JPH0750045A

JPH0750045A - 磁気記録再生装置

Info

Publication number: JPH0750045A
Application number: JP5212357A
Authority: JP
Inventors: Tomoaki Ide; 智朗井出
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 1993-08-03
Filing date: 1993-08-03
Publication date: 1995-02-21
Anticipated expiration: 2015-10-30
Also published as: JP3103464B2

Abstract

(57)【要約】【目的】記録再生時における異音の可能性を少なく
し、シンプルで安価な巻取りリールの回転制御機構を提
供する。【構成】記録再生時には、間欠ギア１はばね４の付勢
力によりリールギア２ｃとかみ合わないように構成さ
れ、反記録再生移行時には、間欠ギア１は首振り機構３
と一体のプレート３ａに押されてリールギア２ｃとかみ
合い、リールギア２がある一定の回転負荷を伝達するこ
とにより磁気テープが必要以上送り出さないようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ＶＴＲ等の磁気記録
再生装置におけるテープ走行機構に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図３は磁気記録再生装置のテープ送り機
構を示す全体概略図であり、ここでは再生時のテープ走
行状態を表わしている。図において、テープ１７は、再
生時に供給リール１０からガイドピン１６、ガイドロー
ラ１５、回転シリンダ１３、ＡＣヘッド１４、ピンチロ
ーラ１２、キャプスタン軸１１等を介して巻取りリール
９(図示せず)に巻き取られるようになっている。またそ
の巻き取り駆動は、首振り機構３のギア３ｃが巻取りリ
ールギア２と噛み合い、キャンプスタンモータ(図示せ
ず)の駆動により巻取りリールギア２が時計方向に回転
し、中継ギア７を介して巻取りリール９(図示せず)が時
計方向に回転することにより行われる。

【０００３】図４(ａ),(ｂ)は上記巻取りリールギア２
と常時かみ合っているギア６ａを有する一方向回転制御
機構６を示し、このギア６ａは一定方向のみ回転可能に
構成されている。図において、ギア６ａは基板６ｂに形
成された穴６ｆを通してその軸６ｓがキャップ６ｇに圧
入されて一体化され、ギア６ａ及び上記穴６ｆのクサビ
型空間(図では３箇所)に挿入された３個のローラ６ｄの
矢印Ｖ方向の動きを規制している。バネ６ｅは上記穴６
ｆに設けられた突起６ｈを軸として、ローラ６ｄがギア
６ａの軸６ｓと穴６ｆの側面に常時接触するようにロー
ラ６ｄの一つを押している。６ｃは基板６ｂに植立して
いるピンであり、ＶＴＲ基板５上のピン５ｈに一端が懸
架されたバネ８が掛けられている。６ｉは上記基板６ｂ
が回転支点となるピン５ｆが挿入される穴である。ま
た、図３(ｂ)に示すように上記穴６ｆはクサビ形状にな
っているため、ギア６ａが時計方向に回転しようとする
と、ローラ６ｄが軸６ｓと穴６ｆの側面に食い込んでギ
ア６ａが回転できないようになる。

【０００４】図５(ａ),(ｂ)は上記巻取りリールギア２
の分解斜視図、及びその断面図を示す。図において、２
ａはリールギアであり、キャップ２ｈと圧入によって一
体化している。ここで圧入部は空転しないように六角に
なっている。２ｂはフェルトでありその一面はリールギ
ア２ａに接着されていて、他面は一部品からなっている
リールギア２ｃ，２ｄの上面２ｅとばね２ｇによって常
時接触している。ここでリールギア２ｃ，２ｄは一体化
しているリールギア２ａに対してある回転負荷以上で回
転可能である。また、この機構によってリールギア２ａ
とリールギア２ｃ，２ｄの間ではある回転負荷以上は伝
達できないようになっている。なお、２ｆはワッシャー
でリールギア２ｃ，２ｄにばね２ｇのスラスト方向の影
響が及ばないようにしている。

【０００５】図６(ａ),(ｂ)は上記巻取りリールギア
２、一定方向のみ回転可能なギア６ａを有する一方向回
転制御機構６、及びその周辺の部品の位置関係を示す概
略図である。図において、３ｃはキャプスタンモータ
（図示せず）の駆動を巻取り側リールに伝える首振り機
構３のギアであり、再生時はギア２ｃと噛み合うように
なっている。７はリールギア２の駆動をカセットの巻取
り側リールギア９に伝える中継ギアであり、ギア７ａと
巻取り側リールギア９、ギア７ｂとリールギア２ａがそ
れぞれかみ合っている。なお、５ｅ，５ｆ，５ｇ，５
ｈ，５ｉは基板（図示せず）に植立しているピンを示
し、５ｅ，５ｆ，５ｉはそれぞれリールギア２、基板６
ｂ、中継ギア７の回動支点である。ばね８はリールギア
２ｄとギア６ａが常時かみ合うようにピン６ｃと５ｈの
間にかけられている。ピン５ｇはリールギア２ｄとギア
６ａが一定のバックラッシを保つように設けられてい
る。

