JPH0751419Y2 - チルト式ステアリング装置 - Google Patents

チルト式ステアリング装置

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JPH0751419Y2
JPH0751419Y2 JP3056090U JP3056090U JPH0751419Y2 JP H0751419 Y2 JPH0751419 Y2 JP H0751419Y2 JP 3056090 U JP3056090 U JP 3056090U JP 3056090 U JP3056090 U JP 3056090U JP H0751419 Y2 JPH0751419 Y2 JP H0751419Y2
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adjusting
adjusting bolt
lever
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康久 山田
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NSK Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案に係るチルト式ステアリング装置は、自動車用
操舵装置を構成するステアリングコラムを車体に対して
揺動自在に支持する部品の改良に関し、高さ調節された
ステアリングコラムの保持力を向上させるものである。
(従来の技術) 運転者の体格や運転姿勢等に応じてステアリングホイー
ルの高さを変えられる様に、チルト式ステアリング装置
と呼ばれるステアリングホイールの高さ調節装置が、例
えば実開昭61-199472号公報に記載されている様に、従
来から知られている。
この従来から知られたチルト式ステアリング装置は、例
えば第9〜10図に示す様に、上端部(後端部)にステア
リングホイール(図示せず)を固定し、このステアリン
グホイールの操作により捻り方向に回転するステアリン
グシャフト1を挿通したステアリングコラム2の上下
(前後)両端部を車体に対して支持し、上側(後側)の
支持部の上下位置を調節自在とする事で構成されてい
る。
上記ステアリングコラム2は、小径のインナーコラム3
と大径のアウターコラム4とをテレスコープ状に組み合
わせる事で構成されており、ステアリングコラム2に軸
方向に亙る強い力が加わった場合にのみ、衝撃エネルギ
を吸収しながら、アウターコラム4がインナーコラム3
に対して変位し、ステアリングコラム2の全長が縮まる
様にしている。
上述の様なステアリングコラム2の下端部(前端部)
は、車体に固定された固定側下部ブラケット6に対し第
一の横軸7により結合して、ステアリングコラム2がこ
の第一の横軸7を中心として若干揺動出来る様にしてい
る。
一方、ダッシュボードの下側等に於いて車体に固定した
固定側上部ブラケット8には、上記第一の横軸7を中心
とする円弧状の長孔9、9を、上下方向に亙って形成し
ている。ステアリングコラム2の上部で、この固定側上
部ブラケット8に挟まれる部分には、昇降側上部ブラケ
ット10を固定しており、この昇降側上部ブラケット10に
通孔15、15を形成している。
これら、固定側、昇降側、両上部ブラケット8、10にそ
れぞれ形成した長孔9、9と通孔15、15とには、1本の
アジャストボルト11を挿通しており、このアジャストボ
ルト11に螺合したアジャストナット12、12の締め付け並
びに締め付け解除を、アジャストレバー14の操作により
行なえる様にしている。
即ち、第10図に示した第1例の構造の場合、固定側上部
ブラケット8に形成した長孔9、9にそれぞれアジャス
トナット12、12を、各長孔9、9に沿う移動のみ自在に
係合させており、アジャストボルト11の両端部に形成し
た雄螺子部と、各アジャストナット12、12とを螺合させ
ている。前記アジャストボルト11の両端部に形成した雄
螺子部の方向は互いに逆として、このアジャストボルト
11が捩り方向に回転する事に伴なって、両雄螺子部に螺
合した、1対のアジャストナット12、12の間隔が変化す
る様にしている。
