JPH07504017A - 複合ラジアル−スラスト−すべり軸受 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 複合ラジアル−スラスト−すべり軸受 本発明は、皿状またはブツシュ状のラジアル軸受部分と、このラジアル軸受部分 の片側または両側に取付けられた、部分環状の一つのスラスト軸受部分または部 分環状のスラスト軸受部分のセットとを備え、各スラスト軸受部分がその内側縁 部に少なくとも２個の保持耳金を備え、この保持耳金がそれぞれラジアル軸受部 分の弧状または円状の縁の範囲に形成された凹部に係合し、固定耳金としての少 なくとも１個の保持耳金が側方に少なくとも１個の拡開フィンガーを備え、この 拡開フィンガーがラジアル軸受部分の固定凹部に形成されたアンダーカットに係 合している複合ラジアル−スラスト−すべり軸受に関する。本発明は更に、請求 の範囲第１Ｏ項の上位概念記載のすべり軸受に関する。

複合ラジアル−スラスト−すべり軸受は、多数の刊行物によって知られている。

このすべり軸受は一体に形成されたラジアル−スラスト−すべり軸受（つば軸受 ）に対して、ラジアル軸受部分のために、スラスト軸受部分と異なる材料を選択 することができ、それによってそれぞれの荷重状況に材料を最適に適合させるこ とができるという利点がある。複合ラジアル−スラスト−すべり軸受の場合に軸 受部分の摩耗を小さくするために、軸受部分の相互の位置決めおよび固定が非常 に重要である。この場合、すべり軸受の組み立て時に既に、ラジアル軸受部分に 対してスラスト軸受部分が成る程度動くことができることが望まれる。

ヨーロッパ特許第２９８９５３号明細書により、半割り軸受は金と、別個のスラ ストつばとからなるこの種のラジアル−スラスト−すベリ軸受が知られている。

このすべり軸受の場合には、スラストつばを半割り軸受は金に固定するために、 半割り軸受は金は外縁の方へ開放した差込み凹部を備えている。この差込み凹部 は軸方向に作用する蟻溝形のアンダーカットを形成している。この差込み凹部に 対応して、スラストつばには固定突起が設けられている。この固定突起は軸方向 に曲げられた舌片からなっている。この公知のラジアル−スラスト−すべり軸受 の場合には、保持耳金を非常に長くし、高い精度で曲げなければならない。スラ ストつばを軸受は金に連結するために、スラストつげは半割り軸受は金に半径方 向から嵌め込まれる。差込み凹部のすべての固定突起が蟻溝形である場合には、 固定突起を固定凹部に挿入できるように、半割り軸受は金を圧縮によって弾性的 に変形する必要がある。この弾性的な変形によって半割り軸受は金の形やコーテ ィングが損傷するということは別として、このような弾性変形は概して、半割り 軸受は金の場合にのみ可能であって、軸受ブツシュの場合に不可能であるという 欠点がある。

従って、ヨーロッパ特許第２９８９５３号明細書には、固定突起を差込み凹部に 挿入するための第２の例が記載されている。この場合、中央の固定突起が先ず第 １に長方形であり、かつ予め形成された拡開フィンガーを備えている。この拡開 フィンガーはスラストつばを半割り軸受は金に取付けた後で差込み凹部の蟻溝の 形に拡開される。

蟻溝の形へのこの拡開は、固定突起を曲げる場合には困難であり、ラジアル軸受 部分が損傷する危険がある。更に、蟻溝形に曲げられた固定突起の部分は、限定 された強度と保持力だけしかもたらさない。なぜなら、この部分が蟻溝状の差込 み凹部内でくさび状の保持要素として作用するからである。この保持要素は、ス ラストつばかラジアル軸受部分と相対的に動く際に変形し、それによって差込み 凹部内で益々弛む。

後で公開された古い特許出願第４１４０２７７号明細書により、複合ラジアル− スラスト−すべり軸受が既に知られている。このすべり軸受の場合には、固定耳 金としての働きをするスラスト軸受部分の保持耳金が、ラジアル軸受部分の周縁 に形成された閉じた保持穴に差し込まれ、後でラジアル軸受部分にかぶさる突出 部に変形される。その際、スラスト軸受部分の確実で持続的な保持と、ラジアル 軸受部分に対するスラスト軸受部分の軸方向遊びの制限が達成されるが、固定耳 金に突出部を形成するには、高い精度と、軸受部分が損傷しないように注意を払 う必要がある。

