JPH0750065Y2 - ボルト供給ずれ検出装置 - Google Patents

ボルト供給ずれ検出装置

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JPH0750065Y2
JPH0750065Y2 JP14092789U JP14092789U JPH0750065Y2 JP H0750065 Y2 JPH0750065 Y2 JP H0750065Y2 JP 14092789 U JP14092789 U JP 14092789U JP 14092789 U JP14092789 U JP 14092789U JP H0750065 Y2 JPH0750065 Y2 JP H0750065Y2
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【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、ボルトを被溶接部材に抵抗溶接する装置など
に好適に用いられるボルト供給ずれ検出装置に関するも
のである。
従来の技術 ボルトのねじ部が被供給部材に形成された供給穴内へ挿
入されるとともに、そのボルトに設けられたその供給穴
より大きい係合部がその供給穴の開口部と係合させられ
るように、ボルトを被供給部材に供給する装置が、例え
ばそのボルトを被溶接部材(被供給部材に対応)に抵抗
溶接する溶接装置等に用いられている。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、このようにしてボルトを被供給部材に供
給する場合、ねじ部のねじが供給穴の開口部に引っ掛か
って正しく供給されないことがある。このため、例えば
前記溶接装置においては、上部電極がボルトの係合部お
よび被溶接部材を下部電極との間で狭圧する際に、その
ねじ部のねじを潰しながらボルトを供給穴内に押し込
み、そのまま溶接してしまうことがあった。
本考案は以上の事情を背景として為されたもので、その
目的とするところは、ボルトが被供給部材に正しく供給
されたか否かを検出するボルト供給ずれ検出装置を提供
することにある。
課題を解決するための手段 かかる目的を達成するために、本考案は、ボルトのねじ
部が被供給部材に形成された供給穴内へ挿入されるとと
もに、そのボルトに設けられた該供給穴より大きい係合
部がその供給穴の開口部と係合させられるように、その
ボルトがその被供給部材に正しく供給されたか否かを検
出するための装置であって、(a)前記被供給部材に前
記ボルトが正しく供給された場合のそのボルトの軸方向
における前記係合部側にその軸方向の移動可能に配設さ
れた当接部材と、(b)その当接部材を予め定められた
退避位置から前記ボルトに接近する方向へ移動させる駆
動手段と、(c)前記当接部材が前記退避位置から移動
させられたことを検知する第1の検知手段と、(d)前
記ボルトが正しく供給された状態における前記係合部に
当接する位置まで前記当接部材が移動させられたことを
検知する第2の検知手段と、(e)前記第1の検知手段
による検知から、前記当接部材が前記退避位置から正し
く供給された前記ボルトの係合部に当接する位置まで前
記駆動手段によって移動させられる場合より僅かに長い
予め定められた一定時間を経過する前に、前記第2の検
知手段による検知が為されたか否かにより、前記ボルト
が正しく供給されたか否かを判断する判断手段とを有す
ることを特徴とする。
ここで、本考案が前記ボルトを被供給部材に溶接する溶
接装置に適用される場合、すなわち、前記被供給部材は
位置固定の下部電極上に配置される被溶接部材の場合に
は、その下部電極との間に前記被溶接部材および前記係
合部を挟圧して溶接する上部電極を前記当接部材として
利用するとともに、前記駆動手段を、上記上部電極を駆
動するエアシリンダと、そのエアシリンダに溶接時より
も低圧の圧力エアを供給する切換弁および減圧弁を備え
たエア回路とから構成することが望ましい。溶接時より
も低圧の圧力エアを供給するのは、ねじ部が供給穴開口
部に引っ掛かっている場合に、上部電極がそのボルトの
