JPH0750690Y2 - 半導体圧力センサの温度補償回路 - Google Patents

半導体圧力センサの温度補償回路

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JPH0750690Y2
JPH0750690Y2 JP3054590U JP3054590U JPH0750690Y2 JP H0750690 Y2 JPH0750690 Y2 JP H0750690Y2 JP 3054590 U JP3054590 U JP 3054590U JP 3054590 U JP3054590 U JP 3054590U JP H0750690 Y2 JPH0750690 Y2 JP H0750690Y2
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JP
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temperature
pressure sensor
semiconductor pressure
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compensation
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信芳 田原
正道 畑中
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は半導体方式の圧力センサの零温度特性を改善す
るための半導体圧力センサの温度補償回路に関する。
〔従来の技術〕
一般に、半導体方式の圧力センサは、シリコンダイヤフ
ラムに拡散またはイオン打ち込みによって4個のゲージ
抵抗を形成し、これらのゲージ抵抗をブリッジ接続した
もので、小型,軽量,高感度であるという利点がある反
面、零温度係数や感度温度係数が大きいという欠点を有
している。
そして、半導体圧力センサの感度温度補償は、定電流で
駆動するなどして改善できるものの、零温度補償は圧力
センサのブリッジ回路を構成する四辺を半導体素子のフ
ルブリッジとして、相互に補償する手段が採用されてい
る。しかし、辺を構成する各半導体素子の温度係数にば
らつきがあるため、これのみでは特性不十分であり、半
導体素子の一部に温度係数の小さな抵抗を直列または並
列に付加して温度係数を調整し、温度特性の改善を図っ
ている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記のように半導体素子のフルブリッジ
構成にするとか、その外部に温度係数の小さな抵抗を直
列または並列に付加して行う零温度補償はいずれも一次
補償であり、より高精度な補償が必要な場合は、温度特
性として二次項が目立つようになる。すなわち、零温度
特性は必ずしも温度に対して直線ではなく、上記のよう
な温度補償では二次関数を含んだ特性が目立つようにな
り、抵抗のみの線形回路では限界が生じ、温度に対する
非直線補償が必要とされる。
この非直線補償は圧力センサの温度を正確に測定し、非
線形回路またはソフトウェアによる補正量の演算などを
CPUを介在させて行うため、高度な回路構成が必要とな
って、コスト高になるとともに、回路が複雑化してしま
うという問題点がある。
そこで、本考案は上記事情を考慮してなされたもので、
その目的とするところは、簡単な回路で、容易に零温度
補償を行うことのできる半導体圧力センサの温度補償回
路を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、本考案にあっては、半導
体圧力センサを定電流で動作させる定電流回路と、上記
半導体圧力センサのインピーダンス温度特性により駆動
電圧が変化するのを所定の温度で極性反転させる絶対値
回路と、この絶対値回路の出力電圧と半導体圧力センサ
の出力電圧を加算する加算器とを備え、上記半導体圧力
センサの零温度補償を行うことを特徴とする。
〔作用〕
上記の構成を有する本考案にあっては、限定された温度
範囲において、零温度特性に二次関数を含んでいると
き、使用温度の下限、中心、上限の3点を基準として中
心温度付近に温度特性の変移点、つまり二次関数の頂点
がある場合、温度補償の方向を反転させ、中心温度付近
を基準に下限または上限温度方向に同一方向の温度補償
を行うことによって、零温度補償を改善させるようにし
た。ここで、半導体圧力センサの駆動電圧は温度の関数
であるため、これを温度センサとして利用すれば、補償
すべき圧力センサの特性と温度補償情報が同時に得られ
ることになる。
〔実施例〕
以下に本考案の実施例を図面に基づいて説明する。第1
図に本考案の一実施例による半導体圧力センサの温度補
償回路を示す。第1図に示すように、本実施例による温
度補償回路は半導体圧力センサ1,定電流回路2,差動増幅
回路3,絶対値回路4,加算器5および直流電源6から大略
構成されている。
半導体圧力センサ1は圧力の印加によって抵抗値の変化
する4個の拡散抵抗r1,r2,r3,r4によりホイートストン
ブリッジ回路を構成している。そして、直流電源6から
定電圧ダイオードZDへの電流を定電圧ダイオードZDを動
作させるために固定抵抗器R1によって制限し、定電流回
路2においては定電圧ダイオードZDの電圧を、可変抵抗
器R2と固定抵抗器R3により分圧したものを演算増幅器A1
に与え、固定抵抗器R4との組合わせにより、圧力センサ
1に定電流を供給する。この圧力センサ1の出力電圧は
演算増幅器A2,A3および固定抵抗器R5〜R8からなる差動
増幅回路3で増幅される。
ここで、演算増幅器A2の非反転入力端子の電圧である圧
力センサ1の出力電圧Vaは、定電流検出の固定抵抗器R4
の電圧と圧力センサ1の駆動電圧の約1/2とを加えた値
にほぼ等しく、したがって演算増幅器A2の動作により反
転入力端子の電圧Vbも同電位となり、この電圧Vbが絶対