本発明の課題は、一方ではスラスト軸受部分とラジアル軸受部分の相対的な可動 性を一定に制限しながら、スラスト軸受部分がラジアル軸受部分に確実に固定さ れ、他方では軸受部分を損傷しない少ない簡単な作業工程によってスラスト軸受 部分とラジアル軸受部分を簡単に組み立てることができる複合ラジアル−スラス ト−すべり軸受を提供することである。

この課題は請求の範囲第１項または請求の範囲第１Ｏ項の特徴によって解決され る。

拡開フィンガーの側方への拡開と収容窪みへの挿入を行うこの構造は、フィンガ ーを拡開し、固定耳金を蟻溝形に拡げる構造と比べて、必要な高い精度で軸受部 分を予備製作する際に既に、寸法安定性と可動性の一定制限が困難なく達成され るという利点がある。ラジアル軸受部分とスラスト軸受部分の組み立てと、収容 窪みに挿入しなから拡開フィンガーを拡開することは、きわめて簡単な作業段階 であり、この作業工程は軸受部分の弾性変形を必要とせず、軸受部分が損傷する 危険がない。

本発明の範囲内において、拡開フィンガーがスラスト軸受部分の周方向において 固定耳金の隣りに固定耳金と並べて設けられ、かっ拡開フィンガーの長さ全体に わたって切欠きまたはスリットによって固定耳金から分離されていると非常に存 利である。これにより、拡開フィンガーの側方へ拡開が非常に簡単であり、固定 耳金を変形しないで確実に行うことができる。

本発明の範囲内において、スラスト軸受部分は拡開フィンガーを持たない案内耳 金として付加的な保持耳金を備え、この保持耳金にそれぞれ、ラジアル軸受部分 の縁に形成された保持穴が付設され、この保持穴の少なくとも一部、特に全部が 軸方向において閉じている。このような案内耳金は軸受部分の相互保持を改善す るだけでなく、軸受部分の相対的な可動性を一定に制限することを改善する。

本発明の存利な実施形では、各々のスラスト軸受部分がその内側縁部の頂部範囲 に案内耳金を備え、カリ両側に特に等しい角度間隔をおいてそれぞれ一つの固定 耳金を備え、各々の固定耳金が少なくとも案内耳金と反対の側に、拡開フィンガ ーを備えている。この実施形では、ラジアル軸受部分とスラスト軸受部分の相互 保持と制限された可動性のためのきわめて良好な条件が得られる。両軸受部分を 複合ラジアル−スラスト−すべり軸受に組み立てることは、簡単カリ低コストで 行うことができる。更に、スラスト軸受部分とラジアル軸受部分の軸方向の相対 的な可動性を一定に制限し、ラジアル軸受部分上でのスラスト軸受部分の半径方 向の可動性をできるだけ抑えるために、本発明の範囲内において、スラスト軸受 部分はその内側縁部の頂部範囲に、内側縁部から半径方向内方へ突出する支持縁 を備え、この支持縁は案内耳金の両側へ延びている。

スラスト軸受部分が案内耳金を持たないときにも支持縁を設けることができる。

この場合、支持縁はスラスト軸受部分の内側縁部に沿ってこの内側縁部の一部ま たは全部にわたって延びている。支持縁が拡開フィンガーの範囲にも形成されて いると、フィンガーの安定性が高まる。

この支持縁はラジアル軸受部分の縁の弧状の範囲に形成され、それによって運転 時にスラスト軸受部分をラジアル軸受部分に確実に支持する。

本発明の他の実施形では、スラスト軸受部分がその頂部範囲の一方の側に頂部範 囲から角度間隔をおいて保持耳金を備え、頂部範囲の他方の側に頂部範囲から角 度間隔をおいて固定耳金を備えている。

