JPH0751643B2 - 多孔化ポリアリ−レン系成形物の製造方法 - Google Patents

多孔化ポリアリ−レン系成形物の製造方法

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JPH0751643B2
JPH0751643B2 JP14483287A JP14483287A JPH0751643B2 JP H0751643 B2 JPH0751643 B2 JP H0751643B2 JP 14483287 A JP14483287 A JP 14483287A JP 14483287 A JP14483287 A JP 14483287A JP H0751643 B2 JPH0751643 B2 JP H0751643B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はポリアリーレン(以下PAと称する)系樹脂の成
形物、特に、多孔化PA系樹脂成形物の製造方法に関す
る。
<従来の技術> 最近、PA系樹脂はその耐熱性、耐薬品性等から極めて用
途が拡大されつつある。特に多孔体とし、各種の分離機
能を有する材料に使う研究が極めて盛んである。
その代表例は特開昭58−67733号公報等に代表される特
定の溶融成形条件で成形し、かつ特定の条件で延伸する
ことにより多孔化せんとするものである。また、他の代
表的手段は特開昭62−57915号公報等に代表されるPA樹
脂の溶液を特定の条件で成形し、脱溶剤を特定の条件で
実施することにより、多孔化せんとするものである。
しかし、こららには下記の大きな問題点があった。即
ち、前者の場合は溶融成形条件、また、延伸条件とも極
めて限定する必要があった。このため工程管理が極めて
厄介であり、かつ、生産性が低くなり、高コストになる
という欠点があった。また後者の場合は、溶融成形可能
なポリマをわざわざ溶液成形しているので、非常に高コ
ストになるという大きな欠点があった。また当然、溶剤
の除去、また回収等が非常に厄介であり、また高価な溶
剤を使わざるをえないという工業的には極めて厄介な問
題点があった。
<発明が解決しようとする課題> 本発明が解決する問題点とはPA樹脂を溶融成形法で容易
に多孔化できなかったことである。
<問題点を解決するための手段> かかる現状にかんがみ、本発明者らは従来の研究概念に
囚われることなく、鋭意検討を重ねた結果、本発明に到
達した。本発明は係る問題点を解決するため、以下の構
成を有する。
即ち (1)ポリアリレーン系樹脂を溶融成形し、多孔化ポリ
アリーレン系成形物を製造するにおいて、溶融成形物を
3時間以上放置した後に、ガラス転移温度未満で、か
つ、延伸速度が5m/分以上で延伸することを特徴とする
多孔化ポリアリーレン系成形物の製造方法。
(2)ポリアリーレン系樹脂を溶融成形し、多孔化ポリ
アリーレン系成形物を製造するにおいて、溶融成形時に
ジフェニルエーテル、及び/または、下記の一般式で示
される化合物を添加したポリアリーレン系樹脂の溶融成
形物を延伸することを特徴とする特許請求の範囲第1項
記載の多孔化ポリアリーレン系成形物の製造方法。
ここでAは炭素数1以上の有機基である。
またnは0または正の整数。
なお{ }からAが出ているが、本発明のAは芳香核の
どの位置の炭素についてもよいことを意味する。ただし
n≧2の場合は、それぞれのAが同一でも異なってもよ
い。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明によれば、極めて容易に多孔性のPA樹脂成形物を
溶融法で安定して作れる点は誠に驚くべきことである。
係る多孔体は各種固体−液体、固体−気体等の分離物等
に有効に使えるものである。特にポリアリーレン系樹脂
は耐熱、耐薬品性が高いので、低コストで出来ればその
波及効果は極めて高いものである。
本発明が特に有効に適応出来るPA樹脂とは溶融成形能を
有するPA樹脂である。即ち、ポリフェニレンスルイド
(以下PPSと称する)及びその共重合体、誘導体、ポリ
フェニレンエーテル及びその共重合体、誘導体、ポリエ
