JPH0751712B2 - 潤滑油用の加水分解に安定な新規高アルカリ性化洗浄剤・分散剤添加物およびそれらの製造方法 - Google Patents

潤滑油用の加水分解に安定な新規高アルカリ性化洗浄剤・分散剤添加物およびそれらの製造方法

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JPH0751712B2
JPH0751712B2 JP21727386A JP21727386A JPH0751712B2 JP H0751712 B2 JPH0751712 B2 JP H0751712B2 JP 21727386 A JP21727386 A JP 21727386A JP 21727386 A JP21727386 A JP 21727386A JP H0751712 B2 JPH0751712 B2 JP H0751712B2
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    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
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    • C10M159/00Lubricating compositions characterised by the additive being of unknown or incompletely defined constitution
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    • C10M159/22Reaction mixtures having an excess of neutralising base, e.g. so-called overbasic or highly basic products containing phenol radicals
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は潤滑油用の加水分解に安定な新規な高アルカ
リ性化洗浄剤・分散剤添加物およびそれらの製造方法に
関する。
[従来の技術およびそれらの問題点] アルキルフェノールを硫化し、硫化アルキルフェノール
をアルカリ土類金属塩基で中和し、硫化アルキル石炭酸
塩を炭酸塩化して高アルカリ性化することによって塩基
性の高い硫化石炭酸アルカリ土類金属塩を主体とする洗
浄剤・分散剤添加物を製造することは周知である(米国
特許第3,036,971号公報明細書参照)。この型の製品は
加水分解に対して安定性が低く、とくにこの型の製品が
強くアルカリ性化されているときは、船舶用エンジンの
フィルターの目詰まりをおこす恐れがあるので不都合で
ある。
また、アルキル石炭酸カリウムをカルボキシル化し、塩
化カルシウムと交換反応させ、得られたアルキルサリチ
ル酸カルシウムを石灰、カルボン酸およびアルキレング
リコールもしくはアルキレングリコールのアルキルエー
テルの存在下に硫黄を用いて硫化することにより硫化ア
ルキルサリチル酸カルシウムを主体とする洗浄剤添加物
を製造することも公知である(仏国特許第1,563,557号
公報明細書参照)。このような方法は交換反応を必要と
するので不都合である。
[発明の目的] この発明はC8〜C30、好ましくはC12〜C30のアルキル置
換基を一個または二個以上有するアルキルフェノールか
ら誘導される高アルカリ性化硫化アルキル石炭酸塩を主
体とする添加物の加水分解に対する安定性を改善してフ
ィルターの目詰まりを防止するとともに硫酸存在下のTB
N損失(全塩基数(Total Basic Number)−ASTM D28
96)を防止することにある。
[問題点を解決する手段] この発明の対象をなす新規な添加物は次のようにして得
られることを特徴とする。
1) C8〜C30、好ましくはC12〜C30のアルキル置換基
を一個または二個以上有するアルキルフェノールを、C1
〜C3のモノアルコール類、アルキレングリコール類また
は次式 R(OR′)xOH (式中、RはC1〜C4のアルキル基を表し、R′はC2〜C3
のアルキル基を表し、xは1または2である。)のアル
コキシアルカノールから選ばれた一種以上の化合物およ
び沸点が70℃より高い芳香族または脂肪族炭化水素類お
よび沸点が120℃より高い、好ましくは150℃より高い、
アルコール類から選ばれた反応水と共沸混合物を形成す
る第三溶媒の存在下にアルカリ土類金属塩基を用いて中
和し、この中和操作は共沸混合物形成温度以下の温度で
下記のモル比に相当する量の反応体を用いて行われる。
アルカリ土類金属塩基/アルキルフェノール=0.5〜
2、好ましくは0.6〜1.6 該化合物/アルキルフェノール=0.05〜1.5 2) 該化合物と共沸混合物が完全に除去されるまで得
られた反応媒体を窒素通気下に蒸発させる。
3) 形成されたアルキル石炭酸塩を希釈油または芳香
族溶媒の存在下に、アルキル石炭酸塩のアルキルサリチ
ル酸塩への転換量が約5〜30%となるのに必要な量の炭
酸ガスを用いて、100〜185℃(好ましくは140〜185℃)
の温度で5バール以上(好ましくは15バール以下)の圧
