JPH07500053A - 金属の細片および合成体を製造する方法および装置 - Google Patents

金属の細片および合成体を製造する方法および装置

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JPH07500053A
JPH07500053A JP4509482A JP50948292A JPH07500053A JP H07500053 A JPH07500053 A JP H07500053A JP 4509482 A JP4509482 A JP 4509482A JP 50948292 A JP50948292 A JP 50948292A JP H07500053 A JPH07500053 A JP H07500053A
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ファイヒティンガー ハインリッヒ カー
ファイヒティンガー デレク ハー
スパイテツレ マルクス オー
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イルゼ ハー ファイヒティンガー
ハインリッヒ カー ファイヒティンガー
デレク ハー ファイヒティンガー
マルクス オー スパイデル
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 金属の細片および合成体を製造する方法および装置本発明は、請求の範囲の前文 に記載されている金属の細片および合成体を製造する方法、ならびにその方法を 実施するための装置に関する。
近年、金属の急速凝固方法はその重要性を増している。その理由は、この方法に よって一部改良された構造を備えた新しい材料、または普通とは異なる構造に起 因する異なる特性を備えた新たな材料の製造が可能となるからである。凝固率を 増加させることによって、平衡状態図によって定められる平衡状態からのずれが 大きくなること−が起こる。この結果、一方に於いては、絶えず行われているよ り精密な形態研究、例えばより精密な樹枝状結晶の開発が可能となり、他方では 非樹技状結晶的或いは細胞的偏析を低減し、ある種の材料では高度に準安定な構 造の開発、更に例外的な場合として金属ガラスの形成が可能となる。結晶性凝固 の発生する際には、望ましい成分の溶解度の範囲が拡大するのに対して、望まし くない析出が抑制されると言う有利な事実がある。
急速凝固のための全ての方法の基本原理は、急速な熱の引き抜きにある。この作 用は、一方では金属の熱伝導率によって決定され、他方熱引き出し媒体に対して 界面にある伝熱機構によっても決定される。伝熱係数によって特徴づけられる伝 熱が、正しく処理条件を選択することによって、広い範囲で最適化することが出 来るのに対して、熱伝導率によって特徴づけられる金属中の熱輸送は、より短い 輸送路を選択することによってのみ改善することができる。それ故、現在知られ ている急速凝固方法の全ては、少なくとも熱輸送の起こる空間的方向に関して厚 さの薄い鋳物に帰着している。この例としては、金属の滴を二枚の金属板の間で ホイルに急速変形するスプラット冷却法、通常金属流を急速回転するローラの外 表面に向けて流し、その加速度効果と冷却体としてのローラによる熱の引き出し によって連続的に薄い金属フィルムを形成する金属スピニング法、更には、金属 流を気体または液体の噴霧媒体の影響下で小さい滴の形にし、それら金属筒を浮 遊中に凝固させ、粉体冶金的凝縮工程に供するある種の粉体噴霧法などがある。
急速凝固法の理論的な原理は、出版物に明示されており、例えば、アール・メー ラビアン(R。
Mehrabian)による「急速凝固方法読本(Rapid 5olidif ication Technology 5ource Book)アメリカン ・ソサイアティ・フォー・メタルズ(American 5ociety fo r Metals) 1983年第186頁〜第209頁」の中に再掲載された 「急速凝固(Rapid 5olidification) Jがある。最も一 般的な方法に関しては、上記図書の第111頁〜第120頁及び第121頁〜第 128頁に掲載された、ジー・ハオル(G、 Baour) 、エイチ・ボータ 等による「金属からワイヤまで(From Metal to Wire) J や、アール・イー・マリンガーによる[先端金属のio年の歩み(Payoff  Decade for Advanced Material) Jに開示さ れている。
スプレィ凝縮法では、大型の鋳物構造をつくることが可能である。
この場合、半製品を高い冷却率で最終形状に近い寸法でつくることができる。こ の方法では、通常液相線より50に乃至は150にだけ高(過熱された溶融金属 は粉体製造の場合のように、アルゴンまたは窒素によって噴霧されるのが通例で ある。浮遊している間に、余分な熱の実質部分は噴霧ガスによって金属筒がら取 り除がれ、そのため金属筒はその大きさに応じて、多かれ少ながれ部分的には液 体の状態で基盤を叩き、そこで前もって堆積させて設けた材料に溶着する。この 方法は、原則的には平板な製品を製造するのに適しているが、丸棒やパイプのよ うな回転対称な半製品の製造に特に適している。これらの方法では、スプレィ操 作の間その基体は横方向にずれながら回転運動を行う。金属筒はその過熱状態が 低くなった所で基体を叩くから、基体即ち前もって堆積させて設けた材料を均一 に溶着が起こるように十分高温にしておかなければならない。しかし、この温度 が高すぎると、基体表面に液層が発生し、この液層は一方では従来方法通りゆっ くりと凝固し、他方遠心力の効果で基体から投げ出されることになる。スプレィ された金属粒の過熱状態は、それらの不均一な粒径分布の結果として一定とはな らないので、製造パラメータを最適に設定した場合でさえも、とにがく所謂過剰 スプレィが起こる。これは、初めから基体から飛び去ったが、温度が低すぎたた めに基体から投げ出されたがしたスプレィ金属粒に比例する。特に、高価な材料 の場合、このことは不経済な歩留まりをもたらし、更にスプレィ室に結果として 堆積した微細な金属粉は、多くの場合それらの爆発性、毒性によって危険な存在 となる。従来の粉体冶金に比べれば、スプレィ凝縮法は粉体噴霧と粉体凝縮の間 の全ての中間段階が省かれ、従って粉体表面が汚染される機会は少なくなると言 う利点があるが、通常の粉体冶金では依然として莫大な表面積が形成され、反応 性の高い材料の場合や、スプレィ室中にガス雰囲気による僅かな汚染が生じた場 合には、このことが短い反応時間にも拘らず、材料の損傷を招くことになる。