一方、第11図に示した第2例の構造の場合、固定側上部
ブラケット8に形成した1対の長孔9、9の内の一方
に、アジャストボルト11の頭部11aを、この長孔9に沿
う移動のみ自在に係合させている。このアジャストボル
ト11の先端部に形成した雄螺子部は、他方の長孔9を貫
通しており、この先端の雄螺子部に、アジャストレバー
14の基端部に固定したアジャストナット13を螺合させ
て、アジャストボルト11が捩り方向に回転する事に伴な
って、このアジャストボルト11の頭部11aとアジャスト
ナット13との間隔が変化する様にしている。
この様に構成される為、アジャストナット12又は13を緩
めた状態で、固定側上部ブラケット8の長孔9、9に沿
ってアジャストボルト11を移動させてから、アジャスト
レバー14を回動させれば、昇降側上部ブラケット10を固
定側上部ブラケット8に対して固定し、ステアリングシ
ャフト1の上端部に固定したステアリングホイールの高
さ位置を適当に調節した状態で、ステアリングコラム2
の上部を車体に固定の固定側上部ブラケット8に対して
支持する事が出来る。
即ち、アジャストボルト11を長孔9、9の上端に迄移動
させた状態でアジャストナット12、13を緊締すれば、ス
テアリングホイールが上昇した状態となり、アジャスト
ボルト11を長孔9、9の下端に迄移動させた状態でアジ
ャストナット12、13を緊締すれば、ステアリングホイー
ルが下降した状態となる。
(考案が解決しようとする課題) ところが、上述の様に構成され作用する従来からのチル
ト式ステアリング装置に於いては、次に述べる様な問題
が生じる。
即ち、第9〜11図に示した従来構造の場合、ステアリン
グホイールの高さ位置を固定する場合、その保持力は、
固定側上部ブラケット8の内側面と昇降側上部ブラケッ
ト10の両側面との間の摩擦力によって得る。
この為、アジャストレバー14の回動に伴なう、固定側上
部ブラケット8の押し付け力を十分に大きくしなければ
ならす、これに伴なって、前記アジャストレバー14の操
作量(回転角度)を大きくしなければならなくなる為、
操作性が悪くなってしまう。
実開昭63-32963号公報には、第12図に示す様に、アジャ
ストレバー14の回動に伴なって、固定側上部ブラケット
8の外側面に形成した固定側係合歯16と昇降駒17の内側
面に形成した昇降側係合歯18とを係脱させ、前記固定側
上部ブラケット8を強く挟持しなくても、ステアリング
ホイールの高さ位置を固定出来る様にした構造が記載さ
れている。
しかしながら、この様な構造の場合、ステアリングホイ
ールの高さ位置を調節する際には、固定側係合歯16の内
側から昇降側係合歯18を、完全に抜き出す必要上、前記
アジャストレバー14の回動量を十分に小さくする事が出
来ない。
アジャストレバー14の回動量が小さくても、固定側係合
歯16の内側から昇降側係合歯18が完全に抜け出す様にす
る為、前記アジャストレバー14と前記昇降駒17との間に
設けたカム19、20の傾斜角度を急にすると、アジャスト
レバー14の回動時に、固定側上部ブラケット8の内側面
を昇降側上部ブラケット10の外側面に押し付ける力が弱
くなり、横方向(アジャストボルト11の軸方向)に亙る
がたつき防止が十分に図れなくなる恐れがある。
チルト式ステアリング装置としては、この他にも、例え
ば特開昭62-157862号公報に開示された様に、ラチェッ
ト機構を用いて高さ位置調節を行なう構造のものが知ら
れているが、やはり横方向に亙るがたつき防止を十分に
図る事が出来ない。
本考案のチルト式ステアリング装置は、上述の様な不都
合を解消するものである。
(課題を解決する為の手段) 本考案のチルト式ステアリング装置は、前述した従来の
チルト式ステアリング装置と同様に、後端部にステアリ
ングホイールを固定したステアリングシャフトを回転自
在に挿通したステアリングコラムと、このステアリング
コラムの前端部を、第一の横軸を中心とする揺動自在に
枢支した枢支部と、ステアリングコラムの中間部に固定
の昇降側ブラケットに形成した通孔を、横方向に挿通し
たアジャストボルトと、この昇降側ブラケットを左右か
ら挟む状態で車体に固定され、前記アジャストボルトの
両端部が貫通する、それぞれが上下方向に亙る1対の長