力下で3時間以上カルボキシル化する。
4) 得られたアルキル石炭酸塩−アルキルサリチル酸
塩混合物をアルカリ土類金属塩基、アルキレングリコー
ル、ならびに芳香族または脂肪族炭化水素類および沸点
が120℃より高い、好ましくは150℃より高い、アルコー
ル類から選ばれた第三溶媒の存在下に元素状硫黄を用い
て140〜230℃程度の温度で下記の反応体モル比で硫化−
高アルカリ性化する。
硫黄/アルキルフェノール(出発時)=0.7〜1.5、好ま
しくは0.7〜1.3 全アルカリ土類金属塩基/アルキルフェノール(出発
時)=1.7以上、好ましくは1.7〜2 高アルカリ性化のアルカリ土類金属塩基/アルキレング
リコール=1〜1.6 次いで、得られた媒体を100〜185℃の温度で大気圧付近
の圧力下で反応媒体に完全に吸収される量〜その30%超
過量の炭酸ガスを用いて炭酸塩化する。
5) 場合によって加水分解し、次いで希釈油を添加し
た後アルキレングリコールと第三溶媒を留去する。
6) 沈降物を除去するためにろ過する。
この発明の添加物の製造の種々の工程を実施するのに使
用することができるアルカリ土類金属塩基の例としては
カルシウム、バリウムまたはストロンチウムの酸化物も
しくは水酸化物、とくにカルシウムの酸化物または水酸
化物を挙げることができる。
使用することができる前記化合物の例としてはメタノー
ル、プロパノール、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、メトキシエタノール、2−ブトキシエタノー
ル、2−ブトキシプロパノール、プロピレングリコール
メチルエーテルが挙げられる。メタノールとグリコール
は好適である。
使用することができる第三溶媒の例としてはキシレン、
トルエン、シクロヘキサン、2−エチルヘキサノール、
オキソアルコール類、デシルアルコール、トリデシルア
ルコール、2−ブトキシエタノール、2−ブトキシプロ
パノール、プロピレングリコールメチルエーテルが挙げ
られる。とくに好ましいのは該化合物/第三溶媒の対、
例えばグリコール/2−エチルヘキサノール、グリコール
/シクロヘキサン、グリコール/キシレン、メタノール
/キシレンである。
第一工程すなわちアルキルフェノールの中和工程は大気
圧付近の圧力下、水と第三溶媒の共沸混合物の形成温度
以上の温度下で行うのが好適である。第三溶媒として2
−エチルヘキサノールを選んだときは160〜170℃程度の
温度が好ましい。シクロヘキサンを選んだときは70〜80
℃の温度が適している。一般に、中和工程は50〜200℃
程度の温度で実施される。操作は約2〜5時間続けられ
る。
この工程で使用される第三溶媒の量は液体媒体すなわち
反応条件下で粘度が約30センチストークス未満の媒体が
得られるのに必要な量に相当する。
中和工程を実施するのにとくに好適な変形例はこの操作
を触媒の存在下で行うことからなる。この触媒は例えば
塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛等を介し
て導入される塩素イオンのようなハライドイオン、ギ
酸、酢酸、グリコール酸のようなカルボン酸から由来す
るCOOH-イオン、またはポリエチレンアミン、トリス
(3−オキサ−6−アミノヘキシル)アミンのようなア
ミン類に由来するNH2基であってもよい。使用すること
ができる触媒の量はアルキルフェノール1モル当たりハ
ライドイオン、COOH-イオンまたはNH2基が0.1モル以下
である。
第二工程すなわち該化合物および水−第三溶媒共沸混合
物の完全除去工程は必要に応じて希釈油の存在下で行う
ことができる。
この工程は該化合物/アルキルフェノールの比が例えば
0.05〜0.15のように十分に低いときは省略することがで
きる。使用することができる希釈油としては100ニュー
トラル(100 Neutral)油のようなパラフィン油が好ま
しい。ナフテン油またはその混合油も同様に好適に使用
できる。
第三工程すなわちカルボキシル化工程はとくに5〜15バ
ール程度の圧力下で行われる。この操作は3時間以上、
一般には、5〜15時間続けられる。石炭酸塩からサリチ
ル酸塩への転換は完全ではないことが確かめられてい
る。使用条件下では20〜30%程度の転換率が達成でき
る。この転換率を増加する手段は数段のカルボキシル化
を行い、各カルボキシル化工程に上記第一工程と類似の
条件下で行われる中和工程および上記第二工程と類似の
蒸留工程とを先行させることからなる。このようにし
て、石炭酸塩からサリチル酸塩への転換率は45%に到達
させることができる。求める改善を示す添加物を製造す
るのにこの転換率を遥かに上回る必要はないことが確か
められている。
第四工程すなわち硫化−高アルカリ性化工程は好ましく
は140〜160℃程度の温度で約3〜6時間行われる。中和
工程と同様に、要すれば、出発時のアルキルフェノール
1モル当たり0.1モル以下のハライドイオン、COOH-イオ
ンまたはNH2官能基のような触媒の存在下で行うことが
できる。この第四工程の変形例では硫化と高アルカリ性
化とを次の二つの工程に分割している。
イ) 得られたアルキル石炭酸塩−アルキルサリチル酸
塩混合物を触媒としてのアルカリ金属水酸化物の存在
下、かつアルキレングリコール、ならびに芳香族または
