JPH0751028A - 天草微粉末およびこれを用いたトコロテン - Google Patents

天草微粉末およびこれを用いたトコロテン

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JPH0751028A
JPH0751028A JP5218181A JP21818193A JPH0751028A JP H0751028 A JPH0751028 A JP H0751028A JP 5218181 A JP5218181 A JP 5218181A JP 21818193 A JP21818193 A JP 21818193A JP H0751028 A JPH0751028 A JP H0751028A
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agar
amakusa
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water
powder
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JP5218181A
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English (en)
Inventor
Yasushi Nanishi
靖 名西
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Kansai Paint Co Ltd
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Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 天草からトコロテンを短時間で簡易に得る。 【構成】 天草を水洗し、水分量5重量%以下となるま
で乾燥させた後、JIS標準フルイ500μを通過する
ように微粉化してなる天草微粉末およびこの天草微粉末
を70℃以上に加熱された水にて抽出して得られる抽出
液を細孔が250μm 以下の濾材にて濾過してなる濾液
をトコロテン原液とするトコロテン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天草を微粉化してなる
天草微粉末およびこれを用いたトコロテンに関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】トコロテンは歴史的に見
ても古くから利用されている食品である。その製造方法
は、まず採取された天草をいったん天日等で乾燥する。
この間に、漂白され、乾燥後は付着している土石類や貝
類、微細生物を叩き落とし、更に十分に水洗される。水
洗された天草は、釜内にて水とともに加圧煮熱され、煮
汁が得られる。この煮汁がトコロテン原液であり、冷却
すると凝固する。この凝固物がトコロテンとして食され
ている。
【0003】従来の方法において、加圧煮熱時間は約7
〜15時間程度かかるのが通例であり、採取された天草
からトコロテンを作るまでに長時間を必要としている。
トコロテンを製造する上で、抽出工程である加圧煮熱時
間を短縮することは経済的にみても重要である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは加圧煮熱時
間を短縮するため鋭意研究を行った結果、特定の方法で
天草を微粉化した天草微粉末を抽出し濾過することによ
って目的とするトコロテンを得ることができることを見
出した。
【0005】すなわち本発明は、天草を水洗し、水分量
5重量%以下となるまで乾燥させた後、JIS標準フル
イ500μを通過するように微粉化してなる天草微粉末
を提供するものである。
【0006】さらに本発明は、上記天草微粉末を70℃
以上に加熱された水にて抽出して得られる抽出液を細孔
が250μm 以下の濾材にて濾過してなる濾液をトコロ
テン原液とするトコロテンを提供するものである。
【0007】本発明においては、採取された天草をよく
揉みほぐすなどして十分に水洗して、付着している土石
類、貝類などを取除き、乾燥工程を経た後に微粉化が行
なわれる。乾燥工程における天草の乾燥は、天日、乾燥
機などによって行なうことができ、乾燥は天草中の水分
量が5重量%以下となるまで行なうことが好ましい。水
分量が5重量%を超える状態では微粉化を行ない難くな
る。乾燥工程においては、天草の脱色、漂白も生じる。
【0008】天草の微粉化は微粉化装置によって容易
に、短時間で行なうことができる。微粉化装置として
は、衝撃式微粉砕機、振動式微粉砕機、遠心式微粉砕
機、回転式微粉砕機、ボールミル式微粉砕機等が使用で
きる。微粉化は、得られる天草微粉末がJIS標準フル
イ500μを通過する微粉末になるように行なわれる。