孔を有する固定側ブラケットと、前記アジャストボルト
と螺合し、前記アジャストボルトとの相対的回動に基づ
いて、前記昇降側ブラケットへの前記固定側ブラケット
の押し付け及び押し付け解除を行なうアジャストナット
と、このアジャストナットと前記アジャストボルトとを
相対的に回転させる為のアジャストレバーとから成り、
前記長孔に沿って前記アジャストボルトを移動させる事
によりステアリングコラムの後端部を昇降させる様に構
成されている。
又、本考案のチルト式ステアリング装置に於いては、上
記昇降側ブラケットの前縁部又は後縁部に第一の係合歯
を形成し、この第一の係合歯と係脱自在な第二の係合歯
を一側縁に形成した揺動腕の一端部を、前記固定側ブラ
ケットに設けた第二の横軸に枢支している。
又、前記固定側ブラケットと前記揺動腕との間に、前記
第一、第二の係合歯同士の係合を外す方向の弾力を有す
るばねを設け、前記アジャストレバーの一部に、前記揺
動腕の他側縁と衝合自在な衝合部を設けている。
そして、前記昇降側ブラケットに対して前記固定側ブラ
ケットを押し付ける状態に迄、前記アジャストレバーを
回動させた状態で、前記衝合部が前記揺動腕の他側縁を
押して、前記第一、第二の係合歯同士を互いに係合させ
る様にしている。
(作用) 上述の様に構成される本考案のチルト式ステアリング装
置により、運転者の体格等に応じて、ステアリングホイ
ールの高さ位置を調節する際の作用は、次の通りであ
る。
ステアリングホイールの高さ位置を調節する場合、アジ
ャストレバーを回動させる事により、このアジャストレ
バーに設けた衝合部を揺動腕の他側縁から退避させると
共に、アジャストボルトとアジャストナットとを相対的
に回動させる。
これによって、前記揺動腕がばねの弾力によって、第二
の横軸を中心として揺動し、この揺動腕の一側縁に形成
された第二の係合歯と、昇降側ブラケットに形成した第
一の係合歯との係合が外れると共に、固定側ブラケット
の内側面を昇降側ブラケットの外側面に押し付けていた
力が解除され、ステアリングホイールの高さ位置を調節
自在な状態となる。
この状態でステアリングホイールの高さ位置を調節した
ならば、前記アジャストレバーを反対方向に回動させ、
このアジャストレバーに設けた衝合部を揺動腕の他側縁
に押し付けて、この揺動腕をばねの弾力に抗して揺動さ
せると共に、アジャストボルトとアジャストナットと
を、前述の場合とは逆方向に、相対的に回動させる。
これによって、前記揺動腕の一側縁に形成された第二の
係合歯と、昇降側ブラケットに形成した第一の係合歯と
が係合すると共に、固定側ブラケットの内側面が昇降側
ブラケットの外側面に押し付けられ、ステアリングホイ
ールの高さ位置が、調節されたままの位置に、がたつく
事なくしっかりと保持される。
(実施例) 次に、図示の実施例を説明しつつ、本考案を更に詳しく
説明する。
第1〜8図は本考案のチルト式ステアリング装置の実施
例を示しており、第1図は全体構成を示す側面図、第2
図は第1図のA矢視図、第3図は同B−B断面図、第4
図は昇降側上部ブラケットと揺動腕とを示す斜視図、第
5図はステアリングホイールの高さ位置を固定した状態
を、第6図は同じく調節する状態を、それぞれ示す、第
1図のC部を一部省略して示す図、第7図は第1図の拡
大D−D断面図、第8図は第7図のE部拡大図である。
小径のインナーコラム3と大径のアウターコラム4とを
テレスコープ状に組み合わせる事で構成され、軸方向に
亙る強い力が加わった場合には、衝撃エネルギを吸収し
ながら全長が縮まる様に構成されたステアリングコラム
2の下端部は、車体に固定された固定側下部ブラケット
6に対し第一の横軸7により結合して、ステアリングコ
ラム2がこの第一の横軸7を中心として若干揺動出来る
様にしている。
一方、ステアリングコラム2の中間部に固定の昇降側上
部ブラケット10に形成した通孔15、15にはアジャストボ
ルト11を、横方向に亙って挿通している。又、この昇降
側上部ブラケット10を左右から挟む状態で車体に固定さ
れた固定側上部ブラケット8には、前記アジャストボル
ト11の両端部が貫通する長孔9、9を、上下方向に亙っ
て形成しており、この長孔9、9に、前記アジャストボ
ルト11の両端部に形成した雄螺子部と螺合するアジャス