脂肪族炭化水素類および沸点が120℃より高い、好まし
くは150℃より高い、アルコール類から選ばれた反応水
と共沸混合物を形成する第三溶媒の存在下に元素状硫黄
を用いて140〜230℃程度の温度で下記の反応体モル比 硫黄/アルキルフェノール(出発時)=0.7〜1.5 アルカリ金属水酸化物/アルキルフェノール(出発時)
=0.01〜0.03 で硫化する工程。
ロ) 硫化されたアルキル石炭酸塩−アルキルサリチル
酸塩混合物を、アルキレングリコールならびに芳香族ま
たは脂肪族炭化水素類および沸点が120℃より高い、好
ましくは150℃より高い、アルコール類から選ばれた反
応水と共沸混合物を形成する第三溶媒の存在下に50〜80
℃の温度で下記の反応体モル比 全アルカリ土類金属塩基/アルキルフェノール(出発
時)=1.7以上、好ましくは1.7〜2 高アルカリ性化のアルカリ土類金属塩基/アルキレング
リコール=1〜1.6 でアルカリ土類金属塩基を添加することによって高アル
カリ性化し、次いで、得られた媒体を100〜185℃の温度
で大気圧付近の圧力下で反応媒体に完全に吸収される量
〜その30%超過量の炭酸ガスを用いて炭酸塩化する工
程。
「全アルカリ土類金属塩基」という用語は一連の工程を
実施するのに使用されるアルカリ土類金属塩基の全量を
いう。「高アルカリ性化のアルカリ土類金属塩基」とい
う用語は硫化−高アルカリ性化工程に参加するアルカリ
土類金属塩基をいう。
上記変形例に従えば、硫化は好ましくは触媒としてのカ
リまたはソーダの存在下で行われる。この操作は一般に
3〜6時間続く。使用される第三溶媒の量は液体媒体す
なわち反応条件下で粘度が約30センチストークス未満の
媒体を得るのに必要な量に相当する。
炭酸塩化は適切にいえば145〜180℃の温度で約930×102
〜1010×102パスカルの圧力下で行うのが好適である。
炭酸塩化された生成物は場合によって水−第三溶媒混合
物で90〜110℃程度の温度で加水分解して液体媒体すな
わち粘度が30センチストークス未満の媒体を得ることが
できる。
炭酸塩化後、希釈油を最終生成物(すなわち工程6およ
び7の蒸留およびろ過後)中に含有される油の量が該生
成物の25〜65重量%、好ましくは30〜50重量%となるよ
うな量で導入される。
この発明の添加物は高い塩基性を示す。例えばカルシウ
ム塩を主体とする添加物のTBNは容易に250〜300に達す
る。
[発明の効果] 潤滑油の洗浄剤・分散剤としての性質を改善するために
使用する添加物の量は該潤滑油の将来の用途によって決
まる。
すなわち、ガソリンエンジン用潤滑油に対しては添加物
の添加量は一般に1〜3重量%である。ジーゼルエンジ
ンに対しては一般に1.5〜5重量%であり、船舶用エン
ジンに対しては一般に10〜30重量%である。
このようにして、広範囲から選ばれた潤滑油を改善する
ことができる。すなわちナフテン系、パラフィン系およ
び混合系潤滑油、他の炭化水素化した潤滑油、例えば石
炭製品から誘導された潤滑油、ならびに例えばアルキレ
ンの重合体、酸化アルキレン型重合体およびそれらの誘
導体(酸化アルキレンを水またはアルコール例えばエチ
ルアルコールの存在下に重合して調製される酸化アルキ
レン重合体、ジカルボン酸エステル液体リン酸エステ
ル、アルキルベンゼン、ジアルキルベンゼン、ポリフェ
ニル、アルキルビフェニルエーテル、ケイ素重合体等を
含む。)からなる合成潤滑油を改善することができる。
この発明の方法に従って得られた洗浄剤・分散剤に加え
て、補助添加物、例えば老化防止剤、防錆剤、無灰分分
散剤、を存在させることもできる。
[実施例] 以下に実施例を挙げてこの発明をさらに詳細に説明する
が、この発明はそれらに限定されない。
実施例 1 中和工程 パラドデシルフェノール(DDP)2kg(7.6モル)と2−
エチルヘキサノール(2EH)500kgからなる混合物にカル
シウム含有量が52.7%(すなわち5.15モル)の石灰Ca
(OH)を390g添加した。
反応媒体を80℃にした後2時間かけてグリコール225gお
よび2−エチルヘキサノール430gを導入した。
反応媒体を足部(en pied)で加熱して145℃にした。
水−2−エチルヘキサノール共沸混合物の蒸留がグリコ
ール−2−エチルヘキサノール混合物の添加開始約30分
後に始まり、約2時間続行された。媒体を完全に脱水す
るために反応を4時間行った。
水76重量%を含有する蒸留物D1を225g回収した。
反応終了後、温度を徐々に195℃にした。
得られた生成物を約150℃まで冷却し、次いで100ニュー
トラル油760gを添加した。
残存する2−エチルヘキサノールとグリコールを2666パ
スカルの圧力下で195℃で留去した。
生成物溶液3150gを回収した。
カルボキシル化工程 得られた溶液2kg(出発時のDDP4.8モルに相当する量)
を3.6のオートクレーブに移し、この混合物を窒素を
反応器に通気しつつ140℃で5〜10分間加熱し、次いで1
0〜15gのCO2でこれをパージした。
CO2の導入を開始し5分間で圧力を15バールに増加し
た。
CO2の導入は145℃で5時間続けた。
CO2の導入量は230gである。
攪はん下に混合物からガス抜きをし、温度を徐々に低下
させた。ガス抜き終了後、反応器を窒素でパージし、次
いで生成物を100℃でつめかえた。
