JPH1096675A - 温度補償回路及び温度補償方法 - Google Patents

温度補償回路及び温度補償方法

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JPH1096675A
JPH1096675A JP25304796A JP25304796A JPH1096675A JP H1096675 A JPH1096675 A JP H1096675A JP 25304796 A JP25304796 A JP 25304796A JP 25304796 A JP25304796 A JP 25304796A JP H1096675 A JPH1096675 A JP H1096675A
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temperature
temperature compensation
compensation
region
output voltage
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JP25304796A
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Yoshiaki Tasai
義明 太斎
Masaya Kito
正弥 鬼頭
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Saginomiya Seisakusho Inc
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Saginomiya Seisakusho Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補償精度を向上するとともに、部品点数の増
大を抑制してオフセット電圧の誤差を低減する。 【解決手段】 温度補償用抵抗R1は、半導体ひずみゲ
ージの温度係数をみかけ上変化させることで、第1温度
補償領域において、ブリッジ回路BRの温度補償を行
い、ブリッジ回路BRは、第1温度補償領域が温度補償
された出力電圧信号Sout を補償回路13に出力し、補
償回路は、温度補償電圧信号がオフセット電圧信号とし
て入力され、ブリッジ回路BRの出力電圧信号Sout の
温度補償を行うので、ブリッジ回路の出力電圧信号は、
第1温度補償領域及び第2温度補償領域のそれぞれで温
度補償がなされ、オフセット電圧誤差をより低減でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ひずみゲー
ジを用いたセンサの温度補償回路及び温度補償方法に係
り、特に水圧、油圧、冷媒圧等の圧力を検出する圧力セ
ンサの温度補償回路及び温度補償方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ひずみゲージを用いた圧力センサ
は、ゲージ率が高く小さい圧力(ひずみ)の検出に適し
ており、使用温度範囲内ではヒステリシス、ゼロドリフ
ト等がなく、安定性がよく疲労寿命にも優れている。
【0003】しかしながら、ゲージ率に温度依存性があ
り、半導体ひずみゲージを構成するブリッジ回路の出力
電圧は温度補償を行う必要がある。温度補償としては、
オフセット電圧の温度補償を行うオフセット温度補償及
び感度の温度補償を行う感度温度補償がある。
【0004】図8に従来の半導体ひずみゲージを有する
圧力センサを用いた圧力検出ユニットの概要構成図を示
す。圧力検出ユニット50は、測定対象流体の圧力を検
出し、圧力検出電圧信号Soutを出力する半導体ひずみ
ゲージ51と、オフセット電圧信号Voff’を出力する
オフセット電圧回路52と、圧力検出電圧信号Sout及
びオフセット電圧信号Voff’を加算し、増幅して圧力
検出信号Vout’を出力する増幅回路53と、を備えて
構成されている。
【0005】半導体ひずみゲージ51は、大別すると、
印加された圧力に比例した圧力検出電圧を出力するため
のブリッジ回路BRと、ひずみゲージS1 〜S4を有
し、ブリッジ回路BRに所定の電流を供給するための電
流源ISと、オフセット電圧の温度補償を行うためのオ
