JPH07506879A - 走行中の糸のための加熱装置 - Google Patents

走行中の糸のための加熱装置

Info

Publication number
JPH07506879A
JPH07506879A JP6501093A JP50109394A JPH07506879A JP H07506879 A JPH07506879 A JP H07506879A JP 6501093 A JP6501093 A JP 6501093A JP 50109394 A JP50109394 A JP 50109394A JP H07506879 A JPH07506879 A JP H07506879A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yarn
thread
heating
heating device
support
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6501093A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3634860B2 (ja
Inventor
シッパース,ハインツ
バウアー,カール
ブルスケ,ヨハネス
フィッシャー,マーティン
フランク,ベンノ
モルヘンネ,ジークフリート
デデケン,ラルフ
シュトレッペル,ヘルベルト
Original Assignee
バルマーク アクチエンゲゼルシヤフト
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by バルマーク アクチエンゲゼルシヤフト filed Critical バルマーク アクチエンゲゼルシヤフト
Publication of JPH07506879A publication Critical patent/JPH07506879A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3634860B2 publication Critical patent/JP3634860B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D02YARNS; MECHANICAL FINISHING OF YARNS OR ROPES; WARPING OR BEAMING
    • D02JFINISHING OR DRESSING OF FILAMENTS, YARNS, THREADS, CORDS, ROPES OR THE LIKE
    • D02J13/00Heating or cooling the yarn, thread, cord, rope, or the like, not specific to any one of the processes provided for in this subclass

