JPH0750641B2 - サ−ミスタ用酸化物半導体 - Google Patents
サ−ミスタ用酸化物半導体Info
- Publication number
- JPH0750641B2 JPH0750641B2 JP60248233A JP24823385A JPH0750641B2 JP H0750641 B2 JPH0750641 B2 JP H0750641B2 JP 60248233 A JP60248233 A JP 60248233A JP 24823385 A JP24823385 A JP 24823385A JP H0750641 B2 JPH0750641 B2 JP H0750641B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- atomic
- thermistor
- oxide semiconductor
- resistance
- present
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Thermistors And Varistors (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、150℃〜500℃の範囲で温度センサとして利用
できるところの負の抵抗温度係数を有するサーミスタ用
酸化物半導体に関するものである。
できるところの負の抵抗温度係数を有するサーミスタ用
酸化物半導体に関するものである。
従来の技術 従来から良く知られているMn-Co-Ni-Cu酸化物系サーミ
スタ材料は、汎用ディスク型サーミスタとして主に用い
られてきたが、高温使用下での抵抗値変動が大きいた
め、300℃を超えるような高温度では使用することがで
きず、300℃以下の温度で使用されてきた。一方、700〜
1000℃の高温で使用できる材料としては、安定化ジルコ
ニア(ZrO2-Y2O3,ZrO2-CaO等)、Mg-Al-Cr-Fe酸化物ス
ピネル系等が開発されている(特公昭48-705号公報、特
公昭49-63995号公報、特開昭53-33756号公報)。
スタ材料は、汎用ディスク型サーミスタとして主に用い
られてきたが、高温使用下での抵抗値変動が大きいた
め、300℃を超えるような高温度では使用することがで
きず、300℃以下の温度で使用されてきた。一方、700〜
1000℃の高温で使用できる材料としては、安定化ジルコ
ニア(ZrO2-Y2O3,ZrO2-CaO等)、Mg-Al-Cr-Fe酸化物ス
ピネル系等が開発されている(特公昭48-705号公報、特
公昭49-63995号公報、特開昭53-33756号公報)。
発明が解決しようとする問題点 しかし、これらの酸化物材料も、焼成温度が1600℃を超
える高温でなければならず、通常の電気炉(最高1600
℃)を用いたのでは焼成できないものであった。その
上、これらの酸化物の焼結体であっても抵抗値の経時変
化が大きく、きわめて安定なものでさえ10%(1000時間
後)程度であり、経時安定性に問題があった。
える高温でなければならず、通常の電気炉(最高1600
℃)を用いたのでは焼成できないものであった。その
上、これらの酸化物の焼結体であっても抵抗値の経時変
化が大きく、きわめて安定なものでさえ10%(1000時間
後)程度であり、経時安定性に問題があった。
また、センサ市場から200〜500℃での安定性に優れたサ
ーミスタの要望が一段と高くなり、これに対応したサー
ミスタ材料{Mn-Ni-Al酸化物系:特開昭57-95603号公
報、 (NixMgyZnz)Mn2O4スピネル系:特開昭57-88701号公
報、(NipCoqFerAlsMnt)O4スピネル系:特開昭57-8870
2号公報等}が提案されてきたが、また評価段階であ
る。本発明者も、上記要望に対して、Mn-Ni-Cr-Zr酸化
物系(特願昭58-131265号)を提案してきた。
ーミスタの要望が一段と高くなり、これに対応したサー
ミスタ材料{Mn-Ni-Al酸化物系:特開昭57-95603号公
報、 (NixMgyZnz)Mn2O4スピネル系:特開昭57-88701号公
報、(NipCoqFerAlsMnt)O4スピネル系:特開昭57-8870
2号公報等}が提案されてきたが、また評価段階であ
る。本発明者も、上記要望に対して、Mn-Ni-Cr-Zr酸化
物系(特願昭58-131265号)を提案してきた。
本発明は、上記問題点、特に高温下での抵抗経時安定性
に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、30
0℃〜500℃でも適当な抵抗値を示し、安定に使用できる
サーミスタ用酸化物半導体を提供することにある。
に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、30
0℃〜500℃でも適当な抵抗値を示し、安定に使用できる
サーミスタ用酸化物半導体を提供することにある。
問題点を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明のサーミスタ用酸化
物半導体は、金属酸化物の焼結混合体よりなり、その金
属元素として、マンガン(Mn)60.0〜98.5原子%ニッケ
ル(Ni)0.1〜5.0原子%、クロム(Cr)0.3〜5.0原子
%、マグネシウム(Mg)0.2〜3.5原子%およびジルコニ
ウム(Zr)0.5〜28.0原子%の5種を合計100原子%含有
してなるものである。
物半導体は、金属酸化物の焼結混合体よりなり、その金
属元素として、マンガン(Mn)60.0〜98.5原子%ニッケ
ル(Ni)0.1〜5.0原子%、クロム(Cr)0.3〜5.0原子