スプレィ凝縮法のかなり不利な点は以下の事実にある。即ち、浮遊中に生ずる液 相線温度の範囲まで降下させる冷却は、相対的に早(、例えば毎秒数千ケルビン の早さで起るが、続いて起こる基体の冷却、そこでは液相線温度と固相線温度と の間の臨界範囲を通過するのだが、その冷却率は毎秒数ケルビンのオーダである 。従って、一方においては、析出、収縮空洞や沈澱の形成と言った従来の凝固法 から知られる現象が起こり、他方原鋳造形態を粗雑にすることになる。更に不利 な点は次の事実にもある。即ち、従来型の全ての凝固法では、熱消散が前もって すでに凝固した相を介して行われているため、熱輸送は厚さを増した基体によっ て減少され、不安定な凝固条件が生ずる。他方、スプレィ凝固法の大きな利点は 、毎秒数キログラムオーダの大量金属を変換できる点であり、このことが半製品 の大量生産過程の範囲でその利用を興味あるものにしている。スプレィ凝固法に よる処理の態様はダブリュ・カール(W、 Kahl)、ジェー・ロイプ(J、  Leupp)等による論文「オスプリー・プロセスによる高性能アルミニウム 合金のスプレィ凝固法(Spray Depositionof High P erformance Aluminium Allowys via the  0sprey ProcesS)スイス・マテリアルズ(Swiss Mat erials) 2 / 4 (1990)第17頁〜第19頁 に開示されている。
本発明の目的は、急速凝固によって溶融金属から金属細片を製造するための方法 を提供することにあり、この方法によって金属細片を厚い壁に囲まれた回転対称 の合成体に残留熱を利用して溶着することができる。また、本発明の他の目的は 上記方法を実施する装置を提供することである。
これらの目的は請求の範囲に於いて特徴とする発明によって達成されるものであ る。
溶融紡糸と同様の仕方で、過熱した溶融金属を多かれ少なかれ密閉した流れの形 で、好ましくは回転式の実質的に回転対称の型の内面に、遠心鋳造の仕方で供給 する。回転冷却ローラだけで熱をとる溶融紡糸の仕方とは違って、本発明の場合 の熱のとり方は主として、はぼ同一回転面内にあって、かつ溶融金属の供給点か らはある回転角だけずれた位置にある一点から、形成されたばかりの金属フィル ムにむかってスプレィされ、そこに冷却媒体のフィルムを形成する液体冷却媒体 への熱輸送によって行なわれる。その結果、両方のフィルムは一方では、溶融金 属と冷却媒体とが供給された場所における機械的加速の効果によって形成され、 他方、直前の回転過程で形成された金属層および両フィルム間における熱輸送条 件、特に材料輸送に関与している表面の温度の関数として、また熱伝導率、密度 、凝固範囲、過冷却条件等の関与要素の物理的特性の関数としてフィルムが形成 される。
液体による冷却は三つの領域に区分される。冷却媒体の沸点以下の温度では、熱 輸送が比較的高い密度と大きな熱容量を備えた液層に直に行なわれるため、一般 に強力な冷却効果が得られる。もし温度が上がって、沸騰温度以上の領域になる と、ライデンフロスト現象が起こる第二の領域となる。即ち、冷却媒体の部分蒸 発によって界面に蒸気のフィルムが形成され、この蒸気フィルムが金属層と液層 との直接接触を防止する。それ故、熱輸送は10の数乗落ち込む。
第三の領域一本発明の目的に決定的な領域−は、液体冷却相が一方において大き な温度勾配を備え、他方においては冷却対象の熱した表面に対して大きな相対速 度を備えているときに得られる領域である。被冷却表面と冷却液との界面におけ る騒乱状態によって蒸気フィルムの形成は無(、このことによって全冷却)Jを 冷却液に与えることが可能となる。このような条件は液体または気体を用いた噴 霧法でも広く用いられ、低温液化ガスの高速流によって溶融金属を小さい粉体粒 に噴霧している。実際の実験によって、この方法によって、溶融紡糸の熱輸送係 数を実質的に越える熱輸送係数が得られることが示された。
本発明による方法は、特に重要な二つの点で従来の溶融紡糸と異なっている。即 ち、その第一点は新たに供給された金属フィルムの熱の一部は、その下にある固 体金属層に移動するが、この金属層は直前の型回転時に形成された鋳造体でるこ と、そして第二点としては、熱の実質部分が液状冷却媒体に直接与えられる点で ある。二つのフィルム、即ち金属および冷却媒体のフィルムは、遠心力の影響に よってその都度その下に横たわる金属層に押しつけられ、このことによって熱輸 送が改善されるという事実は、本発明による方法の本質的な特徴とまではいかな くとも、付加的な特徴と考えてよい。
本発明による方法はまた、次の事実から従来の遠心鋳造とは明らかに区別される ものである。即ち、型が一回転する間に供給された溶融金属は、本質的にこの回 転の間に固化するという事実である。
