が良いため合
金化反応しやすく、スポット溶接の際には溶着しやすく
なるが、導電性薄板６の表面に黒鉛微粒子７をコーティ
ングすることにより、合金化反応を防止し溶着が起こり
にくくなる。本実施例では、被溶接物がアルミニウム合
金板１、２であり、導電性薄板６が無酸素銅からなる
が、接触面には黒鉛微粒子７が介在されるので、導電性
薄板６と被溶接物１との溶着は防止される。また、電極
３、４はクロム銅であり、無酸素銅からなる導電性薄板
６と親和性が強いが、電極３、４と導電性薄板６との間
にも黒鉛微粒子７が介在されるので、導電性薄板６と電
極３、４との溶着も防止される。
金化反応しやすく、スポット溶接の際には溶着しやすく
なるが、導電性薄板６の表面に黒鉛微粒子７をコーティ
ングすることにより、合金化反応を防止し溶着が起こり
にくくなる。本実施例では、被溶接物がアルミニウム合
金板１、２であり、導電性薄板６が無酸素銅からなる
が、接触面には黒鉛微粒子７が介在されるので、導電性
薄板６と被溶接物１との溶着は防止される。また、電極
３、４はクロム銅であり、無酸素銅からなる導電性薄板
６と親和性が強いが、電極３、４と導電性薄板６との間
にも黒鉛微粒子７が介在されるので、導電性薄板６と電
極３、４との溶着も防止される。
【００１８】図７は、導電性薄板６に黒鉛微粒子７をコ
ーティングした保護シートと、導電性薄板６に黒鉛微粒
子７をコーティングしない保護シートにおける溶接電流
特性を示している。実験は、被溶接物として図２のアル
ミニウム合板１、２と同じ仕様のものを用い、溶接時間
６７ｍｓ、加圧力２９４０Ｎの条件で行った。本実施例
のように、導電性薄板６に黒鉛微粒子７をコーティング
した保護シート５を用いた場合は、黒鉛微粒子をコーテ
ィングしないものよりも低電流で同一のナゲット径を得
ることができ、溶着時の溶接電流も高くなる。したがっ
て、黒鉛微粒子がコーティングされていない保護シート
に比べて、溶接電流の範囲が広くなり、溶接条件の変動
に対して強くなる。
ーティングした保護シートと、導電性薄板６に黒鉛微粒
子７をコーティングしない保護シートにおける溶接電流
特性を示している。実験は、被溶接物として図２のアル
ミニウム合板１、２と同じ仕様のものを用い、溶接時間
６７ｍｓ、加圧力２９４０Ｎの条件で行った。本実施例
のように、導電性薄板６に黒鉛微粒子７をコーティング
した保護シート５を用いた場合は、黒鉛微粒子をコーテ
ィングしないものよりも低電流で同一のナゲット径を得
ることができ、溶着時の溶接電流も高くなる。したがっ
て、黒鉛微粒子がコーティングされていない保護シート
に比べて、溶接電流の範囲が広くなり、溶接条件の変動
に対して強くなる。
【００１９】図８は、スポット溶接時における電極３と
電極４との間の電圧の変化を示している。特性（Ａ）が
導電性薄板６に黒鉛微粒子７をコーティングした場合を
示しており、特性（Ｂ）が導電性薄板６に黒鉛微粒子７
をコーティングしない場合を示している。図８に示すよ
うに、通電初期の電極間電圧は、黒鉛微粒子７をコーテ
ィングした方がしない方よりも高くなることがわかる。
この事から、黒鉛微粒子７を導電性薄板６にコーティン
グしたほうが初期電極間抵抗が増加することが判明し
た。
電極４との間の電圧の変化を示している。特性（Ａ）が
導電性薄板６に黒鉛微粒子７をコーティングした場合を
示しており、特性（Ｂ）が導電性薄板６に黒鉛微粒子７
をコーティングしない場合を示している。図８に示すよ
うに、通電初期の電極間電圧は、黒鉛微粒子７をコーテ
ィングした方がしない方よりも高くなることがわかる。
この事から、黒鉛微粒子７を導電性薄板６にコーティン
グしたほうが初期電極間抵抗が増加することが判明し
た。
【００２０】実験により確認された初期電極間抵抗は、
黒鉛微粒子７をコーティングした場合が４．２×１０-5
Ωであり、黒鉛微粒子７をコーティングしない場合で
３．６×１０-5Ωであった。このように、初期電極間抵
抗の増加により通電時の発熱量が増大し、ナゲット生成
性が従来よりも向上することが判明した。
黒鉛微粒子７をコーティングした場合が４．２×１０-5
Ωであり、黒鉛微粒子７をコーティングしない場合で
３．６×１０-5Ωであった。このように、初期電極間抵
抗の増加により通電時の発熱量が増大し、ナゲット生成
性が従来よりも向上することが判明した。
【００２１】
【発明の効果】本発明によれば、つぎの効果が得られ
る。
る。
【００２２】（１）抵抗溶接電極用の保護シートを、表
面に黒鉛微粒子がコーティングされる導電性薄板から構
成したので、親和性の良い金属材料であっても通電発熱
による合金化反応が生じにくくなり、被溶接物および電
極と導電性薄板との溶着を防止することができる。した
がって、保護シートの送給を円滑に行うことができ、保
護シートの溶着によるラブルを解消することができる。 （２）導電性薄板に黒鉛微粒子をコーティングすること
により、初期電極間抵抗の増加による通電時の発熱量が
増大し、ナゲット生成性を向上させることができる。こ
れにより、同じナゲット径を生成するのに小電流で済
み、省エネルギが図れる。 （３）導電性薄板へ被溶接物が付着しにくくなるので、
導電性薄板の再利用が可能となり、保護シートのコスト