本発明の他の実施形の場合には、スラスト軸受部分が両側にそれぞれ、頂部範囲 から角度間隔をおいて固定耳金を１個ずつ備えている。この最後の二つの実施形 は、その都度の複合ラジアル−スラスト−すべり軸受の用途に応じて選択可能で ある。この両実施形では、それぞれの固定耳金に拡開フィンガーが付設され、こ の拡開フィンガーが特に、スラスト軸受部分の頂部範囲と反対の固定耳金の側に 設けられている。この両実施形の場合には、固定耳金が両側に各々１個の拡開フ ィンガーを備え、この拡開フィンガーがそれぞれ離れる方向に拡開された状態で 、固定耳金を収容する固定凹部の収容窪みに係合していることにより、ラジアル 軸受部分におけるスラスト軸受部分の保持が一層確実になる。

拡開フィンガーが固有の拡開フィンガー凹部に係合すると、周方向に作用する力 が主として保持耳金によって受け止められるので、拡開フィンガーの負荷が解除 され、連結要素としてのその本来の機能を充分に発揮することができる。

拡開フィンガーは特に、凹部の縁が保持耳金に接触する場合に拡開フィンガーが 常に付設の凹部内で遊びを有するように、配置される。それによって、周方向に おける拡開フィンガーの負荷が確実に除去される。これは、凹部内での拡開フィ ンガーの遊びが、凹部内での保持耳金の遊びよりも大きいことによって達成可能 である。

保持耳金と相対的な拡開フィンガーの配置はいろいろな態様で行うことができる 。保持耳金の配置や数に応じて、拡開フィンガーを一方の側または両側に保持耳 金から離して配置することができる。更に、一つの凹部内に２個の拡開フィンガ ーを設けることができる。この拡開フィンガーは拡開状態でそれぞれ固有の収容 窪みに係合する。この場合、収容窪みは対向配置されている。他の実施形は請求 の範囲従属請求項に記載しである。

次に、図に基づいて本発明の実施例を詳しく説明する。

図１は第１の実施例の複合ラジアル−スラスト−すべり軸受の斜視図、図２は組 み立て前の図１のスラスト軸受部分の平面図、図３はラジアル軸受部分と組み立 てられた状態の、図１のスラスト軸受部分の平面図、 図３　ａ　＋　３　ｂは図３のＨａとｍｂの部分の拡大詳細図、図４は図１のラ ジアル軸受部分の展開図、図５は第２の実施例の複合ラジアル−スラスト−すべ り軸受の斜視図、図６は図５の複合ラジアル−スラスト−すべり軸受の場合のス ラスト軸受部分と縁を切断したラジアル軸受部分の平面図、図７は複合ラジアル −スラスト−すべり軸受の他の実施例の斜視図、図８は図７の複合ラジアル−ス ラスト−すべり軸受の場合のスラスト軸受部分と縁を切断したラジアル軸受部分 の平面図、図９は複合ラジアル−スラスト−すベリ軸受の他の実施例の斜視図、 図１０は組み立て前の図９のスラスト軸受部分の平面図、図Ｉｆはラジアル軸受 部分と組み立てられた状態の、図９のスラスト軸受部分の平面図、 図１１ａ、Ｉｌｂは図ＩＩのＸｌａとＩｌｂの部分の拡大詳細図、図１２は図９ のラジアル軸受部分の展開図、図１３は複合ラジアル−スラスト−すべり軸受の 他の実施例の斜視図、図１４は図１３の複合ラジアル−スラスト−すべり軸受の 場合のスラスト軸受部分と縁を切断したラジアル軸受部分の平面図、図１５は複 合ラジアル−スラスト−すべり軸受の他の実施例の斜視図、そして図１６は図１ ５の複合ラジアル−スラスト−すべり軸受の場合のスラスト軸受部分と縁を切断 したラジアル軸受部分の平面図である。

図に示した例は、ラジアル−スラスト−すべり軸受ｌである。このすべり軸受の ラジアル軸受部分３はほぼ半円筒状の軸受は金の形に形成されている。スラスト 軸受部分２は、ラジアル軸受部分３の弧状の端縁７の片側または両側に設けられ た半環状のスラストワッシャによって形成されている。スラスト軸受部分２はそ の内側の周縁に、半径方向内向きの保持耳金５と案内耳金４を備えている。この 耳金はラジアル軸受部分３の縁７の対応する凹部１１，１３に係合する。