フセット電圧温度補償抵抗R1 ’と、ひずみゲージS1
に並列に接続された感度温度補償抵抗R2 と、ひずみゲ
ージS4に直列に接続され、ブリッジ回路BRのオフセ
ット電圧のバランスを調整するためのオフセット電圧バ
ランス抵抗R3 と、を備えて構成されている。
【0006】オフセット電圧回路52は、基準電源電圧
VREFに基づいてオフセット電圧信号Voff ’を出力す
るOPアンプ55を備えて構成されている。次に概要動
作を説明する。電流源ISにより所定の電流が供給され
た状態で、外部の測定対象流体から圧力が印加される
と、ブリッジ回路BRのひずみゲージS1 〜S4に発生
したひずみによりブリッジ回路BRの電圧バランスが崩
れ、印加された圧力に比例した圧力検出電圧信号Sout
が出力される。
【0007】上記従来の圧力検出ユニット50において
は、オフセット電圧の温度補償を行うべく、半導体ひず
みゲージ51を構成するオフセット電圧温度補償抵抗R
1 ’の抵抗値を適宜設定する。これにより、図9中に実
線あるいは波線で示すように、温度T1 及び温度T3に
おいて、オフセット電圧が等しくなるように調整してい
た。
【0008】しかしながら、オフセット電圧曲線の曲率
までは補正していなかったため、温度T2 において、本
来のオフセット電圧と比較してΔV’の温度補償誤差が
発生してしまうという問題点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点を解決すべ
く、従来においては、非線形特性を有するサーミスタ、
ダイオード等の素子を用いたり、マイクロコンピュータ
を用いてディジタル方式によりオフセット電圧の温度補
償を行う方式などが提案されているが、計算が複雑で補
償精度が低かったり、部品点数が多くコストがかかるた
め、安価な圧力センサに用いることはできないという問
題点があった。
【0010】そこで本発明の目的は、補償精度を向上す
るとともに、部品点数の増大を抑制してオフセット電圧
の誤差を低減することが可能な温度補償回路及び温度補
償方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、半導体ひずみゲージを有す
るブリッジ回路の出力電圧信号の温度補償を行う温度補
償回路において、温度補償を行うべき温度範囲を温度T
SEP で第1温度範囲及び第2温度範囲に分割し、前記ブ
リッジ回路を構成する一の抵抗に並列に接続され、前記
第1温度領域あるいは第2温度領域のうちいずれか一方
の温度領域である第1温度補償領域において前記半導体
ひずみゲージの温度係数をみかけ上変化させる温度補償
用抵抗と、順方向電流が流れ始める温度がほぼ温度TSE
P であるとともに、前記第1温度領域あるいは前記第2
温度領域のうち前記第1温度補償領域とは異なる温度領
域である第2温度補償領域において前記ブリッジ回路の
出力電圧信号の温度−出力電圧特性の温度補償を行える
温度依存素子を有し、前記ブリッジ回路の出力電圧信号
と逆の温度−出力電圧特性を有する温度補償電圧信号を
出力する理想ダイオード回路と、前記温度補償電圧信号
がオフセット電圧信号として入力され、前記ブリッジ回
路の出力電圧信号の温度補償を行う補償回路と、を備え
て構成する。
【0012】請求項1記載の発明によれば、温度補償用
抵抗は、第1温度領域あるいは第2温度領域のうちいず
れか一方の温度領域である第1温度補償領域において半
導体ひずみゲージの温度係数をみかけ上変化させること
により、第1温度補償領域のいてブリッジ回路の温度補
償を行い、ブリッジ回路は第1温度補償領域が温度補償
された出力電圧信号を補償回路に出力する。
【0013】これと並行して理想ダイオード回路は、第
1温度補償領域とは異なる温度領域である第2温度補償
領域において、ブリッジ回路の出力電圧信号と逆の温度
−出力電圧特性を有する温度補償電圧信号を補償回路に
出力する。これらの結果、補償回路は、温度補償電圧信
号がオフセット電圧信号として入力され、ブリッジ回路
の出力電圧信号の温度補償を行う。
【0014】請求項2記載の発明は、半導体ひずみゲー
ジを有するブリッジ回路の出力電圧の温度補償を行う温
度補償方法において、温度補償を行うべき温度補償対象
温度領域を温度TSEP で第1温度領域及び第2温度領域