【０００６】次に、上記従来例の動作について説明す
る。再生時には、首振り機構３が巻取りリール側に傾い
てギア３ｃがリールギア２ｃに噛み合い、キャプスタン
モータの駆動によりギア３ｃが反時計方向に回転して、
リールギア２全体が時計方向に回転する。それにより、
中継ギア７が反時計方向に、そしてリールギア９が時計
方向に回転することにより磁気テープがカセットの巻取
りリール（図示せず）に巻取られる。ここで一方向回転
制御機構６のギア６ａは反時計方向に回転するのでリー
ルギア２には負荷を与えない。一方、磁気テープが再生
時と逆方向に巻取られる場合、キャプスタンモータの駆
動は供給リール１０に伝えられる。この際ギア３ｃは図
６の２点鎖線の位置に移動してリールギア２ｃから離れ
る。この駆動伝達経路は、まず再生時と逆方向に送られ
る磁気テープによって巻取り側リールギア９が反時計方
向に回転する。そして中継ギア７を介してリールギア２
ａが反時計方向に回転する。この際ギア６ａは時計方向
に回転しようとするが上述した一方向回転制御機構によ
り回転できない。そのためリールギア２ｄも回転できな
いので、結果としてリールギア２ａはある一定の負荷を
与えながら回転する。そして、この負荷により磁気テー
プが必要以上に巻取りリールから送り出されなくなるの
で、磁気テープが傷つくことはない。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】従来の磁気記録再生装
置は以上のように構成されており、リールギア２ｄとギ
ア６ａは常時かみ合っており、再生時にギア６ａの回転
によりローラ６ｄも回転し、この時ローラ６ｄと基板６
ｄの穴６ｆの側面の擦れにより異音が発生する可能性が
あった。また、機構が複雑で高価になるという問題があ
った。

【０００８】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、再生時の異音の可能性をなくせ
るとともに、簡単かつ安価な部品で構成できる磁気記録
再生装置を得ることを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】この発明に係る磁気記録
再生装置は、キャプスタンモータの回転駆動を伝える伝
える首振り機構のギアと、このギアと巻取りリールの間
にあって、一定回転負荷以上の回転負荷を伝達しないリ
ールギアを有するトルクリミット機構を備え、上記トル
クリミット機構の一方向回転制御手段として例えば間欠
ギアを使用し、反記録再生時には上記トルクリミット機
構のリールギアに係合して、巻取りリールの回転を負荷
制御し、記録再生時には弾性付勢力によりリールギアと
の係合がはずれるようにしたものである。

【００１０】

【作用】この発明における磁気記録再生装置によれば、
トルクリミット機構のリールギアの一方向回転制御機構
として間欠ギア等を採用し、反記録再生時には間欠ギア
を上記リールギアに係合させ、記録再生時にはリールギ
アから間欠ギアをはずすようにしたため、記録再生時の
異音の可能性を少なくでき、また簡単な部品から構成す
ることができる。

【００１１】

【実施例】

実施例１．図１はこの発明の実施例１に係る磁気記録再
生装置のテープ送り機構を示す全体概略図であり、図２
は要部拡大図である。なお、図１は再生時のテープ走行
状態を表わし、図２(ａ),(ｂ)はそれぞれ記録再生時及
び再生時と逆方向にリールギアが回転した時の巻取りリ
ールギア周辺の位置関係を示している。図において、１
はＶＴＲ基板上の回転支点５ａに支承された間欠ギア１
ａを有する一方向回転制御機構であり、間欠ギア１ａは
記録再生時と逆方向にリールギア２が回転する際にリー
ルギア２ｄと噛み合うように構成されている。バネ４は
間欠ギア１が反時計方向に回転するように付勢していて
間欠ギア１に植立しているピン１ｄとＶＴＲ基板上のピ
ン５ｃに懸架されている。首振り機構３に植設されたプ
レート３ａは、ギア３ｃがリールギア２ａと噛み合った
り離れたりする際に共に動いて、一方向回転制御機構１
の突起部１ｃに係合するように構成されている。また、
突起部１ｃはＶＴＲ基板上のピン５ｂ〜５ｄに当接する
ようになっている。なお、３ｂ,５ａ,５ｅはそれぞれ首
振りギア３ｃ、一方向回転制御機構１、及びリールギア
２の回転支点であり、その他の構成は図３及び図５と同
様である。