図１〜４の例では、スラスト軸受部分は中央の一つの案内耳金４と、約３０度以 上の角度間隔をおいてこの案内耳金に並べて設けられた二つの固定耳金５を備え ている。中央の案内耳金４とこれと並ぶ固定耳金５の間には、スラスト軸受部分 ２の内周から突出する支持縁１５が形成されている。案内耳金４は周囲を囲まれ た保持穴１１に係合し、両固定耳金５のために、固定凹部１３がラジアル軸受部 分３の縁７に設けられている。周囲を囲まれた保持穴１１の内縁１１ａと、固定 凹部１３の底縁１３ａは一直線上に並んでいる。

図２から判るように、各々の固定耳金５は、案内耳金４と反対の側に、拡開フィ ンガー６を備えている。この拡開フィンガー６と固定耳金５の間には、固定耳金 ５の底まで延びるスリットが形成されている。それによって、拡開フィンガー６ を拡げるために、固定耳金５から適当な工具を挿入することができる。

図４に示すように、各々の固定凹部１３は中央の閉じた保持穴１１と反対側のそ の端部に−３収容窪み８を備えている。この収容窪みは軸方向外側がフック状の 突起９によって覆われ、固定凹部１３の底縁１３ａに対してほぼ平行な拡開フィ ンガー用支持縁が、収容窪み８内でフック状の突起９に形成されている。

周囲を囲まれた保持穴１１の寸法は、案内耳金４の寸法に比較して次のように定 められている。すなわち、案内耳金４が保持穴内で軸受周方向に成る程度の遊び １６を有し、軸受軸方向小さな遊びを存するように定められている。同様に、固 定凹部１３と収容窪み８の寸法は、固定耳金５と拡開フィンガー６がラジアル− スラスト−すべり軸受の組み立て状態で遊び１７を有するように定められている 。

図１〜４の実施例のラジアル−スラスト−軸受を組み立てるために、先ず最初に 、図２に示した状態にあるスラスト軸受部分２が、ラジアル軸受部分３の端縁に 対して幾分斜めに挿入され、頂部範囲において案内耳金４がラジアル軸受部分３ の縁の閉じた保持穴１１に挿入される。この挿入は、支持縁１５がラジアル軸受 部分３の外周面に達するまで行われる。そして、スラスト軸受部分２を近接揺動 するので、スラスト軸受部分の両固定耳金５と拡開フィンガー６は固定凹部内に 達する。そして、拡開フィンガー６がそれぞれの固定耳金５から拡げられ、曲げ 変形しながら収容窪み８に挿入される。それによって、スラスト軸受部分２はラ ジアル軸受部分３にしっかり取付けられ、閉じた保持穴ｌｌ内での案内耳金４の 遊びと、固定凹部１３内での固定耳金５の遊びと、収容窪み８内での拡開フィン ガー６の遊びによって、軸受の組み立ておよび運転に適した、ラジアル軸受部分 ３に対する可動性を育する。予め行われた拡開フィンガー６の曲げ変形は、ラジ アル−スラスト−すべり軸受ｌの運転中に発生する、ラジアル軸受部分３に対す るスラスト軸受部分２の相対運動を不可能にしない。なぜなら、固定凹部１３の 底縁１３ａに対して平行なフック状突起９の接触縁がくさび作用を発生せず、更 にラジアル軸受部分３上でのスラスト軸受部分２の可動性が、保持穴ｌｌ内での 案内耳金４と固定凹部！３内での固定耳金５の所定の遊び１６によって制限され ているからである。この場合、拡開フィンガー６は連結要素としてのみ役立つ。

図５．６に示したラジアル−スラスト−滑り軸受ｌの、特別な用途のために使用 される実施例の場合には、スラスト軸受部分２は内側縁部から半径方向内方へ突 出する二つの耳金、すなわち案内耳金４と固定耳金５を備えている。これに相応 して、ラジアル軸受部分３の縁範囲７には、閉じた一つの保持穴１１と、軸方向 に開放した一つの固定凹部１３が形成されている。拡開フィンガー６を挿入する ために収容窪み８とフック状突起９を固定凹部１３に形成することについては、 図１〜４に関連して説明したことと同じ特徴が適用される。保持穴１１内での案 内耳金４の遊び１６と、固定凹部１３内での固定耳金５の遊び１７についても同 じことが言える。