トナット12、12を、長孔9、9に沿う昇降移動のみ自在
に係合させている。
それぞれが前記長孔9、9に係合した1対のアジャスト
ナット12、12には、互いに逆方向の雌螺子が形成されて
おり、各ナット12、12を、アジャストボルト11の両端部
に形成した雄螺子部に螺合させると共に、このアジャス
トボルト11の一端部を、アジャストレバー14の基端部に
固定して、このアジャストレバー14によりアジャストボ
ルト11を、捩り方向に回転自在としている。
又、本考案のチルト式ステアリング装置の場合、前記昇
降側上部ブラケット10の後縁部(第1、4、5、6図の
右縁部)に、第一の係合歯21を形成している。
一方、前記固定側上部ブラケット8の内側面には、第二
の横軸22を設け、この第二の横軸22に、揺動腕23の上端
部を枢支している。
この揺動腕23の前縁には、前記第一の係合歯21と係脱自
在な第二の係合歯24を形成し、両係合歯21、24同士の係
合時に於いては、昇降側上部ブラケット10が、固定側上
部ブラケット8に対して変位しない様にしている。但
し、前記固定側上部ブラケット8の上部内側面に固定し
たピン25と、前記揺動腕23の基部に設けた係止部26との
間には引っ張りばね27を設けて、前記揺動腕23に、第
1、5、6図で反時計方向の弾力を付与し、外力が働か
ない限り、前記第一、第二の係合歯21、24同士の係合が
外れる様にしている。
又、前記アジャストレバー14基端部には、内方(第3図
の右方)に向けて折れ曲がった折り曲げ部28を設け、こ
の折り曲げ部28の先端部を衝合部として機能自在として
いる。即ち、前記折り曲げ部28の先端は、前記アジャス
トレバー14を、第1、5、6図で時計方向に回動させた
場合に、前記揺動腕23の後縁と衝合し、この揺動腕23
を、前記引っ張りばね27の弾力に抗して、同図で時計方
向に揺動させ、前記第一、第二の係合歯21、24同士を係
合させる様にしている。
言い換えれば、前記昇降側上部ブラケット10の両外側面
に対して、前記固定側上部ブラケット8の内側面を十分
に強く押し付ける状態に迄、前記アジャストレバー14を
回動させた状態で、前記折り曲げ部28の先端部が前記揺
動腕23の後縁を押して、前記第一、第二の係合歯21、24
同士を互いに係合させる様にしている。尚、前記固定側
上部ブラケット8の後縁一部は切り欠いて、この後縁
が、前記折り曲げ部28の先端部と前記揺動腕23の後縁と
の衝合を妨げる事のない様にしている。
又、図示の実施例に於いては、第7〜8図に示す様に、
前記アジャストレバー14の基部と対向する、一方(第3
図の左方)のアジャストナット12の周囲に、板材29を固
定しており、この板材29の一部外側面に、バーリング加
工による凹部30を形成している。
前記アジャストレバー14の基部には、有底筒状のシリン
ダ筒31を固定しており、このシリンダ筒31内に、奥から
(第7図の下から)順番に、圧縮ばね32とクリック部材
33とを設けている。この為、このクリック部材33の先端
部は、前記圧縮ばね32の弾力により、前記アジャストナ
ット12の周囲に固定した板材29の側面に向けて、弾性的
に押圧されている。
この様にして、板材29の側面に押圧されたクリック部材
33の先端部と、前記板材29に形成された凹部30との位置
関係は、次の通りである。即ち、前記昇降側上部ブラケ
ット10の両外側面に対して前記固定側上部ブラケット8
の内側面を十分に押し付けると共に、前記折り曲げ部28
の先端部により前記揺動腕23の後縁を押して、前記第
一、第二の係合歯21、24同士を互いに係合させる迄、前
記アジャストレバー14を回動させた状態で、前記クリッ
ク部材33の先端部と凹部30とが互いに整合し、半球状に
形成されたクリック部材33の先端部が凹部30内に落ち込
む状態に、係合自在としている。
尚、前記アジャストレバー14の回動により、前記昇降側
上部ブラケット10の両外側面に対して前記固定側上部ブ
ラケット8の内側面を十分に押し付けると同時に、前記
折り曲げ部28の先端部により前記揺動腕23の後縁を押し
て、前記第一、第二の係合歯21、24同士を互いに係合さ
せ、同時にクリック部材33の先端部と凹部30とを係合さ
