JPH07502082A - リグノセルロール材料の気相脱リグニン化 - Google Patents
リグノセルロール材料の気相脱リグニン化Info
- Publication number
- JPH07502082A JPH07502082A JP5513284A JP51328493A JPH07502082A JP H07502082 A JPH07502082 A JP H07502082A JP 5513284 A JP5513284 A JP 5513284A JP 51328493 A JP51328493 A JP 51328493A JP H07502082 A JPH07502082 A JP H07502082A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chlorine dioxide
- ozone
- delignification
- gaseous
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21C—PRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
- D21C9/00—After-treatment of cellulose pulp, e.g. of wood pulp, or cotton linters ; Treatment of dilute or dewatered pulp or process improvement taking place after obtaining the raw cellulosic material and not provided for elsewhere
- D21C9/10—Bleaching ; Apparatus therefor
- D21C9/147—Bleaching ; Apparatus therefor with oxygen or its allotropic modifications
- D21C9/153—Bleaching ; Apparatus therefor with oxygen or its allotropic modifications with ozone
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21C—PRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
- D21C9/00—After-treatment of cellulose pulp, e.g. of wood pulp, or cotton linters ; Treatment of dilute or dewatered pulp or process improvement taking place after obtaining the raw cellulosic material and not provided for elsewhere
- D21C9/10—Bleaching ; Apparatus therefor
- D21C9/12—Bleaching ; Apparatus therefor with halogens or halogen-containing compounds
- D21C9/14—Bleaching ; Apparatus therefor with halogens or halogen-containing compounds with ClO2 or chlorites
- D21C9/144—Bleaching ; Apparatus therefor with halogens or halogen-containing compounds with ClO2 or chlorites with ClO2/Cl2 and other bleaching agents in a multistage process
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Paper (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
リグノセルロール材料の気相脱リグニン化本発明は吸収された有機ハロゲン化物
(AOX)の少ない脱リグニン化セルロース材料を製造する、製紙用リグノセル
ロール材料の逐次的又は同時気相脱リグニン化法に関する。
バルブの漂白には塩素、二酸化塩素及び次亜塩素酸塩などの塩素系化学薬品が数
十年にわたり使用されて来ており、そして今でもリグニンを除去し、バルブを高
白色度に漂白するために使用され続けられている。一般的に言えば、脱リグニン
化と漂白の程度(得られる白色度の程度)は、脱リグニン化と漂白が行われるバ
ルブのタイプと紙の企図されている最終用途によって決まる。しかし、従来法に
おいて塩素系の脱リグニン化剤及び漂白剤が使用されたその全ての場合に、塩素
化された有機物質か生成している。これらの化合物は有毒で、製紙プロセスの諸
段階の内の1つ又は2つ以上(例えば、漂白段階)から出るtJF出流出液出液
中在する。このような塩素化有機物質は、割合は比較的小さいが、バルブの中に
残り、結局は紙製品に現れる。
過去数十年、紙及び排出流出液に存在する塩素化有機化合物の環境への影響につ
いての懸念が高まって来た。例えば塩素化漂白バルブから製造された紙製品を含
めて、都市廃棄物を焼却する焼却炉の排気ガス中にダイオキシンのような望まし
くない塩素化有機物質が検出されたのである。しかして、木材バルブ1トンにつ
き流出液にtJF出される吸収有機ハロゲン化物を2.0kg未満に制限するこ
とか望ましい。
漂白プロセスの塩素化有機物質を減少又は出ないようにするのに幾つかの方法か
選択肢として提案され、又は実施された。その最も直接的な方法は酸素、過酸化
物、オゾン、過酢酸等のような非塩素系の漂白剤を塩素系漂白剤に代えて用いる
ものである。酸素脱リグニン化、漂白法は今やバルブの漂白技術において十分に
確立された商業的に現実的な方法となっている。その使用はアルカリ性条件下で
はリグニンを部分的に除去するに止どまり、従って残留リグニン色保有群を除去
するには更に漂白を行わなければならない。バルブを白化している間は、炭水化
物分の分解を回避するために大きな注意を払うへきである。酸素でリグニンの完
全除去を達成するときは、セルロースに許容できない破壊か起こるためにバルブ
強度か損なわれる。
塩素化段階と二酸化塩素段階の後に行われるアルカリ抽出段階を強化するために
過酸化水素が広く使われているが、これまでのところ酸素も酸素と過酸化水素の
組み合わせもそれらを塩素化の効率にマツチさせることはできていない。
オゾンは、その高い酸化能の故に、より良好な代替法となっているが、オゾンは
ガス状態で使用しなければならず、またオゾン発生装置はオゾンを低い酸素中又
は空気中濃度でしか生成させないので、その使用は限られている。オゾンは一段
漂白剤として単独で使用されるか、又は酸素、過酸化物、二酸化塩素及び次亜塩
素酸塩のような他の漂白剤による処理を含んでいてもよい多段漂白プロセスで使
用されて来た。オゾンの使用に影響を及ぼす基本的な漂白変数には、(a)バル
ブのタイプ(硬材か軟材か)、(b)バルブを製造するのに使用されるバルブ】
化法、(C)オゾン化に先立つバルブの予備処理、(d)オゾン及び他の漂白
剤の逐次処理、(e)バルブのコンシスチンシー、(f)オゾン濃度と仕込み量