ーテルエーテルケトン(以下PEEKと称する)、ポリエー
テルサルホン(以下PESと称する)、ポリカーボネー
ト、ポリエチレンナフタレート、また下記の一般式で示
される物(以下PPSRと称する)等がその代表的なもので
ある。
ここでR1は炭素数1〜3のハイドロカーボンである。
なお、本発明が適用できるポリマは、いわゆる2次元ポ
リマが主体であるが、極少量の三次元部分があってもよ
いことが多い。重合時に三次元になる成分を0.01重量%
(以下Wt%と称する)〜3Wt%程度添加することもポリ
マによっては特に好ましいことがある。
本発明の多孔化ポリアリーレン系成形物の製造方法は上
記に代表されるPA樹脂を溶融成形した後、3時間以上放
置して、しかる後に5m/分以上の速度で、かつ、ガラス
転移温度(以下Tgと称する)未満で延伸する方法であ
る。そして、特に放置時間として好ましいのは5時間以
上であり、更に好ましくは1日以上放置することであ
る。放置温度はTg〜(Tg−100)℃が特に好ましい。Tg
を大幅に越える温度で放置すると延伸性が大幅に低下し
好ましくない。放置は自由収縮ができるように放置して
も良いし、また収縮が出来ないように定長で放置しても
良い。しかし特に好ましいのは定長で放置することであ
る。係る方式で放置すると安定して多孔化できる。
具体的な放置方法は定長放置であれば未延伸物を巻き取
ったまま放置すれば良い。当然のことではあるが、放置
条件はコントロールされた条件で行うことが好ましく、
温湿度をコントロールして実施することが好ましい。な
お、PA樹脂の種類によっては耐光性が低いものもあるの
で、物によっては光を余りあてない方が良い場合もあ
る。
次に放置された該未延伸物を延伸するのであるが、延伸
は温度Tg未満で、かつ速度5m/分以上の速度で実施す
る。延伸温度はTg未満であれば特に問題点はないが、特
に好ましいのは(Tg−50)℃以下で実施することであ
る。更に好ましくは(Tg−70)℃以下で行うことであ
る。係る低温で実施すると安定して、多孔化する。
次に延伸速度であるが、5m/分以上が必要であり、これ
未満ではなかなか安定的に多孔化しにくい。また、極低
速度で実施する(例えば10cm/分)と多孔化は極めて長
時間未延伸物を放置しても困難となる。従って、延伸速
度はできるだけ高速で実施することが好ましいが、あま
り高速で実施すると未延伸物が切れる原因ともなるの
で、適宜ポリマに合わせ行う必要がある。また高速で、
かつ多量に延伸を同時に行うとポリマが発熱し、Tgを越
える部分が発生し、多孔度が安定しないこともあるの
で、係る場合には延伸雰囲気のコントロールは極めて重
要になる。
なお、本発明の延伸速度とは、延伸工程において実質的
に連続して延伸を行なうために速度規制をしている成形
物の輸送手段(例えばローラ群)のうちで、実質的に延
伸倍率を決定する輸送手段上で成形物の走行速度を言
う。
延伸方法は従来公知の方法が適用でき、何等制限される
ものでは無く、熱板延伸、加熱炉を用いた非接触型延
伸、水バス等を用いた液浴延伸、また、超音波を照射し
ながら延伸する方法、ミイクロ波を照射しながら延伸す
る方法等、従来公知の方法が適用できる。
延伸倍率は溶融成形条件により、またPA樹脂の種類等に
より大幅に変わり一概には言えないが1.3倍以上延伸す
ることが好ましい。特に好ましいのは1.5倍以上延伸す
ることである。なお、繊維のように一次元の物の場合に
は延伸方向は一次元のみであるが、フィルム等の場合に
は二次元の延伸も可能である。係る場合には最も延伸さ
れた方向の延伸倍率が少なくとも1.3倍以上であること
が好ましい。一方、全く延伸されていない方向があって
も良いことは言うまでもないことである。また、ある方
向が延伸されることにより、特定の方向は収縮しても良
い。いずれにしろ、フィルム状等の多次元物も含め、多
孔の孔径は延伸倍率により大幅に変化するので目的に合
わせて適宜実施することが必要である。
本発明のPA樹脂成形体が適用出来る溶融成形物の形状
は、特に限定されず、フィルム、繊維等総て含まれる。
当然中空繊維、また中空部が蓮根の穴のように多数存在
するマルチ中空繊維等も含まれる。また、他のポリマと