せる様に調節する作業は、アジャストボルト11の端部に
アジャストレバー14の基端部を固定しているナット34を
弛めた状態で行なう。調節後は、前記ナット34を緊締す
る事で、前記アジャストボルト11とアジャストレバー14
とを、一体的に結合する。
上述の様に構成される本考案のチルト式ステアリング装
置により、運転者の体格等に応じて、ステアリングホイ
ールの高さ位置を調節する際の作用は、次の通りであ
る。
先ず、ステアリングホイールの高さ位置を調節する場合
には、アジャストレバー14を第1、5、6図で反時計方
向に回転させる事によりアジャストボルト11を捩り方向
に回転させ、このアジャストボルト11の両端の雄螺子部
に螺合させた1対のアジャストナット12の間隔を広げ
て、このアジャストナット12による緊締力を緩めると同
時に、アジャストレバー14に設けた折り曲げ部28の先端
部を、揺動腕23の後縁から退避させる。
これによって、前記揺動腕23が引っ張りばね27の弾力に
より、第二の横軸22を中心として、第1、5、6図の反
時計方向に揺動し、この揺動腕23の前縁に形成された第
二の係合歯24と、昇降側上部ブラケット10の後縁に形成
した第一の係合歯21との係合が外れ、ステアリングホイ
ールの高さ位置を調節自在な状態となる。そこで、この
状態のまま、固定側上部ブラケット8の長孔9、9に沿
ってアジャストボルト11を移動させ、ステアリングホイ
ールの高さを所望位置に調節する。
本考案のチルト式ステアリング装置の場合、アジャスト
レバー14の折り曲げ部28と揺動腕23の後縁とは、カム1
9、20(第12図)の様な増力機構を介する事なく、直接
係合している為、前記アジャストレバー14の回動量を特
に大きくしなくても、前記揺動腕23の回動量を十分に確
保して、前記第一、第二の係合歯21、24同士の係脱を確
実に行なわせる事が出来る。
ステアリングホイールの高さ位置調節を完了したなら
ば、アジャストレバー14を第1、5、6図の時計方向に
回動させる事で、アジャストボルト11を回動させ、前記
1対のアジャストナット12の間隔を狭めると同時に、ア
ジャストレバー14に設けた折り曲げ部28の先端部を、前
記揺動腕23の後縁に押し付けて、この揺動腕23を引っ張
りばね27の弾力に抗して揺動させ、前記揺動腕23の前縁
に形成された第二の係合歯24と、昇降側上部ブラケット
10の後縁に形成した第一の係合歯21とを係合させる。
これによって、前記固定側上部ブラケット8の内側面が
前記昇降側上部ブラケット10の外側面に押し付けられ、
固定側上部ブラケット8の内側で昇降側上部ブラケット
10ががたつくのが防止されると同時に、前記第一、第二
の係合歯21、24同士の係合により、ステアリングホイー
ルの高さ位置が、調節後の位置に確実に保持され、前記
ステアリングホイールに、上下方向に亙って強い力が加
わった場合にも、このステアリングホイールの高さ位置
が動く事がなくなる。
尚、図示の実施例の場合、上述の様に、昇降側上部ブラ
ケット10を固定側上部ブラケット8に対して十分に固定
出来る迄、アジャストレバー14を回動させると、このア
ジャストレバー14の基部に固定のシリンダ筒31に支承さ
れたクリック部材33の先端部が、アジャストナット12に
固定の板材29に形成した凹部30に嵌まり込む為、過度な
クリック感が得られる。
又、本考案は、図示の実施例の他、前記第11図に示した
様な構造のチルト式ステアリング装置にも適用する事が
出来るが、この場合、アジャストナット13と固定側上部
ブラケット8の外側面との間の座板35を、前記長孔9に
沿った移動のみ自在とすると共に、この座板35に固定の
部分に、前記凹部30を形成する。
(考案の効果) 本考案のチルト式ステアリング装置は、以上に述べた通
り構成され作用する為、アジャストレバーの回動量を多
くする事なく、ステアリングホイールの高さ位置の保持
固定を確実に行なわせる事が出来、しかも固定時にがた
つきが生じる事もない為、高品質なステアリングコラム
装置を提供出来る。
【図面の簡単な説明】
第1〜8図は本考案のチルト式ステアリング装置の実施
例を示しており、第1図は全体構成を示す側面図、第2
図は第1図のA矢視図、第3図は同B−B断面図、第4
図は昇降側上部ブラケットと揺動腕とを示す斜視図、第