値回路4の演算増幅器A5の非反転入力端子に印加され
る。
また、可変抵抗器R2の調整点電位は、使用温度の中心値
(本実施例では20℃)において圧力センサ1の出力電圧
Vaと等しくなるように設定し、演算増幅器A4の出力端子
を本実施例による温度補償回路の信号グランドGとし、
上記絶対値回路4のグランドも接続し、この電位を基準
として差動増幅を行って、差動増幅回路3の出力電圧Vc
が得られる。この信号グランドGを基準とすると、圧力
センサ1の出力電圧Vaは圧力センサ1の駆動電圧が温度
によって変化することから、第2図(A)に示すように
下限温度(5℃)では「−」、中心温度(20℃)では
「0」、上限温度(35℃)では「+」の電圧となる。
絶対値回路4は演算増幅器A5,A6と、ダイオードD1,D2お
よび固定抵抗器R9,R10,R11から構成され、信号グランド
Gの電位を基準として温度が変化したときの圧力センサ
1の出力電圧Vaとの電位差を絶対値に変換し、第2図
(B)に示すような絶対値出力電圧Vdとなる。この場
合、ダイオードD1,D2の極性を逆にすれば、出力される
絶対値の極性が逆になり、固定抵抗器R9とR10との比を
変えれば、温度の中心値を基準にして利得の異なる絶対
値回路を得ることができる。
また、圧力センサ1と差動増幅回路3の温度特性におい
て、補償すべき極性と中心温度からの下側、上側の補償
量が決定したら、ダイオードD1,D2の極性および固定抵
抗器R9とR10との比を設定し、全体の補償量を加算器5
の固定抵抗器R12,R13の比で決定し、固定抵抗器R14と演
算増幅器A7で加算して正規化すれば、第2図(C)に示
す未補償の出力の電位が、同図(D)に示すような補償
後の特性の回路出力電圧Veとなって出力される。
以上のように、本実施例の温度補償回路は、使用温度
(5℃〜35℃)の下限(5℃)、中心(20℃)、上限
(35℃)の3点を基準として中心温度(20℃)付近に温
度特性の変移点、つまり二次関数の頂点がある場合、温
度補償の方向を反転させ、中心温度付近を基準に下限ま
たは上限温度方向に同一方向の直線近似をとって温度補
償を行うことで、零温度補償を改善させるようにしたも
のである。
そして、ある限定された温度範囲において、零温度特性
に二次関数を含んでいるとき、半導体圧力センサ1のイ
ンピーダンスの温度係数を利用し、特性の改善を図って
いる。すなわち、半導体圧力センサ1は出力感度の直線
性を改善するために定電流電源で作動させるが、圧力セ
ンサ1のインピーダンスの温度係数は1500〜3300ppm/℃
と大きく、この圧力センサ1の駆動電圧は温度の関数で
あるため、これを温度センサとして利用すれば、補償す
べき圧力センサの特性と温度補償情報が同時に得られる
ことになる。
ところで、本実施例では半導体圧力センサ1の使用温度
範囲を例えば20±15℃とし、温度特性として20℃を基準
に二次曲線を描く場合を想定し試算する。そして、20℃
を基準として35℃の誤差を100%と定めた場合、べき数
Nを変化したときの20〜35℃の直線に対する偏差を誤差
とする。
通常、半導体圧力センサのべき数Nは2乗程度であり、
補正すべき温度範囲(5℃〜20℃、または20℃〜35℃)
の中心部分(12.5℃および27.5℃)で誤差が最大にな
る。すなわち、半導体圧力センサ1のべき数を2.0とす
ると、誤差は温度が20℃で0、21℃で6%、22℃で12
%、23℃で16%、24℃で20%、25℃で22%、26℃で24
%、27℃で25%、28℃で25%、29℃で24%、30℃で22
%、31℃で20%、32℃で16%、33℃で12%、34℃で6
%、35℃で0となる。このように誤差の最大は25%に改
善され、つまり第2図(C),(D)に示すように元の
誤差の1/4にすることができる。
尚、本考案は上記実施例に限らず種々の変更が可能であ
る。例えば、上記実施例では二次項の頂点を中心温度
(20℃)としたが、必ずしも中心温度とはならないの
で、可変抵抗器R2を調整して任意の温度に設定すれば、
一段と最適な零温度補償が可能となる。
〔考案の効果〕
以上説明したように、本考案によれば、半導体圧力セン
サの駆動電圧が温度の関数であるため、これを温度セン
サとして利用し、補償すべき圧力センサの特性と温度補
償情報を同時に得られるようにしたから、零温度特性に
二次関数を含んでいても、高度な回路構成が不要とな
り、コストを低減するとともに、回路を簡略化して正確
な温度補償を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る半導体圧力センサの温度補償回路
の一実施例を示す回路図、 第2図(A),(B),(C),(D)は第1図におけ
る各部の電位を示す出力波形図である。 1……半導体圧力センサ、2……定電流回路、3……差
動増幅回路、4……絶対値回路、5……加算器、6……
直流電源。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体圧力センサを定電流で動作させる定
    電流回路と、上記半導体圧力センサのインピーダンス温
    度特性により駆動電圧が変化するのを所定の温度で極性
    反転させる絶対値回路と、この絶対値回路の出力電圧と
    半導体圧力センサの出力電圧を加算する加算器とを備
    え、上記半導体圧力センサの零温度補償を行うことを特
    徴とする半導体圧力センサの温度補償回路
  2. 【請求項2】上記半導体圧力センサの零温度特性のべき
    数項を、同圧力センサのブリッジ電圧の温度特性に基づ
    いて温度補償を行う請求項1記載の半導体圧力センサの
    温度補償回路。
JP3054590U 1990-03-27 1990-03-27 半導体圧力センサの温度補償回路 Expired - Lifetime JPH0750690Y2 (ja)

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