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Thermotherapy And Cooling Therapy Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 走行中の糸のための加熱装置 [技術分野] 本発明は、加熱装置、特に、例えば走行中の糸を加熱するための加熱管のような 細長く延びた加熱体に関するものである。
この形式の加熱装置は、例えば仮撚り式捲縮機において適用されている。
[背景技術] 仮撚り式捲縮プロセスにおいて走行中の化学合成繊維糸を加熱するための装置は 公知である。一般に該加熱装置はレールを有し、該レールは、所定の温度に加熱 可能な長く延びた加熱室内に敷設されており、かつ、前記レールを介して糸は、 加熱されるために糸支持体、所TR「ウェブ」上に氾ってガイドされる。
合成繊維糸に延伸処理及び熱固定処理を施すための管状の県東上げ擦過体は公知 である。
例えばドイツ連邦共和国特許出願広告第1303384号明細書には、糸の巻掛 けられる県東上げ擦過体が開示されている。該県東上げ擦過体は回転対称形を成 し、糸進入始端部にビードを有しており、しかも該県東上げ擦過体は、糸進入始 端部から糸進出終端部へ向かって糸の延伸温度から熱固定温度へ連続的に昇温加 特表千7−506879 (3) 熱可能であり、かつ、糸が急ピッチねじ山の形で巻掛けられるように成形・配置 されている。この公知の県東上げ擦過体は構造が複雑で、製造のためにコスト高 になる多数の作業段階を必要とする。その上、該県東上げ擦過体は、当今の高速 度処理法に課されている確実性をもって稼働することはできない。
当今の仮撚り式捲縮機では糸は極めて高い速度で走行する。従って、加熱室内に 支配している温度もそれに相応して高いために糸は、加熱装置の加熱表面と接触 する際に損傷を受ける虞れがある。更にまた、走行中の糸を損傷なしに確実に加 熱することを保証するために、簡単な方式で糸走行経路を加熱表面から均等な高 さのところに維持することは困難であり、特にカーブした加熱室内では殊更困難 になる。そればかりでなく、公知の加熱装置では、糸走行経路の規定の長さや規 定のカーブ曲率を、大した経費をかけずに変更することは不可能である。
このような加熱装置は、フィルムテープやフィラメントを加工したり処理したり する場合にも適用されるので、以下に糸について云々する場合、この糸という概 念には常に、フィルムテープ及びフィラメントも一緒に含まれているものとする 。
糸のための熱可塑性材料としては特にポリアミド又はポリエチレンテレフタレー ト(PA6.PA6.6)が考慮に入れられているが、本発明は当該材料に限定 されるものではない。
[発明の開示] 本発明の課題は、全ての構成部分が高温度にあってし稼働することができ、かつ 特にセルフクリーニング効果を効果的に活用できるような加熱装置を提供するこ とである。
前記課題は、請求項1及び請求項2に夫々記載した構成手段によって解決される 。加熱装置の適切な構成と、本来の加熱表面に対する熱技術的な緊密な接続とに よって操業中に、加熱表面と糸支持体は高い温度に維持され、特に、糸に損傷を 与えることなしに、セルフクリーニングのために必要な温度以上の温度に維持す ることが可能になる。
糸支持体の高さを約0.1mm〜5mmの範囲、殊に有利には0.5mm〜3  m mの範囲に選ぶ場合には、細番手の糸でさえも高い温度で糸が燃焼する危険 が全くないことが判った。糸支持体の高さの下限筐は、加熱表面の曲率と、糸の ガイドされる螺線スロープとによって、並びに、順次に続く糸支持体間の間隔に よって規定されており、かつ、糸が加熱表面そのものに接触しないように選ばれ ねばならない。
ここで特に指摘しておくが、糸支持体と加熱表面とが特に良好に熱接触している という事実並びに、糸支持体を構成する糸支持ウェブもしくは県東上げ擦過ウェ ブが前記加熱表面に対してごく僅かな高さしか有していないという事実は、夫々 独自に、特にまた互いに相俟って、従来技術に対比して格別順著な技術改善策と なる。この改善策は、カーブした糸走行ラインで糸を加熱表面に沿ってガイドす るような各種の高温加熱器において有利に適用可能である。特に良好な熱接触は 、加熱表面と糸支持体とを一体に構成することによって、或いは熱伝導が良好に なるように前記加熱表面に糸支持体を載設することによって実現される。
また本発明の付加的な課題は、前記の特性を得ることと共に、走行中の糸に対し て、その都度の適用事例に応じた熱伝達作用を付加的に可能にするような糸用加 熱装置を提供することである。つまり本発明は、必要な熱伝達条件に応じて、広 い限度範囲の温度プロフィールを可能にするような糸加熱装置をも提供しようと するものである。特に本発明は、糸走行経路のカーブ曲率並びに糸走行経路長さ 及び県東上げ面乃至は糸接触面を変化させることのできるような加熱装置を提供 しようとする。
加熱装置に対する糸走行経路の進入口と進出口とに設けられた糸ガイドを互いに 相対運動させることによって、糸走行経路の長さを変化させることができるばか りでなく、加熱表面において糸支持体として作用する長手方向区域の幅及び/又 は高さをそれ相応に可変に構成した場合には、糸に作用する熱伝達の温度プロフ ィールも制御可能に変化させることが可能になる。
本発明のその他の有利な実施態様は、従属請求項に記載した構成手段に基づいて 得られる。
幅方向で可変の県東上げ擦過ウェブによって、加熱表面に対する糸の滞在時間を 変化させることが可能である。つまり糸の接触する加熱面積の大きさを変化する ことによって、糸に伝達する熱量も変化する。これに加えて、県東上げ擦過ウェ ブ間に介在する無接触ゾーンを相応に変化することによって、熱伝達プロフィー ルも制御可能である。実施態様の別のバリエーションは、高さを変化する県東上 げ擦過ウェブによって得られ、該県東上げ擦過ウェブは、加熱面自体と糸走行経 路との間の間隔を、一様に或いは可変に調整することを可能にする。
有利な実施態様では、加熱体は管体であり、咳管体の局面に、複数のリング又は ディスクが県東上げ擦過ウェブとして被せ嵌められている。該リングの外周面が 糸接触面もしくは県東上げ擦過面として使用され、かつ該リングを経て走行する 糸に対して熱を伝達する。
該リングはその全周にわたって均一な幅或いは連続的又は段階的に変化する幅及 び/又は均一な高さ或いは連続的又は段階的に変化する高さを有することができ る。リング相互間の軸方向間隔は一定不変であってもよく、或いは糸走行方向に 増大又は減少するか又はその他の仕方で変化することもできる。
念のために付記しておくが、ここで管体として例示した加熱表面の形状はその都 度の要求に適合させることができる。例えば本発明の思想は、扁平型加熱器又は 溝型加熱器に関連して適用することも可能である。
前記リングはその場合、加熱体の表面に切削成形された複数条の溝によって相互 に隔てられていてもよく、或いは加熱体表面に定置に又は*!l可能に配置され ていてもよい。
県東上げ擦過長さは、糸走行方向で見て加熱体の直前と直後に糸ガイドを設け、 両糸ガイドの位置を加熱体に対して相対的に、がっ/又は互いに対して相対的に 調整移動できるようにすることによって、変化することもできる。場合によって は前記糸ガイドは加熱体自体の進入口と進出口にも設けておくことが可能である 。
なお糸支持体の形態例及び調整態様例に関しては追って説明する。
ここで特記しておくべき点は、本発明の加熱装置は、加熱表面のセルフクリーニ ング温度に相当する温度範囲で操業することができることである。
この場合本発明が活用する認識は、セルフクリーニング温度が約430℃のオー ダー範囲にあり、かつ、加熱表面から被加熱糸への熱伝達作用を経ると当該糸が 、より低い例えば330℃の温度に曝されるいうことである。
本発明の手段は、例えば20デニールの細い繊度の熱可塑性合成繊維糸を例えば 毎分当り約1000mの糸速度で本発明の加熱装置を通走させる場合に特に有利 である。
事実上この手段によって、加熱表面が、擦過走行する糸からの連続的な堆積層に よって次第に増殖するような事態が自動的に防止されるので、走行中の糸に対す る加熱条件を糸の全長にわたって実質的に一定に保つことが可能である。
特にこの可能性が効果的になるのは、加熱装置が複数本の糸を同時に加熱するた めに設けられている場合である。この場合、第1の糸に所属の糸加熱ゾーンのセ ルフクリーニング段階中に、第2の糸は所属の糸加熱ゾーンを連続的に走行して いくことができ、しかも第1の糸加熱ゾーンのセルフクリーニングが、第2の糸 加熱ゾーン内を走行していく糸の品質に不都合な影響を及ぼすことはありえない 。
また糸加熱ゾーンのセルフクリーニングを規則的に行なわせるようにするために 、糸の走行下で糸加熱ゾーンを所定の時間間隔で回動又は移動させるのも有利で ある。
次に、仮撚り式捲縮機のための専用加熱装置として適用される本発明の特殊な実 施態様を説明する。
この専用加熱装置は欧州特許第0412429号明細書に記載されている。この 公知の加熱装置の第1の利点は、糸に伝達可能な加熱出力が高くかつ加熱器の長 さを短くできることであ利、また第2の利点はセルフクリーニング効果の点にあ る。
しかしながら、このセルフクリーニング効果が加熱器の全長にわたって種々異な っていることが判った。
そこでにI記の専用実施態様に係る本発明の付加的な課題は、熱可塑性の糸材料 の焼付いた残滓又は分解残滓を加熱器から掃除する必要がないように公知の加熱 器を更に改良することである。
本発明の特別の実施態様では加熱器は、糸が糸支持体に僅かしか又は全く接触し ない進入口区分を有しており、該進入口区分では糸支持体は大きな軸方向間隔を おいて配置されているにすぎない。進入口区分には単に進入口糸ガイドだけを、 また進出口区分には単に進出口糸ガイドだけを装備するのが殊に有利である。
更にまた進入口糸ガイドは冷間、つまり常温のままであるのが有利と判った。こ の理由から本発明は、進入口糸ガイドを加熱表面とは決して熱接触させないよう にする。これによって進入口糸ガイドは実質的に常温を維持するので、熱可塑性 材料が分離・分解することはない。これに対して進出口糸ガイドはセルフクリー ニング特性を有していなければならない。従って該進出口糸ガイドは加熱表面と 直接接続され、かつ、前記進入口区分に続く所謂[制御区分」の終端部に位置し ているのが有利である。
前記制御区分とは、糸がその温度目標値を得る区分である、該制御区分内には複 数の糸支持体が配置されている。該糸支持体は等しい相互間隔を有しているか、 又は、前掲の欧州特許第0412429号明細書に開示されているように可変の 相互間隔を有している。
制御区分において糸支持体を使用することによって、加熱表面から正確に規定可 能な間隔をとって糸をガイドすることが保証される。そればかりか進入口区分で は糸を加熱表面と接触させないことを保証するために、本発明では加熱装置は進 入口区分と制御区分との間で、進入口区分の加熱表面からの糸走行経路の距離が 大きくなるように、しかも殊に有利には制御区分における加熱表面から糸走行経 路が有する距離の数倍の距離になるように、段付けされる。
更に本発明ではセルフクリーニング特性を改善するために、糸支持体はウェブと して加熱表面に固着されて良好な熱伝導接触点を有している。また前記ウェブと 加熱表面とが一体の部材から製造されていること、つまり該加熱表面が複数のウ ェブと、ウェブ間にウェブと交互に設けた凹設部とから成っていてもよい、前記 の各構成手段は、加熱表面に等しい高温度にウェブを加熱し、つまり300℃〜 350℃よりも高い温度に加熱するのに適し、かつ、このような高温加熱を保証 するために特定されている。
