JPH0749510B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH0749510B2
JPH0749510B2 JP19997788A JP19997788A JPH0749510B2 JP H0749510 B2 JPH0749510 B2 JP H0749510B2 JP 19997788 A JP19997788 A JP 19997788A JP 19997788 A JP19997788 A JP 19997788A JP H0749510 B2 JPH0749510 B2 JP H0749510B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリカーボネート樹脂および、変性ポリスチレン
系重合体からなる、機械的物性、耐熱性、衝撃強度およ
び成形加工性に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。こ
れらは自動車用部品、ハウジングなどに使用される。
〔従来の技術および問題点〕
ポリフェニレンエーテル樹脂は、耐熱性、機械的強度、
寸法安定性、電気的性質などに優れているが、耐溶剤性
や成形加工性が劣るため、この樹脂単独で用いられるこ
とは少なかった。一方、ポリエステル樹脂は、機械的強
度、電気的性質、耐溶剤性などに優れており、各種分野
で利用されているが、耐熱性や衝撃強度に劣るため、用
途に制限を受けることがあった。
従来、ポリフェニレンエーテル樹脂とポリエステル樹脂
の長所を生かした樹脂組成物を作る目的で両樹脂を溶融
混合する試みが数多く行なわれている(特開昭49−7566
2号公報、特開昭59−159847号公報など)。
しかし、両樹脂を溶融混合した樹脂組成物の成形加工性
はポリフェニレンエーテル樹脂に比べると改良されてい
るが、両樹脂の分散性が悪いため、機械的強度や耐熱性
などは両樹脂の混合割合から予想される値よりも悪いも
のしか得られていない。また、特開昭60−260649号公
報、特開昭62−27457号公報などでは、両樹脂の分散性
が改良された組成物を得る目的で、両樹脂を溶融混合す
る際、エポキシ基を有するスチレン系重合体を添加する
方法が開示されている。この方法で得られる樹脂組成物
の機械的強度や耐熱性はそれほど高くない。
本発明の目的は、ポリフェニレンエーテル樹脂とポリエ
ステル樹脂の長所を生かした、機械的強度、耐熱性、衝
撃強度および成形加工性に優れた熱可塑性樹脂組成物を
提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の目的を解決するため、鋭意検討した結果、ポリ
フェニレンエーテル樹脂とポリエステル樹脂からなる混
合物に、特定量のポリカーボネート樹脂と変性ポリスチ
レン系重合体を溶融混練することにより、本発明の目的
の熱可塑性樹脂組成物を得ることを見いだした。
すなわち、本発明の目的は、ポリフェニレンエーテル樹
脂10〜90重量部および、ポリエステル樹脂10〜90重量部
からなる混合物100重量部に対して、ポリカーボネート
樹脂10〜100重量部および変性ポリスチレン系重合体1
〜30重量部を加えることにより達成できる。
ポリフェニレンエーテル樹脂とポリエステル樹脂とを溶
融混合した混合物は、ポリカーボネート樹脂あるいは変
性ポリスチレン系重合体をそれぞれ単独で添加した場合
には、機械的強度、衝撃強度や耐熱性はほとんど改善さ
れない。しかし、ポリフェニレンエーテル樹脂とポリエ
ステル樹脂を溶融混合した混合物に、ポリカーボネート
樹脂および変性ポリスチレン系重合体の両者を併用する
と得られる樹脂混合物の分散性が向上し、機械的強度、
衝撃強度および耐熱性などが大幅に改善される。このこ
とは本発明の大きな特徴である。
本発明で使用するポリフェニレンエーテル樹脂は、下記
一般式(1) で示される。これらの樹脂は次のフェノール化合物から