、(g)温度、(h)時間及び(i)pHがある。しかし、強オキシダントとし
てのオゾンは、酸素を用いる場合と同じように、セルロースを侵食し、分解させ
る傾向かあることか見いださた。酸素を用いる場合は、セルロースの分解はマグ
ネ1 シウム塩を保護剤として使用することによって最少限に抑えられる。しか
し、オゾン仕込み量と漂白プロセスにおけるオゾン処理の位置とが重要であるこ
とが確認された。
塩素化有機化合物の排出を減少させるもう1つの選択肢としての方法は漂白プロ
セスの第一段階での塩素使用量を少なくする方法である。この目的に対してバル
ブの性質に存意の低下を生まない2つの方法が商業化された。これらは(a)蒸
煮段階での長時間脱リグニン化と(b)酸素脱リグニン化である。これら2つの
方法は適正な抽出と組み合わせると、漂白バルブ中の塩素化有機化合物を減少さ
せ、流出液を十分に低いレベルまで確実に下げる。
漂白プロセスでの塩素化有機物質の発生を低下させる第三の選択肢としての方法
は塩素に代えて二酸化塩素を用いる方法である。二酸化塩素は塩素に比べて相対
的に強いオキシダントである。同程度の脱リグニン化を達成するのに、二酸化塩
素のバルブに対する割合は、10096の塩素に比較して約38%に過ぎないの
である。しかし、これらのプロセスは二酸化塩素段階(D)に続いて常用の抽出
段階(E)と追加の二酸化塩素段階(D)が行われるDEDEDタイプのもので
ある。この選択肢のプロセスに由来するバルブと排出流出液は、許容し得る及び
/又は望ましい濃度より高い濃度の塩素化を様物質を含有している。酸素脱リグ
ニン化法と二酸化塩素置換法の両方法を併用するプロセスも提案されたが、これ
ら方法によってもバルブ又は流出液のいずれにも所望とされる及び/又は調整さ
れる塩素台を残分濃度は達成されない。
二酸化塩素とオゾンはそれらの高い酸化力の故に、水処理/精製用途における消
毒剤として、バルブ及び紙の製造に際しての脱リグニン化において及び/又はそ
の製造における漂白剤として、並びにその他多数の用途において広く用いられて
来た。
オゾンはリグノセルロース材料からリグニンを除去又は減少させる脱リグニン化
剤として使用されるが、その高い酸化力のためにリグニンとセルロースの両者を
無差別に侵食する傾向かあり、そのため品質の劣ったバルブか生成する。
紙の製造において、増白し、きれいなバルブを製造するために、溶液状態とした
二酸化塩素が用いられて来た。しかし、多段漂白プロセスの第一段階で液体二酸
化塩素を用いることには脱リグニン化剤として塩素を用いるのと同じような効果
はないと一般に思われていた。しかし、元素状塩素には、処理設備の流出流に吸
収性を機ハロゲン化物(AOX)として測定可能な有機塩素化合物が生成すると
言う望ましくない作用かある。従って、AOXの排出を無くすか、実質的に低下
させる方法に努力の焦点か当て続けられて来たので、二酸化塩素はバルブの処理
において一般的な薬剤であり続けては来たが、それは増白剤としてではなかった
。
この業界には利用できる多数の二酸化塩素発生装置系とプロセスがある。非常に
大規模な発生装置はほとんとか塩素酸塩、塩化物イオン源又は還元剤及び強酸を
利用するものである。塩化物イオンど酸の存在下では、塩素酸塩イオンは塩素と
二酸化塩素の混合物を生成させるように反応する。これらのプロセスに存在する
塩素は排出液流中のAOX濃度に加算される望ましくない副生成物である。
還元剤を添加することによってより低い塩素濃度の二酸化塩素を生成させる多く
の方法が開発された。これらの用途に使用された幾つかの還元剤にメタノール又
はその他の有機化合物、硫黄、二酸化硫黄又はその他の硫黄原子価+6価未開の
硫黄−酸素系化合物、及び−酸化炭素がある。有機化合物を用いる場合、存機酸
を含めて未反応の揮発性存機物質が生成ガス中に存在する。硫黄含有還元剤を使
用すると、生成する硫酸塩又は硫酸は廃物として蓄積する。二酸化硫黄又は−酸
化炭素のようなガス状還元剤を使用する場合は、反応器の設計及び工程制御系は
その系を二酸化塩素ガスと一緒に出る未反応の還元剤に対して保護されなければ
ならない。
従来法において、二酸化塩素は塩素酸塩から過剰の酸の添加により製造された。
この酸はそのプロセスに塩素酸塩と共に入って来るアルカリ金属イオンの蓄積に
よってゆっくり中和されるが、蓄積塩類は廃棄物の流れとして除去されなければ
ならない。この廃棄物の流れは現在商業的に実施されている全てのプロセスにお
いて液体か固体のいずれかである。
酸性アルカリ金属塩の形成を避けるために、二酸化塩素の塩素酸からの分離が行
われた。塩素酸は、その製造はA、 A、 シュランベルガ−(A、 A。
Sch] umberger)に付与された1974年5月14日発行の米国特
許第3.810.969号明細書において教示されているけれども、しかし市販
はされてはいない。シュランベルガーは、塩素酸アルカリ金属、例えば塩素酸ナ
トリウムを1リツトル当たり0.2〜IIグラムモル含存する水溶液をある選択
されたカチオン性交換樹脂に5〜40°Cの温度で通すことによる塩素酸の製造
法を教示する。この方法はHCl0Iを1リットル当たり0. 2〜約4. 0
グラムモル含存する水溶液を生成させる。
K、 L、 ハープ4− (K、L、Hardee)等は米国特許第4. 79
8. 715号明細書に、塩素酸アルカリ金属の水溶液をイオン交換樹脂に通す
ことによって生成される塩素酸溶液を電気分解することによる二酸化塩素の製造
法を記載している。電気分解は電気触媒作用を持つ陰極を用いて行われるが、こ
こでその触媒は、例えば白金族金属酸化物若しくは白金族金属、又は白金族金属
の酸化物、マグネタイト、フェライト、或いは混合金属酸化物と組み合わされ”
でいてもよい1種又は2種以上のパルプ金属(valve metal)の酸化
物である。
電気分解された溶液は二酸化塩素と塩素酸の混合物を含有しており、二酸化塩素
をストリッピングして除く抽出装置に供給される。イオン交換樹脂は形成された
アルカリ金属塩化物の酸性溶液と塩酸とで再生される。このような方法では、ア
ルカリ金属イオンを除去するイオン交換樹脂の酸による再生と酸性塩溶液の使用
又は処理及び廃棄が必要になる。また、イオン交換法で製造することができる塩
素酸の濃度には、濃度のより高い塩素酸溶液はその方法で使用されるイオン交換
樹脂を侵食するので、制限かある。最後に、カチオン交換樹脂による塩素酸の製
造は経済的に魅力がない。
商業的なオゾン発生装置は酸素台を供給原料ガスの存在下での連続高電圧放電で
オゾンを生成させるものである。このオゾン発生装置はステンレス鋼管とシェル
型熱交換器を備えている。高電圧の交流が誘電材料の一方の側にある永久ステン
レス鋼管より成る高電圧電極に印加される。ステンレス鋼管の中心に配置された
、接地電極を存する誘電性ガラス管は放電を誘電体と接地電極との間の放電ギャ
ップを横切るコロナ放電として発生させる。酸素含有供給原料かその“コロナ”
を通って流れると、酸素の一部かオゾンに転化される。オゾンを形成するために
供給される電気エネルギーの大部分は熱として失われるから、オゾン発生装置の
設計には熱の効率的な除去法か組み込まれている。
塩素又は二酸化塩素による気相漂白は漂白時間を短縮し、同時に化学的コストを
切り下げる方法として何年にもわたり色々な特許文献及び刊行物において提案さ
れた。気相漂白はより高いコンシスチンシーのバルブに対して二酸化塩素とスチ
ーム、及び/又は空気若しくは窒素のような不活性ガスの混合物を使用して行わ
れる。
R,M、デモンチグ−=−−(R,M、DeMon t igny)等に付与さ