糸支持体を本発明のように配置することによって、糸の到達温度並びに加熱温度 がセルフクリーニングを確実に達成するようなゾーンにだけ糸支持体を配置する ことが保証される。制御ゾーンでは加熱装置の正確な温度管理が殊に温度制御に よって行なわれる。この場合加熱装置に対して糸を精確にガイドすることによっ て、糸が規定の温度目標値をとることが保証される。
しかも糸支持体が可動である場合、走行中の糸に対する糸支持体の幅を可変にす ることによって糸の所謂「滞在時間」は広い限度範囲内で可変に保たれ2つまり 糸と糸支持体との接触面は、糸又は加熱体で測定された温度に関連して調整され る。進入口区分では糸を正確にガイドする必要はない、この場合の認識の発想点 は、進入口区分では糸の加熱が加熱装置と糸との間に大きな温度勾配をもって行 なわれるため、糸の正確な温度管理は望めないし、また可能でもないということ である。
制御区分における糸の加熱によって、先ず糸の外層が所望の温度をとる。しかし 糸の全横断面にわたって糸を均一に加熱することが必要である。この目的は、や はり糸支持体を大きな間隔で配置しているか、或いは糸支持体を全く配置してい ない進出口区分もしくは終端区分を、前記制御区分に後置することによって達成 される。糸が加熱装置の加熱表面と接触するのを避けるために、この進出口区分 でも、糸走行経路と加熱表面との間隔を、より大きく選び、殊に有利には制御区 分における糸走行経路と加熱表面との間の間隔の数倍に選ぶことが肝要である。
このように進出口区分もしくは終端区分を配置したことによって、熱伝達がごく 僅かであっても熱損失を防止し、かつ、制御区分において供給された熱凰を、糸 の全横断面にわたって均一に分配することが保証される。
進入口区分では、支持を受けずに自由に走行する糸の長さが大であっても甘受す ることができる。それというのは、進入口区分では糸の振動傾向が微小であるこ とが判ったからである。進入口区分は400mm〜500mmの長さが可能であ る。しかしこの長さは、経費制限のため、糸の所期の予熱を得るために必要な寸 法にされねばならないだろう。
終端区分つまり進出口区分は、いかなる場合にも進入口区分よりも短い。進出口 区分の長さは300mmに制限されているのが有利であり、殊にそれよりも短く てもよい。
進出口区分及び進入口区分における糸走行経路と加熱表面との間隔は比較的大で あり、例えば制御区分における間隔の数倍であるが、5mmに、殊に有利には3 mmに制限されている。
本発明では、糸支持体の接触長さが熱伝達に影響を及ぼすという事実を特に有利 に利用することが可能である。
糸に対する熱作用の最適化は、糸の品質と仮撚り式捲縮機における糸のテクスチ ャード加工とにとって大きな意味を持つ。この理由から本発明では、糸支持体の 接触長さを調整可能にする。これによって更に、その都度所望される糸走行速度 と糸径(繊度)とに対する熱作用の最適の調整を行なうことが可能である。これ を実施するためには、糸支持体を互換できるように加熱装置と糸支持体とを構成 するのが有利である。
熱作用を最適化するため及び該熱作用を糸走行速度と繊度に適合するために、特 に制御区域の範囲内において、糸支持体の接触長さと加熱装置の無接触長さとの 比を調整可能に構成するのが有利である。加熱装置は例えば管の形状を有し、該 管の局面には、周方向で軸方向幅の拡張する複数のウェブが設けられている。
これらのウェブは順次ずらして局面に配置することができる。これによって、管 に蔓巻線状又は螺線状に巻掛けられる糸は、ウェブが実質的に等しい接触長さを 有する区域でウェブに順次接触することができる。
特別のプロセスパラメータ、特に糸繊度と糸走行速度に対する熱作用の適合化を 常に可能にする有利な実施態様は、区分の組合せによってその長さを可変の加熱 体から成っている。
本発明の別の実施態様では、実質的に円滑な表面を有する加熱管の外周にスリー ブ又はケージを被せ嵌めることが可能であり、該スリーブ又はケージの内径は加 熱管の外径に等しく、該スリーブ又はケージの周壁は、行列毎に互いに並列され た同一形状の凹設部又は切欠き部によって穿設されている。殊に有利には、スリ ーブにおいて同一形状の凹設部又は切欠き部の行列は直径方向で対向しており、 しかも互いに並列した凹設部の行列の傍には、別の形状の凹設部を有する行列が 位置しているのが有利である。前記行列は加熱管及びスリーブの軸線に平行に位 置しているのが有利である。互いに並列した凹設部間には、該凹設部の形状に対 応して周方向に延びる同一形状のウェブが介在している。前記スリーブは、加熱 管の外周で軸方向のずれを防止されているが、回動することができる。その結果 、加熱管の外周に沿ってスリーブを徐々に回動することによって糸がウェブの汚 れていない乗上げ擦過部位を介して常にガイドされるという第1の利点が得られ る一方、ウェブの異なった形状によって広い温度範囲で糸に熱処理を施せるとい う第2の利点が得られる。
スリーブ内には同一形状のウェブ並びに凹設部が直径方向で対設されておりかつ 所定の角度間隔をおいて反復されるので、2本以上の糸のための乗上げ擦過経路 が形成される。因みに前記行列間でスリーブの軸方向に延在するウェブは本発明 の要旨にとって重要なものではない。
[図面の簡単な説明] 図1は糸をガイドするために適した本発明によるディスクの平面図である。
図2は図3の11−11線に沿った断面図である。
図3は本発明の第1実施例による加熱装置の側面図である。
図4は本発明の第2実施例による加熱装置の側面図である。
図5は本発明の第3実施例による加熱装置の側面図である。
図6は調整可能な糸ガイドを有する本発明の第4実施例による加熱装置の側面図 である。
図7は周方向で高さを変化する複数のリングを備えた加熱装置の縦断面図でおる 。
図8は互いに相対的に回動可能な糸ガイドを備えた図7に示した加熱装置の斜視 図である。
図9はウェブ幅とウェブ高さとが周方向で変化する加熱装置の平面図である。
図10は本発明による加熱装置を軸方向に見た概略図である。
図11は仮撚り式捲縮機における適用例を示す構成図である。
図12は2つの同種の糸加熱ゾーンを備えた本発明による加熱装置の汎用実施例 の概略図である。
図13は調整不能の糸加熱ゾーンと調整可能な糸加熱ゾーンとを有する本発明の 異なった実施例の概略図である。
図14は2つの異なった調整値に調整可能な糸加熱ゾーンを備えた本発明の異な った実施例の概略図であ図15は夫々2つの糸ガイドゾーンと楕円形リング又は 偏心リングとを備えた加熱装置(a + b + c + d +e)を軸方向 に見た概略図である。
図16は異なった実施例による複数のリングを備えた加熱装置の縦断面図である 。
図17は管形加熱装置の斜視図である。
図18は異なった変化実施態様による管形加熱装置の側面図である。
図19は丸め成形された状態では互いに異なった3対の糸束上げ擦過ウェブを有 する糸束上げスリーブの半製品の屋開平面図である。
図20は加熱管とその上に嵌装された糸束上げスリーブの縮尺斜視図である。
図21は相互に調整可能な複数の管区分から成る加熱管の縦断面図である。
図22は異なった態様の複数の管区分から成る加熱管の縦断面図である。
[発明を実施するための最良の形態1 次に図面に基づいて本発明の実施例を詳説する。
なお本発明の穐々異なった図示の実施例において同一の構成要素には同一の符号 を付して示した。
図3に示した加熱装置は管1を有し、以下、これを加熱管1と呼ぶ。該加熱管1 はその内部に2本の互いに平行に延在する電気的な加熱抵抗線6を支持しておす 、両加熱抵抗線は、殊に有利には、例えば酸化マグネシウム粉末又は珪酸マグネ シウム粉末のような適当な絶縁物質によって、相互にかつ前記加熱管1の内周面 から隔離されている。加熱管1は、鋼又は殊に有利には銅−アルミニウム合金の ような良熱伝導性金属から成っている。
加熱管1には、多数のリング又はディスク2が挿し嵌められている。図1及び図 2において個別に図示した前記ディスク2は円形でかつ半径方向スロット5を有 し、該半径方向スロットの内法幅は実質的に加熱管1の直径に等しく、かつ該半 径方向スロットの互いに対向する両縁は互いに平行に位置している。前記ディス ク2の外縁は中高状の凸面に成形されている。ディスク2の一方の端面には、多 数の窪み又は凹所4が設けられており、該窪み又は凹所は、互いに等間隔に、か つディスク2の軸心から等間隔をおいて位置している。ディスク2の反対側の端 面には、スペーサとしてのビン3が6設されており、該ビンのディスク軸心から の距離は、前記凹所4のディスク軸心からの距離に等しい。
ディスク2は、ディスク2から突出したビン3が、対面隣接したディスクの凹所 4内に侵入するように加熱管1に挿嵌されており、しかもディスク2は殊に有利 には、相互に所定角度だけ規則的にずらして加熱管に挿嵌されているので、前記 の半径方向スロット5の開口とビン3はいわば螺線状に加熱管を包囲し、或いは 加熱管1の軸線方向ではラスター状に互いに上下に位置している。前記ディスク 2を加熱管1の外周に固定するために、場合によっては半径方向スロット5内に U形ばね10が嵌込められていてもよく、この場合、該U形ばねの両脚片はスロ ットの対向縁に圧着し、またU形ばねの頂点は加熱管1に当接している。
ディスク2の凸面外縁は、進入口糸ガイド8を介して、ディスク2の凸面状のエ ツジによって形成された加熱装置の県東上げ擦過面に接触させられ、l111記 進入ロ糸ガイド8に対して角度をずらしかつ軸方向にずらして配置された進出口 糸ガイド9を介して該加熱装置から進出する糸をガイドするために役立つ、つま り糸7は1つの螺線に沿って加熱装置に巻掛けられ、該螺線のリード角は、進入 口糸ガイド8と進出口糸ガイド9の相互位置のずらし量に関連している。両糸ガ イドの少なくとも1つは他方の糸ガイドに対して加熱管1の軸線を中心として旋 回可能であるので、ディスク2を介して走行する糸走行経路の長さは、糸7によ って形成される螺線のリード角を変化することによって変更することができる。
進入口糸ガイド8と進出口糸ガイド9の位置は半径方向スロット5の両側に位置 し、また糸7の螺線は、該半径方向スロット5の外側のディスク2の領域に位置 している。
ディスク2は、耐熱性・耐スケール性の材料、例え特表千7−506879 ( 7) 、 ば酸化アルミニウム又は酸化チタンから成っているのが殊に有利である。デ ィスクエツジの耐摩耗性を高めるために、場合によっては該ディスクエツジに適 正な材料でコーティングを施しておき、また糸との親和性乃至は協調性を高める ために、ディスクエツジには研削加工又は研磨加工を施しておくことも可能であ る。
図4に示した本発明の実施態様は、電気的な加熱抵抗線6を内股した加熱管1か も成り、該加熱管は多数のリング2によって包囲されている。これらのリング2 は例えば鍾接によって加熱管1と固定的に接合されており、かつ等しい相互間隔 で位置している。しかし該リング2は、規則的な間隔をおいて管に裾込み加工を 施して成形されるビードから成っていてもよい、前記リングは又、加熱管1の外 周壁面に切削加工された溝によって互いに隔てられていてもよい、リング2の半 径方向に張出した局面は凸面に成形されており、かつ糸親和性或いは糸協調性を 有している。リング2は、加熱管1の加熱された外周面から隔てて糸7をガイド するために役立ち、しかも殊に有利なことには糸7は、螺線状の乗上げ経路で加 熱管1に巻掛けられつつ走行することができる。図面から判るように加熱管10 両端部には溝入口糸ガイド8と進出口糸ガイド9が配置されており、両糸ガイド の相互位置のずれ量が、糸走行経路の螺線リード角と長さを決定する。両糸ガイ ドの少なくとも一方は他方の糸ガイドに対して相対位置を調整可能である。糸ガ イドの位置調整のために要する手段は従来技術に属していて公知であるので、こ れに関する説明と図示は本明細書では省く。