係合部に当接させられることによりその下降が停止する
か、或いはねじ部のねじを潰しつつ下降する場合でもそ
の移動速度が遅くなるようにするためである。
作用および考案の効果 このようなボルト供給ずれ検出装置においては、被供給
部材にボルトが供給された後、当接部材が退避位置から
駆動手段によりボルトに向かって移動させられるととも
に、その当接部材が退避位置から移動させられたことが
第1の検知手段によって検知される。そして、その第1
の検知手段による検知から予め定められた一定時間を経
過する前に第2の検知手段による検知が為されたか否か
により、ボルトが正しく供給されているか否かが判断手
段によって判断される。
すなわち、上記一定時間は、ねじ部が供給穴内に挿入さ
れるとともに係合部がその供給穴の開口部と係合するよ
うにボルトが正しく供給されている場合に、前記当接部
材が前記退避位置から上記係合部に当接する位置まで前
記駆動手段によって移動させられる場合より僅かに長い
時間であり、第2の検知手段は、上記正しく供給された
ボルトの係合部に当接する位置まで前記当接部材が移動
させられたことを検知するものであるため、ボルトが正
しく供給されている場合には上記一定時間を経過する前
に第2の検知手段による検知が為され、正しく供給され
ている旨の判断が為されるのである。
また、上記一定時間を経過しても第2の検知手段による
検知が為されない時は、ボルトのねじ部が被供給部材の
供給穴開口部に引っ掛かっていて、上記当接部材の移動
がそのボルトに当接することによって阻止されるか、或
いはねじ部のねじを潰しながらボルトを供給穴内に無理
に押し込むために当接部材の移動速度が遅くなった場合
であり、この場合にはボルトが正しく供給されていない
旨の判断が為される。
なお、ねじ部が開口部に引っ掛かっている場合でも、当
接部材が係合部に当接させられることによってねじ部が
供給穴内に簡単に挿入された場合には、当接部材の移動
速度に変化はなく上記一定時間内に第2の検知手段によ
る検知が為されるため、ボルトが正しく供給されている
旨の判断が為されるが、ボルトは正常に供給された状態
とされ且つねじ部のねじも潰れていないため、その後の
工程において何の不都合もないのである。
このように、本考案のボルト供給ずれ検出装置によれ
ば、ボルト供給の良否が自動的に検出されるため、例え
ば後工程でねじ部のねじが潰れたボルトを被供給部材に
溶接してしまう等の問題がないとともに、これを防止す
るために作業者がボルトの供給状態を監視したりする必
要もないのである。また、本考案では当接部材の移動時
間に基づいてボルト供給の良否を判断するようになって
いるため、第2の検知手段による検知が為されたか否か
によって良否を判断する場合に比較して、当接部材が途
中で動かなくなった場合は勿論、ねじ部のねじを潰しな
がら移動した場合でも供給不良と判断される利点があ
る。
ここで、前記一定時間を、正常供給時における当接部材
の移動時間よりも僅かに長い時間に設定するのは、駆動
手段による移動速度誤差や係合部の寸法誤差、或いは第
1,第2の検知手段の検知精度や検知のタイミングなどに
より、当接部材の移動時間が大き目に測定された場合で
も、異常判断が為されるのを防止するためであり、その
ような誤差や精度等を考慮して上記一定時間は定められ
る。
また、前記駆動手段の駆動力は、ボルトのねじ部が被供
給部材の供給穴開口部に引っ掛かっている場合に、当接
部材の移動がそのボルトに当接することによって阻止さ
れるか、或いはねじ部のねじを潰しながらボルトを供給
穴内に無理に押し込む場合でも、その抵抗によって当接
部材の移動速度が遅くなり、移動時間がボルトの正常供
給時の場合に比較して長くなるように定められる。
一方、ボルトを被溶接部材に溶接する溶接装置におい
て、ボルトの供給ずれを検出するために本考案を適用す
るに際して、当接部材として上部電極を利用するととも
に、その上部電極を駆動するエアシリンダと、そのエア
シリンダに溶接時よりも低圧の圧力エアを供給する切換
弁および減圧弁を備えたエア回路とから駆動手段を構成
した場合には、溶接装置の一部が兼用されているためボ
