JPH07504948A - 繊維から疎水性エステルの除去 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 繊維から疎水性エステルの除去 技術分野 本発明は、繊維産業において布帛から疎水性エステルを除去する方法に関する。

背景技術 繊維の仕上げ中に、多くの場合において、疎水性エステルを含有する脂肪物質（ 特にトリグリセリド）を除去することが必要となる。

従って、大抵の天然繊維は油、脂肪又はワックスの形で幾分トリグ潤滑剤として 作用するように繊維に添加されそして後に除去されねばならない。

脂肪物質は、いわゆる苛性アルカリ精製により繊維から一般に除去され、ここで は繊維は高量のアルカリおよび湿潤剤で処理されそして高ｐＨおよび高温度（通 常約１００℃）で保持される。

汚れた衣類から油性汚れを除去するため洗剤にリパーゼを添加することは周知で ある（例えば米国特許４．８１０．４１４）。しかし、Ｐ、アシャイニング等： 　Ｒｅｃｅｎｔ　Ａｄｖａｎｃｅｄ　ｉｎ　ｔｈｅ　Ｄｅｔｅｒｇｅｎｔ　Ｉｎ ｄｕｓｔｒｙ。

１９９０、　３月２６〜２８日ＳＣ１で発表されたＭｅｃｈｎｉｓｔｉｃ　５ｔ ｕｄｉｅｓ　ｏｆＰｒｏｔｅａｓｅｓ　ａｎｄ　Ｌｉｐａｓｅｓ　ｆｏｒ　ｔｈ ｅ　Ｄｅｔｅｒｇｅｎｔ　Ｉｎｄｕｓｔｒｙは酵素の殆どの効果は最初の洗浄後 に見られないと述べておりそして更に１回以上の洗浄サイクル（各々は洗浄、す すぎおよび乾燥から成る）は典型的に、リパーゼによる優れた効果を得るため典 型的に必要とされる。

そのような追加の乾燥工程は繊維加工に対し経済的に禁止されるものと考えられ 、そして繊維産業において脂肪物質を除去するためのリパーゼの使用は、従って 経済的に実施できるとは思われなかった。

本発明の目的は、繊維加工中脂肪物質を除去する改善された方法を提供すること にある。

発明の開示 本発明者等は疎水性エステルが、高価な中間の乾燥工程に対する必要性なしでリ パーゼの使用により布帛から有効に除去されるプロセスを開発した。プロセスは 、繊維産業において一般に用いられる装置を用い、回分式又は連続的に実施でき る。

従って、本発明は布帛から疎水性エステルを除去するプロセスを提供し、この方 法は次の１）〜３）の逐次工程：ｌ）布帛をリパーゼの水性溶液で５０−２００ ％の浴ピックアップ比まで含浸する工程、 ２）含浸した布帛を１５−７０℃で１−２４時間インキュベートする工程および ３）洗浄し次いですすぎ、脂肪酸を除去する工程を含んでなる。

発明の詳細な記載 布帛 本発明は仕上げられた繊維から除去されることが必要である疎水性エステル（例 えばトリグリセリド又はエステルコーティング）を含有する布帛に適用できる。

例としては天然に生じるトリグリセリドの残留含量を育する天然繊維、例えば天 然の綿（典型的にはオイルおよびワックスを０．５−１．０％含１！ｒ）および 亜麻（リネン）およびウール。プロセスはまた、例えば布帛をより柔軟にそして より平滑にするため、加工中添加されたオイル又はエステル塗布を除去す工程ｌ ：リパーゼ含浸 植物又は動物起源（例えば膵臓リパーゼ）は、本発明で使用できるがしかし微細 物リパーゼは経済的理由のため好ましい。成分中に活性であることがすでに知ら れているリパーゼは本発明において使用できるがしかし、プロセスの条件はリパ ーゼに適合され得るので多くの他のリパーゼも使用できる。