ラジアル−スラスト−すべり軸受ｌの、特別な用途に使用される他の実施例が、 図７．８に示しである。この場合、スラスト軸受２はその内側縁部から半径方向 内方へ突出する二つの耳金を備えている。この耳金は両方共、固定耳金５である 。

この実施例では、固定耳金５は両側に拡開フィンガー６を備えている。これに相 応して、ラジアル軸受部分３の縁７に形成された固定凹部１３は、図４の図示と 異なり、一端だけでなく両端に、それぞれ一つの収容窪みを備えている。この収 容窪みはそれぞれ一つのフック状窪みによって覆われている。ラジアル−スラス ト−滑り軸受を組み立てるために、スラスト軸受部分２をラジアル軸受部分３に 位置決めする際に、スラスト軸受部分２の両固定耳金５はそれに付設されたラジ アル軸受部分３の固定凹部１３に挿入される。そして、拡開フィンガー６はそれ ぞれの固定耳金から両側へ拡げられ、それぞれの収容窪み８内に曲げて入れられ る。

すべての実施例において、案内耳金４と固定耳金５と拡開フィンガー６は、ラジ アル−スラスト−すべり軸受の組み立て状態で、ラジアル軸受部分３のすべり面 １０の下方に位置するように形成されている。保持穴ｌｌ内での案内耳金４の遊 び１６と、固定凹部１３内での固定耳金５の遊び１７は、収容窪み８や拡開フィ ンガー６の寸法よりもはるかに小さい。遊び１６．１７はラジアル軸受部分３と スラスト軸受部分２との所定の制限された相対移動を可能にするが、この移動に もかかわらず、拡開フィンガー６はその収容窪み８内に常に確実に留まる。

図９〜１２において、スラスト軸受は中央の一つの案内耳金４と、この案内耳金 の側方に約３０度以上の角度間隔をおいて設けられた二つの保持耳金５を備えて いる。中央の案内耳金４とその側方に設けられた保持耳金５との間には、スラス ト軸受部分２の内周から突出する支持縁１５が形成されている。案内耳金４は閉 じた保持穴１１に係合し一方、両保持耳金５のために固定凹部１３がラジアル軸 受部分３の縁７に設けられている。閉じた保持穴１１の内側縁部１１ａと固定凹 部１３は互いに一直線上に並んでいる。

特に図９．１３から明らかなように、案内耳金４と反対の保持耳金５の側にはそ れぞれ拡開フィンガー６が付設されている。この拡開フィンガーは拡開フィンガ ー凹部１８に係合している。固定凹部１３と拡開フィンガー凹部１８は、縁部分 ７ａを介して互いに分離されている。

図１２に示すように、各々の拡開フィンガー凹部１８は固定凹部１３と反対側の 端部に、収容窪み８を備えている。この収容窪みは軸方向外側がフック状の突起 ９によって覆われ、収容窪み８内においてフック状の突起９に、拡開フィンガー 凹部１８の底縁１８ａに対してほぼ平行である拡開フィンガー６用の支持縁が形 成されている。

閉じた保持穴１１０寸法は案内耳金４の寸法に関連づけて次のように定められて いる。すなわち、案内耳金４が閉じた保持穴内で軸受周方向において成る程度の 遊び１６を有し、軸受の軸方向において小さな遊びを有するよう定められている 。同様に、固定凹部１３と収容窪み８の寸法は同様に、ラジアル−スラスト−す べり軸受の組み立て状態で保持耳金５と拡開フィンガー６が遊びを有するよう定 められている。この場合、保持耳金５の遊び１７と案内耳金４の遊び１６は、拡 開フィンガーの遊び１９よりも小さい（図１１ｂ）。

