JPH0749321A - 試料中の水素分析装置 - Google Patents

試料中の水素分析装置

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JPH0749321A
JPH0749321A JP5214856A JP21485693A JPH0749321A JP H0749321 A JPH0749321 A JP H0749321A JP 5214856 A JP5214856 A JP 5214856A JP 21485693 A JP21485693 A JP 21485693A JP H0749321 A JPH0749321 A JP H0749321A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crucible
sample
hydrogen
graphite crucible
graphite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5214856A
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English (en)
Inventor
Masaaki Yokoyama
政昭 横山
Makoto Oishi
誠 大石
Morinobu Hayashi
守伸 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Horiba Ltd
Original Assignee
Horiba Ltd
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Publication date
Application filed by Horiba Ltd filed Critical Horiba Ltd
Priority to JP5214856A priority Critical patent/JPH0749321A/ja
Publication of JPH0749321A publication Critical patent/JPH0749321A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 試料の加熱溶融時に試料と黒鉛るつぼ内壁面
との間に放電を生じさせないようにして、微量の水素を
精度よく定量分析する試料中の水素分析装置を提供する
こと。 【構成】 黒鉛るつぼ3内に、酸素含まず絶縁性に優れ
た材料よりなるインナーるつぼ4を設け、このインナー
るつぼ4内に試料5を収容した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属材料やセラミック
スなどの試料中に含まれる水素を定量分析する装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】試料中に含まれる水素を定量分析するに
は、例えば図2に示すように、予め脱ガスを施した黒鉛
るつぼ21内に試料22を収容し、この黒鉛るつぼ21
を直接通電方式の抽出炉23内において、上部電極24
と下部電極25とによって挟持し、その状態で通電加熱
して試料を融解し、そのとき抽出されるガスをAr(ア
ルゴンガス)などの不活性なキャリアガスによって抽出
炉23から導出し、この抽出ガスをダストフィルタ2
6、常温酸化器27などを介して分離カラム28に導入
して水素ガスと主たる共存ガスである窒素ガスとを分離
した後、熱伝導度検出器(TCD)29において、試料
中の水素を分析する手法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、黒鉛るつぼ
21に通電を行うことにより、黒鉛るつぼ21内の試料
22が融解し変形していくが、このとき、試料22の上
部は黒鉛るつぼ21の内壁面と擦れ合うようにして下方
に移動し、球形となる。そして、アルミニウムなどのよ
うに導電性に優れた試料22の場合、この試料22にも
電流が流れるため、前述のように試料22が擦り下がっ
た場合、試料22の上部と前記内壁面との間に放電が生
じ、この放電によって黒鉛るつぼ21の内壁面が著しく
磨耗し、これに伴って、黒鉛るつぼ21内部に存在する
残留水素が放出される。
【0004】前記放出される水素は通常はごく微量であ
り、一般的な水素分析の場合には問題にならないのであ
るが、例えば1ppm以下というような微量分析の場合
にはこれが大きな誤差要因となる。そこで、従来におい
ては、アルミニウムなどに含有される微量な水素の定量
分析に際しては、試料22の形状を球形にしたり、でき
る限り小片にするなど適宜加工することが試みられてい
るが、試料22をこのように加工する際、試料22が汚
染されたり、水素の離脱が生じたりすることがあり、現
状では、上述のような問題を完全には解決できてない。
【0005】本発明は、上述の事柄に留意してなされた
もので、その目的は、試料の加熱溶融時に試料と黒鉛る
つぼ内壁面との間に放電を生じさせないようにして、微
量の水素を精度よく定量分析する試料中の水素分析装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る試料中の水素分析装置は、黒鉛るつぼ
内に、酸素含まず絶縁性に優れた材料よりなるインナー
るつぼを設け、このインナーるつぼ内に試料を収容する
ようにしている。そして、インナーるつぼの材料とし
て、例えばBN(窒化硼素)を用いることができる。
【0007】
【作用】上記構成の試料中の水素分析装置においては、
試料の加熱溶融時に試料と黒鉛るつぼとにおける放電が
なくなり、黒鉛るつぼの磨耗が抑制され、従って、黒鉛
るつぼ内に残留する水素の影響が殆どゼロにすることが
でき、試料に含まれる微量の水素を高精度で定量分析で
きる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照しなが
ら説明する。
【0009】図1は、本発明に係る試料中の水素分析装
置の要部の構成の一例を示すもので、この図において、
1,2は試料抽出炉内に設けられる上部電極、下部電極
で、内部には、それぞれ冷却水用通路1a,2aを備え
ている。3はこれらの電極1,2間に挟持される黒鉛る
つぼである。そして、4は黒鉛るつぼ3内に設けられる
インナーるつぼで、5はこのインナーるつぼ4内に収容
される分析対象の試料である。なお、その他の構成につ
いては、従来のこの種の水素分析装置と変わるところが
ない。
【0010】前記インナーるつぼ4は、黒鉛るつぼ3に
通電したとき、黒鉛るつぼ3内に収容される試料5に電
流が流れないようにするものである。そして、好ましく
は、通電によって発熱した黒鉛るつぼ3の熱を試料5に
良好に伝えることができるものであればよい。そこで、
インナーるつぼ4を良好な絶縁性および熱伝導性を兼ね
備えた材料で形成する必要がある。そこで、インナーる
つぼ4の構成材料について少し考察すると、次のように
なる。
【0011】絶縁性材料として例えばSiO2 やAl2
3 のような酸化物がある。しかしながら、これらの酸
化物は700℃以上の高温になるとH2 を酸化するとい