液状冷却媒体に直接移動する熱の程度によって、形成される鋳造品の形、構造へ の実質的、かつ区別し得る効果は異なる。例えば、溶融紡糸の場合のように、溶 融金属の供給量が型回転の速度に対してより小さい場合には、金属細片は、例え ば周速毎秒50乃至100メートルの範囲で、約0.05ミリオーダの厚みをも つようになる。冷却媒体が金属フィルムの形成直後に供給され、冷却作用が長い 時間維持されて次の型回転の過程にまで持ち越される場合には、新たに形成され た金属層の熱の本質部分は冷却媒体に移動し、冷却媒体はこの熱を蒸発の形で吸 収する。型の一回転が完結すると、冷却媒体は完全に蒸発するので新たな金属フ ィルムの形成はきれいな低温の基体表面上で行なわれる。金属フィルムの熱量は 、その直前の金属層に溶着するには不十分であるから、それ自身で巻き上げた金 属細片のコイルが得られる。こうして得られる冷却率は毎秒数千億ケルビンにま ですることが可能である。
金属細片の代わりに、より厚手で本質的に回転対称な物、例えばリングを本発明 の方法によって製造する場合には、原理的には、上記の操作モードが利用できる が、金属の量に対してより少ない量の冷却媒体が使用され、金属量と回転運動を 互いに釣り合うように調整して、形成される金属フィルムが一般に0,2ミリ以 上の厚さになるようにするのが好ましい。冷却媒体の供給時点を上記の例より遅 らせるのがこの操作モードの有利な点である。この方法によって、一方では冷却 効果が遅れるため、新たに形成された金属フィルムが直前に形成された金属層と 溶着するようになり、他方金属量に比して少なくされた冷却媒体量によって、そ れが完全に蒸発した直後に冷却効果は停止し、そのため大きな残留熱が溶着フィ ルム中に残り、この残留熱が次ぎに形成される金属フィルムとの溶着をうまく促 進することになる。
したがって、この溶着の間における関係は、「一種の鋳造積層板(castin g laminate) Jをもたらし、上述のスプレィ凝縮法における緩速固 化とプラズマスプレィとレイザー処理のような特別の方法における急速固化の間 に位置するものである。スプレィ凝固法では比較的冷たい金属部の溶着は熱い基 体に対してだけ可能であったが、高エネルギ表面処理では、溶融金属の熱の本質 部分が溶着過程に利用できな(なるほど基体の深部に消散してしまう以前に、高 い局所エネルギ密度が溶着を起こすため、薄い層を冷たい初期層に接合すること ができる。
スプレィ凝縮法に比して、もう一つの利点を本発明の方法によって得ることがで きる。スプレィ凝縮法では、膨大な累積表面を形成する大量の小滴が形成される が、この小滴は長期間にわたって比較的高い温度に保たれている一般に大容量、 かつ複雑なスプレィ室の大気中にある不純物と反応を起こすが、密閉型のフィル ムの特別な表面は本質的により小さく、更に溶融金属の注入距離が短く、冷却率 も高いので、反応を起こす可能性は大いに制限される。更にまた次の利点は非常 に重要な点である。即ち、スプレィ凝縮法では材料の一部が、所謂過剰スプレィ として失われて行くが、本発明の方法では、溶融金属の全供給量のほとんどが製 造品に生かされると言う点である。
以下、添付の図面を参照して、本発明による方法並びにその方法を実施する装置 の実施例につい′C本発明を詳述する。添付の図面に於いて: 第1図は本発明による装置の断面として示されている第1の実施例を参照して本 発明の方法の基本的過程を説明するための図、第2図は第1図のI I−11線 に沿って取った断面図、第3a乃至30図は本発明による方法の第1実施例に於 ける半径方向に取った温度分布図、 第4a乃至40図は本発明による方法の第2の実施例に於ける半径方向に取った 温度分布図、 第5図は本発明による方法を実施する装置の第2の実施例の断面を示す図、 第6図は本発明による方法を実施する装置の第3の実施例の断面を示す図、 第7図は本発明による方法を実施する装置の第4の実施例の断面を示す図、 第8図は本発明による方法を実施する装置の第5の実施例の断面を示す図、 第9図は本発明による方法を実施する装置の第6の実施例の縦断面を示す図、 第10a図は本発明の方法の第1の特別な実施例を対応する装置と共に示す斜視 図、 第10b及び10c図は第10a図の方法の実施例に於ける二つの過程を縦断面 図によって詳細に示す図、第11a図は本発明の方法の第2の特別な実施例を対 応する装置と共に示す斜視図、そして 第11b図は第11a図に示す本発明による方法の実施例を縦断面図によって詳 細に示す図である。
第1図および第2図は、本発明による装置の実施例の断面および縦断面をそれぞ れ示す図である。図において、円筒形の型体1は回転軸の周囲を矢印2の方向に 回転する。この回転運動は軸3に設けたローラ4の内側で生ずるように構成され ており、図では二個のローラ4が示されている。これら二つのローラのうち少な くとも一つは駆動ローラとして構成されていなければならない。この図の例およ び以下図示の例では、回転の軸は水平に設けられているが、重力加速度は回転加 速度に比べて僅かな影響しか持たないから、回転軸を垂直に設けることは本発明 の範囲において容易に可能であることもまた当然である。注入点5において、過 熱された溶融金属の流れ6は、前段の回転時に形成された最も外側の金属層7の 内側表面に向い、そこで液状金属フィルム8が形成される。
溶融金属の流れ6は容器9内の溶融金属10にその源を発し、この容器9は金属 を溶融・保持する炉として設けられてもよく、また単に過熱された溶融金属を受 けるための非加熱の中間容器として設けても良い。注入ノズル11として形成さ れた溶融金属の放出口は、溶融紡糸における関係と同様な方法で、注入点5に適 した形状とその設は方に関して、フィルム形成のための流体力学的最適条件が得 られるように設計することができる。要するに、注入ノズル11は円形の断面を 有していてもよく、または円形以外の断面、例えば矩形断面であっても差し支え ない。溶融紡糸方法において周知の通り、幅広の細片またはリング構造を造るた めに複数の注入ノズル11を並列に接続することもまた全(可能である。更に、 溶融金属が単位時間当り好ましい速度または量で注入ノズル11から放出される ように、容器9内の溶融金属10に一定の圧力を加えることも可能であり、また 同時に、溶融金属と周囲の大気との接触を防止することも可能である。