に分割し、前記第1温度領域あるいは第2温度領域のう
ちいずれか一方の温度領域である第1温度補償領域にお
いて前記ブリッジ回路の出力電圧の温度補償を行うブリ
ッジ回路補償工程と、順方向電流が流れ始める温度がほ
ぼ温度TSEP であるとともに、前記第1温度領域あるい
は前記第2温度領域のうち前記第1温度補償領域とは異
なる温度領域である第2温度補償領域において前記ブリ
ッジ回路の出力電圧信号の温度−出力電圧特性に対して
温度補償を行える温度依存素子を有する理想ダイオード
の温度−出力特性を用いて、温度補償量を算出する温度
補償量算出工程と、前記温度補償量に基づいて、前記ブ
リッジ回路の出力電圧の温度補償を行う温度補償工程
と、を備えて構成する。
【0015】請求項2記載の発明によれば、ブリッジ回
路補償工程は、第1温度領域あるいは第2温度領域のう
ちいずれか一方の温度領域である第1温度補償領域にお
いて前記ブリッジ回路の出力電圧の温度補償を行う。温
度補償量算出工程は、第1温度補償領域とは異なる温度
領域である第2温度補償領域においてブリッジ回路の出
力電圧信号の温度−出力電圧特性に対して温度補償を行
える温度依存素子を有する理想ダイオードの温度−出力
特性を用いて、温度補償量を算出する。
【0016】これらの結果、温度補償工程は、得られた
温度補償量に基づいて、ブリッジ回路の出力電圧の温度
補償を行う。
【0017】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して本発明の好適
な実施形態を説明する。第1実施形態 図1に半導体ひずみゲージを有する圧力センサを用いた
圧力検出ユニットの概要構成図を示す。
【0018】圧力検出ユニット10は、大別すると、測
定対象流体の圧力を検出し、圧力検出電圧信号Soutを
出力する半導体ひずみゲージ11と、理想的なダイオー
ドの電圧−電流特性を有し、温度補償電圧信号Vd を出
力する理想ダイオード回路12と、圧力検出電圧信号S
out及び温度補償電圧信号Vd を加算し、増幅して圧力
検出信号Voutを出力する増幅回路13と、を備えて構
成されている。
【0019】半導体ひずみゲージ11は、大別すると、
ひずみゲージS1 〜S4を有し、印加された圧力に比例
した圧力検出電圧を出力するためのブリッジ回路BR
と、ブリッジ回路BRに所定の電流を供給するための電
流電圧源ISと、オフセット電圧の温度補償を行うため
のオフセット電圧温度補償抵抗R1 と、ひずみゲージS
1 に並列に接続された感度温度補償抵抗R2 と、ひずみ
ゲージS4に直列に接続され、ブリッジ回路BRのオフ
セット電圧のバランスを調整するためのオフセット電圧
バランス抵抗R3 と、を備えて構成されている。
【0020】図2に理想ダイオード回路の回路構成図を
示す。理想ダイオード回路12は、高電位側電源VCCに
一端が接続され、第1温度補償領域と第2温度補償領域
を分割するための温度(=TSEP )を設定するための抵
抗R21と、抵抗R21の他端にアノードが接続され、低電
位側電源GNDにカソードが接続されたダイオードD1
と、高電位側電源VCCに一端が接続された抵抗R22と、
抵抗R22の他端に一端が接続され、他端が低電位側電源
GNDに接続された抵抗R23と、抵抗R21とダイオード
D1 の中間接続点に入力抵抗R11を介して反転入力端子
が接続され、抵抗R22と抵抗R23の中間接続点に非反転
入力端子が接続されたOPアンプ15と、OPアンプ1
5の反転入力端子にアノードが接続され、OPアンプの
出力端子にカソードが接続されたダイオードD2 と、O
Pアンプ15の出力端子にアノードが接続されたダイオ
ードD3 と、OPアンプ15の反転入力端子に一端が接
続され、ダイオードD3 のカソードに他端が接続された
抵抗R12と、を備えて構成されている。
【0021】図1の圧力検出ユニット10において、ブ
リッジ回路の出力である出力電圧信号Soutは、オフセ
ット電圧温度補償抵抗R1 とひずみゲージS1 の合成抵
抗をRS、すなわち、 RS=R1 ・S1 /(R1 +S1 ) とすると、 Sout =(RS ・(S4+R3 )−S2 ・S3 )・I /(RS+S2+S3 +S4+R3 )……(1) で表せる。式(1)において、 Sout =0 とする条件は、上辺が零となる場合、すなわち、 RS ・(S4+R3 )−S2 ・S3 =0 ……(2) で表される。