った性質があり、従って、一般的な絶縁材料である石英
やムライトは、前記インナーるつぼ4の素材として使用
できない。
【0012】そこで、窒化物(例えば窒化珪素)や硼化
物(例えば硼化珪素、硼化チタン)のように酸素を含ま
ない絶縁性材料で前記インナーるつぼ4を構成すること
が考えられる。しかしながら、これらの酸素を含まない
絶縁性材料は、溶融アルミニウムと反応しやすいと共
に、熱伝導性がそれほどよくない。従って、アルミニウ
ムに含まれる水素を定量分析するような微量の水素分析
には用いることができない。
【0013】下記表1は、上述した各種材料における水
素分析のための物理化学特性を表したものである。
【0014】
【表1】
【0015】この表1から、アルミニウム中の微量水素
を測定する場合、インナーるつぼ4の材料として、窒化
硼素(BN)、窒化珪素、硼化チタンなどが好ましく、
最も好ましいのはBNであることがわかる。
【0016】次に、上記構成の試料中の水素分析装置を
用いてアルミニウムに含まれる水素を定量分析する手順
について、図1を参照しながら簡単に説明すると、黒鉛
るつぼ3内にBNよりなるインナーるつぼ4を、両者
3,4が側部および底部において密着するようにして入
れ、その状態で、黒鉛るつぼ3を下部電極2上に載置
し、その後、下部電極2を上昇させて黒鉛るつぼ3を上
部電極1と下部電極2とによって挟持する。
【0017】インナーるつぼ4内に試料としてのアルミ
ニウムを入れない状態で黒鉛るつぼ3に電流を流し、黒
鉛るつぼ3およびインナーるつぼ4を例えば2200℃
程度に加熱してアルゴンガス気流中において脱ガスを行
う。この脱ガスの終了後、黒鉛るつぼ3に印加する電力
を制御してその温度を650〜750℃まで低下させ、
アルミニウム5を所定量インナーるつぼ4内に投入し、
黒鉛るつぼ3に通電を行う。これにより黒鉛るつぼ3が
発熱し、その熱はインナーるつぼ4を介してインナーる
つぼ4内のアルミニウムに伝えられる。
【0018】前記インナーるつぼ4は絶縁性の良好なB
Nよりなるので、その周囲の黒鉛るつぼ3に電流が流れ
ても、インナーるつぼ4内のアルミニウム5には電流が
流れることはなく、従って、黒鉛るつぼ3とアルミニウ
ム5との間に放電が生ずることがないので、黒鉛るつぼ
3が磨耗することがない。また、インナーるつぼ4も溶
融したアルミニウムと反応しないので、磨耗することが
ない。なお、この加熱によって抽出されたガスは、アル
ゴンガスによって抽出炉外に導出され、さらに搬送され
てTCDに導入され、水素濃度が測定されることはいう
までもない。
【0019】下記表2は、アルミニウム中に含まれる微
量水素(0.4ppm)を、インナーるつぼを用いない
で分析したとき、黒鉛のインナーるつぼ、BNのインナ
ーるつぼをそれぞれ用いて分析したときの結果を示すも
のである。
【0020】
【表2】
【0021】この表2から次のことがわかる。すなわ
ち、従来方法では分析値のバラツキの範囲が平均値の約
1/10の0.039であったが、本発明によれば、分
析値のバラツキの範囲が平均値の約1/20の0.02
1まで改善され、精度の高い測定を行なえるようになっ
た。なお、比較のために行った黒鉛のインナーるつぼを
用いた分析結果においては、平均値が他のものよりも大
きいが、これは同条件で比較したため、ブランク値がや
や高くなったためである。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の試料中の
水素分析装置においては、黒鉛るつぼ内に、酸素含まず
絶縁性に優れた材料よりなるインナーるつぼを設け、こ
のインナーるつぼ内に試料を収容するようにしているの
で、試料の加熱溶融時に試料と黒鉛るつぼとにおける放
電がなくなり、黒鉛るつぼの磨耗が抑制され、黒鉛るつ
ぼ内に残留する水素の影響が殆どゼロにすることができ
る。従って、試料中に含まれる微量の水素の定量分析を
高精度に行なえる。特に、インナーるつぼをBNで構成
した場合には、アルミニウム中の微量水素の高精度で定
量分析することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る試料中の水素分析装置の要部の構
成の一例を示す縦断面図である。
【図2】(A)は一般的な試料中の水素分析装置の構成
を概略的に示す図、(B)は従来の黒鉛るつぼの構成を
示す図である。
【符号の説明】
3…黒鉛るつぼ、4…インナーるつぼ、5…試料。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料を収容した黒鉛るつぼに通電して加
    熱し、抽出されたガスを分析することにより試料中に含
    まれる水素を分析する装置において、前記黒鉛るつぼ内
    に、酸素含まず絶縁性に優れた材料よりなるインナーる
    つぼを設け、このインナーるつぼ内に試料を収容するこ
    とを特徴とする試料中の水素分析装置。
  2. 【請求項2】 酸素含まず絶縁性に優れた材料として窒
    化硼素を用いてなる請求項1に記載の試料中の水素分析
    装置。
JP5214856A 1993-08-05 1993-08-05 試料中の水素分析装置 Pending JPH0749321A (ja)

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JP5214856A JPH0749321A (ja) 1993-08-05 1993-08-05 試料中の水素分析装置

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JP5214856A JPH0749321A (ja) 1993-08-05 1993-08-05 試料中の水素分析装置

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JPH0749321A true JPH0749321A (ja) 1995-02-21

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JP5214856A Pending JPH0749321A (ja) 1993-08-05 1993-08-05 試料中の水素分析装置

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JP (1) JPH0749321A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009278443A (ja) * 2008-05-15 2009-11-26 Hitachi Communication Technologies Ltd コールセンタシステムおよびプログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009278443A (ja) * 2008-05-15 2009-11-26 Hitachi Communication Technologies Ltd コールセンタシステムおよびプログラム

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