図９〜１２の実施例のラジアル−スラスト−すべり軸受を組み立てるためには、 先ず最初に、図２に示した状態にあるスラスト軸受部分２が、ラジアル軸受部分 ３の端縁に対して幾分斜めに挿入され、頂部範囲の案内耳金４がラジアル軸受部 分３の縁の閉じた保持穴】ｌに挿入される。この挿入は、支持縁１５がラジアル 軸受部分３の外周面に達するまで行われる。そして、スラスト軸受部分２が近接 するよう揺動させられ、その両保持耳金５と拡開フィンガー６がそれぞれの凹部 内に達する。そして、拡開フィンガー６が拡開され、曲げ変形して収容窪み８に 挿入される。それによって、スラスト軸受部分２はラジアル軸受部分３に確実に 取付けられ、閉じた保持穴１１内での案内耳金４の遊びと、固定凹部１３内での 保持耳金５の遊び１７と、収容窪み８内での拡開フィンガー６の遊び１９によっ て、軸受の組み立てと運転に適した、ラジアル軸受部分３に対する可動性を有す る。ラジアル−スラスト−すべり軸受ｌの運転中に発生する、ラジアル軸受部分 ３に対するスラスト軸受部分２の相対運動は、拡開フィンガー６の曲げ変形部を 元の形に戻さない。なぜなら、拡開フィンガー凹部１８の底縁１８ａに対して平 行であるフック状突起９の接触縁が、決してくさび作用を加えず、更にラジアル 軸受部分３上でのスラスト軸受部分２の移動が、保持穴１１内での案内耳金４と 固定凹部１３内での保持耳金５の所定の遊び１６によって制限されているからで ある。

１ａ１３．１４に示したラジアル−スラスト−すべり軸受１の、特別な用途に使 用される実施例の場合には、スラスト軸受部分２が内側縁部から半径方向内方に 突出する二つだけの耳金、すなわち一つの案内耳金４と一つの保持耳金５を備え ている。これに相応して、ラジアル軸受部分３の縁領域７には閉じた保持穴１１ と軸方向に開放した固定凹部１３と拡開フィンガー凹部１８が形成されている。

拡開フィンガー６を挿入するために収容窪み８とフック状突起９を拡開フィンガ ー凹部１８に形成することについては、図９〜１２と関連して説明した特徴と同 じ特徴が当てはまる。更に、保持穴ｌｌ内での案内耳金４の遊び１６と、固定凹 部１３内での保持耳金５の遊び１７についても同じことが当てはまる。

ラジアル−スラスト−すべり軸受ｌの、特別な用途に使用される他の実施例が、 図１５．１６に示しである。この場合、スラスト軸受部分２はその内側縁部から 半径方向内方に突出する二つの耳金を備えている。この耳金は両方共保持耳金５ である。この実施例では保持耳金５にそれぞれ両側に拡開フィンガー６が付設さ れている。これに相応して、ラジアル軸受部分３の縁７には４個の拡開フィンガ ー凹部１８が設けられている。この拡開フィンガー凹部はそれぞれ一つの収容窪 み８を備えている。この収容窪みはそれぞれフック状の突起９によって覆われて いる。それぞれ保持耳金５に付設された両拡開フィンガーは、反対方向に曲げら れている。収容窪み８の形成に応じて、拡開フィンガーは保持耳金５から離れる ようにまたは保持耳金５の方へ曲げることができる。

ラジアル−スラスト−すべり軸受を組み立てるために、スラスト軸受部分２をラ ジアル軸受部分３上で位置決めする際に、スラスト軸受部分２の両保持耳金５は それに付設されたラジアル軸受部分３の固定凹部１３に挿入される。そして、拡 開フィンガー６が両側へ拡開され、それぞれの収容窪み８に曲げて入れられる。

すべての実施例において、案内耳金４と保持耳金５と拡開フィンガー６は、ラジ アル−スラスト−すべり軸受の組み立て状態でラジアル軸受部分３のすべり面１ ０の下方に位置するように形成されている。保持穴１１内での案内耳金４の遊び １６と、固定凹部１３内での固定耳金５の遊び１７は、収容凹部８と拡開フィン ガー６の寸法よりもはるかに小さい。遊び１６．１７はラジアル軸受部分３とス ラスト軸受部分２の所定の制限された相対運動を可能にするが、この相対運動に もかかわらず、拡開フィンガーはその収容窪み８内に常に確実に留まる。