図示のように、溶融紡糸方法と同様に、溶融金属の流れ6は本質的に密閉した状 聾で注入点5に向けられるか、またはスプレィ凝縮法におけると同じように流体 、好ましくは気体の流れによって滴状に分散させることも可能である。前者の場 合、周囲の大気との反応の機会がより少ない溶融金属の小さな表面が得られ、後 者の場合には溶融金属のより一様な利用が可能となる。しかし、すプレイ凝縮法 とは違って、流れ6の分離分割では固化温度以下における急速冷却の役には立た ず、滴は液状のまま残ってしまう。
冷却液、例えば液体窒素は二つの地点13a、13bにおいて冷却ノズル12a 、12bから金属フィルム8に供給される。この過程で冷却液はそれぞれ冷却フ ィルム14を形成するが、この冷却フィルム14は地点15に於いて完全に蒸発 する。多(の場合、単一の冷却ノズルで十分である。溶融金属の場合と同様に、 より幅広の金属フィルム8が欲しい時には、並行する複数のノズルから冷却液を 供給することもできる。このために必要な装置の部分については、第1図に示さ れた部分の影で、その部分に正確に合致して一列に並んでいるものを想像された い。それらは、これら図示の部分と同様な機能を果たすものである。この実施例 では、金属フィルム8は地点16において完全に固化する。殆どの場合、地点1 6は回転方向に関して冷却点の前に位置するから、冷却液は完全に固化した金属 フィルム8にだけ接触することになる。
第2図から明かの通り、円筒形の型体1はその内壁に固定されている側壁17a と着脱自在の側壁17bとによって、横方向に形成された溝状の凹部を備えてい る。この凹部において、金属フィルム8を形成するために注入ノズル11から注 がれる溶融金属10は、流れ6の形をとって注入点5において、前段の回転時に すでに形成された最も内側の金属層7に向って供給される。
第3a図乃至第3C図は、急速固化により金属細片を製造するための本発明によ る方法の第1の実施例における典型的な三つの段階を図によって示すものであり 、複数の金属層に関する半径方向の温度状態図を示している。
ここで第3a図は、曲線部分18によって示される過熱温度T1の溶融金属によ って新しい金属フィルム8が注入された瞬間を示している。温度降下19は、前 回の回転時に形成され、固化した最も内側の金属層7への伝熱抵抗を示し、その 時の金属層7の温度は曲線部分20によって示されている。次の最下層(曲線部 分21)もまた曲線部分20に対して急激な温度降下を示している。すべての場 合、この急激な温度降下は空気間隙の存在に起因している。即ち、金属細片の製 造目的では、溶着は起こらながったという事実がらもこのことが言える。
第3b図は前段に次ぐ直ぐの段階、即ち少なくとも一部が固化した金属フィルム 8の表面に対して、温度T3で冷却液が供給された直後の段階を示している。初 期の過熱に起因し、第3図に示す曲線部18の高温は隣接する最も内側の金属層 7への伝熱、および特に冷却フィルム14への伝熱によって可成な程度降下し、 金属フィルム8は領域8bにおいて凝固温度T2以下に冷却され、したがって完 全に固化する。全体操作を通じて、最も内側の金属層7の温度は曲線部20に従 っである程度上昇するが、金属が液状態で残る残留領域8.8における熱は、隣 接する最も内側の金属層7と溶着を生じさせるには十分ではない。
第3図は型体の一回転完了直前の段階、即ち次の過熱金属フィルム8が第3a図 に従って注入される直前の状態を示している。この段階では、金属フィルム8の 温度は熱流が逆転する程度まで、即ちこれまでに既に形成された金属層が最後に 形成された金属層8に熱を放出する程度まで降下する。第3c図と第3a図との 間、即ち次のサイクルが開始するまでの間に、冷却フィルム14が完全に蒸発す るためには、少なくとも十分な時間が経過しなければならないことは明らかであ る。本発明による方法では溶融紡糸方法同様、一方では過熱状態にある溶融金属 の熱を支持層に与え、更に熱の実質部分を液状の低温冷却媒体に移行するので、 その結果潜在的に高い冷却率が得られる。
第4a図乃至40図は、金属細片を連続的に溶着し、実質的に鋳造積層材料の形 で合成体を製造することを目的とした、本発明による方法の第二の実施例におけ る三段階を示す図である。
ここでは、第4a図に示すように、過加熱状態にある金属フィルム8は、温度曲 線の曲線部18に示す温度T1で注入される。この時、最も内側の金属層7に対 する溶着はまだ生じていないため、曲線部20で示される直前段階で形成された 金属層の温度への曲線部19で示される急激な温度降下が観られる。温度曲線2 0が両側に降下している状態は、その直前段階の回転過程における固化の熱中心 がこの領域に存在しているという事実に起因している。熱は曲線部19と20の 間にある凹部に向って両側から流れこむため、最も内側の金属層7の表面の急速 加熱が起こる。
第4b図は溶着直前の瞬間を示している。直前の段階で固化形成された最も内側 の金属層7の温度は、この段階では殆ど融点に対応する温度となる。一方、液状 金属フィルム8の温度は依然として液相線温度12以上の状態にある。
第4c図は溶着直後の瞬間、即ち冷却液フィルム14の注入開始の瞬間を示して いる。短時間に再溶融した最も内側の金属層7の境界領域を観ることはもはやな い、と言うのはその領域は丁度新たに注入された金属フィルム8と同じように、 その間に固化してしまうからである。溶着の結果、最終的には固化した境界領域 8は、最も内側の金属層7と遷移領域を持つことなしに結合する。この状態は温 度曲線の部分20の連続状態によって示されている。