得られる。具体例としては、2,6−ジメチルフェノー
ル、2,6−ジエチルフェノール、2−メチル−6−エチ
ルフェノール、2−メチル−6−アリルフェノール、2
−メチル−6−フェニルフェノール、2,6−ジフェニル
フェノール、2,6−ジブチルフェノール、2−メチル−
6−プロピルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノー
ル、2,3−ジメチル−6−エチルフェノール、2,3,6−ト
リエチルフェノール、2,3,6−トリプロピルフェノー
ル、2,6−ジメチル−3−エチルフェノール、2,6−ジメ
チル−3−プロピルフェノールなどが挙げられる。これ
らのフェノール化合物は、単独でも、併用しても使用す
ることができる。
最も好ましいポリフェニレンエーテル樹脂としては、2,
6−ジメチルフェノールから得られるポリフェニレンエ
ーテル、および2,6−ジメチルフェノール、2,3,6−トリ
メチルフェノール、2,6−ジフェニルフェノールの共重
合によって得られるポリフェニレンエーテルである。使
用されるポリフェニレンエーテル系樹脂の極限粘度
〔η〕(クロロホルム0.5%溶液、30℃)は0.3から3.0
が好ましい。また、ポリフェニレンエーテルにスチレン
系単量体が共重合したものや、スチレン系ポリマーを混
合したものも使用できる。スチレン系単量体のグラフト
共重合やスチレン系ポリマーの添加により成形加工性は
向上するが、耐熱性や機械的強度が低下するため、本発
明で使用する場合、ポリフェニレンエーテル樹脂100重
量部に対してスチレン系樹脂は30重量部以下が好まし
い。本発明でのポリフェニレンエーテル樹脂の使用量は
10〜90重量部、より好ましくは30〜70重量部である。使
用量が10重量部より少なくなると耐熱性が悪くなり、使
用量が90重量部より多くなると、成形加工性が悪くなり
好ましくない。
本発明で使用するポリエステル樹脂とは、分子の主鎖に
エステル結合を持っている高分子量の熱可塑性樹脂であ
り、ジカルボン酸またはその誘導体と2価アルコールま
たは2価フェノール化合物とから得られる重縮合化合
物、ジカルボン酸またはその誘導体と環状エーテル化合
物とから得られる重縮合化合物、ジカルボン酸の金属塩
とジハロゲン化合物とから得られる重縮合化合物、環状
エーテル化合物の開環重合物などが挙げられる。ここ
で、ジカルボン酸の誘導体とは酸無水物、エステル化物
あるいは酸三塩化物である。ジカルボン酸は脂肪族であ
っても芳香族であってもよく、芳香族ジカルボン酸とし
ては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル
酸、クロルフタル酸、ニトロフタル酸、p−カルボキシ
ルフェニル酢酸、m−フェニレンジグリゴール酸、p−
フェニレンジグリコール酸、ジフェニルジ酢酸、ジフェ
ニル−p,p′−ジカルボン酸、ジフェニル−m,m′−ジカ
ルボン酸、ジフェニル−4,4′−ジ酢酸、ジフェニルメ
タン−p,p′−ジカルボン酸、ジフェニルエタン−m,m′
−ジカルボン酸、スチルベンジルカルボン酸、ジフェニ
ルブタン−p,p′−ジカルボン酸、ベンゾフェノン−4,
4′−ジカルボン酸、ナフタリン−1,4−ジカルボン酸、
ナフタリン−1,5−ジカルボン酸、ナフタリン−2,6−ジ
カルボン酸、ナフタリン−2,7−ジカルボン酸、p−カ
ルボキシフェノキシ酢酸、p−カルボキシフェノキシブ
チル酸、1,2−ジフェノキシプロパン−p,p′−ジカルボ
ン酸、1,4−ジフェノキシプロパン−p,p′−ジカルボン
酸、1,5−ジフェノキシペンタン−p,p′−ジカルボン
酸、1,6−ジフェノキシヘキサン−p,p′−ジカルボン
酸、p−(p−カルボキシフェノキシ)安息香酸、1,2
−ビス(2−メトキシフェノキシ)−エタン−p,p′−
ジカルボン酸、1,3−ビス(2−メトキシフェノキシ)