ルト供給ずれ検出装置が簡単且つ安価に構成され得る。
また、判断手段によって正常供給の判断が為された場合
には、切換弁を切り換えて高圧の圧力エアで係合部と被
溶接部材とを挟圧することにより、供給ずれ検出工程に
連続して直ちに溶接作業を行うことができるなどの利点
がある。
実施例 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図は、本考案の一実施例であるボルト供給ずれ検出
装置を備えた溶接装置の概略を説明する断面図であり、
第2図は、第1図の装置に備えられているエア回路の回
路図である。これ等の図において、10は位置固定に配設
された下部電極であり、略水平な載置面上に被溶接部材
12が載置されるようになっている。下部電極10には上下
方向に挿通穴14が形成され、絶縁スリーブ16を介してガ
イドロッド18が移動可能に配設されているとともに、そ
のガイドロッド18はエアシリンダ20により第1図におい
て実線で示されている上昇端位置と一点鎖線で示されて
いる下降端位置との間を上下移動させられる。そして、
そのガイドロッド18が上昇端位置に保持されている状態
において、被溶接部材12が下部電極12上に供給され、ガ
イドロッド18が被溶接部材12に形成されたボルト取付穴
22内に挿入されることにより、その被溶接部材12が位置
決めされる。
上記下部電極10上の近傍にはボルト供給装置24が配設さ
れ、被溶接部材12のボルト取付穴22内にボルト26を自動
供給するようになっている。ボルト供給装置24は、下部
電極10上から外れたボルト受取位置において、チューブ
28から1個ずつ供給されるボルト26を受け取る保持装置
30を備えており、その保持装置30は上記ボルト受取位置
と第3図に示されている下部電極10の直上のボルト供給
位置との間をエアシリンダ32によって往復移動させられ
るようになっている。
保持装置30は、第4図に示されているように一対のチャ
ック34を備えており、それ等のチャック34は、保持すべ
きボルト26の軸心と平行な2本のピン36まわりにエアシ
リンダ38によってそれぞれ回動させられ、矢印Aで示さ
れているように対称的に開閉されるようになっている。
また、かかる一対のチャック34は、前記ボルト26のねじ
部40が挿入される小径の半円筒部42と、ボルト26の係合
部44が挿入される大径の半円筒部46と、それ等の半円筒
部42および46を接続するテーパ形状部48とから成り、第
3図に示されているボルト供給位置において開かれるこ
とにより、ボルト26は、その係合部44がテーパ形状部48
の内周面を滑って下方へ真っ直ぐ落下させられるととも
に、ねじ部40が前記ボルト取付穴22内に挿入される。そ
して、チャック34が完全に開かれることにより、係合部
44は半円筒部42内を通過して落下させられ、第5図に示
されているようにその係合部44がボルト取付穴22の上端
開口部、すなわち被溶接部材12の上面で支持される状態
でボルト取付穴22に供給される。なお、上記ボルト26を
ボルト取付穴22に供給する際には、前記ガイドロッド18
は下降端位置に保持されている。本実施例では、前記被
溶接部材12が被供給部材に相当し、ボルト取付穴22が供
給穴に相当する。
また、下部電極10の真上には上部電極50が配設され、第
1図に示されている上昇端位置と、前記第5図に示され
ている状態におけるボルト26の係合部44に当接して押圧
する下降端位置との間を、エアシリンダ52によって往復
駆動されるようになっている。そして、その下降端位置
において、下部電極10との間で係合部44および被溶接部
材12を挟圧しつつ、両電極10,50間に溶接電流が通電さ
れることにより、係合部44と被溶接部材12との間の電気
抵抗による発熱によって両者が溶接固定される。
上記上部電極50には突起54が取り付けられ、近接スイッ
チ56,58によってそれぞれ前記上昇端位置,下降端位置
に位置させられたことが検知されるようになっている。
それ等の近接スイッチ56,58は、それぞれ第1,第2の検
知手段に相当し、検知信号SA,SBを制御装置60に出力す
る。
一方、かかる溶接装置に備えられたエア回路62は、圧力