第5図は、回転過程において金属フィルム8a、8bとして直列に溶融金属10 a、10bを注入する装置を備え、次いでこれらの金属フィルムが、第4a乃至 40図に関して説明したように、冷却点13において冷却液の流れを適当に調節 することによって互いに溶着されるようにした本発明による装置の一実施例を示 す。更に強力な冷却作用を持つ別の冷却フィルムの供給(図示せず)は注入点5 bの裏側で行なわれる。この強力な冷却作用によって、二つの金属層7a、7b だけが溶着され、その下の金属層7cには及ばない。
二つの金属層7a、7bの成分が同一である場合には、より厚手の金属細片がこ の方法によって高冷却率で製造される。また、これら金属層の成分が異なる場合 には、バイメタルの細片が得られる。勿論、二以上の金属フィルムを連続して注 入することは可能であるから、バイメタル細片の代わりに、もっと複雑な構造の 金属細片を造ることができる。
第6図は、急速固化させた薄手の金属細片を製造するのに特に適した本発明によ る装置の実施例を示している。溶融紡糸工程からの類推によって、ここでは注入 点5と注入ノズルの放出口11との距離22を出来る限り一定に保たねばならな い。溶融紡糸とは対照的に、最終過程の回転でつ(られる最も内側の金属層7を 基体として利用するから、注入点5は型体lの原表面に対して移動する。この図 示の例では、一定距離22は最後に形成された最も内側の金属層7上を転動する 定距離ローラ23によって維持される。この定距離ローラ23は支持装置24を 介して、注入ノズル11が積み上げられてい(コイルの移動に従って、溶融金属 10を入れた容器9を移動する。この様な機械的制御ではなく、例えば電子機械 的アクチュエータによって注入ノズル11の位置を再調整する制御回路で電子的 測定子を駆動することによって、注入ノズル11と注入点5の距離を一定に保つ とも考えることは勿論である。
第7図は厚手の細片またはシート状の細片、特に広幅の細片を製造するのに特に 適した本発明による装置の実施例を示している。非常に薄い細片の形状は金属フ ィルム固有の力学的性質、即ち金属フィルムの熱的、原性学的性質や、金属フィ ルム表面に掛かる加速力によって決まるので、金属細片の幅及び厚さはその表面 や溶融状態に於ける材質的常数、温度、相対速度の関数として前もって決定され るが、厚手の金属細片またはシートの場合にはそうしたことはごく稀である。注 入領域の全幅にわたって一様な分布を得るために、注入点5を金属槽25として 形成する一方、その容量を回転円筒型体1(第2図)の側壁17a、17b並び に前段の回転時に形成された最も内側の固化した金属層7とによって三つの空間 方向に制限し、他方支持装置26に固定され、かつ耐溶融性材料によって形成さ れた保持壁27によって回転方向に制限し、更に保持壁27を回転円筒型体lの 壁17a、17bに対して横方向に最小間隙を形成するように設る。この最小間 隙は実質的に金属層25から溶融金属が流れ出ることを防止すると共に、最も内 側の金属層7の内表面と共にその底部に於いて、ある一定幅の注入間隙を形成し 、この注入間隙によって液状金属フィルム8の厚さが決められる。この注入間隙 幅を一定に保つために、第6図で提案した方法を利用することが出来る。即ち、 底距離ローラ23または電子装置によって保持壁27の支持装置26を各々の金 属層の内側表面から一定の距離に保つことが出来る。
第8図は第7図に示したものと同様の目的を持った本発明による装置の更に他の 実施例を示している。この構成では、溶融金属流6は同様に金属層25から供給 されるが、回転方向に対する横方向の制限は保持ローラ28によって設けられ、 第7図について述べた保持壁27と同様に、前段の回転で形成された最も内側の 金属層7に対して注入間隙を形成する。冷却液は冷却ノズル12を介して冷却点 13にから供給される。この実施例では、冷却液は溶融金属に対し同じ方法でロ ーラ29によって分配供給される。また、冷却液をローラ29の後ろから回転方 向に供給する(第7図には図示しない)も考えられ得る構成である。この様に構 成した場合、ローラ29は、部分的に固化しているか、または完全に固化した金 属フィルム8にロールを掛けて平板にする役割を果たす傍ら、液状またはガス状 の冷却媒体が液状金属8の領域に溢れ出ることを防止する。
第9図は本発明による方法を実施する装置の更に他の実施例を示す図であり、こ の装置は複雑な形状、実質的に回転対称形の部品を製造するのに特に役立つ装置 である。この目的のために、注入ノズル11及び冷却ノズル12は共通の支持装 置30に固定され、回転型体1の内部で矢印31の方向に移動可能に設けられる 。この実施例では、描写を明確にするために、冷却点13を注入点5に対して、 回転方向に半回転だけずらして図示しである。勿論、その他変位角は可能であり 、要は冷却媒体を注入するまでの時間が、金属フィルム8の十分な予備硬化を補 償するのに十分であることを確実にし、その結果、可能な急激冷却の反作用によ る損傷が回避され、冷却媒体注入後の時間間隔が次の金属フィルム注入以前に蒸 発するのに十分な長さであることが肝要である。
この実施例では、型体1は二個の側壁17a、17bとは別に、熱的、機械的に 溶融金属に耐え得る材料から形成された成形用内壁32を備えている。冷却媒体 の蒸発に伴って、熱消散が内部の実質部分で発生するから、内部壁32は少なく ともその表面近傍の領域を熱伝導率の低いセラミック材料によって形成すること もできる。
