JPH0749553B2 - 防食塗料組成物 - Google Patents

防食塗料組成物

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JPH0749553B2
JPH0749553B2 JP32963087A JP32963087A JPH0749553B2 JP H0749553 B2 JPH0749553 B2 JP H0749553B2 JP 32963087 A JP32963087 A JP 32963087A JP 32963087 A JP32963087 A JP 32963087A JP H0749553 B2 JPH0749553 B2 JP H0749553B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は防食塗料組成物に関し、更に詳しくは硫化水
素、酸素及び水を含む60℃を越える腐食環境における鋼
材の腐食を抑制する被覆材を与える防食塗料組成物に関
する。
本発明の防食塗料組成物は硫化水素を取り扱うまたは硫
化水素が不純物として混在する化学プラントもしくはタ
ンク、または硫化水素が混在している天然ガス、石油な
どの輸送パイプライン、ステーション関係などの鋼材の
被覆に好適に使用することができる。
従来の技術 硫化水素(H2S)は非常に反応性に富み、特に各種金属
と容易に硫化物を生成することが知られている。特に鋼
材に於いては硫化水素の特異な反応性のため、一般の金
属の腐食とは異なり、鋼材強度を劣化させる、いわゆる
硫化水素割れが起り、数多くの事故例が報告されてい
る。
これらの硫化水素割れの原因などについては、西村、栗
栖、太谷の「溶接学会誌」32(6)、478〜489(1963)
に総説されているが、基本的には硫化水素割れは水素脆
性と同じであり、硫化水素は鋼材表面に硫化物を形成
し、鋼材の水素吸収の促進剤として働いている。
亦、硫化水素割れの防止方法として陰極防食は効果がな
いことおよび塗膜の脆化及び軟化を起こすものもあり、
適当なものを選択すれば比較的有効である旨の記載があ
る。従って硫化水素割れを防止するための被覆材は先ず
鋼材表面での硫化物の生成を制御する能力をもつことが
必要である。
かかる防食性能は、また硫化水素濃度が低く、硫化水素
割れまで至らないような腐食環境における被覆材におい
ても同様に必要である。すなわち、硫化水素が水および
酸素とともに被覆を透過して鋼材表面で硫化物を生成す
ると、被覆材が鋼材と接着していた結合を切断すること
となり、結果的には被覆材が鋼材表面から剥離し、防食
機能が失われてしまう。
従来の耐硫化水素性防食塗料組成物としては例えば、特
開昭61−162564号公報に見られるように、常温〜30℃付
近の硫化水素、酸素及び水を含む腐食環境に於ける鋼材
の腐食を抑制する被覆材を与える防食塗料組成物とし
て、(i)一分子当り1〜2個のオキシラン環を持つビ
スフェノールAとエピハロヒドリンとの付加反応によっ
て得られるエポキシ当量が180〜2500であるエポキシ樹
脂と、(ii)脂肪族ジアミンとダイマー酸からなるポリ
アミドアミンとからなり、エポキシ樹脂とポリアミドア
ミンの比が反応当量で0.8/1〜1.4/1のビヒクル100重量
部、硫化水素に対して不活性な充填剤50〜200重量部並
びに水溶分が0.3%以下で溶解水のpHが6.0〜7.0の防錆
顔料3〜40重量部からなる防食塗料組成物がある。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、60℃を越える硫化水素、酸素及び水を含
む腐食環境に於いては長期に亘り接着性を維持すること
はむずかしく、60℃を越える硫化水素を含有する温水中
での長期接着性(以下、耐硫化水素性と称す)が優れた
防食塗料組成物の開発が望まれている。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、従来の耐硫化水素性防食塗料組成物、す
なわち、特開昭61−162564号に記載の防食塗料組成物の
60℃を越える硫化水素を含有する腐食環境下に於ける耐
硫化水素性の改良を鋭意検討した結果、本発明を完成し
たものである。
すなわち、本発明は、(i)一分子当り1〜2個のオキ
シラン環を持つビスフェノールAとエピハロヒドリンと
の付加反応によって得られるエポキシ当量が180〜2500
であるエポキシ樹脂と、(ii)m−キシレンジアミンと