%、マグネシウム(Mg)0.2〜3.5原子%およびジルコニ
ウム(Zr)0.5〜28.0原子%の5種を合計100原子%含有
してなるものである。
さらに、上記組成100原子%に対して、外割でケイ素(S
i)を2.0原子%以下(0原子%を含まず)含有していて
もよい。
i)を2.0原子%以下(0原子%を含まず)含有していて
もよい。
作用 この構成により、300℃〜500℃の温度範囲で、適当な抵
抗値を示し、抵抗の経時安定性に優れたサーミスタを得
ることとなる。ここで、マグネシアを固溶させた安定化
ジルコニアを用いた場合、そのセラミック微細構造は、
高抵抗を示すMn-Ni-Cr系スピネル結晶に対し、安定化ジ
ルコニアがスピネル結晶の接合部に存在し、セラミック
の緻密性を向上することとなる。ここで、ジルコニアの
粒径はスピネル粒径に対してさらに微細である。また、
安定化ジルコニアの含有量により比抵抗の調整が可能で
あり、目的とする抵抗値を得ることができる。さらに、
安定化ジルコニアはジルコニア単独で加えた場合に比較
し、上述したように緻密化を促進し熱衝撃等での特性向
上を発現することとなる。
抗値を示し、抵抗の経時安定性に優れたサーミスタを得
ることとなる。ここで、マグネシアを固溶させた安定化
ジルコニアを用いた場合、そのセラミック微細構造は、
高抵抗を示すMn-Ni-Cr系スピネル結晶に対し、安定化ジ
ルコニアがスピネル結晶の接合部に存在し、セラミック
の緻密性を向上することとなる。ここで、ジルコニアの
粒径はスピネル粒径に対してさらに微細である。また、
安定化ジルコニアの含有量により比抵抗の調整が可能で
あり、目的とする抵抗値を得ることができる。さらに、
安定化ジルコニアはジルコニア単独で加えた場合に比較
し、上述したように緻密化を促進し熱衝撃等での特性向
上を発現することとなる。
実施例 以下、本発明の実施例について説明する。
市販の原料MnCO3,NiO,Cr2O3およびMgOを含有したZrO2を
後述する表に示すようにそれぞれの原子%の組成になる
ように配合した。サーミスタ製造工程を例示すると、こ
れらの配合組成物をボールミルで湿式混合し、そのスラ
リーを乾燥後1000℃で仮焼し、その仮焼物を再びボール
ミルで湿式粉砕混合した。こうして得られたスラリーを
乾燥後、ポリビニルアルコールをバインダとして添加混
合し、所要量採って30mmφ×15mmtのブロックに成形す
る。そして、この成形体を1500℃で2時間空気中で焼成
した。こうして得られたブロックから、スライス、研磨
により厚みが150〜400μmのウエハーを取り出し、スク
リーン印刷法により白金電極を設ける。この電極付与さ
れたウエハーから所望の寸法のチップにカッティングす
る。この素子をアルゴンガス等中性ガス雰囲気もしくは
空気中でガラス管に封入し、外気から密封遮断する。リ
ード線端子は、その使用温度により、デュメット線、コ
バール線などスラグリードを用いる。このガラス封入サ
ーミスタを500℃の空気中に放置し、1000時間後の抵抗
値変化を測定した。また、初期特性として、25℃での比
抵抗およびガラス封入サーミスタとしてのサーミスタ定
数は併せて示した。このうちサーミスタ定数Bは、300
℃と500℃とで測定した2点の抵抗値から求めたもので
ある。なお、素子寸法は400μm×400μm×300μmで
あった。
後述する表に示すようにそれぞれの原子%の組成になる
ように配合した。サーミスタ製造工程を例示すると、こ
れらの配合組成物をボールミルで湿式混合し、そのスラ
リーを乾燥後1000℃で仮焼し、その仮焼物を再びボール
ミルで湿式粉砕混合した。こうして得られたスラリーを
乾燥後、ポリビニルアルコールをバインダとして添加混
合し、所要量採って30mmφ×15mmtのブロックに成形す
る。そして、この成形体を1500℃で2時間空気中で焼成
した。こうして得られたブロックから、スライス、研磨
により厚みが150〜400μmのウエハーを取り出し、スク
リーン印刷法により白金電極を設ける。この電極付与さ
れたウエハーから所望の寸法のチップにカッティングす
る。この素子をアルゴンガス等中性ガス雰囲気もしくは
空気中でガラス管に封入し、外気から密封遮断する。リ
ード線端子は、その使用温度により、デュメット線、コ
バール線などスラグリードを用いる。このガラス封入サ
ーミスタを500℃の空気中に放置し、1000時間後の抵抗
値変化を測定した。また、初期特性として、25℃での比
抵抗およびガラス封入サーミスタとしてのサーミスタ定
数は併せて示した。このうちサーミスタ定数Bは、300
℃と500℃とで測定した2点の抵抗値から求めたもので
ある。なお、素子寸法は400μm×400μm×300μmで
あった。
前表において、比較用試料は、いずれも500℃での抵抗
経時変化率が5%を越え、実用上安定性に欠けるため本
発明の範囲外とした。これに対し、本発明の範囲内の試
料は、500℃での抵抗経時変化率が全て5%以下で、安
定性が改善されていることがわかる。
経時変化率が5%を越え、実用上安定性に欠けるため本
発明の範囲外とした。これに対し、本発明の範囲内の試
料は、500℃での抵抗経時変化率が全て5%以下で、安
定性が改善されていることがわかる。
今回の試料は乾式成形後焼成したものを用いたが、ビー
ドタイプの素子でもよく、素子製造方法により何ら拘束
されるものではない。
ドタイプの素子でもよく、素子製造方法により何ら拘束
されるものではない。
なお、本発明の実施例においては原料混合および仮焼物
粉砕混合にジルコニア玉石を用いた。
粉砕混合にジルコニア玉石を用いた。
上記実施例の試料(焼結体)について元素分析を行った
結果、Zrの混入量はサーミスタ構成元素の100原子%に