この場合、回転型体1は、例えば回転操作中に生ずる機械的な力を吸収すること が出きる材料、例えば金属からなる外部壁と、熱的負荷に耐え得るその内部部分 とから構成される。こうした構成を取った場合、この内部部分は鋳造操作毎に交 換することのできる使い捨て部品とする事が可能である。このことは、セラミッ ク型材が鋳造操作後に実質的に円筒対称な鋳体と共に取り除かれるので、分離線 無しのアンダーカットを備えた幾何形状を鋳造することが可能になると言う利慨 が得られる。
実質的に回転対称な合成体は次のようにして形成される:注入点5から注入され た溶融金属はフィルム8を形成し、このフィルムは更なる回転中にすでに注入堆 積し、少なくとも部分的に固化している金属と溶着する。一定の角度だけ回転し た後、冷却液、例えば液体窒素が供給される。その量は次のようにして選択する 。即ち、冷却液が完全に蒸発した後、新たに注入された金属フィルム8に残留熱 が残り、次の回転過程で新たに注入された材料との溶着が残留熱によって生ずる ようにその量を選択する。支持装置30は一定の送り率で矢印31の方向に回転 軸に沿って移動可能となっている。また、注入材料の量に見合った往復運動も可 能である。この往復運動の間に、合成体の内面が一定の制御のもとに形成される 。最も簡単な場合としては、この様な装置はパイプ成形に役立つ。ここに述べた 実施例及びこれまで述べてきた全ての実施例において、その他の材料、例えばパ ウダー状またはファイバー状のセラミックまたは金属系材料を、装置(図示しな い)による液状金属フィルム形成前、或いはその形成過程で、或いはその形成後 に油圧式コンベヤ装置を用いて合成体形成中の回転内表面に対して供給してやる ことによって合成体が得られる。
第10a図は無端パイプの製造のための本発明による装置の実施例を示す図であ り、第10b及び10c図は一連の製造過程のうちの二つの特徴的な状態を示す 図である。ここに示した構成では、注入ノズル11と冷却ノズル12は第9図に 於けると同様に共通の支持装置30に固定され、注入点5と冷却点13とは一定 の回転角だけ互いにずれた位置を取っている。ここで、これら二点は必ずしも同 一の回転面に置かれている必要はなく、回転軸方向に互いに相対的にずれて位置 していても良い。支持装置30は注入ノズル11及び冷却ノズル12と共に、二 重矢印34aに従って回転軸方向に沿って回転型体1に対して振動運動を行う。
パイプ33は矢印33の方向に引き抜かれる。
第10b図は無端パイプの新たな外側の層が形成される瞬間を示す図である。こ の瞬間は図示の例では、はぼ支持装置30が矢印34cの方向に振動して左手の 端点に達した状態に対応している。溶融金属は流れの形を取って、注入ノズル1 1から回転型体1の内表面上へと流れ、その過程で液状金属フィルム8は外部か ら冷やされている円筒型体1に直に接触し、少な(ともその実質部分が凝固し、 そのため十分な機械的強度を備えたしっかりとした境界層7aを形成する。この 大きく凝固した領域7aは近接の完全に凝固したパイプ33の部分に合体する。
第10c図は第10b図に示した状態後の瞬間を示す図である。
図では支持装置30は矢印34dにしたがって右方向に移動し、反転点の丁度手 前に位置している。同時に、パイプ33は第10a図に示した回転運動を行って いる。従って、注入点5は回転型体1の内部で更に右の方に位置している。冷却 ノズル12も図面内で注入ノズル11と同様に位置しているが、これは説明を簡 単にするためのもので、実際には回転方向に一定の角度だけずらして位置させで ある。冷却媒体の作用によってパイプ33の初めの領域が冷却されるから凝固領 域は、第10b図に示した作用の過程で形成されたパイプ断面の全体を大きく包 含するようになる。これと同時に、パイプ33はその最終内径が達成されるまで 、右方向に移動しながら、溶融金属供給用の注入ノズル11によって形成される 。冷却媒体によって内部からの熱を取るため、パイプ33の実質的な凝固はパイ プ33の外径に収縮を生じさせ、その結果回転型体1に対する鋳造間隙36が形 成される。この作用は、第10b、loc図に示した状態の間、即ち支持装置3 0が矢印34dの方向に移動する過程で起こる。
新たに形成されたパイプ33の外周と、回転型体1との間の接触がなくなると直 ちに、パイプの回転運動は軸38に設けた複数の引き抜きローラ37によってだ け支持されるようになる。この引き抜きローラ37は回転軸方向に移動可能とな っており、パイプ33と回転型体1との接触が失われた瞬間に、矢印34bの方 向に僅かに移動し、この過程でパイプ33は、その振動振幅の大きさのオーダの 距離だけ、円筒型体lから引き抜かれる。第10b図に従って、パイプに端面に 新たな金属フィルム8が形成されるや否や、引き抜きローラ37はパイプ33か ら僅かに持ち上げられ、パイプの引き抜き量と同じたけ左に移動され、その位置 で再びパイプ33と接触する。従来型の連続鋳造と同様、切断装置(図示せず) によって、所望の長さのパイプが無端パイプから一定の時間間隔で切り出される 。
第11a図は無端パイプの製造に適した本発明による装置の他の実施例を示す図 である。先の実施例では、パイプ33は回転型体1の回転速度を想定していたが 、これから述べる実施例では、実際のパイプ形成領域だけが回転し、凝固したパ イプ33は一切の回転運動を行わない。第10a図に示した装置と同様に、注入 ノズル11と冷却ノズル12は、共通支持装置30によって型体1の回転軸方向 に移動可能に構成されている。この構成では、冷却点13は回転方向にある一定 角だけずしているが、矢印35で示す引き抜き方向に注入点35に関して一定量 だけ変位させてもよい。この図ではローラ4によって、回転型体lを可動に維持 する全てのローラを代表させている。また、二個の引き抜きローラ37によって 、回転型体からパイプ33を移動する数多くの引き抜きローラを代表させている 。
第11b図は第11a図に示した実施例の作用を示すための概略断面図である。