粉砕された天草粉末は、例えば篩によって分級され、J
IS標準フルイ500μを通過できない粉末は再度微粉
化装置にかけることによって目的とする粒度の微粉末と
することができる。
【0009】天草の微粉末がJIS標準フルイ500μ
を通過できない大きな粒子であるとトコロテン原液を得
るための熱水による抽出に長時間が必要となり、本発明
の目的を達成できなくなる。天草を微粉化するに際し
て、天草を微粉化装置で処理するのに取扱いを容易にす
るために必要に応じて天草を前もって裁断しておいても
よい。この裁断は天草を乾燥させる前であってもよい
し、乾燥後に行なってもよい。この裁断にはカッターミ
キサーなどを使用することができる。
【0010】上記のようにして得られる天草微粉末は7
0℃以上に加熱された熱水によって抽出される。抽出時
間は、通常1〜20分間、好ましくは3〜15分間であ
る。また、熱水は沸騰水であってもよい。この抽出にお
ける天草微粉末と水との量の比率は抽出液が冷却によっ
て凝固する割合であればよく、通常、前者:後者の重量
比率で0.5:100〜20:100の範囲が適してい
る。また抽出の際には加圧下または常圧下にて加熱して
もよい。
【0011】上記抽出によって得られた抽出液は、細孔
が250μm 以下、好ましくは50μm 以下の濾材にて
濾過され、混入している繊維などが除去されることによ
ってトコロテン原液が得られる。濾過方法としては公知
の方法、例えば自然濾過、吸引濾過、加圧濾過などが適
宜用いられる。上記濾過は、煮汁が冷えて凝固しないう
ちに行なうことが必要であり、濾材としては、羊毛、木
綿、ガラス繊維、合成繊維および金属繊維などの各種織
物;有孔金属板;砂、砂利、アスベスト、木炭およびケ
イソウ土などの充填層;素焼板およびアランダムなどの
多孔体;不織布;紙など公知のものを使用できる。
【0012】これらのうち簡便さの点で織物、不織布、
紙などが有利であり、特にこれらを袋としたものは、袋
の中に煮汁を入れ濾過を行なうことによって、目詰りが
起って濾過速度が小さくなっても、袋を絞ることによっ
て圧力を加えることができ、容易に濾過時間を短縮でき
るため好ましい。
【0013】上記濾材の細孔は250μm 以下であるこ
とが必要であるが、250μm より大きい場合には、煮
汁中に混入している繊維が十分に濾過されず、濾液中に
繊維が多量に残存してしまい、この濾液を用いたトコロ
テンの風味(舌ざわり感)を低下させてしまうことにな
る。得られた抽出液は濃度調整のため熱湯などで希釈す
ることもできる。
【0014】本発明において使用される天草は寒天原藻
として用いられる海藻であればいずれであってもよく、
例えば、マクサ、イトテングサ、ヒメテングサ、オニク
サ、キヌクサ、オオブサ、エゾテングサ、ヒラクサ、ヨ
レクサ、オバクサ、カタオバクサ、チャボオバクサ、ユ
イキリ、シマテングサ、ムカデノリ、カタノリ、サクラ
ノリ、ニクムカデ、スチムカデ、オゴノリ、オオオゴノ
リ、クビレオゴノリ、カタオゴノリ、シラモ、トゲカバ
ノリ、カバノリ、ツルシラモ、イツツギヌ、トゲキリン
サイ、キリンサイ、オオキリンサイ、タチイバラ、ヒモ
イバラ、スジイバラ、ヒメイバラノリ、イバラノリ、イ
タニソウ、スギノリ、イボノリ、ホソイボノリ、イギ
ス、ハネイギス、ハリイギス、ケイギス、ツノイギス、
フトイギス、エゴノリ等が使用できる。
【0015】前記のようにして得られるトコロテン原液
は、冷却することによって凝固し、トコロテンとなる。
【0016】
【作用および発明の効果】本発明者らは、天草を乾燥さ
せることによって微粉化できること、また特定粒度以下
の微粉末とすることによって容易に短時間で天草の有効
成分を熱水にて抽出できること、さらに特定の細孔を有
する濾材にて濾過することによって風味(舌ざわり感)
の良いトコロテンを得ることができることなどを見出
し、本発明を完成させたものである。本発明によって、
前もって微粉化した天草微粉末を作成しておくことによ
り、該粉末から短時間でトコロテン原液を得ることがで
き、トコロテンとして供することができるようになる。
【0017】すなわち、従来はトコロテンを食したい場
合、抽出に長時間かかるため、かなり前に抽出しておく
必要があり、得られるトコロテン原液又はトコロテンを
保存しておく場所も必要であった。一方、本発明による
と、食したい場合、天草微粉末からすぐに抽出できるの
で、トコロテン原液又はトコロテンを前もって保存して
おく必要はなくなる。本発明によって、ティーバックか
らお茶を入れる要領で、天草微粉末の入ったバックから
トコロテン原液を得てトコロテンを作成することも可能
である。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 マクサ1,000重量部を水道水で十分に洗浄した。洗
浄中、手でマクサを揉みほぐしながら付着土石類・貝類
を除去した。次いで、カッターミキサーで裁断した。こ