【0022】この式(2)において、温度T1 及び温度
T2 の場合のひずみゲージS1 〜S4の抵抗値は温度の
関数であるので、温度T1 及び温度T2 を変数として連
立方程式を立て、オフセット電圧補償抵抗R1 とオフセ
ット電圧バランス抵抗R3 を定める。
【0023】ここで、温度補償前、すなわち、オフセッ
ト電圧補償抵抗R1 を設けない場合のブリッジ回路BR
の出力した出力電圧信号Sout の温度−出力電圧特性が
図3に符号aで示すようなものであるとする。この場合
に、オフセット電圧温度補償抵抗R1 を設けることによ
り温度補償を行うと、温度T1 から温度T2 (=温度T
SEP に相当)までの温度領域(=第1温度補償領域に相
当)では、オフセット誤差ΔVは減少する。
【0024】しかしながら、温度T2 から温度T3 まで
の温度領域(第2温度補償領域に相当)ではオフセット
誤差ΔVは逆に大きくなってしまい、得られる電圧は図
3に符号bで示すように大きく下降してしまうこととな
る。そこで、ブリッジ回路の出力電圧信号に対して図4
に示す温度−出力電圧特性を有する理想ダイオード回路
12を用いて温度補償を行う。すなわち、図4に示す温
度−出力電圧特性により温度T2 から温度T3 までの温
度領域で温度補償を行う。
【0025】ここで、理想ダイオード回路12の動作に
ついて説明する。理想ダイオード回路12を構成するO
Pアンプの一方の入力信号である入力信号Vtは温度が
上昇すると電圧が下がるように設定されており、負の温
度係数を有する素子、この例では、ダイオードD1 を用
いることにより生成している。また、正の温度係数を有
する素子の場合はダイオードD2、D3 の向きを逆にす
ればよい。
【0026】この入力信号Vtの電圧は、温度T2 以上
の場合には、オフセット基準電圧Voffよりも低くなる
ため、理想ダイオード回路12の出力電圧Vdは温度が
高くなるのに比例して高くなる。一方、温度T2 未満の
温度では、入力信号Vtの電圧は、オフセット基準電圧
Voff よりも高くなるため、理想ダイオード回路の出力
電圧Vdはオフセット基準電圧Voff を保つこととな
る。
【0027】この場合において、オフセット基準電圧V
off の電圧は圧力検出ユニット10の出力する圧力検出
信号Voutのオフセット電圧(例えば、0.5[V])
に設定されている。これらの結果、温度T2 から温度T
3 までの温度領域で温度補償がなされ、圧力検出信号V
out の波形は図3に符号cで示すようなものとなり、温
度補償誤差ΔVは従来の温度補償誤差ΔV’と比較して
約1/2となり、高精度な圧力検出を行うことができ
る。
【0028】また、理想ダイオード回路12を構成する
OPアンプ15は、従来におけるオフセット電圧回路に
おいてバッファとして用いていたOPアンプ55(図8
参照)を用いることもできるので、コスト上昇を抑制し
て温度補償誤差を半減することが可能となる。
【0029】以上の第1実施形態の説明においては、第
1温度補償領域である温度T1 〜T2の温度領域につい
て、オフセット電圧温度補償抵抗R1により温度補償を
行い、第2温度補償領域である温度T2〜T3 を理想ダ
イオード回路12により温度補償を行っていたが、逆に
第1温度補償領域である温度T1 〜T2の温度領域につ
いて、理想ダイオード回路12により温度補償を行い、
第2温度補償領域である温度T2〜T3 をオフセット電
圧温度補償抵抗R1により温度補償を行うように構成す
ることも可能である。
【0030】また、上記説明においては、オフセット電
圧の温度補償についてのみ説明したが、感度の温度補償
についても本発明の適用が可能である。第2実施形態 上記第1実施形態においては、ブリッジ回路BRの出力
電圧信号Sout の温度特性が図3に符号a示すように上
に凸の場合について説明したが、図6に符号aで示すよ
うに出力電圧信号Sout の温度特性が下に凸の場合につ
いて説明する。
【0031】この場合において、第1実施形態の理想ダ
イオード回路12に代えて、図5に示す理想ダイオード
回路20を用いる。理想ダイオード回路20は、高電位