エピクロルヒドリンの縮合物1モルに対してグリシジル
エーテルを0.2〜0.6モルの比率で反応付加した変性ポリ
アミンとからなり、エポキシ樹脂と変性脂肪族ポリアミ
ンの比が反応当量で0.8/1〜1.4/1にビヒクル100重量
部、硫化水素に対して不活性な充填剤50〜200重量部並
びに水溶分が0.3%以下で溶解水のpHが6.0〜7.0の防錆
顔料3〜40重量部からなる防食塗料組成物である。
本発明の防食塗料組成物において使用されるビヒクル
は、ビスフェノールAとエピハロヒドリンとの付加反応
によって一分子当り1〜2個のオキシラン環を持つエポ
キシ当量が180〜2500のエポキシ樹脂と、m−キシレン
ジアミンとエピクロルヒドリンの縮合物1モルに対して
ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテ
ル、o−クレシルグリシジルエーテル、エチルヘキシル
グリシジルエーテルのうち1種又は2種以上を0.2〜0.6
モルの比率で反応付加した変性ポリアミンを0.8/1〜1.4
/1の反応当量比で反応させて成る化合物である。
上記エポキシ樹脂は、通常、1分子当り2個のオキシラ
ン環を持つビスフェノールAのジグリシジルエーテルを
主成分とし、これ以外に一分子当り1個のオキシラン環
をもつビスフェノールAのモノグリシジルエーテルを少
量含むエポキシ樹脂である。
たとえば、「エピコート」(油化シェルエポキシ
(株))、「エポトート」(東都化成(株))、「アラ
ルダイト」(チバガイギー)、「エピクロン」(大日本
インキ化学工業(株))などの商品名で市販されてい
る。エポキシ当量が180〜2500、分子量が380〜3000のエ
ポキシ樹脂の使用が適当である。例えば、油化シェルエ
ポキシ社製であればエピコート828がn=0、平均分子
量380及びエポキシ当量184〜194であり、エピコート100
1がn=2.0、平均分子量900及びエポキシ当量450〜500
であり、エピコート1004がn=3.7、平均分子量1400及
びエポキシ当量900〜1000であり、エピコート1007がn
=8.8、平均分子量2900及びエポキシ当量1750〜2100で
ある。
一方、m−キシレンジアミンとエピクロルヒドリンの縮
合物にグリシジルエーテルを反応付加した変性ポリアミ
ンとは、 なる分子構造を有し、かつn=1〜4の範囲であるm−
キシレンジアミンとエピクロルヒドリンの縮合物(例え
ば三菱瓦斯化学社製、ガスカミンG378)1モルに対し
て、 なる構造を有し、かつRがブチル基、フェニル基、o−
クレシル基、エチルヘキシル基のいずれかであるグリシ
ジルエーテルを0.2〜0.6モルの比率で付加反応させた変
性ポリアミンである。
グリシジルエーテルのR基が、前述の基以外の場合は、
60℃を越える耐硫化水素性が悪く、本発明の目的を達成
できない。又、グリシジルエーテルの付加比率は、m−
キシレンジアミンとエピクロルヒドリンの縮合物1モル
に対して、グリシジルエーテルが0.2〜0.6モルの範囲が
望ましい。この比率が0.2モル未満の場合は、60℃を越
える耐硫化水素性が低下し、0.6モルを越えると合成の
際に粘度増加が大きく、合成物が硬い固形物となるため
実用に供し難い。これらの硬化剤の製造方法は、特開昭
59−33321等に開示されている。
前記のエポキシ樹脂と変性ポリアミンの配合比は、エポ
キシ基の当量数/変性ポリアミンの活性水素の当量数=
0.8/1〜1.4/1でなければならない。
この比が0.8/1未満では塗膜が残存する変性ポリアミン
により可塑化され軟らかくなり過ぎ、さらに残存する未
反応アミノ基の存在により水を呼込みやすくなり、1.4/
1を越えると未反応のエポキシ基が多く存在し正常なる
塗膜が得られず、耐硫化水素性が悪くなる。
次に、本発明の塗料組成物の充填剤について説明する。
充填材としては、例えば、カーボンブラック、酸化チタ
ン、アルミニウム粉、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、
酸化マグネシウムなどの硫化水素に対して不活性な充填
材の1種あるいは2種以上の混合物を用いることができ
る。
亦、防錆顔料として水可溶分が0.3%以下、溶解水のpH
が6.0〜7.0であるBa、Zn、Cr、Mo及びAlの1種あるいは
2種以上の酸化物を主体とする化合物を必須成分として
含有する。
これら充填剤及び防錆顔料ともに水可溶分が小さくて0.