【００１２】次に、上記実施例の動作について説明す
る。まず記録再生時には、首振り機構３が巻取りリール
側に傾いてギア３ｃがリールギア２ｃに噛み合う。そし
て、キャプスタンモータ(図示せず)の駆動によりギア３
ｃが反時計方向に回転して、リールギア２全体が時計方
向に回転する。それにより、中継ギア７が反時計方向
に、そして巻取りリールギア９が時計方向に回転するこ
とにより磁気テープがカセットの巻取りリール（図示せ
ず）に巻取られる。ここで、図２(ａ)に示すように、間
欠ギア１ａは、ばね４によってその突起部１ｂがピン５
ａに当たるところまで反時計方向に回転付勢されている
ので、その位置では間欠ギア１ａとリールギア２ｄは噛
み合っていない。そのためリールギア２は回転負荷なく
回転することができる。次に、記録再生時から反記録再
生時に移行する際、首振り機構３のギア３ｃは巻取りリ
ールギア２から離れると同時に、そのプレート３ａも図
２(ａ)の状態から反時計方向に回転し、一方向回転制御
機構１の突起１ｃを押して間欠ギア１ａを時計方向に回
転させ、間欠ギア１ａとリールギア２ｄが噛み合い出す
ところまで移動させる。ギアが噛み合いだしたら、リー
ルギア２ｄは反時計方向に回転しているので、かみ合い
突起部１ｂがピン５ｂに当たるまで、間欠ギア１は時計
方向に回転して、図１(ｂ)に示す状態となる。また、反
記録再生時の位置（図２(ｂ)）から記録再生時の位置
（図２(ａ)）への移行、即ち間欠ギア１ａのリールギア
２からの離脱動作は、図２(ｂ)の状態から首振り機構３
が巻取りリール側(図の時計方向)に移行してギア３ｃが
リールギア２ｃと噛み合う。そして、ギア３ｃによって
リールギア２が時計方向に回転して間欠ギア１ａが反時
計方向に回転する。そして間欠ギア１ａとリールのギア
２ｄの噛み合いがはずれかかった状態からは、ばね４の
付勢力により強制的にギア１ａとリールギア２ｄの噛み
合いをはずして図２(ａ)の状態に移行させる。

【００１３】上記実施例では、一方向回転制御機構とし
て間欠ギアを有する構造について説明したが、記録再生
時は弾性付勢力によりリールギア２に係合せず、反記録
再生時にリールギア２に係合する鈎係合型又は摩擦係合
型の部材を設けても良い。

【００１４】

【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、トルク
リミット機構の一方向回転制御機構を例えば間欠ギアに
して、反記録再生時には間欠ギアを上記リールギアに係
合させ、記録再生時にはリールギアから間欠ギアをはず
すようにしたため、装置が簡単かつ安価にでき、また記
録再生時の異音の可能性を少なくすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例１による磁気記録再生装置の
概略図である。

【図２】この発明の実施例１による記録再生時及び反記
録再生時のリールギア周辺の概略図である。

【図３】従来の磁気記録再生装置の概略図である。

【図４】従来のリールギアの一方向回転制御機構を示す
分解斜視図及び平面図である。

【図５】従来のリールギアの分解斜視図及び断面図であ
る。

【図６】従来のリールギア周辺機構を示す平面図及び側
面図である。

【符号の説明】

１一方向回転制御機構１ａ間欠ギア１ｂ突起部１ｃ突起部２リールギア３首振り機構３ａ突起部３ｃギア４ばね５ＶＴＲ基板５ｂピン５ｄピン

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】キャプスタンモータの回転駆動を巻取り
リール側に伝えるギアを有する首振り機構と、この首振
り機構のギアと巻取りリールの間にあって、一定回転負
荷以上の回転負荷を伝達しないリールギアを有するトル
クリミット機構と、反記録再生時には上記トルクリミッ
ト機構のリールギアに係合して、巻取りリールの回転を
負荷制御し、記録再生時には弾性付勢力によりリールギ
アとの係合がはずれる一方向回転制御機構を備えた磁気
記録再生装置。