の混合体、無機物等との混合体、それらがPA樹脂の中に
混合されているもの、PA樹脂と他のポリマによりなる高
分子配列体繊維、いわゆる分割型繊維等にも適用可能で
ある。
本発明においてPA樹脂に特定の化合物を添加し、この成
形物を用いて延伸し、多孔化する方法が好ましい。
即ち、PA樹脂に延伸以前で前記に記載した構造式で示さ
れる化合物(以下DPAと称する)および、ないしジフェ
ニルエーテル(以下DPEと称する)を添加すると一層、
本発明の効果が発揮される。
PA樹脂に添加するDPA、DPEの量はPA樹脂の種類、DPAの
種類等により大幅に変わり一概には言えないが、好まし
くは0.01重量%(以下Wt%と称する)以上添加すること
が好ましい。そして特に好ましいのは0.3Wt%以上であ
る。更に好ましいのは1Wt%以上である。0.01Wt%未満
であると多孔化に与える効果は余り見られないことが多
い。
一方、余りに多いと溶融成形時にDPAおよびDPEがブリー
ドアウトする。また成形物からもブリードアウトする等
のトラブルも発生することもあり、好ましくない。従っ
て最大添加量は15Wt%未満であることが好ましい。
次にDPAであるが、DPAは基本的にはDPE誘導体の形を取
っているが、その製法は特に問わない。なお本発明では
当然、DPEも有効に適用出来るが、DPEは臭気が極めてき
つく、またブリードアウトし易い等の問題点もあるの
で、最終製品までDPEが残るのが好ましくない時には、
他のDPAを使うことが好ましい。即ち、特に好ましいDPA
はDPEにアルキル基、フェニル基、アリール基、ポリ炭
酸エステル基等、何れかのものがついた形のものであ
り、特に好ましいのは次の式1から式6に示すものであ
る。
なお式中で{ }を付けたものは{ }のどのフェニル
基に{ }外のアルキル基等が付いてもよいことを意味
する。なお、各式に示したようにAは一つである必要は
無く、種々のAがDPEに付いた形であっても良い。また
係る構造式において、その一部に塩素等のハロゲン化合
物がついていてもよい。なお、ハロゲン化合物が付加さ
れた場合、耐熱性が向上する結果、また難燃化するとい
う大きなメリットがある。Aがアルキル基の場合、つま
りアルキルジフェニルテーテルの場合、アルキル基の炭
素数が4以下であると、耐熱性が低いことが多いので、
被添加PA樹脂を限定する必要がある。つまり、あまり高
融点のPA樹脂の添加には向かないことが多いので十分に
検討し添加する必要がある。なお、かかるDPAは被添加P
A樹脂からの薬剤による抽出は比較的に容易なので、特
にDPAの残留を嫌う場合には、逆に便利でもある。一
方、添加されたDPAがブリードアウトするのが嫌われる
場合や、また被添加PA樹脂が高融点の場合に適するDPA
はAがアルキル基であれば、5以上の炭素数を有するも
のであることが好ましい。そして特に好ましいのはDPE
に付加されたアルキル基が2以上で、そのアルキル基の
炭素数の合計が10以上であることである。かかるものは
PA樹脂の溶融成形性を大幅に高めると共に、PA樹脂から
の脱落もなくなる。また特にPA樹脂とアルキル基を有す
る他のポリマとブレンドする時、両者の成形性を大幅に
向上すると言う大きな効果がある。
また式3、式4、式5、式6等に示したDPAの場合、特
に耐熱性が高いので、特に融点が高いPA樹脂、即ち、ポ
リ−P−フェニレンスルフイド、PES、PEEK等に使用す
ると有効である。なお、当然のことではあるが、各種の
DPAを混合使用しても良い。またDPEと各種のDPAを混合
しても良い。
また驚くべきことにDPAを添加するとかかる樹脂の溶融
成形性が良くなると言う大きな効果もある。
各式ともA1、A2はアルキル基を示す。
本発明において係る特殊な化合物が添加されたPA樹脂を
溶融し成形する際に、溶融成形時の変形倍率、即ちドラ
フトを60以上で、かつ900m/分以上の速度で引取ること
が好ましい(ドラフトとは吐出口と引取部の被引取物の
断面積の比である。)。さらに、この際の特に好ましい
方法はできるだけ低温で溶融成形することである。特に
好ましくは(融点+20)℃以下で溶融成形することであ