エアを出力するエアポンプ64と、そのエアポンプ64から
出力された圧力エアのエア圧を調整する手動調圧バルブ
66と、その圧力エアの前記エアシリンダ20,32,38,52へ
の供給状態をそれぞれ切り換える電磁切換弁68,70,72,7
4とを備えている。また、電磁切換弁74とエアシリンダ5
2の下降駆動側圧力室とを結ぶ配管には、一対の減圧弁7
6および78が互いに並列に接続されているとともに、そ
れ等の減圧弁76,78への圧力エアの供給を選択的に切り
換える電磁切換弁80が設けられている。
減圧弁76は溶接用のもので、前記係合部44と被溶接部材
12との溶接時に必要な挟圧力が得られるようにその設定
圧が比較的大き目とされている。また、減圧弁78はボル
ト26の供給ミス検出用のもので、その設定圧が比較的小
さ目とされている。具体的には、前記ボルト26が第6図
に示されているように斜めに傾斜した状態で供給され、
ねじ部40がボルト取付穴22に引っ掛かっている場合に、
上部電極50が係合部44に当接させられることによりその
下降が停止するか、或いはねじ部40のねじを潰しつつ下
降する場合でもその移動速度が遅くなるように、上記減
圧弁78の設定圧は定められているのである。なお、前記
電磁切換弁80の配管が接続されていない2つのポートは
共に閉塞されている。本実施例では、上記減圧弁78およ
び電磁切換弁80を備えたエア回路62と、エアシリンダ52
とによって駆動手段が構成されており、上部電極50は当
接部材に相当する。また、その上部電極50の上昇端位置
は退避位置に対応する。
上記電磁切換弁68,70,72,74,80は、何れも前記制御装置
60によって切り換えられるようになっている。制御装置
60は、例えばマイクロコンピュータ等にて構成され、予
め定められたプログラムに従って信号処理を行うことに
より、例えば第7図のフローチャートに従って溶接装置
が作動するように、電磁切換弁68,70,72,74,80をそれぞ
れ切換え制御する。
以下、上記第7図のフローチャートに従って本実施例の
作動の一例を説明する。
先ず、ステップS1においては、電磁切換弁68のソレノイ
ドの励磁が解除されて、エアシリンダ20によりガイドロ
ッド18が上昇端位置まで突き出され、ボルト26が溶接固
定された被溶接部材12が持ち上げられて排出されるとと
もに、新たな被溶接部材12が下部電極10上にセットされ
る。この時、電磁切換弁70,72,74は何れも非励磁状態
で、保持装置30はボルト受取位置に保持されているとと
もに、その保持装置30のチャック34は閉状態とされてチ
ューブ28から落下するボルト26を受け取るようになって
いる一方、上部電極50は上昇端位置に保持されている。
次に、ステップS2が実行され、上記電磁切換弁68のソレ
ノイドが励磁されて、エアシリンダ20によりガイドロッ
ド18が下降端位置まで引き込まれる。また、続くステッ
プS3においては、電磁切換弁70のソレノイドが励磁され
て、エアシリンダ32により保持装置30が前記ボルト受取
位置から第3図のボルト供給位置まで移動させられると
ともに、そのボルト供給位置で電磁切換弁72のソレノイ
ドが励磁され、エアシリンダ38によりチャック34が開か
れてボルト26が被溶接部材12のボルト取付穴22内に供給
される。上記電磁切換弁70および72のソレノイドの励磁
はその後直ちに解除され、エアシリンダ32および38によ
り保持装置30はボルト受取位置まで戻されるとともにそ
のチャック34が閉じられる。
ステップS4においては、電磁切換弁74のソレノイドが励
磁されて、エアシリンダ52により上部電極50が下降させ
られる。この時、電磁切換弁80のソレノイドは非励磁状
態で、電磁切換弁74から供給される圧力エアは減圧弁78
により比較的低圧とされた後エアシリンダ52に供給され
る。
また、続くステップS5の供給ミス判定ルーチンは、例え
ば第8図に示されているように実行され、先ずステップ
Q1において検知信号SAが供給されているか否かが判断さ
れる。検知信号SAは、上部電極50が上昇端位置に保持さ
れている場合に近接スイッチ56から供給されるため、前