このようにして、下記の性質を持つ混合物を2220g回収
した。
カルシウム(%):6.16 CO2(%):5.74 これはアルキルフェノールで表したアルキル石炭酸塩の
アルキルサリチル酸で表したアルキルサリチル酸塩への
転換量が17%であることに相当する。
硫化−高アルカリ性化工程 得られた溶液1600gを攪はん系、支柱、凝縮器、受容器
およびカリ・トラップを備えた5の球形フラスコに移
した。
65℃で攪はん下に下記のものを導入した。
2−エチルヘキサノール 350g Ca含有量52.7%のCa(OH) 300g 硫黄 118g 装入した装置を軽く減圧(960×102パスカル)し、昇温
した。
温度が130℃に達したときに昇温を続けながら20分間で
エチレングリコール200gを導入した。
150℃で蒸留とトラップへのH2Sの吹き込みが始まった。
次いで、温度を1時間155℃に放置し、徐々に165℃に昇
温し、混合物を流動化するために2−エチルヘキサノー
ルを350g導入した。
温度を165℃に1時間維持した。
このようにして、約40%の水を含有する蒸留物205gを回
収した。
トラップには44gのH2Sが固定された。
次いで、球形フラスコの内容物をCO2の吹き込み(65
/時間)により165℃で1時間炭酸塩化した。
このようにして84gのCO2が生成物に固定され、炭酸塩化
の収率は68%である。
次いで、混合物を960×102パスカルの圧力下で195℃に
したところ2−エチルヘキサノールが一部分留出した。
100ニュートラル油440g、次いで消泡剤0.8gを導入し徐
々に減圧した。
蒸留は27×102〜40×102パスカルの圧力下で温度が195
〜200℃に達したときに実際上終了する。
上記の条件をさらに1時間維持した。
生成物2370gを得たが、その性質は下記の通りである。
総沈降物(%): 1.8 全Ca(%): 11 CO2(%): 7.3 S(%): 3.1 TBN: 305 実施例 2〜6 ア) 表1aおよび表1bに示す量の反応体を使用して実施
例1と同じ温度・圧力条件下で行う中和工程、 イ) 実施例1と同じ条件(表2a)下で行うカルボキシ
ル化工程、および ウ) 実施例1と同じ条件(表3aおよび表3b)下で行う
硫化−高アルカリ性化工程 を実施することにより表4に示す性質を持つ生成物を得
た。
実施例 7 塩化アンモニウム56g(1.08モル)を石灰390gと同時に
中和工程に導入し、カルボキシル化を5時間でなく10時
間行った以外は実施例1の操作を繰り返した。
生成物の性質を表4aに示す。
実施例 8 石灰390gを293gのCaOで置き換え、硫化−高アルカリ性
化操作を石灰を用いて行った以外は実施例1の操作を繰
り返した。
生成物の性質を表4aに示す。
実施例 9 中和工程 実施例1の中和工程を同じ温度・圧力条件下で下記の反
応体を使用して実施した。
1) パラドデシルフェノール1375g(5.25モル)と分
子量約430の直鎖状アルキルフェノール593g(1.38モ
ル)の混合物 2) 石灰 351g 3) 2−エチルヘキサノール500+320g 4) グリコール 200g 5) 油 660g 生成物の溶液2917gを回収した。
カルボキシル化工程 カルボキシル化を5時間ではなく10時間行った以外は実
施例1と同じ条件下でカルボキシル化操作を実施した。
硫化−高アルカリ性化工程 得られた溶液2100gを球形フラスコに移し、攪はん下に6
5℃で下記のものを添加した。
1) 2−エチルヘキサノール 350g 2) Ca(OH)(Ca含有量 52.7%)314g 3) 硫黄 120g 装入した装置を軽く減圧(960×102ハスカル)し、昇温
した。155℃で30分間かけてグリコール200gを添加した
ところ温度は上昇し続けた。混合物は粘度が増加し、15
5℃に1時間維持した後165℃6に昇温し2−エチルヘキ
サノール350gを導入した。
水128gを含有する蒸留物220gを回収し、40gのH2Sがトラ
ップされた。
次いで、混合物を165℃で75分間炭酸塩化し、68gのCO2
が固定された。
溶媒を留去して下記の性質を持つ生成物2400gを得た。
総沈降物(%): 2.2 全Ca(%): 10.47 TBN: 283 CO2(%): 6.58 S(%): 2.68 実施例 10 中和工程 ドデシルフェノール2kg(7.6モル)とシクロヘキサノン
825gの混合物に石灰390g(5.15モル)およびグリコール
225gを添加した。
反応媒体を加熱して95℃(足部)にしたところ水/シク
ロヘキサンの留出が始まった、 中和工程の全期間(7時間)にわたって温度をシクロヘ
キサンの沸点よりやや高く維持した。
蒸留物146gを回収した。
この媒体に100ニュートラル油760gを添加した。
シクロヘキサンとグリコールを2666パスカルの圧力下19
5℃で留去した。
生成物の溶液3035gを回収した。
カルボキシル化工程 カルボキシル化工程は実施例1のものと同じである。
硫化−高アルカリ性化工程 硫化−高アルカリ性化工程は実施例1のものと同じであ
り、使用した溶媒も同じ、すなわち2−エチルヘキサノ
ールである。
得られた生成物の性質を表4aに示す。
実施例 11 中和工程 ドデシルフェノール2kg(7.6モル)とキシレン825gの混
合物に石灰390g(5.15モル)およびグリコール225gを添