図5に示した本発明の実施態様は、電気的な加熱抵抗線6を内股しかつ管全長に わたって蔓巻条体2によって包囲された加熱管1から成っている。前記蔓巻条体 2は例えば鑞接によって加熱管1と固定的に接合されている。該蔓巻条体2の外 向きの面は、凸面状に成形されかつ糸協調性を有し、すなわち乗上げて擦過する 糸7に対して可能な限り低摩擦作用を及ぼす。この場合糸7は蔓巻条体2のリー ドとは逆向きの螺線経路でガイドされる。糸7は、加熱管1の進入口と進出口と に設けられた環状の進入口糸ガイド8と進出口糸ガイド9とによって蔓巻条体2 に接触させられる。前述の実施例の場合と同様に、進入口糸ガイド8及び進出口 糸ガイド9を相対的に位置調整することも可能である。
図6には本発明の第4実施例が図示されている。この場合の管1も、加熱抵抗線 6によって加熱される加熱管である。本実施例では加熱管1は、できるだけ弾性 的な可撓性の1条の蔓巻条体2によって巻掛けられている。該蔓巻条体2は例え ば1本の金属小管であってもよく、二の場合は、加熱管1に対面した方の金属小 管面は扁平に面取りされているので、加熱管1と蔓巻条体2との間には緊密な伝 熱接触面が存在している。
蔓巻条体2と加熱管1の外周面との間の接続は摩擦接続式であるので、加熱管1 を蔓巻線状にめぐって位置している蔓巻条体2のリード角は、該蔓巻条体の一端 を他端に対して加熱管の外周面に沿ってシフトすることによって変更することが でき、これによって糸螺線経路のリード角と長さを変化させることが可能である 。
その場合、糸螺線経路の長さの変化によって生じる蔓巻条体の拡張又は緊縮は、 加熱管1の外周面における蔓巻条体の始端部を調整することによって加熱管1の 直径にそれ相応に適合することができる。
図6では、拡張(拡開)位置にある蔓巻条体2は実線によって、また緊縮位置に ある蔓巻条体2は鎖線によって示されている。
このようにして要するに加熱管上に沿った県東上げ擦過経路の長さを変化するこ とが可能である。加熱管の両端部に設けられた進入口糸ガイド8と進出口糸ガイ ド9の位置調整を行なうことができることによって、県東上げ擦過経路のリード 角も付加的に変化させることが可能になる。
図6について記載した県東上げ式加熱装置によって得られる利点は就中、広い限 度範囲で県東上げ擦過経路を変化させることができる豆にある。更にまた、異な った度合で加熱される複数の蔓巻条体を順次摺曲後して保持することによって、 県東上げ擦過経路の全長にわたって可変の温度プロフィールを実現することが可 能になる。
更に図7〜図9及び図11〜図15に示した加熱装置では、加熱管1の先進入口 及び糸道出口に夫々1つの通入口糸ガイド8と進出口糸ガイド9が位置し、前記 両糸ガイド8,9と加熱管1は、該加熱管1の周方向で互いに相対回動可能であ る。
この相対回動は、回転可能に配置された進入口糸ガイド8及び進出口糸ガイド9 又はその何れかを、定置の加熱管1と協働させることによってか、或いは定置に 配置された進入口糸ガイド8及び運出口糸ガイド9又はその何れかを、縦軸線を 中心として回転可能な加熱管1と協働させることによってか、或いは又、回転可 能な進入口糸ガイド8及び進出口糸ガイド9又はその何れかを、回転可能な加熱 管1と協働させることによって得られる。
図7に示した実施例では、進出口糸ガイド9のみが加熱管1に対して相対回動可 能であるのに対して、進入口糸ガイド8は定置に配置されている。
図7に示した実施例では、糸ガイドノツチ16によって形成される進出口糸ガイ ド9は、加熱管1の下端部に同軸的かつ回動可能に位置し、かつ回転範囲15内 で加熱管1に対して相対回動可能である。
図面から判るように、加熱管1に対して相対的に進出口糸ガイド9を回動させる と、走行中の糸7は複数のリング2に沿って1本の螺締を描くが、該螺締の幾何 学的形状(ワインディング、リード角)は、進出口糸ガイド9に設けられた糸ガ イドノツチ16の回動位置に関連している。
なお念のために付記しておくが、加熱管1は電気的な抵抗加熱装置を有し、該抵 抗加熱装置には給電用リード線6aを介して加熱電流が給電される。
更に図7〜図9及び図11〜図14に示した加熱装置は、加熱管1の先進入口及 び加熱管1の糸道出口又はその何れかにおいて、その傍を通過走行する糸7に対 して、加熱管1の外周面よりも大きな半径方向距離をとる夫々1つの進入口区分 11又は進出口区分12を有している。
進入口区分11と進出口区分12との間には制御区分13が位置しているが、該 制御区分は本実施例では、・更なる特殊性を有している。
これについては殊に図9から判るように、進入口糸ガイド8及び進出口糸ガイド 9は加熱管1に対して相対回動可能であり、これによってリング2の表面には、 回転範囲15に基づいて糸7が擦過できる角度範囲が形成される。これによって 糸とリングとの間には、可能接触面の領域が生じる。
従って糸7は、規定の角度範囲内における任意の部位に沿って、しかも、進入口 糸ガイド8及び進出口糸ガイド9と加熱管1との相対的な回動位置にその都度関 連して走行することができる。糸7によって擦過可能な角度範囲内ではリング2 は、周方向に変化するリング幅を有している。このことは、周方向座標Uに関連 してリング2の幅Bが関数B (u)に従って変化することを意味していること に他ならず、前記関数はその都度予め設定することができる。この場合の関数は 一次関数的に線形に延びる。
図9に示されている更なる特殊性は、糸7との可能接触面領域においてリング2 が、周方向に変化する高さHを有している点にある。このことは取りも直さず、 リングの高さHが周方向座標Uの関数H(u)であることを意味している。
図9に示した実施例ではリングの幅Bは、リングの高さHが漸減する周方向で漸 増している。従って当然予期できることは、リング幅Bの増大に基づいてリング 上における糸7の接触時間が増大するに伴って、リング2間の接触のない縦方向 領域においても、糸7と加熱管外周面との距離が同時に小さくなっていくために 糸に対する熱流が増加することである。
これに補足して図7及び図8が示していることは、リング2の幅、要するにウェ ブ幅が周方向で変化しない場合にも、該リング2は、糸7によって擦過可能な角 度範囲内で、周方向に変化する高さを有することができることである。
本発明のこの2つのリング態様は、互いに組合せても、また互いに別々にも実施 することができる。
更に付記しておくが、糸7が擦過走行する本発明のリングを残すようにリング状 の溝を管外周面に切削加工することによってもリングを成形することが可能であ る。
[III能について] 加熱管1から糸7への熱伝達は一方では、リング2が糸7と相俟って形成する接 触ゾーンで行なわれる。
更に糸7への熱流は、糸の接触しないリング2間の縦方向の無接触ゾーンにおい ても生じる。リング2間の環状溝の基底が走行中の糸に対して僅か数ミリメート ルの間隔を占めているにすぎず、例えば約0.5mmの間隔から最大でも約3m mの間隔に漸増するにすぎないので、加熱管1の加熱温度が約300℃以上の温 度、特にセルフクリーニング温度オーダー範囲の温度に加熱される以上、糸の接 触しない長手方向の無接触ゾーンにおいても著しい熱流が生じるものと見做すこ とができる。
従って、全体的に糸に対して作用する熱流は、加熱管の幾何学的形状に対して、 その都度設定される糸走行経路の幾何学的形状の1つの関数になる。それという のは糸の接触長さと無接触長手方向ゾーンとは、リング高さと同様に、加熱管1 に対する進入口糸ガイド8又は進出口糸ガイド9の相対位置に関連しているから である。
従ってその都度伝達される熱流は極めて精密に微調整することができる。相対的 な回動位置を極微的に変化させただけでもすでに、規定の長さの糸区分に対して 全体的に作用する熱の顕著な改蓄が得られる。
この認識を本発明は仮撚り式テクスチャード機械の適用例に効果的に活用するも のであるが、この適用例については追って説明する。
更にまた図10に示すように、本発明のリング2のその都度若干は管軸線17に 対して偏心的に位置し、この場合リングは夫々1対ずつ互いに1800ずらされ ているのが有利である。
図10に示した本発明の実施態様によって得られる付加的な利点は、加熱装置が 管軸線17に対して対称的であり、これによってその都度1対ずつ走行する糸7 .1.7.2を加工・処理するために適していることである。
図11に示した加熱装置13にはフィード機構18が前置されており、また前記 加熱装置13には、本実施例では冷却レール19として構成された冷却ゾーン並 びに、仮撚り器20及びデリベリ機構21が後置されている。
図11において更に示したように、進入口糸ガイド8及び進出口糸ガイド9は互 いに相対的に又は加熱管1に対して相対的に、加熱装置13の進出口で計測され た糸温度に関連して調整移動可能である。この調整のために、加熱管1の進出口 慣域内に配置された温度センサ22が使用され、該温度センサは、例えば夫々所 属のステップモータ23を介して通入口糸ガイド8又は進出口糸ガイド9を温度 に関連して調整移動するための出力信号を送出する。ここで明確に付記しておく べきことは、温度センサ22の測定信号には、前記加熱装置13の後方で引張り 力測定器24によって発生される糸張力信号を重畳させることができるというこ とである。
本発明によって奏せられる重要な利点は就中、加熱装置から糸へのその都度効果 的な熱伝達が、プロセスを最適化する意味合いで極めて敏感に微調整することが できる点ばかりでなく、糸走行経路の全長にわたって最善の糸性質を得るために 糸温度を極めて正確に制御できる点にある。
また図12、図13及び図14には本発明の補足的な実施例が図示されている。
この場合、図示の実施態様のみに本発明を限定することな(、各加熱装置毎に夫 々2つの糸加熱ゾーン25が配置されている。
各糸加熱ゾーン25では加熱表面に複数のウェブ2が糸走行方向に対して横方向 に固定されており、この場合、加熱表面から張出すウェブの高さは少なくとも0 .1mmであり、5mmを超えないものとする。
要するにここで重要なことは、ウェブ2の高さが、本発明の加熱装置の利点、特 にセルフクリーニング作用と敏感な制御可能性とを個別に又は同時に活用できる ようにするために、加熱表面から張出すウェブ2の高さを約5mm未満にするこ とである。
何れの場合も糸加熱ゾーン25は糸の方に向かって凸面状に湾曲されており、こ れによって1本の螺締に沿って糸を糸加熱ゾーンを介してガイドすることが可能 になる。
加熱管は、1本の螺締に沿った糸走行を簡里な形式で得るために1回転体、回転 体区分又は回転体セグメントとして構成することも可能である。
なお本発明の範囲内で使用される概念「糸加熱ゾーン」は、加熱装置から糸への 顕著な熱伝達を可能にする加熱装置領域を言う。
この加熱装置領域は、図13に示した実施態様の左手の糸加熱ゾーンから判るよ うに、例えば加熱表面に対する糸走行経路の調整可能性が設けられていない場合 には、ただ1条の糸ラインであってもよい。
また前記加熱装置領域は、図12及び図14に示すと共に、図13の右手の糸加 熱ゾーンでも示したように、加熱表面に対して1本の糸をガイドすることのでき る角度範囲であってもよい。
これに関しては図12に示したように、2つの糸加熱ゾーン25a、25bを等 しく構成することも可能である。この場合は、図示の実施態様のみに本発明を限 定することなく、リング2の幅Bを周方向に変化させることによって実現される 。序でに明記しておくが、本発明のリングは、このように凧にリング幅だけを周 方向で変化させることによっても、或いはこのリング幅の周方向変化にリング高 さHの周方向変化を組合せることによっても効果を奏することができる。