3%以下であり、かつ本来の目的である硫化水素に対し
て、比較的安定であることが共通の性質である。ここで
水溶分及び溶解水のpHの測定は水溶分がJIS−K−5101
22、pHがJIS−K−510124で行なった。
充填剤は着色と被膜強度補強効果が目的であり、一般の
水及び酸素による腐食、あるいはこれに硫化水素が存在
する環境での腐食に対し、防食性能を向上させるもので
なくてはならない。
HunkeはJ.O.C.C.A.、50巻、942頁(1967)に於いて腐食
因子として水を取り挙げ、被膜を透過するメカニズムを
説明しているが、いずれの場合もビヒクルと充填剤顔料
の界面に水が攻撃することにより透過が起っている。
本発明もビヒクルとこれら充填剤あるいは防錆顔料の界
面に於けるインターラクションが強固であり、かつこの
界面に水、酸素あるいは硫化水素が攻撃し難く更にこの
界面に貯り難いものを選択したものである。特に水に対
しては水可溶分が小さいこと、硫化水素に対しては、H2
Sとなるべく反応を起こさないことがこの界面のインタ
ーラクションを弱くしない必須条件であると考えた。水
可溶分が少なく、硫化水素との反応性が小さい充填剤あ
るいは防錆顔料を使用した被膜は、通常の防錆性テス
ト、すなわちソルトスプレー性、耐水性、耐塩水性など
に優れた性能を示すと共に、さらに60℃を越える硫化水
素浸漬においても非常にすぐれた性能を示す。
亦、水または硫化水素が顔料表面を攻撃し、水により顔
料を溶かし、硫化水素と反応を起したりすれば、ビヒク
ルとの界面へ水または硫化水素が貯まりやすくなる。こ
のことは、鋼材面へ到達する腐食因子である水または硫
化水素の供給を助長することになり、防食性能を著しく
悪くすることにつながる。すなわち、水溶分が少なく、
かつ硫化水素との反応性が小さい顔料、充填剤を用いた
塗膜は防食性能を維持することができる。
かかる充填剤の具体例としては、カーボンブラック、酸
化チタン、アルミニウム粉、酸化ケイ素、酸化アルミニ
ウム、酸化マグネシウムの単体、トルクと称されるMgO
・SiO2・Al2O3、クレーと称されるAl2O3・SiO2、雲母で
あるK2O・Al2O3・SiO2などの複合物を挙げることができ
るが、上記使用を営むことができれば、その他の充填剤
も使用することができる。
一方、防錆顔料については、一般に防錆顔料は水可溶分
が高く鉄よりもイオン化傾向の大きい金属塩であり、ア
ノード腐食反応を制御する機能が利用されている。しか
しながら、水、酸素及び硫化水素を含む腐食因子が混在
する系に於いては、水に溶解し易いことは金属イオンを
生成することであり、ここに硫化水素が攻撃するのと直
ちに其の金属の硫化物を生成する。このことはビヒクル
とこれらの防錆顔料類の界面インターラクションを弱め
ることになり、結果的に其の被膜下の腐食反応が促進さ
れることとなる。すなわち、防錆顔料類にとって硫化水
素と反応し難いこと、更に水に溶解し難いことが必要な
用件になる。
更に、JIS−K−5101により測定される顔料の溶解水のp
Hが6〜7の微酸性であるのが好ましい。硫化水素は水
に溶解すると微酸性を示す。一方、被膜中の防錆顔料類
が水に溶解し、pHがアルカリ性を示すと微酸性である硫
化水素水をより多く引き寄せる役割を果すことになり、
防食性に対し不利である。逆にpHが6未満になると鋼材
の腐食は酸性領域にて起るわけであり、pHが低くなるこ
とは、それ自身でもって腐食を促進するわけで好ましく
ない。
このような条件を満足する好ましい防錆顔料としては、
例えばクロム酸バリウム(BaCrO4)、ジンククロメート
ZTO型(ZnCrO4・4Zn(OH))、リンモリブデン酸アル
ミニウム(MoO3・P2O5・Al2O3)等が挙げることができ
る。
これらの配合量は、重量基準でビヒクル成分100重量部
に対し、充填剤としては50〜200重量部、防錆顔料は3
〜40重量部である。
充填剤の量が50重量部未満では塗膜が強度的に実用的で
なく、衝撃、曲げ性などが悪くなる。また、200重量部
を超えるとバインダーの量が充填剤の量より少なくな
り、バインダーが不足して均一な被膜が形成されず、ピ
ンホールなどの欠陥を生じたり、物性的にも不充分とな
るので好ましくない。
次に、防錆顔料が3重量部未満であると防錆性が不充分
であり、40重量部を超えると不可溶分を0.3%以下に抑
えたとしても、水に溶解する防錆顔料の絶対量が多くな