れた1973年4月3日発行の米国特許第3,725,193号明細書には、バ
ルブを直接的蒸熱処理により予熱する工程を含む高コンシスチンシーのバルブの
漂白法が記載されている。次いで、スチーム又は非反応性のガスで希釈された二
酸化塩素のガス状混合物をそのバルブに通す。接触時間は1秒未満のオーダーで
ある。
漂白されたバルブは次に保持容器の中に30分間保持された。未反応の二酸化塩
素は曝気によって漂白塔から除去された。漂白パルプの最終pHは5.2であっ
た。
バルブのオゾン処理は3つのパルプコンシスチンシーの下で実施される。それら
は超低コンシスチンシー処理、中コンシスチンシー処理及び高コンシスチンシー
処理である。バルブの高コンシスチンシー処理はガス状オゾンの適用工程の使用
を含む。
高コンシスチンシーの木材バルブの気相漂白について言われた利点には、使用さ
れる保持時間が短いことから漂白のコントロール性が優れていること、同じ白色
度について化学薬品の使用量が少ないこと、及び水の使用量と流出液の容量が少
ないことがある。バルブの気相漂白は資料で十分に説明されているが、バルブの
脱リグニン化に対するガス状二酸化塩素及びオゾンの逐次又は同時使用に関して
は情報が得られない。二酸化塩素とオゾンは共に強い酸化剤であるが、それらの
脱リグニン化プロセスにおける相互補完能の研究は行われていない。
二酸化塩素を瞬間的に、又は始動、停止時間の極く短い方法で発生させる方法が
ないことが気相漂白の商業的使用の成功を阻んでいた。引き続いてストリッピン
グされる二酸化塩素の希薄水溶液の形成と、貯蔵を要することなく発生装置から
直接使用することかできるか、又はセルロースを損傷させる元素状塩素ガスを存
意濃度では含有しない二酸化塩素ガスを生成させる方法が見いだされた。脱リグ
ニン化後は、回収又は廃棄を必要とする残留二酸化塩素が実質的に存在しない。
また、二酸化塩素をオゾンのような他のガスと混合して、バルブを脱リグニン化
する優れたかつ選択的な酸化能を存する強力なガス混合物を得る方法はこの工業
分野では知られていない。
バルブ工場から出るAOX排出物を減少させる最近の方法がオーストラリア国(
Australia)のアムコア・リサーチ・アンド・テクノロジー・センター
(Amcor Re5earch and TechnologyCenter
)によって明らかにされた。この方法は、バルブを不動態化し、そして第一段階
の脱リグニン化操作で適用される液体二酸化塩素の反応性を高めるために酸素よ
る予備処理を使用し、その予備処理に続いて直ちに、中間洗浄工程なしでアルカ
リ抽出段階か実施されるものである。この方法はAOXの排出を実質的に減少さ
せるが、予備処理をなおも必要とする。従って、リグノセルロース材料を直接脱
リグニン化する単純化された方法の必要か存在する。
カナダ国特許第2.032.315号、同第2.031,848号及び同第2゜
031.850号明細書には、互いに隔たった点での水性二酸化塩素とオゾンの
逐次添加法にして、各点がライン中の少なくとも1箇所にあり、またこの段階が
添加場所間で中間洗浄を行わないものである方法が教示される。オゾンと二酸化
塩素の水溶液によるバルブの不均質逐次処理では、各処理工程にめられる種々の
コンシスチンシー要件を調整するために、バルブストックの濾過と濃縮を繰り返
し行うことが必要になる。
これらの問題はガス状二酸化塩素とオゾンを使用してバルブを逐次的に又は同時
に脱リグニン化し、漂白し、それによって脱リグニン化及び漂白されたバルブと
排出流出液の中の吸収有機ハロゲン化物(AOX)を減少させることによる本発
明の方法で解決される。漂白工程後に中間洗浄段階を経ることなく直接アルカリ
抽出を行うことによってAOXの更なる低下が達成される。
本発明の1つの目的は、リグノセルロース材料を脱リグニン化する改良された方
法を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、二酸化塩素発生プロセスに関する現技術状態からの
二酸化塩素をオゾン/酸素ガス混合物と混合して高度に反応性の二酸化塩素とオ
ゾンガスの混合物を得ることである。
二酸化塩素とオゾンとのガス状混合物による、AOXの排出を劇的に低下させる
一段処理法を提供することが本発明のもう1つの目的である。
本発明のもう1つの特徴は、二酸化塩素発生の際に形成される残留元素状塩素か
全てこれをオゾンと混合し、反応させることによって酸化され、それによって塩
素かバルブと反応してAOXを生成させる機会を無くすることである。
本発明のもう1つの目的は、二酸化塩素とリグノセルロース材料との反応の際に
形成される残留元素状塩素が全てリグノセルロース材料とオゾンとの反応で破壊
され、それによって吸収性の有機ハロゲン化物(AOX)の形成の機会を少なく
することである。
本発明のもう1つの目的は、リグノセルロース材料に加えられるガス状二酸化塩
素がオゾン脱リグニン化に役立つpH範囲であるpH2〜5の酸性pH緩衝剤と
して作用することである。
本発明の更にもう1つの目的は、バルブへの二酸化塩素の添加がバルブの強度損
失の原因となるオゾンの炭水化物分解反応を抑制することである。
本発明の1つの利点はより高いpH値を有するバルブによりより低いAOX濃度
か達成されることである。
本発明の更にもう1つの利点は、常用の方法と比較するときより短時間でかつよ
り少ない必要設備コストできれいなバルブ材料か得られることである。
これらの、及びその他の目的、特徴及び利点は、リグノセルロース材料をガス状
二酸化塩素とオゾンとて逐次的に又は同時に処理し、次いで処理された材料を反
応チャンバーに輸送し、そこで短時間保持してリグノセルロース材料の反応と脱
リグニン化を完結させることから成る、リグノセルロース材料の改良された脱リ
グニン化法によって達成される。次いで、アルカリ抽出が行われる。次いで、脱
リグニン化された材料は流出液から分離される。この流出液の吸収性有機ハロゲ
ン化物(AOX)含量はリグノセルロース材料1トンにつき約1.0kg未満で
ある。
漂白することかできる適当なバルブには、化学クラフトバルブ、亜硫酸バルブ又
は砕木バルブ及び再循環バルブ等、一般的に使用されているバルブのいずれもか
含まれる。約15%以上のものを含めて、任意、適当なコンシスチンシーを存す
るバルブを脱リグニン化することができる。例えば、約25〜約60%のものが
本発明の方法で処理することかできる。バルブはこれを細断するか、又はふわふ
わした(fluffed)状態にするのか好ましい。
本発明の方法において反応体として使用される二酸化塩素ガスは低濃度の元素状
塩素と、好ましくは少量の不活性ガス、例えば窒素又は空気を含有しているのか
好ましい。バルブの脱リグニン化に使用される適当な二酸化塩素ガスは二酸化塩
素とガス状酸素と水蒸気との混合物である。このガス流中の二酸化塩素の分圧は
lO〜I OOmmHgである。この二酸化塩素ガスの元素状塩素含量は約18
%未満と低い。この二酸化塩素ガスは塩素を実質的に含んでいないこともできる
し、その塩素含量はその中の二酸化塩素の重量を基準として約2重量96未満か
好ましく、約1. 5重量%未満が更に好ましい。このガス状混合物は酸素と水
蒸気を色々な濃度で含量している。酸素の量は容量で約1=4〜約50.lの0
2対C10,のモル比を与えるべく独立に変えることができる。水蒸気、即ちス
チームはガス状混合物中の主たる希釈剤であるのか好ましく、普通使用される他
の不活性ガスに代えて用いられる。希釈剤として、スチームはバルブに熱を供給
し、例えば空気か希釈剤どして使用されるときに起こる蒸発による冷却を最少限