更に図13に示したように、2つの糸加熱ゾーンのうちの一方だけに、前述のよ うに周方向に変化する暢B並びに高さI4を有するリングを設け、他方の糸加熱 ゾーンの幅B並びに高さI(を一定に保つことも可能である。
この場合は、進入口糸ガイド8もしくは進出口糸ガイド9と糸加熱ゾーン25と を相対的に調整移動可能にする必要はない。それというのは、加熱表面から糸7 への熱伝達が糸加熱ゾーンの全範囲で一定であることが出発点にならなければな らないからである。
しかし念のために付記しておくが、リング高さHを周方向で変化させ、しかもそ の場合は加熱表面と走行糸とを相対的に移動調整可能にするのが、特定の適用例 にとっては有利であるのは勿論のことである。
図12の実施態様で示したように、両糸加熱ゾーンを等しく構成した場合には特 に、各糸加熱ゾーンに、夫々同期的に運動可能な進入口糸ガイド8又は進出口糸 ガイド9を配設するのが有利であり、前記の進入口糸ガイド8と進出口糸ガイド 9は、回動可能な糸ガイド支持レバー26の終端区域に配置されている。
同期的な運動可能性は適当な伝動装置を介して容易に実現することができる。し かしながら、このような伝動装置は従来技術に属していて公知であるので、本明 細書ではその詳細な説明は割愛する。
更にまた図15a〜図15eに示したように、夫々2つの糸加熱ゾーン25a、 25bを直径方向に対向配置し、この場合糸が同一稼働条件の部位を走行するよ うに進入口糸ガイド8又は進出口糸ガイド9を各糸ガイド支持レバー26に配置 することが可能である。
容易に想到できるように本発明では、リングの幅Bを段階的に変化させることも 可能である。このことは取りも直さず、該リング幅Bが部分的には一定で、特定 の円周座標において段階的に、例えば小さな幅から大きな幅へ増大することを意 味している。
前記のことは、リング高さHの変化についても同様に該当する。すなわち本発明 の思想は、例えば加熱表面と糸との間の熱伝達効率に実質的に影響を及ぼさずに 糸とリングとの接触ゾーンの横方向変動を僅かにするような糸走行領域を維持す るために、リング高さHを周方向で段階的に変化させることも包含するものであ る。
このためには、万一の糸走行を予測して、その都度の有効接触ゾーンが実質的に 等しい接触時間もしくは加熱管の外周面に対する実質的に等しい糸間隔を可能に するように、可変幅及び/又は可変高さの複数のリングを周方向で互いにずらし て配置するのが有利である。
このことは勿論、リング高さHが段階的に変化するようなリングについても当て 嵌まる。
ここで念のために明記しておくが、複数のセクタから成るリングを設け、該セク タが各セクタ当り一定の半径を有するようにすれば、段階的に変化するリング高 さHを簡単に実現することが可能である。
相互に異なった半径の隣接した2つのセクタ間の移行区域は、この場合糸を優し くいたわるように成形されねばならない。すなわち各リング半径から隣接リング 半径への唐突な変化又は角張った変化に基因した糸の損傷を避けるために、前記 移行区域には周方向で適正に丸く面取りが施されねばならない。
また図15a〜図15cに示したように、リング2の外側輪郭を少なくとも区域 的に実質的に楕円形に構成するのも有利である。この場合は、2本の糸が楕円の 互いに対向した部位に沿って走行するようにすることを付加的に提案する。
この糸走行部位は、図15a及び図15bに示したように、当該楕円の長軸に関 して対向するものであってもよく、また短軸に関して対向するものであってもよ い。
図15cには、糸走行の最も効果的な調整態様の1つが図示されており、この場 合、各県7は専ら、楕円の長軸と短軸との間で仕切られた1つの象限の範囲内を それぞれ走行する。
この場合は、加熱管1から糸7への熱伝達が進入口糸ガイド8と進出口糸ガイド 9との間で糸全長にわたって連続的に増大又は減少することが判る。本実施例で は、進入口糸ガイド8における糸と加熱管1との間に著しく大きな隔たりがあり 、この隔たりは、糸が進出口糸ガイド9の方向に走行するにつれて、見る見るう ちに減少しかつ進出口糸ガイド9では最小値をとるので、進入口糸ガイド8から 進出口糸ガイド9へ熱伝達は連続的に増大することになる。
従って進入口糸ガイド8と進出口糸ガイド9との間の糸走行経路の全長にわたっ て、極めて効果的に制御可能な熱伝達が可能である。それというのは、楕円の短 軸域の最小間隔と楕円の長軸域の最大間隔との間のリング2の全領域が活用され るからである。
それゆえに、この可能な糸接触ライン内で、進入口糸ガイド8と進出口糸ガイド 9との相対位置を所定のように調整することによって最適の熱伝達を予期するこ とが可能になり、しかもこの場合は加熱管から糸への熱伝達を連続的に増大させ ることが可能である。
従って本実施例では[楕円の互いに対向した2つの部位」とは、楕円の長軸と短 軸との交点に関して直径方向で対向する2つの円周域を意味している。
また図15d及び図15eには、加熱管1に対して偏心的に配置されたリング2 が図示されている。該リング2は円形であり、この場合リング2の円中心は加熱 管1の円中心に対して偏心距離27だけずらされている。
進入口糸ガイドと進出口糸ガイドとは各糸毎に別々に各糸支持レバー26に配置 されており、しかも各被加熱糸に対して等しい作用を及ぼすようにリング2の中 心に対して周方向に回動可能に配置されている。
このように入口糸ガイド8と進出口糸ガイド9との相対位置を調整することによ って、両糸に対して熱流を等しい影響度で作用させることが可能になる。
図15dに対して180@転回させた状況を表わす図15eが補足的に示すよう に、このようにして加熱管1から糸7に対して及ぼす最適の熱伝達作用を得るこ とも可能である。
図15dに示した例では進入する糸が、進入口糸ガイド8の領域では、加熱管1 の加熱表面に対して比較的大きな間隔を有し、かつ、進出する糸が逆に比較的小 さな間隔を有しているのに対して、図15eに示した例では進入糸及び進出糸と 加熱表面は、図15dの例とは正反対の関係にある。
図15eの例では進入する糸は進入口糸ガイド8の領域において比較的強く加熱 される。それというのは当該進入糸が、加熱管1の加熱表面に対して著しく僅か な間隔位置を占めているのに対して、進出糸は進出口糸ガイド9の領域では加熱 表面に対して比較的大きな間隔位置を占めているからである。
もっと明確に言えば、加熱表面から糸に対する熱伝達に関して、加熱装置の進入 口と進出口との間の糸走行経路に沿った加熱表面と糸との間の平均的な間隔が重 要であるばかりでなく、本発明が付加的に認識した点は、加熱表面から糸への熱 伝達が加熱表面への糸の接近につれて過速例式に増大することである。
この理由に基づいて、本発明が加熱表面に設けたリングによって、それ以上に高 いセルフクリーニング温度なしに操業することが可能である一方、糸に作用する 温度は、糸に損傷を与えることなく加熱することを可能にする。
更に本発明は、走行糸と加熱表面との間の相対位置を相応に調整する限り、異な った繊度のフィラメント糸、例えば20デニールと40デニールのフィラメント 糸に同一の加熱装置で同時に熱処理を施すことを可能にする。
このことは取りも直さず、加熱装置が複数の糸加熱ゾーンを有している場合には 、一方の糸加熱ゾーンの稼働を停止して、他方の糸加熱ゾーンを稼働させること ができることを意味している。
従って同一の加熱装置を用いて加熱表面の温度を変化又は調節することなしに、 異なった糸品質に対して異なった熱流が、単に糸走行経路と加熱装置との間の相 対位置を選択することだけによって得ることができる訳である。
以下に行なう図面の簡単な説明は、特に図16、図17及び図18に関するもの である。これらの図面が特別の説明を必要とする構成要素はその都度これを特別 に明記する。
該加熱装置は仮撚り式捲縮機において殊に有利に適用される。このような仮撚り 式捲縮機は例えばドイツ連邦共和国特許第3719050号明細書に開示されて おり、かつ、多数本の糸を巻き戻す(繰り出す)多数の供給ボビンと、各県をガ イドして加熱する複数の加熱装置と、各県をガイドして冷却する複数の冷却装置 と、各県を一時的に加熱する仮撚り器と、供給ボビンから糸を引出す入口フィー ド機構及び仮撚り器から糸を引出す出口デリベリ機構とから成っている。該仮撚 り式捲縮機を通走したのち各県は次いで巻上げボビンに巻取られる。図示の加熱 装置は、仮撚りゾーン内に配置された前述の加熱器に関するものである。
図示の加熱装置30は管状である。糸7は先ず進入口糸ガイド8を通ってガイド され次いで管の外周面に達する。当該糸は軸方向運動成分と周方向運動成分をも って管の局面を経て進出口糸ガイド9を通走する。
本実施例の進出口糸ガイド9は、管軸線を中心として回動可能であって糸ガイド ノツチ16を有するディス示を簡単にするために進入口糸ガイド8と糸ガイドノ ツチ16とは、互いに同一線上に整合させた位置で示されている。図17では、 前述のように軸方向運動成分と周方向運動成分をもって糸が管周囲を介してガイ ドされ、これによって急勾配の幅線を描くようにディスク9が回動されることが 図示されており、この操作は図18に示した実施例でも適用することができる。
進出口糸ガイド9としてのディスクの位置を回動調整することによって管に沿っ た糸の周方向巻掛けを設定することが可能である。この巻掛けは糸の曲率と同義 である。従ってこの巻掛けによって、管における又は該管に固着された糸支持体 における糸の全体的な接触が得られる。酌記糸支持体については、追って詳説す る。
加熱装置30は3つの区分、つまり進入口区分11と制御区分13と進出口区分 (終端区分)12とから成っている。進入口糸ガイド8を通走し進入口区分11 を経て糸7は制御区分13の第1番目の糸支持体31.1へ導かれる。その際進 入口では、糸に対面した加熱表面つまり進入口区分11の外周面と糸とは、制御 区分13の加熱表面つまり糸支持体31間に位置している外周面区域から糸が隔 たる距離の数倍に相当する間隔を有している。退入口糸ガイド8と制御区分13 の第1番目の糸支持体31.1との間隔は、制御区分13の糸支持体の相互間隔 の多数倍に相当している。
二こでは最大限で500mmの長さを甘受することができる。この長さは糸の振 動傾向に著しく関連している。進入口区分11の長さは、糸の効果的な予熱を可 能にするために短く選ぶのが有利である。
・加熱装置30は加熱管1の形の抵抗加熱器によって加熱される。符号6aは抵 抗加熱器の給電用リード線である。該抵抗加熱器は加熱カートリッジとして構成 されており、かつ加熱装置の全長にわたって、要するに進入口区分11と制御区 分13と進出口区分12とにわたって延在している。
加熱装置の温度調節装置は、制御区分13の有効温度実際値を検出する温度セン サを有している。この温度は制御される。従って制御区分の温度管制は極めて正 確である。
制御区分13の範囲内には多数の糸支持体31が配置されている。これらの糸支 持体31は、第1番目の糸支持体31.1を含めて全て、糸支持ウェブとして構 成されており、該糸支持ウェブは、制御区分の全周にわたって延びている。これ らの糸支持ウェブは、特定の相互間隔を有していると共に、制御区分13のその 他の周壁面区域から張出す特定の高さを有している。
糸支持ウェブの数は、糸の振動傾向並びに熱伝導率によって決定される。制御区 分の周壁面に対するウェブの高さは小さく選ぶのが有利であり、最大限で3mm であり、特に1.5mmよりも小さいのが殊に有利である。
糸は糸支持ウェブの外周面を経てガイドされる。その場合、糸は当該外周面の所 定の長さに接触する。この長さは、やはり熱伝達にとって重要なファクタとなる 。