り、逆に防錆性が悪くなるので好ましくない。
本発明に従った防食塗料組成物は前記した必須の構成成
分の他に、適当なハジキ防止剤、ダレ止め剤、流展剤な
どの添加剤類を含有することができる。また、被膜化す
るための作業性を改良するために、溶剤類も必要に応じ
て配合することができる。更には、塗料の硬化時間が調
整するために、2−エチル−4−メチルイミダゾール、
2、4、6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル等の硬化促進剤、反応性希釈剤、ニカノールDL05(三
菱瓦斯化学社製)などの粘度調整剤などの添加剤を配合
することも可能である。
以下、実施例に従って本発明を更に詳しく説明する。
実施例 先ず、本発明による防食塗料組成物の調合に用いる硬化
剤である変性脂肪族ポリアミンの合成例BO2、BO3、BO
6、PO2、CO2及びEO2の合成方法と、特開昭61−162564に
該当する硬化剤であるポリアミドアミン(I)、ポリア
ミドアミン(II)およびポリアミドアミンアダクトの合
成方法を以下に示す。
〔BO2の合成〕 撹拌機を備えた3つ口フラスコに、m−キシレンジアミ
ンとエピクロルヒドリンの縮合物であるガスカミンG328
(三菱瓦斯化学社製、活性水素当量55、分子量320)を3
20g(1モル)を入れ、窒素気流中で80℃に加温撹拌し
ながら、ブチルグリシジルエーテルであるニッサンエピ
オールB(日本油脂社製、分子量130)26g(0.2モル)
を1時間かけて滴下し、滴下終了後80℃でさらに2時間
撹拌し、反応を終了した。生成した変性脂肪族ポリアミ
ンであるBO2の活性水素当量は61であった。
〔BO3の合成〕 BO2の合成と全く同じ方法で320g(1モル)のG328に39g
(0.3モル)のニッサンエピオールBを反応させ、変性
脂肪族ポリアミンであるBO3を得た。BO3の活性水素当量
は62であった。
〔BO6の合成〕 BO2の合成と全く同じ方法で320g(1モル)のG328に78g
(0.6モル)のニッサンエピオールBを反応させて、変
性脂肪族ポリアミンであるBO6を得た。BO6の活性水素当
量は65であった。
〔PO2の合成〕 BO2の合成と全く同じ方法で、G328に付加するグリシジ
ルエーテルをフェニルグリシジルエーテルであるニッサ
ンエピオールP(日本油脂社製、分子量150)に変え、3
20g(1モル)のG328に30g(0.2モル)のニッサンエピ
オールPを反応させ、変性ポリアミンであるP02を得
た。PO2の活性水素当量は62であった。
〔CO2の合成〕 BO2の合成と全く同じ方法で、G328に付加するグリシジ
ルエーテルをo−クレゾールグリシジルエーテルである
ヘロキシWC62(アイ・シー・アイ・ジャパン社製、分子
量165)に変え、320g(1モル)のG328に33g(0.2モ
ル)のヘロキシWC62を反応させ、変性ポリアミンである
CO2を得た。CO2の活性水素当量は63であった。
〔EO2の合成〕 BO2の合成と全く同じ方法で、G328に付加するグリシジ
ルエーテルを2−エチルヘキシルグリシジルエーテルで
あるエポライトM−800(共栄社油脂社製、分子量184)
に変え、320g(0.1モル)のG328に36.8g(0.2モル)の
エポライトM−800を反応させ、変性脂肪族ポリアミン
であるEO2を得た。EO2の活性水素当量は63であった。
〔ポリアミドアミン(I)の合成〕
キューラー脱水装置及び撹拌機を備えた3つ口フラスコ
にバーサダイム#216(ヘンケル日本社製ダイマー酸、
酸価195)576g(計算値として1モルに相当、理論値は5
60g)とエチレンジアミン120g(2モル)を装入し、徐
々に加熱し乍ら撹拌した。温度160℃から約4時間かけ
て200℃まで昇温させ、この間反応によって生成した水
をキューラー脱水装置で脱水し、理論値の水36gの脱水
が行われた時点で樹脂の酸価を測定し、酸価が3以下で
あることを確認して反応を終了した。
生成したポリアミド(I)の活性水素当量は107であっ
た。
〔ポリアミドアミン(II)の合成〕
ポリアミドアミン(I)の合成と同じ装置でバーサダイ
ム#216を576g(1モル)とm−キシレンジアミンを272
g(2モル)を撹拌しながら加熱し、160℃から200℃に
約3時間かけ、昇温し、常に系外へ反応水を除去しなが
ら、約36gの水が系外へ出たことと酸価が3以下である