5図はステアリングホイールの高さ位置を固定した状態
を、第6図は同じく調節する状態を、それぞれ示す、第
1図のC部を一部省略して示す図、第7図は第1図の拡
大D−D断面図、第8図は第7図のE部拡大図、第9図
は従来のチルト式ステアリング装置の第1例を示す側面
図、第10図は第9図の拡大F−F断面図、第11図は従来
のチルト式ステアリング装置の第2例を示す、第10図同
様の断面図、第12図は従来のチルト式ステアリング装置
の第3例を示す分解斜視図である。 1:ステアリングシャフト、2:ステアリングコラム、3:イ
ンナーコラム、4:アウターコラム、5:自在継手、6:固定
側下部ブラケット、7:第一の横軸、8:固定側上部ブラケ
ット、9:長孔、10:昇降側上部ブラケット、11:アジャス
トボルト、11a:頭部、12、13:アジャストナット、14:ア
ジャストレバー、15:通孔、16:固定側係合歯、17:昇降
駒、18:昇降側係合歯、19、20:カム、21:第一の係合
歯、22:第二の横軸、23:揺動腕、24:第二の係合歯、25:
ピン、26:係止部、27:引っ張りばね、28:折り曲げ部、2
9:板材、30:凹部、31:シリンダ筒、32:圧縮ばね、33:ク
リック部材、34:ナット、35:座板。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】後端部にステアリングホイールを固定した
    ステアリングシャフトを回転自在に挿通したステアリン
    グコラムと、このステアリングコラムの前端部を、第一
    の横軸を中心とする揺動自在に枢支した枢支部と、ステ
    アリングコラムの中間部に固定の昇降側ブラケットに形
    成した通孔を、横方向に挿通したアジャストボルトと、
    前記昇降側ブラケットを左右から挟む状態で車体に固定
    され、前記アジャストボルトの両端部が貫通する、それ
    ぞれが上下方向に亙る1対の長孔を有する固定側ブラケ
    ットと、前記アジャストボルトと螺合し、前記アジャス
    トボルトとの相対的回動に基づいて、前記昇降側ブラケ
    ットへの前記固定側ブラケットの押し付け及び押し付け
    解除を行なうアジャストナットと、このアジャストナッ
    トと前記アジャストボルトとを相対的に回転させる為の
    アジャストレバーとから成り、前記長孔に沿って前記ア
    ジャストボルトを移動させる事によりステアリングコラ
    ムの後端部を昇降させるチルト式ステアリング装置に於
    いて、上記昇降側ブラケットの前縁部又は後縁部に第一
    の係合歯を形成し、この第一の係合歯と係脱自在な第二
    の係合歯を一側縁に形成した揺動腕の一端部を、前記固
    定側ブラケットに設けた第二の横軸に枢支し、前記固定
    側ブラケットと前記揺動腕との間に、前記第一、第二の
    係合歯同士の係合を外す方向の弾力を有するばねを設
    け、前記アジャストレバーの一部に、前記揺動腕の他側
    縁と衝合自在な衝合部を設けて、前記固定側ブラケット
    に対して前記昇降側ブラケットを押し付ける状態に迄、
    前記アジャストレバーを回動させた状態で、前記衝合部
    が前記揺動腕の他側縁を押して、前記第一、第二の係合
    歯同士を互いに係合させる事を特徴とするチルト式ステ
    アリング装置。
  2. 【請求項2】互いに逆方向の螺子孔を形成した1対のナ
    ットが、それぞれ固定側ブラケットに形成した長孔に、
    この長孔に沿う移動のみ自在に係合しており、各ナット
    が、アジャストボルトの両端部に形成された雄螺子部に
    それぞれ螺合している、請求項1に記載されたチルト式
    ステアリング装置。
  3. 【請求項3】アジャストボルトの頭部が、固定側ブラケ
    ットの長孔に対して、長孔に沿う移動のみ自在に係合し
    ており、前記アジャストボルトと螺合するアジャストナ
    ットが、アジャストレバーの基部に固定されている、請
    求項1に記載されたチルト式ステアリング装置。
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