プロパン−p,p′−ジカルボン酸、1,4−ビス(2−メト
キシフェノキシ)ブタン−p,p′−ジカルボン酸、1,5−
ビス(2−メトキシフェノキシ)−3−オキシペンタン
−p,p′−ジカルボン酸などを挙げることができ、また
脂肪酸ジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、コハ
ク酸、アジピン酸、コルク酸、マゼライン酸、セバシン
酸、ドデカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、
マレイン酸、フマル酸などが挙げられる。好ましいジカ
ルボン酸の例は、芳香族ジカルボン酸類であり、さらに
好ましくは、テレフタル酸、イソフタル酸あるいはフタ
ル酸を挙げることができる。
2価アルコールとしては、例えば、エチレングリコー
ル、トリメチレングリコール、ブタン−1,3−ジオー
ル、ブタン−1,4−ジオール、2,2−ジメチルプロパン−
1,4−ジオール、cis−2−ブテン−1,4−ジオール、テ
トラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、
ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコー
ル、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノ
ールなどが挙げられる。好ましい2価アルコールの例
は、エチレングリコール、ブタン−1,4−ジオール、あ
るいはシクロヘキサンジメタノールである。2価フェノ
ール化合物の例としては、例えば、ヒドロキノン、レゾ
ルシノール、ビスフェノールAなどを挙げることができ
る。前記環状エーテル化合物としては、エチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイドを挙げることができ、また
前記環状エステル化合物としては、δ−バレロラクトン
やε−カプロラクトンを挙げることができる。ジカルボ
ン酸金属塩と反応させるジハロゲン化合物とは、上記2
価アルコールまたは2価フェノール化合物の2つの水酸
基を塩素または臭素といったハロゲン原子で置換するこ
とによって得られる化合物である。使用されるポリエス
テル樹脂の極限粘度(m−クレゾール1%溶液、25℃)
は、0.8から3.0が好ましい。
本発明でのポリエステル樹脂の使用量は10〜90重量部で
ある。使用量が10重量部より少なくなると、成形加工性
が悪くなり、90重量部より多くなると耐熱性が悪くなり
好ましくない。
本発明で使用するポリカーボネート樹脂は下記一般式
(2) であり、2価フェノールとカーボネート前駆体との溶融
法あるいは溶液法で製造される。ここで、2価フェノー
ルとしては、例えば、ビスフェノールA(2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン)、ビス(4−ヒ
ドロキシジフェニル)メタン)、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)エタン)、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シ−3−メチルフェニル)プロパン)などを挙げること
ができ、好ましい2価フェノールはビス(4−ヒドロキ
シフェニル)アルカン系化合物、特にビスフェノールA
である。2価フェノールは単独で、あるいは2種以上混
合して使用することができる。また、カーボネート前駆
体としては、例えば、ハロホルメートなどを挙げること
ができる。代表的な例としては、ホスゲン、ジフェニル
カーボネート、2価フェノールのジハロホルメートおよ
びこれらの混合物を挙げることができる。芳香族ポリカ
ーボネートの製造に際しては、適当な分子量調整剤、分
岐剤触媒なども使用できる。極限粘度(塩化メチレン0.