例は次の微生物から由来するリパーゼである。示された特許公報はそれを引用し て本明細書に加えられる：フミコラ（Ｈｕｍｉｃｏｌａ）、例えば、Ｈ，ブレビ スポラ（ｂｒｅｖｉｓｐｏｒａ）、Ｈ，ラヌギノザ（ｌａｎｕＢｉｎｏｓａ）、 Ｈ，プレビス（ｂｒｅｖｉｓ）ｖａｒ、サーモイデア（ｔｈｅｒｍｏｉｄｅａ） およびＨ，インソレンス（ｉｎｓｏｌｅｎｓ）（Ｕｓ　４，８１０，４１４）シ ュードモナス（Ｐｓｅｕｄｏｍｏｎａｓ）　、例えば、ＰＳ・フラギー（ｆｒａ ｇｉ）、Ｐｓ、ステッツゼリ−（ｓｔｕｔｚｅｒｉ）、Ｐｓ、セパシア（ｃｅｐ ａｃｉａ）およびＰｓ。

フルオレセンス（ｆｌｕｏｒｅｓｃｅｎｓ）　（Ｗｏ　８９１０４３６１）、フ サリアム（Ｆｕｓａｒｉｕｍ）、例えば、Ｆ、オキシスポラム（ｏｘｙｓｐｏｒ ｕｍ）　（ＥＰ１３０、０６４）。

ムコール（Ｍｕｃｏｒ）（リゾムコール（Ｒｈｉｚｏｍｕｃｏｒ）ともよばれる ）、例えば、Ｍ、マイヘイ（ｍｉｅｈｅｉ）。

クロモバクテリウム（ＣｈｒｏｍｏｂａｃｔｅｒｉｕｍＸ特にＣ，ビスコサム（ ｖｉｓｃｏｓｕｍ））アスペルギルス（ＡｓｐｅｒｇｉｌｌｕｓＸ特にＡ、ニガ ー（ｎｉｇｅｒ））。

カンジダ（Ｃａｎｄｉｄａ）　、例えば、Ｃ，シリンドラセア（ｃｙｌｉｎｄｒ ａｃｅａ）（またＣ、ルゴサ（ｒｕｇｏｓａ）とよばれる）又はＣ，アンタルク チ力（ａｎｔａｒｃｔｉｃａ）（Ｗｏ　８８１０２７７５）。

商業的リパーゼの例は、リボラーゼ（ＬｉｐｏｌａｓｅＸ登録商標）（ノボノル ディスクＡ／Ｓの製品）である。

含浸溶液中に存在するリパーゼ活性は、好ましくはｔｏｏ−ｉｏ、　ｏｏ。

ＫＬＵ／　ｇ　（Ｗｏ　８９１０４３６１で定義されたリパーゼ活性に対するＫ ＬＵ単位）である。緩衝剤は使用されるリパーゼに対し適当なｐＨを維持するた め含浸物中に加えることができる。フミコラリパーゼに対し、７−１０のｐｌ（ が適当である。

通常の湿潤が、エステル基体とリパーゼ溶液間の接触を改善するため使用できる 。湿潤剤は非イオン界面活性剤、例えばエトキシル化脂肪アルコールである。例 は、ベロンウオシュ（ベロールノーベルＡＢの製品、スフエーデン）、平均１２ 個のエトキシレート基を有する線状第−Ｃｐｓ　Ｃｐｓ脂肪アルコールである。

湿潤剤はリパーゼ含浸浴に添加されるか、又はリパーゼ含浸前に別の工程で用い ることができる。

含浸浴に布帛を浸漬した後、浴ピックアップ比（すなわち浴対布帛重量比）　５ ０−２００％、好ましくは７０−１５０に達するまで通常ローラー（しわ伸ばし 機の）間で絞る。

工程２：インキュベーション 本発明のプロセスは繊維工業で通常用いられる装置を用い連続的に又は回分式に 行うことができる。従って、インキュベーション工程は、例えばパッドロール又 はジッガー（回分式）で又はＪ、ボックス中（連続的に）行うことができる。

工程３：洗浄およびすすぎ 加水分解生成物、すなわち脂肪酸、モノ−およびジグリセリドおよびグリセロー ルを除去するため通常の洗浄が使用できる。脂肪酸の除去は一般に非イオン又は アニオン界面活性剤並びにｐＨ８−１２のアルカリの使用を必要とする。