記ステップS4において上部電極50が下降を開始すると、
検知信号SAの供給は停止する。検知信号SAの供給が停止
すると、次にステップQ2が実行されてタイマTaが計数を
開始するとともに、ステップQ3においてそのタイマTa
計数時間taが予め定められた一定時間t1より小さいか否
かが判断される。計数時間taが一定時間t1よりも小さい
と、続いてステップQ4が実行され、上部電極50が下降端
位置まで下降させられて近接スイッチ58から検知信号SB
が供給されたか否かが判断される。そして、検知信号SB
が供給されるか計数時間taが一定時間t1を経過するまで
上記ステップQ3およびQ4の実行が繰り返される。
上記一定時間t1は、第5図に示されているようにボルト
26が正しく供給されている場合に、上部電極50が上昇端
位置からそのボルト26の係合部44に当接する下降端位置
までエアシリンダ52によって下降させられる際の移動時
間よりも、エアシリンダ52による移動速度変動や係合部
44の寸法誤差,近接スイッチ56,58の検知精度などを考
慮して若干長い時間に設定されている。このため、ボル
ト26が第5図のように正しく供給されている場合には、
タイマTaの計数時間taが上記一定時間t1を経過する前に
検知信号SBが供給され、ステップQ4に続いてステップQ5
が実行される。
一方、第6図に示されているようにボルト26のねじ部40
が被溶接部材12のボルト取付穴22に引っ掛かっている場
合には、エアシリンダ52に供給される圧力エアのエア圧
が低いところから、上部電極50がそのボルト26に当接す
ることによってそれ以上の下降が阻止されるか、或いは
ねじ部40のねじを潰しながらボルト26をボルト取付穴22
内に無理に押し込む場合でもその下降速度が遅くなる。
このため、検知信号SBが供給される前にタイマTaの計数
時間taが一定時間t1を経過し、ステップQ3に続いてステ
ップQ9が実行され、ボルト26の供給状態が正しくない旨
の異常判定が為される。
ここで、ねじ部40がボルト取付穴22に引っ掛かっている
場合でも、上部電極50が当接した際の振動等によってね
じ部40がボルト取付穴22内に落ち込んだ場合には、上部
電極50の下降速度に変化はない。このため、タイマTa
計数時間taが上記一定時間t1を経過する前に検知信号SB
が供給され、ステップQ4に続いてステップQ5が実行され
るが、ボルト26は正常に供給された状態とされ且つねじ
部40のねじも潰れていないため、その後の工程において
何の不都合もない。
上記ステップQ4に続いて実行されるステップQ5において
は、タイマTbが計数を開始し、次のステップQ6におい
て、タイマTbの計数時間tbが予め定められた一定時間t2
より大きいか否かが判断され、計数時間tbが一定時間t2
を超えるとステップQ7において検知信号SBが供給されて
いるか否かが判断される。上記一定時間t2は、ボルト26
がボルト取付穴22に供給されておらず、上部電極50が前
記下降端位置を通過して被溶接部材12に当接するまで下
降する場合に、突起54が前記近接スイッチ58の検知範囲
を通過する時間より僅かに長い時間である。したがっ
て、ボルト26が存在しない場合にはステップQ7の判断は
NOとなり、前記ステップQ9において異常判定が為される
一方、ボルト26が存在する場合にはステップQ7の判断は
YESとなり、次のステップQ8においてボルト26が正しく
供給されている旨の正常判定が為される。
本実施例では、制御装置60による一連の信号処理ロジッ
クのうち、かかるステップS5の供給ミス判定ルーチンを
実行する部分が判断手段に相当する。なお、ボルト26の
有無を検出する上記ステップQ5,Q6,およびQ7は必ずしも
必要なものではなく、別の検出手段によって検出するこ
とも可能である。
このようにしてステップS5の供給ミス判定ルーチンが実
行されると、次に、ステップS6においてその判定結果が
OKすなわち正常判定が為されたか否かが判断され、正常
判定が為された場合にはステップS7が実行される。かか
るステップS7においては、電磁切換弁80のソレノイドが
励磁され、減圧弁76を経て高圧の圧力エアがエアシリン