る。更に好ましくは(融点+10)℃以下で溶融成形する
ことが好ましい。係る低温でも溶融成形が可能なのは本
発明の大きな効果でもある。また低温で溶融成形できる
ので分子が劣化することが少ないと言う大きな効果も同
時に出る。より高粘度の状態で成形することが好まし
い。
そしてより好ましいのはドラフトを150以上、さらに好
ましくは400以上で溶融成形することである。特に好ま
しいのはドラフトを800以上とすることである。そし
て、より高速で引き取ることであり、900m/分以上で引
き取ることである。より好ましくは2000m/分、更に好ま
しくは3000m/分以上で引き取ることである。
また、特に溶融吐出口の近傍の温度を余り低下させずに
実施することが好ましい。即ち、溶融紡糸であればクー
リングチムニー等を付けないで行うことも良い方法であ
る。
当然のことではあるが、最適のドラフト、引取速度はPA
樹脂の種類により大幅に異なるので、PA樹脂に合わせて
実施することが好ましい。
本発明においては上述の添加物(DPA(化1)の化合
物)、DPE及び式1〜式6の化合物)が添加されたPA樹
脂を溶融成形し、請求項1の方法で延伸して、多孔化せ
しめる方法が好ましい。
DPAのPA樹脂への添加はPA樹脂が溶融重合によるポリマ
であれば重合の最後に添加するのも良好な方法である。
また非溶融重合によるポリマであれば、溶融成形時に添
加するのが最も容易である。
なお、当然のことではあるが、上記化合物を添加して溶
融成形物の延伸においても、溶融成形物を放置し、経時
変化させた後、5m/分以上の延伸速度で延伸することが
必要である。
なお、Tgを超過した温度で延伸すると、本発明の製造方
法であっても多孔化しにくくなることが多い。一部、多
孔化することもあるが安定的には実施不可能である。従
ってTg未満で実施することが必要である。
なお、本発明の未延伸物にプレス等の処理を加えること
はよくないので取扱には注意が必要である。
また、適宜、工程の中で、熱処理、スチーム処理等を加
えることも良いことは言うまでもない。
また、得られた多孔性PA樹脂に各種の加工を加えること
も特に好ましいことである。その代表的なものは、例え
ばPPS樹脂であれば、PPSのSの部分を酸化することによ
り、ポリ−フェニレンスルホン化したり、また、各種の
官能基をPA樹脂に付加させる等は特に有効である。本発
明の成形物は多孔性であるので、特に表面積が広いの
で、係る化学反応が容易であるという大きな効果があ
る。
以下実施例によりさらに詳しく説明する。なお当然のこ
とではあるが本発明はこれになんら拘束されるものでは
ない。
<実施例> 実施例1 次の条件で良好に多孔化、白濁した光沢のポリ−P−フ
ェニレンスルフィド多孔繊維を得た。なお、かかる条件
で紡糸−延伸ともトラブルはなかった。
(1)ポリマ成分=ポリ−P−フェニレンスルフィド
(ガラス転移温度Tg=91℃) (2)紡糸温度=315℃ (3)紡糸速度=100m/分 (4)ドラフト=30 (5)得られた未延伸のデニール=900d (6)未延伸繊維の放置条件=20℃×相対湿度70%の空
気中で3日。定長放置(未延伸ドラムのまま放置) (7)延伸温度=25℃(非接触方式) (8)延伸倍率=3.5倍 (9)延伸速度=50m/分 (10)得られた繊維のデニール=260デニール (11)多孔の大きさ=約1μの孔が連続した微多孔繊維
(第1図) 本多孔繊維は耐熱、耐薬品、また耐放射線性にも従来の
ポリ−P−フェニレンスルフィドと同様に優れるもので
あった。さらに、本多孔繊維を過酢酸で処理したとこ
ろ、約1時間で繊維の内部までポリ−P−フェニレンス
ルホン化できた。本多孔ポリ−P−フェニレンスルホン
繊維は更に耐熱性に優れ、かつ、特に強酸に対しても極
めて耐久性が高いものであった。また、驚くべきことに
親水性に富むものであった。さらにクロルスルホン酸で
処理すると容易にスルホン酸基が付加できた。また発煙
硝酸で処理するとニトロ基が付加できた。かかる処理で
も繊維は特に大きくは劣化しなかった。
比較例1 実施例1の未延伸繊維を巻き取った直後(放置された時
間は5分以内)、実施例1と同様の条件で延伸したとこ