通常のすすぎが用いられ、例えば水によるくりかえしのすすぎが用いられる。カ チオン柔軟剤を最後のすすぎ工程に加えることができる。

他のプロセス工程との組合わせ 本発明に係る脂肪物質の除去に加え、綿の仕上げはデンプン−含有サイズ剤を除 去するためのα−アミラーゼによる糊抜きおよび／又は過酸化水素による漂白を 多くの場合台むであろう。これらは脂肪の除去前又は除去後に別の工程として行 うことができるがしかし好都合にはこれらの１つ又は双方は脂肪の除去と組合せ ることができ、その結果α−アミラーゼおよび／又は過酸化水素は含浸に対して 用いられるリパーゼ溶液に対して加えられる。

通常の細胞α−アミラーゼが糊抜きに対し使用でき、例えばバシラス、特にＢ、 リケニホルミス、Ｂ、アミロリケニホルミス又はＢ。

スアアロサーモフィラス由来のα−アミラーゼである。商業的α−アミラーゼ製 品の例は、ターマミル（Ｔｅｒｍａｍｙｌ）（登録商標）、アクアザイム（Ａｑ ｕａｚｙｍ）　（登録商標）ウルトラおよびアクアザイム（Ａｑｕａｚｙｍ）　 （登録商標）（ノボノルディスクＡ／Ｓの製品）である。糊抜きに対し、典型的 には含浸浴はｐＨ５−８を有しモして１００−１０．０００　ＫＮＵ／ｆ　（Ｉ 　ＫＮＵアミラーゼ単位＝　１００ＯＮＵ、ヨーロッパ特許２５２、７３０参照 ）のα−アミラーゼ活性をおよび安定剤として１−１０ｍＭのＣａ”＋とを含有 するであろう。

漂白に対し、含浸浴は典型的にはｐＨ８，５−１１で１−３０ｇ＃の濃度のＨ！ ０！を存するであろう。含浸浴は又典型的には過酸化水素安定剤、例えばケイ酸 ナトリウムおよび／又は有機安定剤、および湿潤剤／界面活性剤を含有する。漂 白も含浸浴にアミラーゼを適用することにより糊抜きと組合せることができる。

例１ 脂肪除去のため指示薬として染料と共に脂肪を含有する繊維スワッチを次の如く 調製した：漂白した綿（ノルディスクテクステイレからのＮＴ２１１６）を５” 　５ａｎの小片に切断した。０．０７５％（ｗｌｗ）のスーダン（５ｕｄａｎ） レッドを７０°Ｃで□ラードに加えた；混合物を５℃に保ち次いで使用前約７０ ℃に加熱した。５０μｌのラード／スーダンレッドを毎スワッチの中央に適用し た。スワッチを７０°Ｃで３０分間インキュベートし次いで実験前に一夜保った 。２個のスワッチを毎実験に用いた。

ｌ）洗浄前 湿潤剤　１ｇ／ｌエトキシル化脂肪アルコール（ベロールウォシュ） 温度：　２５．４０又は７０°Ｃ１以下に示す如く時間＝１０秒 浸漬：　３ マングル通し：　硬い ２）含浸 リパーゼ：　リボラーゼ■、ｌ又は１０ｇ／Ｉ！、以下に示す如く 緩衝剤：　０．１Ｍクエン酸＋０．２ＭホスフェートｐＨ：　７又は９．５、以 下に示す如く温度：　工程ｌ）と同じ 時間：１０秒 浸漬：　３ マングル通し：　硬い、浴ピックアップ＝１００％３）インキュベーション 小さなプラスチック袋内 温度：　工程ｌ）と同じ 時間：ｌ、４又は２４時間、以下に示す如く４）後洗浄 湿潤剤：　１ｇ／ｌエトキシル化脂肪アルコール（ベロール／ウォシュ） ＮａＯＨ：　Ｉｇ／ｌ 温度：４０°Ｃ 時間＝ｌＯ秒 浸漬＝　３ マングル通し：　硬い ５）むすび 温度：２５℃ 時間＝ｌＯ秒 浸漬：　３ マングル通し：　硬い スワッチを、４６０ｎｍでレルレフオ（Ｅｌｒｅｐｈｏ）反射計で片側につき規 約反射率（白色度）を測定することにより評価した。より高い白色度をより高い 脂肪除去の指示として採用する。何故ならスーダンレッドがラード関係している からである。