ダ52に供給されるようになり、ボルト26の係合部44およ
び被溶接部材12が上部電極50と下部電極10との間で大き
な力で挟圧される。
そして、その状態においてステップS8が実行され、上記
上部電極50と下部電極10との間に溶接電流が通電される
ことにより、係合部44に設けられたプロジェクションが
溶融されて、被溶接部材12にボルト26が溶接固定され
る。その後、溶接電流の通電が停止されるとともに、ス
テップS9において電磁切換弁74のソレノイドの励磁が解
除され、エアシリンダ52により上部電極50が上昇端位置
まで上昇させられる。また、電磁切換弁80のソレノイド
の励磁も解除され、以後、前記ステップS1以下の実行が
繰り返される。
一方、前記ステップS6の判断がNOの場合、すなわち前記
供給ミス判定ルーチンにおいて異常判定が為された場合
には、そのステップS6に続いてステップS10が実行さ
れ、電磁切換弁74のソレノイドの励磁が解除されて、エ
アシリンダ52により上部電極50が上昇端位置まで上昇さ
せられる。また、次のステップS11において異常表示が
為された後、溶接装置の作動は停止する。
ここで、かかる本実施例の溶接装置においては、ボルト
供給装置24によってボルト26が正しく供給されたか否か
が自動的に検出されるため、ねじ部40のねじが潰れたボ
ルト26を被溶接部材12に溶接してしまう恐れがないとと
もに、作業者がボルト26の供給状態を監視する必要もな
いのである。すなわち、従来の溶接装置においては、ボ
ルト26のねじ部40がボルト取付穴22に引っ掛かっている
場合、上部電極50が高圧のエア圧によって下降させられ
ることにより、そのねじ部40のねじを潰しながらボルト
取付穴22内に押込み、そのまま溶接してしまうことがあ
ったのである。
また、エアシリンダ52に供給する圧力エアのエア圧を低
圧に切り換え、上部電極50の下降時間に基づいてボルト
26の供給状態の良否を判定するようになっているため、
例えば近接スイッチ58により上部電極50が下降端位置ま
で下降したか否かにより供給状態の良否を判定する場合
に比較して、上部電極50が途中で動かなくなった場合は
勿論、ねじ部40のねじを潰しながら下降した場合でも供
給不良として正しく判定される利点がある。
また、本実施例では当接部材として上部電極50が用いら
れているとともに、その上部電極50を駆動するエアシリ
ンダ52と、そのエアシリンダ52に溶接時よりも低圧の圧
力エアを供給する電磁切換弁74および減圧弁78を備えた
エア回路62とから駆動手段が構成されているため、装置
が全体として簡単且つ安価に構成されるのである。
また、ステップS4において低圧で上部電極50を下降させ
た後、ステップS5において正常判定が為された場合には
ステップS7でエア圧で切り換えるだけで、直ちに溶接す
るようになっているため、供給ミスの検出と溶接作業と
を別工程で行う場合に比較して、一連のステップのサイ
クルタイムが短くなる利点がある。
以上、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明し
たが、本考案は他の態様で実施することもできる。
例えば、前記実施例では本考案が溶接装置に適用された
場合について説明したが、その他の装置においてボルト
の供給ずれを検出する場合にも本考案は同様に適用され
得る。
また、前記実施例ではエアシリンダ52およびエア回路62
によって駆動手段が構成されているが、本考案が溶接装
置以外の装置に適用される場合など、必要に応じて油圧
シリンダやトルク制御が可能な電動モータおよびねじ軸
等の他の構成から成る駆動手段を採用することもでき
る。
また、前記実施例では上部電極50の下降が途中で停止し
てしまう場合を考慮しているが、減圧弁78の設定圧等に
より上部電極50が確実に下降端位置まで下降させられる
場合には、ステップQ4において検知信号SBが供給された
後にステップQ3を実行させるようにしても差支えない。
また、前記実施例では異常判定が為された場合に溶接装
置が自動停止するようになっているが、例えばガイドロ