を低減することができる。
面に黒鉛微粒子がコーティングされる導電性薄板から構
成したので、親和性の良い金属材料であっても通電発熱
による合金化反応が生じにくくなり、被溶接物および電
極と導電性薄板との溶着を防止することができる。した
がって、保護シートの送給を円滑に行うことができ、保
護シートの溶着によるラブルを解消することができる。 （２）導電性薄板に黒鉛微粒子をコーティングすること
により、初期電極間抵抗の増加による通電時の発熱量が
増大し、ナゲット生成性を向上させることができる。こ
れにより、同じナゲット径を生成するのに小電流で済
み、省エネルギが図れる。 （３）導電性薄板へ被溶接物が付着しにくくなるので、
導電性薄板の再利用が可能となり、保護シートのコスト
を低減することができる。
【図１】本発明の一実施例に係る抵抗溶接電極用保護シ
ートの拡大断面図である。
ートの拡大断面図である。
【図２】図１の抵抗溶接電極用保護シートを用いたスポ
ット溶接作業の一例を示す断面図である。
ット溶接作業の一例を示す断面図である。
【図３】図１の抵抗溶接電極用保護シートの製造工程の
概略構成図である。
概略構成図である。
【図４】図１の抵抗溶接電極用保護シートを再利用する
ための処理工程の一例を示す概略構成図である。
ための処理工程の一例を示す概略構成図である。
【図５】図１の抵抗溶接電極用保護シートを再利用する
ための処理工程の別の例を示す概略構成図である。
ための処理工程の別の例を示す概略構成図である。
【図６】図１の抵抗溶接用保護シートを用いた自動スポ
ット溶接作業の一例を示す斜視図である。
ット溶接作業の一例を示す斜視図である。
【図７】導電性薄板への黒鉛微粒子のコーティングの有
無と溶接電流との関係を示す特性図である。
無と溶接電流との関係を示す特性図である。
【図８】導電性薄板への黒鉛微粒子のコーティングの有
無と電極間電圧との関係を示す特性図である。
無と電極間電圧との関係を示す特性図である。
１ 被溶接物 ２ 被溶接物 ３ 電極 ４ 電極 ５ 保護シート ６ 導電性薄板 ７ 黒鉛微粒子 １３ スプレー手段 １５ ドライヤー ３１ 第１の保護シートカセット ４１ 第２の保護シートカセット
Claims (3)
- 【請求項１】 抵抗溶接電極と被溶接物との間に介在さ
れる保護シートであって、該保護シートを、両表面に黒
鉛微粒子がコーティングされた導電性薄板から構成した
ことを特徴とする抵抗溶接電極用保護シート。 - 【請求項２】 抵抗溶接電極と被溶接物との間に介在さ
れる保護シートの製造方法であって、導電性薄板の両面
に、揮発性溶剤中に混在された黒鉛微粒子を塗布し、そ
の後、黒鉛微粒子が塗布された導電性薄板の表面を乾燥
させることを特徴とする抵抗溶接電極用保護シートの製
造方法。 - 【請求項３】 表面に黒鉛微粒子がコーティングされた
導電性薄板から構成される保護シートを、抵抗溶接電極
と被溶接物との間に介在させて抵抗溶接を行うことを特
徴とする抵抗溶接方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5202393A JPH0751865A (ja) | 1993-08-16 | 1993-08-16 | 抵抗溶接電極用保護シート及びその製造方法並びにその使用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5202393A JPH0751865A (ja) | 1993-08-16 | 1993-08-16 | 抵抗溶接電極用保護シート及びその製造方法並びにその使用方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0751865A true JPH0751865A (ja) | 1995-02-28 |
Family
ID=16456754
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5202393A Pending JPH0751865A (ja) | 1993-08-16 | 1993-08-16 | 抵抗溶接電極用保護シート及びその製造方法並びにその使用方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0751865A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004078404A1 (de) * | 2003-03-04 | 2004-09-16 | Fronius International Gmbh | Schutzeinrichtung für schweisselektroden |
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| JP2012509164A (ja) * | 2008-11-20 | 2012-04-19 | エリコン・トレーディング・アクチェンゲゼルシャフト，トリュープバッハ | コーティング設備のための洗浄方法 |
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