側電源VCCに一端が接続され、第1温度補償領域と第2
温度補償領域を分割するための温度(=TSEP )を設定
するためのた抵抗R21と、抵抗R21の他端にアノードが
接続され、低電位側電源GNDにカソードが接続された
ダイオードD1 と、高電位側電源VCCに一端が接続され
た抵抗R22と、抵抗R22の他端に一端が接続され、他端
が低電位側電源GNDに接続された抵抗R23と、抵抗R
21とダイオードD1 の中間接続点に入力抵抗R11を介し
て反転入力端子が接続され、抵抗R22と抵抗R23の中間
接続点に非反転入力端子が接続されたOPアンプ15
と、OPアンプ15の反転入力端子にカソードが接続さ
れ、OPアンプの出力端子がアノードに接続されたダイ
オードD2 ’と、OPアンプ15の出力端子にカソード
が接続されたダイオードD3 ’と、OPアンプ15の反
転入力端子に一端が接続され、ダイオードD3 ’のアノ
ードに他端が接続された抵抗R12と、を備えて構成され
ている。
【0032】図1の圧力検出ユニット10において、ブ
リッジ回路の出力である出力電圧信号Soutは、オフセ
ット電圧温度補償抵抗R1 とひずみゲージS1 の合成抵
抗をRS、すなわち、 RS=R1 ・S1 /(R1 +S1 ) とすると、 Sout =(RS ・(S4+R3 )−S2 ・S3 )・I /(RS+S2+S3 +S4+R3 )……(3) で表せる。式(3)において、Sout =0とする条件
は、上辺が零となる場合、すなわち、 RS ・(S4+R3 )−S2 ・S3 =0 ……(4) で表される。
【0033】この式(4)において、温度T1 及び温度
T2 の場合のひずみゲージS1 〜S4の抵抗値は温度の
関数であるので、温度T1 及び温度T2 を変数として連
立方程式を立て、オフセット電圧補償抵抗R1 とオフセ
ット電圧バランス抵抗R3 を定める。
【0034】ここで、温度補償前、すなわち、オフセッ
ト電圧補償抵抗R1 を設けない場合のブリッジ回路BR
の出力した出力電圧信号Sout の温度−出力電圧特性が
図6に符号aで示すようなものであるとする。この場合
に、オフセット電圧温度補償抵抗R1 を設けることによ
り温度補償を行うと、温度T2(=温度TSEP に相当)
から温度T3 までの温度領域(=第2温度補償領域に
相当)では、オフセット誤差ΔVは減少する。
【0035】しかしながら、温度T1から温度T2 まで
の温度領域(第1温度補償領域に相当)ではオフセット
誤差ΔVは逆に大きくなってしまい、得られる電圧は図
6に符号bで示すように大きく上昇してしまうこととな
る。そこで、ブリッジ回路BRの出力電圧信号に対して
図7に示す温度−出力電圧特性を有する理想ダイオード
回路20を用いて温度補償を行う。すなわち、図7に示
す電圧−電流特性により温度T1から温度T2までの温度
領域で温度補償を行う。
【0036】ここで、理想ダイオード回路20の動作に
ついて説明する。理想ダイオード回路20を構成するO
Pアンプの一方の入力信号である入力信号Vtは温度が
上昇すると電圧が下がるように設定されており、負の温
度係数を有する素子、この例では、ダイオードD1 を用
いることにより生成している。また、正の温度係数を有
する素子の場合は、D2 ’、D3 ’の向きを逆向きとす
ればよい。
【0037】この入力信号Vtの電圧は、温度T2 以上
の場合には、オフセット基準電圧Voffよりも低くなる
ため、理想ダイオード回路12の出力電圧Vdはオフセ
ット基準電圧Voff を保つこととなる。一方、温度T2
未満の温度では、入力信号Vtの電圧は、オフセット基
準電圧Voff よりも高くなるため、理想ダイオード回路
の出力電圧Vdは温度が低くなるのに比例して高くな
る。
【0038】この場合において、オフセット基準電圧V
off の電圧は圧力検出ユニット10の出力する圧力検出
信号Voutのオフセット電圧(例えば、0.5[V])
に設定されている。これらの結果、温度T1 から温度T
2 までの温度領域で温度補償がなされ、圧録検出信号V
out の波形は図6に符号cで示すようなものとなり、温
度補償誤差ΔVは従来の温度補償誤差ΔV’と比較して
第1実施形態と同様に約1/2となり、高精度な圧力検
出を行うことができる。