加した。
反応媒体を足部加熱して120℃にしたところ水/キシレ
ン共沸混合物の留出が始まった。6時間反応後、蒸留物
178gを回収した。このとき足部温度は157℃に達した。
100ニュートラル油760gを添加した。
キシレンとグリコールを2666パスカルの圧力下195℃で
留去した。
生成物の溶液3060gを回収した。
カルボキシル化工程 カルボキシル化工程は実施例1のものと同じである。
硫化−高アルカリ性化工程 硫化−高アルカリ性化工程は実施例1のものと同じであ
り、使用した溶媒も同じ、すなわち2−エチルヘキサノ
ールである。
得られた生成物の性質を表4aに示す。
実施例 12 キシレン1143gに298gのCaOを溶解した溶液にメタノール
170gを添加した。この溶液を3時間還流(68℃)した。
これに2000gのDDPと380gのキシレンを含有する混合物を
2時間かけて添加した。
添加終了後、38gのNH4Clを添加し、反応媒体を2時間還
流した。
それにより溶媒は次のように留去された。
100℃までの第一分画ヘッド:実質的にメタノール 127℃までの第二分画ヘッド:実質的にキシレン 媒体中には約760gのキシレンが残存している。
カルボキシル化工程 カルボキシル化工程は実施例1のものと同じである。
下記の性質を持つ生成物を回収した。
Ca(%): 5.85 CO2(%): 1.92 DDP転換率: 17% 硫化一高アルカリ性化工程 この工程は得られた溶液1600gから出発して実施例1と
同様に実施した。
生成物の性質は表4aに示す。
実施例 13 中和工程 中和工程は実施例6の条件で実施した。
カルボキシル化工程 得られた溶液2kgを球形フラスコに移し、この混合物を
窒素を反応器に通気しつつ140℃で5〜10分間加熱し、
次いで10〜15gのCO2でこれをパージした。
CO2の導入を開始し5分間で圧力を5バールに増加し
た。
CO2の導入は142℃で5時間続けた。
CO2の導入量は100gである。
混合物からガス抜きをし反応器を窒素でパージした後、
下記の性質を持つ混合物を2115g回収した。
カルシウム(%): 6.2 CO2(%): 2.74 DDPの転換率: 6% 硫化−高アルカリ性化工程 硫化−高アルカリ性化工程は実施例1のものと同じであ
る。
得られた生成物の性質を表4aに示す。
実施例 14 中和工程 中和工程は実施例6の条件で実施した。
カルボキシル化工程 得られた溶液2kgを球形フラスコに移し、この混合物を
窒素を反応器に通気しつつ140℃で5〜10分間加熱し、
次いで10〜15gのCO2でこれをパージした。
CO2の導入を開始し5分間で圧力を10バールに増加し
た。
CO2の導入は140℃で5時間続けた。
CO2の導入量は140gである。
混合物からガス抜きをし反応器を窒素でパージした後、
下記の性質を持つ混合物を2140g回収した。
カルシウム(%): 6.15 CO2(%): 3.11 DDPの転換率: 11% 硫化−高アルカリ性化工程 硫化−高アルカリ性化工程は実施例1のものと同じであ
る。
得られた生成物の性質を表4aに示す。
実施例 15 中和工程 中和工程は実施例8の条件(CaOの使用)で実施した。
カルボキシル化工程 得られた溶液2kgを球形フラスコに移し、この混合物を
窒素を反応器に通気しつつ170℃で5〜10分間加熱し、
次いで10〜15gのCO2でこれをパージした。
CO2の導入を開始し5分間で圧力を15バールに増加し
た。
CO2の導入は170℃で7時間続けた。
CO2の導入量は235gである。
混合物からガス抜きをし反応器を窒素でパージした後、
下記の性質を持つ混合物を2230g回収した。
カルシウム(%): 5.95 CO2(%): 4.22 DDPの転換率: 34% 硫化−高アルカリ性化工程 硫化−高アルカリ性化工程は実施例1のものと同じであ
る。
得られた生成物の性質を表4bに示す。
実施例 16 DDP400g(1.5モル)とキシレン165gからなる混合物に石
灰112g(1.5モル)とグリコール46.5gを添加した。この
媒体を水とキシレンの共沸混合物の留出が可能となるよ
うにキシレンの還流温度まで加熱した。共沸蒸留の間に
デカントされた分画は42gであった。このようにして6
時間還流して完全に脱水されるようにした。反応終了
後、足部温度は157℃に達した。このとき溶媒は留去さ
れた(107×102パスカルの圧力下で150℃)。蒸留物は1
65gであった。反応媒体を150℃まで冷却してキシレンを
150g添加した。
下記の条件で実施例1と同様にカルボキシル化された生
成物665gを回収した。
CO2圧力:15バール 温度:140℃ 時間:5時間 得られた生成物は下記の性質を持つ。
DDP転換率: 8.7% Ca(%): 8 このようにして得られた生成物に石灰45g(0.6モル)と
グリコール20gを添加した。この媒体をみず/キシレン
共沸混合物の留出が可能となるようにキシレンの還流温
度まで加熱した。デカントされた分画は16.6gであっ
た。完全な脱水が得られるように4時間還流を続けた。
反応終了後、足部温度は145℃に達した。
このとき溶媒が留出した(248g)反応媒体を冷却しキシ
レン150gを添加した。
上記と同様の条件下で炭酸塩化された生成物532gを回収
した。