回転型体1は、好ましくは断熱性材料から形成され、不溶性であって、左側から 流れ出てくる金属から液状金属フィルム8を形成する側壁7を備えている。好ま しくは金属インゴット材料からなる回転型体1は外部から冷却されるため、部分 的に凝固した領域7aが現れるが、樹枝状結晶のクロスリンクはこの部分凝固領 域7aにはまだ発生しないので、この領域はまだ揺変性液体の特性を備えていな る。それと同時に、冷却液は冷却ノズル12°から凝固したパイプ33の内表面 に向かって供給される。こうした構成では、冷却フィルム14′の形成位置は、 注入ノズル11が在る引き抜き面の後ろ側の回転方向にあると想像されたい。こ の場合、部分凝固領域7bは冷却液の強制冷却作用下で生ずるから、パイプ33 の引き抜き運動を連続的に行うことができる。しかし、その高度な凝固の結果と して、またそれに影響される樹枝状結晶のクロスリンクの結果として生ずるこの 領域7bは、凝固したパイプ33に付着し、そのため型体1の回転運動によって 、液状金属フィルム8と共に駆動される領域7aの回転運動には追随しない。更 に、部分的凝固領域7a、7b間の遷移が、簡単化した第11b図に示すような 急激な遷移ではなく、むしろ部分的には液状であって、依然として容易に変形し 得る領域から、部分的に固まっている実質的な固体領域へと言う緩やかな遷移で あると考えられたい。
これまでに述べた全ての実施例に於いて、論じてきた冷却媒体が冷却液である場 合には、これは、一般に低温液化ガス、例えば液体窒素や液化アルゴンを意味し ている。と言うのは多くの場合、冷却媒体には新たに形成された金属フィルム8 の表面を空気との接触から保護するという付加的な役割があるからである。しか しながら、もし対象材料が、例えばある種の非鉄金属であって、粉体冶金学的範 囲内では容易には酸化しないと言う事実から、水と共に噴霧する事ができる場合 には、本発明による方法に於いて水を使用することも可能となる。金属化合物を 形成する反応性の雰囲気を使用することは、例えばセラミックの中間層を金属層 の間に埋め込んだ状態の合成体をつくる場合に適している。このセラミック中間 層は、次の層が形成される以前に酸素と反応して、その一部が酸化コーティング を形成している前の段階で形成された液状金属フィルム8の表面に対応するもの である。
最後に、本発明による方法を二つの実例を取り上げて説明する。
その−例はスチール細片の製造に関し、他の一例はスチールの環状合成体の製造 に関するものである。二つの例に於いて使用された装置は、原理的には第1図及 び第2図に示したものに対応している。
回転型体1は内径600ミリ、側壁17a、17bによって横方向に画定された 鋳造溝の幅が5ミリのスチール製の筒であった。また、二つの例とも、クローム ・ニッケル系のステンレススチールがテスト用金属として使用された。好ましく ない(表面/体積)比の結果として、小規模テストに於いては、工業規模の作業 工程と同じように停止棒装置や、小型の滑動シャッタを使って溶融スチールを計 量することは難しいので、小規模テストのための特別の解決方法が考えられた。
精密鋳造技術では、所謂揺動型の溶解炉は良く知られるところである。この炉に よれば、スチールを純粋な保護性ガス下で溶解し、外気に振れることなく、また 注入用の取瓶を必要とせずに高温の精密型に直接注入することができる。この揺 動戸は、水平軸の周りに回転可能に設けられ、高温マグネサイトの円筒樽状に形 成された溶融金属を入れる容器と、この容器内に設けられ、アークを形成するた めに回転軸方向にある二つの横方向端面が互いに移動可能に設けられた二本の炭 素電極とからなっている。15ミリの棒状スチール合金材は、溶解作業中は上方 向を向いている樽状容器の開口から導入した。炉は溶解作業中は前後に揺らされ るので、溶融金属と接触している炉壁は過度の加熱から免れる。上方に向いた炉 の材料装填口は、通常鋳込みに際して上向きに置かれ、予熱されたセラミック型 の注入口を固定するのに役立つ。この例では、予熱された型の代りに、酸化ジル コニュームでつくった内形5ミリのノズルチューブを付けた予熱型の注入口をと りつけた。揺動戸の回転面が型体1の回転面に一致するようにし、炉が180度 回転する間に、炉の注入ノズル11が正しく鋳込み溝に向くようにして、側壁1 7a、17bから等距離になるようにして、揺動炉全体を回転型体lに装着した 。
炉内の溶融金属が摂氏1550度になった後、円筒回転型体1を毎分1200回 の速度で回転させた。注入点5から100度だけずらして位置している冷却ノズ ル12は、この瞬間にはまだ鋳込み装置の外にあり、初期にはガスと液体とから なる溶融金属流が、液体だけの形で毎秒380グラムの流量で流れ出るまでの、 実際の実験が開始される前の数秒間は液体窒素の供給を受けている。揺動戸が上 下に倒置され、鋳込み操作が開始された直後(約5秒後)に冷却ノズル12は型 体1の回転面内に入り、鋳込み溝に冷却液を注入した。この実験開始後7秒間に 、厚さ0.09ミリ、幅5ミリのスチール細片1050グラムが得られ、約14 ミリの高さに重ねられた140層のコイルが得られた。この時の液体窒素消費量 は4リツトルであった。直ちに測定した金属コイルの温度は摂氏250度以下で あることがわかった。
第二の実験では、同じ装置を使ってステンレススチールの環状合成体を制作した 。しかし、短時間のテスト中に、安定した溶着状態の急速な出現を妨げる型体1 を介した望ましくない熱消散を防止するために、鋳込み溝の基礎表面をプラズマ スプレィ操作によって、前もってジルコン酸カルシュウームでコートした。この 場合、溶融金属は揺動戸によって摂氏1800度まで過熱され、型体1は毎分7 72回の速度で回転された。液体窒素が冷却媒体として供給される冷却点13は 、注入点5から374回転だけずらして位置させた。