【0039】また、理想ダイオード回路20を構成する
OPアンプ15は、従来におけるオフセット電圧回路に
おいてバッファとして用いていたOPアンプ55(図8
参照)を用いることができるので、コスト上昇を抑制し
て温度補償誤差を半減することが可能となる。
【0040】以上の第2実施形態の説明においても、第
1温度補償領域である温度T1 〜T2の温度領域につい
て、オフセット電圧温度補償抵抗R1により温度補償を
行い、第2温度補償領域である温度T2〜T3 を理想ダ
イオード回路12により温度補償を行っていたが、逆に
第1温度補償領域である温度T1 〜T2の温度領域につ
いて、理想ダイオード回路12により温度補償を行い、
第2温度補償領域である温度T2〜T3 をオフセット電
圧温度補償抵抗R1により温度補償を行うように構成す
ることも可能である。
【0041】また、上記説明においては、オフセット電
圧の温度補償についてのみ説明したが、感度の温度補償
についても適用が可能である。上記第1実施形態及び第
2実施形態においては、理想ダイオード回路12と理想
ダイオード回路20とを別回路として構成していたが、
予めOPアンプの非反転入力端子及び出力端子の間に二
組の逆方向に接続したダイオードD2、D3、D2’、D3
’ を設けておき、実際に半導体ひずみゲージを接続し
てから、いずれか一組のダイオードD2、D3 (又はダ
イオードD2’、D3 ’)を残して、他方の組のダイオ
ードD2’、D3 ’(又はダイオードD2、D3 )の接続
を切るように構成することも可能である。
【0042】また理想ダイオード回路12又は理想ダイ
オード回路20の抵抗R21をトリミング等によりその抵
抗値を変更することができるように構成すれば、第1温
度補償量域と第2温度補償量域を分割する温度TSEP を
容易に設定することが可能である。
【0043】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、温度補償
用抵抗は、第1温度領域あるいは第2温度領域のうちい
ずれか一方の温度領域である第1温度補償領域において
半導体ひずみゲージの温度係数をみかけ上変化させるこ
とにより、第1温度補償領域のいてブリッジ回路の温度
補償を行い、ブリッジ回路は第1温度補償領域が温度補
償された出力電圧信号を補償回路に出力し、理想ダイオ
ード回路は、第1温度補償領域とは異なる温度領域であ
る第2温度補償領域において、ブリッジ回路の出力電圧
信号と逆の温度−出力電圧特性を有する温度補償電圧信
号を補償回路に出力し、補償回路は、温度補償電圧信号
がオフセット電圧信号として入力され、ブリッジ回路の
出力電圧信号の温度補償を行うので、ブリッジ回路の出
力電圧信号は、第1温度補償領域及び第2温度補償領域
のそれぞれで温度補償がなされるため、ブリッジ回路の
出力電圧信号のオフセット電圧の曲率に合わせて補正す
ることができ、オフセット電圧誤差をより低減すること
が可能となる。
【0044】また、理想ダイオード回路を構成するに際
し、オフセット電圧回路にバッファとして用いていたO
Pアンプを流用することにより、コスト上昇を抑制し
て、高精度の温度補償を行うことが可能となる。請求項
2記載の発明によれば、ブリッジ回路補償工程は、第1
温度領域あるいは第2温度領域のうちいずれか一方の温
度領域である第1温度補償領域において前記ブリッジ回
路の出力電圧の温度補償を行い、温度補償量算出工程
は、第1温度補償領域とは異なる温度領域である第2温
度補償領域においてブリッジ回路の出力電圧信号の温度
−出力電圧特性に対して温度補償を行える温度依存素子
を有する理想ダイオードの温度−出力特性を用いて、温
度補償量を算出し、温度補償工程は、得られた温度補償
量に基づいて、ブリッジ回路の出力電圧の温度補償を行
うので、ブリッジ回路の出力電圧信号は、第1温度補償
領域及び第2温度補償領域のそれぞれで温度補償がなさ
れるため、ブリッジ回路の出力電圧信号のオフセット電
圧の曲率に合わせて補正することができ、オフセット電
圧誤差をより低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の圧力検出ユニットの概要構成図
である。
【図2】第1実施形態の理想ダイオード回路の回路構成
図である。