二回のカルボキシル化の間に導入された全CO2量は113g
であった。
得られた生成物は下記の性質を持つ。
DDP転換率: 22.2% Ca(%): 11 CO2(%): 7.5 硫化−高アルカリ性化工程 この工程は530gの溶液から出発して実施例3の条件下で
実施した。
生成物の性質は表4bに示す。
実施例 17 中和工程 中和工程は実施例1と同じ条件下で実施した。
カルボキシル化工程 カルボキシル化工程は実施例1と同じ条件下で実施し
た。
硫化−高アルカリ性化工程 得られた溶液1604gを球形フラスコに移した。
65℃で攪はん下に下記のものを導入した。
2−エチルヘキサノール 350g Ca(OH) 300g 硫黄 118g CaCl2 23g 装入した装置を軽く減圧(960×102パスカル)し、昇温
した。
温度が130℃に達したときに昇温を続けながら20分間で
エチレングリコール170gを導入した。
150℃で蒸留とトラップへのH2Sの吹き込みが始まった。
次いで、温度を1時間155℃に放置し、徐々に165℃に昇
温し、混合物を流動化するために2−エチルヘキサノー
ルを350g導入した。
温度を165℃に1時間維持して蒸留物を回収した。
炭酸塩化は実施例1と同じ条件下で実施した。
回収された生成物は下記の性質を持つ。
総沈降物(%): 2 全Ca(%): 10.6 CO2(%): 7 S(%): 2.6 TBN: 2.98 実施例 18 中和工程 塩化アンモニウム56gを石灰390gと同時に導入した以外
は実施例6と同じ条件下で中和工程を実施した。
カルボキシル化工程 カルボキシル化工程は実施例1と同じ条件下で実施し
た。
硫化−高アルカリ性化工程 得られた溶液1562gを球形フラスコに移した。
65℃で攪はん下に下記のものを導入した。
2−エチルヘキサノール 350g 石灰 280g 硫黄 82g 装入した装置を軽く減圧(960×102パスカル)し、昇温
した。温度が130℃に達したときに昇温を続けながら20
分間でエチレングリコール200gを徐々に導入した。
150℃で蒸留とトラップへのH2Sの吹き込みが始まった。
次いで、温度を155℃に調整した。混合物は粘度を増
し、155℃で1時間経過後徐々に165℃に昇温し、混合物
を再流動化するために追加の2−エチルヘキサノールを
350g導入した。
温度を165℃に30分間維持した。1時間30分間硫化した
後、水40gを含有する蒸留物200gを回収した。
炭酸塩化は実施例1と同じ条件下で実施した。
回収された生成物は下記の性質を持つ。
総沈降物(%): 2.3 全Ca(%): 10.5 CO2(%): 7.3 S(%): 2.3 TBN: 284 実施例 19 中和工程 実施例18と同じ条件下で中和工程を実施した。
カルボキシル化工程 カルボキシル化工程は実施例1と同じ条件毛で実施し
た。
硫化−高アルカリ性化工程 得られた溶液1570gを球形フラスコに移した。
65℃で攪はん下に下記のものを導入した。
2−エチルヘキサノール 350g Ca52.7%を含有するCa(OH) 280g 硫黄 94.5g NH4Cl 22g 装入した装置を軽く減圧(960×102パスカル)し、昇温
した。温度が150℃に達したときに昇温を続けながら30
分間でエチレングリコール170gを徐々に導入した。
混合物は粘度を増し、155℃で1時間経過後徐々に165℃
に昇温し、混合物を再流動化するために追加の2−エチ
ルヘキサノールを400g導入した。
温度を165℃に1時間維持した。2時間硫化した後、溶
媒195gが留出し、そのうち水は75gであった、28gのH2S
がトラップされた。
球形フラスコの内容物をCO2の吹き込み(65/時間)
によって炭酸塩化した。温度は165℃に維持した。1時
間経過後、91gのCO2が固定され、収率は86%であった。
油403gを添加し、溶媒を留去した。下記の性質を持つ生
成物2348gを得た。
総沈降物(%): 1.8 全Ca(%): 10.4 CO2(%): 5.6 S(%): 2.6 TBN: 284 実施例 20 中和工程 中和工程は実施例1と同じ条件下で実施した。
カルボキシル化工程 カルボキシル化工程は実施例1と同じ条件下で実施し
た。
硫化−高アルカリ性化工程 得られた溶液1568gを球形フラスコに移した。
65℃で攪拌はん下に下記のものを導入した。
2−エチルヘキサノール 350g 石灰(Ca52.7%) 285g 硫黄 136g 装入した装置を軽く減圧(960×102パスカル)し、昇温
した。温度が130℃に達したときに昇温を続けながら20
分間でエチレングリコール200gを徐々に導入した。
150℃で蒸留とトラップへのH2Sの吹き込みが始まった。
次いで、温度を155℃に調整した。
混合物は粘度を増し、155℃で1時間30分経過後徐々に1
65℃に昇温し、混合物を再流動化するために追加の2−
エチルヘキサノールを350g導入した。
温度を165℃に1時間30分維持した。3時間硫化した
後、水95gを含有する蒸留物215gを回収した。55gのH2S
がトラップに固定された。
炭酸塩化は実施例1と同じ条件下で実施した。
回収された生成物は下記の性質を持つ。
総沈降物(%): 1.7 全Ca(%): 10.8 CO2(%): 7.1 S(%): 4 TBN: 291 実施例 21 中和工程 実施例6と同じ条件下で中和工程を実施した。