対して、0.5原子%以下であった。また、メノウ玉石を
用いた場合には、Siの混入量は1原子%以下であった。
表に示した試料のうち、Siを含む試料は全てジルコニア
玉石を用いて得たものである。
結果、Zrの混入量はサーミスタ構成元素の100原子%に
対して、0.5原子%以下であった。また、メノウ玉石を
用いた場合には、Siの混入量は1原子%以下であった。
表に示した試料のうち、Siを含む試料は全てジルコニア
玉石を用いて得たものである。
さらに、本実施例で用いたZrは全てMgと反応させて得た
もの、すなわちマグネシア安定化ジルコニアである。こ
の安定化ジルコニアとしては、市販もしくはサンプルと
してメーカから入手したものを原則として用いたが、一
部はシュウ酸塩から合成し、これを用いた。
もの、すなわちマグネシア安定化ジルコニアである。こ
の安定化ジルコニアとしては、市販もしくはサンプルと
してメーカから入手したものを原則として用いたが、一
部はシュウ酸塩から合成し、これを用いた。
発明の効果 以上述べたように、本発明に係るサーミスタ用酸化物半
導体は、金属酸化物の焼結混合体よりなり、その構成金
属元素として、Mn60.0〜98.5原子%、Ni0.1〜5.0原子
%、Cr0.3〜5.0原子%、Mg0.2〜3.5原子%およびZr0.5
〜28.0原子%の5種を合計して100原子%含有している
ので、300℃〜500℃の範囲でも特性経時変化に優れてお
り、中・高温で高い信頼性が要求されている温度測定に
最も適している。すなわち、例えば電子レンジや石油燃
焼器における温度制御等の利用分野での貢献が期待でき
るものである。そして、上記構成金属元素に加えて、外
割でSiを2.0原子%以下(0原子%を含まず)を含有さ
せた場合には、焼結促進効果を示し、緻密なセラミック
スを得ることができる。
導体は、金属酸化物の焼結混合体よりなり、その構成金
属元素として、Mn60.0〜98.5原子%、Ni0.1〜5.0原子
%、Cr0.3〜5.0原子%、Mg0.2〜3.5原子%およびZr0.5
〜28.0原子%の5種を合計して100原子%含有している
ので、300℃〜500℃の範囲でも特性経時変化に優れてお
り、中・高温で高い信頼性が要求されている温度測定に
最も適している。すなわち、例えば電子レンジや石油燃
焼器における温度制御等の利用分野での貢献が期待でき
るものである。そして、上記構成金属元素に加えて、外
割でSiを2.0原子%以下(0原子%を含まず)を含有さ
せた場合には、焼結促進効果を示し、緻密なセラミック
スを得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】金属酸化物の焼結混合体よりなり、その構
成金属元素として、マンガン60.0〜98.5原子%、ニッケ
ル0.1〜5.0原子%、クロム0.3〜5.0原子%、マグネシウ
ム0.2〜3.5原子%およびジルコニウム0.5〜28.0原子%
の5種を合計100原子%含有することを特徴とするサー
ミスタ用酸化物半導体。 - 【請求項2】金属酸化物の焼結混合体よりなり、その構
成金属元素として、マンガン60.0〜98.5原子%、ニッケ
ル0.1〜5.0原子%、クロム0.3〜5.0原子%、マグネシウ
ム0.2〜3.5原子%およびジルコニウム0.5〜28.0原子%
の5種を合計100原子%含有し、かつケイ素を構成金属
元素に対して外割で2.0原子%以下(0原子%を含ま
ず)含有することを特徴とするサーミスタ用酸化物半導
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60248233A JPH0750641B2 (ja) | 1985-11-06 | 1985-11-06 | サ−ミスタ用酸化物半導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60248233A JPH0750641B2 (ja) | 1985-11-06 | 1985-11-06 | サ−ミスタ用酸化物半導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62108504A JPS62108504A (ja) | 1987-05-19 |
JPH0750641B2 true JPH0750641B2 (ja) | 1995-05-31 |
Family
ID=17175144
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60248233A Expired - Lifetime JPH0750641B2 (ja) | 1985-11-06 | 1985-11-06 | サ−ミスタ用酸化物半導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0750641B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5325896A (en) * | 1976-08-20 | 1978-03-10 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Element for controlling of temperature and humidity |
-
1985
- 1985-11-06 JP JP60248233A patent/JPH0750641B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62108504A (ja) | 1987-05-19 |
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