のときの裁断された天草の大きさは3〜5cm以下であっ
た。次いで、乾燥機にて90℃で5時間乾燥させて12
0重量部の乾燥物を得た。得られた乾燥物は暗赤色で、
水分量は4重量%であった。この天草乾燥物をアトマイ
ザーにかけ微粉化した。得られた粉末をJIS125μ
標準フルイにてフルイ分けした。フルイを通過した天草
微粉末の粒子径を顕微鏡で観察したところ200μ以下
の大きさであった。この天草微粉末2重量部を90℃の
熱水100重量部に加え、10分間攪拌し、次いで濾材
として東洋ろ紙No.3(有効孔径6μm )を使い吸引
濾過をし90重量部のトコロテン原液を得た。得られた
トコロテン原液は僅かに濁りのある微黄色であった。3
℃で1時間放置したところゼリー状に凝固しトコロテン
が得られた。このトコロテンは舌ざわりがなめらかで良
好な風味を有していた。
【0019】実施例2〜3および比較例1〜2 海から採取された混合天草(マクサ・ヒラクサ・オオブ
サ・オニクサ)を揉みながら真水で十分に洗浄し、付着
土石類・貝類を除去した。洗浄して得られた混合天草
1,000重量部をカッターミキサーで裁断した。この
時の裁断された天草の大きさは5cm以下であった。次い
で殺菌灯を内蔵した乾燥機にて80℃で10時間乾燥さ
せた。得られた乾燥物は暗黄褐色で120重量部で、3
重量%の水分を含有していた。この乾燥天草類をピンデ
ィスクロータ(回転式微粉砕機)を使用して微粉化し
た。次いでJIS500μ標準フルイおよびJIS12
5μ標準フルイを使用して下記の3段階に分級した。 ・JIS500μフルイ不通過:粒子の最大長約600
μ〜3mm ・JIS500μフルイ通過、JIS125μフルイ不
通過:粒子の最大長約200μ〜800mm ・JIS125μフルイ通過:粒子の最大長約200μ
以下 分級されたこれらの粉末を使用して後記表1に示す条件
にて熱水中に抽出し、比較例2以外においては東洋ろ紙
No.3を用いて濾過した後、3℃で1時間放置した。
この時のゲル形成状態および得られたトコロテンの風味
を評価した。これらの結果を表1に示す。
【0020】実施例4〜10および比較例3〜5 天日で1週間乾燥されたマクサ1,000重量部を土石
・貝類を除去後カッターミキサーで裁断し、次いでボー
ルミルで20時間粉砕した。得られた乾燥天草類は黄土
色で約900重量部で、4.3重量%の水分を含有して
いた。この天草微粉末をJIS500μ標準フルイおよ
びJIS125μ標準フルイを使用して実施例2と同様
に3段階に分級した。分級されたこれらの粉末を使用し
て後記表1に示す条件にて熱水中に抽出し、比較例5以
外は表1に示す濾材を用いて濾過した後、氷水中で冷却
させた。冷却10分後にゲル形成状態を評価した。ま
た、得られたトコロテンの風味も評価した。なお、さら
に冷却を続けてもゲル形成状態に変化はなかった。これ
らの試験結果を表1に示す。
【0021】表1中における(注)は以下のとおりであ
る。 (注1):東洋濾紙社製、商品名「円筒濾紙 R8
6」、保留粒子径約1μm。 (注2):東洋濾紙社製、商品名「円筒濾紙 R8
4」、保留粒子径約8μm。
【0022】表1において、ゲル形成状態およびトコロ
テンの風味の評価は下記に従って行なった。 ゲル形成状態:○・・・ゲルが全体に良好に形成される △・・・一部分にゲルが形成される ×・・・ゲルが全く形成されない トコロテンの風味:○・・・舌ざわりがなめらかで良好 △・・・舌ざわりにざらつきがあり、劣る −・・・試験せず
【0023】
【表1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天草を水洗し、水分量5重量%以下とな
    るまで乾燥させた後、JIS標準フルイ500μを通過
    するように微粉化してなる天草微粉末。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の天草微粉末を70℃以上
    に加熱された水にて抽出して得られる抽出液を細孔が2
    50μm 以下の濾材にて濾過してなる濾液をトコロテン
    原液とするトコロテン。
  3. 【請求項3】 濾材の細孔が50μm 以下である袋にて
    濾過を行なってなることを特徴とする請求項2記載のト
    コロテン。
JP5218181A 1993-08-09 1993-08-09 天草微粉末およびこれを用いたトコロテン Pending JPH0751028A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110118590A (ko) 2010-04-23 2011-10-31 페르메렉덴꾜꾸가부시끼가이샤 양식어에 기생하는 외부 기생충의 구제 방법
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