カルボキシル化工程 カルボキシル化工程は実施例1と同じ条件下で実施し
た。
硫化−高アルカリ性化工程 得られた溶液2000gを球形フラスコに移した。
65℃で攪はん下に下記のものを導入した。
Ca(OH) 300g 硫黄 103g 2−エチルヘキサノール(30分間) 350g 装入した装置を軽く減圧(960×102パスカル)し、昇温
した。温度が150℃に達したときに昇温を続けながら30
分間でエチレングリコール250gを徐々に導入した。
温度を155℃に調整した。
混合物は粘度を増し、155℃で1時間経過後徐々に165℃
に昇温し、混合物を再流動化するために追加の2−エチ
ルヘキサノールを350g導入した。
温度を165℃に1時間維持した。2時間硫化した後、水9
8gを含有する蒸留物247gを回収した。
球形フラスコの内容物をCO2の吹き込み(65/時間)
によって炭酸塩化した。温度は165℃に維持した。92gの
CO2が固定され、収率は68%であった。
溶媒が一部(2−エチルヘキサノール460g)留去した。
球形フラスコを100℃を下回る温度に冷却し、強く攪は
んしながら75gの水を2−エチルヘキサノールと同時に
添加した。
2700パスカルの圧力下で最終蒸留した後、下記の性質を
持つ生成物を得た。
総沈降物(%):2 CO2(%):7 全Ca(%): 11 S(%): 2.6 TBN: 310 実施例 22 中和工程とカルボキシル化工程は実施例1と同様に実施
した。
硫化−高アルカリ性化工程 得られた溶液1600gを攪はん系、支柱、凝縮器、受容器
およびカリ・トラップを備えた5の球形フラスコに移
した。
50℃で攪拌はん下に下記のものを導入した。
2−エチルヘキサノール 350g カリ 6.5g 温度を徐々に130℃まで昇温し、次いで20分間で硫黄118
gを添加した。
温度を180℃まで昇温し、媒体をこの温度に2時間30分
維持した。
次いで、油を220g添加した。温度は90℃に低下した。
高アルカリ性化工程 石灰を300g添加し、加熱した。
温度が130℃に達したときに昇温を続けながら20分間で
エチレングリコール200gを導入した。
次いで、温度を1時間155℃に放置し、徐々に165℃に昇
温し、混合物を流動化するために2−エチルヘキサノー
ルを350g導入した。
温度を165℃に1時間維持した。
このようにして、約40%の水を含有する蒸留物205gを回
収した。
次いで、球形フラスコの内容物をCO2の吹き込み(65
/時間)により165℃で1時間炭酸塩化した。
このようにして84gのCO2が生成物に固定され、炭酸塩化
の収率は68%である。
次いで、混合物を960×102パスカルの圧力下で195℃に
したところ2−エチルヘキサノールが一部分留出した。
100ニュートラル油220g、次いで消泡剤0.8gを導入し徐
々に減圧した。
蒸留は27×102〜40×102パスカルの圧力下で温度が195
〜200℃に達したときに実際上終了する。
上記の条件をさらに1時間維持した。
生成物2360gを得たが、その性質は下記の通りである。
総沈降物(%): 2 全Ca(%): 10.8 CO2(%): 7 S(%): 3 TBN: 296 実施例 23 ア) 表1fに示す量の反応体を使用して実施例1と同じ
温度・圧力条件下で行う中和工程、 イ) 5バールの圧力下180℃で行うカルボキシル化工
程(表2c)、および ウ) 表3gに示す量の生成物を用いて実施例1と同じ条
件下で行う硫化−カルボキシル化工程、を実施すること
により表4aに示す性質を持つ生成物を得た。
以下の表中で使用されている略字の意味および掲記され
ている物質の量は単位は次の通りである(括弧内は量の
単位を示す。)。
DDP:パラドデシルフェノール(g) AP:アルキルフェノール(g) 2EH:2−エチルヘキサノール(g) CH:シクロヘキサン(g) XL:キシレン(g) Ca(OH)2:(g) CaO:(g) Ca/DDP(+AP):(モル) GC:グリコール(g) ME:メタノール(g) GC/DDP(+AP):(モル) ME/DDP(+AP):(モル) NH4Cl:(g) 蒸留物D1:(g) D1中の水:(g) 油:(g) 得られた生成物:(g)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 129:16 125:10 125:00 125:06) C10N 30:00 C 30:04 40:25 70:00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a) C8〜C30のアルキル置換基を一個ま
    たは二個以上有するアルキルフェノールを、C1〜C3のモ
    ノアルコール類、アルキレングリコール類または次式 R(OR′)xOH (式中、RはC1〜C4のアルキル基を表し、R′はC2〜C3
    のアルキル基を表し、xは1または2である。)のアル
    コキシアルカノールから選ばれた一種以上の化合物およ
    び沸点が70℃より高い芳香族または脂肪族炭化水素類お
    よび沸点が120℃より高いアルコール類から選ばれた反
    応水と共沸混合物を形成する第三溶媒の存在下のアルカ
    リ土類金属塩基を用いて共沸混合物形成温度以下の温度