ことを確認して反応を終了させた。得られたポリアミド
アミン(II)の活性水素当量は141であった。
〔ポリアミドアミンアダクトの合成〕
撹拌機を備えた3つ口フラスコに、前記のポリアミドア
ミン(I)7.1gを入れ、窒素気流中で80℃に加温、撹拌
しながら、エピコート1001(油化シェル社製、分子量90
0)14.9gを1時間かけて添加し、添加終了後80℃でさら
に2時間撹拌し、反応を終了して、ポリアミドアミンア
ダクト((エポキシ基/活性水素)比=1.2/1)を合成
した。
次に、本発明による防食塗料組成物の実施例1〜27、比
較例として特開昭61−162564に該当する比較例1〜4及
び特開昭61−162564以外の比較例5を一括して第1表に
示す。亦、第1表に記載する実施例及び比較例に用いる
エポキシ樹脂を第2表、充填剤を第3表に、防錆顔料を
第4表に各々示す。
第1表の防食塗料組成物をキシレン/ブチルセロソルブ
/メチルイソブチルケトン/n−ブタノール(50/30/10/1
0)の混合溶剤120重量部に溶解し、エアレス塗装機によ
って鋼板上に膜厚100μの被膜を塗装した。鋼板は70mm
幅×150mm長×0.8mm厚のナシ地鋼板を#400のペーパー
にて研磨したものを使用した。乾燥条件は20℃×1日間
+50℃×24時間とした。
乾燥塗膜の密着、硬度、折り曲げ、ソルトスプレー性及
びメタノール水浸漬をAPI−RP−5L−2に従って試験を
行った。更に60℃飽和硫化水素水に2000時間浸漬して、
密着試験を行い耐硫化水素性を調べた。結果は第5表に
示した通りであった。
第5表の結果からも明らかなように、鋼材の防食塗料組
成物として本発明の組成物を用いると、60℃の飽和硫化
水素水浸漬試験において、従来にない極めて良好な結果
が得られる。
発明の効果 実施例からも明らかな如く、本発明による防食塗料組成
物は、従来の防食塗料組成物に比較して、60℃での耐硫
化水素性を格段に向上させる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 和幸 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 會社君津製鐵所内 (72)発明者 竹島 英雄 東京都品川区南品川4丁目1番15号 日本 ペイント株式会社東京事業所内 (72)発明者 加賀 真 東京都品川区南品川4丁目1番15号 日本 ペイント株式会社東京事業所内 (56)参考文献 特開 昭59−33321(JP,A) 特開 昭61−162564(JP,A) 特開 昭61−163971(JP,A) 特開 昭63−301264(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビスフェノールAとエピハロヒドリンとの
    付加反応によって得られる一分子当り1〜2個のオキシ
    ラン環を持つエポキシ当量が180〜2500であるエポキシ
    樹脂と、m−キシレンジアミンとエピクロルヒドリンの
    縮合物1モルに対してブチルグリシジルエーテル、フェ
    ニルグリシジルエーテル、o−クレシルグリシジルエー
    テル、エチルヘキシルグリシジルエーテルのうち少なく
    とも1種を0.2〜0.6モルの比率で反応付加した変性ポリ
    アミンとを反応させてなり、エポキシ樹脂と変性ポリア
    ミンの比が反応当量で0.8/1〜1.4/1であるビヒクル100
    重量部、硫化水素に対して不活性な充填剤50〜200重量
    部並びにJIS−K−5101による不溶分が0.3%以下で溶解
    水のpHが6.0〜7.0の防錆顔料3〜40重量部からなる防食
    塗料組成物。
  2. 【請求項2】硫化水素に対して不活性な充填剤がカーボ
    ンブラック、酸化チタン、アルミニウム粉、酸化珪素、
    酸化アルミニウム及び酸化マグネシウムからなる群から
    選ばれた少なくとも一種である特許請求の範囲第1項記
    載の防食塗料組成物。
  3. 【請求項3】防錆顔料がクロム酸バリウム、ジンククロ
    メートZTO型及びリンモリブデン酸アルミニウムからな
    る群から選ばれた少なくとも一種である特許請求の範囲
    第1項記載の防食塗料組成物。
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