糸の損傷を避けるためにこの接触長さは短く選ばれるが、この場合、接触長さを 短くするという要件は熱伝達という要件との相互妥協を必要とする。糸支持ウェ ブの軸方向距離も同様に熱伝達に対して影響を及ぼす。全体的に見て接触長さと 糸支持ウェブの軸方向距離との採用可能な比率は、最大限で約1:5であるが、 より小さい比率、特に1:10よりも小さい比率を採用するのが殊に有利である 。
糸走行経路に対する進入口区分の加熱表面つまり外周面の距離は、制御区分の外 周面に対比して、糸支持ウェブ31の高さの3倍乃至10倍であるが、10倍よ りも小さいのが殊に有利である。但し、この点に関する限り図面は正しい尺度で 図示されているとは言えない。
進出口区分12では糸は、ごく少数の糸支持体によってガイドされ、しかも本実 施例では制御区分13の最終番目の糸支持ウェブ31.3によってと、前述の進 出口糸ガイド9として構成された糸ガイドノツチ16を有するディスクとによっ てガイドされているにすぎない。糸走行経路に対する進出口区分12の外周面の 距離は、やはり制御区分13の外周面に対比して糸支持ウェブ31の高さよりも 数倍大であり、この場合も、進入口区分11の場合と同一の寸法限定値が当て嵌 まる。しかしながら全体的に見て進出口区分12における糸支持体の軸方向距離 は、進入口区分11の場合よりも小である。糸支持体の軸方向距離は300mm であり、殊に有利にはこれよりも小である。なお念のために付記しておくが、図 示の加熱装置は実際には、断熱ケージ内に内包され、該断熱ケージは、糸挿入用 の半径方向スリットを有し、かつ加熱管の制御区分に対して周方向ギャップを形 成している。該局方向ギャップ内で糸はガイドされる。また進入口糸ガイド8及 び、進出口糸ガイド9としてのディスクに穿設した糸ガイドノツチ16を夫々1 対ずつ配置することによって同一の加熱装置において同時に2本の糸に加熱処理 を施すことも可能である。
進入口糸ガイド8は加熱装置と可能な限り接触しないように構成されている。こ れによって進入口糸ガイド8が加熱されることはない。従って、糸の加熱時に発 生する糸残滓堆積層が進入口糸ガイド8に形成されることはない。進入口区分1 1の出口側糸ガイドは、すでに述べたように、制御区分13の第1番目の糸支持 体31.1として構成されている。制御区分13のその他の糸支持体31.2, 31.3の場合と同様に、すでに述べたように該糸支持体31.1もウェブとし て構成されているつ該糸支持ウェブは制御区分13の外周壁から切削成形されて いる。従って該糸支持ウェブは加熱装置との良好な熱伝導接触点を有している。
糸支持ウェブの高さを小さくすることによって、糸接触面でも制御温度を生ぜし めることが保証されている。
ひいては又、糸支持ウェブに引っ掛かっている糸残滓分を分解・焼却するほどに 高く、つまり300℃以上の高さに選ばれる加熱温度を糸支持ウェブ31.1゜ 31.2,31.3の糸接触面にも発生させることが保証される。従って当該糸 支持体もしくは糸支持ウェブは良好なセルフクリーニング特性を有している。
進出口糸ガイド9すなわち糸ガイドノツチ16を有するディスクは、加熱装置の 加熱管1つまり加熱カートリッジの外周面に回転可能に配置されている。これに よって、加熱カートリッジ1の温度をディスク9にも伝達するので、該ディスク でも良好なセルフクリーニング特性を予期することが可能である。
図18に示した実施例では、糸支持体としての糸支持ウェブ31.1.31.2  (また可能ならば糸支持ウェブ31.3も)は周方向の構成に特殊性を有して いる。糸支持ウェブは、周方向に漸増する軸方向幅を有している。その場合、最 狭幅の部位は、図18から容易に見て取ることができるように、制御区分外周の 1母線上に正確に位置してしているのではなくて、糸の擦過走行ラインにほぼ平 行な1本の線上に実質的に位置している。この場合前記の糸の擦過走行ラインは 変化することができる。ここでは先ず、通常の操業条件に相応した擦過走行ライ ンが選ばれねばならない。
図18の実施例では次いで、ディスクの形の進出口糸ガイド9だけでなく、進入 口糸ガイド8も加熱装置の軸線を中心として回動される。これによって加熱装置 の外周において糸走行経路は、糸支持ウェブ31の接触長さが所期の尺度をとる 領域へ、しがも接触長さと糸支持ウェブ間の自由案内長さとの比率が所期の値を とる領域へずらされる。これによって熱伝達効率のみならず、糸の走行安定性に も有利な作用を及ぼすことが可能である。しかし他面において、過度に長い接触 長さは、糸を労りつつ処理するためには所望されない過度に高い糸摩擦を惹起す ることがある。
図19には、凹設部(又は切欠き部)34,35゜36.34’ 、35’及び 36′を互いに並列させて設けたスリーブ33のスリーブ半製品32が展開した 状態で示されている。各列の凹設部は同一形状を有し、かつ等しい相互間隔を有 している。各列の凹設部間には、スリーブ半製品32に対して直角方向に延びる 結合ウェブ37,38,39.37’ 、38’ 、39’が位置しており、該 結合ウェブについては追って説明する。各列の凹設部間でスリーブ半製品32の 長手方向に延在する結合ウェブは本発明の要旨にとって重要な構成要素ではない 。
図19に示したスリーブ半製品32は、図20に示したように中空円筒体として 丸め成形された上で、加熱管1に被せ嵌められる。その場合、中空円筒体の内径 は加熱管の外径に等しい、該中空円筒体(以下、スリーブ33と呼ぶ)は加熱管 1上では軸方向ずれを防止されているが、該加熱管の外周に沿って回動可能であ り、場合によっては該回動は、それ自体周知の係止爪(図示せず)の係止解除に 関連している1図示の実施態様では、複数の凹設部34は、加熱管1の軸線に対 して平行な1つの列上に位置しかつ相互間に等幅の結合ウェブ37を形成してい る。該結合ウェブ37は糸7のための先乗上げ擦過ウェブとして使用され(但し 図面では図示を簡単にするために糸7は、円筒体をめぐる螺締形としては延在し ていない)かっ等幅である。スリーブ33が加熱管1上で回動できることによっ て、結合ウェブ32の周方向に延びる区域内では夫々、糸残滓によって汚れてい ない部位に沿って糸7を走行させることが可能になり、これによって、結合ウェ ブの、酌記温度に応じて与えられるセルフクリーニング効果も一層高められる。
図19に示した凹設部34′の列は前記凹設部34に対して直径方向で対向して おりかつ第2の糸7′のための先乗上げ経路として役立つ。
凹設部34の列の傍には、図面では台形の形で示された凹設部350列が位置し 、該凹設部35間には楔形の結合ウェブ38が位置している。この列に対して直 径方向で対向して台形状の凹設部35′と楔形の結合ウェブ38′が同様に配列 されている。従って加熱管1に沿ってスリーブ33を簡単に回動することによっ て、糸と接触している加熱面の長さを変化させることが可能である。
またスリーブ33の図示の実施態様では、互いに並列的に配列された更に異なっ た凹設部36が設けられている。該凹設部36は、軸方向では比較的狭幅の凹設 部であるが、その代りに各凹設部間には広幅の結合ウェブ39が残存し、該結合 ウェブは先乗上げ擦過ウェブとして糸7に対して、より大きな加熱面を提供する 。この凹設部36の場合も、その他の凹設部に相応して、該凹設部36に直径方 向で対向した凹設部36′の列並びに相応の結合ウェブ39′の列が設けられて おり、該結合ウェブは第2の先乗上げ経路を形成する。
加熱管1の外周面と結合ウェブの表面との間の半径方向距離は、すでにのべた設 計値に相応しおり、要するに0.5〜5mmの範回、殊に有利には0.5〜3m mの範囲内にある。
スリーブ33は、各操業条件に適合した別形状の凹設部又は切欠き部を有するこ とができる。
図21及び図22には、本発明の更に異なった実施態様が示されている。両実施 態様に共通している点は、先乗上げ擦過ウェブ又はリング2を支持する加熱管1 が複数の管区分1′から構成されていることである。
図21に示した実施態様の場合には管区分1′は夫々大径部分1a’ と小径部 分1b’ とから成り、しかも該小径部分1b’の外径は大径部分1a’の内径 に等しい。殊に有利には、大径部分1a’の内周面と小径部分1b’の外周面に ねじ山Gが切られ、該ねじ山によって個々の管区分1′を互いに螺合締結するこ とが可能である。場合によっては前記螺合締結部を止めナツトKによって確保し て、これによって管区分1′の相互位置を正確に設定することも可能である。
大径部分1a’の外周面には、前記の実施例に準拠して構成することができる糸 支持体2が夫々1つずつ設けられている。但し図21では該糸支持体は、単純な リング2として略示されているにすぎない。該リング2は大径部分1a’ を共 軸に包囲することができるが、また偏心配置されていてもよい。しかも該リング 2はその全周にわたって一様な幅を有することができ、或いは漸増幅又は段階的 に増大する幅を有していてもよい。リングへの外面は少なくとも1つの軸方向溝 によって中断されていてもよく、従ってリング2の相応の調整によって加熱管1 上におけるリング2の間の間隔を設定する以外に、乗上げる糸7の接触しないゾ ーンを付加的に生ザしぬることが可能である。
リング2を適当に形成することによって本発明の実施態様が奏する利点は、管区 分1′の回動によって個々のリング2のリング幅と相互間隔とに応じて糸接触長 さ及び無接触ゾーンを広い限度範囲内で変化させることができることである。
そればかりでなく図1乃至図20に示した前記の諸実施態様に基づいて、糸7を 管区分1′の外周面から可変の間隔で導けるようにするために、管区分1′の軸 線に対して偏心的にリング2の外周を設計すること、或いは外周に段部を設ける ことも可能である。
図22に示した実施態様が図21に示した実施態様と相違している点は、段付け された管区分1′に代えて5複数の内位スリーブ区分と複数の部位スリーブ区分 とを設け、内外位のスリーブ区分を雄ねじ山と雌ねじ山Gを介して互いに螺合締 結し、場合によっては止めナツトKによって相互位置を確保することである。
部位スリーブ区分はその外周面に、糸支持体としてのリング2を夫々1つずつ有 し、この場合リング2は、内外位のスリーブ区分から成る加熱管1の長手方向で リング幅を漸増する例として図示されている。
因みに加熱装置及び糸支持体の形状の実施態様については、その他の実施態様に 関連して述べた事項が該当する。
[産業上の利用可能性] 本発明は、加熱装置のセルフクリーニング特性の最適な活用を可能にすると同時 に、特に仮撚り式捲縮機における加熱挙動を良好にすることができる。
[符号の説明コ 1 加熱管、 1′ 管区分、 la’ 大径部分、Ib’ 小径部分、 2  糸支持体としてのリング又はディスク又は蔓巻条体又はウェブ、3 スペーサと してのビン、 4 窪み又は凹所、5 半径方向スロット、 6 加熱抵抗線、 6a 給電用リード線、7.7’ 、7.1,7゜2 糸、 8 進入口糸ガイ ド、 9 進出口糸ガイド、11 進入口区分、12 進出口区分、13 制御 区分、 15 回転範囲、16 糸ガイドノツチ、17 管軸線、18フイ一ド 機構、19 冷却レール、20仮撚り器、 21 デリベリ機構、 22 温度 上ンサ、23 ステップモータ、24 引張り力測定器、 25,25a、25 b 糸加熱ゾーン、 26 糸ガイド支持レバー、 27 偏心距離、 30  加熱装置、 31.1,31.2゜31.3 糸支持ウェブ、 32 スリーブ 半製品、33 スリーブ、 34.34’ 、35.35’ 、36.36’  凹設部(切欠き部)、 37゜37’ 、38.38’ 、39.39’ 結合 ウェブ、B リング幅、 Hリング高さ、 G ねじ山、 K 止めナツト FIG、I FIG、2 FIG、3 FIG、7 FIG、8 FI[3,9 FI[3,10 FI[3,12 FIG、13 FI[3,14 Fl[3,15 Fl[3,15 FIG、IB FI[3,19 F[G、21 FIG、22