5%溶液、20℃)は、0.1から1.3が好ましい。
本発明で使用される変性ポリスチレン系重合体とは、ス
チレン、メチルスチレン、ビニルキシレン、クロルスチ
レン、ジクロルスチレン、プロムスチレン、ジプロムス
チレン、P−t−ブチルスチレン、エチルスチレン、ビ
ニルナフタレンなどスチレン系モノマーやこれらモノマ
ーを主たる構成成分とするポリマーと、エポキシ基を有
するモノマーとの反応により、生成したポリマーであ
る。このポリマーには、ブタジエン、ブテン、イソプレ
ン、ビニルシアン化合物、アクリル酸アルキルエステ
ル、メタクリル酸アルキルエステル、マレイミド系化合
物などが共重合していてもよい。
エポキシ基を有するモノマーとしては、アクリル酸グリ
シジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシ
ジル、イタコン酸グリシジル、アリルグリシジルエーテ
ル、ビニールグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有
不飽和化合物がある。これらの内で好ましいものには、
アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アリ
ルグリシジルエーテルなどがある。
これらの変性ポリスチレン系重合体は単独でも、2種類
以上を併用することもできる。これらの変性ポリスチレ
ン系重合体は、公知のラジカル重合法を利用して、塊状
重合、溶液重合、懸濁重合または乳化重合によって製造
できる。また、溶融状態でポリマーにグラフトさせる場
合は、押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどの溶
融混合機を用いることにより、比較的短時間に容易に目
的のものを得ることができる。この共重合体の数平均分
子量は5千〜15万、より好ましくは2万〜10万の範囲で
ある。
エポキシ基を有するモノマーの反応量は変性ポリスチレ
ン系重合体の全構成成分に対して、0.001〜40モル%、
好ましくは0.01〜20モル%である。これらのモノマーの
量が0.001モル%未満では、本発明で使用するポリフェ
ニレンエーテル樹脂とポリエステル樹脂との分散性を改
善する効果が少なく、40モル%より多くなると副反応が
起こりやすくなり、生成する変性ポリスチレン系重合体
がゲル化するため、ポリフェニレンエーテル樹脂とポリ
エステル樹脂との分散が悪くなり、混合物の機械的強度
も低下する。
変性ポリスチレン系重合体の具体例としては、スチレン
・アクリル酸グリシジル共重合体、スチレン・メタクリ
ル酸グリシジル共重合体、スチレン・ブタジエン・メタ
クリル酸グリシジル共重合体、水素化スチレン・ブタジ
エン・メタクリル酸グリシジル共重合体、スチレン・ア
クリロニトリル・メタクリル酸グリシジル共重合体、ス
チレン・アクリロニトリル・ブタジエン・メタクリル酸
グリシジル共重合体などを挙げることができる。これら
の重合体は、ブロック共重合体、グラフト共重合体、ラ
ンダム共重合体のいずれであってもよい。なお、本発明
の変性ポリスチレン系重合体には官能基を含まない通常
のポリスチレン共重合体を少量含んでいてもよい。
本発明で使用するポリカーボネート樹脂および変性ポリ
スチレン系重合体の使用量は、(a)ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂および(b)ポリエステル樹脂からなる混
合物100重量部に対して、ポリカーボネート樹脂は5〜1
00重量部、より好ましくは10〜70重量部であり、変性ポ
リスチレン系重合体は3〜20重量部である。ポリカーボ
ネート樹脂および変性ポリスチレン系重合体の使用量が
上記下限より少ないと樹脂同士の分散性が悪くなり、機
械的強度や衝撃強度が低くなり、上記上限より多くなる
と成形加工性が悪くなり、好ましくない。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、各種強化材や充填
材、公知のエラストマーの添加が可能である。強化材、
充電材の例としては、ガラス繊維、アスベスト繊維、カ
ーボン繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、アル
ミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化ホウ素繊維、窒化ケイ
素繊維、ホウ素繊維、ステンレス、アルミニウム、チタ
ン、銅、しんちゅう、マグネシウムなどの金属繊維、お