ろ、多孔が無く、透明度が高く、やや黄みをおびた繊維
が得られた。電子顕微鏡で観察しても多孔部は殆ど観察
されなかった。なお、巻き取り未延伸繊維のボビンの最
内層の繊維が延伸されるまでに要した時間は、巻き取り
後約1.5時間であった。
比較例2 実施例1の放置した後の未延伸繊維を次の条件で延伸し
たが、やはり多孔が無く、透明度が高く、やや黄みをお
びた繊維が得られた。
(1)延伸温度=25℃(非接触方式) (2)延伸倍率=3.5倍 (3)延伸速度=10cm/分 比較例3 下記の添加物を加えたチップを下記の条件で、製糸した
が、やはり多孔が無く、透明度が高く、やや黄みをおび
た繊維が得られた。
(1)ポリマ成分=ポリ−P−フェニレンスルフィド (2)添加剤=式2の化合物でA1、A2はそれぞれ炭素数
が10〜15のアルキル基 (3)添加量=4.7Wt% (4)紡糸温度=295℃ (5)紡糸速度=700m/分 (6)ドラフト=280 (7)得られた繊維のデニール=約36d (8)延伸=実施せず なお、低速製糸のため、得られた繊維は高伸度で、かつ
低強度であり、とても延伸糸と同様に使用できるもので
はなかった。
実施例2 比較例3の添加物DPAが混合されたポリマを用い次の条
件で紡糸し、未延伸繊維を得た。
(1)紡糸温度=295℃ (2)紡糸速度=500m/分 (3)ドラフト比=50 (4)未延伸繊維のデニール=900デニール この未延伸糸を実施例1と同一条件で3日間放置し、引
き続き、次の条件で延伸し、実施例1と同様に良好に多
孔化した延伸繊維を得た。
(5)延伸温度=25℃(非接触方式) (6)延伸倍率=3.5倍 (7)延伸速度=100m/分 (8)得られた繊維のデニール=260デニール (9)多孔の大きさ=約1μ未満の孔が連続した微多孔
繊維 比較例4 実施例3の未延伸繊維を次の条件で延伸したが、やはり
多孔が無く、透明度が高く、やや黄みをおびた繊維が得
られた。
(1)延伸温度=120℃(非接触方式) (2)延伸倍率=3.5倍 (3)延伸速度=100m/分 <発明の効果> 本発明の構成をとることにより、下記の効果をもたら
す。
(1)耐熱、耐薬品、耐放射線性に富む、多孔性のPA樹
脂成形物が容易に得られる。
(2)容易に出来るので低コストで出来る。
(3)特にDPA等を添加した時には低温で溶融成形でき
るので、PA樹脂の溶融成形時の熱劣化を防止できるの
で、高強度多孔性物ができる。
(4)高強度の多孔体ができるので、該多孔体に各種の
化学処理をしても、該多孔体の強度は維持できるので、
PA多孔樹脂の用途が拡大した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本説明によって得られた多孔化PA繊維の断面の
電子顕微鏡写真である。倍率は約2500倍である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアリーレン系樹脂を溶融成形し、多孔
    化ポリアリーレン系成形物を製造するにおいて、溶融成
    形物を3時間以上放置した後に、ガラス転移温度未満
    で、かつ、延伸速度が5m/分以上で延伸することを特徴
    とする多孔化ポリアリーレン系成形物の製造方法。
  2. 【請求項2】ポリアリーレン系樹脂を溶融成形し、多孔
    化ポリアリーレン系成形物を製造するにおいて、溶融成
    形時にジフェニルエーテル、及び/または、下記の一般
    式で示される化合物を添加したポリアリーレン系樹脂の
    溶融成形物を延伸することを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の多孔化ポリアリーレン系成形物の製造方
    法。 ここでAは炭素数1以上の有機基である。 またnは0または正の整数。 なお{ }からAが出ているが、本発明のAは芳香核の
    どの位置の炭素についてもよいことを意味する。ただ
    し、n≧2の場合は、それぞれのAが同一でも異なって
    もよい。
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