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.特に仮撚り式捲縮機において糸(7)に加熱処理を施するために糸走行経路 に沿って延在しかつ加熱表面の上方で間隔をあけて糸(7)をガイドする加熱体 (1)を有する加熱装置において、前記加熱表面上には、糸と接触する糸支持体 として作用する複数の短い長手方向区域(2)と、該長手方向区域間に介在して 糸と接触しない区域とが設けられており、前記の糸支持体として作用する長手方 向区域(2)は、操業中にほぼ加熱表面の温度、特にセルフクリーニングのため に充分な高さの温度をとれるように形成され、かつ/又は前記加熱表面と熱接続 されていることを特徴とする、走行中の糸のための加熱装置。 2.特に仮撚り式捲縮機において糸(7)に加熱処理を施するために糸走行経路 に沿って延在しかっ加熱表面の上方で間隔をあけて糸(7)をガイドする加熱体 (1)を有する加熱装置において、加熱装置が、加熱表面に対して間隔をあけて 糸(7)を支持する相互間隔をおいて配置された複数の糸支持体(2)を有し、 該糸支持体が前記加熱表面に対して、5mm未満の高さ(H)を有し、かつ前記 加熱表面と良好に熱伝導接触していることを特徴とする、走行中の糸のための加 熱装置。 3.糸支持体(2)の高さ(H)が、0.5〜3mmの範囲内にある、請求項1 又は2記載の加熱装置。 4.複数の糸支持体(2)が、加熱表面に切削成形された溝によって互いに隔て られている、請求項1から3までのいずれか1項記載の加熱装置。 5.加熱装置が、加熱表面に対して間隔をあけて糸(7)を支持する相互間隔を おいて配置された複数の糸支持体(2)を有し、該糸支持体が前記加熱表面に対 して、5mm未満の高さ(H)を有し、かつ前記加熱表面と良好に熱伝導接触し ている、請求項1記載の加熱装置。 6.糸進入口端部と糸進出口端部とに、相対的にかつ糸走行経路に対して横方向 に調整移動可能な糸ガイド(8及び9)が設けられている、請求項1から5まで のいずれか1項記載の加熱装置。 7.糸支持体(2)が、糸(7)と前記糸支持体(2)との間に異なった接触長 さ(B)を生ぜしめるように、成形されかつ/又は糸を乗上げさせる、請求項1 から6までのいずれか1項記載の加熱装置。 8.個々の糸支持体(2)、糸支持体群又は全糸支持体(23)のための接触長 さ(B)が調整可能である、請求項1から7までのいずれか1項記載の加熱装置 。 9.2つの長手方向の区分(11,13)が設けられており、その進入口区分( 11)では糸支持体(2)が比較的大きな間隔を有しているのに対して、その進 出口区分(13)では糸支持体(2)が僅かな間隔を有している、請求項1から 8までのいずれか1項記載の加熱装置。 10.3つの長手方向の区分(11,13,12)が設けられており、その進入 口区分(11)では糸支持体(2)が大きな間隔を、その中間区分(13)では 糸支持体(2)が僅かな間隔を、またその進出口区分(12)では糸支持体(2 )が大きな間隔を有している、請求項1から9までのいずれか1項記載の加熱装 置。 11.糸支持体(2)の高さ(H)が、糸走行経路に対して横方向で異なってい る、請求項1から10までのいずれか1項記載の加熱装置。 12.糸支持体(2)間に介在する長手方向区域が、糸走行経路に対して横方向 で異なった幅を有している、請求項1から11までのいずれか1項記載の加熱装 置。 13.糸支持体(2)が加熱表面と固定的に、殊に一体に結合されている、請求 項1から12までのいずれか1項記載の加熱装置。 14.糸支持体(2)が加熱表面に対して糸(7)の横方向に調整可能である、 請求項5から12までのいずれか1項記載の加熱装置。 15.糸支持体(2)が加熱表面に対して糸(7)の長手方向に調整可能である 、請求項5から12までのいずれか1項記載の加熱装置。 16.加熱表面が管(1)の外周面によって形成されている、請求項1から15 までのいずれか1項記載の加熱装置。 17.管(1)がその軸線(17)を中心として回動可能である、請求項16記 載の加熱装置。 18.糸支持体(2)の周面が管(1)の軸線(17)に対して偏心的に位置し ている、請求項15から17までのいずれか1項記載の加熱装置。 19.糸支持体(2)がリング状でありかつ管(1)の周面に回動可能に配置さ れている、請求項18記載の加熱装置。 20.糸支持体(2)が管(1)の周面に沿って軸方向に調整可能に配置されて いる、請求項16からま19でのいずれか1項記載の加熱装置。 21.糸支持体(2)が、管(1)の外周に被せ嵌められたパーフォレーション を有するスリーブ(33)によって形成されている、請求項16記載の加熱装置 。 22.パーフォレーションが、スリーブ(33)の軸方向では同形の列を、また 周方向では異形の列を形成している、請求項21記載の加熱装置。
JP50109394A 1992-06-06 1993-06-04 走行中の糸のための加熱装置 Expired - Fee Related JP3634860B2 (ja)