リパーゼのない対照実験を各セットの条件で行った。以下に示す結果は、リパー ゼなしの対照実験に対する規約反射率値Ｒとして与えられ、そしてリパーゼを有 する実験に対し、対照以上の規約反射率値の増加ΔＲを示す。

ｐＨ７，０での上記結果を図１に示す脂肪の最も有効な除去は、高いリパーゼ用 量で２５℃で２４時間で得られることが分かる。

例２ 組合わされた脂肪除去と糊抜き １００％デンプン−糊抜き綿（ノルディスクテクスティレからのＮＴ２１１６） を例１と同様の方法で試験した、但し含浸浴はｐＨ７を有しモし、インキュベー ションは２５°Ｃで２２時間であり、そして後洗浄は９０℃であった。

処理した布帛の湿潤性を、布帛の一滴の水が吸収されるのに要する時間として測 定した。布帛の脂肪含有量をソクステク（Ｓｏｘｔｅｃ）抽出により測定した。

未処理布帛はこの方法により０．６０％の脂肪を有した。

結果； 例３ 実験を次の如く行った。他の条件は例２と同じであった。

含浸 含浸浴の条件： ＣａＣＬ　−２Ｈ，０：　０．４ｇ／ｌＮａＣｆ　：　Ｏｏｒ　５　ｇ／１ ）１１０．３５％　：４３ｇ／ｉ’ 安定剤　：１ｇ／ｌラスタビル（Ｌａｓｔａｂｉｌ）ＴＧＳ（ヘキストからの有 機安定剤） ＮａＯＨ：　ｔｏ　ｐＨ１０，０ ターマミル＠　１２０Ｌ　：　２　ｇ／ｆリポラーゼ■１００Ｌ　：　１　ｇ／ Ｉ！温度及び時間　：２５°Ｃで２４時間又は４０°Ｃで５時間処理した布帛の 湿潤性を、布帛上の１滴の水吸収されるのに要する時間として測定した。布帛の 脂肪含有量をソクステク抽出により測定した。未処理布帛はこの方法により０． ６０％の脂肪を有していた。

結果（湿潤性（分））：

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. １．布帛から疎水性エステルを除去する方法であって次の１）〜３）の逐次工程 ： １）花帛をリパーゼの水性溶液で５０−２００％の浴ピックアップ比まで含浸す る工程、 ２）含浸した布帛を１５−７０℃で１−２４時間インキュベートする工程および ３）洗浄し次いですすぎ、脂肪酸を除去する工程を含んでなる、前記方法。
2. ２．工程１）の溶液が、１００−１０，０００ＫＬＵ／ｌのリパーゼ活性を含有 する、請求の範囲第１項記載の方法。
3. ３．リパーゼが、フミコラ（Ｈｕｍｉｃｏｌａ）又はシュードモナス（Ｐｓｅｕ ｄｏｍｏｎａｓ）、好ましくはＨ．インソレンス（ｉｎｓｏｌｅｎｓ）又はＰ． セパシア（ｃｅｐａｃｉａ）の株から由来する、請求の範囲第１又は２項記載の 方法。
4. ４．工程１）のリパーゼ溶液がｐＨ６−１０を有する、請求の範囲第１〜３項の いずれかに記載の方法。
5. ５．工程１におけるピックアップ比が７０−１５０％である、請求の範囲第１〜 ４項のいずれかに記載の方法。
6. ６．布帛がデンプン含有サイズ剤を含有し、そして工程１）の溶液がα−アミラ ーゼを含有する、請求の範囲第１〜４項のいずれかに記載の方法。
7. ７．工程１）の溶液がＨ２Ｏ２を含有する、請求の範囲第１〜５項のいずれかに 記載の方法。
8. ８．工程２）のインキュベーションを２０−４０℃で４−２４時間行なう、請求 の範囲第１〜７項のいずれかに記載の方法。
9. ９．布帛を湿潤剤、好ましくはエトキシル化脂肪アルコールを用い０．２−５ｇ ／ｌの濃度で処理する、請求の範囲第１〜８項のいずれかに記載の方法。
10. １０．工程３）がアニオンおよび／又は非イオン界面活性剤を含有する洗浄溶液 を用いｐＨ８−１２で洗浄し次いで１回又はそれ以上すすぐ工程を含む、請求の 範囲第１〜９項のいずれかに記載の方法。