    で下記のモル比 アルカリ土類金属塩基/アルキルフェノール=0.5〜2 該化合物/アルキルフェノール=0.05〜3 に相当する量の反応体を用いて中和し、 b) 該化合物と共沸混合物が完全に除去されるまで得
    られた反応媒体を窒素通気下に蒸発させ、 c) 形成されたアルキル石灰酸塩を希釈油または芳香
    族溶媒の存在下に、アルキル石灰酸塩のアルキルサリチ
    ル酸塩への転換量が約5〜30%となるのに必要な量の炭
    酸ガスを用いて、100〜185℃の温度で5バール以上の圧
    力下で3時間以上カルボキシル化し、 d) 得られたアルキル石灰酸塩−アルキルサリチル酸
    塩混合物をアルカリ土類金属塩基、アルキレングリコー
    ル、ならびに芳香族または脂肪族炭化水素類および沸点
    が120℃より高いアルコール類から選ばれた第三溶媒の
    存在下に元素状硫黄を用いて140〜230℃程度の温度で下
    記の反応体モル比硫黄/アルキルフェノール(出発時)
    =0.7〜1.5 全アルカリ土類金属塩基/アルキルフェノール(出発
    時)=1.7以上 高アルカリ性化のアルカリ土類金属塩基/アルキレング
    リコール=1〜1.6 で硫化−高アルカリ性化し、次いで、得られた媒体を10
    0〜185℃の温度で大気圧付近の圧力下で反応媒体に完全
    に吸収される量〜その30%超過量の炭酸ガスを用いて炭
    酸塩化し、 e) 場合によって加水分解し、次いで希釈油を添加し
    た後アルキレングリコールと第三溶媒を留去し、かつ、 f) 沈殿物を除去するためにろ過する ことにより得られることを特徴とする、潤滑油用高アル
    カリ性化洗浄剤・分散剤添加物
  2. 【請求項2】中和工程で使用される反応体の量が下記の
    モル比 アルカリ土類金属塩基/アルキルフェノール=0.6〜1.6 該化合物/アルキルフェノール=0.1〜1.5 であることを特徴とする、特許請求の範囲第(1)項に
    記載の添加物。
  3. 【請求項3】硫化−高アルカリ性化工程を次の二つの工
    程イ)およびロ) イ) 得られたアルキル石灰酸塩−アルキルサリチル酸
    塩混合物を触媒としてのアルカリ金属水酸化物の存在
    下、かつアルキレングリコール、ならびに芳香族または
    脂肪族炭化水素類および沸点が120℃より高いアルコー
    ル類から選ばれた反応水と共沸混合物を形成する第三溶
    媒の存在下に元素状硫黄を用いて140〜230℃程度の温度
    で下記の反応体モル比 硫黄/アルキルフェノール(出発時)=0.7〜1.5 アルカリ金属水酸化物/アルキルフェノール(出発時)
    =0.01〜0.03 で硫化する工程、および ロ) 硫化されたアルキル石灰酸塩−アルキルサリチル
    酸塩混合物を、アルキレングリコールならびに芳香族ま
    たは脂肪族炭化水素類および沸点が120℃より高いアル
    コール類から選ばれた反応水と共沸混合物を形成する第
    三溶媒の存在下に50〜80℃の温度で下記の反応体モル比 全アルカリ土類金属塩基/アルキルフェノール(出発
    時)=1.7以上 高アルカリ性化のアルカリ土類金属塩基/アルキレング
    リコール=1〜1.6 でアルカリ土類金属塩基を添加することによって高アル
    カリ性化し、次いで、得られた媒体を100〜185℃の温度
    で大気圧付近の圧力下で反応媒体に完全に吸収される量
    〜その30%超過量の炭酸ガスを用いて炭酸塩化する工
    程、 に分割したことを特徴とする、特許請求の範囲第(1)
    または(2)項に記載の添加物。
  4. 【請求項4】硫化−中和工程で使用される反応体の量が
    下記のモル比 硫黄/アルキルフェノール(出発時)=0.7〜1.3 全アルカリ土類金属塩基/アルキルフェノール(出発
    時)=1.7〜2 であることを特徴とする、特許請求の範囲第(1)〜
    (3)項のいずれか1つに記載の添加物。
  5. 【請求項5】アルカリ土類金属塩基が水酸化カルシウム
    または酸化カルシウムであることを特徴とする、特許請
    求の範囲第(1)〜(4)項のいずれか一つに記載の添
    加物。
  6. 【請求項6】該化合物がメタノールまたはグリコールで
    あることを特徴とする、特許請求の範囲第(1)〜
    (5)項のいずれか一つに記載の添加物。
  7. 【請求項7】第三溶媒が2−エチルヘキサノール、シク
    ロヘキサンまたはキシレンであることを特徴とする、特
    許請求の範囲第(1)〜(6)項のいずれか一つに記載
    の添加物。
  8. 【請求項8】硫化工程で使用されるアルカリ金属水酸化
    物がカリまたはソーダであることを特徴とする、特許請
    求の範囲第(3)項に記載の添加物。
  9. 【請求項9】中和工程および高アルカリ性化工程が出発
    時のアルキルフェノール1モル当たり0.1モル以下のハ
    ライドイオン、COOH-イオンまたはアミノ基の存在下で
    行われることを特徴とする、特許請求の範囲第(1)〜
    (8)項のいずれか一つに記載の添加物。
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