JP7187149B2 - 地球に豊富な遷移金属フリ-触媒による芳香族複素環のシリル化 - Google Patents

地球に豊富な遷移金属フリ-触媒による芳香族複素環のシリル化 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
この出願は2014年8月6日付け出願の米国特許出願番号第62/033,975号;2014年12月19日付け出願の同第62/094,381号、および2015年4月2日付け出願の同第62/141,905号に対して優先権を主張し、それらの内容をすべての目的のためにここに参照することによって組み込む。
政府の権利
この発明は、ナショナル・サイエンス・ファウンデ-ション(連邦政府科学財団)によって与えられた認可番号第CHE1212767号の下で政府支援により行われた。政府は本発明において一定の権利をもつ。
技術的分野
本発明は、芳香族基質で、複素環式芳香族化合物の基質を含めたものを、水酸化物(特に水酸化カリウム)およびシラン試薬を用いてシリル化するための方法に指向する。
有機部分をシリル化する能力は、シリル化された物質をそれ自体で、またはたとえば、農薬、製薬、および電子材料の用途において、使用される他の重要な物質のための中間体としての利用のため近年著しい注目を集めている。さらに、多核芳香族化合物をオルガノシランにより官能化する能力は、これらの材料の興味深い特性を利用する機会を提供する。
歴史的に、芳香族化合物のシリル化は、熱的、光化学的、または他の方法によって導かれるラジカル源を伴うフリ-ラジカルプロセスを介して達成されてきた。芳香族化合物は、500-850℃での気相において、350-500℃での自圧下の(under autogeneous pressure)液相において、気相凝縮下に135℃で過酸化物の存在下において、および放電反応を用いて、水素化ケイ素と反応することが知られている。そのような反応条件は、不揮発性または熱感受性材料に適していない。
現在、複素環式芳香族化合物のC-Si結合構築についての最も一般的なアプロ-チは、ヘテロアリ-ルリチウムまたはマグネシウム試薬をシリコン求電子剤により妨害することを含む。しかしながら、この方法は、しばしば範囲が制限されており、および自燃性の有機金属種を化学量論的な量において使用することによって、ヘテロアレ-ンのプレ官能基化を必要とする。たとえば、ミニスキ(Minisci)型ラジカル置換およびフリ-デル-クラフツ反応などのような強力な複素環式芳香族官能化戦略は、対応するシリルラジカルおよびシリリウムイオンを生成することが困難であるため、C-Si結合構築のためにはあまり役に立たない。
より一層最近では、遷移金属媒介の芳香族C-Hシリル化が説明され、たとえば、Co、Rh、Ir、Fe、Ru、Os、Ni、Pd、およびPt触媒に基づいて説明される異なるシステムを伴う。しかし、一定のエレクトロニクス用途では、そのような残留物の存在が低レベルであっても、シリル化材料の性能に悪影響を及ぼすことがある。同様に、一定の製薬または電子用途では、残留遷移金属での制限が相当厳しく、およびそれらを回避する才能は合成後検査中に利点を提供する。
本発明は、これまでに知られている方法に関連する問題の少なくともいくつかを回避するために、ここに言及する発見を利用する。
本開示は、芳香族基質のブトキシド触媒によるシリル化に関して新しい情報、ならびにKOH(水酸化カリウム)が本反応において触媒として機能されうるという最近の発見を提供する。以前の発見とは対照的に、今回KOHは、一定の条件下で複素環式芳香族物質をヒドロシランにより直接シリル化するための有効な触媒でありうることが見出された。今回、このKOH触媒システムは、反応条件を修飾することによって、あらゆる基質と共に用いることができることが明らかにされ、カリウムtert-ブトキシド(または他の「強塩基」)は有効であると以前に示されたが、以前はKOHが実行不可能であることが示され、たとえば、米国特許出願番号第14/043,929号明細書および国際出願番号第PCT/US2013/062963号、共に2013年10月2日付け出願され、それらに記載されるようなものである。KOHの使用は、たとえば、より一層低いコストおよび毒性、取扱いの容易さ、および反応のセットアップおよび精製の促進などのような重要な実用上の利益を提供する。さらに、そのことにより、アルコキシドを含めて、より一層強い塩基を用いる反応には見られない選択性が提供される。
この明細にはまた、以前には明示的に説明されていない、カリウムtert-ブトキシドに関して記載される追加の実施態様を開示し、これらの方法の多様性のより一層完全なセットの例が示される。
本発明の様々な実施態様は、有機化合物をシリル化するための化学的システムを提供し、各システムは、(a)少なくとも一のオルガノシランおよび(b)少なくとも一の強塩基の混合物を含むか、または本質的にそれらから構成され、前記強塩基の規定にはまた、今回KOHを含み、また、前記システムは、好ましくは、遷移金属化合物が実質フリ-であるとき(遷移金属化合物を実質的に含まないとき)、芳香族前駆体をシリル化するために操作することができる。本システムは、少なくとも一の有機芳香族基質をさらに含む。
他の実施態様は、方法類を提供し、各方法には、有機芳香族基質を、(a)少なくとも一のオルガノシランおよび(b)少なくとも一の強塩基が含まれるか、またはそれらから本質的に構成される混合物と接触させることが含まれ、前記強塩基の規定にはまた、今回、KOHが含まれ、基質をシリル化するのに十分な条件下で行われる。いくつかの実施態様では、前記混合物および基質は、好ましくは、しかし必ずしもではないが、遷移金属化合物が実質フリ-である。
本出願は、添付の図面と併せて読むときさらに理解される。主題を説明する目的のために、主題の例示的な実施態様が図面に示されるが、しかしながら、ここに開示される主題は、開示された特定の方法、装置、およびシステムに制限されない。さらには、図面は、必ずしも縮尺通りに描かれていない。図面では以下のものが示される。
図1Aおよび1Bは、ここに記載の方法によって利用可能な反応のいくつかの例を示す。 インド-ルの塩基触媒シリル化の範囲を示す。これらの例では、KO-t-Buを例示的な塩基として用いる。[Si]-H=Et3SiH、Et2SiH2、EtMe2SiH、PhMe2SiHまたはn-Bu3SiH。MOM、メトキシメチル;SEM、2-[(トリメチルシリル)エトキシ]メチル。 図2-1と同様である。 図2-1と同様である。 N-、O-およびS-含有ヘテロアレ-ンの塩基触媒シリル化の範囲を示す。これらの例では、KO-t-Buを例示的な塩基として使用する。詳細は例6.9.1ないし6.9.51を参照。[Si]-H=Et3SiH、Et2SiH2、EtMe2SiH、PhMe2SiHまたはn-Bu3SiH。 図3-1と同様である。 図3-1と同様である。 図4A-4Eは、塩基触媒C-Hシリル化の一定の合成適用を示す。これらの例では、KO-t-Buを例示的な塩基として使用する。図4Aは、142gのC2-シリル化インド-ルビルディングブロック2aの調製についての概略図を示す。図4Bは、クロスカップリングにおけるヘテロアリ-ルシランの一定の適用およびベンゾチオフェンのC7における正式なC-Hボリル化(ホウ素化)を示す。図4Cは、高度な材料およびポリマ-に対する選択的前駆体の一定の具体化された合成を示す。図4Dは、活性な薬学的成分の後期化学的および位置選択的修飾を調製するために使用される本発明の方法の選択的例を示す。図4Eは、酸素指向sp2、および生得的ベンジルsp3 C-Hシリル化によるアレ-ンの官能化の例を示す。詳細については、例6.7.1ないし6.7.4を参照。[Si]=Et3Si;i-Pr、イソプロピル;dba、ジベンジリデンアセトン;Bpin、4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン;TMEDA、テトラメチルエチレンジアミン; EDOT、3,4-エチレンジオキシチオフェン。 図4-1と同様である。 図4-1と同様である。 図4-1と同様である。 図5A/Bは、Et3SiHの3当量および45℃での異なるKOH負荷(分単位の時間およびパ-セント単位の変換)を用いる1-メチルインド-ルのシリル化についての変換対時間デ-タを示す。図5Aは時間の関数としての全体の変換を示し、および図5Bは時間の関数としてのC2:C3の比を示す。上の曲線(四角)は20モル%KOHについてであり、および下の曲線は5モル%についてである。 3当量のEt3SiHによる65℃での1-メチルインド-ルのシリル化のためのKOH触媒負荷デ-タを示す。 KOH触媒系によりシリル化された代表的な基質をテストした結果を示す。条件A:出発物質(0.5ミリモル、1当量);KOH(0.1ミリモル、5.6mg、20モル%);SiEt3H(1.5ミリモル、3当量、240μL)の65℃でのTHF(0.5mL)においてである。条件B:出発物質(0.5ミリモル、1当量);KOH(0.1ミリモル、5.6mg、20モル%); SiEt3H(0.6ミリモル、1.2当量、96μL)の45℃でのTHF(0.5mL)においてである。
本発明は、一連の反応に基づいており、それらの各々はオルガノシランおよび強塩基の単純な混合物に依存し、前記強塩基の規定は今回また水酸化物、特にKOHも含まれ、それは共にインシトゥ(その場、現場とも言う)システムを形成し(活性種の構造および性質はまだ知られていないが)、液相において、遷移金属触媒、UV放射または電気(プラズマを含む)放電の存在なしに、芳香族分子、特にヘテロアリ-ル化合物をシリル化することができる。これらの反応は、製薬およびエレクトロニクス用途に重要な製品の調製のための実用的な方法を開発する上で重要な進歩として関連している。重要なことに、この反応は大変興味深く、それは、副生成物として環境に優しいシリケ-トおよび二水素のものだけを生成し、そしてこの目的のために文献において提案されている他のほとんどすべてのアプロ-チにより観察されるような有毒金属廃棄物ストリ-ムを避けることができるからである。これらのシステムの少なくともいくつかによって示される顕著な容易さおよびレジオ(位置)特異性(regiospecificity)は、これらの分野の化学者のキットにおいて有用なツ-ルを提供する。
本開示は、2013年10月2日に出願された米国特許出願番号第14/043,929号明細書および国際出願第PCT/US2013/062963号において以前に提示されているいくつかの情報、ならびに先に明示的に記載されていないが、カリウムtert-ブトキシドに関して記載される新しい追加の実施態様を含み、これらの方法の多機能性のより一層十分なセットの実施態様が示される。この開示はさらに、KOH(水酸化カリウム)、および他の水酸化物が本発明の反応において触媒として機能させることができるという最近の発見に関するデ-タを提供する。以前の知見に反して、KOHが一定の条件下でヘテロ芳香族物質をヒドロシランで直接シリル化するための有効な触媒でありうることを今回見出した。ここで提供される多くの例は、tert-ブトキシド、水素化物、などに関して記載されるが、これらの例はまた、KOHが有効に作用する触媒であるものを含むように拡張させることができ、および前者に関して記載する実施態様は後者を用いるものにまで拡張する。同様に、tert-ブトキシド系の操作性(たとえば、官能基に対する耐性)に関するコメントは、KOH系の操作性にも反映されることが明示的に意図される。
ここに記載されるシリル化反応は、水素受容体、配位子または添加剤が不在の場合、穏やかな条件下で進行し、および随意に無溶媒条件下で100グラムよりも多くに拡大可能である。貴金属触媒で活性化することが困難な基質クラスは良好な収率において、および優れたレジオ選択性を伴ってシリル化される。誘導されたヘテロアリ-ルシラン生成物は、ヘテロ芳香族合成化のための新しい合成戦略を可能にする多彩な転換に容易に関与し、そして製薬および材料科学の応用分野において独自に(in theirownright)有用である。
本発明は、添付の図および例に関連して行われる以下の説明を参照することによって、より一層難なく理解することができ、それらのすべてが本開示の一部を形成する。この発明は、ここに記載または示される特定の生成物、方法、条件またはパラメ-タに制限されず、およびここに使用される用語は、特定の実施態様を一例として記載することだけを目的とするものであり、およびクレ-ムされた発明を制限することを意図しない。同様に、特に明記しない限り、可能なメカニズムまたは動作のモ-ドまたは改善のための理由に関する任意の説明は単に例示的であることだけを意味し、およびここにおいて本発明は、任意のそのような提案されたメカニズムまたは作用のモ-ドまたは改善のための理由の正確性または不正確さによって束縛されるものではない。このテキストの全体にわたって、説明は組成物および前記組成物を製造および使用する方法に言及することが認識される。すなわち、本開示が、組成物または組成物を製造または使用する方法に関連する特徴または実施態様を記載し、または請求する場合、そのような記載または請求は、これらの特徴または実施態様を、これらの文脈(すなわち、組成物、作成方法、および使用方法)の各々において実施態様にまで拡げられることを意図されると理解される。
本開示では、単数形「一つ(a)」、「an(母音の前の不定冠詞)」、および「その(the)」には、複数への参照が含まれ、および文脈上他に明示しない限り、特定の数値への言及には、少なくともその特定の値が含まれる。したがって、たとえば、「物質」への言及は、そのような物質およびこの技術において熟練した者(当業者)に知られるその等価物、その他等々の少なくとも一つへの言及である。
値が記述子「約」を使用して近似値として表されるとき、特定の値が別の実施態様を形成することが理解される。概して、用語「約」の使用は、開示された主題によって得られることが求められる望ましい特性に応じて変動しうる近似を示し、そしてその機能に基づいて、使用される特定の文脈において解釈される。これは当業者によって日常的な問題として解釈されうるであろう。いくらかの場合には、特定の値に使用される有効数字の数は、単語「約」の程度を決定する非制限的な方法の一つでありうる。他の場合には、一連の値に使用されるグラデ-ションが、各値について用語「約」に使用可能な意図された範囲を定めるために使用される。存在する場合、すべての範囲は包括的であり、かつ、組み合わせ可能である。つまり、範囲内に記載された値への参照には、その範囲内のあらゆる値が含まれる。
明確にするために、ここにおいて別個の実施態様の文脈で説明される本発明の一定の特徴はまた、単一の実施態様において組み合わせて提供されてもよいことが理解される。すなわち、明白に両立しがたいか、または具体的に除外されない限り、各個々の実施態様は任意の他の実施態様(またはその群)と組み合わせ可能であるとみなされ、およびそのような組合せは別の実施態様とみなされる。逆に、簡潔にするため、また、単一の実施態様の文脈で説明される本発明の様々な特徴は、別々にか、または任意のサブコンビネ-ションにおいて提供されてもよい。最後に、ある実施態様は一連のステップの一部またはより一層一般的な構造の一部として説明することもできるが、前記各ステップはまた、他のものと組合せ可能なそれ自体独立した実施態様と考えることもできる。
移行的な用語「含む」、「から本質的になる」、および「からなる」は、特許専門語において一般的に受け入れられる意味を暗示することを意図し、すなわち、(i)「含む」、それは、「含める」、「含有する」、または「によって特徴づけられる」と同義語であり、包括的で、または限度を設定せず(open-ended)、および追加の、引用されていない要素または方法ステップを排除するものではなく;(ii)「からなる」は、クレ-ムにおいて特定されていない任意の要素、ステップ、または成分を除外し;(iii)「から本質的になる」は、クレ-ムの範囲を、請求される発明の特定の物質またはステップで「および基本的および新規な特徴(または群)に実質的に影響を与えないもの」に制限する。語句「含む」(またはその等価物)に関して記載される実施態様はまた、実施態様として、それらが「からなる」および「から本質的になる」に関して無関係に記載されるものを提供する。「から本質的になる」に関して提供されるそれらの実施態様について、基本的および新規な特徴(群)は、芳香族有機部分をシリル化するために、方法(またはそのような方法またはそれに由来する組成物に使用されるシステム)の操作が容易であることである。システムまたは方法を提供するそれらの実施態様には、基質、オルガノシラン(あるいはまた、ヒドロシランに言及され)、および強塩基(強塩基の定義には、今回はまた、水酸化物、特にKOHも含まれ)から本質的になる混合物の使用が含まれ、このシステムは、追加の(たとえば、遷移金属)触媒またはプラズマまたはUV放射線源なしに、ここに記載される同等の条件下で、ここに記載される速度に対応するもので基質をシリル化するという事実に関連する。いくらかのレベルの遷移金属が存在してもよいが、それらは方法の操作性のために必要ではなく、およびこの反応の目的のためにスペクテ-タ-(傍観体)とみなされてもよい。実際、広範な実験および分析は、偶発的な遷移金属残渣による触媒作用を排除した(例3.1ないし3.3参照)。同様に、他の以前のシリル化反応は、プラズマまたはUV照射を使用して動作するが、本発明はこれらのエネルギ-源を必要としない。これらのエネルギ-源の追加の存在は、本方法の操作性の根底にある基礎を置き換えるものと見なすべきではない。
リストが提示される場合、他に記載されていない限り、そのリストの各個々の要素、およびそのリストのあらゆる組み合わせは、別個の実施態様であると理解されるべきである。たとえば、「A、B、またはC」として提示される実施態様のリストは、実施態様で、「A」、「B」、「C」、「AまたはB」、「AまたはC」、「BまたはC」または「A、B、またはC」が含まれるとして解釈されるべきである。同様に、たとえば、C1-3などのような名称には、別個の実施態様としてC1、C2、C3、C1-2、C2-3、C1,3、ならびに、C1-3が含まれる。
この明細を通して、関連する技術分野において当業者に理解されるように、単語はそれらの通常の意味が与えられるべきである。しかし、誤解を避けるために、一定の用語の意味が具体的に定義され、または明確化されるであろう。
ここで使用する用語「アルキル」は、線状、分枝状、または環状の飽和炭化水素基で、典型的には、必ずしも含むものではないが、1ないし約24個の炭素原子、好ましくは、1ないし約12個の炭素原子で、たとえば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、オクチル、デシル、およびその他同種類のものなどのようなもので、ならびに、シクロアルキル基、たとえば、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびその他同種類のものなどのようなものに言及する。概して、必ずしもそうではないが、ここでのアルキル基は、1ないし約12個の炭素原子を含む。用語「低級アルキル」は、1ないし6個の炭素原子のアルキル基を意図し、および特定の用語「シクロアルキル」は、環状アルキル基で、典型的には4ないし8個、好ましくは5ないし7個の炭素原子を有するものを意図する。「置換アルキル」という用語は、一またはそれよりも多く(一以上)の置換基で置換されたアルキル基に言及し、および「含ヘテロ原子アルキル」および「ヘテロアルキル」という用語は、少なくとも一の炭素原子がヘテロ原子で置き換えられたアルキル基に言及する。別段の指示がない限り、用語「アルキル」および「低級アルキル」には、それぞれ、線状、分枝状、環状、非置換、置換、および/または含ヘテロ原子アルキルおよび低級アルキル基が含まれる。
ここで使用される「アルキレン」という用語は、二官能性の線状、分枝状、または環状アルキル基に言及し、そこでは「アルキル」は上記に規定するようなものである。
ここで使用される用語「アルケニル」は、線状、分枝状、または環状の炭化水素基で、少なくとも一の二重結合を含む2ないし約24個の炭素原子のもので、たとえば、エテニル、n-プロペニル、イソプロペニル、n-ブテニル、イソブテニル、オクテニル、デセニル、テトラデセニル、ヘキサデセニル、エイコセニル、テトラコセニル、およびその他同種類のものなどのようなものに言及される。ここでの好ましいアルケニル基には、2ないし約12個の炭素原子が含まれる。「低級アルケニル」という用語は、2ないし6個の炭素原子のアルケニル基を意図し、および「シクロアルケニル」という特定の用語は、環状アルケニル基、好ましくは5ないし8個の炭素原子のものが意図される。用語「置換アルケニル」は、一以上の置換基で置換されたアルケニル基に言及され、および用語「含ヘテロ原子アルケニル」および「ヘテロアルケニル」は、少なくとも一の炭素原子がヘテロ原子で置き換えられたアルケニル基に言及される。別段の指示がない限り、「アルケニル」および「低級アルケニル」という用語には、それぞれ、線状、分枝状、環状、非置換、置換、および/または含ヘテロ原子アルケニルおよび低級アルケニル基が含まれる。
ここで使用される「アルケニレン」という用語は、二官能性の線状、分枝状、または環状アルケニル基に言及し、そこでは「アルケニル」は上記で規定するようなものである。
ここで使用される用語「アルキニル」は、線状または分枝状の炭化水素基で、少なくとも一の三重結合を含む、2ないし約24個の炭素原子のもので、たとえば、エチニル、n-プロピニル、およびその他同種類のものなどのようなものに言及される。ここでの好ましいアルキニル基は、2ないし約12個の炭素原子を含む。用語「低級アルキニル」は2ないし6個の炭素原子のアルキニル基を意図する。「置換アルキニル」という用語は、一以上の置換基で置換されたアルキニル基に言及し、および「含ヘテロ原子アルキニル」および「ヘテロアルキニル」という用語は、少なくとも一の炭素原子がヘテロ原子で置き換えられたアルキニルに言及する。他に示されない限り、「アルキニル」および「低級アルキニル」という用語には、それぞれ、線状、分枝状、非置換、置換、および/または含ヘテロ原子アルキニル基および低級アルキニル基が含まれる。
ここで使用される「アルコキシ」という用語は、単一の、末端エ-テル連結を介して結合したアルキル基を意図し;すなわち、「アルコキシ」基は、-O-アルキルとして表すことができ、そこで、アルキルは上記で規定するようなものである。「低級アルコキシ」基は1ないし6個の炭素原子を含むアルコキシ基を意図する。類似して、「アルケニルオキシ」および「低級アルケニルオキシ」は、単一の、末端エ-テル連結を介して結合したアルケニルおよび低級アルケニル基にそれぞれ言及し、および「アルキニルオキシ」および「低級アルキニルオキシ」は、それぞれ、単一の、末端エ-テル連結を介して結合したアルケニルおよび低級アルケニル基に言及する。
「芳香族」という用語は、芳香族性についてHuckel(ヒュッケル)の4n+2ル-ルを満足する環部分に言及し、そしてアリ-ル(即ち、炭素環式)およびヘテロアリ-ル(また複素環式芳香族化合物と称される)構造の双方が含まれ、アリ-ル、アラルキル、アルカリ-ル(アルカリルとも言う)、ヘテロアリ-ル、ヘテロアラルキル、またはアルク-ヘテロアリ-ル部分(alk-heteroaryl moieties)、またはそれらのプレポリマ-(例は、モノマ-、ダイマ-)、オリゴマ-またはポリマ-アナログ(重合体類似体)が含まれる。KOHを包含する方法およびシステムの記載がヘテロ芳香族基質に関して提供されるが、それらの操作性が好ましい場合、それらはアリ-ル基質に対しても作用すると合理的に信じられる。
ここで使用されるように、および他に特定しない限り、「アリ-ル」という用語は、一緒に縮合し、直接連結し、または間接的に連結される単一の芳香族環または複数の芳香族環を含む芳香族置換基または構造に言及する(そうして異なる芳香族環は共通の基、たとえば、メチレンまたはエチレン部分などのようなものに結合する)。別段の変更がない限り、用語「アリ-ル」は炭素環式構造に言及する。好ましくは、アリ-ル基は5ないし24個の炭素原子を含み、および特に好ましくは、アリ-ル基は5ないし14個の炭素原子を含む。模範的なアリ-ル基は、一の芳香族環または二の縮合または連結芳香族環、たとえば、フェニル、ナフチル、ビフェニル、ジフェニルエ-テル、ジフェニルアミン、ベンゾフェノン、およびその他同種類のものなどが含まれる。「置換アリ-ル」は、一以上の置換基で置換されたアリ-ル部分に言及し、および用語「含ヘテロ原子アリ-ル」および「ヘテロアリ-ル」は、以下にさらに詳細に説明するように、少なくとも一の炭素原子がヘテロ原子で置換されるアリ-ル置換基に言及する。
ここで使用するように「アリ-ルオキシ」という用語は、単一の、末端エ-テル連結を介して結合したアリ-ル基に言及し、そこでは、「アリ-ル」は上記で規定するようなものである。「アリ-ルオキシ」基は、-O-アリ-ルとして表すことができ、式中、アリ-ルは上記で規定するようなものである。好ましくは、アリ-ルオキシ基は5ないし24個の炭素原子を含み、および特に好ましくは、アリ-ルオキシ基は5ないし14個の炭素原子を含む。アリ-ルオキシ基の例には、制限されることはないが、フェノキシ、o-ハロ-フェノキシ、m-ハロ-フェノキシ、p-ハロ-フェノキシ、o-メトキシフェノキシ、m-メトキシフェノキシ、p-メトキシフェノキシ、2,4-ジメトキシ-フェノキシ、3,4,5-トリメトキシ-フェノキシ、およびその他同種類のものなどが含まれる。
用語「アルカリ-ル」はアルキル置換基を伴うアリ-ル基に言及し、および用語「アラルキル」はアリ-ル置換基を伴うアルキル基に言及し、そこでは「アリ-ル」および「アルキル」は上記に規定するようなものである。好ましいアルカリ-ルおよびアラルキル基には、6ないし24個の炭素原子が含まれ、特に好ましいアルカリ-ルおよびアラルキル基には、6ないし16個の炭素原子が含まれる。アルカリ-ル基には、たとえば、p-メチルフェニル、2,4-ジメチルフェニル、p-シクロヘキシルフェニル、2,7-ジメチルナフチル、7-シクロオクチルナフチル、3-エチル-シクロペンタ-1,4-ジエン、およびその他同種類のものなどが含まれる。アラルキル基の例には、制限されることはないが、ベンジル、2-フェニル-エチル、3-フェニル-プロピル、4-フェニル-ブチル、5-フェニル-ペンチル、4-フェニルシクロヘキシル、4-ベンジルシクロヘキシル、4-フェニルシクロヘキシルメチル、4-ベンジルシクロヘキシルメチル、およびその他同種類のものなどが含まれる。用語「アルカリ-ルオキシ」および「アラルキルオキシ」は、式-ORの置換基に言及し、式中、Rは直前に規定したアルカリ-ルまたはアラルキルである。
用語「アシル」は、式-(CO)-アルキル、-(CO)-アリ-ル、または-(CO)-アラルキルをもつ置換基に言及し、用語「アシルオキシ」は、式-O(CO)-アルキル、-O(CO)-アリ-ル、または-O(CO)-アラルキルであり、式中、「アルキル」、「アリ-ル」、および「アラルキル」は上記に規定するようなものである。
「環式」および「環」という用語は、置換され、および/または含ヘテロ原子であってもなくてもよく、および単環式、二環式または多環式であってもよい脂環式または芳香族基に言及する。「脂環式」という用語は、芳香族環式部分とは対照的に、脂肪族環式部分を指すために慣習的な意味において用いられ、単環式、二環式、または多環式であってもよい。用語「非環式」は、環構造内に二重結合が含まれない構造を意味する。
用語「ハロ」、「ハロゲン化物」、および「ハロゲン」は、クロロ、ブロモ、フルオロ、またはヨ-ド置換基に言及するために慣習的な意味において使用される。
「ヒドロカルビル」は、1ないし約30個の炭素原子、好ましくは1ないし約24個の炭素原子、最も好ましくは1ないし約12個の炭素原子を含む一価ヒドロカルビル基に言及し、線状、分枝状、環状、飽和、および不飽和種、たとえば、アルキル基、アルケニル基、アリ-ル基、およびその他同種類のものなどのようなものが含まれる。「低級ヒドロカルビル」という用語は、1ないし6個の炭素原子、好ましくは1ないし4個の炭素原子のヒドロカルビル基を意図し、および用語「ヒドロカルビレン」は、1ないし約30個の炭素原子、好ましくは1ないし約24個の炭素原子、最も好ましくは1ないし約12個の炭素原子を含む二価のヒドロカルビル部分を意図し、線状、分枝状、環状、飽和および不飽和種が含まれる。用語「低級ヒドロカルビレン」は1ないし6個の炭素原子のヒドロカルビレン基を意図する。「置換ヒドロカルビル」は一以上の置換基により置換されたヒドロカルビルに言及し、および「含ヘテロ原子ヒドロカルビル」および「ヘテロヒドロカルビル」という用語は、少なくとも一の炭素原子がヘテロ原子で置き換えられたヒドロカルビルに言及する。同様に、「置換ヒドロカルビレン」は、一以上の置換基で置換されたヒドロカルビレンに言及し、および「含ヘテロ原子ヒドロカルビレン」および「ヘテロヒドロカルビレン」という用語は、少なくとも一の炭素原子がヘテロ原子で置き換えられたヒドロカルビレンに言及する。他に指示さない限り、用語「ヒドロカルビル」および「ヒドロカルビレン」は、置換および/または含ヘテロ原子ヒドロカルビルおよびヒドロカルビレン部分をそれぞれ含むと解釈されるべきである。
「含ヘテロ原子ヒドロカルビル基」でのような「含ヘテロ原子」という用語は、一以上の炭素原子が炭素以外の原子、例は、窒素、酸素、硫黄、リンまたはケイ素、典型的には、窒素、酸素または硫黄により置換された炭化水素分子またはヒドロカルビル分子フラグメントに言及する。同様にして、用語「ヘテロアルキル」は含ヘテロ原子であるアルキル置換基に言及し、用語「複素環式(ヘテロ環)」は含ヘテロ原子である環式置換基に言及し、用語「ヘテロアリ-ル」および「ヘテロ芳香族」は、それぞれ、含ヘテロ原子、およびその他同種類のものなどである「アリ-ル」および「芳香族」置換基に言及する。「複素環式」基または化合物は、芳香族であってもなくてもよく、そしてさらに「複素環式」基または化合物は、用語「アリ-ル」に関して上記のように単環式、二環式または多環式であってもよいことに注目すべきである。ヘテロアルキル基の例には、アルコキシアリ-ル、アルキルスルファニル置換アルキル、N-アルキル化アミノアルキル、およびその他同種類のものなどが含まれる。ヘテロアリ-ル置換基の非限定的な例には、ピロリル、ピロリジニル、ピリジニル、キノリニル、インドリル、ピリミジニル、イミダゾリル、1,2,4-トリアゾリル、テトラゾリル、等が含まれ、および含ヘテロ原子脂環式基の例には、ピロリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピペリジノ、等が含まれる。
ここに用いるように「基質」または「有機基質」という用語は、別個の小分子(「有機化合物」として記載されることもある)およびそのような「芳香族部分」を含むオリゴマ-およびポリマ-の双方を意味することを意図する。用語「芳香族部分」は、指示される芳香族構造の少なくとも一を有する化合物、プレポリマ-(即ち、重合可能なモノマ-化合物)、オリゴマ-、またはポリマ-のそれらの部分に言及することを意図する。構造として示される場合、それらの部分は、少なくとも示されているものだけでなく、ここで「Fn」と記載されている官能化を含むが、これに制限されず、さらなる官能化、置換基、または双方を含む。
上記の定義のいくつかにおいて示唆されているように、「置換ヒドロカルビル」、「置換アルキル」、「置換アリ-ル」、およびその他同種類のものなどにおいてのような「置換」によって、ヒドロカルビル、アルキル、アリ-ル、ヘテロアリ-ル、または他の一部分において、炭素(または他の)原子に結合した少なくとも一の水素原子は、一以上の非水素置換基で置換される。そのような置換基の例には、制限されないが、「Fn」としてここに言及される官能基で、たとえば、ハロ(例は、F、Cl、Br、I)、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C1-C24アルコキシ、C2-C24アルケニルオキシ、C5-C24アリ-ルオキシ、C6-C24アラルキルオキシ、C6-C24アルカリルオキシ、アシル〔C1-C24アルキルカルボニル(-CO-アルキル)およびC6-C24アリ-ルカルボニル(-CO-アリ-ル)が含まれる〕、アシルオキシ〔-O-アシルで、C2-C24アルキルカルボニルオキシ(-O-CO-アルキル)およびC6-C24アリ-ルカルボニルオキシ(-O-CO-アリ-ル)が含まれる〕、C2-C24アルコキシカルボニル((CO)-O-アルキル)、C2-C24アルコキシカルボニル((CO)-O-アルキル)、C6-C24アリ-ルオキシカルボニル(-(CO)-O-アリ-ル)、ハロカルボニル(-CO)-X(式中、Xはハロである)、C2-C24アルキルカルボナト(-O-(CO)-O-アルキル)、C6-C24アリ-ルカルボナト(-O-(CO)-O-アリ-ル)、カルボキシ(-COOH)、カルボキシラト(-COO-)、カルバモイル(-(CO)-NH2)、モノ-(C1-C24アルキル)-置換カルバモイル(-(CO)NH(C1-C24アルキル))、ジ-(C1-C24アルキル)-置換カルバモイル(-(CO)-N(C1-C24アルキル)2)、モノ-(C1-C24ハロアルキル)-置換カルバモイル(-(CO)-NH(C1-C24アルキル))、ジ-(C1-C24ハロアルキル)-置換カルバモイル(-(CO)-N(C1-C24アルキル)2)、モノ-(C5-C24アリ-ル)-置換カルバモイル(-(CO)-NH-アリ-ル)、ジ-(C5-C24アリ-ル)置換カルバモイル(-(CO)-N(C5-C24アリ-ル)2)、ジ-N-(C1-C24アルキル)、N-(C5-C24アリ-ル)-置換カルバモイル、チオカルバモイル(-(CS)-NH2)、モノ-(C1-C24アルキル)-置換チオカルバモイル(-(CO)-NH(C1-C24アルキル))、ジ-(C1-C24アルキル)-置換チオカルバモイル(-(CO)-N(C1-C24アルキル)2)、モノ-(C5-C24アリ-ル)置換チオカルバモイル(-(CO)-NH-アリ-ル)、ジ-(C5-C24アリ-ル)-置換チオカルバモイル(-(CO)-N(C5-C24アリ-ル)2)、ジ-N-(C1-C24アルキル)、N-(C5-C24アリ-ル)-置換チオカルバモイル、カルバミド(-NH-(CO)-NH2)、シアノ(-C≡N)、シアナト(-O-C=N)、チオシアナト(-S-C=N)、ホルミル(-(CO)-H)、チオホルミル(-(CS)-H)、アミノ(-NH2)、モノ-(C1-C24アルキル)-置換アミノ、ジ-(C1-C24アルキル)-置換アミノ、モノ-(C5-C24アリ-ル)置換アミノ、ジ-(C5-C24アリ-ル)-置換アミノ、C1-C24アルキルアミド(-NH-(CO)-アルキル)、C6-C24アリ-ルアミド(-NH-(CO)-アリ-ル)、イミノ(-CR=NH、式中、R=水素、C1-C24アルキル、C5-C24アリ-ル、C6-C24アルクアリ-ル、C6-C24アルアルキル、等)、C2-C20アルキルイミノ(-CR=N(アルキル)、式中、R=水素、C1-C24アルキル、C5-C24アリ-ル、C6-C24アルクアリ-ル、C6-C24アルアルキル、等)、アリ-ルイミノ(-CR=N(アリ-ル)、式中、R=水素、C1-C20アルキル、C5-C24アリ-ル、C6-C24アルクアリ-ル、C6-C24アルアルキル、等)、ニトロ(-NO2)、ニトロソ(-NO)、スルホ(-SO2OH)、スルホナト(SO2O-)、C1-C24アルキルスルファニル(-S-アルキル;また「アルキルチオ」とも称される)、C5-C24アリ-ルスルファニル(-S-アリ-ル;また「アリ-ルチオ」とも称される)、C1-C24アルキルスルフィニル(-(SO)-アルキル)、C5-C24アリ-ルスルフィニル(-(SO)-アリ-ル)、C1-C24アルキルスルホニル(-SO2-アルキル)、C1-C24モノアルキルアミノスルホニル-SO2-N(H)アルキル)、C1-C24ジアルキルアミノスルホニル-SO2-N(アルキル)2、C5-C24アリ-ルスルホニル(-SO2-アリ-ル)、ボリル(-BH2)、ボロノ(-B(OH)2)、ボロナト〔-B(OR)2、式中、Rはアルキルまたは他のヒドロカルビル〕、ホスホノ(-P(O)(OH)2)、ホスホナト(-P(O)(O)2)、ホスフィナト(P(O)(O-))、ホスホ(-PO2)、およびホスフィン(-PH2);およびヒドロカルビル部分C1-C24アルキル(好ましくはC1-Cl2アルキル、より一層好ましくはC1-C6アルキル)、C2-C24 アルケニル(好ましくはC2-C12アルケニル、より一層好ましくはC2-C6アルケニル)、C2-C24アルキニル(好ましくはC2-C12アルキニル、より一層好ましくはC2-C6アルキニル)、C5-C24 アリ-ル(好ましくはC5-C24アリ-ル)、C6-C24アルクアリ-ル(好ましくはC6-C16アルクアリ-ル)、およびC6-C24アルアルキル(好ましくはC6-C16アルアルキル)が含まれる。これらの置換基構造内で、「アルキル」、「アルキレン」、「アルケニル」、「アルケニレン」、「アルキニル」、「アルキニレン」、「アルコキシ」、「芳香族」、「アリ-ル」、「アリ-ルオキシ」、「アルカリル」、および「アラルキル」部分は随意にフッ素化または全フッ素置換しうる。加えて、アルコ-ル、アルデヒド、アミン、カルボン酸、ケトン、または他の同様の反応性官能基への言及にはまた、それらの保護されたアナログも含まれる。たとえば、ヒドロキシまたはアルコ-ルへの言及にはまた、以下のような置換基も含まれ、そこでは、ヒドロキシは、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bz)、ベンジル(Bn、Bnl)、β-メトキシエトキシメチルエ-テル(MEM)、ジメトキシトリチル、[ビス-(4-メトキシフェニル)フェニルメチル](DMT)、メトキシメチルエ-テル(MOM)、メトキシトリチル[(4-メトキシフェニル)ジフェニルメチル、MMT]、p-メトキシベンジルエ-テル(PMB)、メチルチオメチルエ-テル、ピバロイル(Piv)、テトラヒドロピラニル(THP)、テトラヒドロフラン(THF)、トリチル(トリフェニルメチル、Tr)、シリルエ-テル〔最も一般的なものには、トリメチルシリル(TMS)、tert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリ-イソ-プロピルシリルオキシメチル(TOM)、およびトリイソプロピルシリル(TIPS)エ-テルが含まれる〕、エトキシエチルエ-テル(EE)が含まれる。アミンへの言及にはまた、以下のような置換基も含まれ、そこでは、アミンは、BOCグリシン、カルボベンジルオキシ(Cbz)、p-メトキシベンジルカルボニル(MozまたはMeOZ)、tert-ブチルオキシカルボニル(BOC)、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(FMOC)、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bz)、ベンジル(Bn)、カルバマ-ト、p-メトキシベンジル(PMB)、3,4-ジメトキシベンジル(DMPM)、p-メトキシフェニル(PMP)、トシル(Ts)基、またはスルホンアミド(Nosyl&Nps)基によって保護される。カルボニル基を含む置換基への言及にはまた、以下のような置換基も含まれ、そこでは、カルボン酸またはカルボキシラ-ト基にはまた、以下のような置換基も含まれ、そこでは、カルボン酸またはカルボキシラ-ト基はそのメチルエステル、ベンジルエステル、tert-ブチルエステル、2,6-二置換フェノ-ルのエステル(例は、2,6-ジメチルフェノ-ル、2,6-ジイソプロピルフェノ-ル、2,6-ジ-tert-ブチルフェノ-ル)、シリルエステル、オルトエステル、またはオキサゾリンによって保護される。好ましい置換基は、シリル化の化学に影響しないか、またはそれほど影響を及ぼさないとしてここに識別される置換基であり、たとえば、アルキル、アルコキシド、アリ-ルオキシド、アラルキルアルコキシド、保護されたカルボニル基で;随意にF、Cl、-CF3により置換されるもの、アリ-ルで、随意にF、Cl、-CF3により置換されるもの;エポキシド;N-アルキルアジリジン;シス-およびトランス-オレフィン;アセチレン類;ピリジン、第一級、第二級および第三級アミン;ホスフィン;および水酸化物が含まれる置換基を含む。
「官能化ヒドロカルビル」、「官能化アルキル」、「官能化オレフィン」、「官能化環状オレフィン」、およびその他同種類のものなどにおける「官能化」によって、ヒドロカルビル、アルキル、アリ-ル、ヘテロアリ-ル、オレフィン、環状オレフィン、または他の一部分において、炭素(または他の)原子に結合した少なくとも一の水素原子が、一以上の官能基で、たとえば、ここで、および上記に記載したものなどのようなものにより置換されることを意味する。用語「官能基」は、ここに記載の用途に適した任意の機能性種を含むことを意味する。特に、ここで使用されるように、官能基は、必然的に、基材表面上の対応する官能基と反応するか、または結合する能力を有するであろう。
さらに加えて、上述の官能基は、特定の基が許容する場合、一以上の追加の官能基で、または一以上のヒドロカルビル部分、たとえば、上記に具体的に列挙したものなどのようなものによりさらに置換される。類似して、上記のヒドロカルビル部分は、一以上の官能基または追加のヒドロカルビル部分で、たとえば、具体的に列挙されたものなどのようなものによりさらに置換されてもよい。
「随意の」または「随意に」は、その後に説明される状況が起こっても起こらなくてもよいことを意味し、その結果、その説明には、その状況が起こる場合および起こらない場合が含まれる。たとえば、語句「随意に置換される」は、非水素置換基が所定の原子上に存在しても存在しなくてもよいことを意味し、そしてしたがって、その説明には、非水素置換基が存在する構造および非水素置換基が存在しない構造が含まれる。
ここで使用されるように、「シリル化」という用語は、概して、以前に炭素-水素結合によって占められていた位置、概して、非活性化C-H結合での炭素-シリコン結合の形成に言及する。ここに記載の条件下、C-H結合をC-Si結合と直接に置換する能力は、これまでにないものと考えられる。
本発明には、芳香族化合物および芳香族部分をシリル化するための化学システムおよび方法に関する実施態様が含まれる。特定の実施態様は芳香族化合物および芳香族部分をシリル化する化学的システム群を提供し、各システムには(a)少なくとも一のオルガノシランおよび(b)少なくとも一の強塩基の混合物が含まれ、前記強塩基の規定には、今回また水酸化物、特にKOHが含まれ、前記システムには、好ましくは、必須ではないが、遷移金属化合物を実質的に含まない。
異なる条件(主としてより一層高い温度)下で、芳香族化合物および芳香族部分のシリル化を提供するシステムおよび反応は、芳香族基質内のC-O、C-N、C-S結合を開裂することも可能であることが認識される。この後者の還元的切断の特徴は、2013年10月2日付けで出願された同時係属の米国特許出願第14/043,917号明細書で、「Transition-Metal-Free Reductive Cleavage of Aromatic C-O、C-N、and C-S Bonds by Activated Silanes(活性化シランによる芳香族C-O、C-N、およびC-S結合の遷移金属フリ-還元的開裂)」と題するものの対象であり、これはまた、すべての目的のためにその全体が参照により組み込まれる。システムおよび方法が作動する機構は、たとえば、シリル化が中間ステップであるか、または開裂反応の副産物もしくは副生成物であるか(特定の観察では示唆されない)、まだ理解されていないが、各マニホ-ルドの相対的な寄与は反応条件によって処理することができる。たとえば、他の因子が類似または同等であり、および一定の例外を除き、シリル化反応(比較的穏やかな温度で生じる)よりも高い温度およびより一層長い反応時間がC-O、C-NおよびC-S結合の開裂に有利であると考えられる。同様に、水素および水素ドナ-(供与体)分子が存在しないで(より一層高温であっても)、および化学量論量以下の強塩基を使用すると、水酸化物、特にKOH(オルガノシランに対して)が含まれる強塩基の規定はシリル化反応に好都合であり、およびC-X開裂を不利にする。
ヘテロ芳香族化合物の少なくともシリル化についての予備的な機械的研究は、連続した機構が作動可能であるが、ラジカル種の関与を示唆する。基本的なシリルラジカル生成-置換機構は、電子不足ヘテロアレ-ン、たとえば、ピリジンのようなものとの不十分な反応性のために起こり難いと考えられる(たとえば、例6.9.49ないし51)。さらに、シリル化の速度は、内部競合研究において観察されるように、含酸素ヘテロアレ-ンにおいてよりも含硫黄ヘテロアレ-ンにおいてより速く、含窒素ヘテロアレ-ンにおいてよりも含酸素ヘテロアレ-ンにおいて速く(たとえば、例7.1参照)、それは求電子置換およびMinisci型反応に対して相補的な反応性を提供した。これらの観察結果は、既知のヘテロ芳香族C-H官能化反応とは異なる根底にあるメカニズムを指摘した。
ここに使用されるように、用語「遷移金属化合物の実質フリ-(実質含まない)」用語は、本システムが、芳香族化合物および芳香族部分をここに記載の比較的穏やかな条件下、さらに任意の外因性の(すなわち、故意に添加され、または別のそうでないもの)遷移金属触媒(群、複数を含む意味)の不存在下においてさえシリル化する意図された目的について有効である。一定の実施態様は、遷移金属で、シリル化反応を触媒することができるものを含め、そのような触媒活性に通常関連するレベルでここに記載するシステムまたは方法内に存在しうることを提供するが、そのような金属(触媒またはスペクテ-タ-化合物としてのいずれか)の存在は必要でなく、多くの場合、望ましくはない。そのようなものとして、好ましい実施態様において、本システムおよび方法は「遷移金属化合物の実質フリ-」である。そこで、特に明記しない限り、「遷移金属化合物の実質フリ-」という用語は、遷移金属の合計レベルがシリル化システム内で、有機基質と無関係にか、またはその存在下で、以下の例3.3に記載のようにICP-MSによって測定して、約5ppm未満である。さらなる実施態様はまた、遷移金属の濃度が、約10重量%、5重量%、1重量%、100ppm、50ppm、30ppm、25ppm、20ppm、15ppm、10ppm、または5ppmないし約1ppmまたは0ppm未満であることを提供する。ここで使用する「遷移金属」という用語は、Co、Rh、Ir、Fe、Ru、Os、Ni、Pd、Pt、Cu、またはこれらの組合せを含むと規定される。さらなる一定の独立した実施態様では、ICP-MSによって測定されるように、Niの濃度は、25ppm未満、10ppm未満、5ppm未満、または1ppm未満である。
これらのシステムは、典型的には、炭化水素またはエ-テル系溶媒を含むか、または本システムは溶媒を伴わずに操作されることができる。ここに記載されるように、溶媒、たとえば、ベンゼン、トルエン、メシチレン、およびテトラヒドロフラン(2-メチルテトラヒドロフランを含む)などのようなものが、良好に作用することを示されている。一定の実施態様において、反応はニ-ト基質(純粋な基質)において行われる。
水および酸素へのシステムの曝露を制限する必要はないかもしれないが、いくらかの実施態様において、本化学システムおよび方法は、水、酸素、または水および酸素の双方を実質含まない環境において行われる。他の実施態様において、空気および/または水が存在する。別段の指定がない限り、用語「水を実質含まない」は、約500ppm未満の水のレベルを指し、および「酸素を実質含まない」は、1torr未満の分圧に対応する酸素レベルを指す。記載される場合、追加の無関係な実施態様は、「水を実質含まない」ことが、水のレベルで1.5%、1%、0.5%、1000ppm、500ppm、250ppm、100ppm、50ppm、10ppm、50ppm、10ppm、または1ppm未満であり、および「酸素を実質含まない」ことが、50トル、10トル、5トル、1トル、500ミリトル、250ミリトル、100ミリトル、50ミリトル、または10ミリトル未満の分圧に対応する酸素レベルを指すことを提供することができる。ここに記載の基本手順(ジェネラル・プロシ-ジャ-、General Procedure)において、特に明記しない限り、水および酸素の双方を排除するために意図的な努力がなされた。
本システムおよび方法を説明するために、ここで使用するように、用語「オルガノシラン(有機シランとも言う。)」または「ヒドロシラン」は互換的に使用することができ、および少なくとも一のケイ素-水素(Si-H)結合をもつ化合物または反応物質に言及する。オルガノシランは、ケイ素-炭素、ケイ素-酸素、ケイ素-窒素結合、またはそれらの組合せをさらに含んでもよく、および単量体であってもよく、またはオリゴマ-またはポリマ-骨格内に含まれてもよく、異質または同室の支持体構造につながれるものが含まれる。一定の実施態様において、これらのオルガノシランは、式(I)または式(II)の少なくとも一の化合物を含みうる。
(R)4-mSi(H)m (I)
R-[-SiH(R)-O-]n-R (II)
式中、mは1、2、または3、好ましくは1または2であり;
nは約5から約500まで、約10から約100まで、または約25から約50までの範囲であり;および
各Rは、無関係に、随意に置換のC1-12アルキルまたはヘテロアルキル、随意に置換のC5-20アリ-ルまたはC4-20ヘテロアリ-ル、随意に置換のC6-30アルカリ-ルまたはC4-30ヘテロアルカリ-ル、随意に置換のC6-30アラルキルまたはC4-30ヘテロアラルキル、随意に置換の-O-C1-12アルキルまたはヘテロアルキル、随意に置換の-O-C5-20アリ-ルまたは-O-C4-20ヘテロアリ-ル、随意に置換の-O-C6-30アルカリ-ルまたは-O-C4-30ヘテロアルカリ-ル、または随意に置換の-O-C6-30アラルキルまたは-O-C4-30ヘテロアラルキル、および、置換される場合、置換基は、ホスホナト、ホスホリル、ホスファニル(phosphanyl)、ホスフィノ、スルホナト、C1-C20アルキルスルファニル、C5-C20アリ-ルスルファニル、C1-C20アルキルスルホニル、C5-C20アリ-ルスルホニル、C1-C20アルキルスルフィニル、C5-C20アリ-ルスルフィニル、スルホンアミド、アミノ、アミド、イミノ、ニトロ、ニトロソ、ヒドロキシ、C1-C20アルコキシ、C5-C20アリ-ルオキシ、C2-C20アルコキシカルボニル、C5-C20アリ-ルオキシカルボニル、カルボキシル、カルボキシラト、メルカプト、ホルミル、C1-C20チオエステル、シアノ、シアナト、チオシアナト、イソシアナト、チオイソシアナト、カルバモイル、エポキシ、スチレニル、シリル、シリルオキシ、シラニル、シロキサザニル、ボロナト、ボリル、またはハロゲン、または金属含有またはメタロイド(半金属)含有基でよく、そこでは、メタロイドはSnまたはGeであり、そこでは、置換基は、随意に、アルミナ、シリカ、または炭素が含まれる不溶性または難溶性の支持媒体にテザ-を提供することができる。模範的な非制限的なオルガノシランには、(R)3SiHで、そこではRはC1-6アルキル、特にトリエチルシランおよびトリブチルシランであり、混合アリ-ルアルキルシランで、たとえば、PhMe2SiHなどのようなもの、およびポリマ-材料で、たとえば、ポリメチルヒドロシロキサン(PMHS)が含まれる。一般構造(R)2SiH2のオルガノシランの使用も良好に機能し、およびカップリング反応または架橋反応の機会を提供する。
ここで使用される用語「強塩基」は、非水性媒体中で水素原子に対して特に強い親和性を有する化合物に言及する。特定の無関係な実施態様において、少なくとも一つの強塩基は、アルカリ金属またはアルカリ金属水素化物またはアルコキシドを包含する。そこで、この定義は、水素化物の共役酸が二水素であるため、古典的な共役酸系塩基モデルに厳密には制限されないことを理解すべきである。この「強い親和性」の一つの尺度は、強塩基が、水と反応する場合、そこからの水酸化物の実際に完全な生成に反応することでよい。他の「強塩基」は、アルキルリチウム化合物またはアミドイオン、たとえば、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドを含むものとして考えてよい。ここでも、これらの説明は、アルコキシド、アルキル(例は、アルキルリチウム化合物)、アミドイオン、水素化物、および他の非常に強い塩基を説明するために使用された。先の開示の文脈において、これらの記載は、「ス-パ-ベ-ス(超強塩基)」として説明される物質に関して用いられた。用語「強塩基」がまた、水酸化物、特にこの発明の範囲内のKOH(水酸化カリウム)を包含すると考えられうると今回見出される。
有用なアルコキシドには、C1-12線状または分枝のアルキル部分(alkyl moietird)またはC5-10芳香族部分またはC4-10ヘテロ芳香族部分、たとえば、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド、2-エチル-ヘキシルオキシド、またはベンジルオキシドなどのようなものが含まれるものが包含される。これらの各々は同等の反応性を示すと考えられる。さらに、カウンタ-(対とも言う)カチオン(陽イオンとも言う)の選定は、化学的システムの活性の有効性にも影響し、それはカリウムが好ましい。より一層具体的には、カリウムメトキシド、エトキシド、およびtert-ブトキシドおよびセシウム2-エチル-ヘキシルアルコキシドが、この役割において有効であることが示された。これと比較して、Et3SiHとリチウムまたはナトリウムtert-ブトキシドとの反応は、ほとんどまたは全く反応性を提供せず、対イオンが活性なシリル化種の生成において、および、恐らく基質エ-テルの活性化において、またはその双方において重要な役割を果たすことが示唆される。同様に、カリウムキレ-ト剤として作用するのに十分な18-クラウン-6の存在下でカリウムtert-ブトキシドと反応させることは、反応のほぼ完全な抑制をもたらした。
水酸化物で、たとえば、水酸化カリウム(KOH)のようなものは、最初に本発明の方法において塩基の有用な供給源であると考えられる。水酸化物、KOHは、たとえば、メタリック(未化合の)金属(例は、カリウム)と水との反応によって、インサイチュで形成されうるが、好ましい実施態様では、そのように水酸化物(例は、KOH)を意図的に添加し、および好的には無水的である(すなわち、水がない場合)。先に述べた反応の条件が、この能力において作用するにはそのために十分なKOHを生成するとは考えられない。
オルガノシランと強塩基との相対量、ここでは、水酸化物、特にKOHも含まれる前記強塩基の規定は、双方が十分な量で存在する限り、特に重要であるとは考えられていないが、一定の実施態様、オルガノシランおよび少なくとも一つの強塩基において、前記強塩基の規定はまた、今回、水酸化物、特にKOHを含み、互いに関して、モル比で約20:1から約1:1までの範囲において一緒に存在する。他の実施態様では、これらの比は、約5:1ないし約1:1、約3:1から約1:1まで、または約3:2から約1:1までのオ-ダ-でありうる。シリル化反応はまた、それらの条件に有利に見え、そこでは、塩基は、基質に関して、特に、より一層活性なシステムに対して、下位の化学量論的に(sub-stoichiometric)、0.01:1ないし0.9:1未満である。さらなる実施態様は、塩基が基質に対して約0.01:1から約0.6まで、または約0.1:1から約0.6までの比で存在することを与える。たとえば、表6を参照。
さらなる実施態様は、たとえば、随意に置換されたテトラアルキルエチレンジアミン(例は、テトラメチルエチレンジアミン)、随意に置換された1,10-フェナントロリン誘導体、随意に置換された2,2'-ビピリジン誘導体、および随意に置換された4-ジメチルアミノピリジン誘導体がさらに含まれるシステムを提供する。たとえば、例2および表2を参照。
この点に関して、本発明は、芳香族化合物または部分をシリル化することができる化学的システムに関して説明されているが、本発明はまた、これらの転換を遂行する方法も含むと考えるべきでもある。すなわち、種々の追加の実施態様は、芳香族部分が含まれる有機基質を、基質の少なくとも一部をシリル化するのに十分な条件下、上記の化学系のいずれかと接触させる、そのような方法を含む。すなわち、一定の実施態様は方法を提供し、各方法は、芳香族部分が含まれる有機基質を、(a)少なくとも一のオルガノシランおよび(b)少なくとも一の強塩基の混合物と接触させることを含み、前記強塩基の規定にはまた、今回、特にKOHが含まれ、基質をシリル化するのに十分な条件下であり、そこでは、前記混合物および基質は、必ずしもそうである必要はないが、遷移金属化合物を実質含まないことが好ましい。これらの実施態様は、概して、UV照射または電気またはプラズマ放電条件なしに、液相において行われる。
いくつかの実施態様において、有機基質をシリル化するのに十分な条件は、(a)少なくとも一のオルガノシランおよび(b)少なくとも一の強塩基の混合物と共に基質を加熱することを含み、前記強塩基の規定はまた、今回、約10℃~約165℃の範囲の温度で、水酸化物、特にKOHを含む。いくらかのケ-スでは、温度は、約20℃、約30℃、約40℃、約50℃、約60℃、または約80℃から約165℃、約150℃、約125℃、約100℃、またはおよそ約80℃までの範囲において適用しうる。例において記載されるいずれの温度も、無関係な実施態様と考えうる。典型的な操作反応時間は、約2時間から、約4時間から、約6時間から、または約10時間から、約28日間、約14日間、約7日間、約4日間、約3日間、約48時間まで、約24時間まで、約12時間まで、または約6時間まででありうる。
上述のように、芳香族化合物および芳香族部分をシリル化するための化学的システムに関連して説明されるそれらの特徴は、これらの芳香族化合物および芳香族部分をシリル化する方法にも関係する。たとえば、種々の実施態様において、本方法は、システムが水、酸素、または水と酸素の両方を実質含まないことを提供する。
他の実施態様において、少なくとも一のオルガノシランには、次の式(I)または式(II)のオルガノシランが含まれる。
(R)4-mSi(H)m (I)
R-[-SiH(R)-O-]n-R (II)
式中、mは1、2、または3(好ましくは1または2)であり、
nは10ないし100であり、および
各Rは、無関係に、随意に置換のC1-12アルキルまたはヘテロアルキル、随意に置換のC5-20アリ-ルまたはC4-20ヘテロアリ-ル、随意に置換のC6-30アルカリ-ルまたはC4-30ヘテロアルカリ-ル、随意に置換のC6-30アラルキルまたはヘテロアラルキル、随意に置換の-O-C1-12アルキルまたはヘテロアルキル、随意に置換の-O-C5-20アリ-ルまたは-O-C4-20ヘテロアリ-ル、随意に置換の-O-C6-30アルカリ-ルまたはC4-30ヘテロアルカリ-ル、または随意に置換の-O-C6-30アラルキルまたは-O-C4-30ヘテロアラルキル、および、置換される場合、置換基は、ホスホナト、ホスホリル、ホスファニル(phosphanyl)、ホスフィノ、スルホナト、C1-C20アルキルスルファニル、C5-C20アリ-ルスルファニル、C1-C20アルキルスルホニル、C5-C20アリ-ルスルホニル、C1-C20アルキルスルフィニル、C5-C20アリ-ルスルフィニル、スルホンアミド、アミノ、アミド、イミノ、ニトロ、ニトロソ、ヒドロキシ、C1-C20アルコキシ、C5-C20アリ-ルオキシ、C2-C20アルコキシカルボニル、C5-C20アリ-ルオキシカルボニル、カルボキシル、カルボキシラト、メルカプト、ホルミル、C1-C20チオエステル、シアノ、シアナト、チオシアナト、イソシアナト、チオイソシアナト、カルバモイル、エポキシ、スチレニル、シリル、シリルオキシ、シラニル、シロキサザニル、ボロナト、ボリル、またはハロゲン、または金属含有またはメタロイド(半金属)含有基でよく、そこでは、メタロイドはSnまたはGeであり、そこでは、置換基は、随意に、アルミナ、シリカ、または炭素が含まれる不溶性または難溶性の支持媒体にテザ-を提供することができる。
さらに他の実施態様において、オルガノシランは、(R)3SiHであり、そこではRはC1-6アルキル、好ましくは、Et3SiHまたはEt2MeSiH、または(R)2SiH2である。少なくとも一の強塩基には、上記のように、アルカリまたはアルカリ金属水素化物、たとえば、水素化カルシウムまたは水素化カリウムが含まれうる。少なくとも一の強塩基には、上記のように、アルカリまたはアルカリ金属アルコキシドが含まれてよく、たとえば、そこでは、少なくとも一のアルコキシドには、C1-12の線状または分枝状のアルキル部分またはC5-10アリ-ルまたはC4-10ヘテロアリ-ルの部分、好ましくは、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド、または2-エチル-ヘキシルアルコキシドが包含される。アルカリ金属カチオンは、好ましくは、カリウムまたはセシウムである。最も好ましい実施態様において、オルガノシランは、トリエチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルメチルシラン、ジエチルシラン、ジメチルシラン、ジメチルエチルシラン、エチルジメチルシラン、ジメチルフェニルシラン、ジエチルフェニルシランであり、および強塩基はカリウムtert-ブトキシドである。強塩基には、今回水酸化カリウムが含まれる。他の組合せまたは例示された反応物は、この点に関してさらなる実施態様を提供する。
一定の実施態様、オルガノシラン(またはモノマ-同等物)および少なくとも一の強塩基では、前記強塩基の規定はまた、今回水酸化物で、特にKOHをも含み、お互いに関し、一緒にモル比で約20:1から約1:1までの範囲内で存在する。一定の実施態様では、少なくとも一の強塩基は、KOH、および有機基質を含め、互いに関し、約0.01:1から約5:1までのモル比で一緒に存在する。好ましくは、塩基は有機基質に関して、下位の化学量論的-、すなわち、0.01:1ないし0.9:1の比においてである。すなわち、本方法は、ここで企図される塩基に関して触媒的であると考えられうる。
さらに、本方法の関連で、「遷移金属化合物の実質フリ-(実質含まない)」という用語は、化学的システムに関して上に記載したのと同じ含意および関連する実施態様を伴い、すなわち、意図的に添加された遷移金属触媒(群)がなんら存在しない場合に本方法が効果的に行われることを反映する。他に記載がない限り、方法またはシステムを記載する場合、本用語は、以下の例3.3に記載するようにICP-MSによって測定されるような、遷移金属の合計レベルが約50ppm未満であることを反映するように規定される。さらなる実施態様はまた、遷移金属の濃度が合計システムの重量に対して(すなわち、シリル化システムならびにシリル化システムおよび有機基質の双方に対して)、約10重量%、5重量%、1重量%、100ppm、50ppm、30ppm、25ppm、20ppm、15ppm、10ppm、または5ppm未満から約1ppmまたは0ppmまでであることを提供する。ここで使用するように、「遷移金属」という用語は、少なくとも、Co、Rh、Ir、Fe、Ru、Os、Ni、Pd、Pt、Cu、またはそれらの組合せを含むものと規定される。さらに無関係な実施態様においては、ICP-MSによって測定されるように、Niの濃度は、25ppm未満、10ppm未満、5ppm未満、または1ppm未満である。ここでは、化学的システムの一定の実施態様は、少なくとも一のオルガノシランおよび強塩基を含みうることが留意され、前記強塩基の規定はまた、今回水酸化物、特にKOHも含み、無関係な実施態様は、これらの混合物の組合せのそれぞれを考慮するとき、遷移金属のレベルを、今正に説明するレベルよりも低く維持することを提供すると理解すべきである。
さらなる実施態様は、本方法が、さらにN-ベ-スの化合物の下位の化学量論的量(基質に対して)を用いることを含み、(好ましくはNベ-スのキレ-ト剤)、たとえば、随意に置換されるテトラアルキルエチレンジアミン(例は、テトラメチルエチレンジアミン)、随意に置換される1,7-フェナントロリン誘導体、随意に置換される1,10-フェナントロリン誘導体、随意に置換される2,2'-ビピリジン誘導体、および随意に置換される4-ジメチルアミノピリジン誘導体が含められる。
これらの方法は、基質に関してかなり柔軟であり、およびアリ-ル部分とヘテロアリ-ル部分の双方を含むものの両方に適応する。アリ-ル部分を含む模範的な基質には、随意に置換されるベンゼン(メシチレンおよびトルエンが含まれる)、ビフェニル、ナフタレン、アントラセン、または高級多芳香環構造を含むものが含まれる。これらの純粋な炭化水素基質は概して、ヘテロアリ-ル系よりも環炭素をシリル化するためにより多くの強制条件を必要とする。例6.4を参照。それにもかかわらず、これらの炭化水素環構造を官能化する能力は、これらの方法およびシステムの重要な特徴である。
アリ-ルまたはヘテロアリ-ル部分が、随意に置換されるC1-6アルキル基におけるように、α-メチルまたはメチレンCH結合を含む場合(例において、トルエン、メシチレン、1,2-ジメチルインド-ル、または2,5-ジメチルチオフェンのメチル基によって例示されるように)、本反応は環式炭素をシリル化するのに必要な温度よりも低い温度で反応が進行してアルファシランを形成すると考えられる。ここで使用されるように、用語「アルファ炭素」は、芳香族部分に対して環外に位置する第一の炭素に言及し、および「アルファメチルまたはメチレン」におけるように「アルファ」は芳香族環に直接付着する第一のエキソサイクリック炭素上のメチルまたはメチレンを指すことを意図する。用語「アルファシラン」は、アルファ炭素に結合したシランを指す。用語「アルファ」は、6員アリ-ル芳香族化合物についてのベンジル炭素を包含すると考えられる。そのようなシリル化をもたらす方法は、本発明の範囲内である。
他の環外環置換基は、環外芳香族C-X結合をもつものを含め、概して、ここに説明する方法に従って反応する。「環外」という用語は、芳香族環系に関してO、N、またはSの位置を指す。たとえば、「環外」という用語は、炭素が芳香族環システム内に含まれる結合を指すが、それぞれの酸素、窒素、または硫黄原子ではなく、および、(窒素の場合には)その逆でもある。たとえば、フェノ-ル、ジメチルアニリン、1-メチル-1H-ピロ-ル、およびベンゼンチオ-ルは、環外芳香族C-O、C-N、およびC-S結合を、それぞれ含む。模範的な有機基質は、制限されないが、随意に置換されるフェニルエ-テル、フェニルアミン、フェニルスルフィド、ナフチルエ-テル、ナフチルアミン、またはナフチルスルフィド部分、N-アルキルまたはN-アリ-ルピロ-ル、またはそれらの組合せを含む。
XがOまたはNである場合、反応は、オルト環または環外C-X結合を含む炭素に隣接する炭素でのシリル化に有利である。電子リッチなシステムまたは電子供与性の基または置換基は、概して電子不足システムまたは電子求引基または置換基よりも反応性が高いと考えられ;後者は、前者よりも多くの強制条件を必要とすることがあるが、より一層高い温度に由来するより一層多くの強制条件が、C-X開裂マニホ-ルドの駆動をもたらすことに注目される。たとえば、2013年10月2日付け出願の同時出願の米国特許出願第14/043,917号で、「Transition-Metal-Free Reductive Cleavage of Aromatic C-O、C-N、and C-S Bonds by Activated Silanes.(活性化シランによる芳香族C-O、C-N、およびC-S結合の遷移金属非含有還元的開裂)」と題されるもの参照。アニソ-ルおよび2-メトキシナフタレンはオルト位置への特定の好みを示し、およびこの選択性は、そのような基質のオルトシリル化を含む実施態様についての基礎を提供する。たとえば、例6.7.1ないし6.7.4を参照。
これらの化合物が、ポリマ-またはオリゴマ-についての代替物とみなされ得ることは注目される。たとえば、ジメトキシベンゼン、ジフェニルエ-テル、および3-メトキシナフタレンをシリル化するための実証された能力は、以下のような連結もつポリマ-をシリル化する能力についての支持を可能にする、たとえば:
Figure 0007187149000001

などのようなもので、たとえば、フェニレンオキシド、ナフタレンオキシド、またはアルキレンフェニレンオキシドのポリマ-またはコポリマ-などのようなものが含まれ、およびこれらの転換に影響を及ぼす方法は本開示の範囲内にあると考えられる。
興味深いことに、また対照的に、そのような基質は、環外芳香族C-X結合で、式中、XがS-アルキルであるものをもつが、異なる反応性を提供し、芳香族環システムよりもむしろアルキル基をシリル化する傾向が示される。たとえば、例6.7.5を参照。この反応性パタ-ンは、そのような実施態様で、そのような基質のβ-シリル化を含むものについて基礎を提供する。
一定の実施態様では、本方法は、ヘテロアリ-ル部分が含まれる有機基質に適用される。非制限的なヘテロアリ-ル部分には、そのような、随意に置換されるフラン、ピロ-ル、チオフェン、ピラゾ-ル、イミダゾ-ル、トリアゾ-ル、イソキサゾ-ル、オキサゾ-ル、チアゾ-ル、イソチアゾ-ル、オキサチアゾ-ル、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアゾン、ベンゾフラン、ベンゾピロ-ル、ベンゾチオフェン、イソベンゾフラン、イソベンゾピロ-ル、ベンゾチオフェン、インド-ル、イソインド-ル、インドリジン、インダゾ-ル、アザインド-ル、ベンズイソオキサゾ-ル、ベンズオキサゾ-ル、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、ナフチリジン、2,3-ジヒドロベンゾフラン、2,3-ジヒドロベンゾピロ-ル、2,3-ジヒドロベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾピロ-ル、ジベンゾチオフェンが含まれる。より一層好ましい態様において、基質には、隋意に置換されるフラン、ピロ-ル、チオフェン、ピラゾ-ル、イミダゾ-ル、ベンゾフラン、ベンゾピロ-ル、ベンゾチオフェン、インド-ル、アザインド-ルジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾピロ-ル、またはジベンゾチオフェン部分を含む部分が含まれる。独立する実施態様は、本方法がここに記載のように置換されるシリル化生成物を産生することを提供する。
他の特定の実施態様では、本方法は、以下の部分を含む基質上で操作可能である:
Figure 0007187149000002

式中、XはN-R’’、O、またはSであり、
YはH、N(R’’)2、O-R’’、またはS-R’’であり、
pは0ないし4、0ないし3、0ないし2、または0ないし1であり、
R’は、上記のように、官能基「Fn」であり、または(R’)pには、縮合脂環式、ヘテロ脂環式(例は、メチレン、エチレン、またはプロピレンリンク(結合)ジエ-テル)、アリ-ルまたはヘテロアリ-ル部分が含まれ、および
R’’は、アミン保護基または随意に置換されるアルキル、アリ-ル、ヘテロアリ-ル、アルカリ-ルまたはアルカヘテロアリ-ル、好ましくは随意に置換されるC1-C6アルキル、フェニル、トリル、ベンジル、またはフェネチルである。
模範的な縮合複素環部分には、たとえば、以下の基が含まれる:
Figure 0007187149000003

しかし、エチレンジオキソチオフェンは、そのようなヘテロアリ-ルジエ-テルの一例に過ぎない。
一定のより一層具体的な実施態様では、本方法は、以下の部分を含む有機基質上で操作可能である:
Figure 0007187149000004

式中、X、Y、R'、R''およびpは上記に規定するようなものである。なお、いずれの場合も、表示
Figure 0007187149000005

は、いずれかの芳香環上の置換を可能にすることが意図されることに注目される。
ヘテロアリ-ル部分は、それらのアリ-ルコゲナ-よりも穏やかな条件下で本発明の方法に従って反応すると考えられ、その結果、混合アリ-ル-ヘテロアリ-ル系システムにおいて、反応が概してヘテロアリ-ル環を優先的にシリル化するように進行する。
また、5員ヘテロアリ-ル部分は、6員ヘテロアリ-ル部分よりも穏和である条件下に、本発明の方法に従って反応すると考えられる。たとえば、例6.9.26ないし9.9.29に示されるように、1H-ピロロピリジンは、分子の5員複素環部分において優先的にシリル化することが示される。また、双方の環はピリジンよりもはるかに穏やかな条件下でシリル化する。
5員ヘテロアリ-ル部分を含む基質とのシリル化反応も、著しくクリ-ンで、および見かけ上調整可能な位置選択性を提供する。OまたはNが含まれる5員ヘテロアリ-ル環を含む基質は、時間および温度に依存してC-2位またはC-3位でシリル化することができるが、より一層マイルドな条件はC-2位での置換がより好ましいと考えられる。特定の理論の正確さまたは不正確性に拘束される意図ではないが、C-2位置でのシリル化は反応の反応速度論的結果を表し、一方でC-3位置でのシリル化は熱力学的に好ましいと考えられる。「動力学的」および「熱力学的」経路に関して記載されるが、C-3位置でのシリル化が必ずC-2中間体を通って進行するかは明らかではない。実際、1,2ジメチルインド-ルおよび2,5-ジメチルチオフェンを用いる実験で、ここでは、C-2位がメチル基によってブロックされ、反応は、C-3位置におけるシリル化の証拠なしに、アルファ-メチル基を優先的にシリル化するように進行した。
別段の記載がない限り、特定の位置でのシリル化への言及は、約80%を超えるその位置での生成物の位置選択性または位置特異性を暗示することを意図する。しかし、他の実施態様は、その位置での位置特異性が約50%より大きく、約75%より大きく、約90%より大きく、または約95%よりも大きいことを提供する。
シリル化反応はまた、ある範囲の官能基に対して非常に寛容である(たとえば、例7.2参照)。カルボニル基は概して許容されないが、対応するアセタ-ルまたはケタ-ルとして保護される場合適合性にすることができる。アリ-ル-F、アリ-ル-Cl、アリ-ル-CF3、エポキシド、N-アルキルアジリジン、シス-およびトランス-オレフィン、アセチレン、ピリジン、および第3級アミンおよびホスフィン部分はすべてシリル化の化学的性質に適合する。遊離のOH基およびNH基であっても、その場でヘテロ原子の偶然のシリル保護のために、明らかにいくらかの程度許容される。対照的に、アリ-ル-Br、アリ-ル-I、アリ-ル-CN、およびアリ-ル-NO2の存在は、すべて反応を妨げると考えられる。この多機能性は、目下の方法を、たとえば、アルカロイド天然物の合成および製薬科学の用途への適用のために、初期段階または高度中間体機能化のいずれかに重要である。
本発明の方法の生成物は、以下に記載するように、農薬、製薬、およびエレクトロニクス用途の範囲において有用である。ヘテロアリ-ルシラン誘導体、たとえば、ここに記載されるものなどのようなものは、様々な強力な合成転換を受けることが知られ;いくつかの代表的な例がここに示される(図4B)。ここでも、これらの下流転換の各々は、本発明のプロセスのためにアクセス可能であり、および従って、これらの下流ステップは(本発明のシリル化と組み合わせるとき)、本発明の範囲内であると考えられる。
芳香族シラン、たとえば、ここに記載のものなどのようなものの使用は、ビアリ-ル/ビアロマティック(二芳香族、biaromatic)化合物の調製のために有用なシントンであり、たとえば、当該技術分野において概して認識されているヒヤマ(Hiyama)カップリング法が使用される。当業者に理解されるように、「二芳香族」という用語は、単結合によって接合される二つの無関係な芳香族/ヘテロ芳香族環システム、たとえば、ビフラン、ビフェニル、ビピリジン、ビチオフェン、フェニル-ピリジンなどのようなものを指す。熟練者は、これらのヒヤマカップリング方法の教示を、過度の実験をすることなくここに示したものと組み合わせてビアリ-ル/二芳香族化合物を調製することができ、およびそのような調製物は本発明の範囲内にあると考えられる。Ball(ボ-ル)および同僚ら〔Ballら、Science(サイエンス)、2012年9月28日:第337巻、第6102号、pp.1644-1648、その触媒、方法、および基質の教示についてここに参考として援用される)は、より一層最近別の方法を記載し、金触媒を用い、トリアルキルシラン、たとえば、ここに記載のものなどのようなものをカップリングさせ、ビアリ-ル/二芳香族化合物を形成する。再度、当業者は、Ballの参考文献において教示または示唆される少なくとも第二のアリ-ル化合物を含むBallカップリングの教示を、また過度の実験をせずに、ビアリ-ルまたは二芳香族化合物を調製するために、十分に組み合わせることができ、およびそのような方法および調製は、本発明の範囲内と考えられる。そのような実施態様では、本発明のシリル化生成物は、分離されてもその場で生成されても、シリル化生成物を第二の芳香族化合物と結合させるのに十分な条件下に(適切な遷移金属触媒の存在を含んで)さらに反応させられ、ビアリ-ルまたは二芳香族生成物を調製する。ここで意図されるように、第二の芳香族化合物には、随意に置換される芳香族部分が含まれ、随意に置換されるアリ-ルおよびヘテロアリ-ル部分が含まれ、そこでは、用語「随意に置換される」、「芳香族」、「アリ-ル」、および「ヘテロアリ-ル」は、ここで既に説明するのと同じ規定をもつ。
そのような転換をここに示す。たとえば、Zhao(チャオ)およびSnieckus(スニ-クス)の方法によるC2 Si指向性のSuzuki-Miyaura(スズキ-ミヤウラ)のクロスカップリング、またはHiyama-Denmark(ヒヤマ- デンマ-ク)のヘテロアリ-ルシラノ-ル6を介するクロスカップリングは、2-アリ-ル化インド-ルを提供した。シリル化された前駆体4hからのブロッキング基の戦略(ストラテジ-)を用いることにより、ボロネ-トエステル7および8が与えられるベンゾチオフェンの珍しい直接的C7官能化が達成された。例8.4.1および8.4.2を参照。この全体的な転換(すなわち、一定の好ましい位置を保護/脱保護するために本発明のシリル化を使用すること)は、本発明の範囲内であると考えられる。実際、例8.4.1および8.4.2は、インド-ルのC2位の関連で(および伸長、ベンゾフランおよびチオフェンによって)これを示しているが、シリル基を位置特異的に配置して次いで除去する能力は、化学者の蓄積において価値がある新しいツ-ルである。
芳香族シラン、ここに記載のものなどのようなものの変換(転化とも言う)率は、よく知られるフレミング・タマオ(Fleming-Tamao)酸化法を用いて、芳香族ヒドロキシ化合物に変換可能であることも知られる。当業者は、これらのフレミング・タマオ酸化の教示を、過度の実験を伴わずにここに提示したものと組み合わせ、ヒドロキシル化芳香族化合物を良好に調製することができ、およびそのような方法および調製は本発明の範囲内であると考えられる。そのような実施態様では、本発明の芳香族シリル化生成物は、分離されてもその場で生成されても、シリル化生成物をヒドロキシル化芳香族生成物に変換するのに十分な条件下に(適切な遷移金属触媒の存在を含めて)さらに反応させる。ヒドロキシル化されると、芳香族生成物は、慣習的な方法によって、対応するアルキルまたはアリ-ルエ-テル、アルキルまたはアリ-ルエステル、ハロゲン化物(クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨ-ド)、ナイトラ-ト(硝酸塩など)、ナイトライト(亜硝酸塩など)、または他の類似の官能基に変換することができる。アリ-ルまたはヘテロアリ-ルヨ-化物は、カップリング反応のある範囲のための特別に便利な前駆体である〔たとえば、Nishihara(西原)ら、Tetrahedron Letters(テトラヘドロン・レタ-ズ)、50(2009)4643-4646に記載されているような、アルキニルシランを用いたそのような化合物のパラジウム/銅触媒されたsila-Sonogashira(シラ-ソノガシラ)反応を参照〕。すべてのそのような転換およびそれから生じる生成物は、本発明の範囲内であると考えられる(本発明のシリル化と併せて行われるとき)
また、本発明がアルファ-炭素置換基(または環外硫黄の場合にはβ-シリル基)を提供するためにシリル化物(シリル酸塩など)を提供する能力はまた、それらの生成物がPeterson(ピ-タ-ソン)オレフィン化反応のためのシントンとして使用されうることを提供する。アルケ-メチレンプロトンの脱プロトン化の既知の容易さ(「アルファケイ素効果」)は、アルファ-シリルカルバニオンを産生するためにシランシリコンに隣接するときには、このオレフィン化反応のための都合の良い前駆体を形成することができる。当業者であれば、これらのピ-タ-ソンオレフィン化反応の教示をここに提示したものと良好に組み合わせ、再度過度な実験をせずに、アルファシリル基をアルファオレフィンで置き換えることができ、およびそのような方法および調製物は本発明の範囲内にあると考えられる。そのような実施態様では、本発明の芳香族シリル化生成物は、分離されてもその場で生成されても、シリル化生成物を芳香族α-オレフィン生成物に変換するのに十分な条件下に(適切な遷移金属触媒の存在を含めて)さらに反応させられる。
追加の実施態様は、本発明の芳香族シリル化生成物が、分離されるかまたはその場で生成されるものであっても、アルファシリル化生成物を相当するカルボン酸に転換するのに十分な条件下に(適切な遷移金属触媒の存在を含め)、たとえば、Mita(ミタ)ら、Organic Letters(オ-ガニック・レタ-ズ)、2012、第14巻、第13号、3462-3465に記載の方法を用いてさらに反応させる。当業者は、これらの反応の教示をここに提示したものと良好に組み合わせ、やはり過度な実験を伴うことなく、カルボキシル化芳香族化合物を調製することができ、およびそのような方法および調製物は本発明の範囲内であると考えられる。
さらに別の実施態様は、本発明の芳香族シリル化生成物が、分離されまたは現場で生成されるものであっても、芳香族シリル化生成物をボロン酸ハロゲン化物およびエステル、ハロゲン化物(クロロ、ブロモ、およびヨ-ドを含め)、およびニトロソ基に変換するのに十分な条件下に(適切な遷移金属触媒の存在を含め)、たとえば、Zhaoら、Organic Letters、2005、7巻、13号、2523-2526)に記載される方法を用いてさらに反応させる。当業者は、これらの反応の教示をここに提示したものと十分に組み合わせ、やはり過度の実験を伴わずに、カルボキシル化芳香族化合物を調製することができ、およびそのような方法および調製物は本発明の範囲内であると考えられる。さらに、Zhaoの参考文献に記載されているように、本発明に由来するこれらの芳香族シリル化前駆体は、芳香族ハロゲン化物との上述のSuzuki-Miyauraクロスカップリングのプロトコルを用いてクロスカップリングして二芳香族生成物に到達させることもできる。
置換チオフェンおよびタ-チオフェンをシリル化する実証された能力はまた、これらの生成物をペルフルオロアレ-ンとさらに反応させて、Wang(ワン)Y.およびWatson(ワトソン)M.、J. Amer. Chem. Soc.(ジャ-ナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ)、2006、128、2536-2537において記載のように、交互チオフェン-ペルフルオロアレ-ンコポリマ-を提供する。当業者であれば、WangおよびWatsonの教示を、やはり過度の実験をせずに、ここに示したものと良好に組み合わせて、遷移金属を含まない交互のチオフェン-ペルフルオロアレ-ンコポリマ-を調製することができ、そしてそのような方法およびそれから導き出される生成物は本発明の範囲内である。
オルガノシリコン(有機ケイ素化合物とも言う)は、シリコンのユニ-クな物理的および化学的特性のために、高度な材料の開発において広範に研究されている。この関連内で、本開示は、化合物および転換の例を提供シ、それは物質および製薬の関連において価値がある(たとえば、図4Cおよび例8.8.1ないし8.8.5を参照)。しかしながら、一例では、シラ-複素環9は、分子内シリル化に続く分子内シリル化に関与する前例のない二重C-H官能化によって、商業上入手可能な非官能化ヘテロアレ-ンから直接的な一段階において調製された。チオフェンオリゴマ-10の高収率ビスシリル化は、交互共重合体への完全に遷移金属を含まない触媒経路のための出発物質を供給した。最後に、3,4-エチレンジオキシチオフェンモノマ-のモノ選択的シリル化は、ポリチオフェン由来物質の修飾のための潜在的戦略を提供した(図4C、11)。チオフェン(EDOTを含む)およびタ-チオフェンをシリル化する包括的な能力は、本発明の多くの重要な態様の一つである。
シラ薬物アナログ(Sila-drug analogues)は、それらが親となるすべての炭素化合物と比較して(comparedwith)改善された安定性、溶解性および薬物動態学的特性を与えることができるので、薬理化学者から多くの注目を集めている。さらに、取り付けられたオルガノシリコン官能基は、その後の精緻化のための合成ハンドルとして役立つことができ、ライブラリ-合成を容易にし、および構造-活性関係研究を可能にする。結果として、含オルガノシリコン小分子は薬科学分野での関心が高まっており、および従ってリ-ド化合物の直接シリル化は薬物発見における新しい可能性のある強力なツ-ルとなるであろう。そのような後期C-H官能化の用途のための本方法を評価するために、抗ヒスタミン薬のテナリジンおよび抗血小板薬のチクロピジンを代表的な触媒的シリル化条件に供した。双方の活性薬剤成分の場合に反応はスム-ズに進行し、優れた化学選択性および位置選択性を伴い56%-68%の収率において含Si標的化合物12および13a-cが産生された(図4D)。ピペリジン、アニリン、ベンジルC-H結合および塩化アリ-ル部分はすべて、観察された副反応なしで許容された。アザアナログ14のシリル化も良好に進行し、潜在的な薬学的重要性の含ピリジン複合分子とのこれらの方法の適合性が実証された。最後に、これらの研究の間に、周囲温度での小量のsp2およびsp3C-Hシリル化副生成物がそれぞれメトキシ置換およびメチル置換インド-ルの場合に観察された(すなわち、15および16;図4E)。単純なアレ-ンは同様に反応する。アニソ-ルのオルトシリル化およびトルエンの指示基を含まないC(sp3)-Hシリル化が発見され、それぞれシリル化誘導体17aおよび18aが提供された。四つの追加的な例が実証され、優れた選択性を有するシリルアレ-ン(17bおよび17c)およびベンジルシラン(18bおよび18c)が供給される。特に注目すべきは、2,6-ルチジンのC(sp3)-Hシリル化であり、電子不足システムにおいてC-Hシリル化の例が供給される。興味深いことに、メトキシトルエン19およびベンジルエ-テル21は、双方とも潜在的に反応性のsp2およびsp3C-H結合が含まれ、反対の選択性によりシリル化され、20および22を産生した。22の場合、反応はSi置換キラル中心を導入した。
実施態様の以下のリストは前の説明を置き換えたり、または取り替えたりすると言うよりはむしろ補足することを意図する。
実施態様1.芳香族部分を含む有機基質をシリル化するための化学システムであって、前記システムには、(a)少なくとも一のオルガノシランおよび(b)少なくとも一の強塩基の混合物が含まれるか、またはそれから本質的に構成され、前記強塩基の規定には、また今回、水酸化物、特にKOHが含まれ、前記システムは、好ましくは、必須ではないが、遷移金属化合物が実質的に含まれず、強塩基は、遷移金属触媒、プラズマ、またはUV照射を伴わずに有機部分のシリル化を達成するのに十分である。
実施態様2.実施態様1のシステムで、遷移金属化合物は、全システムの重量に対して10ppm未満で存在する。
実施態様3.実施態様1または2のシステムで、随意に置換されるテトラアルキルエチレンジアミン(例は、テトラメチルエチレンジアミン)、随意に置換される1,7-フェナントロリン誘導体、随意に置換される1,10-フェナントロリン誘導体、随意に置換される2,2'-ビピリジン誘導体、または随意に置換される4-ジメチルアミノピリジン誘導体がさらに含まれる。
実施態様4.実施態様1ないし3のいずれか一のシステムで、それは水、酸素、または水と酸素の双方を実質的に含まず、好ましくは嫌気性および無水性である。
実施態様5.実施態様1ないし4のいずれか一のシステムで、少なくとも一のオルガノシランには、次の式(I)または式(II)のオルガノシランが含まれる。
(R)4-mSi(H)m (I)
R-[-SiH(R)-O-]n-R (II)
式中、mは1、2、または3であり、
nは10ないし100であり、および
各Rは、無関係に、随意に置換のC1-12アルキルまたはヘテロアルキル、随意に置換のC5-20アリ-ルまたはC4-20ヘテロアリ-ル、随意に置換のC6-30アルカリ-ルまたはヘテロアルカリ-ル、随意に置換のC5-30アラルキルまたはヘテロアラルキル、随意に置換の-O-C1-12アルキルまたはヘテロアルキル、随意に置換の-O-C5-20アリ-ルまたは-O-C4-20ヘテロアリ-ル、随意に置換の-O-C5-30アルカリ-ルまたはヘテロアルカリ-ル、または随意に置換の-O-C5-30アラルキルまたはヘテロアラルキル、および、置換される場合、置換基は、ホスホナト、ホスホリル、ホスファニル、ホスフィノ、スルホナト、C1-C20アルキルスルファニル、C5-C20アリ-ルスルファニル、C1-C20アルキルスルホニル、C5-C20アリ-ルスルホニル、C1-C20アルキルスルフィニル、C5-C20アリ-ルスルフィニル、スルホンアミド、アミノ、アミド、イミノ、ニトロ、ニトロソ、ヒドロキシ、C1-C20アルコキシ、C5-C20アリ-ルオキシ、C2-C20アルコキシカルボニル、C5-C20アリ-ルオキシカルボニル、カルボキシル、カルボキシラト、メルカプト、ホルミル、C1-C20チオエステル、シアノ、シアナト、チオシアナト、イソシアナト、チオイソシアナト、カルバモイル、エポキシ、スチレニル、シリル、シリルオキシ、シラニル、シロキサザニル、ボロナト、ボリル、またはハロゲン、または金属含有またはメタロイド(半金属)含有基でよく、そこでは、メタロイドはSnまたはGeであり、そこでは、置換基は、随意に、アルミナ、シリカ、または炭素が含まれる不溶性または難溶性の支持媒体にテザ-を提供することができる。
実施態様6.実施態様5のシステムで、オルガノシランは、(R)3SiHまたは(R)2SiH2であり、そこではRはアリ-ル、アラルキル、またはC1-6アルキルである。
実施態様7.実施態様1ないし6のいずれか一のシステムで、少なくとも一の強塩基には、アルカリまたはアルカリ金属水素化物またはアルコキシドが含まれる。
実施態様8.実施態様1ないし7のいずれか一のシステムで、少なくとも一の強塩基には、アルカリまたはアルカリ金属水素化物が含まれる。
実施態様9.実施態様8に記載のシステムで、少なくとも一の強塩基には、水素化カルシウムまたは水素化カリウムが含まれる。
実施態様10.実施態様1ないし7のいずれか一のシステムで、少なくとも一の強塩基には、アルカリまたはアルカリ金属アルコキシドが含まれる。
実施態様11.実施態様10のシステムで、少なくとも一のアルコキシドには、C1-12の線状または分枝状アルキル部分またはC5-10芳香族またはヘテロ芳香族部分が含まれる。
実施態様12.実施態様11のシステムで、少なくとも一のアルコキシドには、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド、または2-エチルヘキシルアルコキシドが含まれる。
実施態様13.実施態様7ないし12のいずれか一のシステムで、アルカリまたはアルカリ金属水素化物またはアルコキシド塩基はカリウムまたはセシウムアルコキシドである。
実施態様14.実施態様1ないし13のいずれか一のシステムで、オルガノシランはトリエチルシランであり、および強塩基はカリウムtert-ブトキシドである。
実施態様15.実施態様1ないし7のいずれか一のシステムで、少なくとも一の強塩基には、水酸化カリウム(KOH)が含まれる。
実施態様16.実施態様1ないし15のいずれか一のシステムで、オルガノシランおよび少なくとも一の強塩基は、互いに約モル比で約20:1から約1:1までの範囲で一緒に存在する。
実施態様17.実施態様1ないし15のいずれか一のシステムで、有機芳香族化合物がさらに含まれ、前記化合物は、溶媒、基質、または溶媒と基質の双方である。
実施態様18.実施態様17のシステムで、有機化合物には、随意に置換されるベンゼン、ビフェニル、ナフタレン、またはアントラセン環構造が含まれる。
実施態様19.実施態様17または18のシステムであり、有機芳香族化合物には、ヘテロアリ-ル部分が含まれる。
実施態様20.実施態様19のシステムで、有機芳香族化合物には、随意に置換されるフラン、ピロ-ル、チオフェン、ピラゾ-ル、イミダゾ-ル、トリアゾ-ル、イソキサゾ-ル、オキサゾ-ル、チアゾ-ル、イソチアゾ-ル、オキサジアゾ-ル、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアゾン(triazone)、ベンゾフラン、ベンゾピロ-ル、ベンゾチオフェン、イソベンゾフラン、イソベンゾピロ-ル、イソベンゾチオフェン、インド-ル、イソインド-ル、インドリジン、インダゾ-ル、アザインド-ル、ベンズイソキサゾ-ル、ベンゾキサゾ-ル、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、ナフチリジン、2,3-ジヒドロベンゾフラン、2,3-ジヒドロベンゾピロ-ル、2,3-ジヒドロベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾピロ-ル(dibenzopyrol)、またはジベンゾチオフェン部分が含まれる。
実施態様21.実施態様19または20で、有機芳香族化合物には、随意に置換されるフラン、ピロ-ル、チオフェン、ピラゾ-ル、イミダゾ-ル、ベンゾフラン、ベンゾピロ-ル、ベンゾチオフェン、インド-ル、アザインド-ル、ジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾピロ-ル、ジベンゾチオフェン、またはヒンダ-ド(妨げられた)ジベンゾフラン、ジベンゾピロ-ル、またはジベンゾチオフェン部分が含まれる。
実施態様22.実施態様17ないし21のいずれか一のシステムで、有機芳香族化合物には、以下の部分の少なくとも一が含まれる。
Figure 0007187149000006

式中、XはN-R’’、O、またはSであり、
YはH、N(R’’)2、O-R’’、またはS-R’’であり、
pは0ないし4、0ないし3、0ないし2、または0ないし1であり、
R’は、上記のように、官能基「Fn」であり、または(R’)pには、随意に置換される縮合脂環式、ヘテロ脂環式(例は、メチレン、エチレン、またはプロピレン結合ジエ-テル)、アリ-ルまたはヘテロアリ-ル部分が含まれ、および
R’’は、アミン保護基または随意に置換されるアルキル、アリ-ル、ヘテロアリ-ル、アルカリ-ルまたはアルカヘテロアリ-ル、好ましくは随意に置換されるC1-C6アルキル、フェニル、トリル、ベンジル、またはフェネチルである。
実施態様23.実施態様17ないし22のいずれか一のシステムで、基質には、次の部分の少なくとも一が含まれる。
Figure 0007187149000007

式中、X、Y、R'、R''およびpは上記に規定するようなものである。各場合において、表示
Figure 0007187149000008

は、いずれかの芳香環上の置換を可能にすることが意図される。
実施態様24.実施態様17ないし22のいずれか一の方法のシステムで、芳香族有機化合物には、少なくとも一のアルファ-メチルまたはメチレンC-H結合が含まれ、前記方法はアルファシランの形成をもたらす。
実施態様25.芳香族部分を含む基質をシリル化する方法であって、ある量の有機基質を実施態様1ないし24のいずれか一のシステムと接触させることを含む。
実施態様26.芳香族部分を含む有機基質を、基質をシリル化するのに十分な条件下で、(a)少なくとも一のオルガノシランおよび(b)少なくとも一の強塩基を含むか、またはそれらから本質的に構成される混合物と接触させることを含む方法であって、前記強塩基の規定には、また、今回水酸化物、特にKOHが含まれ、前記混合物および基質は、好ましくはあるが、必ずしもではなく、遷移金属化合物を実質的に含まない。
実施態様27.実施態様26の方法で、遷移金属化合物は総システムの重量に対して10ppm未満で存在する。
実施態様28.実施態様26または27の方法で、混合物にはさらに、随意に置換されるテトラアルキルエチレンジアミン(例は、テトラメチルエチレンジアミン)、随意に置換される1,7-フェナントロリン誘導体、随意に置換される1,10-フェナントロリン誘導体、随意に置換される2,2'-ビピリジン誘導体、または随意に置換される4-ジメチルアミノピリジン誘導体が含まれる。
実施態様29.実施態様26ないし28のいずれか一の方法で、水、酸素、または水と酸素の双方を実質的に含まない。
実施態様30.実施態様26ないし29のいずれか一の方法で、少なくとも一のオルガノシランには、次の式(I)または式(II)のオルガノシランが含まれる。
(R)4-mSi(H)m (I)
R-[-SiH(R)-O-]n-R (II)
式中、mは1、2、または3(好ましくは1または2)であり、
nは10ないし100であり、および
および各Rは、無関係に、随意に置換のC1-12アルキルまたはヘテロアルキル、随意に置換のC5-20アリ-ルまたはC4-20ヘテロアリ-ル、随意に置換のC6-30アルカリ-ルまたはヘテロアルカリ-ル、随意に置換のC6-30アラルキルまたはヘテロアラルキル、随意に置換の-O-C1-12アルキルまたはヘテロアルキル、随意に置換の-O-C5-20アリ-ルまたはC4-20ヘテロアリ-ル、随意に置換の-O-C6-30アルカリ-ルまたは-O-C4-30ヘテロアルカリ-ル、または随意に置換の-O-C6-30アラルキルまたは-O-C4-30ヘテロアラルキル、および、置換される場合、置換基は、ホスホナト、ホスホリル、ホスファニル(phosphanyl)、ホスフィノ、スルホナト、C1-C20アルキルスルファニル、C5-C20アリ-ルスルファニル、C1-C20アルキルスルホニル、C5-C20アリ-ルスルホニル、C1-C20アルキルスルフィニル、C5-C20アリ-ルスルフィニル、スルホンアミド、アミノ、アミド、イミノ、ニトロ、ニトロソ、ヒドロキシ、C1-C20アルコキシ、C5-C20アリ-ルオキシ、C2-C20アルコキシカルボニル、C5-C20アリ-ルオキシカルボニル、カルボキシル、カルボキシラト、メルカプト、ホルミル、C1-C20チオエステル、シアノ、シアナト、チオシアナト、イソシアナト、チオイソシアナト、カルバモイル、エポキシ、スチレニル、シリル、シリルオキシ、シラニル、シロキサザニル、ボロナト、ボリル、またはハロゲン、または金属含有またはメタロイド(半金属)含有基でよく、そこでは、メタロイドはSnまたはGeであり、そこでは、置換基は、随意に、アルミナ、シリカ、または炭素が含まれる不溶性または難溶性の支持媒体にテザ-を提供することができる。
実施態様31.実施態様26ないし30のいずれか一の方法で、オルガノシランは(R)3SiH、式中、Rは無関係にC1-6アルキルである。
実施態様32.実施態様26ないし31のいずれか一の方法で、少なくとも一の強塩基には、アルカリまたはアルカリ金属水素化物またはアルコキシドが含まれる。
実施態様33.実施態様26ないし32のいずれか一の方法で、前記少なくとも一の強塩基には、アルカリまたはアルカリ金属水素化物が含まれる。
実施態様34.実施態様33の方法で、前記少なくとも一の強塩基には、水素化カルシウムまたは水素化カリウムが含まれる。
実施態様35.実施態様26ないし34のいずれか一の方法で、少なくとも一の強塩基には、アルカリまたはアルカリ金属アルコキシドが含まれる。
実施態様36.実施態様35の方法で、少なくとも一のアルコキシドには、C1-12の線状または分枝状アルキル部分またはC5-10アリ-ルまたはC4-10ヘテロアリ-ル部分が含まれる。
実施態様37.実施態様36の方法で、少なくとも一のアルコキシドには、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド、または2-エチル-ヘキシルアルコキシドが含まれる。
実施態様38.実施態様32ないし37のいずれか一の方法で、アルカリまたはアルカリ金属水素化物またはアルコキシドは、カリウムまたはセシウムアルコキシドである。
実施態様39.実施態様26ないし38のいずれか一の方法で、オルガノシランはトリエチルシランであり、および強塩基はカリウムtert-ブトキシドである。
実施態様40.実施態様26の方法で、有機シランはトリエチルシランであり、および強塩基は水酸化カリウムである。
実施態様41.実施態様26ないし29のいずれか一の方法で、オルガノシランおよび少なくとも一の強塩基で、今回、強塩基の規定は、水酸化物で、特にKOHを含み、互いに関し、モル比で一緒に、約20:1から約1:1までの範囲内で存在する。
実施態様42.実施態様26ないし41のいずれか一の方法で、少なくとも一の強塩基で、強塩基の規定は、今回、水酸化物で、特にKOHが含まれ、および基質は、互いに関し、モル比で一緒に、約0.01:1から約5:1までの範囲内、好ましくは約0.01:1から約0.9:1までの範囲内で存在する。
実施態様43.実施態様26ないし42のいずれか一の方法で、有機基質には、随意に置換されるベンゼン、ビフェニル、ナフタレン、またはアントラセン環構造が含まれる。
実施態様44.実施態様26ないし43のいずれか一の方法で、有機基質には、環外芳香族C-X結合が含まれ、式中、XはN、O、またはSである。
実施態様45.実施態様26ないし44のいずれか一の方法で、有機基質には、環外芳香族C-X結合が含まれ、およびシリル化は環外C-X結合に対してオルト位で起こり、式中、XはN、OまたはSである。
実施態様46.実施態様26ないし45のいずれか一の方法で、有機基質には、ヘテロアリ-ル部分が含まれる。
実施態様47.実施態様26ないし46のいずれか一の方法で、基質には、随意に置換されるフラン、ピロ-ル、チオフェン、ピラゾ-ル、イミダゾ-ル、トリアゾ-ル、イソキサゾ-ル、オキサゾ-ル、チアゾ-ル、イソチアゾ-ル、オキサジアゾ-ル、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアゾン、ベンゾフラン、ベンゾピロ-ル、ベンゾチオフェン、イソベンゾフラン、イソベンゾピロ-ル、イソベンゾチオフェン、インド-ル、イソインド-ル、インドリジン、インダゾ-ル、アザインド-ル、ベンズイソキサゾ-ル、ベンゾオキサゾ-ル、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、ナフチリジン、2,3-ジヒドロベンゾフラン、2,3-ジヒドロベンゾピロ-ル、2,3-ジヒドロベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾピロ-ル、またはジベンゾチオフェン部分が含まれる。
実施態様48.実施態様26ないし47のいずれか一の方法で、基質には、随意に置換されるピロ-ル、チオフェン、ピラゾ-ル、イミダゾ-ル、ベンゾフラン、ベンゾピロ-ル、ベンゾチオフェン、インド-ル、アザインド-ル、ジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾピロ-ル、またはジベンゾチオフェンが含まれる。
実施態様49.実施態様26ないし48のいずれか一の方法で、有機芳香族基質には、以下の部分の少なくとも一が含まれる。
Figure 0007187149000009

式中、XはN-R’’、O、またはSであり、
YはH、N(R’’)2、O-R’’、またはS-R’’であり、
pは0ないし4、0ないし3、0ないし2、または0ないし1であり、
R’は、上記のように、官能基「Fn」であり、または(R’)pは、随意に置換される縮合脂環式、ヘテロ脂環式、アリ-ルまたはヘテロアリ-ル部分であり、および
R’’は、アミン保護基または随意に置換されるアルキル、アリ-ル、ヘテロアリ-ル、アルカリ-ルまたはアルカヘテロアリ-ル、好ましくは随意に置換されるC1-C6アルキル、フェニル、トリル、ベンジル、またはフェネチルである。
実施態様50.実施態様26ないし48のいずれか一の方法で、基質には、次の部分の少なくとも一が含まれる。
Figure 0007187149000010

式中、X、Y、R'、R''およびpは上記に規定するようなものである。各場合において、表示
Figure 0007187149000011

は、いずれかの芳香環上の置換を可能にすることが意図される。
実施態様51.実施態様26ないし50のいずれか一の方法で、有機基質には、構造:
Figure 0007187149000012

のヘテロアリ-ル部分が含まれ、およびシリル化はヘテロアリ-ル環のC-2位置で起こる。
実施態様52.実施態様26ないし51のいずれか一の方法で、有機基質には、構造:
Figure 0007187149000013

のヘテロアリ-ル部分が含まれ、およびシリル化はヘテロアリ-ル環のC-3位置で起こる。
実施態様53.実施態様26ないし52のいずれか一の方法であり、芳香族基質には、少なくとも一のアルファ-メチルまたはメチレンC-H結合を含み、前記方法はアルファシランの形成をもたらす。
実施態様54.実施態様26ないし53のいずれか一の方法で、芳香族基質はポリマ-またはポリマ-前駆体である。
実施態様55.実施態様26ないし54のいずれか一の方法で、芳香族シリル化生成物は、シリル化生成物が第二の芳香族化合物と接合し、二芳香族生成物を調製するのに十分な条件下でさらに反応させる。
実施態様56.実施態様26ないし54のいずれか一の方法で、芳香族シリル化生成物は、シリル化生成物が芳香族ヒドロキシル化(保護されたまたは遊離ヒドロキシル)、アルコキシル化(またはアリ-ルオキシル化)、またはアルキルまたはアリ-ルカルボキシル化生成物に変換するのに十分な条件下でさらに反応させる。
実施態様57.実施態様26ないし54のいずれか一の方法で、芳香族シリル化生成物は、シリル化生成物が芳香族アルファ-オレフィン生成物に変換するのに十分な条件下でさらに反応させる。
実施態様58.実施態様26ないし54のいずれか一の方法で、芳香族シリル化生成物は、シリル化生成物が芳香族ハロゲン化物(クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨ-ド)、ナイトラ-ト(硝酸塩)、またはナイトライト(亜硝酸塩)に変換するのに十分な条件下でさらに反応させる。
実施態様59.実施態様26ないし54のいずれか一の方法で、芳香族シリル化生成物は、シリル化生成物が芳香族アルファカルボン酸またはカルボン酸アルキルまたはアリ-ルエステルに変換するのに十分な条件下でさらに反応させる。
実施態様60.実施態様26ないし54のいずれか一の方法で、芳香族シリル化生成物は、シリル化生成物が芳香族ホウ素ハロゲン化物またはボロン酸エステルに変換するのに十分な条件下でさらに反応させる。
実施態様61.実施態様26ないし54のいずれか一の方法で、シリル化チオフェン生成物は、シリル化生成物が交互のチオフェン-ペルフルオロアレ-ンコポリマ-に変換するのに十分な条件下でさらに反応させる。
以下の例は、本開示内に記載された概念のいくつかを説明するために提供される。各例は、組成物、調製方法および使用の特定の個々の実施態様を提供することが考えられるが、例のいずれも、ここに説明するより一層一般的な実施態様を制限するものとみなされるべきではない。
以下の例において、使用される数(たとえば、量、温度、など)に関する正確さを保証する努力がなされたが、いくらかの実験誤差および偏差が考慮されるべきである。他に指示がない限り、温度は℃であり、圧力は大気圧またはそれに近い圧力である。
例1:一般的情報
すべての反応は、標準的なシュレンク(Schlenk)ライン技術を用いてアルゴン雰囲気下に乾燥ガラス器具(例は、オ-ブン乾燥または火炎乾燥)において、または特記しない限り、窒素雰囲気下に真空雰囲気グロ-ブボックス(Vacuum Atmospheres Glovebox)において行った。
アルゴン下に活性アルミナカラムを通過させることにより溶媒を乾燥させた。薄層クロマトグラフィ-(TLC)、UHPLC-LCMSまたはGC-FID分析によって反応の進行をモニタ-した。TLCは、E. Merck(メルク)シリカゲル60F254プレコ-トガラスプレ-ト(0.25mm)を用いて行い、およびUV蛍光消光、リンモリブデン酸、またはKMnO4染色によって視覚化した。Silicycle SiliaFlash(シリサイクル・シリアフラッシュ)P60アカデミックシリカ(Academic Silica)ゲル(粒子サイズ40-63nm)をフラッシュクロマトグラフィ-に使用した。
メシチレン〔純度99.0%(GC)以上〕をナトリウム/ベンゾフェノンで還流し、次いで蒸留した。テトラヒドロフランを溶媒精製カラムに通して精製し、次いでナトリウム-カリウム合金上でさらに蒸留し、およびアルゴンにより脱気した。他のすべての溶媒は、溶媒精製カラムを通過させて精製し、さらにアルゴンにより脱気した。空気に敏感な実験のためのNMR溶媒をCaH2上で乾燥させ、および真空シュレンクフラスコに真空移送または蒸留し、続いてアルゴンにより脱気した。トリエチルシラン(99%)をSigma-Aldrich(シグマ・アルドリッチ社)から購入し、モレキュラ-シ-ブ上で還流し、および次いで蒸留した。その後、使用前に3回の凍結-ポンプ-解凍サイクルによって脱気し、および続いて中性アルミナを通過させた。重水素トリエチルシラン(97原子%D)をSigma-Aldrichから購入し、使用前に3回の凍結-ポンプ-解凍サイクルで脱気し、および他の市販の液体試薬を同様に処理した。フェニルジメチルシラン(≧98%)、エチルジメチルシラン(98%)およびジエチルシラン(99%)をSigma-Aldrichから購入し、およびCaH2で蒸留し、および使用前に3回の凍結-ポンプ-解凍サイクルで脱気した。他の市販の液体試薬も同様に処理した。1-メチルインド-ル(≧97%)、ベンゾフラン(99%)、チアナフテン(98%)、1-メトキシナフタレン(≧98%)、アニソ-ル(99%)およびチオアニソ-ル(99%)はSigma-Aldrichから購入し、および使用前に蒸留した。2-メトキシナフタレンを沸騰Et2Oから2回再結晶させた。1-フェニルピロ-ル(99%)をEt2Oに溶解し、および活性アルミナに通した。エ-テルを減圧除去し、および固形残留物を無水EtOH/水の3:1混合物から2回再結晶させた。1-フェニルピロ-ル(99%)、ジフェニルエ-テル(≧99%)、ジベンゾチオフェン(≧99%)をSigma-Aldrichから購入し、そのまま使用した。4-メトキシピリジン(97%)および2,6-ジメトキシピリジン(98%)をSigma-Aldrichから購入し、および中性の活性アルミナに数回通し、および使用前に3回の凍結-ポンプ-解凍サイクルに供した。1-メチル-7-アザインド-ルは、Cheve(シェブ)、G.ら、Medchemcomm(メドケムコム)2012,3,第778の手順に従って調製した。昇華グレ-ドKOt-Bu(99.99%)をSigma-Aldrichから購入し、および使用前に真空昇華(30 mTorr、160℃)に供した。ジ-4-(メチル)フェニルエ-テル、1-ナフト-ル、2-ナフト-ル、4-tert-ブチルアニソ-ル、4-メチルアニソ-ル、1,3-ジフェノキシベンゼン、2-メトキシナフタレン、および1.0MテトラブチルアンモニウムフルオライドTHF溶液は、Sigma-Aldrichから購入し、および受け取ったまま使用する。文献の手法に従って、4-(メトキシ)ジベンゾフラン、ジ-4-(tert-ブチル)フェニルエ-テル、ナフチルエ-テル、4-(フェニル)フェニルフェニルエ-テル、2-エトキシナフタレン、2-ネオペンチルオキシナフタレン、2-tert-ブチルオキシナフタレンを合成した。
ヘテロ芳香族基質は、Aldrich、TCI、またはAcros(アクロス社)から購入するか、または文献の手順に従い合成し、たとえば(a)Kong(コン), A.;Han(ハン), X.;Lu(ル-), X.、Org. Lett.(オ-ガニック・レタ-ズ)2006、8、1339、(b)Islam(イスラム), S.;Larrosa(ラロ-サ), I.、Chem.-Eur. J.(ケミストリ--ア・ヨ-ロピアン・ジャ-ナル)2013、19、15093、(c)Huestis(ヒュエスティス), M. P.;、Fagnou(ファグヌ), K.、Org. Lett. 2009、11、1357、(d)Mahadevan(マハ-ドファン), I.;Rasmussen(ラスマッセン), M.、Tetrahedron(テトラヘドロン)、1993、49、7337である。さらに、以下の化合物が合成され、および以前に米国特許第9,000,167号明細書において報告されている:4-(トリエチルシリル)ジベンゾフラン(3);4,6-ビス(トリエチルシリル)ジベンゾフラン(4);3-(トリエチルシリル)ビフェニル-2-オ-ル(5);(3'-トリエチルシリル)ビフェニル-2-オ-ル(6);3,3'-ビス(トリエチルシリル)ビフェニル-2-オ-ル(7);o-トリエチルシリルジフェニルエ-テル。
標準NMR分光法実験は、Varian Mercury(バリアン・マ-キュリ-)(1H、300MHz)分光計、Varian Inova(バリアン・イノ-バ)400MHz分光計、AutoX(オ-トX)プロ-ブを備えたVarian(バリアン)500MHz分光計、またはTriax(トリアックス)プロ-ブを備えたVarian 600MHz分光計にて行った。化学シフトは、残留溶媒ピ-クを内部標準として使用することにより、Me4Siからダウンフィ-ルド(低磁場)のppmで報告される。スペクトルは、MestReNova(メストレノ-バ)Ver. 7(バ-ジョン7)を用いて分析し、および処理した。IRスペクトルは、Perkin Elmer Spectrum(パ-キン・エルマ-・スペクトラム)BXII分光計にて、NaClプレ-ト上に堆積した薄膜を用いて得られ、および吸収の周波数(cm-1)において報告された。UHPLC-LCMS分析は、Agilent EclipsePlus(アジレント・エクリプスプラス)C18 RRHD1.8μMカラムを備えたAgilent(アジレント)1290超高速液体クロマトグラフィ-/質量分析法で取得した。GC-FID分析は、HP-5(5%-フェニル)-メチルポリシロキサンキャピラリ-カラム(Agilent)を備えたAgilent 6890Nガスクロマトグラフで得られた。GC-MS分析は、HP-5(5%-フェニル)-メチルポリシロキサンキャピラリ-カラム(Agilent)を備えたAgilent 6850ガスクロマトグラフで得られた。高分解能質量スペクトル(EIおよびFAB)は、カリフォルニア工科大学質量分析施設によって取得された。EPRスペクトルはBruker(ブルカ-)EMS分光計で記録した。
例2:塩基アクチベ-タ-の評価
この明細を通して、N-メチルインド-ルは、この発明の化学に関連する反応性の優れた例として作用することが示されている。種々の塩基の効果を、以下の名目上の条件の下で評価した。その結果を表1に示す。
Figure 0007187149000014
Figure 0007187149000015
表1からの結果は、C-Hシリル化反応のための良好な触媒が、嵩高い塩基性アニオンおよびカリウムカチオンの組合せによって分類されることを明らかにしている:KOt-Buは理想的な触媒であり、およびニ-ト条件下、またはTHFおよびMeOt-Bu(見出し18、20および22)において操作されるが、しかしKHMDS(見出し21)およびKOTMS(見出し24)もまた有効であることが判明した。LiOt-BuおよびNaOt-Bu(見出し1および2)との反応性の完全な欠如、ならびに18-クラウン-6がKOt-Bu(見出し23)に添加されたときの反応性の急激な低下は、カリウムカチオンの、未知ではあるが、重大な役割を支持する。変換は、化学量論的反応における塩基性と大雑把に相関する(すなわち、Ot-Bu>OEt>Ome;見出し5-7)。触媒が存在しないこと、またはKH、KOH、KOAcおよびCs2CO3が採用されるとき(見出し9-12)の生成物は、これらの条件下で観察されなかった。KOHがこれらの反応において非反応性であったという以前の知見が確認されたが、反応条件を変えることにより、今回この触媒によるこれらの変換を実現することが可能であることに注目される(KOHについて例9参照)。有機塩基DABCOおよびシリコン用の一般的なフッ化物ベ-スの活性化剤-TBAF、CsF、およびKFもまた研究され、および出発物質の転化に失敗した(見出し13-16)。好首尾のシリル化反応のヘッドスペ-スGCTCD分析はH2の形成を指し示した。
興味深いことに、他の可能性のあるキレ-ト剤は、システムの収率および選択性の双方を抑制することなく、および多くの場合、それを改善した。この効果はあまり理解されていない。この理論または他の任意の理論の正確さに拘束されることなく、カリウムカチオンをキレ-ト化するこれらのリガンド(配位子)が提案されることが可能である。ビピリジンベ-スのリガンド足場ならびにTMEDA(示されていない)は、シリル化反応において高い選択性および効率を促進するのに最も有効であることが実証された。このことは、カリウムをキレ-ト化することができない1,7-フェナントロリンとの反応によって裏付けられ、より一層低い収率が与えられる。
Figure 0007187149000016
Figure 0007187149000017
本発明のシステムおよび方法の活性は異なる塩基負荷(塩基ロ-ディング)に顕著な耐性があった。N-メチルインド-ルモデルシステムでは、たとえば、塩基負荷を減少させることだけで、効率を穏やかに低下させた。注目すべきことに、KOtBuは1モル%まで有効であり、および主要なC2生成物は65%の収率および対応する89%のC2選択率をもたらした。この負荷は、最先端にある遷移金属系芳香族C-Hシリル化システムに必要とされるものよりもさらに低いかまたは等しい。
Figure 0007187149000018
例3:コントロ-ル実験および微量金属分析
例3.1:商業上入手可能なKOt-Bu、再昇華したKOt-Bu、および新たに調製したKOt-Buとのコントロ-ル反応。3つの反応を平行して行った(THF、45℃、1-メチルインド-ル、20モル%KOt-Bu、0.2ミリモルスケ-ル):a)KOt-Bu〔Aldrich(アルドリッチ社製)、昇華グレ-ド、99.99%、微量金属ベ-ス〕を受け取って使用した;b)KOt-Bu(Aldrich、昇華グレ-ド、99.99%微量金属ベ-ス)を、真空下で材料を加熱することによって再昇華後に使用した;およびc)KOt-Buを、カリウム金属を無水t-BuOHと反応させ、続いてt-BuOHを蒸発させ、および固体を昇華させて新たに調製し、使用した。これらの反応における転化率および選択率の差は認められなかった。
例3.2:異なるベンダ-から購入した異なる等級のKOt-Buとのコントロ-ル反応。四つの反応を並行して行った(THF、45℃、1-ベンジルインド-ル、20mol%KOt-Bu、a)KOt-Bu(アルドリッチ、昇華グレ-ド、99.99%微量金属ベ-ス)、b)KOt-Bu〔Strem(ストレム社製)、98%)、c)KOt-Bu(TCI、> 97%)、およびd)KOt-Bu〔Alfa-Aesar(アルファ-エイサ-社製)、97%〕。UHPLC-LCMSによって反応をモニタ-した。生成物への転化率は90時間後に90%以上であり、およびこれらの四つの反応における転化率および選択率には顕著な差は認められなかった。
例3.3:四つの異なるベンダ-(ストレム、アルドリッチ、TCI、アルファ-エイサ-)からの500mgのKOt-Buの各サンプル、1-ベンジルインド-ル、Et3SiH、THF、および標準反応混合物(0.5mmolスケ-ルの混合物、103.5mgの1-Bn-インド-ル、アルドリッチからの11.2mgのKOt-Bu、0.5mLのTHF中の173.5mgのEt3SiHにより一般手順に従って調製し、およびグロ-ブボックス中で72時間攪拌した)を分析した。各サンプルを50mLのDigiTUBE消化管〔SCP Science(SCPサイエンス社製)〕に加え、続いて3.0mLのPlasma Pure(プラズマピュア)硝酸(SCPサイエンス)を添加し、および75℃で36時間加熱した。消化後、各サンプルをMilli(ミリ)Q水を用いて50mLに希釈し、およびサンプル分析をAgilent(アジレント社製)7900 ICP-MS分光計で行った。LODは検体の濃度が測定器の最下限検出値を下回っていることを示す。値はppb(マイクログラム/リットル)である。
Figure 0007187149000019
例4:KOt-Bu触媒作用C-Hシリル化の根源的な性質に関する究明
反応メカニズムに関する洞察を得るために多数の実験を行った。最初の研究として、ラジカルトラップTEMPOおよびガルビノキシルの存在下で反応を行った。そうでなければN-メチルインド-ルのシリル化に寄与する条件下で、双方の添加剤はC-Hシリル化を妨げた。
Figure 0007187149000020
第二の実験セットにおいて、TEMPOの役割を調べるための三つのコントロ-ル実験。微量のトリエチルシリル保護生成物IIは、1当量のTEMPOが、おそらくはシリルラジカルおよびTEMPOそれ自体のラジカル結合から生じ、それにより23℃で観察された。生成物IIは、温度を65℃に上昇させると、混合物の主成分となり、シリル化反応においてシリルラジカル種の関与が支持された。対照的に、この保護された化合物IIは、KOt-Buの不存在下では観察されず、触媒がシリルラジカルを生成するのに重要であることが示される。
極性機構の可能な寄与(すなわち、シリルアニオンの形成)を評価するために、添加剤としてシクロヘキセンオキシド(エポキシドで、シクロヘキセンオキシドが含まれ、シリルアニオンによって求核開環を受けることが知られる)の存在下に基質としてベンゾチオフェン3hを用いたKOt-Bu触媒反応において実験を行った。しかしながら、試験に用いた標準的な周囲条件下に、エポキシドは反応後に定量的に回収され、望ましいシリル化生成物4hが中程度の収率で得られ、別個のシリルアニオンの生成に対する証拠が提供された。
Figure 0007187149000021
例5:基本手順
窒素充填グロ-ブボックスにおいて、2ドラムシンチレ-ションバイアルまたは4mLスクリュ-キャップバイアルに、対応する基質(0.1-0.5mmol、1当量)、塩基(例は、KOt-BuまたはKOH、0.1-5当量)およびマグネチックスタ-ラ-バ-を入れ、溶媒(1mL)およびシラン(使用前に活性アルミナの短いパッドを通してろ過した1-5当量)をシリンジで添加する。反応バイアルを密閉し、および混合物を指示された温度で指示された時間攪拌した。バイアルをグロ-ブボックスから取り出し、反応混合物をジエチルエ-テル(2mL)で希釈し、および減圧下で濃縮した。位置選択性(C2シリル化生成物:C3シリル化生成物:C2:C3)は、粗混合物の1H NMRまたはGC分析によって決定した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-で精製して望ましい生成物を与えた。
他に記載がない限り、調製実験において、2%を超える全収率を有する生成物のみが分離され、および特性決定された。ナフチルアルキルエ-テルの場合、異なるワ-クアップ(精密検査)手順が用いられた。冷却後、反応生成物をジクロロメタン(5mL)で希釈し、および2mLの1N HCl水溶液で慎重にクエンチした。トリデカンを添加し、および混合物を分液漏斗に移した。有機相を分離し、および水層をジクロロメタン(3mL)で抽出した。合わせた有機層を無水MgSO4で乾燥させ、およびろ過した。すべての反応について、GC/MSおよびGC/FIDおよびNMRを用いて、オ-センティック(真正)のサンプルと比較して生成物を識別した。ナフチルアルキルエ-テルの還元で観察される微量の可溶性副生成物には、ナフタレン、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、および5,6,7,8-テトラヒドロ-2-ナフト-ルが含まれた。
ほとんどの場合、生成物は、NMRおよび/またはGC-MSによる特徴付けの前に、独立したスペクトル分析または真正のサンプルとの比較、またはその双方のいずれかによって分離および精製された。生成物が分離および精製されていない場合、GC-MSおよび/またはGC-FID分析に基づいて特徴付けを行った。
例6:選定反応
例6.1:4-(トリエチルシリル)ジベンゾフラン
Figure 0007187149000022
本反応は、一般手順にしたがって、4-Et3Si-ジベンゾフラン(3、141mg、0.5mmol、1当量)、KOt-Bu(112mg、1mmol、2当量)およびEt3SiH(401マイクロリッタ-、2.5ミリモル、5当量)のトルエン2ml溶液を100℃で20時間加熱した。酸性水溶液でワ-クアップ後、粗反応混合物をヘキサンおよびヘキサン-エ-テル(10:1)を用いたシリカクロマトグラフィ-で精製し、2-フェニルフェノ-ル(2、30mg、0.177mmol、35%)、2-トリエチルシリル-6-フェニルフェノ-ル(5、37mg、0.134mmol、26%)、2-(3-トリエチルシリルフェニル)フェノ-ル(6、17mg、0.063mmol、12%)を分離した。使用されていない3および生成物1、4および7の量は、対応する混合フラクション(画分)のポストクロマトグラフィ-GC-FID分析を用いて取得した。
例6.2:C-O結合開裂のための中間体としてのシリル化ジベンゾフランの研究:KOt-Buによる開裂の試み
Figure 0007187149000023
出発物質3(14.1mg、0.05mmol、1当量)を、0.8mlのd-トルエン中、KOt-Bu(それぞれ5.6mgまたは11.2mg、1または2当量)と共に100℃で20時間、窒素下のJ. Young(ヤング)チュ-ブにおいて加熱した。1H NMRによる反応の進行をモニタ-することは、双方の場合において3の変換を示さなかった。同様に、出発物質3(28.2mg、0.1mmol、1当量)または4(39.6mg、0.1mmol、1当量)を、0.3mLのメシチレン中、KOt-Bu(36.6mg)と共に160℃で20時間加熱した。GC-FIDまたは1H NMRによる粗製反応混合物のその後の分析は、3の場合に1への3%の変換、4から3への5%の変換を明らかにした。
例6.3:4-(メトキシ)ジベンゾフランの高温での反応
Figure 0007187149000024
本反応は、4-MeO-ジベンゾフラン(8,89mg、0.5mmol、1当量)、KOt-Bu(112mg、1mmol、2当量)およびEt3SiH(401マイクロリッタ-、2.5mmol、5当量)のトルエン2ml溶液を100℃で20時間加熱することによってジェネラルプロシ-ジャ-(基本手順)に従って行った。水性ワ-クアップの後、消費されてない出発物質8(3mg、0.015mmol、3%)を回収するために、粗反応混合物をシリカ上でのクロマトグラフィ-によってヘキサンおよびヘキサン-エ-テルを用いて精製し、およびジベンゾフラン(1、8.4mg、0.05mmol、10%;1の画分に少量の出発物質8が含まれていたので、内部標準としてCH2Br2を用いて1H-NMRによって定量化を行う)、1,1'-ビフェニル-2-オ-ル(2、4.3mg、0.025mmol、5%)、4-Et3Si-ジベンゾフラン(3、11mg、0.039mmol、8%)、2-メトキシ-6-フェニル-フェノ-ル(9、mg、0.025mmol、5%)、2-(3'-メトキシフェニル)フェノ-ル(10、47mg、0.235mmol、47%)を分離した。注:収率が2%を超える化合物のみが特徴付けられた。1Hおよび13C NMRスペクトル割り当て9および10は参考文献報告と一致した。
例6.4:アレ-ンのトリエチルシリル化
例6.4.1。高められた温度にて
Figure 0007187149000025
多くの場合、溶媒由来(solvent-derived)シリル化生成物の形成は、還元的開裂反応に使用される高温にて溶媒としてトルエンまたはメシチレンを使用するとき、C-O、C-N、またはC-S結合開裂を目的とした実験中に高温で観察された。得られた生成物をカラムクロマトグラフィ-または蒸留によってそれらのそれぞれの親溶媒から分離することは不可能であったため、この時点でそれらの収率を評価することは困難であったが、Et3SiHに基づいてそれらは5-10%の範囲であると暫定的に推定される。トルエンの場合、得られたNMRスペクトルを文献デ-タ〔Rychnovsky(リュヒノフスキ-)ら、J. Org. Chem.(ザ・ジャ-ナル・オブ・オ-ガニック・ケミストリ-)2003、68、10135〕と比較することによって生成物の同一性を確認した。このように、主要生成物がベンジルトリエチルシラン(17)であり、それはまた異性体生成物の断片化パタ-ンのGC-MS分析と一致する。同様に、メシチレンのシリル化は、主にベンジル(またはアルファ)位に進行すると考えられる。HRMS[C15H26Si]計算値234.1804、測定値234.1804)。
例6.4.2。直接C(sp3)-Hシリル化反応
Figure 0007187149000026
ベンジルトリエチルシラン18a:反応は、基本手順に従いKOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、トルエン(46mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)およびDME(0.5mL)を65℃で108時間加熱することによって行った。C(sp3):C(sp2)=18:1である。望ましい生成物18aのGC収率は53%である。分析的に純粋な生成物(25.0mg、収率24%)を、出発物質および真空下での揮発性物質(60ミリト-ル、23℃)の蒸発後に無色油状物として取得した。注:化合物18aは揮発性であり、および真空下で容易に除去される。Rf=0.8(100%ヘキサン)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.22(m、2H)、7.09-7.05(m、1H)、7.05-7.02(m、2H)、2.12(s、2H)、0.96-0.91(t、9H)、0.53(q、J=7.9Hz、6H)。
Figure 0007187149000027
トリエチル((4'-メチル-[1,1'-ビフェニル]-4-イル)メチル)シラン18b:本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、23mol%)、4,4'-ジメチル-1,1'-ビフェニル(80.0mg、0.44mmol)、Et3SiH(240μL、1.5mmol、3.4当量)、および0.5mLのTHFを85℃で96時間加熱することによって行った。モノシリル化生成物対ビスシリル化生成物の比は16:1である。望ましい生成物18bおよび出発物質4,4'-ジメチル-1,1'-ビフェニルの混合物(69.7mgの混合物、56.6mgの18bを含有、43%収率、1H NMRに基づいて算出)は、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製後に取得した。分析的に純粋な化合物18bの小画分を、その後のシリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-による精製の後に無色の油状物として取得した。Rf=0.5(100%ヘキサン)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.50-7.47(m、2H)、7.46-7.42(m、2H)、7.25-7.21(m、2H)、7.11-7.04(m、2H)、2.39(s、3H)、2.14(s、2H)、0.95(t、J=7.9Hz、9H)、0.54(q、J=8.0Hz、6H);13CNMR(126MHz、CDCl3)δ139.7、138.5、136.7、136.5、129.6、128.6、126.8、126.7、21.4、21.2、7.5、3.1;IR〔ニ-トフィルム(Neat Film)、NaCl〕3022、2951、2909、2873、1610、1497、1455、1416、1238、1209、1153、1005、845、806、773、729cm-1;HRMS(EI+)C20H28Si[M+]について算出:296.1960、知見296.1954。
Figure 0007187149000028
本反応は、2-メチル-6-((トリエチルシリル)メチル)ピリジン18cの調製:基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、2,6-ルチジン(53.5mg、0.5mmol)、Et3SiH(240μL、1.5mmol、3当量)、および0.5mLのTHFを65℃で120時間加熱することによって行った。望ましい生成物18c(58.6mg、収率53%)は、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶出、ヘキサン中5%→10%EtOAc)による無色油状物の精製の後に無職油状物として取得された。注:化合物18cは揮発性であり、および真空下で容易に除去される。Rf=0.3(ヘキサン中5%EtOAc);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.36(t、J=7.6Hz、1H)、6.90-6.73(m、2H)、2.47(s、3H)、2.32(s、2H)、0.98-0.83(m、9H)、0.58-0.48(m、6H);13C NMR(126MHz、CDCl3)δ160.8、157.4、135.9、119.0、118.4、25.4、24.5、7.2、3.3;IR(Neat Film、NaCl)3060、2951、2874、1587、1575、1450、1414、1372、1269、1238、1145、1078、1016、919、796、748、726cm-1;HRMS(EI+)C13H24NSi[M+H]+について算出:222.1678、知見222.1666。
Figure 0007187149000029
2,5-ジメチルチオフェンのシリル化:本反応は、基本手順に従い、2,5-ジメチルチオフェン(56mg、0.5mmol、1当量)、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、0.2当量)およびEt3SiH(3当量)をテトラヒドロフラン中で45時間65℃にて加熱することによって行った。粗生成物混合物のGC-MSは、モノシラン化誘導体に関連がある質量ピ-クを生じた。1H NMRデ-タは、2-メチル-5-(トリエチルシリルメチル)チオフェンの形成と一致した。1H NMR(500MHz、THF-d8)δ6.52-6.42(m、1H)、6.41-6.29 (m、1H)、2.35(s、3H)、2.23(s、2H)、1.00-0.92(m、9H)、0.63-0.53(m、6H)。13C NMR(126MHz、THF-d8)δ140.78、136.28、125.96、124.03、15.73、15.45、7.97、4.08。HRMS:[C12H22SSi]計算値226.1212、測定値226.1220。
Figure 0007187149000030
N-メチル-2-メチルインド-ルのシリル化:本反応は、基本手順に従い、1,2-ジメチルインド-ル(73mg、0.5mmol、1当量)、KOt-Bu(17mg、0.15mmol、0.3当量)およびEt3SiH(319マイクロリットル、2.0mmol、4当量)を、テトラヒドロフランの1mL中で65時間65℃にて加熱することによって行った。水性ワ-クアップの後、粗反応混合物を、それぞれヘキサン:Et2O:Et3Nの80:1:4混合物を用いるシリカでのクロマトグラフィ-によって精製し、表題の化合物74mg(57%)を無色油状物として取得した。1H NMR(500MHz、THF-d8)δ7.35-7.29(m、1H)、7.19(dd、J=8.1、0.9Hz、1H)、6.97(ddd、J=8.2、7.1、1.2Hz、1H)、6.90(ddd、J=8.0、7.1、1.1Hz、1H)、6.06(d、J=0.8Hz、1H)、3.64(s、3H)、2.25(d、J=0.7Hz、2H)、0.96(t、J=7.9Hz、9H)、0.71-0.58(m、6H)。13C NMR(126MHz、THF-d8)δ139.50、138.30、129.69、120.24、119.70、119.47、109.27、98.96、29.75、11.73、7.62、4.16。HRMS:[C16H25NSi]計算値259.1756、測定値259.1754。この反応生成物のHSQCスペクトルは以前に米国特許第9,000,167号明細書に報告された。
Figure 0007187149000031
トリエチル(フェノキシ(フェニル)メチル)シラン22:本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、(ベンジルオキシ)ベンゼン21(92.0mg、0.5mmol)、Et3SiH(240μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.25mLを65℃で120時間加熱することによって行った。望ましい生成物22(68.4mg、収率46%)は、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製後に無色油状物として取得された。Rf=0.3(100%ヘキサン);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.46-7.37(m、4H)、7.38-7.28(m、4H)、7.30-7.20(m、2H)、5.80(s、1H)、0.92(t、J=7.9Hz、9H)、0.66-0.55(m、6H);13C NMR(126MHz、CDCl3)δ145.3、128.1、128.1、126.9、126.9、126.4、126.3、6.7、4.9;IR(Neat Film、NaCl)3063、3026、2954、2875、1598、1492、1454、1413、1302、1239、1188、1090、1065、1006、974、833、740、700cm-1;HRMS(EI+)C19H25OSi[(M+H)-H2]+について計算:297.1675、知見297.1668。
芳香族アミンもまたシリル化を受け入れる。以下の場合、GC-MSは、以下のスキ-ムが提供された条件下で操作可能であることを確認した。
Figure 0007187149000032

より一層低い温度では、この反応は生成物の混合物を提供すると考えられ、単一の生成物を同定することはできなかった。環外アミンに対してオルトをシリル化するための見かけの通常の傾向は、二つのメチル基に関係がある立体的なバルクによって抑制されることは、確認されていないが、可能である。
例6.5:ジベンゾフランの高温でのシリル化
実験は、他に指示がない限り、基本手順を用いて行った。収率は±2%以内で再現可能であった。ここで注目すべきは、これらの高温でさえ基質に対する低レベルの塩基、特に基質に対する準化学量論量(substoichiometric amount)の塩基が、開裂生成物と比較してシリル化生成物の最高収率をもたらしたことである。
Figure 0007187149000033
Figure 0007187149000034
例6.6:高温でのアリ-ルアルキルエ-テルのシリル化
高温でのアリ-ルアルキルエ-テルのシリル化は、sp2対sp3のC-O結合の開裂選択性を調べるためにジアリ-ルエ-テルに適用される条件下で行った。これらの実験の高められた温度にて、2-メトキシナフタレンの反応は、中程度の収率で主要な生成物として2-ナフト-ルを与えた(スキ-ム1)。粗反応混合物のGC-MS分析は、2-メチルナフタレンおよびさらに還元された種とともに微量のナフタレンの存在を示し、部分的芳香族還元の生成物が含まれる。おそらく2-ナフト-ルシリル化に由来する化合物も検出された。同様に、2-エトキシナフタレンを同じ条件下で開裂させると、2-ナフト-ルがわずかに高い収率で得られたが、同じか、または類似の副生成物が伴われる。C-O結合開裂の汎用性および可能なメカニズムを調べるために、立体的により一層嵩高いエ-テルを研究した。エ-テル酸素に隣接する大きなアルキル置換基にもかかわらず、2-ネオペンチルオキシナフタレンの反応は、より一層嵩張っていない基質とほぼ同じ収率で2-ナフト-ルを提供した。2-tert-ブチルオキシナフタレンでさえも開裂して、期待されるナフト-ルを収率55%で与えた(スキ-ム1)。トリエチルシランを用いずに同一条件で行ったコントロ-ル実験は、2-エトキシ-および2-tert-ブチルオキシナフタレンの場合に2-ナフト-ルを提供したが、収率は実質的に低下した。そのようなシランフリ-開裂において2-メトキシ-および2-ネオペンチルオキシ基質は無傷のままであるので、b排除機構が適切に作用する可能性が高い。標準条件下に4-tert-ブチルおよび4-メチルアニソ-ルを還元しようとすると、対応するフェノ-ルの収率は高く、それは恐らくは立体的理由から置換フェニル環のシリル化がより一層困難なためである(スキ-ム2)。
Figure 0007187149000035
全体として、アルキルC-O結合切断についての選択性は、アリ-ルC-O還元が起こるNiおよびボラン触媒C-O開裂反応において観察されるものとは対照的である。これらの条件下では、痕跡量のナフタレン環水素化生成物しか観察されず、それは文献に報告されているシランベ-スのイオン性水素化の結果とは対照的であることも注目に値する。
メトキシ置換ジアリ-ルエ-テル8および11(スキ-ム2)の開裂を上記の結果と比較することは有益であった。アリ-ルアルキルエ-テルは、アリ-ル酸素結合に対してアルキル酸素の還元について強い好みを示すが、スキ-ム2の双方のメトキシ基質は位置選択性の逆転を示し、ほぼ専らアリ-ル酸素結合破裂生成物がもたらされる。この理論の正確さに拘束される意図はないが、この効果は、破裂を受けるC-O結合に対してオルトのドナ-酸素原子の存在に起因すると考えられる。この推論を支持することは、主に10に至るジベンゾフラン誘導体8の還元的開環の高い選択性である。同様に、フェノ-ルおよびアニソ-ルの好ましい形成は、リグニンモデル11の開裂におけるフェノ-ル12および13に対する同様の選択性と共に観察される。そのような効果は、破壊されているC-O結合の求電子活性化中に正電荷蓄積の酸素原子共鳴安定化によって合理化することができると推測しうる。この仮説を試験するために、化合物3を反応条件に供し、および脱シリル化生成物1および2と共に開環フェノ-ル5および6を分離した(スキ-ム2、挿入図C)。共鳴安定化がない場合、開裂の選択性は異性体5の方が逆になった。1および2の形成が示すように、シリル化反応はこのようにして典型的な反応条件下に可逆的であることは注目すべきである。困難な4-O-5リグニンモデル8および11の可能性を示した後、この方法を六つのCar-O結合を含むオリゴマ-エ-テル14により試験した(スキ-ム2、挿入D)。注目すべきことに、メシチレンにおける165℃で、14の定量的変換が達成され、およびフェノ-ル、ベンゼン、レゾルシノ-ルおよび他の未確認の生成物にアリ-ル酸素結合当り0.5当量のシランだけが与えられた。
スキ-ム2において、化合物1ないし7は、例6.5に記載の対応する化合物を指す。
Figure 0007187149000036
Figure 0007187149000037
例6.7:周囲温度または周囲付近温度でのアリ-ルアルキルエ-テルおよびチオエ-テルのシリル化
例6.7.1:トリエチル(2-メトキシフェニル)シラン
Figure 0007187149000038
反応は、基本手順に従い、アニソ-ル(54mg、0.5mmol、1当量)、KOt-Bu(11mg、0.1mmol、0.2当量)およびEt3SiH(239μl、1.5mmol、3当量)を1mLのテトラヒドロフランにおいて65℃で65時間加熱することによって行った。水性ワ-クアップ後、粗製の反応混合物をヘキサン(アイソクラティック、isochratic)を用いるシリカクロマトグラフィ-により精製し、59mg(54%)の表題化合物を無色油状物として取得した。1H NMR(500MHz、THF-d8)δ7.40-7.17(m、2H)、7.01-6.81(m、2H)、3.77(s、3H)、1.02-0.85(m、9H)、0.87-0.74(m、6H)。13C NMR(126MHz、THF-d8)δ164.58、135.52、130.42、123.92、120.08、109.23、54.09、6.93、3.22。
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、アニソ-ル(54.0mg、0.5mmol、1当量)、およびEt3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)を、85℃で72時間溶媒を添加することなく加熱することにより行った。オルソ:(メタ+パラ)>20:1。望ましい生成物17aのGC収率は65%である。分析的に純粋な生成物(47.7mg、収率43%)を、真空下(60ミリト-ル、23℃)で出発物質および揮発性物質の蒸発後に無色油状物として取得した。注:化合物17aは揮発性であり、および真空下で取り出すことができる。Rf=0.3(ヘキサン中10%Et2O)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.41-7.30(m、2H)、6.97(m、1H)、6.87-6.81(m、1H)、3.80(s、3H)、1.05-0.90(m、9H)、0.91-0.77(m、6H)。
例6.7.2:トリエチル(3-メトキシナフタレン-2-イル)シラン
Figure 0007187149000039
本反応は、基本手順に従い、2-メトキシナフタレン(79mg、0.5mmol、1当量)、KOt-Bu(19.6mg、0.18mmol、0.35当量)およびEt3SiH(319μl、2.0mmol、4当量)を、テトラヒドロフラン1mLにおいて65℃で48時間加熱することによって行った。水性ワ-クアップの後、粗反応混合物をヘキサン(アイソクラティク、等放性)で溶出するシリカでのクロマトグラフィ-によって精製して、79mg(58%)の表題化合物を無色油状物として取得した。1H NMR(500MHz、THF-d8)δ7.84(s、1H)、7.78-7.73(d、1H)、7.73-7.68(d、1H)、7.38(ddd、J=8.2、6.8、1.3Hz、1H)、7.27(ddd、J=8.1、6.8、1.2Hz、1H)、7.15(s、1H)、3.90(s、3H)、1.01-0.90(m、9H)、0.68-0.53(m、6H)。13C NMR(126MHz、THF-d8)δ163.03、137.88、136.83、130.10、128.58、128.09、127.29、127.21、124.03、104.57、55.25、8.02、7.48。HRMS:[C17H24OSi]計算値272.1608、測定値272.1596。2-メトキシナフタレンおよびその反応生成物のHSQCスペクトルは、以前に米国特許第9000167号明細書に報告されている。
興味深いことに、1-メトキシナフタレンで開始する反応はシリル化生成物をもたらさなかった。
Figure 0007187149000040

本反応は、基本手順に従い、1-メトキシナフタレン(79mg、0.5ミリモル、1当量)、KOt-Bu(11.2mg、0.1ミリモル、0.1当量)およびEt3SiH(240マイクロリットル、1.5ミリモル、3当量)を1mLのテトラヒドロフランにおいて65℃で65時間加熱することによって行った。反応物をジエチルエ-テル(1mL)で希釈し、水(0.5mL)でクエンチし、および有機相をGC-MS、GC-FIDおよび1H NMR分析によって分析した。GC-MSおよびGC-FID(トリデカン標準)による分析は、アリ-ルC-O開裂生成物ナフタレンおよびアルキルC-O結合開裂生成物ナフト-ルの生成をそれぞれ13%および8%の収率で、特にシリル化種を完全に除外することを明らかにした。
例6.7.3ジフェニルエ-テルのシリル化
Figure 0007187149000041

本反応は、基本手順に従い、フェニルエ-テル(85mg、0.5mmol、1当量)、KOt-Bu(11mg、0.10mmol、0.2当量)およびEt2SiH2(194μl、1.5mmol、3当量)を、テトラヒドロフラン1mLにおいて65℃で65時間加熱することによって行った。水性ワ-クアップの後、粗反応混合物を、ヘキサン:トリエチルアミンの80:2混合物を用いるシリカでのクロマトグラフィ-によって精製して、68mg(20%)の表題化合物を無色油状固体として取得した。1H NMR(500MHz、THF-d8)δ7.64-7.57(m、2H)、7.55(dd、J=7.3、1.8Hz、1H)、7.41(ddd、J=8.3、7.2、1.8Hz、1H)、7.15(dd、J=8.3、1.0Hz、1H)、7.14-7.09(m、2H)、4.34(Si-H)(p-様、J=1.2Hz、1H)、1.06-0.95(m、12H)、0.92-0.82(m、8H)。13C NMR(126MHz、THF-d8)δ166.04、161.43、139.74、137.00、135.55、135.05、132.12、130.19、128.79、123.56、123.37、118.41、9.06、7.93、6.70、4.83。HRMS:[C20H27OSi2]計算値339.1601、測定値339.1607。
反応混合物の第二の画分は環化誘導体の34mg(39%)を産生した。1H NMR(500MHz、THF-d8)δ7.57-7.50(m、2H)、7.40(ddd、J=8.3、7.2、1.8Hz、2H)、7.15(dd、J=8.6、0.7Hz、2H)、7.11(td、J=7.2、1.0Hz、2H)、0.99-0.95(m、4H)、0.92-0.86(m、6H)。13C NMR(126MHz、THF-d8)δ161.54、134.96、132.07、123.41、118.80、117.39、7.95、6.72。HRMS:[C16H19OSi]計算値255.1205、測定値255.1206。これらの反応生成物のHSQCスペクトルは、以前に米国特許第9000167号明細書に報告されている。
第三の画分が取得され、低収率(約7%)の生成物が含有され、その分光特性が上記に示すモノシリル化生成物の構造と一致するように考えられる。
第二の組の実験では、溶媒としてオキシジベンゼンを使用するとき、反応はより一層きれいにモノシリル化誘導体であるトリエチル(2-フェノキシフェニル)シラン17bを生産した。
Figure 0007187149000042

本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、オキシジベンゼン(85.0mg、0.5mmol)、およびEt3SiH(240μL、1.5mmol、3当量)を溶媒なしで85℃にて120時間加熱することによって行った。望ましい生成物17b(84.5mg、収率55%)は、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製後に無色油状物として取得された。Rf=0.4(100%ヘキサン)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.52-7.46(m、1H)、7.38-7.25(m、3H)、7.10(t、J=7.4Hz、2H)、7.00(d、J=7.9Hz、2H)、6.81(d、J=8.1Hz、1H)、0.97(t、J=7.9Hz、9H)、0.85(q、J=7.9Hz、6H)。
例6.7.4:1,4-ジメトキシベンゼンのシリル化:
Figure 0007187149000043
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、1,4-ジメトキシベンゼン(69.1mg、0.5mmol)、およびEt3SiH(240μL、1.5mmol、3当量)を、0.5mLのTHFにおいて65℃で72時間加熱することによって行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製の後、望ましい生成物17c(53.1mg、収率42%)およびビスシリル化副産物SI-17c(16.1mg、8%収率)を取得した。
(2,5-ジメトキシフェニル)トリエチルシラン17c:無色油状物、Rf=0.5(100%ヘキサン);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ6.93(d、J=3.1Hz、1H)、6.85(dd、J=8.8、3.1Hz、1H)、6.76(d、J=8.8Hz、1H)、3.80(s、3H)、3.74(s、3H)、0.99-0.91(m、9H)、0.85-0.74(m、6H);13C NMR(126MHz、CDCl3)δ158.8、153.3、126.7、122.2、122.3、114.1、55.7、55.5、7.6、3.7;IR(ニ-トフィルム、NaCl)2952、2873、1580、1478、1463、1398、1272、1220、1177、1050、1026、872、800、769、732cm-1;HRMS(EI+)C14H24O2Si[M+]について算出:252.1546、知見252.1540。
(2,5-ジメトキシ-1,4-フェニレン)ビス(トリエチルシラン)SI-17c:白色固体、Rf=0.8(100%ヘキサン);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ6.81(s、2H)、3.75(s、6H)、0.95(td、J=7.9、0.9Hz、9H)、0.85-0.77(m、6H);13CNMR(126MHz、CDCl3)δ158.5、127.1、116.9、55.6、7.7、3.8;IR(ニ-トフィルム、NaCl)2948、2870、1459、1418、1345、1262、1203、1107、1045、999、868、727、700cm-1;HRMS(EI+)C20H38Si2O2[M+]について算出:366.2410、知見366.2415。
Figure 0007187149000044
トリエチル(2-メトキシ-5-メチルフェニル)シラン20:本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、1-メトキシ-4-メチルベンゼン19(61.0mg、0.5mmol)、およびEt3SiH(240μL、1.5mmol、3当量)を、85℃で120時間加熱することによって行った。望ましい生成物20(38.5mg、収率32%)は、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製後に無色油状物として取得された。Rf=0.4(100%ヘキサン)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.17-7.08(m、2H)、6.74(dt、J=8.7、1.3Hz、1H)、3.76(s、3H)、2.30(s、3H)、0.97-0.92(m、9H)、0.85-0.79(m、6H);13C NMR(126MHz、CDCl3)δ162.7、136.7、130.9、129.2、125.0、109.5、55.2、20.8、7.8、3.7;IR(ニ-トフィルム、NaCl)2951、2883、1595、1480、1464、1385、1238、1175、1147、1081、1034、1004、876、806、708cm-1;HRMS(EI+)C14H24OSi[M+・]について算出:236.1596、知見236.1598。
例6.7.5:トリエチル((フェニルチオ)メチル)シラン
Figure 0007187149000045
本反応は、基本手順に従い、チオアニソ-ル(62mg、0.5ミリモル、1当量)、KOt-Bu(11mg、0.1ミリモル、0.2当量)およびEt3SiH(239マイクロリットル、1.5ミリモル、3当量)を1mLのテトラヒドロフラン中にて65℃で65時間加熱することにより行った。水性ワ-クアップの後、粗反応混合物はヘキサン(アイソクラティック)を用いるシリカ上でのクロマトグラフィ-によって精製し、81mg(68%)の表題化合物を無色油状物として取得した。1H NMR(500MHz、THF-d8)δ7.31-7.26(m、2H)、7.25-7.19(m、2H)、7.11-7.01(m、1H)、1.03(t、J=7.9Hz、9H)、0.78-0.60(m、6H)。13C NMR(126MHz、THF-d8)δ140.73、128.31、125.69、124.19、13.01、6.62、3.06。HRMS:[C13H21SSi]計算値は237.1140、測定値は237.1133であった。チオアニソ-ルおよびその反応生成物のHSQCスペクトルは、以前に米国特許第9000167号明細書に報告されている。
例6.8:C-NおよびC-Sヘテロアリ-ル化合物の高温での実験
C-NおよびC-Sヘテロアリ-ル化合物を用いた実験も行った。C-N結合を含む化合物の場合、反応性はC-O結合に対して見られるものと類似していると考えられ、後者に使用される広範囲の方法が前者において同様の反応性をもたらすことが合理的に予想される:
Figure 0007187149000046
CS化合物を含む化合物の場合、本方法は、少なくともこれらの実験の積極的条件下で、概して分子の完全脱硫をもたらすと考えられ、これらのタイプの基質のより一層高い反応性が反映される(なお、例6.9.34ないし38との比較)。この反応性の差は、C-O、C-N、およびC-S結合間の結合エネルギ-での差を反映しうる〔フェノ-ル(111)、アニリン(104)、およびチオフェノ-ル(85、すべてkcal/mol)でのC-X結合解離エネルギ-を比較する)。比較的穏やかな条件下で妨害されるジベンゾチオフェンでの脱硫がさらに特に興味深い。これらの変換のいずれでも、単一のC-S生成物が検出されなかった:
Figure 0007187149000047
例6.9:周囲または周囲付近温度でのヘテロアリ-ル化合物を用いた実験
いくつかのより一層反応性の高いヘテロアリ-ル化合物の位置選択性を試験するために、周囲温度または周囲付近温度(65℃またはそれよりも低い)で一連の実験を行った。試験条件および結果を以下に示す。すべての反応についての収率は、分離〔シリカゲルでのクロマトグラフィ-、または球対球蒸留(bul-to-bulb distillation)〕または定量のための内部標準を使用するGC-FIDまたはNMR分析のいずれかである。いくつかの場合、C-3シリル化ヘテロアリ-ルがシリカゲル上でのプロトデシル化をされ易いことが分かった。これらの場合、球対球蒸留を使用し、または代わりに、約(ca.)3%トリエチルアミンを溶離液に添加するか、または双方の方法を組み合わせるシリカゲルクロマトグラフィ-である。生成物は、1H、13C NMR、および異核単一量子コヒ-レンス(Heteronuclear Single Quantum Coherence、HSQC)分光法、またはGC-MS、または双方の組合せによって示されるように識別され、可能であれば基準試料との比較が用いられた。
例6.9.1:1-メチル-2-(トリエチルシリル)-1H-インド-ル2a
Figure 0007187149000048
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-メチルインド-ル1a(65.5mg、0.5mmol、1当量)およびEt3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)を、45℃にて96時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。望ましい生成物2a(95.6mg、78%収率)を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶離、ヘキサン中2→3%CH2Cl2)による精製後、無色油状物として取得した。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.70(dt、J=7.9、1.1Hz、1H)、7.40(dq、J=8.3、1.0Hz、1H)、7.30(ddd、J=8.3、7.0、1.3Hz、1H)、7.16(ddd、J=7.9、6.9、1.0Hz、1H)、6.81(d、J=1.1Hz、1H)、3.90(s、3H)、1.13-1.05(m、9H)、1.03-0.95(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.4、138.3、128.7、122.0、120.7、119.1、113.1、109.1、33.1、7.7、4.2。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2953、2909、2874、1492、1464、1415、1372、1356、1299、1233、1166、1101、1069、1007、973、797cm-1;HRMS(ESI+)C15H24NSi[M+H]+について算出:246.1673、知見246.1674。
この物質もまた以下のようにして規模を拡大して作成された。撹拌棒を備え、およびゴムの隔壁で栓をした500mLオ-ブン乾燥シュレンク(Schlenk)フラスコを排気し、およびアルゴンを一回補充した。KOt-Bu(18.8グラム、167.9ミリモル、20モル%)をベンチ上で秤量し、および強いアルゴン流下でフラスコに添加した。次いで、充填したフラスコを排気し、およびアルゴンで再充填した。あらかじめ脱気した1-メチルインド-ル〔95%純度、AKSci(AKサイエンティフィック社)、蒸留していない、黄色油状物;95.1mL、762.4mmol、1.0当量〕およびEt3SiH(182.6mL、1142mmol、1.5当量)を注射器で隔壁を通して加えた。次いで、混合物を-78℃に冷却し(ドライアイス/アセトン)、およびアルゴンで三サイクル排気/再充填した。冷却浴を除去し、およびアルゴンの陽圧下でフラスコを室温に温めた。次いで、フラスコを45℃に設定した加熱マントルに移し、72時間撹拌した。得られた濃赤紫色溶液を伴うフラスコを加熱から除き、および室温に冷却し、無水Et2O(50mL)で希釈し、およびろ過して固形残留物を除去した。溶媒を真空中で除去した後、撹拌棒を入れ、透明な深い琥珀色の溶液を高真空下(100ミリトル)で数時間撹拌して、残留揮発性物質を取り出した。次いで、混合物を真空下で蒸留に供した。望ましい生成物2aを淡黄色油状物として取得した(141.88g、収率76%)。
例6.9.2:1-メチル-3-(トリエチルシリル)-1H-インド-ル
Figure 0007187149000049
本反応は、基本手順に従い、N-メチルインド-ル(66mg、0.5mmol、1当量)、KOt-Bu(56mg、0.5mmol、1当量)およびEt3SiH(88マイクロリッタ-、0.55mmol、1.1当量)を、テトラヒドロフラン1mLにおいて、23℃にて312時間加熱した。水性ワ-クアップの後、粗反応混合物を95:5ヘキサン:NEt3(アイソクラティック)で溶離するシリカでのクロマトグラフィ-によって精製し、103mg(84%)の表題化合物を無色の油状物として取得した。1H NMR(500MHz、THF-d8)δ7.63(dt、J=7.9、1.0Hz、1H)、7.32(dt、J=8.2、0.9Hz、1H)、7.15(s、1H)、7.12(ddd、1H)、7.01(ddd、J=8.0、7.0、1.1Hz、1H)、3.78(s、3H)、1.06-0.95(m、9H)、0.95-0.83(m、6H)。13C NMR(126MHz、THF-d8)δ138.63、135.94、133.37、121.44、120.88、118.79、108.96、104.39、31.61、7.04、4.11。この反応生成物のHSQCスペクトルは、以前に米国特許第9000167号明細書に報告されている。
例6.9.3:1-メチル-3-(トリエチルシリル)-1H-インド-ル2b
Figure 0007187149000050
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-ベンジルインド-ル1b(103.5mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5 mmol、3当量)当量)および0.5mLのTHFを45℃で40時間加熱して行った。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中10%CH2Cl2)によって精製した後、望ましい生成物2b(132.2mg、収率82%)を無色油状物として取得した。Rf=0.3(ヘキサン中10%CH2Cl2)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.81-7.77(m、1H)、7.38-7.29(m、3H)、7.26-7.19(m、3H)、7.02(ddd、J=6.9、2.2、1.0Hz、2H)、6.97(s、1H)、5.59(s、2H)、1.08-1.04(m、9H)、0.94-0.89(m、6H)。13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.2、138.5、138.3、129.1、128.7、127.3、125.9、122.3、120.7、119.5、114.1、110.2、50.2、7.5、4.0。IR(ニ-トフィルム、NaCl)3060、3029、2954、2909、2875、1606、1495、1466、1452、1416、1377、1353、1333、1300、1238、1196、1164、1115、1096、1014、798、734cm-1;C21H28NSi[M+H]+について算出したHRMS(ESI+):322.1986、知見322.1985。
本反応は、基本手順に従い、1-ベンジルインド-ル(62mg、0.5mmol、1当量)、KOt-Bu(11mg、0.1mmol、0.2当量)およびそしてEt3SiH(239マイクロリッタ-、1.5mmol、3当量)を、テトラヒドロフラン1mLにおいて、23℃にて48時間加熱することによって行った。水性ワ-クアップの後、粗反応混合物をヘキサン(アイソクラティック)を用いるシリカでのクロマトグラフィ-によって精製して、表題化合物50mg(31%)を無色油状固体として取得した。1H NMR(500MHz、THF-d8)δ7.56(ddd、J=7.7、1.3、0.7Hz、1H)、7.25-7.07(m、4H)、7.02(ddd、J=8.2、6.9、1.3Hz、1H)、6.98(ddd、J=7.9、6.9、1.1Hz、1H)、6.92-6.86(m、2H)、6.80(d、J=0.9Hz、1H)、5.52(s、2H)、1.06-0.88(m、9H)、0.85-0.69(m、6H)。
例6.9.4:1-エチル-2-(トリエチルシリル)-1H-インド-ル2c:
Figure 0007187149000051
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-エチルインド-ル1c(72.5mg、0.5mmol、1当量)、およびEt3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)を60℃で84時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。望ましい生成物2c(92.4mg、収率71%)を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中5%CH2Cl2)による精製の後、無色の油状物として取得した。Rf=0.4(ヘキサン中10%CH2Cl2)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.67(dt、J=7.9、0.9Hz、1H)、7.40(dt、J=8.2、0.9Hz、1H)、7.25(ddd、J=8.2、7.0、1.2Hz、1H)、7.13(ddd、J=7.9、7.0、1.0Hz、1H)、6.75(d、J=1.0Hz、1H)、4.31(q、J=7.2Hz、2H)、1.46(t、J=7.2Hz、3H)、1.08-1.04(m、9H)、0.99-0.92(m、6H)。13C NMR(125MHz、CDCl3)δ139.0、137.4、129.1、121.7、120.7、119.0、113.0、109.4、41.5、15.5、7.5、4.0。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2953、2909、2874、1491、1466、1416、1378、1347、1335、1234、1218、1165、1090、1069、1012、956、900、820、778、773、750、733cm-1;C16H26NSi[M+H]+について算出されるHRMS(MM:ESI-APCI+):260.1829、知見260.1829。
例6.9.5:1-フェニル-2-(トリエチルシリル)-1H-インド-ル2d:
Figure 0007187149000052
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(7.4mg、0.07mmol、20mol%)、N-フェニルインド-ル1d(63.2mg、0.33mmol、1当量)、およびEt3SiH(160μL、 1.0mmol、3当量)を、60℃にて84時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中3%CH2Cl2)による精製の後、望ましい生成物2d(45.6mg、45%収率)を白色固体として取得した。Rf=0.5(ヘキサン中の10%CH2Cl2)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.74-7.67(m、1H)、7.58-7.47(m、3H)、7.44-7.36(m、2H)、7.21-7.12(m、2H)、7.12-7.05(m、1H)、6.93(d、J=0.9Hz、1H)、0.92(t、J=7.9Hz、9H)、0.68-0.55(m、6H)。13C NMR(125MHz、CDCl3)δ141.6、140.8、139.1、129.2、128.8、128.7、128.3、122.4、120.5、119.8、114.9、110.5、7.5、4.0。IR(ニ-トフィルム、NaCl)3058、2952、2909、2873、1597、1498、1465、1428、1362、1297、1237、1214、1122、1071、1012、976、922、820、793、736cm-1;C20H26NS1[M+H]+について算出されるHRMS(MM:ESI-APCI+):308.1829、知見308.1824。
例6.9.6:1-(メトキシメチル)-2-(トリエチルシリル)-1H-インド-ル2e:
Figure 0007187149000053
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-メトキシメチルインド-ル1e(80.5mg、0.5mmol、1当量)およびEt3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)を、60℃にて84時間加熱することによって行った。C2:C3=10:1。望ましい生成物2e(75.1mg、収率55%)をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中3%EtOAc)による精製後に無色油状物として取得した。Rf=0.3(ヘキサン中5%EtOAc)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.67(dt、J=7.8、1.0Hz、1H)、7.53(dq、J=8.3、0.9Hz、1H)、7.28(ddd、J=8.3、7.0、1.2Hz、1H)、7.17(ddd、J=7.9、7.0、1.0Hz、1H)、6.86(d、J=0.9Hz、1H)、5.55(s、2H)、3.30(s、3H)、1.10-1.01(m、9H)、1.01-0.92(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.7、138.3、129.2、122.6、120.8、120.0、115.6、109.8、76.8、55.6、7.5、4.1。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2952、2908、2874、1495、1466、1416、1393、1344、1311、1293、1344、1311、1299、1224、1166、1126、1104、1091、1045、1004、961、913、797、762、735cm-1;C16H26NOSi[M+H]+について算出されるHRMS(MM:ESI-APCI+):276.1778、知見276.1769。
例6.9.7:2-(トリエチルシリル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インド-ル2f:
Figure 0007187149000054
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-(2-トリメチルシリル-エトキシメチル)-1H-インド-ル1f(123.5mg、0.5mmol、 1当量)およびEt3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)を60℃にて84時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中15%CH2Cl2)による精製の後、望ましい生成物2f(121.4mg、収率67%)を無色油状物として取得した。Rf=0.2(ヘキサン中の10%CH2Cl2)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.62(dt、J=7.8、1.0Hz、1H)、7.50(dq、J=8.3、0.9Hz、1H)、7.24(ddd、J=8.3、7.0、1.2Hz、1H)、7.12(ddd、J=7.9、7.0、0.9Hz、1H)、6.80(d、J=0.9Hz、1H)、5.54(s、2H)、3.54-3.48(m、2H)、1.04-0.98(m、9H)、0.96-0.90(m、8H)、-0.02(s、9H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.5、138.1、129.1、122.4、120.7、119.9、115.3、109.8、75.2、65.6、18.1、7.6、4.0、-1.3。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2952、2875、1495、1466、1443、1417、1378、1343、1312、1299、1249、1167、1081、1003、972、939、894、859、836、796、760、749、734cm-1;C20H36NOSi2[M+H]+について算出されるHRMS(MM:ESI-APCI+):362.2330、知見362.2340。
例6.9.8:4-メチル-N-メチルインド-ルのEt3SiHとの反応:
Figure 0007187149000055
本反応は基本手順に従って行われた。条件Aについて:本反応は、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、4-メチル-N-メチルインド-ル1g(72.5mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLと共に、25℃にて120時間実行した。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶離、ヘキサン中2→3%CH2Cl2)による精製の後、望ましいモノシリル化生成物2g(61.8mg、48%収率)およびビスシリル化16(9.7mg、5%収率)を取得した。条件Bについて:本反応は、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、4-メチル-N-メチルインド-ル1g(72.5mg、0.5mmol、1当量)およびEt3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)と共に45℃にて84時間実行した。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中3%CH2Cl2)による精製の後、モノシリル化生成物2g(89.7mg、69%収率)だけが形成され、および取得された。
1,4-ジメチル-2-(トリエチルシリル)-1H-インド-ル2g:無色油状物;Rf=0.4(ヘキサン中10%CH2Cl2)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.23-7.14(m、2H)、6.91(dt、J=6.7、1.0Hz、1H)、6.75(d、J=0.9Hz、1H)、3.85(s、3H)、2.60(s、3H)、1.07-1.00(m、9H)、0.98-0.92(m、6H)。13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.2、137.6、130.2、128.6、122.2、119.4、111.5、106.8、33.2、18.8、7.7、4.3。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2953、2910、2874、1586、1502、1454、1415、1366、1323、1280、1238、1160、1140、1077、1004、953、765、752、735cm-1;C16H26NSi[M+H]+について算出されるHRMS(MM:ESI-APCI+):260.1829、知見260.1823。
1-メチル-2-(トリエチルシリル)-4-((トリエチルシリル)メチル)-1H-インド-ル16:無色油状物。Rf=0.4(ヘキサン中10%CH2Cl2)。1H NMR(500MHz、C6D6)δ7.28(dd、J=8.2、7.1Hz、1H)、6.98(d、J=8.3Hz、1H)、6.97-6.94(m、2H)、3.31(s、3H)、2.50(s、2H)、1.01(t、J=7.8Hz、9H)、0.95(t、J=7.9Hz、9H)、0.83(q、J=7.8Hz、6H)、0.58(q、J=7.9Hz、6H)。13C NMR(125MHz、C6D6)δ141.1、136.0、133.3、122.8、118.9、113.0、105.8、32.9、19.2、7.7、4.5、4.1。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2952、2909、2874、1579、1498、1454、1443、1414、1359、1322、1285、1237、1151、1070、1008、980、774、734cm-1;C22H39NSi2[M・+]について算出されるHRMS(EI+):373.2621、知見373.2624。
例6.9.9:1,5-ジメチル-2-(トリエチルシリル)-1H-インド-ル2h:
Figure 0007187149000056
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、5-メチル-N-メチルインド-ル1h(72.5mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLを25℃にて96時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中10%CH2Cl2)による精製の後、望ましい生成物2h(88.7mg、収率68%)を無色の油状物として取得した。Rf=0.3(ヘキサン中10%CH2Cl2)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.39(s、1H)、7.25-7.19(m、1H)、7.05(dd、J=8.4、1.6Hz、1H)、6.63(d、J=0.8Hz、1H)、3.81(s、3H)、2.45(s、3H)、1.03-0.97(m、9H)、0.93-0.86(m、6H)。13C NMR(125MHz、CDCl3)δ138.8、138.3、128.9、128.3、123.6、120.2、112.4、108.8、33.1、21.5、7.7、4.1。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2952、2909、2873、1505、1456、1358、1321、1236、1181、1104、1069、1003、833、788、736cm-1;C16H26NSi[M+H]+について算出されるHRMS(ESI+):260.1826、知見260.1827。
例6.9.10:5-メチル-N-メチルインド-ルのEt3SiHとの反応:
Figure 0007187149000057
本反応は基本手順に従って行われた。条件Aについて:本反応は、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、6-メチル-N-メチルインド-ル1i(72.5mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLと共に、25℃にて120時間実行した。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶離、ヘキサン中2→3%CH2Cl2)による精製後、望ましいモノシリル化生成物2i(69.5mg、54%収率)およびビスシリル化SI-2i(5.2mg、3%収率)を取得した。条件Bについて:本反応は、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、6-メチル-N-メチルインド-ル1i(72.5mg、0.5mmol、1当量)およびEt3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)と共に45℃にて84時間実行した。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中3%CH2Cl2)による精製の後、モノシリル化生成物2i(108.1mg、収率83%)だけが形成され、および取得された。
1,6-ジメチル-2-(トリエチルシリル)-1H-インド-ル2i:無色油状物;Rf=0.4(ヘキサン中10%CH2Cl2);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.55(d、J=8.0Hz、1H)、7.18(s、1H)、6.98(ddd、J=8.0、1.4、0.7Hz、1H)、6.73 (d、J=0.9Hz、1H)、3.85(s、3H)、2.57(s、3H)、1.08-1.03(m、9H)、0.98-0.92(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.9、137.6、131.8、126.7、121.0、120.3、113.0、109.1、33.0、22.0、7.6、4.2。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2953、2910、2874、1617、1480、1451、1413、1376、1360、1333、1296、1233、1065、1003、941、808、781、736cm-1;C16H26NSi[M+H]+について算出されるHRMS(ESI+):260.1826、知見260.1823。
1-メチル-2-(トリエチルシリル)-6-((トリエチルシリル)メチル)-1H-インド-ルSI-2i:無色油状物;Rf=0.4(ヘキサン中10%CH2Cl2);1H NMR(500MHz、C6D6)δ7.64(dd、J=7.9、0.8Hz、1H)、6.99-6.93(m、2H)、6.81(d、J=0.9Hz、1H)、3.41(s、3H)、2.31(s、2H)、1.02-0.93(m、18H)、0.79(q、J=7.7Hz、6H)、0.58(q、J=7.9Hz、6H);13C NMR(125MHz、C6D6)δ141.9、136.3、134.6、126.7、121.2、120.9、114.0、108.3、32.7、22.4、7.8、7.7、4.5、3.7。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2952、2909、2874、1615、1568、1479、1463、1414、1361、1336、1319、1299、1234、1195、1157、1090、1065、1009、948、842、817、787、771、736cm-1;C22H39NS2[M+]について算出されるHRMS(EI+):373.2621、知見373.2609。
例6.9.11:1,7-ジメチル-2-(トリエチルシリル)-1H-インド-ル2j:
Figure 0007187149000058
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、7-メチル-N-メチルインド-ル1j(72.5mg、0.5mmol、1当量)およびEt3SiH(243μL 、1.5mmol、3当量)を、45℃にて84時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中3%CH2Cl2)による精製の後、望ましい生成物2j(78.9mg、収率61%)を無色の油状物として取得した。Rf=0.4(ヘキサン中10%CH2Cl2);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.43(d、J=7.7Hz、1H)、6.94-6.87(m、2H)、6.66(s、1H)、4.11(s、3H)、2.80(s、3H)、1.03-0.97(m、9H)、0.92-0.85(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ139.2、139.1、129.7、125.0、121.0、119.4、119.0、113.6、36.8、20.6、7.7、4.2。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2953、2909、2873、1503、1459、1415、1396、1377、1358、1340、1315、1304、1238、1156、1113、1086、1063、1004、861、798、742cm-1;C16H26NSi[M+H]+について算出されるHRMS(ESI+):260.1826、知見260.1828。
例6.9.12:N-メチル-5-メトキシインド-ル1kのEt3SiHとの反応:
Figure 0007187149000059
本反応は基本手順に従って行われた。条件Aについて:本反応は、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-メチル-5-メトキシインド-ル1k(80.7mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLと共に25℃にて120時間実行した。C2:C3>20:1である。C2-シリル化生成物2k(58.7mg、43%収率)、C6-シリル化生成物15(12.5mg、9%収率)およびビスシリル化生成物SI-2k(42.9mg、22%収率)を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶出、ヘキサン中5→10→25%CH2Cl2)により精製した後に取得した。条件Bについて:本反応は、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-メチル-5-メトキシインド-ル1k(80.5mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLと共に、25℃にて72時間で実行した。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶出、ヘキサン中5→10→25%CH2Cl2)による精製後に望ましい生成物2k(87.6mg、収率64%)が得られ、および少量(<5%)の副生成物が観察された。
5-メトキシ-1-メチル-2-(トリエチルシリル)-1H-インド-ル2k:白色固体;Rf=0.2(ヘキサン中33%CH2Cl2);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.21(s、1H)、7.07(d、J=2.4Hz、1H)、6.89(dd、J=8.8、2.5Hz、1H)、6.63(d、J=0.8Hz、1H)、3.85(s、3H)、3.81(s、3H)、1.03-0.96(m、9H)、0.93-0.86(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ154.0、139.0、135.9、128.8、112.6、112.3、109.8、102.0、56.1、33.2、7.7、4.1。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2950、2909、2872、1503、1450、1413、1334、1237、1208、1173、1147、1102、1072、1027、997、843、801、735、716cm-1;C16H26NOSi[M+H]+について算出されるHRMS(ESI+):276.1778、知見276.1776。
5-メトキシ-1-メチル-2,6-ビス(トリエチルシリル)-1H-インド-ルSI-2k:白色固体、Rf=0.6(ヘキサン中33%CH2Cl2);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.30(s、1H)、7.01(s、1H)、6.64(d、J=0.8Hz、1H)、3.85(s、3H)、3.83(s、3H)、1.06-0.97(m、18H)、0.95-0.86(m、12H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ159.1、138.9、136.1、130.1、120.8、116.3、112.2、99.7、55.5、33.2、7.9、7.7、4.3、4.1。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2952、2874、2908、1608、1556、1475、1454、1407、1363、1337、1236、1205、1172、1144、1123、1072、1004、971、837cm-1;C22H40NOSi2[M+H]+について算出されるHRMS(ESI+):390.2643、知見390.2632。
5-メトキシ-1-メチル-6-(トリエチルシリル)-1H-インド-ル15:無色の油状物;Rf=0.4(ヘキサン中33%CH2Cl2);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.27(s、1H)、7.01(s、1H)、7.00(d、J=3.0Hz、1H)、6.38(dd、J=3.0、0.8Hz、1H)、3.82(s、3H)、3.78(s、3H)、1.00-0.94(m、9H)、0.91-0.83(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ159.2、132.5、130.1、129.3、120.2、116.5、100.4、100.3、55.5、33.0、7.9、4.1。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2950、2908、2873、1612、1554、1505、1471、1414、1310、1268、1231、1190、1148、1123、1059、1017、984、831cm-1;C16H26NOSi[M+H]+について算出されるHRMS(ESI+):276.1778、知見276.1765。
例6.9.13:5-(ベンジルオキシ)-1-メチル-2-(トリエチルシリル)-1H-インド-ル2l:
Figure 0007187149000060
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-メチル-5-ベンジルオキシインド-ル1l(118.5mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、および0.5mLのTHFを45℃で64時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。望ましい生成物2l(119.4mg、収率68%)を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中の25%CH2Cl2)による精製の後、黄色固体として取得した。Rf=0.4(ヘキサン中5%EtOAc)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.48(d、J=7.0Hz、2H)、7.41-7.36(m、2H)、7.35-7.29(m、1H)、7.22(d、J=8.9Hz、1H)、7.14(d、J=2.4Hz、1H)、6.97(dd、J=8.8、2.4Hz、1H)、6.62(d、J=0.8Hz、1H)、5.11(s、2H)、3.81(s、3H)、1.04-0.96(m、9H)、0.96-0.84(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ153.3、139.1、138.1、136.2、129.0、128.6、127.8、127.6、113.4、112.5、109.8、104.0、71.3、33.2、7.6、4.2。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2951、2908、2872、1492、1452、1422、1336、1288、1237、1192、1150、1102、1075、1018、840、812、751、735cm-1;C22H30NOSi[M+H]+について算出されるHRMS(MM:ESI-APCI+):352.2091、知見352.2093。
例6.9.14:5-(メトキシメチル)-N-メチルインド-ル1mのEt3SiHとの反応:
Figure 0007187149000061
本反応は、基本手順に従って、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、5-(メトキシメチル)-N-メチルインド-ル1m(87.5mg、0.5mmol、1当量)およびEt3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)を、45℃にて84時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶離、ヘキサン中の25→50%CH2Cl2)による精製の後、望ましい生成物2m(69.3mg、48%収率)、副生成物1h(2.5mg、2%収率)および2h(11.3mg、9%)を取得した。
5-(メトキシメチル)-1-メチル-2-(トリエチルシリル)-1H-インド-ル2m:無色油状物、Rf=0.4(50%CH2Cl2ヘキサン中);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.59(d、J=0.8Hz、1H)、7.33(d、J=8.4Hz、1H)、7.25(d、J=8.4Hz、1H)、6.73(d、J=0.8Hz、1H)、4.59(s、2H)、3.85(s、3H)、3.38(s、3H)、1.06-0.99(m、9H)、0.96-0.90(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.0、138.9、128.8、128.5、122.6、120.5、113.0、109.1、75.6、57.6、33.2、7.6、4.1。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2952、2873、2817、1504、1455、1415、1357、1324、1297、1236、1188、1153、1137、1094、1069、1004、971、878、840、798、783、726cm-1;C17H28NOSi[M+H]+について算出されるHRMS(ESI+):290.1935、知見290.1948。
例6.9.15:1-メチル-5-フェニル-2-(トリエチルシリル)-1H-インド-ル2n:
Figure 0007187149000062
本反応は、基本手順に従って、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、5-フェニル-N-メチルインド-ル1n(103.5mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、および0.5mLのTHFを、45℃にて108時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶離、ヘキサン中5→10%CH2Cl2)による精製後、望ましい生成物2n(77.8mg、収率48%)を白色固体として取得した。Rf=0.3(ヘキサン中10%CH2Cl2);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.90(s、1H)、7.72(d、J=7.6Hz、2H)、7.55(d、J=8.5Hz、1H)、7.53-7.47(m、2H)、7.44(d、J=8.5Hz、1H)、7.37(t、J=7.4Hz、1H)、6.85(s、1H)、3.91(s、3H)、1.09(t、J=7.8Hz、9H)、1.03-0.95(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ142.9、140.0、139.3、132.8、129.2、128.7、127.5、126.3、122.0、119.2、113.5、109.4、33.2、7.6、4.2。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2950、2908、2873、1600、1485、1455、1361、1325、1301、1214、1162、1074、1004、1086、887、820、807、787、759、733cm-1;C21H28NSi[M+H]+について算出されるHRMS(MM:ESI-APCI+):322.1986、知見322.1984。
例6.9.16:N-メチルインド-ル1aのEt2SiH2との反応:
Figure 0007187149000063
本反応は、基本手順に従って、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-メチルインド-ル1a(65.5mg、0.5mmol、1当量)、Et2SiH2(194μL、1.5mmol、3当量)、および0.5mLのTHFを、45℃にて72時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶離、ヘキサン中の1→2→5%CH2Cl2)による精製の後、シリル化生成物2o(73.4mg、収率68%)および副ビスインドリルシラン副生成物SI-2oを取得した。
2-(ジエチルシリル)-1-メチル-1H-インド-ル2o:無色の油状物;Rf=0.4(ヘキサン中10%のCH2Cl2);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.66(dt、J=7.9、1.0Hz、1H)、7.37(dt、J=8.3、1.1Hz、1H)、7.28-7.25(m、1H)、7.16-7.09(m、1H)、6.79(d、J=0.9Hz、1H)、4.50-4.43(m、1H)、3.88(s、3H)、1.14-1.06(m、6H)、1.00-0.93(m、4H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.2、136.6、128.6、122.2、120.8、119.3、112.8、109.3、32.8、8.4、3.7。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2954、2908、2872、2110、1492、1464、1412、1371、1357、1327、1301、1233、1166、1101、1071、1009、974、987、815、785cm-1;C13H20NSi[M+H]+について算出されるHRMS(MM:ESI-APCI+):218.1360、知見218.1354。
ジエチルビス(1-メチル-1H-インド-ル-2-イル)シランSI-20o:無色油状物;Rf=0.2(10%CH2Cl2ヘキサン中);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.68(dt、J=7.9、1.0Hz、2H)、7.31(dt、J=8.3、1.0Hz、2H)、7.25(ddd、J=8.2、6.9、1.2Hz、2H)、7.13(ddd、J=7.9、6.9、1.1Hz、2H)、6.92(d、J=0.9Hz、2H)、3.57(s、6H)、1.31(q、J=8.4Hz、4H)、1.07(t、J=7.9Hz、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.7、136.5、128.7、122.5、120.9、119.4、113.8、109.4、32.7、7.5、4.5。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2955、2874、1492、1463、1414、1355、1327、1299、1233、1166、1101、1072、1008、799、751cm-1;C22H27N2Si[M+H]+について算出されるHRMS(MM:ESI-APCI+):347.1938、知見347.1934.

例6.9.17:1-ベンジル-2-(ジエチルシリル)-1H-インド-ル2p:
Figure 0007187149000064
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-ベンジルインド-ル1b(103.5mg、0.5mmol、1当量)およびEt2SiH2(194μL、1.5mmol、3当量)を、60℃にて72時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中5%CH2Cl2)による精製の後、望ましい生成物2p(114.1mg、78%収率)を無色油状物として取得した。Rf=0.5(25%CH2Cl2ヘキサン中);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.75(dt、J=7.7、1.0Hz、1H)、7.36-7.26(m、4H)、7.26-7.15(m、2H)、7.07-7.01(m、2H)、6.94(d、J=0.9Hz、1H)、5.56(s、2H)、4.44(p、J=3.3Hz、1H)、1.12-1.03(m、6H)、0.94-0.79(m、4H)。13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.1、138.5、136.7、129.0、128.7、127.4、126.1、122.5、120.8、119.6、113.7、110.1、49.8、8.3、3.6。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2954、2873、2114、1605、1494、1466、1450、1413、1353、1334、1301、1233、1198、1164、1116、1095、972、815cm-1;C19H24NSi[M+H]+について算出されるHRMS(MM:ESI-APCI+):294.1673、知見294.1668。
例6.9.18:2-(ジエチルシリル)-1-フェニル-1H-インド-ル2q:
Figure 0007187149000065
本反応は、基本手順に従って、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-フェニルインド-ル1d(96.5mg、0.5mmol、1当量)、Et2SiH2(194μL、1.5mmol、3当量)、および0.5mLのMeOt-Buを55℃にて96時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。望ましい生成物2q(76.9mg、収率55%)を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中10%CH2Cl2)による精製の後、黄色油状物として取得した。Rf=0.6(10%CH2Cl2ヘキサン中);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.76-7.74(m、1H)、7.60-7.55(m、2H)、7.53-7.47(m、3H)、7.30-7.17(m、3H)、7.03(d、J=0.9Hz、1H)、4.30(p、J=3.3Hz、1H)、1.02-0.98(m、6H)、0.79-0.63(m、4H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ141.1、140.3、137.1、129.4、128.8、128.1、128.0、122.8、120.7、120.1、115.1、110.5、8.2、3.4。IR(ニ-トフィルム、NaCl)3058、2953、2872、2117、1597、1498、1466、1433、1415、1363、1300、1215、1202、1146、1121、1072、1013、978、921、902、823、759、748、737cm-1;C18H22NSi[M+H]+について算出されるHRMS(MM:ESI-APCI+):280.1516、知見280.1515。
例6.9.19:2-(ジエチルシリル)-1-(メトキシメチル)-1H-インド-ル2r:
Figure 0007187149000066
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-メトキシメチルインド-ル1e(80.5mg、0.5mmol、1当量)およびEt2SiH2(193μL、1.5mmol、3当量)を、60℃にて96時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。望ましい生成物2r(81.0mg、収率66%)を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中3%EtOAc)による精製後に無色の油状物として取得した。Rf=0.3(ヘキサン中5%EtOAc);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.67(dt、J=7.9、1.0Hz、1H)、7.54(ddd、J=8.3、2.0、0.9Hz、1H)、7.29(ddd、J=8.3、7.0、1.2Hz、1H)、7.18(ddd、J=7.9、7.0、1.0Hz、1H)、6.88(d、J=0.9Hz、1H)、5.60(s、2H)、4.49(p、J=3.3Hz、1H)、3.29(s、3H)、1.14-1.08(m、6H)、1.03-0.94(m、4H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.4、136.6、129.2、122.8、120.9、120.2、115.1、109.9、76.6、55.6、8.3、3.8。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2954、2874、2819、2115、1496、1467、1443、1413、1393、1360、1344、1314、1300、1282、1226、1190、1166、1127、1102、1091、1047、1009、974、914、896、818、749、736cm-1;C14H22NOSi[M+H]+について算出されるHRMS(MM:ESI-APCI+):248.1465、知見248.1459。
例6.9.20:2-(ジエチルシリル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-インド-ル2s:
Figure 0007187149000067
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-(2-トリメチルシリル-エトキシメチル)-1H-インド-ル1f(123.5mg、0.5mmol、1当量)およびEt2SiH2(194μL、1.5mmol、3当量)を、60℃にて84時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。望ましい生成物2s(106.7mg、収率64%)は、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中14%CH2Cl2)による精製の後に無色油状物として取得された。Rf=0.2(10%CH2Cl2ヘキサン中);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.65(dt、J=7.9、1.0Hz、1H)、7.53(dt、J =8.3、0.9Hz、1H)、7.27(ddd、J=8.3、7.0、1.2Hz、1H)、7.15(ddd、J=7.9、7.0、0.9Hz、1H)、6.84(d、J=0.8Hz、1H)、5.61(s、2H)、4.48(p、J=3.3Hz、1H)、3.55-3.48(m、2H)、1.14-1.04(m、6H)、1.03-0.88(m、6H)、-0.02(s、9H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.2、136.5、129.1、122.7、120.8、120.1、114.7、110.1、75.0、65.6、18.0、8.4、3.7、-1.3。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2953、2874、2116、1496、1466、1443、1413、1379、1343、1318、1300、1249、1219、1165、1081、1010、974、922、895、859、835、748、735cm-1;C18H32NOSi2[M+H]+について算出されるHRMS(MM:ESIAPCI+):334.2017、知見334.2028。
例6.9.21:2-(ジエチルシリル)-1,3-ジメチル-1H-インド-ル2t:
Figure 0007187149000068
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、1,3-ジメチル-1H-インド-ル1t(72.6mg、0.5mmol、1当量)、Et2SiH2(193μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLを、65℃にて120時間加熱することによって行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製後、望ましい生成物2t(84.2mg、収率65%)を無色油状物として取得した。Rf=0.6(100%ヘキサン);1H NMR(500MHz、C6D6)δ7.67(d、J=7.9Hz、1H)、7.30(dd、J=8.3、6.9Hz、1H)、7.22(t、J=7.4Hz、1H)、7.10(d、J=8.2Hz、1H)、4.59(p、J=3.7Hz、1H)、3.31(s、3H)、2.46(s、3H)、0.98(t、J=7.8Hz、6H)、0.77(qd、J=7.9、3.9Hz、4H);13C NMR(125MHz、C6D6)δ140.6、131.5、129.8、122.7、122.3、119.4、119.0、109.4、32.4、10.9、8.8、4.7。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2952、2871、2125、1509、1460、1351、1317、1237、1167、1138、1011、975、839、803、737cm-1;C14H21NSi[M+]について算出されるHRMS(EI+):231.1443、知見231.1446。
例6.9.22:2-(エチルジメチルシリル)-1-メチル-1H-インド-ル2u:
Figure 0007187149000069
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-メチルインド-ル1a(66.8mg、0.5mmol、1当量)、EtMe2SiH(197μL、1.5mmol、3当量)および0.5mLのMeOt-Buを、45℃にて120時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中3%CH2Cl2)による精製後、望ましい生成物2u(58.5mg、54%収率)を無色油状物として取得した。Rf=0.4(10%CH2Cl2ヘキサン中);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.67(dt、J=7.8、1.0Hz、1H)、7.37(dd、J=8.3、0.9Hz、1H)、7.28(ddd、J=8.2、6.9、1.1Hz、1H)、7.14(ddd、J=7.9、6.9、1.0Hz、1H)、6.77(d、J=0.9Hz、1H)、3.89(s、3H)、1.11-1.02(m、3H)、0.95-0.90(m、2H)、0.43(s、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.3、140.2、128.5、122.1、120.7、119.2、112.0、109.1、33.1、7.8、7.6、-2.6。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2954、2908、2873、1492、1464、1418、1356、1326、1300、1249、1233、1166、1131、1101、1071、1007、958、897、821cm-1;C13H19NSi[M+H]+について算出されるHRMS(MM:ESI-APCI+):217.1280;測定値217.1287。
この生成物はまた、N-メチルインド-ル1a(62mg、0.5mmol、1当量)、KOt-Bu(11mg、0.1mmol、0.2当量)およびEtMe2SiH(198マイクロリットル、1.5mmol、3当量)を、1mLのテトラヒドロフラン中、23℃にて48時間加熱することによって調製した。水性ワ-クアップ後、粗反応混合物を、ヘキサン(アイソクラティック)を用いるシリカでのクロマトグラフィ-によって精製し、80mg(74%)の表題化合物を無色油状物として取得した。1H NMR(500MHz、THF-d8)δ7.48(d、J=7.9Hz、1H)、7.31(dd、J=8.4、1.0Hz、1H)、7.10(ddd、J=8.2、6.9、1.2Hz、1H)、6.95(ddd、J=7.9、6.9、0.9Hz、1H)、6.64(d、J=0.9Hz、1H)、3.84(s、3H)、1.05-0.95(m、3H)、0.89(d、J=7.9Hz、2H)、0.38(s、6H)。13C NMR(126MHz、THF-d8)δ140.45、138.94、128.58、121.45、120.10、118.51、113.53、111.90、108.67、32.17、7.37、6.77、-3.67。
例6.9.23:1-ベンジル-2-(エチルジメチルシリル)-1H-インド-ル2v:
Figure 0007187149000070
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-ベンジルインド-ル1b(102.5mg、0.5mmol、1当量)、EtMe2SiH(197μL、1.5mmol、3当量)およびTHF(0.5mL)を、45℃にて96時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中10%CH2Cl2)による精製の後、望ましい生成物2v(87.9mg、60%収率)を無色油状物として取得した。Rf=0.3(10%CH2Cl2ヘキサン中);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.75-7.69(m、1H)、7.34-7.23(m、3H)、7.23-7.11(m、3H)、6.96(ddd、J=6.8、2.2、1.2Hz、2H)、6.88(s、1H)、5.54(s、2H)、1.00(t、J=7.9Hz、3H)、0.79(q、J=7.8Hz、2H)、0.32(s、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.5、140.1、138.4、128.9、128.7、127.3、125.9、122.4、120.8、119.6、112.9、110.1、50.1、7.8、7.5、-2.6。IR(ニ-トフィルム、NaCl)3060、3028、2954、2910、2873、1605、1495、1466、1450、1377、1353、1334、1300、1249、1196、1164、1115、1096、1014、958、823、780、725cm-1;C19H23NSi[M+H]+ について算出されるHRMS(MM:ESI-APCI+):算出値293.1600、知見293.1590。
第二の実験では、1-ベンジルインド-ル(104mg、0.5mmol、1当量)、KOt-Bu(17mg、0.15mmol、0.3当量)およびEtMe2SiH(198マイクロリッタ-、1.5mmol、3当量)を1mLのテトラヒドロフラン中25℃にて65時間撹拌する。水性ワ-クアップ後、粗反応混合物を、それぞれヘキサン:ジエチルエ-テル:トリエチルアミンの80:1:4混合物を用いるシリカクロマトグラフィ-により精製して、107mg(73%)の表題化合物を無色油状物として取得した。1H NMR(500MHz、THF-d8)δ7.55(ddd、J=7.7、1.4、0.8Hz、1H)、7.22-7.16(m、2H)、7.16-7.09(m、2H)、7.02(ddd、J=8.2、6.9、1.4Hz、1H)、6.97(ddd、J=8.0、6.9、1.2Hz、1H)、6.86(ddd、J=7.2、1.3、0.7Hz、2H)、6.78(d、J=0.9Hz、1H)、5.51(d、J=1.1Hz、2H)、0.95-0.90(m、3H)、0.24(s、6H)。13C NMR(126MHz、THF-d8)δ141.31、140.50、139.94、130.09、129.39、127.90、126.71、122.96、121.45、120.10、113.93、110.81、50.62、8.50、7.93、-2.40。
例6.9.24:1-ベンジル-2-(ジメチル(フェニル)シリル)-1H-インド-ル2w:
Figure 0007187149000071
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-ベンジルインド-ル1b(103.5mg、0.5mmol、1当量)、PhMe2SiH(230μL、1.5mmol、3当量)およびTHFの0.5mLを45℃にて96時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中2%EtOAc)による精製後、出発材料1bおよび生成物2wの混合物(174.5mgの混合物、133.9mgの2w、78%収率、1H NMRに基づいて算出)を取得した。分析的に純粋な化合物2wを、分取HPLC(ヘキサン中3%EtOAc)によるその後の精製の後に白色固体として取得した。Rf=0.4(5%EtOAcヘキサン中);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.71-7.66(m、1H)、7.51-7.48(m、2H)、7.40-7.35(m、1H)、7.34-7.29(m、2H)、7.21-7.16(m、3H)、7.14-7.08(m、3H)、6.90(d、J=0.7Hz、1H)、6.78-6.75(m、2H)、5.25(s、2H)、0.50(s、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.4、139.4、138.3、137.5、134.2、129.6、128.9、128.6、128.1、127.2、125.9、122.6、121.0、119.6、114.1、110.2、50.0、-1.7。IR(ニ-トフィルム、NaCl)3064、3027、2956、1605、1587、1494、1466、1450、1427、1353、1335、1301、1250、1197、1164、1116、1106、1096、1014、905、822cm-1;C23H24NSi[M+H]+について算出されるHRMS(MM:ESI-APCI+):342.1673、知見342.1676。
例6.9.25:1-メチル-2-(トリブチルシリル)-1H-インド-ル2x:
Figure 0007187149000072
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-メチルインド-ル1a(65.6mg、0.5mmol、1当量)、n-Bu3SiH(385μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLを、35℃にて65時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製後、望ましい生成物2x(123.5mg、収率75%)を白色固体として取得した。Rf=0.5(100%ヘキサン)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.61(dt、J=7.9、1.0Hz、1H)、7.37-7.30(m、1H)、7.22(ddd、J=8.2、6.9、1.1Hz、1H)、7.08(ddd、J=7.9、6.9、1.0Hz、1H)、6.69(d、J=0.9Hz、1H)、3.84(s、3H)、1.38-1.27(m、12H)、0.94-0.86(m、15H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.2、139.0、128.6、121.7、120.5、118.9、112.7、108.9、32.9、26.6、26.1、13.6、12.7;IR(ニ-トフィルム、NaCl)2955、2922、2871、2855、1492、1464、1411、1375、1356、1325、1298、1232、1196、1166、1102、1070、897、885、799、788、749、732cm-1;C21H35NSi[M+]について算出されるHRMS(EI+):329.2539、知見329.2523。
例6.9.26:1-メチル-2-(トリエチルシリル)-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン4a:
Figure 0007187149000073
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(4.5mg、0.04mmol、20mol%)、N-メチル-4-アザインド-ル3a(26.4mg、0.2mmol、1当量)、Et3SiH(98μL、0.6mmol、3当量)およびTHFの0.2mLを、45℃にて96時間加熱することによって行った。C2:C3=6:1。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中50%EtOAc)による精製の後、C2-およびC3-シリル化生成物の混合物(16.2mg、収率33%)を取得した。分析的に純粋なC2-シリル化4aを分取TLC(ヘキサン中の50%EtOAc)によるその後の精製の後に無色の油状物として取得した。Rf=0.1(33%EtOAcヘキサン中);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ8.44(dd、J=4.6、1.4Hz、1H)、7.60(dt、J=8.3、1.2Hz、1H)、7.09(dd、J=8.3、4.6Hz、1H)、6.90(d、J=0.9Hz、1H)、3.83(s、3H)、1.03-0.97(m、9H)、0.96-0.89(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ147.0、143.0、142.7、133.0、116.4、116.1、113.8、33.1、7.6、4.0。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2953、2909、2874、1596、1557、1455、1434、1413、1355、1317、1288、1237、1134、1064、1004、800cm-1;C14H23N2Si[M+H]+について算出されるHRMS(ESI+):247.1625、知見247.1621。
例6.9.27:1-メチル-2-(トリエチルシリル)-1H-ピロロ[3,2-c]ピリジン4b:
Figure 0007187149000074
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-メチル-5-アザインド-ル3b(66.0mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLを、45℃にて120時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。望ましい生成物4b(37.9mg、収率31%)を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%EtOAc)による精製の後、黄色の油状物として取得した。Rf=0.2(100%EtOAc);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ8.87(d、J=1.1Hz、1H)、8.28(d、J=5.9Hz、1H)、7.24-7.18(m、1H)、6.80(d、J=0.9Hz、1H)、3.82(s、3H)、1.02-0.96(m、9H)、0.94-0.87(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ143.7、143.6、140.8、140.4、125.7、112.9、104.5、32.9、7.6、4.0。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2953、2909、2874、1597、1563、1485、1463、1435、1415、1368、1334、1310、1291、1219、1184、1123、1069、1004、900、809cm-1;C14H23N2Si[M+H]+について算出されるHRMS(ESI+):247.1625、知見247.1626。
例6.9.28:1-メチル-2-(トリエチルシリル)-1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン4c:
Figure 0007187149000075
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(5.8mg、0.52mmol、20mol%)、N-メチル-6-アザインド-ル3c(35.0mg、0.26mmol、1当量)、Et3SiH(126μL、0.78mmol、3当量)、およびTHFの0.3mLを、45℃にて94時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶離、CH2Cl2中の2.5→5%MeOH)による精製の後、所望の生成物4c(32.9mg、50%収率)を黄色油状物として得た。Rf=0.3(CH2Cl2中5%MeOH);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ8.76(s、1H)、8.20(d、J=5.5Hz、1H)、7.47(dd、J=5.5、1.1Hz、1H)、6.68(d、J=0.8Hz、1H)、3.93(s、3H)、1.03-0.97(m、9H)、0.95-0.89(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ143.5、138.1、137.2、133.0、132.6、114.7、112.0、33.3、7.5、3.9。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2952、2909、2874、1594、1559、1496、1475、1457、1415、1358、1333、1315、1286、1241、1167、1120、1070、1004、817、808cm-1;C14H23N2Si[M+H]+について算出されるHRMS(ESI+):247.1625、知見247.1620。
例6.9.29:1-メチル-2-(トリエチルシリル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン<br/> 4d:
Figure 0007187149000076
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-メチル-7-アザインド-ル3d(66mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、および0.5mLのTHFを35℃にて63時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。望ましい生成物4d(87.1mg、収率71%)を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶出、ヘキサン中の0→10%EtOAc)による精製後に無色の油状物として取得した。Rf=0.3(10%EtOAcヘキサン中);1HNMR(500MHz、CDCl3)δ8.33(dd、J=4.7、1.6Hz、1H)、7.87(dd、J=7.8、1.6Hz、1H)、7.02(dd、J=7.8、4.7Hz、1H)、6.67(s、1H)、3.95(s、3H)、1.04-0.97(m、9H)、0.96-0.88(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ151.0、143.2、139.2、128.3、120.7、115.3、111.0、31.4、7.6、3.9。IR(ニ-トフィルム、NaCl)3052、2953、2910、2874、1590、1570、1489、1444、1403、1302、1286、1226、1162、1134、1107、1066、1004、906、804、772、739cm-1;C14H23N2Si[M+H]+について算出されるHRMS(FAB+):247.1631、知見247.1637。この反応生成物のHSQCスペクトルは前に米国特許第9,000,167号明細書に報告してある。
例6.9.30:1-メチル-2-(トリエチルシリル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン4e:
Figure 0007187149000077
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-ベンジル-7-アザインド-ル3e(104.0mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLを、45℃にて144時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。望ましい生成物4e(89.4mg、収率56%)を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶離、ヘキサン中の2.5→5%EtOAc)による無色の油として精製して取得した。Rf=0.3(5%EtOAcヘキサン中);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ8.34(dd、J=4.7、1.6Hz、1H)、7.94(dd、J=7.8、1.6Hz、1H)、7.25-7.16(m、3H)、7.07(dd、J=7.8、4.6Hz、1H)、6.87-6.85(m、2H)、6.79(s、1H)、5.69(s、2H)、0.91-0.83(m、9H)、0.74-0.69(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ151.2、143.7、139.04、138.96、128.6、128.4、127.0、125.9、120.5、115.7、112.2、47.8、7.4、3.7。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2954、2874、1589、1570、1495、1452、1439、1422、1378、1357、1309、1239、1157、1103、1004、909、803、777cm-1;C20H27N2Si[M+H]+について算出されるHRMS(MM:ESIAPCI+):323.1938、知見323.1947。
例6.9.31:1-ベンジル-2-(ジエチルシリル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン4f:
Figure 0007187149000078
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-ベンジル-7-アザインド-ル3e(104.5mg、0.5mmol、1当量)およびEt2SiH2(194μL、1.5mmol、3当量)を、60℃にて84時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中3%EtOAc)による精製の後、望ましい生成物4f(96.2mg、収率65%)を黄色の油状物として取得した。Rf=0.4(10%EtOAcヘキサン中);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ8.37(dd、J=4.7、1.6Hz、1H)、7.95(dd、J=7.8、1.6Hz、1H)、7.30-7.16(m、3H)、7.09(dd、J=7.8、4.6Hz、1H)、7.01-6.99(m、2H)、6.80(s、1H)、5.71(s、2H)、4.32(p、J=3.3Hz、1H)、0.95(t、J=7.9Hz、6H)、0.78-0.63(m、4H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ150.9、143.8、138.9、137.4、128.6、128.5、127.2、126.6、120.5、115.8、111.7、47.6、8.1、3.4。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2955、2873、2120、1590、1568、1495、1453、1439、1422、1358、1300、1235、1156、1100、1009、973、910、808cm-1;C18H23N2Si[M+H]+について算出されるHRMS(MM:ESI-APCI+):295.1625、知見295.1636。
例6.9.32:1-ベンジル-2-(ジメチル(フェニル)シリル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン4g:
Figure 0007187149000079
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、N-ベンジル-7-アザインド-ル3e(103.9mg、0.5mmol、1当量)およびPhMe2SiH(230μL、1.5mmol、3当量)を、60℃にて96時間加熱することによって行った。C2:C3>20:1である。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中3%EtOAc)による精製の後、望ましい生成物4g(118.0mg、収率69%)を黄色の油状物として取得した。Rf=0.4(10%EtOAcヘキサン中);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ8.35(dd、J=4.7、1.6Hz、1H)、7.97(dd、J=7.8、1.6Hz、1H)、7.49-7.45(m、2H)、7.41-7.38(m、1H)、7.37-7.32(m、2H)、7.20-7.13(m、3H)、7.08(dd、J=7.8、4.6Hz、1H)、6.84(s、1H)、6.77-6.68(m、2H)、5.46(s、2H)、0.42(s、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ151.3、144.0、140.0、138.8、136.9、134.2、129.7、128.8、128.5、128.1、127.0、126.1、120.4、115.9、112.2、47.6、-2.0。IR(ニ-トフィルム、NaCl)3050、3027、2956、1589、1569、1495、1439、1427、1359、1309、1250、1156、1107、1029、987、910、822cm-1;C22H23N2Si[M+H]+について算出されるHRMS(MM:ESI-APCI+):343.1625、知見343.1635。
例6.9.33:ベンゾフラン-2-イルトリエチルシラン
Figure 0007187149000080
本反応は、基本手順に従い、ベンゾフラン(59mg、0.5mmol、1当量)、KOt-Bu(19.6mg、0.18mmol、0.35当量)およびEt3SiH(239マイクロリッタ-、1.5mmol、 3当量)を、1mLのテトラヒドロフラン中で60℃にて45時間加熱することによって行った。水性ワ-クアップの後、粗反応混合物をヘキサン(アイソクラティック)により溶離するシリカのクロマトグラフィ-によって精製して44mg(38%)の表題化合物を無色油状物として取得した。1H NMR(500MHz、アセトン-d6)δ7.64(ddd、J=7.7、1.3、0.7Hz、1H)、7.53(dd、J=8.2、0.9Hz、1H)、7.30(ddd、J=8.3、7.2、1.3Hz、1H)、7.22(ddd、J=7.7、7.2、1.0Hz、1H)、7.16(d、J=1.0Hz、1H)、1.09-0.98(m、9H)、0.92-0.84(m、6H)。この反応生成物のHSQCスペクトルは前に米国特許第9,000,167号明細書に報告してある。
例6.9.34:ベンゾ[b]チオフェン-2-イルトリエチルシラン4h:
Figure 0007187149000081
(注:この反応の生成物は、以前はベンゾ[b]チオフェン-3-イルトリエチルシランと誤認されていた。スペクトルデ-タは、ここで与えられた構造を与えるように再解釈された)。本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、ベンゾ[b]チオフェン3h(67.0mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLを、25℃にて60時間加熱することによって行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製の後、望ましい生成物4h(120.3,97%収率)を無色油状物として取得した。Rf=0.6(100%ヘキサン)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.91(m、1H)、7.87-7.81(m、1H)、7.49(m、1H)、7.41-7.29(m、2H)、1.07-1.03(m、9H)、0.96-0.85(m、6H)。この反応生成物のHSQCスペクトルは前に米国特許第9,000,167号明細書に報告してある。
この材料もまた以下のようにして製造された。窒素で満たしたグロ-ブボックスにおいて、KOt-Bu(1.7g、15mmol、20mol%)、ベンゾ[b]チオフェン3h(10.1g、75mmol、1当量)、Et 3 SiH(23.3mL、146mmol、2当量)、および75mLのTHFを、マグネチックスタ-ラ-バ-を備えた250mLのメディア(媒体)ジャ-(瓶)に加え、そしてポリプロピレンキャップで密封した。反応混合物を25℃で60時間撹拌した。次いで、ジャ-をグロ-ブボックスから取り出し、慎重に開封し(注意:ガスが放出された!)、および無水Et2O(30mL)により希釈した。反応生成物をろ過し、溶媒を真空中で除去し、および残留揮発物を高真空下(30ミリトル、23℃)で除去した。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製の後、望ましい生成物4h(17.3g、収率93%)を無色油状物として取得した。
例6.9.35:ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル(フェニル)シラン4i:
Figure 0007187149000082
(注:この反応の生成物は、以前はベンゾ[b]チオフェン-3-イルジメチル(フェニル)シランとして誤って特徴付けられていた。スペクトルデ-タはここで与えられる構造を提供するために再解釈された。この反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、ベンゾ[b]チオフェン3h(67.0mg、0.5mmol、1当量)、PhMe2SiH(230μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLを、25℃にて60時間加熱することによって行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製の後、望ましい生成物4i(116.6mg、収率87%)を無色油状物として取得した。Rf=0.5(100%ヘキサン)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.94-7.87(m、1H)、7.87-7.79(m、1H)、7.68-7.59(m、2H)、7.51(d、J=0.8Hz、1H)、7.46-7.39(m、3H)、7.38-7.31(m、2H)、0.69(s、6H)。
13C NMR(126MHz、CDCl3)δ144.01、141.12、140.18、137.29、134.13、132.41、129.70、128.09、124.45、124.18、123.69、122.33、-1.42。HRMS:[C16H16SSi]算出268.0743、測定268.0742
例6.9.36:2-(5-(トリエチルシリル)チオフェン-2-イル)ピリジン4j:
Figure 0007187149000083
本反応は基本手順に従って行った。条件A:本反応は、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、2-(チオフェン-2-イル)ピリジン3j(80.5mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLを、25℃で35時間により行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中5%EtOAc)による精製の後、所望の生成物4j(129.3mg、収率94%)を無色油状物として取得した。条件B:本反応は、KOt-Bu(19.6mg、0.18mmol、3.5mol%)、2-(チオフェン-2-イル)ピリジン3j(0.81g、5mmol、1当量)、Et3SiH(2.43mL、15mmol、3当量)、および3.0mLのTHFを、25℃にて96時間により行った。望ましい生成物4j(1.13g、収率82%)を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中5%EtOAc)による精製の後、無色の油状物として取得した。Rf=0.3(5%EtOAcヘキサン中);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ8.56(d、J=4.7Hz、1H)、7.61(dt、J=3.9、1.7Hz、3H)、7.23(d、J=3.3Hz、1H)、7.08(q、J=4.8Hz、1H)、1.01(t、J=7.9Hz、9H)、0.82(q、J=7.9Hz、6H)。13C NMR(125MHz、CDCl3)δ152.8、149.8、149.6、139.7、136.6、135.6、125.7、121.8、119.0、7.4、4.5;IR(ニ-トフィルム、NaCl)3054、3001、2953、2909、2874、1585、1563、1528、1517、1464、1436、1422、1377、1315、1290、1238、1207、1151、1077、1066、1047、1007、990、962、807、774、737cm-1;C15H22NSSi[M+H]+について算出HRMS(FAB+):276.1242、知見276.1239。
例6.9.37:2-(5-(エチルジメチルシリル)チオフェン-2-イル)ピリジン4k:
Figure 0007187149000084
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、2-(チオフェン-2-イル)ピリジン3j(80.5mg、0.5mmol、1当量)、EtMe2SiH(198μL、1.5mmol、3当量)およびTHFの0.5mLを、35℃にて48時間加熱することによって行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中10%Et2O)による精製の後、望ましい生成物4k(107.4mg、収率87%)を無色油状物として取得した。Rf=0.4(10%Et2Oヘキサン中);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ8.58(ddd、J=4.9、1.8、1.1Hz、1H)、7.72-7.63(m、2H)、7.62(d、J=3.5Hz、1H)、7.24(d、J=3.5Hz、1H)、7.13(ddd、J=6.7、4.9、2.0Hz、1H)、1.05-0.96(m、3H)、0.78(qd、J=7.8、0.8Hz、2H)、0.32(s、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ152.7、149.7、149.6、141.9、136.6、135.0、125.6、121.7、118.9、8.3、7.2、-2.5;IR(ニ-トフィルム、NaCl)3054、3001、2953、2909、2874、1585、1563、1528、1517、1464、1436、1422、1315、1290、1248、1207、1151、1077、1066、1047、1007、990、964、836、812、774、752、737、712cm-1;C13H18NSSi [(M+H)+-H2]について算出HRMS(FAB+):248.0929、知見248.0935。
例6.9.38:2-(5-(ジメチル(フェニル)シリル)チオフェン-2-イル)ピリジン4l:
Figure 0007187149000085
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、2-(チオフェン-2-イル)ピリジン3j(80.5mg、0.5mmol、1当量)、PhMe2SiH(230μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの1.0mLを、35℃にて48時間加熱することによって行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中10%Et2O)による精製後、望ましい生成物4l(118.1mg、収率80%)を無色油状物として取得した。Rf=0.3(10%Et2Oヘキサン中);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ8.60-8.54(m、1H)、7.72-7.56(m、5H)、7.43-7.33(m、3H)、7.26(m、1H)、7.14(m、1H)、0.63(s、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ152.4、150.3、149.5、140.6、137.3、136.6、136.0、133.8、129.3、127.8、125.6、121.8、118.9、-1.6;IR(ニ-トフィルム、NaCl)3067、2955、1586、1563、1527、1463、1423、1316、1290、1249、1207、1151、1112、1077、1005、989、963、807、773、731cm-1;C17H18NSSi[M+H]+について算出HRMS(FAB+):296.0929、知見296.0938。
例6.9.39:トリエチル(5-ペンチルチオフェン-2-イル)シラン4m:
Figure 0007187149000086
本反応は基本手順に従い行った。条件A:本反応は、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、2-ペンチルチオフェン3m(77.0mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、および0.5mLのTHFを、25℃にて48時間により行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製の後、望ましい生成物4m(130.0mg、収率96%)を無色油状物として取得した。条件B:本反応は、KOt-Bu(5.6mg、0.05mmol、1mol%)、2-ペンチルチオフェン3m(770.4mg、5.0mmol、1当量)、Et3SiH(2.43mL、15mmol、3当量)、および3.0mLのTHFを、25℃にて96時間により行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製の後、望ましい生成物4m(1.23g、収率92%)を無色油状物として取得した。Rf=0.6(100%ヘキサン);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.12(dd、J=3.3、1.5Hz、1H)、6.91(dt、J=3.3、1.0Hz、1H)、2.90(td、J=7.7、1.2Hz、2H)、1.81-1.71(m、2H)、1.48-1.36(m、4H)、1.06(t、J=7.8Hz、9H)、0.99-0.94(m、3H)、0.84(qd、J=7.8、1.0Hz、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ151.6、134.7、134.1、125.5、31.7、31.6、30.2、22.6、14.1、7.5、4.7;IR(ニ-トフィルム、NaCl)3054、2955、2934、2874、1750、1528、1456、1438、1413、1378、1339、1235、1213、1058、1011、988、799、736cm-1;C15H27SSi[(M+H)-H2]+について算出HRMS(FAB+):267.1603、知見267.1609。
例6.9.40:トリエチル(5-ペンチルフラン-2-イル)シラン4n:
Figure 0007187149000087
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(8.4mg、0.075mmol、1.5mol%)、2-ペンチルフラン3n(691mg、5.0mmol、1当量)、Et3SiH(2.43mL、15mmol、3当量)、および3mLのTHFを、25℃にて96時間加熱することによって行った。望ましい生成物4n(1.15g、収率91%)を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製後に無色油状物として取得した。Rf=0.6(100%ヘキサン);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ6.53(d、J=3.0Hz、1H)、5.96(dt、J=3.0、0.9Hz、1H)、2.67-2.60(m、2H)、1.64(dq、J=9.4、7.4Hz、2H)、1.36-1.28(m、4H)、1.05-0.95(m、9H)、0.92-0.85(m、3H)、0.74(qd、J=7.8、0.8Hz、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ161.2、156.2、121.5、104.6、31.6、28.3、27.9、22.6、14.1、7.5、3.6;IR(ニ-トフィルム、NaCl)3108、2954、2933、2874、1807、1721、1588、1493、1459、1414、1378、1340、1237、1186、1173、1118、1084、1011、962、923、782、736、724cm-1;C15H27OSi[(M+H)-H2]+について算出HRMS(FAB+):251.1831、知見251.1821。
この物質はまた、4時間のマルチグラムスケ-ル合成と同じ手順を用いて規模を拡大して作製した(made at scale)。本反応は、KOt-Bu(1.6g、14.6mmol、20mol%)、2-ペンチルフラン3n(10.1g、73mmol、1当量)、Et3SiH(23.3mL、146mmol、2当量)、および73mLのTHFを、25℃にて72時間により行った。ろ過、高真空下(30ミリト-ル、23℃)での揮発性物質の除去およびシリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製の後、望ましい生成物4n(17.4g、95%収率)を無色油状物として取得した。
例6.9.41:2-ペンチルフラン3nのEt2SiH2との反応
Figure 0007187149000088
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、2-ペンチルフラン3n(69.1mg、0.5mmol、1当量)、Et2SiH2(195μL、1.5mmol、3当量)、および0.5mLのTHFを、25℃にて76時間加熱することによって行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製の後、望ましい生成物4o(87.4mg、収率78%)およびケイ素結合生成物(silicon-tethered product)SI-4o(12.4mg、8%収率)を取得した。
ジエチル(5-ペンチルフラン-2-イル)シラン4o:無着色油状物、Rf=0.6(100%ヘキサン);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ6.63(d、J=3.1Hz、1H)、6.00(dt、J=3.1、0.9Hz、1H)、4.21(p、J=3.2Hz、1H)、2.75-2.64(m、2H)、1.73-1.62(m、2H)、1.38-1.32(m、4H)、1.11-1.04(m、6H)、0.95-0.90(m、3H)、0.88-0.81(m、4H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ161.8、153.7、122.7、105.0、31.6、28.4、27.9、22.6、14.1、8.1、3.2;IR(ニ-トフィルム、NaCl)2955、2931、2873、2120、1588、1493、1461、1233、1082、1010、974、925、798、715cm-1;C13H23OSi[(M+H)-H2]+について算出HRMS(FAB+):223.1518、知見223.1519。
ジエチルビス(5-ペンチルフラン-2-イル)シランSI-4o:無着色油状物、Rf=0.7(100%ヘキサン);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ6.62(d、J=3.1Hz、2H)、5.98(dt、J=3.1、0.9Hz、2H)、2.69-2.61(m、4H)、1.70-1.59(m、4H)、1.36-1.30(m、8H)、1.08-1.01(m、6H)、1.01-0.93(m、4H)、0.93-0.81(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ161.5、153.7、122.8、104.8、31.4、28.2、27.7、22.4、13.9、7.2、4.2;IR(ニ-トフィルム、NaCl)2955、2928、2873、2859、1587、1493、1461、1378、1233、1187、1122、1010、961、925、783、726cm-1;C22H36O2Si[M・+]について算出HRMS(EI+):360.2485、知見360.2468。
例6.9.42:トリブチル(5-ペンチルフラン-2-イル)シラン4p:
Figure 0007187149000089
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、2-ペンチルフラン3n(69.1mg、0.5mmol、1当量)、n-Bu3SiH(386μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLを、25℃にて108時間加熱することによって行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製の後、望ましい生成物4p(137.8mg、82%収率)を無色油状物として取得した。Rf=0.71(100%ヘキサン);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ6.50(d、J=3.0Hz、1H)、5.95(d、J=3.0、1H)、2.67-2.60(m、2H)、1.69-1.59(m、2H)、1.39-1.24(m、16H)、0.94-0.83(m、12H)、0.79-0.69(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ161.0、156.8、121.3、104.7、31.6、28.3、28.0、26.7、26.2、22.6、14.1、13.9、12.3;IR(ニ-トフィルム、NaCl)3107、2956、2923、2871、2857、2099、1677、1588、1493、1464、1410、1376、1341、1296、1271、1217、1187、1175、1082、1050、1010、961、925、885、781、759、732cm-1;C21H40OSi[M・+]について算出HRMS(EI+):336.2848、知見336.2859。
例6.9.43:2,5-ビス(トリエチルシリル)チオフェン4q:
Figure 0007187149000090
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、チオフェン3q(42.1mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLを、25℃にて72時間加熱することによって行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製後、望ましい生成物4q(134.2mg、収率86%)を無色油状物として取得した。Rf=0.6(100%ヘキサン)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.40(s、2H)、1.02-0.99(m、18H)、0.83-0.79(m、12H)。
例6.9.44:1-ベンジル-1H-ピロ-ル3sのEt3SiHとの反応:
Figure 0007187149000091
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、1-ベンジル-1H-ピロ-ル3s(78.5mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLを、25℃にて108時間加熱することによって行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製の後、望ましい生成物4s(100.3mg、74%収率)およびビス-シリル化生成物SI-4s(9.6mg、5%)を取得した。
1-ベンジル-2-(トリエチルシリル)-1H-ピロ-ル4s:無色油状物、Rf=0.3(100%ヘキサン);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.40-7.32(m、2H)、7.32-7.25(m、1H)、7.04-6.98(m、2H)、6.86(dd、J=2.4、1.5Hz、1H)、6.51(dd、J=3.5、1.5Hz、1H)、6.30(dd、J=3.4、2.4Hz、1H)、5.22(s、2H)、0.95(t、J=7.8Hz、9H)、0.73(q、J=7.8Hz、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ139.2、129.9、128.7、127.5、126.62、126.56、120.9、108.9、53.5、7.6、4.2;IR(ニ-トフィルム、NaCl)3088、3064、3029、2952、2908、2873、1516、1506、1495、1454、1418、1353、1329、1288、1237、1175、1112、1080、1008、969、760cm-1;C17H25NSi[M・+]について算出HRMS(EI+):271.1756、知見271.1755。
1-ベンジル-2,5-ビス(トリエチルシリル)-1H-ピロ-ルSI-4s:無色の油状物、Rf=0.4(100%ヘキサン);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.29-7.21(m、2H)、7.21-7.15(m、1H)、6.72(dq、J=7.1、1.0Hz、2H)、6.52(s、2H)、5.28(s、2H)、0.85-0.82(m、18H)、0.63-0.52(m、12H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.4、135.6、128.2、126.9、125.5、121.2、53.3、7.4、3.9;IR(ニ-トフィルム、NaCl)3027、2952、2909、2874、1605、1498、1485、1454、1416、1377、1343、1277、1237、1161、1075、1002、912、775、764、731cm-1;C23H39NSi2[M・+]について算出HRMS(EI+):385.2621、知見385.2638。
例6.9.45:1-メチル-5-(トリエチルシリル)-1H-ピラゾ-ル4t:
Figure 0007187149000092
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、1-メチル-1H-ピラゾ-ル3t(41.1mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLを、25℃にて120時間加熱することによって行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(1:1のEt2O:ヘキサン)による精製後、望ましい生成物4t(72.6mg、収率74%)を無色油状物として取得した。Rf=0.3(1:1のEt2O:ヘキサン)。〔Despotopoulou(デスポットプロ), C.ら、P Org. Lett. 2009、11、3326〕1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.47(d、J=1.9Hz、1H)、6.37(d、J=1.8Hz、1H)、3.95(s、3H)、0.96(m、9H)、0.83(m、6H)。
例6.9.46:ジベンゾ[b、d]チオフェン-4-イルトリエチルシラン4u:
Figure 0007187149000093
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、ジベンゾチオフェン3u(92mg、0.5mmol、1.0当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3.0当量)、および3mLのジオキサンを、85℃にて72時間加熱することによって行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製の後、望ましい生成物4u(55.4mg、収率38%)を無色油状物として取得した。Rf=0.7(100%ヘキサン);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ8.17(m、2H)、7.86(m、1H)、7.58(m、1H)、7.45(m、3H)、1.10-0.93(m、15H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ145.6、139.3、135.4、134.7、133.7、131.5、126.5、124.2、123.7、122.4、122.2、121.4、7.4、3.2。IR(ニ-トフィルム、NaCl)3060、2953、2908、2873、1450、1440、1415、1366、1283、1250、1238、1098、1080、1042、1019、1003、972、812、749、733cm-1;C18H22SSI[M+]について算出HRMS(EI+):298.1212、実測値298.1214。この反応生成物のHSQCスペクトルは、以前に米国特許第9000167号に報告された。
例6.9.47:ジベンゾ[b,d]フラン3vのEt3SiHとの反応:
Figure 0007187149000094
本反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、ジベンゾ[b,d]フラン3v(84.1mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLを、65℃にて65時間加熱することによって行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製の後、望ましい生成物4v(100.2mg、収率71%)およびビスシリル化生成物SI-4v(6.9mg、4%収率)を取得した。
ジベンゾ[b,d]フラン-4-イルトリエチルシラン4v:無色油状物、Rf=0.6(100%ヘキサン)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ8.01-7.94(m、2H)、7.61-7.50(m、2H)、7.46(td、J=7.7、1.4Hz、1H)、7.34(td、J=7.6、4.4Hz、2H)、1.02(m、15H)。
4,6-ビス(トリエチルシリル)ジベンゾ[b,d]フランSI-4v:白色固体、Rf=0.7(100%ヘキサン)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.99(dd、J=7.6、1.4Hz、2H)、7.54(dd、J=7.1、1.4Hz、2H)、7.35(t、J=7.4Hz、2H)、1.12-0.96(m、30H)。
例6.9.48:トリエチル(6-メトキシジベンゾ[b,d]フラン-4-イル)シラン4w:
Figure 0007187149000095
反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、4-メトキシジベンゾ[b,d]フラン3w(99.0mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLを、65℃にて65時間加熱することによって行った。望ましい生成物4w(99.9mg、収率64%)を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製の後、無色の油状物として取得した。Rf=0.3(100%ヘキサン)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.94(dd、J=7.6、1.4Hz、1H)、7.53(ddd、J=15.4、7.4、1.2Hz、2H)、7.37-7.30(m、1H)、7.24(t、J=7.8Hz、1H)、6.99(dd、J=8.0、1.0Hz、1H)、4.09(s、3H)、1.08-0.95(m、15H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ161.1、145.7、145.3、133.4、126.1、123.0、122.8、122.3、121.5、120.4、112.9、111.0、56.9、7.4、3.5;IR(ニ-トフィルム、NaCl)3052、2952、2925、2873、2852、2361、1627、1596、1576、1497、1483、1456、1432、1387、1322、1308、1270、1220、1180、1168、1147、1125、1038、1006、854、836、767、752、729cm-1;C19H24O2Si[M・+]について算出HRMS(EI+):312.1546、知見312.1555。
例6.9.49:ピリジンのシリル化
Figure 0007187149000096
本反応は、基本手順に従い、ピリジン(40mg、0.5mmol、1当量)、KOt-Bu(17mg、0.15mmol、0.3当量)およびEt3SiH(240マイクロリッタ-、1.5mmol、3当量)を1mLのテトラヒドロフラン中にて65℃で65時間加熱することによって行った。水性ワ-クアップの後、粗反応混合物を、それぞれヘキサン:ジエチルエ-テル:トリエチルアミンの80:1:4混合物を用いるシリカクロマトグラフィ-によって精製し、14mg(15%)の表題化合物を無色油状固形物として取得した。1H NMR(500MHz、THF-d8)δ8.99-8.16(m、2H)、7.62-7.07(m、2H)、1.01-0.93(m、6H)、0.91-0.79(m、4H)。13C NMR(126MHz、THF-d8)δ149.88、129.76、129.29、7.70、3.66。HRMS:[C11H20NSi]算出194.1365、測定194.1367。
この実験を再現させようとする試みは、ピリジンについて変動可能な収率をもたらし、典型的には指示された生成物の約5%未満しか生じさせない。比較可能な条件下で、他の電子不足型ヘテロアレ-ン、たとえば、キノリン、イソキノリン、およびアクリジンなどのようなものを用いた実験も同様に、低収率(<5%)または反応なしのいずれかをもたらした。
例6.9.50:4-メトキシピリジンの試みられたシリル化
Figure 0007187149000097
本反応は、基本手順に従い、4-メトキシピリジン(55mg、0.5ミリモル、1当量)、KOt-Bu(17mg、0.15ミリモル、0.3当量)およびEt3SiH(240マイクロリットル、1.5ミリモル、3当量)を、テトラヒドロフラン1mLにおいて65℃にて65時間加熱することによって行った。反応物を、ジエチルエ-テル(1mL)により希釈し、水(0.5mL)でクエンチし、および有機相をGC-MS、GC-FIDおよび1H NMR分析によって解析し、そして出発物質のシリル化生成物への明らかな変換はなかった。
例6.9.51:2,6-ジメトキシピリジンの試みられたシリル化
Figure 0007187149000098
本反応は、基本手順に従い、2,6-ジメトキシピリジン(70mg、0.5mmol、1当量)、KOt-Bu(17mg、0.15mmol、0.3当量)およびEt3SiH(240マイクロリッタ-、1.5mmol、3当量)を、テトラヒドロフラン1mLにおいて、65℃にて65時間加熱することによって行った。反応物をジエチルエ-テル(1mL)で希釈し、水(0.5mL)でクエンチし、そして有機相をGC-MS、GC-FIDおよび1H NMR分析によって解析した。GC-MS分析は、2つのシリル化生成物異性体ならびにいくつかの未確認生成物の形成に対応する主要な質量ピ-クを明らかにした。
例7.拡大反応シナリオ-基質の感受性および官能基耐性
本方法の包括的かつ広範な有用性は、ここに既に記載されているが、完全性のために、さらなる特定の例および反応スキ-ムがここに提供される。また、これらの材料の調製および特性評価のための新しい方法論も含まれる。
先の例に対する拡張として、窒素上のMe、エチル(Et)、ベンジル(Bn)、フェニル(Ph)および容易に開裂可能なメトキシメチルおよび2-[(トリメチルシリル)エトキシ]メチル基を有する種々のインド-ルは評価され(evalyated)、およびすべてが中間体から良好な収率で位置選択的シリル化に導かれた(図2、化合物2a-2f)。インド-ル核の種々の位置における置換基の影響を試験すると、Me、OMe、OBn、CH2OMeおよびPhはすべて適合性であり、48%-83%の収率で望ましい生成物2g-2nを与えることが示された。いくつかのヒドロシランを調べ、および良好な収率でシリル化生成物(2o-2x)を取得した。ピリジン含有足場(4a-4gおよび4j-4l)を含め、多様な範囲の含N-、O-およびS-ヘテロ芳香族化合物(図3)が高い位置選択性で反応を受けた。減少した触媒負荷(1-3.5mol%;4j、4mおよび4n)でのおよび大規模(4hおよび4n)での反応は、本プロセスの堅牢性(「ロ-バスト性」とも言う)および調製規模の有用性を実証した。手続き的に好都合な条件下で触媒活性を失うことなく、反応は100gよりも大きくなった(図4A)。包括的に、本反応は、電子中性および電子リッチな複素環に対して選択的であることが判明し、電子吸引基を有するインド-ルは反応しないようであった。
例7.1.チオフェン、フランおよびピロ-ルとの競合実験。
KOt-Bu触媒C-Hシリル化による含窒素、酸素および硫黄芳香族複素環の相対的反応性を調べるために、1当量のEt3SiHおよび1当量の各ヘテロアレ-ンを用いて二つの内部競争実験を行った(スキ-ム1)。反応をEt3SiHの部分的消費まで行い、およびシリル化されたヘテロアレ-ンの相対量を1H NMR分析によって定めた。結果は、5員環ヘテロアレ-ンについて、反応性の相対的な速度は、チオフェン3q>フラン3r>1-メチルピロ-ル3xのように推移することを示した。
Figure 0007187149000099

この傾向は、置換チオフェン3mおよびフラン3nとの間の競争において裏付けられた。競争実験の手順は次のとおりである。
反応(a)について:窒素充填グロ-ブボックスにおいて、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、チオフェン3q(42.1mg、0.5mmol、1当量)、フラン3r(34.0mg、0.5mmol、1当量)および1-メチルピロ-ル3x(40.5mg、0.5mmol、1当量)を、磁気撹拌棒を備えた2ドラムシンチレ-ションバイアルに加えた。THF(0.3mL)およびEt3SiH(81μL、0.5mmol、1当量-使用前に活性アルミナの短いパッドを通してろ過したもの)を添加した。バイアルを密閉し、23℃で約8時間撹拌した。バイアルをグロ-ブボックスから取り出し、ジエチルエ-テル(2mL)で希釈し、および減圧下で濃縮した。粗反応混合物を1H NMRで分析すると、SI-4q:SI-4r:4xの比は5:1:0であった。
反応(b)について:窒素充填グロ-ブボックスにおいて、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、2-ペンチルチオフェン3m(77.0mg、0.5mmol、1当量)、および2-ペンチルフラン3n(69.1mg、0.5mmol、1当量)を、磁気撹拌棒を備えた2ドラムシンチレ-ションバイアルに加えた。THF(0.3mL)およびEt3SiH(81μL、0.5mmol、1当量-使用前に活性アルミナの短いパッドを通してろ過したもの)を添加した。バイアルを密閉し、および23℃にておよそ8時間撹拌した。バイアルをグロ-ブボックスから取り出し、ジエチルエ-テル(2mL)で希釈し、および減圧下で濃縮した。粗反応混合物を1H NMRで分析したところ、4m:4nの比は5:1であった。
例7.2.官能基の適合性の評価。シリル化反応のための官能基耐性の包括的な処理を提供するために、Glorius(グロリウス)の方法に従った「ロバストネススクリ-ン」を行った(以下の表5)。一定の一般化はそれらの結果からを行うことができる。たとえば、カルボニル基は反応を停止させる(エントリ-16,17)。それにもかかわらず、ベンズアルデヒドジメチルアセタ-ルのようなアセタ-ルとしての保護は十分に許容される(見出し18)。アリ-ル-X基で、式中、X=Br、I、CN、NO2のようなものも、同様に反応性を妨げる(見出し7、8、19および20)。興味深いことに、これらの官能基は、ほとんどの場合、無傷のままである。しかしながら、アルケン、アルキン、Ar-F、Ar-Cl、Ar-CF3、第三級アミン、ピリジン、およびホスフィン部分は適合性である(見出し2-6、9、11、23-26)。明らかなヒドロシリル化、またはアルケンおよびアルキンの還元は起こらない。遊離のOH基およびNH基でさえも、おそらく、ヘテロ原子のその場での偶然のシリル保護のために許容され、BnOTESを添加剤として使用することによって確認された(見出し12、13、および15)。さらに、エポキシドおよびアジリジンも許容され、これらの添加剤の求核開環は観察されなかった(見出し21、22)。
Figure 0007187149000100
Figure 0007187149000101
例8.調製されたシランの転換
例8.1.ワンポットSi指向性イプソ置換/スズキ-ミヤウラ・クロスカップリング
Figure 0007187149000102
0℃で、CH2Cl2(4mL)でのインド-ルシラン2a(98.2mg、0.4mmol)の撹拌溶液に、N2下にCH2Cl2でのBCl3(1.0M、0.48mL、0.48mmol)の溶液をシリンジによって加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、その時間後、溶媒を減圧除去した。残渣を高真空下で20分間乾燥した後、4-ヨ-ドアニソ-ル(94.0mg、0.4mmol)、Pd(PPh3)4(23.2mg、5mol%)、DME(4mL、脱気したもの)および2MのNa2CO3水溶液(1mL、脱気したもの)を加え、そして混合物を還流下で5時間撹拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、および水(20mL)を添加した。混合物をEt2Oにより抽出し(3×30mL)、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na2SO4にて乾燥し、および濃縮した。望ましい2-(4-メトキシフェニル)-1-メチル-1H-インド-ル5(71.9mg、収率76%)を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶出、ヘキサン中の10→33%CH2Cl2)による精製後に白色固形物として取得した)。Rf=0.4(ヘキサン中10%EtOAc)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.63(d、J=7.7Hz、1H)、7.49-7.39(m、2H)、7.36(d、J=8.2Hz、1H)、7.24(dt、J=8.2、1.2Hz、1H)、7.14(dt、J=7.9、1.0Hz、1H)、7.05-6.96(m、2H)、6.51(br s、1H)、3.88(s、3H)、3.73(s、3H).。
例8.2。ヘテロアリ-ルシラノ-ルの合成およびデンマ-ク・ヒヤマクロスカップリングにおける応用
Figure 0007187149000103
撹拌棒を備えた5mLフラスコに、化合物2o(44.5mg、0.2mmol)および[RuCl2(p-シメン)]2(6.3mg、0.01mmol)を添加した。フラスコをセプタムで密閉し、および高真空下に5分間置いた後、O2バル-ンに接続し、O2で再充填した後、アセトニトリル(1mL)およびH2O(7.4μL、0.4mmol)をシリンジによってセプタムを通して加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶離、ヘキサン中の10→20%EtOAc)による精製の後、生成物6(36.0mg、収率77%)を無色の油状物として取得した。Rf=0.2(10%EtOAcヘキサン中);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.66(dt、J=7.9、1.0Hz、1H)、7.37(dd、J=8.3、1.0Hz、1H)、7.28(ddd、J=8.3、6.9、1.2Hz、1H)、7.13(ddd、J=7.9、6.9、1.0Hz、1H)、6.80(d、J=0.9Hz、1H)、3.93(s、3H)、2.12(br s、1H)、1.12-1.05(m、6H)、1.02-0.95(m、4H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.4、138.1、128.4、122.6、121.1、119.4、112.7、109.4、33.1、7.1、6.7。IR(ニ-トフィルム、NaCl)3315、2956、2876、1493、1463、1413、1357、1328、1300、1234、1166、1102、1075、1007、960、897、839、798、751、732cm-1;C13H20NOSi[M+H]+について算出HRMS(MM:ESI-APCI+):234.1309、知見234.1305。
例8.3。2-(4-メトキシフェニル)-1-メチル-1H-インド-ル5:
Figure 0007187149000104
窒素充填したグロ-ブボックスにおいて、撹拌棒を備えた2ドラムバイアルにNaOt-Bu(26.8mg、0.28mmol)およびCuI(26.6mg、0.14mmol)、4-ヨ-ドアニソ-ル(33.0mg、0.14mmol)、Pd(dba)2(8.2mg、0.014mmol、10mol%)およびトルエンの0.2mLを入れた。混合物をキャップで密封し、および10分間撹拌した。次いで、この混合物をシリンジにより、シラノ-ル6(33.1mg、0.14mmol)を含む別の2ドラムバイアルに移した。バイアルをトルエンで洗浄し(2×0.4mL)、およびそのすすぎ液を反応混合物に加えた。反応物を30℃で4時間撹拌した後、出発物質を完全に変換した(TLCでモニタ-した)。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶離、ヘキサン中10→50%CH2Cl2)による精製の後、望ましい生成物5(28.1mg、収率84%)を白色固体として取得した。
例8.4。Siブロッキング基戦略による直接C7リチオ化-ホウ素化。この総合的な変換(すなわち、ベンゾフラン、インド-ル、およびチオフェンにおけるC2位の保護/脱保護で、これらのシリル化誘導体のC7リチオ化-ホウ素化を含めたもの)は、本発明の範囲内であると考えられる。
例8.4.1。トリエチル(7-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)シラン7。
Figure 0007187149000105
セプタムでキャップし、撹拌棒を有し、充填された、火炎乾燥した丸底フラスコに、およびアルゴンの定常流下で、ベンゾ[b]チオフェン-2-イルトリエチルシラン4h(992mg、4.0mmol、1当量)、ペンタン(5.0mL)およびTMEDA(0.703g、0.907mL、1.5当量)を23℃で加えた。内温が22および25℃の間になるようにn-ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M、3.78mL、1.5当量)を滴下した(温度の内部監視のために熱電対がセプタムを通して直接溶液中に挿入された)。得られた暗褐色の溶液は22℃で20時間撹拌することを許された。次いで、溶液を-78℃(ドライアイス/アセトン)に冷却し、およびTHF(8.06mL)において1M溶液としてi-PrOBPin(1.52g、1.64mL、8.06mmol、2.0当量)を滴下して加え、温度は-75℃以下に保たれるようにされた(注意深い温度制御は再現性にとって重要である)。得られる溶液は-78℃で1時間撹拌を許され、その時間の後冷却浴を除去した。溶液を自然に23℃まで温められてよく、およびその温度でさらに1時間撹拌された。得られる濁った黄色の反応混合物をNH4Cl(5mL)で注意深くクエンチした。混合物をEt2O(3×10mL)で抽出し、合わせた有機画分をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、ろ過し、そして溶媒を蒸発させて粘性の褐色液体を与えられた。望ましい生成物7(926mg、収率64%)は、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中の勾配溶出0→3%EtOAc)による精製の後、無色の固体として取得された。Rf=0.2(100%ヘキサン);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.91(dd、J=8.0、1.3Hz、1H)、7.80(dd、J=7.0、1.3Hz、1H)、7.48(s、1H)、7.35(dd、J=7.9、7.0Hz、1H)、1.42(s、12H)、1.10-1.00(m、9H)、0.89(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ149.7、140.8、139.8、132.0、131.4、126.4、123.4、84.3、25.1、7.6、4.4. IR(ニ-トフィルム、NaCl)2955、2937、1375、1367、1359、1134、1059、854、735cm-1;C20H31BSSiO2[M・+]について算出HRMS(EI+):374.1907、知見374.1907。
例8.4.2。2-(ベンゾ[b]チオフェン-7-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン8。
Figure 0007187149000106
磁気攪拌子およびトリエチル(7-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾ[b]チオフェン-2-イル)シラン7(300mg、0.80mmol)を充填したバイアルに、室温でCH2Cl2(0.3mL)およびトリフルオロ酢酸(306μL、4.0mmol、5.0当量)を添加した。反応物は3時間撹拌することを許され、その時間の後、混合物を水(0.5mL)でクエンチし、Et2O(3×5mL)で抽出し、および合わせた有機画分をブライン(5mL)で洗浄した。溶媒を除去して、さらに精製することなく8(203.8mg、98%)を白色固体として取得した。Rf=0.4(3%EtOAcヘキサン中);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.92(dd、J=7.9、1.3Hz、1H)、7.83(dd、J=7.1、1.3Hz、1H)、7.48(d、J=5.5Hz、1H)、7.38(dd、J=7.9、7.0Hz、1H)、7.34(d、J=5.5Hz、1H)、1.41(s、12H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ145.8、139.4、132.0、127.5、126.7、123.7、123.4、84.4、25.1。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2977、1564、1504、1461、1372、1330、1300、1267、1199、1165、1135、1097、1038、969、851、829、801、714、672cm-1;C14H17BSO2[M・+]について算出HRMS(EI+):260.1042、知見260.1039。
例8.5。分子間/分子内二重C-Hシリル化によるシラ複素環の合成:9,9-ジエチル-9H-ベンゾ[d]ピロロ[1,2-a][1,3]アザシロ-ル9。
Figure 0007187149000107
本反応は、基本手順に従って、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、1-フェニル-1H-ピロ-ル(72.0mg、0.5mmol、1当量)、Et2SiH2(97μL、0.75mmol、1.5当量)、およびTHFの0.5mLを、35℃で72時間、次いで65℃で72時間加熱することによって行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製の後、望ましい生成物9(48.8mg、収率43%)を無色針状晶として取得した。Rf=0.6(100%ヘキサン);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.51(ddd、J=7.1、1.4、0.6Hz、1H)、7.46-7.33(m、2H)、7.31(dt、J=7.9、0.7Hz、1H)、7.09(td、J=7.2、1.0Hz、1H)、6.52(dd、J=3.3、1.0Hz、1H)、6.41(dd、J=3.3、2.6Hz、1H)、1.05-0.96(m、6H)、0.96-0.79(m、4H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ148.0、134.1、130.8、129.4、128.5、123.9、117.5、117.1、113.3、111.6、7.5、4.4;IR(ニ-トフィルム、NaCl)2958、2921、2873、2849、1658、1598、1462、1471、1451、1377、1332、1260、1086、1017、799、755、717cm-1;C14H18NSi[M+H]+について算出HRMS(FAB+):228.1208、知見228.1206。この反応生成物のHSQCスペクトルは、以前に米国特許第9000167号に報告されている。
例8.6。タ-チオフェンのC-Hシリル化
Figure 0007187149000108
本反応は基本手順に従い行った。条件Aについて:KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、2,2':5',2''-タ-チオフェン(124mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLを25℃で40時間により反応を行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)による精製の後、生成物10(204.7mg、収率86%)およびSI-10(23.5mg、収率13%)を取得した。条件Bについて:KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、2,2':5'、2''-タ-チオフェン(124mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)、および0.5mLのTHFを45℃で65時間により反応を行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(100%ヘキサン)によって精製した後、生成物10(228.6mg、収率96%)を取得した。SI-10は1H NMRおよびGC-MSによって微量生成物として観察されたが、単離されなかった。
5,5''-ビス(トリエチルシリル)-2,2':5',2''-タ-チオフェン10:黄色油状物、Rf=0.5(100%ヘキサン);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.25(d、J=3.5Hz、2H)、7.14(d、J=3.5Hz、2H)、7.10(s、2H)、1.03(m、18H)、0.82(m、12H)。13C NMR(125MHz、CDCl3)δ142.4、136.7、136.5、135.7、124.9、124.5、7.2、4.4;IR(ニ-トフィルム、NaCl)3057、2953、2934、2908、2874、1750、1455、1428、1417、1377、1303、1236、1212、1198、1068、988、1009、911、892、792、736、723cm-1;C24H36S3Si2[M・+]について算出HRMS(EI+):476.1518、知見476.1534。
[2,2':5',2''-タ-チオフェン]-5-イルトリエチルシランSI-10:黄色油状物、Rf=0.4(100%ヘキサン);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.24(d、J=3.4Hz、1H)、7.21(dd、J=5.1、1.2Hz、1H)、7.17(dd、J=3.6、1.2Hz、1H)、7.14(dd、J=3.4、1.6Hz、1H)、7.09(q、J=3.7Hz、2H)、7.02(dd、J=5.1、3.6Hz、1H)、1.07-0.98(m、9H)、0.82(qd、J=7.8、0.9Hz、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ142.3、137.5、136.8、136.6、136.4、135.6、128.0、125.0、124.6、124.5、124.5、123.8、7.5、4.6;IR(ニ-トフィルム、NaCl)3068、2953、2873、1458、1425、1377、1235、1195、1069、1011、989、913、865、836、793、737cm-1;C18H23S3Si [M+H]+について算出HRMS(FAB+):363.0731、知見363.0742。
例8.7。EDOTのC-Hシリル化:(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b][1,4]ジオキシン-5-イル)トリエチルシラン11。
Figure 0007187149000109
反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、EDOT(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b][1,4]ジオキシン、Et3SiH(240μL、1.5mmol、3当量)、およびTHFの0.5mLを45℃で72時間加熱することによって行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶出、ヘキサン中の0→5%EtOAc)による精製の後、濁った黄色の油状物として、望ましい生成物11(79.3mg、収率62%)を取得した。Rf=0.3(100%ヘキサン);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ6.56(s、2H)、4.17(s、4H)、0.98(td、J=7.8、0.8Hz、9H)、0.84-0.74(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ147.5、142.5、108.7、105.0、64.5、64.5、7.4、3.9;IR(ニ-トフィルム NaCl)2952、2873、1468、1440、1422、1361、1244、1181、1151、1072、1042、1009、899、721cm-1;C12H21O2SSi [M+H]+について算出HRMS(EI+):257.1032、知見257.1064。
例8.8。活性な薬学的成分(APIs)の後期シリル化。
例8.8.1。1-メチル-N-フェニル-N-((5-(トリエチルシリル)チオフェン-2-イル)メチル)ピペリジン-4-アミン12:
Figure 0007187149000110
KOt-Bu(2.2mg、0.02mmol、20mol%)、テナリジン(28.2mg、0.1mmol、1当量)、Et3SiH(48μL、0.3mmol、3当量)、および0.1mLのTHFを45℃で72時間加熱することによって反応を行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン:EtOAc:Et3N=100:100:1)による精製の後、望ましい生成物12(24.9mg、62%収率)を無色油状物として取得した。Rf=0.2(ヘキサン:EtOAc:Et3N=20:20:1);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.24-7.17(m、2H)、7.05(d、J=3.4Hz、1H)、6.97(d、J=3.3Hz、1H)、6.82(dt、J=7.8、1.0Hz、2H)、6.72(tt、J=7.2、1.0Hz、1H)、4.62(s、2H)、3.70(tt、J=11.6、4.0Hz、1H)、2.96-2.92(m、2H)、2.30(s、3H)、2.07(td、J=11.9、2.5Hz、2H)、1.93-1.85(m、2H)、1.85-1.73(m、2H)、0.97(t、J=7.9Hz、9H)、0.76(q、J=7.8Hz、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ151.0、149.0、135.2、134.7、129.3、125.3、117.3、113.8、55.8、55.6、46.4、46.0、29.6、7.5、4.6. IR(ニ-トフィルム、NaCl)2951、2873、2780、2734、1597、1574、1503、1459、1377、1352、1278、1237、1207、1131、1068、1008、987、850、802、745cm-1;C23H37N2SSi [M+H]+について算出HRMS(MM:ESI-APCI+):401.2441、知見401.2460。
例8.8.2:5-(2-クロロベンジル)-2-(トリエチルシリル)-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン13a:
Figure 0007187149000111
反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、チクロピジン(132.5mg、0.5mmol、1当量)、Et3SiH(243μL、1.5mmol、3当量)および0.5mLのTHFを45℃で48時間加熱することによって行った。望ましい生成物13a(107.7mg、57%収率)を、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶出、ヘキサン中5→10%Et2O)による精製の後、無色の油状物として取得した。Rf=0.4(ヘキサン中10%Et2O);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.56(dd、J=7.5、1.8Hz、1H)、7.37(dd、J=7.8、1.5Hz、1H)、7.25(td、J=7.4、1.5Hz、1H)、7.20(td、J=7.6、1.9Hz、1H)、6.86(s、1H)、3.84(s、2H)、3.67(d、J=1.6Hz、2H)、2.94(t、J=5.9Hz、2H)、2.87(t、J=5.4Hz、2H)、1.02-0.98(m、9H)、0.80-0.74(m、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ139.2、136.5、135.6、134.4、134.0、133.2、130.8、129.6、128.3、126.8、58.7、53.3、51.0、26.1、7.5、4.6。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2952、2908、2873、2805、2763、1462、1443、1413、1375、1360、1347、1303、1289、1234、1169、1125、1106、1047、1032、1018、991、907、835、752cm-1;C20H29ClNSSi[M+H]+について算出HRMS(MM:ESI-APCI+):378.1473、知見378.1480。
Figure 0007187149000112
反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、チクロピジン(134.5mg、0.5mmol、1当量)、Et2SiH2(194μL、1.5mmol、3当量)、および0.5mLのTHFを45℃で108時間加熱することによって行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶出、ヘキサン中5→50%Et2O)による精製の後、生成物13b(97.9mg、56%収率)およびSI-13b(27.3mg、18%収率)取得した。
5-(2-クロロベンジル)-2-(ジエチルシリル)-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン13b:無色油状物、Rf=0.4(ヘキサン中10%Et2O);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.56(dd、J=7.6、1.8Hz、1H)、7.38(dd、J=7.8、1.4Hz、1H)、7.26(td、J=7.4、1.5Hz、1H)、7.21(td、J=7.6、1.9Hz、1H)、6.93(s、1H)、4.30(p、J=3.2Hz、1H)、3.84(s、2H)、3.67(t、J=1.7Hz、2H)、2.96-2.94(m、2H)、2.88-2.85(m、2H)、1.05(t、J=7.8Hz、6H)、0.83(qd、、J=7.5、3.3Hz、4H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.0、136.4、135.9、134.4、134.2、131.3、130.8、129.6、128.3、126.8、58.6、53.2、50.9、26.1、8.1、4.5。IR(ニ-トフィルム、NaCl)2953、2909、2872、2805、2112、1456、1447、1361、1348、1303、1290、1231、1169、1125、1106、1048、1033、1009、992、907、810、752cm-1;C18H25ClNSSi[M+H]+について算出HRMS(MM:ESI-APCI+):350.1160、知見350.1155。
ビス(5-(2-クロロベンジル)-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン-2-イル)ジエチルシランSI-13b:無色油状物、Rf=0.3(50%Et2Oヘキサン中);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.55(dd、J=7.6、1.8Hz、2H)、7.37(dd、J=7.8、1.5Hz、2H)、7.25(td、J=7.4、1.5Hz、2H)、7.20(td、J=7.6、1.9Hz、2H)、6.92(s、2H)、3.83(s、4H)、3.65(t、J=3.3Hz、4H)、2.94(t、J=5.4Hz、4H)、2.86(t、J=5.6Hz、4H)、1.09-0.95(m、10H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.2、136.4、135.8、134.53、134.45、132.4、130.9、129.6、128.3、126.8、58.7、53.2、50.9、26.1、7.5、6.5。IR(ニ-トフィルム、NaCl)3059、2953、2913、2868、2806、1471、1453、1446、1361、1289、1125、1105、1033、989、907、839、805、753cm-1;C32H37Cl2N2S2Si [M+H]+について算出HRMS(MM:ESI-APCI+):611.1539、知見611.1523。
例8.8.3。5-(2-クロロベンジル)-2-(ジメチル(フェニル)シリル)-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン13c:
Figure 0007187149000113
反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(11.2mg、0.1mmol、20mol%)、チクロピジン(134.5mg、0.5mmol、1当量)、PhMe2SiH(230μL、1.5mmol、3当量)、および0.5mLのTHFを45℃で108時間加熱することによって行った。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(ヘキサン中3%Et2O)による精製の後、生成物13c(135.4mg、収率68%)を無色油状物として取得した。Rf=0.3(ヘキサン中10%Et2O)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ7.58-7.52(m、3H)、7.39-7.34(m、4H)、7.25-7.18(m、2H)、6.87(s、1H)、3.82(s、2H)、3.64(t、J=1.7Hz、2H)、2.95-2.92(m、2H)、2.88-2.84(m、2H)、0.56(s、6H);13C NMR(125MHz、CDCl3)δ140.1、138.2、136.4、135.9、135.2、134.4、134.1、133.9、130.8、129.6、129.4、128.3、128.0、126.8、58.6、53.2、50.9、26.1、-1.1。IR(ニ-トフィルム、NaCl)3067、2953、2918、2806、2764、1652、1471、1446、1427、1361、1248、1169、1109、1033、990、907、832、810、777、753cm-1;C22H25ClNSSi[M+H]+について算出HRMS(MM:ESI-APCI+):398.1160、知見398.1152。
例8.8.4。5-(ピリジン-2-イルメチル)-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]ピリジンSM-14
Figure 0007187149000114
火炎乾燥した(flame-dried)50mLシュレンクフラスコに、4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]ピリジンHCl塩(1.0g、5.7mmol)、2-(ブロモメチル)ピリジンHBr塩(2.18g、8.6mmol、1.5当量)、Bu4NHSO4(0.20g、0.6mmol、10mol%)、K2CO3(3.94g、28.5mmol、5当量)、および10mLのアセトニトリルを添加した。フラスコをアルゴンでパ-ジし、および反応物を70℃で18時間撹拌した。望ましい生成物SM-14(346.5mg、収率26%)は、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶出、ヘキサン中50→100%Et2O)による精製の後、黄色油状物として取得した。Rf=0.1(ヘキサン中50%Et2O)。1H NMR(500MHz、CDCl3)δ8.58(ddd、J=4.9、1.8、0.9Hz、1H)、7.67(td、J=7.6、1.8Hz、1H)、7.51(dt、J=7.9、1.0Hz、1H)、7.19(ddd、J=7.5、4.8、1.2Hz、1H)、7.07(dt、J=5.1、0.7Hz、1H)、6.70(d、J=5.1Hz、1H)、3.89(s、2H)、3.64(t、J=1.7Hz、2H)、2.96 -2.83(m 、4H);13C NMR(126MHz、CDCl3)δ158.79、149.20、136.52、133.78、133.36、125.22、123.13、122.63、122.13、63.82、53.22、50.89、25.50;IR(ニ-トフィルム、NaCl)3403、3062、2918、2813、1648、1588、1569、1473、1431、1356、1320、1236、1167、1109、1053、1015、993、905、840、809、761cm-1;C13H13SN2[(M+H)-H2]+について算出HRMS(EI+):229.0799、知見229.0806。
例8.8.5。5-(ピリジン-2-イルメチル)-2-(トリエチルシリル)-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]ピリジン14:
Figure 0007187149000115
反応は、基本手順に従い、KOt-Bu(4.5mg、0.04mmol、20mol%)、5-(ピリジン-2-イルメチル)-4,5,6,7-テトラヒドロチエノ[3,2-c]ピリジンSM-14(46.1mg、0.2mmol)、Et3SiH(96μL、0.6mmol、3当量)、およびTHFの0.2mLを45℃で72時間加熱することによって行った。望ましい生成物14(49.1mg、収率71%)は、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィ-(勾配溶出、ヘキサン中75→100%Et2O)による精製の後、無色油状物として取得された。Rf=0.5(ヘキサン中75%Et2O);1H NMR(500MHz、CDCl3)δ8.56(ddd、J=4.9、1.8、0.9Hz、1H)、7.66(td、J=7.7、1.8Hz、1H)、7.50(dt、J=7.8、1.0Hz、1H)、7.17(ddd、J=7.5、4.9、1.2Hz、1H)、6.83(s、1H)、3.87(s、2H)、3.64(t、J=1.6Hz、2H)、2.94(tt、J=5.3、1.5Hz、2H)、2.86(dd、J=5.9、5.0Hz、2H)、0.97(t、J=7.9Hz、9H)、0.74(qd、J=7.7、0.8Hz、6H);13C NMR(126MHz、CDCl3)δ158.9、149.1、138.9、136.5、135.3、133.8、133.0、123.1、122.1、63.9、53.2、50.9、25.8、7.4、4.4;IR(ニ-トフィルム、NaCl)3048、2951、2873、2806、1588、1569、1448、1430、1361、1289、1235、1169、1114、1031、1005、992、908、835、757、735、718cm-1;C19H29N2SSi[M+H]+について算出HRMS(EI+):345.1821、知見345.1835。
例9.水酸化カリウム(KOH)によって触媒されるシリル化の選択された例
以前の所見とは対照的に、KOHは、特定の条件下でヘテロ芳香族物質をヒドロシランで直接シリル化するための有効な触媒でありうることが今回発見された。この触媒系は目下、反応条件を変更することによって、カリウムtert-ブトキシド(または他の強塩基)が以前に有効であることが示されたすべての基質とともに使用することができると考えられ、それは、ここに記載されるように、米国特許出願第14/043,929号および国際出願第PCT/US2013/062963号で、共に2013年10月2日に出願されているものに記載されているようにである。しかし、KOHの使用は、コストおよび毒性の低下、反応のセットアップおよび精製の促進などの重要な実用上の利点を提供する。さらに、条件のわずかな変化は再現性のある置換度を変えることができることに注目される(たとえば、図7参照、そこでは、フランおよびビチオフェンの操作温度の変化により、選択的なモノ-(45℃で>10:1のモノ-:ビス-;1.2当量のシラン)およびビス-シリル置換(65℃で>10:1のビス-:モノ-;3当量のシラン)が可能にされる)。
上記の例2、表1に示すように、KOHはスクリ-ニング試験条件下この関連で完全に非反応性であることが見出され、それでこの化学の分野において完全に不活性であると考えられた。表1に記載された条件下で反応が進行しないことが繰り返され、および確認された:
Figure 0007187149000116
しかし、反応条件を調整することによって、反応は良好な転化率で進行することが判明した。温度の僅かな上昇のみでのこの反応性の顕著な変化は全く予想外であった。
Figure 0007187149000117
表6および図5A/Bおよび図6も参照。
Figure 0007187149000118
この触媒系がブトキシド/ヒドリド系について記載したのと同じ範囲の基質上で作用することができることは、以下の基質の範囲の今回発見された操作性によって裏付けられる(図7)。
当業者には理解されるように、これらの教示に照らし、本発明の多数の修飾および変形が可能であり、およびすべてのそのようなものがここで考慮される。たとえば、ここに説明される実施態様に加え、本発明は、ここで引用された発明の特徴および引用される先行技術文献のものとの組合せから生じるそれらの発明を予期し、および請求し、それらは本発明の特徴を補完する。同様に、何らかの説明された物質、特徴、または物品は、任意の他の物質、特徴、または物品と組み合わせて使用されてもよく、およびそのような組合せは、本発明の範囲内であると考えられると理解されるであろう。
以下の参考文献の一部または全部が、本発明のいくつかの要素またはその背景原理を理解する上で有用でありうる。
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ここに引用または記載された各特許、特許出願および刊行物は、すべての目的のために、その全体が参照によりここに組み込まれる。

Claims (27)

  1. 芳香族有機基質をシリル化するための方法であって、
    該方法は、芳香族環部分が含まれる有機基質を、(a)少なくとも一のヒドロシランおよび(b)水酸化カリウム(KOH)が含まれる混合物と、基質をシリル化するのに十分な条件下に接触させることを含み、該基質をシリル化するのに十分な条件は、40℃~165℃の範囲の温度で、(a)少なくとも一のヒドロシランおよび(b)水酸化カリウム(KOH)の混合物と共に基質を加熱することを含み、
    該方法は、シリル化された有機基質の形成をもたらし、
    該シリル化された有機基質が、以前に炭素-水素結合を有していた位置に対応する位置に、炭素-ケイ素結合を有する、方法。
  2. 前記有機基質中の前記炭素-水素結合が、炭素-水素結合を有する前記芳香族部分上の位置に対応し、但し、以下の場合、即ち:
    (a)前記シリル化された有機基質が、炭素環式アリール部分に対してアルファのアルキル置換基の炭素に炭素-ケイ素結合を有する場合において、前記有機基質が、アルキル置換基を有する炭素環式アリール部分を含む炭化水素である場合、
    (b)前記シリル化された有機基質が、チオエーテルの硫黄に対してアルファの炭素に炭素-ケイ素結合を有する場合において、前記芳香族部分が、前記芳香族環部分の環の炭素原子に結合したアルキルチオエーテル置換基を有するものである場合、
    (c)前記シリル化された有機基質が、ヘテロアリール環に対してアルファのアルキル置換の炭素に炭素-ケイ素結合を有する場合において、前記芳香族部分が、環内へテロ原子を含むヘテロアリール環であって、該ヘテロアリール環が、環内へテロ原子に隣接する位置に、少なくとも1つのアルキル置換基を有し且つC-H置換基を有しない場合、
    を除く、請求項1に記載の方法。
  3. 混合物および基質は、故意に添加された遷移金属触媒を含まない、請求項1の方法。
  4. 少なくとも一のヒドロシランには、式(I)または式(II)のヒドロシランが含まれる、請求項1、2又は3の方法:
    (R)4-mSi(H)m・・・(I) R-[-SiH(R)-O-]n-R・・・(II)
    式中、mは1、2、または3、
    nは10ないし100であり、および
    各Rは、無関係に、随意に置換されるC1-12アルキルまたはヘテロアルキル、随意に置換されるC5-20アリールまたはC4-20ヘテロアリール、随意に置換されるC6-30アルカリールまたはC4-30ヘテロアルカリール、随意に置換されるC6-30アラルキルまたはC4-30ヘテロアラルキル、随意に置換される-O-C1-12アルキルまたはヘテロアルキル、随意に置換される-O-C5-20アリールまたは-O-C4-20ヘテロアリール、随意に置換される-O-C6-30アルカリールまたはヘテロアルカリール、または随意に置換される-O-C6-30アラルキルまたは-O-C4-30ヘテロアラルキル、および、置換される場合、置換基はホスホナト、ホスホリル、ホスファニル、ホスフィノ、スルホナト、C1-C20アルキルスルファニル、C5-C20アリールスルファニル、C1-C20アルキルスルホニル、C5-C20アリールスルホニル、C1-C20アルキルスルフィニル、C5-C20アリールスルフィニル、スルホンアミド、アミノ、アミド、イミノ、ニトロ、ニトロソ、ヒドロキシル、C1-C20アルコキシ、C5-C20アリールオキシ、C2-C20アルコキシカルボニル、C5-C20アリールオキシカルボニル、カルボキシル、カルボキシラト、メルカプト、フォルミル、C1-C20チオエステル、シアノ、シアナト、チオシアナト、イソシアナート、チオイソシアナート、カルバモイル、エポキシ、スチレニル、シリル、シリルオキシ、シラニル、シロキサザニル、ボロナト、ボリル、またはハロゲン、または金属含有もしくはメタロイド含有基であることができ、そこでは、メタロイドはSnまたはGeであり、そこでは、置換基は随意に不溶性または難溶性のアルミナ、シリカ、または炭素が含まれる支持媒体にテザーを提供することができる。
  5. ヒドロシランは(R)3SiHであり、各Rは無関係にC1-6アルキルである、請求項4の方法。
  6. 前記芳香族部分には、メチル置換基を有する、ベンゼン、ビフェニル、ナフタレン、またはアントラセン環構造が含まれ、
    前記シリル化された有機基質は、該メチル置換基上に炭素-ケイ素結合を有する、請求項1、2又は3の方法。
  7. 芳香族部分には、環外メチルチオエーテルが含まれ、
    前記シリル化された有機基質は、該チオエーテルのメチル置換基上に炭素-ケイ素結合を有する、請求項1、2又は3の方法。
  8. 有機基質には、ヘテロアリール部分が含まれる、請求項1、2又は3の方法。
  9. 基質には、随意に置換されるフラン、ピロール、チオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンゾフラン、ベンゾピロール、ベンゾチオフェン、インドール、アザインドール、ジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾピロール、またはジベンゾチオフェンが含まれる、請求項8の方法。
  10. 有機芳香族基質には、以下の部分の少なくとも一が含まれる、請求項1、2又は3の方法:
    Figure 0007187149000119
    式中、XはN-R''、O、またはSであり、
    Yは、H、N(R'')2、O-R''、またはS-R''であり、
    pは0ないし4であり、
    R'は、C1-24アルキル、ハロ、スルフヒドリル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルカリールオキシ、アシル、アシルオキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、アルキルカルボナト、アリールカルボナト、カルボキシラト(-COO-)、ジアルキル置換カルバモイル、ジハロアルキル置換カルバモイル、ジアリール置換カルバモイル、ジアルキル置換チオカルバモイル、ジアリール置換チオカルバモイル、ジ-N-アルキル置換チオカルバモイル、シアノ、シアナト、チオシアナト、ジアルキル置換アミノ、ジアリール置換アミノ、アリールイミノ〔-CR=N(アリール)、ここで、R=アルキル、アリール、アルカリール、アラルキル〕、ニトロ、ニトロソ、アルキルスルファニル、アリールスルファニル、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アルキルスルホニル、ボロナト〔-B(OR)2、ここで、Rはアルキルまたは他のヒドロカルビルである。〕、または(R')pには、随意に置換される縮合メチレンリンクジエーテル、エチレンリンクジエーテル、またはプロピレンリンクジエーテル、アリールまたはヘテロアリール部分が含まれ、および
    R''は、アミン保護基または随意に置換されるアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルカリールまたはアルカヘテロアリールである。
  11. 基質には、次の部分の少なくとも一が含まれる、請求項1、2又は3の方法:
    Figure 0007187149000120
    式中、XはN-R''、O、またはSであり、
    pは0ないし4であり、
    R'は、C1-24アルキル、ハロ、スルフヒドリル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、アルカリールオキシ、アシル、アシルオキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ハロカルボニル、アルキルカルボナト、アリールカルボナト、カルボキシラト(-COO-)、ジアルキル置換カルバモイル、ジハロアルキル置換カルバモイル、ジアリール置換カルバモイル、ジアルキル置換チオカルバモイル、ジアリール置換チオカルバモイル、ジ-N-アルキル置換チオカルバモイル、シアノ、シアナト、チオシアナト、ジアルキル置換アミノ、ジアリール置換アミノ、アリールイミノ〔-CR=N(アリール)、ここで、R=アルキル、アリール、アルカリール、アラルキル〕、ニトロ、ニトロソ、アルキルスルファニル、アリールスルファニル、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アルキルスルホニル、ボロナト〔-B(OR)2、ここで、Rはアルキルまたは他のヒドロカルビルである。〕、または(R')pには、随意に置換される縮合メチレンリンクジエーテル、エチレンリンクジエーテル、またはプロピレンリンクジエーテル、アリールまたはヘテロアリール部分が含まれ、および
    R''は、アミン保護基または随意に置換されるアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルカリールまたはアルカヘテロアリールである。
  12. 有機基質には、次の構造のヘテロアリール部分が含まれ、
    Figure 0007187149000121
    およびシリル化はヘテロアリール環のC-2位置にて起こり、
    但し、シリル化がヘテロアリール環に対してアルファの炭素で起こる場合において、pが2で且つR'がC-2及びC-5位置に位置するアルキルである場合を除く、
    請求項10の方法。
  13. 有機基質には、次の構造のヘテロアリール部分が含まれ、
    Figure 0007187149000122
    およびシリル化は5員環ヘテロアリール環のC-2位置にて起こり、
    但し、シリル化が5員環ヘテロアリール環のC-2位置に位置するアルファ炭素で起こる場合において、R'が5員環ヘテロアリール環のC-2位置に位置するアルキルである場合を除く、
    請求項11の方法。
  14. 芳香族部分を含む有機基質は、ポリマー、オリゴマー、またはポリマーの前駆体である、請求項1、2又は3の方法。
  15. 前記シリル化された有機基質は、シリル化生成物が、ビアロマティック生成物を形成するために第二芳香族化合物と接合されるのに十分な条件下、さらに反応させられる、請求項1、2又は3の方法。
  16. 前記シリル化された有機基質は、シリル化された有機基質を、ヒドロキシル化(保護または遊離ヒドロキシル)、アルコキシル化(またはアリールオキシル化)、またはアルキルもしくはアリールカルボキシル化生成物に変換させるのに十分な条件下、さらに反応させられる、請求項1、2又は3の方法。
  17. 前記シリル化された有機基質は、シリル化された有機基質を、芳香族アルファオレフィン生成物に変換させるのに十分な条件下、さらに反応させられる、請求項1、2又は3の方法。
  18. 前記シリル化された有機基質は、シリル化された有機基質を、芳香族ハライド、ナイトラートまたはナイトライトに変換させるのに十分な条件下、さらに反応させられる、請求項1、2又は3の方法。
  19. 前記シリル化された有機基質は、シリル化された有機基質を、芳香族ボロン酸ハライドまたはボロン酸エステルに変換させるのに十分な条件下、さらに反応させられる、請求項1、2又は3の方法。
  20. 前記シリル化された有機基質は、シリル化チオフェン生成物であり、該シリル化チオフェン生成物は、シリル化チオフェン生成物を、交互チオフェン-ペルフルオロアレーンコポリマーに変換させるのに十分な条件下、さらに反応させられる、請求項1、2又は3の方法。
  21. 前記有機基質には、フラン、ピロール、チオフェン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、イソキサゾール、オキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアゾン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾフラン、イソベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、インドリジン、インダゾール、アザインドール、ベンズイソオキサゾール、ベンズオキサゾール、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、ナフチリジン、2,3-ジヒドロベンゾフラン、2,3-ジヒドロベンゾピロール、2,3-ジヒドロベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、キサンテン、ジベンゾピロール、又はジベンゾチオフェン部分が含まれる、請求項8の方法。
  22. mが1又は2である、請求項4の方法。
  23. 各Rが、無関係に、C1-C6アルキル、フェニル、トリル、ベンジル、フェネチル、又はピリジニルである、請求項4の方法。
  24. 各R''が、無関係に、C1-C6アルキル、フェニル、トリル、ベンジル、又はフェネチルである、請求項10の方法。
  25. 前記ヒドロシランが、(R)2Si(H)2である、請求項4の方法。
  26. Rが、無関係に:
    (a)随意に置換される環状アルキル、随意に置換される分岐状アルキル、随意に置換される環状ヘテロアルキル、若しくは随意に置換される分岐状ヘテロアルキル、又は
    (b)随意に置換されるC1-12アルキル、随意に置換されるヘテロアリール、若しくは随意に置換されるC2-12ヘテロシクロアルキル、又は
    (c)tert-ブチル、シアノ置換イソプロピル、ピリジニル、若しくはアルキル置換ヘテロシクロアルキル
    である、請求項25の方法。
  27. 有機基質には、ヘテロアリール部分が含まれる、請求項25又は26の方法。
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