よびポリアミド、フッ素樹脂、ポリエステル、アクリル
樹脂などの有機質繊維、銅、鉄、ニッケル、亜鉛、す
ず、鉛、ステンレス、アルミニウム、金、銀などの金属
粉末、ヒュームドシリカ、ケイ酸アルミニウム、ガラス
ビーズ、カーボンブラック、石英粉末、タルク、酸化チ
タン、酸化鉄、炭酸カルシウム、ケイソウ土などがあ
る。繊維状物質は特に制限はないが平均繊維径が5μm
から50μm、繊維長が50μmから30mmのものが好まし
い。これらの強化材、充填材は公知のシランカップリン
グ剤やチタネート系カップリング剤で表面処理したもの
も使用できる。これらの強化材、充填材は単独でも、2
種類以上を併用することもできる。公知のエラストマー
の例としては、スチレン−ブタジエンブロック共重合
体、水素化スチレン−ブタジエンブロック共重合体、ス
チレングラフトエチレン−プロピレン共重合体、ポリブ
タジエン、ポリイソプレン、ジエン化合物とビニル芳香
族化合物との共重合体、ニトリルゴム、エチレン−プロ
ピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体(EPDM)、チオコールゴム、ポリスルフィドゴム、ア
クリル酸ゴム、ポリウレタンゴム、ブチルゴムとポリエ
チレンゴムとグラフト物、ポリエステルエラストマー、
ポリアミドエラストマーなどが挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、ヒンダードフェノー
ル、ハイドロキノン、ホスファイト類およびこれらの置
換体、ヨウ化銅などの銅化合物などの酸化防止剤や熱安
定剤、レゾルシノール、サリシレート、ベンゾトリアゾ
ール、ベンゾフェノンなどの紫外線吸収剤、ステアリン
酸およびその塩、ステアリルアルコールなどの離型剤、
ハロゲン系、メラミンあるいはシアヌル酸系の難燃剤、
難燃助剤、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポ
リアルキレングリコールなどの帯電防止剤、結晶化促進
剤、染料、顔料などの添加剤を1種類以上添加すること
も可能である。
また、少量のポリエチレン、ポリプロピレン、エチレ
ン、酢酸ビニル共重合体、ポリアセタール、ポリスルホ
ンなどの熱可塑性樹脂およびその変性物、例えば酸およ
びその誘導体、グリシジルメタアクリレートなどのグラ
フト物や、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン
樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を添加すること
もできる。本発明熱可塑性樹脂組成物の製造方法は、押
出機、バンバリーミキサー、ニーダーなどの通常の溶融
混練加工装置によって行うことができ、さらに、射出成
形、押出成形などによって各種用途の成形品に加工する
ことができる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
製造例1 ポリフェニレンエーテル樹脂の製造法 窒素で置換した、酸素吹き込み装置、冷却用コイル、撹
拌機を備えた反応器に、臭化第2銅32.2g、ジ−n−ブ
チルアミン666gと、トルエン24に2,6−キシレノール
5.25kg溶解させたものを混合添加し、均一溶解させた
後、酸素を急激に吹き込みながら反応容器内部を30℃に
保ったまま90分間重合を行った。重合終了後、トルエン
18を添加し、さらに、エチレンジアミン四酢酸20%水
溶液を添加し反応を停止させた。得られた生成混合物を
遠心分離し重合体溶解相を取り出し、撹拌しながらメタ
ノールを徐々に添加した。分別した後、乾燥し極限粘度
0.50のポリフェニレンエーテル樹脂を得た。
製造例2 変性ポリスチレン系重合体(1)の製造法 撹拌機を備えたセパラブルフラスコにスチレン216g、グ
リシジルメタクリレート24g、トルエン160g、アゾビス
イソブチロニトリル2gを仕込み、20分間窒素を吹き込み
ながら撹拌した後、85℃に保ったオイルバス中にセパラ
ブルフラスコを移し、窒素雰囲気中で60分間撹拌し、さ
らにオイルバスを105℃に昇温し、45分間撹拌し重合を
行った。この後セパラブルフラスコをオイルバスにより
取り出し冷却し、重合液を強撹拌下でメタノール中に滴
下し分別した。分別後乾燥しエポキシ基を含むスチレン
系重合体を得た。
得たポリスチレン系重合体の分子量はGPC測定で、数平
均分子量約21300であった。また、エポキシ基濃度は滴
定法より6.81mol/gであった。