に抑える。
本発明の新規な方法で使用するのに適した二酸化塩素き有ガス状混合物は、好ま
しくは、塩素酸の濃厚溶液から製造することかできる。
塩素酸の二酸化塩素への転化は、例えば電解槽中での陰極還元で、又は塩素酸を
熱の存在下で適当な触媒と接触させることによって達成することができる。もう
1つ別の方法において、塩素酸、過塩素酸塩イオン及び水素イオンを含めて、塩
素酸塩イオンを含有する高度に酸性の水性溶液が反応せしめられて二酸化塩素と
酸素と水蒸気(スチーム)とのガス状混合物を生成させる。このガス状混合物は
不活性ガス、例えば空気又は窒素を低濃度でしか含有しないが、それでも自然の
爆発、即ち“噴出(puff)”の危険は少なくなっている。その水溶液の酸濃
度は少なくとも2モル濃度、好ましくは少なくとも3モル濃度てあり、また塩素
酸塩イオンの濃度は少なくとも0.02モル濃度、好ましくは約0. 1〜約3
モル濃度である。これらの酸性溶液は塩化物イオンやアルカリ金属イオンやアル
カリ土類金属イオン等のイオン性不純物を実質的に含んでいないのが好ましい。
水溶液中の酸に由来する水素イオンの濃度は非酸化性の無機酸、例えば硫酸、燐
酸、塩素酸又は過塩素酸によって与えられるだろう。これらの酸性溶液は酸素の
発生を促進する触媒の存在下で反応せしめられる。
酸素発生触媒として適したものは、例えば元素の周期律表第VIIIA族の元素
の金属及びその酸化物である。かくして、白金、パラジウム、イリジウム、ロジ
ウム又はルテニウムを含む白金族金属等の金属及びこれら白金族金属の混合物又
は合金か使用できる。更に、イリジウム、ロジウム又はルテニウムのような白金
族金属の酸化物、並びにこれら酸化物と白金族金属又はこれら貴金属の合金との
混合物も適切に使用することができるだろう。同様に、ステンレス鋼のような鉄
合金、ニッケル又はニッケルベースの合金及びコバルトベースの合金も本発明の
方法において酸素発生触媒として使用することができる。池の酸素発生触媒に、
灰チタン石として知られる半導体のセラミックがある。例えば酸素発生触媒を使
用する場合に、塩素酸の過塩素酸への自動酸化を抑え、又は最少にするには、塩
素酸の濃度か低い、例えば塩素酸塩イオンを提供する水溶液に対して約20重量
%未満である塩素酸と非酸化性の無機酸との混合物を塩素酸塩イオン源として使
用するのが好ましい。二酸化塩素は発生させるこれらの方法は数分で始動させる
ことができ、また同様に短時間で停止させることができ、そのためCIofガス
の水又は溶媒中ての貯蔵、即ちCIO□の水又は溶媒中への溶解は必要とされな
い。
高純度の濃塩素酸溶液は高純度の次亜塩素酸溶液の酸化によって製造される。
塩素酸溶液を製造するのに適した1つの方法は、約35〜約60重量%のHOC
]を含有する次亜塩素酸溶液を約25〜約120°Cの範囲の温度で加熱するも
のである。高純度の塩素酸溶液を製造するもう1つの方法は、陽極区画室と陰極
区画室とその陽極区画室を陰極区画室から分離するカチオン交換膜を有する電解
槽中ての高純度製次亜塩素酸溶液の陽極酸化を利用するものである。
運転に際して、この方法は次亜塩素酸の水溶液を陽極区画室に供給し、その次亜
塩素酸水溶液を約0〜約40℃の温度で電気分解して塩素酸溶液を生成させる工
程を含む。
これらの方法で塩素酸溶液はHCl0.約45重量%までの所望とされる任意の
濃度で製造することかできる。しかし、好ましい濃度はHCl0.約30〜約4
0重量96の範囲の濃度である。
塩素酸と非酸化性無機酸を含有する反応混合物からの二酸化塩素の生成反応は希
釈用ガス、例えば酸素、窒素又は空気の存在下、大気圧において行うの好ましい
。反応混合物の温度は気相中ての二酸化塩素の分解を回避するために120°C
を越えるべきではなく、更に好ましくは約90°C以下であるべきである。例え
ば減圧を用いる場合、圧力は約15〜約750mmHg、好ましくは約100〜
約500mmHg、更に好ましくは約150〜約300mmHgの範囲であるこ
とができる。これらの圧力において、反応混合物の温度は約40〜約90゛C1
好ましくは約50〜約80°Cの範囲にある。減圧のための温度と圧力は反応混
合物の連続沸騰を維持させるように選ばれる。
二酸化塩素ガスの発生装置は、定常状態の条件で運転するために水がノくランス
した状態になければならない。発生装置に対して熱を加える速度が、定常状態の
濃度を維持するために蒸発せしめられる水の量を決定する。水はそれか添加され
る速度とほぼ同じ速度で連続的に蒸発させる必要があり、その際塩素酸の供給原
料溶液は塩素酸の反応で形成される水に対して調整される。
二酸化塩素ガスは、また別に、ガス状塩素を直接生成させるいかなる市販の発生
装置からでも、或いはそのガスを精製用の吸収装置、例えばアルブライト・アン
ド・ウィルソン・アメリカス社(Albright andWilsonAme
ricas)からモデル名R−8、R−9及びR−10で、又は同様の商業的装
置の他の供給業者から市販される吸収装置に進める前に取り出すことによって得
ることかできる。
オゾンガスは、空気又は酸素を介しての直接放電によりオゾンを生成させる任意
の市販発生装置から得ることができる。その反応器かれ出るオゾンの濃度は酸素
供給原料に対して6重1%以上乃至、限定されるものではないが、オゾンの自己
デトネーション点である、酸素供給原料に対して13重量%以下であるべきであ
る。好ましい濃度は約6〜8%である。反応器から出るオゾンガスはこれを混合
チャンバーに進めることができ、そこでそのガスを使用して前記の新規な発生法
から得られる二酸化塩素と混合することかできる。二酸化塩素はまたR−8発生
装置のような現技術状態で使われている発生装置、又は同様の商業的装置の販売
業者が供給する他の発生装置からも得ることができる。
本発明の方法は在来の漂白塔のような任意、適当な従来装置を用いて実施するこ
とができる。
パルプの脱リグニン化は多段漂白プロセスの初期段階においてのみならず、D段
階又はDZ段階においても影響を受ける。本発明の方法は、ガス状二酸化塩素と
オゾンとの混合物をリグノセルロース材料と混合することができる現存する一段
階装置と同様の装置において急速混合を必要とし、かつその中での保持時間が短
くなければならない。未漂白のリグノセルロース材料、即ちバルブの脱リグニン
化は、前記方法の1つで製造された二酸化塩素とオゾンとのガス状混合物を使用
し、それをパルプに同時に仕込むか、又は個々のガスをバルブに逐次的に仕込む
ことによって達成される。ガス状二酸化塩素は元素状塩素を低濃度で存するか、
又は実質的に含まず、またその二酸化塩素ガスは排出流れにおけるAOX濃度を
下げる中間洗浄なしで直接アルカリ抽出工程と組み合わされる。未漂白のリグノ
セルロース材料、即ちパルプの脱リグニン化は未漂白パルプを二酸化塩素ガスと
接触させることかできる任意、適当な装置で実施することかできる。実際上の理
由から、とんな反応器も気密であるべきである。適当な気密装置には、例えば撹
拌機付きミキサー、静的ミキサー、リボンブレンダー、蒸気箱、高コンシスチン
シー剪断ミキサー、MCポンプ、MCミキサー、高速パイプライン、フラッファ
−(fluffer)等がある。
二酸化塩素とオゾンとのガス状混合物の供給に対する、安定性を保証する圧力要
件は重要であって、そのガス状混合物が真空チャンバーに導入されつつある場合
に特にそうである。例えば、二酸化塩素ガス中の二酸化塩素の分圧は安定性を保
証するために約100mmHgに限定されねばならない。二酸化塩素が発生装置
中で真空下で生成せしめられる場合は、二酸化塩素を真空下に保持して反応チャ
ンバーへの導入か確実に行われるようにしなければならない。
パルプ材料は約20〜約5096の範囲のコンシスチンシー、更に好ましくは約
3096のコンシスチンシーにあるべきである。バルブ材料は反応チャンバーの
中で約5秒乃至約45分、好ましくは約5秒乃至約5分、更に好ましくは約5秒
乃至約1分の接触時間を費やし、その後反応チャンバーを出て行くことができる
。
二酸化塩素とオゾンガスとの混合物のリグノセルロース材料、即ちバルブへの供
給速度は、例えばそのガスが再生のために反応チャンバーを通って出て行(前に
上部入口側と下部出口側との間で圧力差を使用することによってそのガス混合物
が少なくとも1回、恐らくは2回又は3回程度の多数回通過するように制御する
ことかできる。
リグノセルロース材料、即ちバルブは、次に、これをアルカリ処理するためにア
ルカリ抽出装置に直接進めることができる。本発明の方法ではアルカリ抽出は何
んらの中間洗浄も行うことな〈実施するのか好ましいけれども、アルカリ処理に
先立って中間洗浄を採用することも可能である。
元素状塩素不含CIO,とオゾンとの混合物は大気圧、減圧又は過圧を含めて任
意、適当な圧力にある反応器中でバルブと混合される。1つの好ましい態様にお
いて、反応器は過圧にあるが、その圧力は二酸化塩素又はオゾンの発生装置で使
われた圧力よりすこし低い圧力であるのか好ましい。場合によっては、発生装置
からの二酸化塩素を希釈し、取り出し、それをパルプ反応器に供給するためにオ
ゾンと酸素ガスとの混合物を使用するエダクタを過圧下て使用することかできる
。二酸化塩素とオゾンガスとの混合物は未漂白の化学バルブを、例えばTAPP
1試験法T236cm−85で測定して、かつこの工業分野で受け入れられてい
る選択されたカッパー価で指定される所望とされる程度まで脱リグニン化するの
に適当な、ガス混合物のパルプに対する濃度又は比率を与える量で使用される。
本発明の方法を使用するパルプの脱リグニン化は丸くはと短い接触時間で達成さ
れ、この場合脱リグニン化速度はバルブの温度には依存しない。脱リグニン化反
応の温度には臨界かなく、はぼ外囲温度から丸くはと低温で脱リグニン化を行う
ことかてきる。はぼ外囲温度〜約90°Cの範囲、好ましくは外囲温度〜約80
°Cの範囲、更に好ましくは約20〜約60°Cの範囲の温度を用いることがで
きる。
これらの温度で最短の時間か必要とされる。
二酸化塩素とオゾンとのガス状混合物の効率を最大限に高めるために、パルプの
脱リグニン化は普通酸性条件下で行われるか、その酸性度は二酸化塩素ガスから
導くことができる。例えば、苛性アルカリ抽出段階に続くいかなる脱リグニン化
段階においても、処理されるへきバルブのpHは、普通、抽出前の脱リグニン化
されたパルプの最終pHか約1〜約6の範囲となるように調整される。残留する
二酸化塩素とオゾンガスの混合物は、例えば不活性ガスをパルプに通すことによ
って適当に取り除くことかでき、そのガス状混合物は次に接触コンバーターに通
して酸素を再生することかでき、その酸素はこれを更に使用するために二酸化塩
素発生装置に、又はオゾン発生装置に、或いはそれら両発生装置に送ることかで
きる。
抽出段階(E)か、次に、中間に介在する洗浄工程なしで、例えば苛性ソーグー
により行われ、より高分子量の酸化されたリグニンの可溶(tS、有機塩化物の
塩への加水分解等を行う。二酸化塩素が抽出前に除かれていない場合、チオ硫酸
ナトリウム、ヒドロ亜硫酸ナトリウム、硫化ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、過
酸化水素又はそれらの組み合わせのような抽出剤と共に、又はその抽出剤の添加
に先立って適当な還元剤を加えることができる。
抽出は、最終pHが10.5以上である場合、約60〜約90°Cの温度で約6
0分の滞留時間行われる。この抽出段階は性能を高めるために酸素、過酸化水素
のような過酸化物又は次亜塩素酸塩或いはそれらの組み合わせの添加を含むこと
かできる。抽出されたバルブは濾過され、そしてとりわけ水溶性のリグニンと低
分子量の有機塩化物を除去するために洗浄される。
本発明の方法を使用して初期脱リグニン化と抽出を行った後では、その脱リグニ
ン化された化学パルプのカッパー価は約1〜約10、好ましくは約2〜約8の範
囲にある。
抽出されたパルプは続いて、例えば本発明の方法又は任意、公知の漂白段階を用
いて更に脱リグニン化されて所望とされる最終白色度を達成するようにしてもよ
い。
本発明の新規な方法は存置な副生成物である有機)10ゲン化物の形成を減少さ
せることか発見された。これらの望ましくない副生成物はこれらをまとめて吸収
性存1ハロゲン化物(AOX)と称されるか、これら副生成物はそのAOXを下
水管に排出する前に取り除くためにパルプ漂白プロセスから出る流出液を費用の
高い処理法で処理することか必要にする。
本発明の漂白プロセスから出る流出1ノ[出液の吸収性有機ハロゲン化物(AO
X)は木材パルプのトン当たり約2.0kg未満である。本発明で使用されてい
る用語AOXは洗浄あり又は洗浄なしての漂白とアルカリ抽出の数段階のAOX
、即ち吸収された有機ハロゲン化物の合計を意味する。本発明により製造される
バルブは工業的な製紙要件を満足するか、それを越える白色度と粘度を有する。
本発明を更に説明するために、次の実施例を与えるが、本発明はそれらによつて
限定されるものではない。特に明記されなければ部及び百分率は重量によるもの
であり、また温度は摂氏で与えられる。
ガス分配板を存するジャケット付き反応容器にコンシスチンシーが35%である
、オーブン乾燥されたふわふわした軟材バルブ100グラムを加える。この軟材
バルブの初期カッパー価は30.0であるが、カッパー価は疑い無くここに挙げ
たカッパー価に限られるものではない。バルブの温度を25〜65°Cに保つ。
バルブの反応容器を、各々沃化カリウムの1096溶液が入っている2つのガス
スクラバーに接続する。二酸化塩素の発生装置に初めHClO4を約40重量%
含存する過塩素酸約1500グラムを満たす。この過塩素酸は約15グラムの二
酸化ルテニウムRu O2を含存している。HCl0.を約37.16重量%含
有する塩素酸溶液を供給することによって二酸化塩素と酸素と水蒸気とのガス状
混合物を発生させる。二酸化塩素の発生中、塩素酸の供給速度を調整し、かつ塩
素酸溶液中に存在する水と二酸化塩素の発生中に形成される水を蒸発させるべく
十分な反応熱を与えることによって、その発生装置を約70〜73℃の温度に保
つ。
オゾン発生装置はオゾン発生用供給原料ガスとして酸素を使用する商業用反応器
である。オゾン発生装置は10〜25°Cの温度に保つようにする。オゾンと二
酸化塩素をそれぞれの発生装置から独立に運ぶ2つの別個のガスラインを小さな
混合チャンバーに接続し、その後反応容器の底に入るようにする。次いで、前記
ガス状混合物をバルブに孔あきスパージャ−を通して分布させる。軟材バルブを
ガス状混合物で1〜5分間処理する。脱リグニン化された各バルブ試料を三等分
する。一方の試料は洗浄されるものであり、他方の試料は抽出(E)前に洗浄さ
れないものである。洗浄を採用する場合、その濾液と洗液の水が採集される。脱
リグニン化バルブの抽出は1096水酸化ナトリウム溶液の、バルブに対して重
量で約3.5%のNaOHとなる指定された量を加えることによって行われる。
バルブの操作コンシスチンシーは約lO%である。このバルブを約7o″Cで約
60分間保持する。抽出されたバルブを乾燥及び洗浄すると、そのカッパー価は
10未満であることか確認される。漂白処理の濾液、洗液水、抽出液及び洗液水
を合わせた溶液の混合物中の吸収性有機ハロゲン化物(AOX)はバルブのメー
トル法トン当たり1.0kg未満であることが確認される。
ガス分配装置を有する、連続撹拌されている、熱水ジャケット付き反応容器にオ
ーブン乾燥され、裁断された、コンシスチンシーが約35%であるふわふわした
軟材バルブ100gを装填する。この反応容器はガスとバルブとの急速撹拌用の
、付帯設備としての容器として、またガスとバルブとの混合後に脱リグニン化プ
ロセスを続けるための保持容器として作用することができる。バルブの初期カッ
パー価は約30,0である。バルブの初期温度は外囲温度であるが、約80°C
まで加温、昇温され、そして約40〜約60°Cに優先的に保持される。
反応器の出口をKlかそれぞれ10%入っている、反応容器を出る二酸化塩素と
オゾンの両者のためのガススクラバーとして作用している一連の沃化カリウムト
ラップに接続する。存在するガス類によって持ち越される有機物質を除去し、ま
た二酸化塩素とオゾンの両者のキャリアーガスであった酸素から水分を除去する
ために、反応容器とそれらガススクラバーとの間で接触コンバーターを用いる。
オゾンと二酸化塩素とをそれぞれの発生装置から独立に運ぶ2つの別個のガスラ
インを反応容器の底に接続し、それらガスを孔あきスパージャ−を通してバルブ
の中に分配させる。各ラインは反応容器へのガス流量を正確に測定するガス計量
装置を備えている。二酸化塩素ガス用ラインは反応容器に流れる二酸化塩素の濃
度を測定する分光測光装置も使用している。オゾン供給ラインはキャリアーガス
中のオゾン濃度を測定する、UV分光測光法を利用している濃度測定、監視装置
を備えている。オゾン発生装置への酸素の供給を調整するためにフィードバック
制御装置を使用する。
これらのガスは初めにオゾンを、次いで二酸化塩素を仕込むか、又はその逆で仕
込むことによって逐次的に供給することかできる。二酸化塩素を初めに供給して
バルブと反応させる場合、バルブの初期pHは2〜約8の範囲を有する。他方、
オゾンかバルブと初めに反応するガスである場合は、バルブのpHは酸、好まし
くは硫酸を使用することによって調整される。そのバルブのpHは2〜5の範囲
であるか、好ましくは3未満である。また、二酸化塩素が初めにバルブに仕込む
よれる場合、流出ガスを接触コンバーターを避けるように迂回させてKIトラッ
プに直接採取させる。バルブへの二酸化塩素の供給量はバルブのカッパー価で決
まる化学的装填量の尺度であるカッパー係数に基づいて計算される。カンバー係
数は0.5〜2.0の範囲にある。反応の時間は1分から5分まて変えられるが
、約2分未満か好ましい。オゾンのバルブに対する仕込み量は0. 1%から2
.0%まで変えられる。反応時間は1分から5分まで変えられるが、約2分未満
が好ましい。反応は減圧、大気圧又は過圧で行うことができる。圧力範囲は10
〜760〜1520mmHg、好ましくはI OO〜1520mmHgである。
脱リグニン化された各バルブ試料を三等分する。その一方は洗浄されるものであ
り、他方は抽出(E)前に洗浄されないものである。洗浄を採用する場合、その
濾液と洗液の水が採集される。脱リグニン化バルブの抽出は10%水酸化ナトリ
ウム溶液の、バルブに対して重量で約3.5%の水酸化ナトリウムと言う指定さ
れた量を添加することによって行われる。バルブの操作コンシスチンシーは約1
096である。このバルブを約70°Cで約60分間保持する。その抽出バルブ
を乾燥、洗浄すると、カッパー価は10未満であることが確認される。漂白濾液
、洗液水、抽出液及び洗液水を合わせた溶液の混合物中の吸収された有機ハロゲ
ン化物(AOX)はバルブのメートル法トン当たり1.0kg未満であることが
確認される。
抽出工程から出たバルブを水性形態又はガス形感の二酸化塩素;酸素及び/又は
過酸化水素で強化された水酸化ナトリウム及び二酸化塩素とオゾンとのガス状混
合物によるアルカリ抽出並びにそれらの組み合わせか関与する1つ又は2つ以上
の漂白ソーケンスで処理して必要とされる白色度と強さを育するバルブを得る。
漂白シーケンスから出る、後の方の漂白プラントの流出液中の吸収有機ハロゲン
化物(AOX)はバルブのメートル法トン当たり0.3kg未満であることが見
いだされる。
以上、本発明を特定の態様を参照して説明したか、その材料、各部の配置及び工
程の配置には、本明細書に開示される発明の着想から逸脱しない限り、多くの変
更、修正及び変形を加え得ることは明白である。従って、添付請求の範囲の精神
とその広い範囲は当業者が本発明の開示を読んだときに思い描き得るそのような
変更、修正及び変形を全て包含するものである。
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT、BE、CH,DE。
DK、ES、FR,GB、GR,IE、IT、LU、MC,NL、PT、SE)
、0A(BF、BJ、CF、CG、 CI、 CM、 GA、 GN、 ML、
MR,SN、 TD。
TG)、 AU、 BB、 BG、 BR,CA、FI、 HU。
J P、 KP、 KR,LK、 MG、 kiN、 MW、 N09PL、
R○、 RU、5D
(72)発明者 メシディラッタ、サッドハー、ケイ。
アメリカ合衆国37312 テネシー州クリーブランド、ヒラコリー ヒル ド
ライブエフ。イー、273
(72)発明者 カウルフィールド、テピッド、ダブリュ。
アメリカ合衆国37312 テネシー州クリーブランド、ウェストプルツク サ
ークル(72)発明者 ルディー、グレン、エフ。
アメリカ合衆国45601 オハイオ州チリコシ、クラブ ドライブ 8
(72)発明者 パーササラシー、ペンケタ、アール。
アメリカ合衆国45601 オハイオ州チリコシ、リッジ ドライブ 8
Claims (23)
- 1.リグノセルロース材料を二酸化塩素とオゾンとのガス状混合物と逐次的に又 は同時に接触させることを特徴とするリグノセルロース材料の脱リグニン化法。
- 2.脱リグニン化中の酸性度を脱リグニン化された材料のpHが約2〜約5の範 囲となるように制御することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の方法。
- 3.前記ガス状混合物による処理を減圧下で行うことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の方法。
- 4.前記方法を約50〜約80℃の範囲の温度で行うことを特徴とする請求の範 囲第1項に記載の方法。
- 5.ガス状二酸化塩素が塩素を0〜約20重量%含有していることを特徴とする 請求の範囲第1項に記載の方法。
- 6.二酸化塩素を、HCIO2を少なくとも約30重量%含有する塩素酸水溶液 を非酸化性の無機酸と混合することによって製造することを特徴とする請求の範 囲第5項に記載の方法。
- 7.前記リグノセルロース材料が木材パルプであることを特徴とする請求の範囲 第1項に記載の方法。
- 8.前記木材パルプのコンシステンシーが約20〜約50%であることを特徴と する請求の範囲第7項に記載の方法。
- 9.脱リグニン化された材料を脱リグニン化工程に続いて直ちにアルカリ金属水 酸化物によるアルカリ抽出に付すことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の方 法。
- 10.脱リグニン化を減圧、大気圧及び過圧より成る群から選択される圧力で行 うことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の方法。
- 11.温度が約50〜約80℃であることを特徴とする請求の範囲第10項に記 載の方法。
- 12.前記リグノセルロース材料が少なくとも約15%のコンシステンシーを有 する木材パルプであることを特徴とする請求の範囲第11項に記載の方法。
- 13.前記二酸化塩素を、HCIO2を少なくとも30重量%含有する塩素酸を 硫酸、燐酸及び過塩素酸より成る群から選択される無機酸と混合することによっ て製造することを特徴とする請求の範囲第12項に記載の方法。
- 14.脱リグニン化されたパルプを脱リグニン化工程に続いて直ちにアルカリ金 属水酸化物によるアルカリ抽出に付すことを特徴とする請求の範囲第13項に記 載の方法。
- 15.前記方法をガス状二酸化塩素とオゾンとの混合物を用いて同時に行うこと を特徴とする請求の範囲第1項に記載の方法。
- 16.前記リグノセルロース材料が少なくとも約15%のコンシステンシーを有 する木材パルプであることを特徴とする請求の範囲第15項に記載の方法。
- 17.前記二酸化塩素を、HCIO3を少なくとも30重量%含有する塩素酸を 硫酸、燐酸及び過塩素酸より成る群から選択され無機酸と混合することによって 製造することを特徴とする請求の範囲第15項に記載の方法。
- 18.脱リグニン化されたパルプを脱リグニン化工程に続いて直ちにアルカリ金 属水酸化物によるアルカリ抽出に付すことを特徴とする請求の範囲第15項に記 載の方法。
- 19.脱リグニン化された材料を、リグノセルロース材料をガス状二酸化塩素及 びオゾンにより逐次的に又は同時に処理することから成る後続の漂白工程に付す ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の方法。
- 20.リグノセルロース材料の逐次処理をまずガス状二酸化塩素を用いて、次い でオゾンを用いて行うことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の方法。
- 21.リグノセルロース材料の逐次処理をまずオゾンを用いて、次いでガス状二 酸化塩素を用いて行うことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の方法。
- 22.両ガスを連続的に撹拌されている反応容器に濃度測定手段と計量手段を介 して供給することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の方法。
- 23.連続的に撹拌されている反応容器が急速混合手段及び/又はリグノセルロ ース材料の脱リグニン化を続け、完結させる保持手段として用いられることを特 徴とする請求の範囲第1項に記載の方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US82379592A | 1992-01-22 | 1992-01-22 | |
US823,795 | 1992-01-22 | ||
PCT/US1993/000408 WO1993015264A1 (en) | 1992-01-22 | 1993-01-19 | Gas phase delignification of lignocellulosic material |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07502082A true JPH07502082A (ja) | 1995-03-02 |
Family
ID=25239744
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5513284A Pending JPH07502082A (ja) | 1992-01-22 | 1993-01-19 | リグノセルロール材料の気相脱リグニン化 |
Country Status (10)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0705361A1 (ja) |
JP (1) | JPH07502082A (ja) |
AU (1) | AU656658B2 (ja) |
BR (1) | BR9305760A (ja) |
CA (1) | CA2128408A1 (ja) |
FI (1) | FI943466A (ja) |
NZ (1) | NZ245712A (ja) |
RU (1) | RU94036007A (ja) |
WO (1) | WO1993015264A1 (ja) |
ZA (1) | ZA93224B (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2743094B1 (fr) * | 1995-12-27 | 1998-02-13 | Centre Tech Ind Papier | Procede de blanchiment des pates a papier chimiques |
US6579412B2 (en) * | 1998-05-08 | 2003-06-17 | L'air Liquide - Societe' Anonyme A' Directoire Et Conseil De Surveillance Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude | Process for ozone bleaching of low consistency pulp |
US6773547B2 (en) * | 1998-05-08 | 2004-08-10 | American Air Liquide, Inc. | Process for the bleaching of low consistency pulp using high partial pressure ozone |
AU2001284569A1 (en) * | 2000-08-25 | 2002-03-04 | Akzo Nobel N.V. | Chemical method |
FI122626B (fi) | 2006-03-31 | 2012-04-30 | Laennen Tutkimus Western Res Inc Oy | Kemiallisen massan valkaisumenetelmä |
JP7187149B2 (ja) | 2014-08-06 | 2022-12-12 | カリフォルニア インスティチュート オブ テクノロジー | 地球に豊富な遷移金属フリ-触媒による芳香族複素環のシリル化 |
US10787475B2 (en) * | 2017-11-07 | 2020-09-29 | Ingevity South Carolina, Llc | Methods of making low color lignin |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US1957937A (en) * | 1930-10-10 | 1934-05-08 | Int Paper Co | Process of bleaching fibrous cellulose material |
CA902859A (en) * | 1969-11-26 | 1972-06-20 | Pulp And Paper Research Institute Of Canada | Chemical reaction between a solid and a gas |
US3810969A (en) * | 1971-06-22 | 1974-05-14 | Hooker Chemical Corp | Process for the production of chlorine dioxide |
US4216054A (en) * | 1977-09-26 | 1980-08-05 | Weyerhaeuser Company | Low-consistency ozone delignification |
US4902381A (en) * | 1988-12-09 | 1990-02-20 | Kamyr, Inc. | Method of bleaching pulp with ozone-chlorine mixtures |
US4959124A (en) * | 1989-05-05 | 1990-09-25 | International Paper Company | Method of bleaching kraft pulp in a DZED sequence |
US5034095A (en) * | 1989-06-01 | 1991-07-23 | Oji Paper Co., Ltd. | Apparatus and process for the delignification of cellulose pulp |
EP0561786B1 (en) * | 1990-08-14 | 1997-11-26 | International Paper Company | Bleaching chemical pulp using chlorine/chlorine dioxide then ozone |
-
1993
- 1993-01-13 ZA ZA93224A patent/ZA93224B/xx unknown
- 1993-01-19 RU RU94036007/12A patent/RU94036007A/ru unknown
- 1993-01-19 BR BR9305760A patent/BR9305760A/pt not_active Application Discontinuation
- 1993-01-19 WO PCT/US1993/000408 patent/WO1993015264A1/en not_active Application Discontinuation
- 1993-01-19 JP JP5513284A patent/JPH07502082A/ja active Pending
- 1993-01-19 CA CA002128408A patent/CA2128408A1/en not_active Abandoned
- 1993-01-19 EP EP93903543A patent/EP0705361A1/en not_active Withdrawn
- 1993-01-19 AU AU34769/93A patent/AU656658B2/en not_active Ceased
- 1993-01-20 NZ NZ245712A patent/NZ245712A/en unknown
-
1994
- 1994-07-21 FI FI943466A patent/FI943466A/fi not_active Application Discontinuation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
AU656658B2 (en) | 1995-02-09 |
ZA93224B (en) | 1993-08-18 |
RU94036007A (ru) | 1996-06-10 |
NZ245712A (en) | 1994-09-27 |
BR9305760A (pt) | 1997-01-28 |
FI943466A0 (fi) | 1994-07-21 |
FI943466A (fi) | 1994-07-21 |
CA2128408A1 (en) | 1993-08-05 |
EP0705361A4 (en) | 1995-09-27 |
EP0705361A1 (en) | 1996-04-10 |
AU3476993A (en) | 1993-09-01 |
WO1993015264A1 (en) | 1993-08-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3698178B2 (ja) | 製紙用化学パルプの漂白方法 | |
JPH05500836A (ja) | 二酸化塩素/塩素の塩素化パルプのオゾン処理 | |
US5366593A (en) | Bleaching of lignocellulosic material with in-situ-generated dioxirane | |
JPH07502082A (ja) | リグノセルロール材料の気相脱リグニン化 | |
EP0651832B1 (en) | Process for gas phase delignifying wood pulp | |
JPS642715B2 (ja) | ||
JP5471050B2 (ja) | Tcf漂白方法 | |
JP5526604B2 (ja) | Ecf漂白方法 | |
JP3325324B2 (ja) | 粗セルロースの脱リグニン化方法 | |
JPH08158284A (ja) | 製紙用化学パルプの脱リグニン漂白方法 | |
US6511578B2 (en) | Bleaching and delignifying cellulosic pulp using caroate/caro's acid solution | |
JP4513959B2 (ja) | 製紙用化学パルプの半晒漂白方法 | |
JPH01207492A (ja) | 紙パルプの製造方法 | |
JP3275271B2 (ja) | 化学パルプの漂白方法 | |
Isaza Ferro | Catalyzed and non-catalyzed hypochlorous acid bleaching of kraft pulps | |
KR890002542B1 (ko) | 안정화된 이산화염소의 제조방법 | |
RU2097461C1 (ru) | Способ газовой делигнификации древесной пульпы | |
WO1996015317A1 (en) | Process for gas phase chlorine dioxide delignification | |
JP2004183149A (ja) | 漂白パルプの製造方法 | |
JPH0987985A (ja) | 製紙用化学パルプの漂白方法 | |
JP2001518153A (ja) | カロ酸塩/カロ酸によるセルロースの漂白および脱リグニンならびにその製造方法 | |
JPH06158573A (ja) | 製紙用化学パルプの漂白方法 | |
WO1993015263A1 (en) | Process for gas phase delignifying lignocellulosic material | |
CA1053860A (en) | Chlorine dioxide generation and pulp bleaching | |
US20170175329A1 (en) | Methods for oxygen delignification and ozone bleaching of pulp |