Applications Claiming Priority (17)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE4218809.1 1992-06-06
DE4218809 1992-06-06
DE4222631.7 1992-07-10
DE4222631 1992-07-10
DE4228129 1992-08-25
DE4232066.6 1992-09-24
DE4232066 1992-09-24
DE4233731.3 1992-10-07
DE4233731 1992-10-07
DE4237092.2 1992-11-03
DE4237092 1992-11-03
DE4239301.9 1992-11-23
DE4239301 1992-11-23
DE4228129.6 1992-12-15
DE4244124 1992-12-24
DE4244124.2 1992-12-24
PCT/EP1993/001417 WO1993025739A1 (de) 1992-06-06 1993-06-04 Heizeinrichtung für einen laufenden faden

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07506879A true JPH07506879A (ja) 1995-07-27
JP3634860B2 JP3634860B2 (ja) 2005-03-30

Family

ID=27570642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50109394A Expired - Fee Related JP3634860B2 (ja) 1992-06-06 1993-06-04 走行中の糸のための加熱装置

Country Status (7)

Country Link
US (1) US5760374A (ja)
EP (1) EP0644960B1 (ja)
JP (1) JP3634860B2 (ja)
KR (2) KR950701992A (ja)
CN (1) CN1110587C (ja)
DE (1) DE59309787D1 (ja)
WO (1) WO1993025739A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2736938B1 (fr) * 1995-07-19 1997-08-14 Icbt Roanne Procede d'etirage-texturation par fausse torsion et nouveau type de four permettant sa mise en oeuvre
DE69510955T2 (de) * 1994-11-22 1999-12-09 Icbt Yarn Roanne Verfahren zum strecktexturieren durch falschzwirnen und ofen zur anwendung dieses verfahrens
US6021632A (en) * 1996-06-28 2000-02-08 Zinser Textilmaschinen Gmbh Device for producing thick and thin effects in a filament yarn
GB9700436D0 (en) * 1997-01-10 1997-02-26 Rieter Scragg Ltd Texturing yarn
EP1526196A3 (en) * 2003-10-20 2006-07-19 Maschinenfabrik Rieter Ag A thread heating device
DE102012003724A1 (de) * 2012-02-28 2013-08-29 Sikora Aktiengesellschaft Verfahren und Vorrichtung zur Messung der Temperatur eines strangförmigen Gutes
US20140261242A1 (en) * 2013-03-15 2014-09-18 Htp, Inc. Corrugated indirect water heater coil
CN103451792A (zh) * 2013-09-11 2013-12-18 昆山市巴城镇顺拓工程机械配件厂 一种粗羊绒纤维整形夹具
CN108342821A (zh) * 2018-04-26 2018-07-31 武汉纺织大学 一种适用于高刚性纱线针织用储纱器
DE102019003801A1 (de) * 2019-05-28 2020-12-03 Oerlikon Textile Gmbh & Co. Kg Heizvorrichtung zum Erwärmen eines laufenden Fadens
CN112210862B (zh) * 2020-09-29 2021-09-14 安徽新虹新材料科技有限公司 一种基于天然棉的抗菌纱线及其生产工艺
CN113502574B (zh) * 2021-09-10 2022-04-01 海安国洋机械科技有限公司 一种并捻机的加捻装置

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1303384B (ja) *
BE567120A (ja) * 1957-04-25
US3420983A (en) * 1966-09-21 1969-01-07 Henry W Mccard Rotating drum heater for synthetic yarn
GB1275270A (en) * 1968-07-23 1972-05-24 Teijin Ltd Apparatus for heating synthetic filaments
US4027467A (en) * 1976-06-04 1977-06-07 Smith Joseph F Uniroll false twist device and method
US4567721A (en) * 1983-11-01 1986-02-04 Teijin Limited Method for producing textured yarn
EP0332227B1 (en) * 1983-11-01 1992-02-26 TEIJIN SEIKI CO. Ltd. A non-touch type heater for heating a synthetic filament yarn
US5313776A (en) * 1987-11-17 1994-05-24 Rhone-Poulenc Viscosuisse Sa Process for manufacturing an elastic bulk yarn
EP0412429B1 (de) * 1989-08-09 1994-11-17 Barmag Ag Heizeinrichtung
US5138829A (en) * 1990-02-10 1992-08-18 Teijin Seiki Co., Ltd. Apparatus for heat treating a synthetic yarn
JP3164180B2 (ja) * 1992-07-24 2001-05-08 帝人製機株式会社 合成繊維糸条の熱処理装置
DE69200684T2 (de) * 1991-07-18 1995-03-16 Icbt Roanne Vorrichtung zur thermischen Behandlung von laufenden Garnen.
FR2693480B1 (fr) * 1992-07-08 1994-08-19 Icbt Roanne Dispositif de chauffage d'un fil en mouvement.

Also Published As

Publication number Publication date
CN1110587C (zh) 2003-06-04
EP0644960B1 (de) 1999-09-15
KR950701992A (ko) 1995-05-17
EP0644960A1 (de) 1995-03-29
KR970002558B1 (ko) 1997-03-06
JP3634860B2 (ja) 2005-03-30
DE59309787D1 (de) 1999-10-21
WO1993025739A1 (de) 1993-12-23
CN1083548A (zh) 1994-03-09
US5760374A (en) 1998-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07506879A (ja) 走行中の糸のための加熱装置
US3978192A (en) Method of drawing fibers using a microterraced drawing surface
US3376698A (en) Production of stretch or bulked textile yarns
JP3176434B2 (ja) 移動する糸の熱処理装置
JP2014525522A (ja) 複数の合成糸をガイド及びテクスチャード加工する装置
US2869312A (en) Yarn heating apparatus
JP3440272B2 (ja) 走行する糸用の調節可能な加熱装置
US5487224A (en) Device for the heat treatment of moving yarns
US5578231A (en) Heater for an advancing yarn
CN1034961C (zh) 为运动中纱线加热的装置
US6427300B2 (en) Yarn relaxation-heating method and apparatus therefor
JPS6120656B2 (ja)
RU2101400C1 (ru) Нагреватель для нагрева движущейся термопластичной нити
US4035880A (en) Apparatus for drawing and crimping yarn
US4557689A (en) Texturing machine
US6901734B2 (en) Yarn false twist texturing apparatus
TWI772598B (zh) 感應加熱輥及紡絲牽引機
US5918455A (en) Drawing/false-twist-texturizing process and novel type of oven enabling it to be implemented
CN1110482A (zh) 人造丝加热器
CN1322189C (zh) 卷曲变形机
US3461657A (en) Textile apparatus
RU2097455C1 (ru) Нагревательное устройство для нагревания нити к машине для текстурирования нити методом ложного кручения
JP2000355840A (ja) 仮撚加工機
JPS6332140Y2 (ja)
JP2573980B2 (ja) 糸条の弛緩熱処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041028

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080107

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090107

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees