JPH075012A - 質量流量計 - Google Patents

質量流量計

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JPH075012A
JPH075012A JP14813193A JP14813193A JPH075012A JP H075012 A JPH075012 A JP H075012A JP 14813193 A JP14813193 A JP 14813193A JP 14813193 A JP14813193 A JP 14813193A JP H075012 A JPH075012 A JP H075012A
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JP
Japan
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pickup
straight pipe
output signal
tube
outflow side
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JP14813193A
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Makoto Nishimura
誠 西村
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は塗装用ロボットのアーム等の可動部
の回転運動によるノイズをキャンセルできるよう構成し
た質量流量計を提供することを目的とする。 【構成】 質量流量計10は塗装用ロボット1の第2ア
ーム5の設置される。質量流量計10は、センサチュー
ブ35の流入側にピックアップ37aと38aとを有
し、センサチューブ35の流出側にピックアップ37b
と38bとを有し、流入側のピックアップ37aの出力
信号Saからピックアップ38aの出力信号Scを減算
した減算信号Sa−Scと、流出側のピックアップ37
bの出力信号Sbからピックアップ38bの出力信号S
dを減算した減算信号Sb−Sdとの位相差を求めるこ
とにより流量を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は質量流量計に係り、特に
可動部分に設置されるよう構成された質量流量計に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えばコンベヤ等により搬送されるワー
クに塗装を施す塗装ラインにおいては、コンベヤの近傍
に塗装用ロボットが設置され自動的に塗装作業が行われ
るようになっている。塗装用ロボットはアーム先端に取
付けられた塗装ガンを予めティーチングされた塗装プロ
グラムにしたがって動作させ、ワーク表面に塗装を施
す。このような塗装用ロボットを用いて自動的に塗装す
るに際して、ワーク表面に吹き付けられる塗料の吐出量
が一定になるように、即ち塗装膜が均一となるように要
望されており、塗装ガンへ供給される塗料をより高精度
に制御することが考えられている。
【0003】従来の塗装用ロボット装置では、塗料を供
給する塗料供給ユニットと塗装用ロボットのアーム先端
に設けられた塗装ガンとを接続する塗料チューブとの間
に塗料供給量を計測する流量計を設け、流量計からの計
測信号に基づいて塗料送出用ポンプを制御して塗装ガン
からの噴霧される塗料の吐出量を調整していた。そし
て、流量計としては例えば計測精度の高いコリオリ式の
質量流量計が適用され、塗料の吐出量がより高精度に制
御される構成となっている。
【0004】この種の質量流量計では、塗料が流れるセ
ンサチューブを振動させたときに生ずるコリオリ力が流
量に比例し、センサチューブの流入側と流出側とでコオ
リオ力の作用方向が逆向きになるため、その位相差より
流量が計測される構成となっている。従って、上記のよ
うなコリオリ式の質量流量計では、センサチューブに外
部振動が伝播すると検出信号にノイズが生ずるため、従
来はセンサチューブに外部振動が伝わらないように質量
流量計を塗装用ロボットから離れた床面上等に固定して
質量流量計の計測精度を維持していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記従来の
塗装用ロボット装置では、質量流量計が塗装ガンより離
れた床面等の場所に設けられているため、塗装ガンから
質量流量計までの塗料チューブが長く、しかも塗料チュ
ーブには上記塗装ガンの動作を妨げないように弾性を有
するゴム製チューブ等が使用されているので、ポンプで
圧送された塗料の圧力により塗料チューブ内の通路断面
積が半径方向に拡がりやすかった。そのため、例えば塗
装ガンが空気供給停止により塗料噴霧オフになった後も
余剰塗料が送出されるため、塗料チューブ内の通路が塗
料圧力により拡径されて半径方向に膨張する。よって、
塗装が終了しているにも拘わらず質量流量計のセンサチ
ューブ内を塗料が流れることになり、質量流量計は塗装
終了後も塗料の流量計測値を出力し続ける。
【0006】又、塗装ガンが塗装開始するときは、当初
塗装ガンと質量流量計とを接続する塗料チューブ内に圧
送された余剰塗料が塗装ガンより噴霧されるため、しば
らくの間質量流量計のセンサチューブ内を塗料が流れ
ず、塗装が開始されているにも拘わらず、質量流量計は
流量ゼロを出力してしまう。そのため、従来は質量流量
計の応答性が悪く、計測値が実際に塗装ガンから吐出さ
れる塗料の流量と異なってしまい、ワーク表面の塗装膜
が均一な所定膜厚となるようにポンプ及び塗装ガンのオ
ン、オフ動作を正確に制御することが難しかった。
【0007】そこで、本出願人は上記問題を解決するた
め塗装ガンが設けられた塗装用ロボットのアームに上記
構成の質量流量計を設置した構成を特願平3−2523
16号により提案した。
【0008】しかるに、塗装用ロボットのアームに質量
流量計を設置した場合、アームが左右方向,上下方向の
各方向に動作する際に上記センサチューブにコリオリ力
が作用する。従って、センサチューブのコリオリ力によ
る変位を検出するピックアップの出力にアーム動作に伴
うノイズが重畳されてしまい、計測精度が低下してしま
うといった課題がある。
【0009】即ち、アームの回転運動により生ずるセン
サチューブの変位は、被測流体の流れによる変位と同じ
方向で同一周期,同一位相で起きるため、これを分離さ
せることは難しい。しかし、アームの回転運動によるセ
ンサチューブの変位と被測流体の流れによる変位とは、
夫々J字状に曲げられたセンサチューブの異なる位置で
大きくなるため、この違いに着目してアームの回転運動
によるセンサチューブの変位をキャンセルすることが考
えられている。
【0010】つまり、センサチューブはJ字状に曲げら
れた流入側のチューブと流出側のチューブとを接続して
なり、流入側,流出側の直管部分に被測流体の流れによ
る変位を検出する第1,第2のピックアップを設けると
ともに、直管部分の先端より曲げられた曲部分にアーム
の回転運動による変位を検出する第3,第4のピックア
ップを設けた構成の質量流量計が開発されつつある。そ
して、第1のピックアップの信号と第2のピックアップ
の信号とを加算した出力と、第3のピックアップの信号
と第4のピックアップの信号とを加算した出力との位相
差より流量を算出する。
【0011】ところが、上記のように第1のピックアッ
プの信号と第2のピックアップの信号とを加算し、第3
のピックアップの信号と第4のピックアップの信号とを
加算してアームの回転運動による変位をキャンセルする
ことができたが、例えばセンサチューブを曲げ加工する
際の加工誤差等によりJ字状に曲げられた流入側のチュ
ーブと流出側のチューブとが対称な形状に製作されてい
ないとアームの回転運動による変位をキャンセルするこ
とができないといった課題が生じた。
【0012】そこで、本発明は上記課題を解決した質量
流量計を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、流
入路又は流出路に連通し平行に延在する一対の直管部
と、該直管部の先端よりU字状に曲げられた曲部と、該
一対の曲部の端部を接続する接続部とを有し、流入側の
直管部から流入された被測流体が該曲部及び接続部を通
過して流出側の直管部より流出するように形成されたセ
ンサチューブと、該センサチューブの一対の直管部を近
接又は離間方向に振動させる加振器と、該加振器により
加振されたセンサチューブ内を流れる被測流体の流量に
応じて発生するコリオリ力による前記一対の直管部の夫
々の変位を検出する第1,第2のピックアップと、前記
センサチューブの一対の曲部の夫々の変位を検出する第
3,第4のピックアップと、流入側の前記第1のピック
アップの出力信号から流入側の前記第3のピックアップ
の出力信号を減算するように接続し、且つ流出側の前記
第2のピックアップの出力信号から流出側の前記第4の
ピックアップの出力信号を減算するように接続し、前記
第1,第2のピックアップの出力信号に発生したノイズ
を除去するノイズ除去手段と、よりなることを特徴とす
る。
【0014】又、本発明の請求項2は、前記ノイズ除去
手段が、流入側の直管部に設けられた前記第1のピック
アップと流入側の曲部に設けられた前記第3のピックア
ップとを逆極性で直列接続し、流出側の直管部に設けら
れた前記第2のピックアップと流出側の曲部に設けられ
た前記第4のピックアップとを逆極性で直列接続してな
ることを特徴とする。
【0015】
【作用】上記請求項1によれば、流入側の第1のピック
アップの出力信号から流入側の第3のピックアップの出
力信号を減算するように接続し、且つ流出側の第2のピ
ックアップの出力信号から流出側の第4のピックアップ
の出力信号を減算するように接続し、第1,第2のピッ
クアップの出力信号に発生したノイズを除去することが
できるので、流入側の出力信号に発生したノイズは流入
側で検出された非振動部分で検出された出力信号により
キャンセルされ、流出側の出力信号に発生したノイズは
流出側で検出された非振動部分で検出された出力信号に
よりキャンセルされ、加工誤差等によりセンサチューブ
の形状が流入側と流出側とで対称でない場合でも第1,
第2のピックアップの出力信号に発生したノイズを除去
することが可能となる。
【0016】又、請求項2によれば、流入側の直管部に
設けられた第1のピックアップと流入側の曲部に設けら
れた第3のピックアップとを直列接続し、流出側の直管
部に設けられた第2のピックアップと流出側の曲部に設
けられた第4のピックアップとを直列接続することによ
り、センサチューブの形状が流入側と流出側とで対称で
ない場合でも第1,第2のピックアップの出力信号に発
生したノイズを除去することが可能となる。
【0017】
【実施例】図1及び図2に本発明になる質量流量計の一
実施例が適用された塗装用ロボット装置を示す。
【0018】両図中、塗装用ロボット1は多関節型のロ
ボットであり、大略基台2と、基台2上に設けられた旋
回テーブル3と、旋回テーブル3上に起立する第1アー
ム4と、第1アーム4の上端より水平方向に延出する第
2アーム5とよりなる。第2アーム5の先端には手首部
6が設けられ、この手首部6には塗装ガン7が取付けら
れている。第2アーム5は後端部が第1アーム4上端に
回動自在に支承されている。
【0019】8は塗料供給ユニットで、例えば弾性を有
するゴム性の塗料チューブ9a,9bを介して塗装ガン
7と接続され、後述するように塗料を塗装ガン7に供給
する。
【0020】10はコリオリ式の質量流量計で、塗料チ
ューブ9aと9bとの間に介在し、且つ第2アーム5の
上面5aにベルト11,12により固定され、塗料チュ
ーブ9aを流れる塗料の流量を計測する。質量流量計1
0は塗装ガン7になるべく近接した位置となるように第
2アーム5に取付けられているので、塗装ガン7までの
距離が短い。よって、質量流量計10から引き出され塗
装ガン7との間を接続する塗料チューブ9aが従来より
も大幅に短くなり、質量流量計10は塗装ガン7のオ
ン、オフによる塗料の流量変化を応答性良く計測でき
る。
【0021】14は塗装用ロボット1を制御する制御装
置で、ワークの種類に応じた塗装プログラムが入力され
ている。
【0022】15は切替バルブ制御部で、後述するよう
に制御装置14から出力された塗装プログラムの指令に
より塗料供給ユニット8の各バルブへ開又は閉信号を出
力する。塗装用ロボット1は被塗物としてのワーク21
がコンベヤ22により塗装開始位置に到着すると、制御
装置14からの指令に基づいてそのワーク形状に応じた
塗装動作を行いながら塗装ガン7より塗料を噴霧する。
【0023】又、図2に示す如く、塗料供給ユニット8
は、夫々色の異なる塗料が給送される複数の色替バルブ
161 〜168 が並列に配設された色替バルブユニット
16と、色替バルブユニット16から吐出された塗料の
供給圧力を所定圧力に減圧するレギュレータ17と、レ
ギュレータ17からの塗料を加圧して圧送するギヤポン
プ18と、ギヤポンプ18からの塗料又はパージ用のシ
ンナ、空気源19からのエアを切替えるバルブ201
203 が並列に配設された洗浄バルブユニット20とよ
りなる。
【0024】従って、塗装動作時は、色替バルブユニッ
ト16の指定された塗装色に対応する一のバルブが開弁
し、塗料が塗料チューブ25へ吐出される。
【0025】塗料チューブ25には色替バルブユニット
16及びレギュレータ17、ギヤポンプ18、洗浄バル
ブユニット20が配設されており、色替バルブユニット
16により選択された一の塗料がこれらの機器を介して
塗料チューブ9bへ圧送される。
【0026】尚、色替バルブ制御部15は色替バルブユ
ニット16の各バルブ161 〜16 8 を開閉制御すると
ともに、質量流量計10から出力された流量信号に応じ
てギヤポンプ18の駆動部18aに回転制御信号を出力
する。又、洗浄バルブユニット20は、色替バルブ制御
部15からの制御信号により塗装動作時塗装用のバルブ
20が開弁し、例えばA色からB色に色替えするとき一
旦バルブ201 が閉弁する。このバルブ201 が閉弁し
ている間にシンナ用のバルブ202 、エアパージ用のバ
ルブ203 が順次一定時間開弁し、塗料チューブ9a,
9b、質量流量計10及び塗装ガン7の残留塗料をパー
ジする。その後、次のB色のバルブ16 2 が開弁し、且
つ洗浄バルブユニット20のバルブ201 が開弁し塗装
作業が再開される。
【0027】又、塗装ガン7はエアの供給により塗料チ
ューブ9bからの塗料を霧化してワーク21に吹き付け
る。そのため、塗装ガン7には空気源19からのエアを
給送するエアチューブ23が接続され、このエアチュー
ブ23には塗装ガン7の塗装動作をオン、オフするバル
ブ24が配設されている。
【0028】ここで、上記質量流量計10の構成につい
て説明する。
【0029】図3,図4に示す如く、質量流量計10は
大略流量計測部32と、流量計測部32を弾力的に支持
する防振部材34とよりなる。
【0030】流量計測部32はセンサチューブ35、一
対の加振器36a,36b、流量計測用のピックアップ
37a,37b、ノイズ検出用のピックアップ38a,
38bを有し、これらが箱状のケース31内に収納され
ている。ケース31の両側部開口には蓋39,40が嵌
合し固定されている。又、両側の蓋39,40はケース
31の底面側より折曲されたブラケット41にボルト4
2を介して締結されている。ケース31の底部には蓋3
9と40との間に横架された支柱57を支持する底板3
3が設けられている。
【0031】塗装ガン7側に設けられた蓋40には流入
側の塗料チューブ9bが接続される流入口44と流出側
の塗料チューブ9aが接続される流出口45とが穿設さ
れている。
【0032】センサチューブ35は、塗装用ロボット1
の側方からみるとJ字状(図3参照)に形成されてお
り、第2アーム5の長手方向の軸線5b(1点鎖線で示
す)と平行に延在する流入側の直管部35a、流出側の
直管部35bと、直管部35a,35bの先端よりU字
状に湾曲した曲部35c,35dと、曲部35c,35
dとを接続するU字状の接続部35eとよりなる。又、
流入側の直管部35aの端部は流入口44に連通する孔
に嵌合する。流出側の直管部35bは端部が流出口45
に連通する孔に嵌合する。
【0033】このように、質量流量計10は直管部35
a,35bが第2アーム5の長手方向の軸線5bと平行
となる向きに延在形成されるように取付けられているた
め、第2アーム5に邪魔にならないようにコンパクトに
設けられており、塗装動作を妨げないように設けられて
いる。又、流量計測時、質量流量計10は塗装動作に伴
う上下方向の外部振動が防振部材34により流量計測部
32に伝播することを防止されるとともに、水平方向
(A方向)の外部振動が生じてもピックアップ37a,
37bの出力の位相差を検出する際水平方向の外部振動
はキャンセルされる。
【0034】53はコネクタで、蓋40の上部に固着さ
れ、内部には加振器36a,36b及びピックアップ3
7a,37b,38a,38bからの複数のコード54
が引き込まれている。加振器36a,36bは直管部3
5a,35bの先端部分に設けられ、実質電磁ソレノイ
ドと同様な構成であり、センサチューブ35の直管部3
5a,35bの下端に設けられたマグネット(図示せ
ず)と、マグネットをアーム5の移動方向(A方向)に
駆動するコイル(図示せず)とよりなる。
【0035】又、ピックアップ37a,37bは加振器
36a,36bにより加振される直管部35a,35b
に設けられている。ピックアップ37a,37bは、加
振器36a,36bと同様な構成であり、マグネット3
7a1 ,37b1 と、マグネット37a1 ,37b1
の相対変位に応じた電圧を発生する筒状のコイル37a
2 ,37b2 とよりなり、直管部35a,35bのコリ
オリ力によるA方向の変位を検出する。
【0036】又、ピックアップ38a,38bは加振器
36a,36bの上方に位置し、加振器36a,36b
により加振されない非振動部分である曲部35c,35
dに設けられている。ピックアップ38a,38bは、
マグネット38a1 ,38b 1 と、マグネット38
1 ,38b1 との相対変位に応じた電圧を発生する筒
状のコイル38a2 ,38b2 とよりなり、曲部35
c,35dのアーム回動動作によるA方向の変位を検出
する。
【0037】55は第1のサポート板で、直管部35
a,35bの端部が貫通し、且つろう付け等により直管
部35a,35b外周に固着されている。56は第2の
サポート板で、接続部35eと曲部35c,35dとの
間に装架され接続部35eの両端を保持するよう固着さ
れている。又、上記ピックアップ38a,38bのコイ
ル38a2 ,38b2 は、第2のサポート板56により
保持されている。
【0038】従って、加振器36a,36bにより直管
部35a,35bがA方向に加振されると、直管部35
a,35bは第1のサポート板55を支点とし、曲部3
5c,35dは第2のサポート板56を支点としてA方
向に振動する。このように質量流量計10はセンサチュ
ーブ35の直管部35a,35bがアーム5の旋回方向
(A方向)すなわち水平方向に振動するため、塗装用ロ
ボット1の塗装動作時アーム5の旋回動作による外部振
動の影響を受けにくい。
【0039】そして、ピックアップ37a,37bは振
動する直管部35a,35b内を流れる流量に比例した
コリオリ力による水平方向(A方向)の変位を検出する
ため、外部信号の上下方向成分を検出せず流量に応じて
直管部35a,35bの変位を正確に検出する。
【0040】57は前記センサチューブ35、加振器3
6a,36b、ピックアップ37a,37bを支持する
支柱で、蓋39と40との間に第2アーム5の長手方向
の軸線5bと平行となるように設けられている。
【0041】上記構成になる流量計測部32は4個の防
振部材34に支持された底板33上に横向きに取付けら
れている。防振部材34は弾性を有するゴム製であり、
内部が空気ばね構造になっており、材質自体の弾性とと
もに内部の空気圧力によりアーム5から伝播される振動
を弾力的に吸収する。
【0042】58は取付板で、防振部材34に対し一体
的に固定されている。又、取付板58は前述したベルト
11,12により第2アーム5に固定される。
【0043】塗装時塗装ガン7に供給される塗料の流量
を計測する流量計測時は、前述の如く加振器36a,3
6bがセンサチューブ35の直管部35a,35bを水
平方向(A方向)に加振し、一対の直管部35a,35
bが互いに近接又は離間するように水平方向(A方向)
に振動する。被測流体としての塗料はこのように振動す
るセンサチューブ35の直管部35aに流入し曲部35
c、接続部35e、曲部35d、直管部35bを通過し
て流出口45より下流側の塗料チューブ9aへ流出す
る。直管部35a,35bでは流量に比例した大きさの
コリオリ力が発生し、流入側と流出側では逆向きのコリ
オリ力が発生する。
【0044】これにより、直管部35aと35bとでは
時間的な遅れが生じ、これがピックアップ37aの出力
信号とピックアップ37bの出力信号との位相差となっ
て検出される。尚、流量計測の原理についての詳細は同
出願人により先に出願された例えば特開昭63−262
526号のものと同じなのでここでは省略する。
【0045】ところが、上記構成になる質量流量計10
には塗装用ロボット1の塗装動作に伴う振動が伝播され
る。
【0046】しかるに、本実施例では流量計測部32の
底部に上記空気ばね構造の防振部材34が設けられてい
るので、第2アーム5からの上下方向の外部振動は防振
部材34の空気圧及び防振部材34自体の弾性により弾
力的に吸収される。従って、流量計測部32には外部信
号(主に上下方向振動成分)が伝播せず、防振部材34
により外部振動が良好に絶縁される。
【0047】又、外部振動の水平方向成分(A方向)が
ケース31、底板33、支柱57等に伝播しても、セン
サチューブ35の直管部35a,35bが第2アーム5
の旋回方向である水平方向に加振され、ピックアップ3
7a,37bはA方向に発生するコリオリ力による直管
部35の位相差を検出するため、外部振動の影響が相殺
されて流量計測することができる。そのため、質量流量
計10は塗装動作する第2アーム5上に設置された状態
でも流量を正確に計測できる。
【0048】従って、切替バルブ制御部15は質量流量
計10から出力された流量信号に基づきギヤポンプ18
の回転数を制御して塗装ガン7から噴霧される塗料の吐
出量を一定にする。これにより、ワーク21の吹き付け
られた塗装膜の膜厚がより均一となり高品質の塗装が可
能となる。
【0049】上記のように塗装用ロボット1の第2アー
ム5上に質量流量計10を設置した場合、質量流量計1
0は塗装用ロボット1の塗装動作により前後方向への直
線運動の加速度と、第2アーム5の回動による上下方向
及び左右方向への旋回運動の加速度を受けることにな
る。
【0050】しかし、第2アーム5が前後方向に直線運
動すると、センサチューブ35の直管部35a,35b
の長手方向に加速度が作用するので、質量流量計10の
計測動作には影響しない。ところが、第2アーム5が軸
回りの回転運動すると、センサチューブ35の直管部3
5a,35bに流量計測方向のコリオリ力と同じ方向の
加速度が作用するため、質量流量計10は誤計測してし
まう。
【0051】センサチューブ35の微小部分(長さΔ
L,質量Δm)に作用するコリオリ力ΔFcは、次式
(1)で表される。
【0052】 Fc=−2Δm(v×ω) … (1) 但し、vは微小部分の振動の速度、ωは回転角速度であ
る。
【0053】x,y,z軸の各軸回りの回転により上記
センサチューブ35に作用するコリオリ力は、図5
(A)乃至(C)に示すようになる。このうち、図5
(A)に示すx軸回りの回転運動(第2アーム5を上下
方向に旋回)の場合、コリオリ力の作用方向がセンサチ
ューブ35の軸方向になるため、センサチューブ35の
変形は少なくピックアップ37a,37bの出力への影
響もほとんどない。
【0054】又、図5(B)に示すy軸回りの回転運動
の場合、z軸方向のコリオリ力が作用するとともにx方
向にもコリオリ力が作用する。又、図5(C)に示すz
軸回りの回転運動(第2アーム5を左右方向に旋回)の
場合、y軸方向にコリオリ力が作用する。
【0055】従って、第2アーム5がy軸回りの回転運
動した場合に生ずるx方向のコリオリ力は、被測流体が
センサチューブ35内を流れる流量に比例して生ずるコ
リオリ力と同一方向、同一周期、同一位相である。その
ため、流量計測時に流量に比例したコリオリ力に第2ア
ーム5の回転運動により生じたコリオリ力がノイズとし
て重畳されてしまう。
【0056】上記第2アーム5の回転運動により生じた
センサチューブ35の変形は、図5(B)に示すy軸回
りの回転運動の場合のようにx方向のコリオリ力により
生ずる変形と同一方向、同一周期、同一位相で起きる
が、図6(A)(B)に示すように被測流体の流れによ
るセンサチューブ35の変形位置と第2アーム5のy軸
回りの回転運動によるセンサチューブ35の変形位置と
が異なる。そのため、本実施例では、この変形位置の違
いを利用して第2アーム5のy軸回りの回転運動による
コリオリ力をキャンセルすることが可能になる。
【0057】即ち、センサチューブ35の直管部35
a,35bには流量計測用のピックアップ37a,37
bが設けられ、センサチューブ35の曲部35c,35
dにはノイズ検出用のピックアップ38a,38bが設
けられている。そして、図7に示すように流入側の直管
部35aに設けられたピックアップ37aは、流入側の
曲部35cに設けられたピックアップ38aと逆極性と
なるように直列接続され、流出側の直管部35bに設け
られたピックアップ37bは、流出側の曲部35dに設
けられたピックアップ38bと逆極性となるように直列
接続されている。
【0058】従って、流入側のピックアップ37aの出
力信号Saからピックアップ38aの出力信号Scを減
算されてSa−Scの信号が流入側の変位検出信号とし
て出力される。又、流出側のピックアップ37bの出力
信号Sbからピックアップ38bの出力信号Sdを減算
されてSb−Sdの信号が流出側の変位検出信号として
出力される。そのため、比較的簡単な回路構成の変更に
より、後述するようにセンサチューブ35の形状が流入
側と流出側とで対称でない場合でもピックアップ37
a,37bの出力信号に発生したノイズを除去すること
ができる。
【0059】各ピックアップ37a,37b,38a,
38bにより検出される出力信号は次式(2)〜(5)
のように表せる。
【0060】 X1 sinωt+(x1 +x’)cosωt … (2) X1 sinωt−(x1 +x’)cosωt … (3) X2 sinωt+(x2 +x’)cosωt … (4) X2 sinωt−(x2 +x’)cosωt … (5) 但し、X1 はピックアップ37a,37bの取り付け位
置におけるセンサチューブ35の共振振幅、X2 はピッ
クアップ38a,38bの取り付け位置におけるセンサ
チューブ35の共振振幅、x1 は被測流体の流れによる
ピックアップ37a,37bの取り付け位置におけるセ
ンサチューブ35の共振振幅、x2 は被測流体の流れに
よるピックアップ38a,38bの取り付け位置におけ
るセンサチューブ35の共振振幅、x’は第2アーム5
のy軸回りの回転運動による各ピックアップ37a,3
7b,38a,38bの取り付け位置におけるセンサチ
ューブ35の共振振幅、である。
【0061】従来はピックアップ37aの出力信号とピ
ックアップ37bの出力信号との位相差より被測流体の
質量流量を得ていたため、第2アーム5のy軸回りの回
転運動による出力x’を誤差として含んでいた。つま
り、ピックアップ37aの出力信号とピックアップ37
bの出力信号との位相差θは、次式(6)のようにx’
を含む形で表される。
【0062】 θ≒2(x1 +x’)/x1 … (6) 上記のようなロボット搭載形の質量流量計10では、流
入側のピックアップ37aの出力信号Saからピックア
ップ38aの出力信号Scを減算した減算信号Sa−S
cと、流出側のピックアップ37bの出力信号Sbから
ピックアップ38bの出力信号Sdを減算した減算信号
Sb−Sdとの位相差を求めることにより流量が算出さ
れる。これにより第2アーム5のy軸回りの回転運動に
よる出力x’がキャンセルされ、誤出力の発生を抑える
ことができる。
【0063】流入側の減算信号Sa−Sc、流出側の減
算信号Sb−Sdは次式(7)(8)で表せる。
【0064】 (X1 −X2 )sinωt+(x1 −x2 )cosωt … (7) (X1 −X2 )sinωt−(x1 −x2 )cosωt … (8) そして、流入側の減算信号Sa−Scと流出側の減算信
号Sb−Sdとの位相差は、次式(9)で表せる。
【0065】 θ≒2(x1 −x2 )/(X1 −X2 ) … (9) 従って、上記(6)式の位相差に比べて出力が小さくな
るが、第2アーム5のy軸回りの回転運動による出力
x’がキャンセルすることができる。そのため、例えば
センサチューブ35を曲げ加工する際の加工誤差等によ
りJ字状に曲げられた流入側のチューブと流出側のチュ
ーブとが対称な形状に製作されていない場合でも、第2
アーム5のy軸回りの回転運動による誤出力をキャンセ
ルして被測流体の流量に比例したコリオリ力による出力
のみの位相差を求めることができる。
【0066】尚、上記実施例では、コリオリ式の質量流
量計10を第2アーム5に設けたが、これに限らず、例
えば第1アーム4に質量流量計10を設ける構成として
も良いのは勿論である。
【0067】
【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項1によれ
ば、流入側の第1のピックアップの出力信号から流入側
の第3のピックアップの出力信号を減算するように接続
し、且つ流出側の第2のピックアップの出力信号から流
出側の第4のピックアップの出力信号を減算するように
接続し、第1,第2のピックアップの出力信号に発生し
たノイズを除去することができるため、流入側の出力信
号に発生したノイズを流入側で検出された非振動部分で
検出された出力信号によりキャンセルでき、流出側の出
力信号に発生したノイズを流出側で検出された非振動部
分で検出された出力信号によりキャンセルすることがで
きる。従って、センサチューブの加工誤差等によりセン
サチューブの形状が流入側と流出側とで対称でない場合
でも第1,第2のピックアップの出力信号に発生したノ
イズを除去することができるので、より正確な流量計測
を行うことができる。
【0068】又、請求項2によれば、流入側の直管部に
設けられた第1のピックアップと流入側の曲部に設けら
れた第3のピックアップとを直列接続し、流出側の直管
部に設けられた第2のピックアップと流出側の曲部に設
けられた第4のピックアップとを直列接続したため、比
較的簡単な回路構成の変更によりセンサチューブの形状
が流入側と流出側とで対称でない場合でも第1,第2の
ピックアップの出力信号に発生したノイズを除去するこ
とができる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる塗装用ロボット装置の一実施例を
示す斜視図である。
【図2】塗料供給ユニット及び塗料給送経路の構成図で
ある。
【図3】アーム上の質量流量計を拡大して示す縦断面図
である。
【図4】質量流量計を上方から見た横断面図である。
【図5】センサチューブの各軸回りの回転運動によるコ
リオリ力を説明するための模式図である。
【図6】センサチューブに発生する流れによる変形と回
転による変形の発生位置を示す図である。
【図7】第1乃至第4のピックアップの接続を説明する
ための回路図である。
【符号の説明】
1 塗装用ロボット 4 第1アーム 5 第2アーム 7 塗装ガン 8 塗料供給ユニット 9a,9b 塗料チューブ 10 質量流量計 14 制御装置 15 切替バルブ制御部 32 流量計測部 34 防振部材 35 センサチューブ 36a,36b 加振器 37a,37b,38a,38b ピックアップ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入路又は流出路に連通し平行に延在す
    る一対の直管部と、該直管部の先端よりU字状に曲げら
    れた曲部と、該一対の曲部の端部を接続する接続部とを
    有し、流入側の直管部から流入された被測流体が該曲部
    及び接続部を通過して流出側の直管部より流出するよう
    に形成されたセンサチューブと、 該センサチューブの一対の直管部を近接又は離間方向に
    振動させる加振器と、 該加振器により加振されたセンサチューブ内を流れる被
    測流体の流量に応じて発生するコリオリ力による前記一
    対の直管部の夫々の変位を検出する第1,第2のピック
    アップと、 前記センサチューブの一対の曲部の夫々の変位を検出す
    る第3,第4のピックアップと、 流入側の前記第1のピックアップの出力信号から流入側
    の前記第3のピックアップの出力信号を減算するように
    接続し、且つ流出側の前記第2のピックアップの出力信
    号から流出側の前記第4のピックアップの出力信号を減
    算するように接続し、前記第1,第2のピックアップの
    出力信号に発生したノイズを除去するノイズ除去手段
    と、 よりなることを特徴とする質量流量計。
  2. 【請求項2】 前記ノイズ除去手段は、流入側の直管部
    に設けられた前記第1のピックアップと流入側の曲部に
    設けられた前記第3のピックアップとを逆極性で直列接
    続し、流出側の直管部に設けられた前記第2のピックア
    ップと流出側の曲部に設けられた前記第4のピックアッ
    プとを逆極性で直列接続してなることを特徴とする請求
    項1の質量流量計。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0927876A2 (en) * 1998-01-02 1999-07-07 Graco Inc. Compensation of coriolis meter motion induced signal
JP2013212280A (ja) * 2012-04-02 2013-10-17 Unicharm Corp 適用装置及び適用方法

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