実施例1 表1に示す割合のポリフェニレンエーテル樹脂とポリブ
チレンテレフタレート樹脂とポリカーボネート樹脂と製
造例2で合成したエポキシ基を含むスチレン系重合体を
加え、300℃に設定したスクリュー径30mmの異方向回転
2軸押出機にて溶融混練し、ペレットを得た。このペレ
ットを成形温度300℃、金型温度80℃の条件で射出成形
を行い、物性測定用試験片を作成しASTMに記載の方法に
準じ、引張強度、引張伸び、曲げ弾性率、アイゾット衝
撃強度、熱変形温度を測定した。また、分散性の尺度と
して走査型電子顕微鏡を用い、成形品中の分散粒子径を
測定した。その結果を第1表に示す。
比較例1 ポリカーボネート樹脂および製造例2で合成した変性ポ
リスチレン系重合体を使用しない他は、実施例1と同様
の方法で物性測定用試験片を作製し、実施例1と同様の
項目の特性測定した。その結果を第1表に示す。
比較例2 ポリカーボネート樹脂を使用しない他は、実施例1と同
様の方法で物性測定用試験片を作製し、実施例1と同様
の項目の特性を測定した。その結果を第1表に示す。
比較例3 製造例2で合成した変性ポリスチレン系重合体を使用し
ない他は、実施例1と同様の方法で物性測定用試験片を
作製し、実施例1と同様の項目の特性を測定した。その
結果を第1表に示す。
比較例4,5 製造例2で合成したポリスチレン系重合体の使用量を代
えた他は実施例1と同様の方法で物性測定用試験片を作
製し、実施例1と同様の項目の特性を測定した。その結
果を第1表に示す。
実施例2,3 ポリフェニレンエーテル樹脂およびポリブチレンテレフ
タレート樹脂の使用量を代えた他は実施例1と同様の方
法で物性測定用試験片を作製し、実施例1と同様の項目
の特性を測定した。その結果を第1表に示す。
実施例4 ポリカーボネート樹脂の使用量を代えた他は実施例1と
同様の方法で物性測定用試験片を作製し、実施例1と同
様の項目の特性を測定した。その結果を第1表に示す。
実施例5,6 実施例1で使用したエポキシ基を有するポリスチレン系
重合体の変わりに、製造例2と同様の方法で合成した分
子量の異なる変性ポリスチレン系重合体を使用した他
は、実施例1と同様の方法で物性測定用試験片を作製
し、実施例1と同様の項目の特性を測定した。その結果
を第2表に示す。
実施例7 実施例1で使用したエポキシ基を有するポリスチレン系
重合体の代わりに、製造例2と同様の方法で合成したエ
ポキシ基濃度の異なるポリスチレン系重合体を使用した
他は、実施例1と同様の方法で物性測定用試験片を作製
し、実施例1と同様の項目の特性を測定した。その結果
を第2表に示した。
実施例8,9 実施例1で使用したポリブチレンテレフタレート樹脂の
代わりに、ポリエチレンテレフタレート樹脂あるいは1,
4−シクロヘキシレンジメチレン、エチレンテレフタレ
ート共重合体(Koder PCTG10179、イーストマン・コダ
ック社製)を使用した他は、実施例1と同様の方法で物
性測定用試験片を作製し、実施例1と同様の項目の特性
を測定した。その結果を第3表に示した。
実施例10 実施例1の組成にさらにタフテックH1041(旭化成社
製、スチレン・ブチレン系熱可塑性エラストマー)を加
えた以外は、実施例1と同様の方法で物性測定用試験片
を作製し、実施例1と同様の項目の特性を測定した。そ
の結果を第3表に示した。
〔発明の効果〕 ポリフェニレンエーテル樹脂およびポリエステル樹脂か
らなる混合物に特定量のポリカーボネート樹脂および変
性ポリスチレン系重合体とを添加することで、ポリフェ
ニレンエーテル樹脂およびポリエステル樹脂からなる混
合物の機械的強度、耐熱性、耐衝撃性および成形加工性
などが改良された物性のバランスのとれた熱可塑性樹脂
組成物を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) ポリフェニレンエーテル樹脂10〜
    90重量部および (b) ポリエステル樹脂10〜90重量部 からなる混合物100重量部に対して (c) ポリカーボネート樹脂5〜100重量部および (d) 変性ポリスチレン系重合体3〜20重量部配合し
    てなる熱可塑性樹脂組成物。
JP19997788A 1988-08-12 1988-08-12 熱可塑性樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0749510B2 (ja)

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