前の例と同様に、揺動戸は所定制限時間内、即ち冷却液の定状流が得られた後に 倒置され、その後1秒の何分の−かが経ってから冷却ノズル12を作動させた。
操作は9秒間続けられ、その間に輻4゜5ミリ、内径530mm、外径が600 ミリより僅かに小さいリングが得られた。実験直後のリング表面温度を光学的に 測定したところ、表面温度は摂氏1200度であることが知れた。その直後に再 び開始された冷却操作によって、リングは急速に低温へと降下した。
Fig、2 Fig、 3a Fig−3c Fig−4b Fig、 5 Fig−7 Fig、3 Fig、 9 Fig−11a Fig、11b

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.過熱された溶融金属の少なくとも一つの流れ(6)が、この流れに対して横 方向に移動する表面に対して向けられ、これによって該表面上に最初に液状金属 フィルム(8;8a;8b)を形成する金属の細片または合成体を製造する方法 であって、液状冷却媒体が金属フィルム(8;8a;8b)に注がれ、この金属 フィルムが冷却媒体の蒸発によって、少なくとも凝固範囲まで冷却されることを 特徴とする金属の細片または合成体を製造する方法。 2.請求の範囲1に記載の方法であって、少なくとも金属フィルム(8;8a; 8b)がその表面に於いて予備的に凝固した後、液状冷却媒体が金属フィルムに 注がれることを特徴とする方法。 3.請求の範囲1または2に記載の方法であって、過熱された溶融金属の流れ( 6)が、本質的に密閉された状態で表面に注がれることを特徴とする方法。 4.請求の範囲1または2に記載の方法であって、過熱された溶融金属の流れ( 6)は、表面に注がれる前に、流体によって滴状に分散されることを特徴とする 方法。 5.請求の範囲1乃至4の何れか一つに記載の方法であって、表面は回転軸の周 囲にほぼ対称的に回転する内表面であることを特徴とする方法。 6.請求の範囲5に記載の方法であって、前記内表面は、前段の回転時に形成さ れた固化した金属層(7;7a;7b)によって少なくとも部分的にその都度形 成されることを特徴とする方法。 7.請求の範囲6に記載の金属細片のコイルを製造する方法であって、冷却媒体 による冷却は、新たに供給された金属フィルム(8;8a;8b)と、前段の回 転時に形成された固化した金属層(77a;7b)との間に溶融状態が生じない ようにして設定されることを特徴とする方法。 8.請求範囲6に記載の合成体を製造する方法であって、冷却媒体による冷却は 、新たに形成された金属フィルム(8)が、前段の回転時に形成された固化した 金属層(7)の少なくとも1層と溶着するようにして設定されることを特徴とす る方法。 9.請求の範囲8に記載のパイプ(33)を製造するための方法であって、前段 の回転時に共に溶融され、形成された金属層(7)を引き出すことによって、こ の金属層に重なるようにして新たに形成された金属フィルム(8)が回転軸方向 に少なくとも間欠的に移動されることを特徴とする方法。 10.溶融金属(10;10a:10b)を入れる容器(9;9a;9b)を少 なくとも一つ有し、請求の範囲1乃至9の何れか一つに記載の方法を実施する装 置であって、前記容器(9;9a;9b)は、回転軸の周りに回転可能に設けた 中空型体(1)の内部に付設され、かつ該型体(1)の内壁に向けて設けられた 注入ノズル(11;11a;11b)に接続されると共に、少なくとも一つの冷 却ノズル(12;12a、12b;12′)は、少なくとも一つの注入ノズル( 11;11a;11b)に対して回転方向にずらして位置するようにして前記型 体(1)の内部に設けられ、前記冷却ノズル(12;12a、12b;12′) もまた同様に型体(1)の内表面に向けられて設けられていることを特徴とする 装置。 11.請求の範囲10に記載の装置であって、複数の注入ノズル(11;11a ;11b)と複数の冷却ノズル(12;12a、12b;12′)が軸方向に沿 って次々と連続して設けられていることを特徴とする装置。 12.請求の範囲10または11に記載の装置であって、少なくとも二個の注入 ノズル(11a、11b)およびその間に設けた少なくとも一つの冷却ノズル( 12)が、回転方向に連続して設けられていることを特徴とする装置。 13.請求の範囲10乃至12の何れか一つに記載の装置であって、注入ノズル (11)が少なくとも半径方向に移動可能に、かつ型体(1)の内壁に向かう力 が作用するスペーサにしっかりと接続されて支持されていることを特徴とする装 置。 14.請求の範囲13に記載の装置であって、前記スペーサは定距離ローラ(2 3)として構成されていることを特徴とする装置。 15.請求の範囲13または14に記載の装置であって、金属細片(25)を形 成するために、スペーサにしっかりと接続され、少なくとも一つの注入ノズル( 11)に対して回転方向にずらして位置するように設けられ、かつ各内表面と共 に軸方向にむいた一定幅の溝を形成する保持要素を備えたこと特徴とする装置。 16.請求の範囲15に記載の装置であって、前記保持要素が保持壁(27)と して構成されていることを特徴とする装置。 17.請求の範囲15に記載の装置であって、前記保持要素が保持ローラ(28 )として構成されていることを特徴とする装置。 18.請求の範囲10乃至14の何れか一つに記載の装置であって、装置によっ て形成された合成体の、すでに固化した部分を回転軸方向に向けて引き出す装置 を備えた装置。 19.請求の範囲18に記載の装置であって、少なくとも一つの注入ノズル(1 1)と少なくとも一つの冷却ノズルとが、型体(1)の回転に同期して軸方向に 振動運動を行なうのに適した共通の保持装置に固定されていることを特徴とする 装置。
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