【図3】第1実施形態の圧力検出ユニットの動作説明図
である。
【図4】第1実施形態の理想ダイオード回路の動作説明
図である。
【図5】第2実施形態の理想ダイオード回路の回路構成
図である。
【図6】第2実施形態の圧力検出ユニットの動作説明図
である。
【図7】第2実施形態の理想ダイオード回路の動作説明
図である。
【図8】従来の圧力検出ユニットの概要構成図である。
【図9】従来の問題点の説明図である。
【符号の説明】
10 圧力検出ユニット 11 半導体ひずみゲージ 12 理想ダイオード回路 13 増幅回路 15 OPアンプ BR ブリッジ回路 D1 、D2、D3 ダイオード R1 オフセット電圧温度補償抵抗 R3 オフセット電圧バランス抵抗 Sout 圧力検出電圧信号 S1〜S4 ひずみゲージ Vd 温度補償電圧信号 Vout 圧力検出信号 Voff オフセット電圧信号 Vt 入力信号

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ひずみゲージを有するブリッジ回
    路の出力電圧信号の温度補償を行う温度補償回路におい
    て、 温度補償を行うべき温度範囲を温度TSEP で第1温度範
    囲及び第2温度範囲に分割し、 前記ブリッジ回路を構成する一の抵抗に並列に接続さ
    れ、前記第1温度領域あるいは第2温度領域のうちいず
    れか一方の温度領域である第1温度補償領域において前
    記半導体ひずみゲージの温度係数をみかけ上変化させる
    温度補償用抵抗と、 順方向電流が流れ始める温度がほぼ温度TSEP であると
    ともに、前記第1温度領域あるいは前記第2温度領域の
    うち前記第1温度補償領域とは異なる温度領域である第
    2温度補償領域において前記ブリッジ回路の出力電圧信
    号の温度−出力電圧特性の温度補償を行える温度依存素
    子を有し、前記ブリッジ回路の出力電圧信号と逆の温度
    −出力電圧特性を有する温度補償電圧信号を出力する理
    想ダイオード回路と、 前記温度補償電圧信号がオフセット電圧信号として入力
    され、前記ブリッジ回路の出力電圧信号の温度補償を行
    う補償回路と、 を備えたことを特徴とする温度補償回路。
  2. 【請求項2】 半導体ひずみゲージを有するブリッジ回
    路の出力電圧の温度補償を行う温度補償方法において、 温度補償を行うべき温度補償対象温度領域を温度TSEP
    で第1温度領域及び第2温度領域に分割し、 前記第1温度領域あるいは第2温度領域のうちいずれか
    一方の温度領域である第1温度補償領域において前記ブ
    リッジ回路の出力電圧の温度補償を行うブリッジ回路補
    償工程と、 順方向電流が流れ始める温度がほぼ温度TSEP であると
    ともに、前記第1温度領域あるいは前記第2温度領域の
    うち前記第1温度補償領域とは異なる温度領域である第
    2温度補償領域において前記ブリッジ回路の出力電圧信
    号の温度−出力電圧特性に対して温度補償を行える温度
    依存素子を有する理想ダイオードの温度−出力特性を用
    いて、温度補償量を算出する温度補償量算出工程と、 前記温度補償量に基づいて、前記ブリッジ回路の出力電
    圧の温度補償を行う温度補償工程と、を備えたことを特
    徴とする温度補償方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009240821A (ja) * 2002-07-25 2009-10-22 Covidien Ag 引きずり検知能を有する電気外科用ペンシル
WO2011111125A1 (ja) * 2010-03-12 2011-09-15 パナソニック株式会社 信号処理装置、デジタル出力マイクロホンユニット
JP2012002741A (ja) * 2010-06-18 2012-01-05 Yamatake Corp 物理量センサ
JP2014228525A (ja) * 2013-05-27 2014-12-08 株式会社リコー 傾斜角補正装置、傾斜角補正プログラム、傾斜角補正方法、撮像装置

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