ッド18等により供給されたボルト26を排出した後ステッ
プS3以下が自動的に繰り返されるようにするなど、判定
後の作動については適宜変更できる。
また、前記実施例では第1,第2の検知手段として近接ス
イッチ56,58が用いられているが、リミットスイッチな
ど他のセンサを用いることも勿論可能である。なお、電
磁切換弁74のソレノイドを励磁する信号などから上部電
極50が上昇端位置から移動したことを検知するようにし
ても良く、その場合にはステップS4が第1の検知手段に
対応する一方、ステップQ1を省略できるとともにステッ
プQ2におけるタイマTaの計時開始時間のずれを考慮して
一定時間t1が設定される。
また、前記実施例のボルト26は係合部44が円板形状を成
しているが、四角形等であっても差支えない。ボルト取
付穴22の形状についても同様である。
その他一々例示はしないが、本考案は当業者の知識に基
づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例であるボルト供給ずれ検出装
置を備えた溶接装置の概略を説明する断面図である。第
2図は第1図の装置に備えられているエア回路の回路図
である。第3図は第1図の装置において保持装置がボル
ト供給位置へ移動させられた状態を示す断面図である。
第4図は第1図の保持装置の平面図である。第5図は第
1図の装置においてボルトが正しく供給された状態を示
す断面図である。第6図は第1図の装置においてボルト
の供給姿勢が正しくない場合を示す断面図である。第7
図は第1図の装置の作動を説明するフローチャートであ
る。第8図は第7図における供給ミス判定ルーチンのフ
ローチャートである。 10:下部電極 12:被溶接部材(被供給部材) 22:ボルト取付穴(供給穴) 26:ボルト,40:ねじ部 44:係合部 50:上部電極(当接部材) 52:エアシリンダ(駆動手段) 62:エア回路(駆動手段) 56:近接スイッチ(第1の検知手段) 58:近接スイッチ(第2の検知手段) 78:減圧弁、80:電磁切換弁 t1:一定時間

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボルトのねじ部が被供給部材に形成された
    供給穴内へ挿入されるとともに、該ボルトに設けられた
    該供給穴より大きい係合部が該供給穴の開口部と係合さ
    せられるように、該ボルトが該被供給部材に正しく供給
    されたか否かを検出するための装置であって、 前記被供給部材に前記ボルトが正しく供給された場合の
    該ボルトの軸方向における前記係合部側に該軸方向の移
    動可能に配設された当接部材と、 該当接部材を予め定められた退避位置から前記ボルトに
    接近する方向へ移動させる駆動手段と、 前記当接部材が前記退避位置から移動させられたことを
    検知する第1の検知手段と、 前記ボルトが正しく供給された状態における前記係合部
    に当接する位置まで前記当接部材が移動させられたこと
    を検知する第2の検知手段と、 前記第1の検知手段による検知から、前記当接部材が前
    記退避位置から正しく供給された前記ボルトの係合部に
    当接する位置まで前記駆動手段によって移動させられる
    場合より僅かに長い予め定められた一定時間を経過する
    前に、前記第2の検知手段による検知が為されたか否か
    により、前記ボルトが正しく供給されたか否かを判断す
    る判断手段と を有することを特徴とするボルト供給ずれ検出装置。
  2. 【請求項2】前記被供給部材は位置固定の下部電極上に
    配置される被溶接部材であり、 前記当接部材は前記下部電極との間に前記被溶接部材お
    よび前記係合部を挟圧して溶接する上部電極であり、 前記駆動手段は、前記上部電極を駆動するエアシリンダ
    と、該エアシリンダに溶接時よりも低圧の圧力エアを供
    給する切換弁および減圧弁を備えたエア回路とから成る
    ものである 請求項(1)に記載のボルト供給ずれ検出装置。
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