参照符号一覧表 １　ラジアル−スラスト−すベリ軸受 ２　スラスト軸受部分 ３　ラジアル軸受部分 ４　案内耳金 ５　保持耳金 ６　拡開フィンガー ７　ラジアル軸受部分の縁範囲 ７ａ　縁区間 ８　収容窪み ９　突起 ｌＯラジアル軸受部分のすべり面 １１　保持穴 １１ａ　保持穴の内側縁部 １３　固定凹部 １３ａ　固定凹部の底縁 １５　支持縁 １６　遊び １７　遊び １８　拡開フィンガー凹部 １８ａ　底縁 １９　遊び 二Ｚｆノ 」σ？ｇ 特表平７−５０４０１７　（７） フロントページの続き （８１）指定国　ＥＰ（ＡＴ、ＢＥ、ＣＨ，ＤＥ。

ＤＫ、ＥＳ、ＦＲ，ＧＢ、ＧＲ，ＩＥ、ＩＴ、ＬＵ、ＭＣ，ＮＬ、　ＰＴ、　Ｓ Ｅ）、　ＢＲ，ＣＺ、　ＪＰ、　ＫＲ，ＳＫ、　ＵＳ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．皿状またはブッシュ状のラジアル軸受部分と、このラジアル軸受部分の片側 または両側に取付けられた、部分環状の一つのスラスト軸受部分または部分環状 のスラスト軸受部分のセットとを備え、各スラスト軸受部分がその内側縁部に少 なくとも２個の保持耳金を備え、この保持耳金がそれぞれラジアル軸受部分の弧 状または円状の縁の範囲に形成された凹部に係合し、固定耳金としての少なくと も１個の保持耳金が側方に少なくとも１個の拡開フィンガーを備え、この拡開フ ィンガーがラジアル軸受部分の固定凹部に形成されたアンダーカットに係合して いる複合ラジアルースラストーすべり軸受において、保持耳金（５）が互いに角 度間隔をおいて半径方向内方へ突出し、アンダーカットが固定凹部（１３）の縁 に形成されたフック状の突起（９）によってラジアル軸受部分（３）の軸方向で 覆われていることを特徴とする複合ラジアルースラストーすべり軸受。 ２．拡開フィンガー（６）がスラスト軸受部分（２）の周方向において固定耳金 （５）の隣りに固定耳金と並べて設けられ、かつ拡開フィンガーの半径方向長さ 全体にわたって切欠きまたはスリットによって固定耳金（５）から分離されてい ることを特徴とする請求の範囲第１項のすべり軸受。 ３．スラスト軸受部分（２）が拡開フィンガーを持たない案内耳金（４）として 付加的な保持耳金を備え、この保持耳金にそれぞれ、ラジアル軸受部分（３）の 縁（７）に形成された保持穴（１１）が付設され、この保持穴の少なくとも一部 、特に全部が軸方向において閉じていることを特徴とする請求の範囲第１項また は第２項のすべり軸受。 ４．各々のスラスト軸受部分（２）がその内側縁部の頂部範囲に案内耳金（４） を備え、かつ両側に特に等しい角度間隔をおいてそれぞれ一つの固定耳金（５） を備え、各々の固定耳金（５）が少なくとも案内耳金（４）と反対の側に、拡開 フィンガー（６）を備えていることを特徴とする請求の範囲第３項のすべり軸受 。 ５．スラスト軸受部分（２）がその内側縁部の頂部範囲に、内側縁部から半径方 向内方へ突出する支持縁（１５）を備え、この支持縁が案内耳金（４）の両側へ 延びていることを特徴とする請求の範囲第４項のすべり軸受。 ６．スラスト軸受部分（２）がその頂部範囲の一方の側に頂部範囲から角度間隔 をおいて案内耳金（４）を備え、頂部範囲の他方の側に頂部範囲から角度間隔を おいて固定耳金（５）を備えていることを特徴とする請求の範囲第１〜３項のい ずれか一つのすべり軸受。 ７．スラスト軸受部分（２）が両側にそれぞれ、頂部範囲から角度間隔をおいて 固定耳金（５）を１個ずつ備え、この固定耳金にそれぞれ１個また２個の拡開フ ィンガー（６）が付設されていることを特徴とする請求の範囲第１項と第２項の すべり軸受。 ８．それぞれの固定耳金（５）に拡開フィンガー（６）が付設され、この拡開フ ィンガーが特に、スラスト軸受部分（２）の頂部範囲と反対の固定耳金（５）の 側に設けられていることを特徴とする請求の範囲第６項または第７項のすべり軸 受。 ９．固定耳金（５）が両側に各々１個の拡開フィンガー（６）を備え、この拡開 フィンガーがそれぞれ離れる方向に拡開された状態で、固定耳金（５）を収容す る固定凹部（１３）の収容窪み（８）に係合していることを特徴とする請求の範 囲第６項または第７項のすべり軸受。 １０．皿状またはブッシュ状のラジアル軸受部分と、このラジアル軸受部分の片 側または両側に取付けられた、部分環状の一つのスラスト軸受部分または部分環 状のスラスト軸受部分のセットとを備え、各スラスト軸受部分がその内側周縁に 、互いに角度間隔をおいて内方へ突出する少なくとも２個の保持耳金を備え、こ の保持耳金がそれぞれラジアル軸受部分の弧状または円状の縁の範囲に形成され た凹部に係合し、かつ少なくとも１個の拡開フィンガーを備えている複合ラジア ルースラストーすべり軸受において、保持耳金（５）が互いに角度間隔をおいて 半径方向内方へ突出し、拡開フィンガー（６）が保持耳金（５）から離して設け られ、かつラジアル軸受部分（３）の弧状または円状の縁（７）の範囲の固有の 拡開フィンガー凹部（１８）に係合し、拡開フィンガー凹部（１８）がアンダー カットを備え、このアンダーカットが拡開フィンガー凹部（１８）の縁に形成さ れたフック状突起（９）によって、ラジアル軸受部分（３）の軸方向で覆われて いることを特徴とする複合ラジアルースラストーすべり軸受。 １１．拡開フィンガー（６）が、固定凹部（１３）内での保持耳金（５）の遊び よりも大きな遊び（１９）をもって、拡開フィンガー凹部（１８）内に設けられ ていることを特徴とする請求の範囲第１０項のすべり軸受。 １２．拡開フィンガー（６）が保持耳金（５）の一方の側または両側に保持耳金 から離して設けられていることを特徴とする請求の範囲第１０項または第１１項 のすべり軸受。 １３．スラスト軸受部分（２）が案内耳金（４）として一つまたは複数の付加的 な保持耳金を備え、この保持耳金に、ラジアル軸受部分（３）の縁（７）に形成 された少なくとも一部、特に全部が軸方向で閉じている保持穴（１１）がそれぞ れ一つずつ付設されていることを特徴とする請求の範囲第１０〜１２項のいずれ か一つのすべり軸受。 １４．各々のスラスト軸受部分（２）がその半径方向内側縁部の頂部範囲に案内 耳金（４）を備え、かつ両側に特に等しい角度間隔をおいて各々１個の保持耳金 （５）を備え、各保持耳金（５）から離して、少なくとも案内耳金（４）と反対 の側に、拡開フィンガー（６）が設けられていることを特徴とする請求の範囲第 １３項のすべり軸受。 １５．スラスト軸受部分（２）がその内側縁部の頂部範囲に、内側縁部から半径 方向内方へ突出する支持縁（１５）を備え、この支持縁が案内耳金（４）の両側 へ延びていることを特徴とする請求の範囲第１４項のすべり軸受。 １６．スラスト軸受部分（２）がその頂部範囲の一方の側に頂部範囲から角度間 隔をおいて案内耳金（４）を備え、頂部範囲の他方の側に頂部範囲から角度間隔 をおいて保持耳金（５）を備え、耳金（４，５）から離してそれぞれ少なくとも ２個の拡開フィンガー（６）が設けられていることを特徴とする請求の範囲第１ ０〜１５項のいずれか一つのすべり軸受。 １７．スラスト軸受部分（２）が両側にそれぞれその頂部範囲から角度間隔をお いて保持耳金（５）を１個ずつ備え、この保持耳金にそれぞれ１個または２個の 拡開フィンガー（６）が付設されていることを特徴とする請求の範囲第１０〜１ ２項のいずれか一つのすべり軸受。 １８．拡開フィンガー凹部（１８）に２個の拡開フィンガー（６）が係合し、各 々の拡開フィンガー（６）が拡開された状態で固有の収容窪み（８）に係合して いることを特徴とする請求の範囲第１０〜１７項のいずれか一つのすべり軸受。