JPH074911B2 - ポリプロピレンシ−ト - Google Patents

ポリプロピレンシ−ト

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JPH074911B2
JPH074911B2 JP60286403A JP28640385A JPH074911B2 JP H074911 B2 JPH074911 B2 JP H074911B2 JP 60286403 A JP60286403 A JP 60286403A JP 28640385 A JP28640385 A JP 28640385A JP H074911 B2 JPH074911 B2 JP H074911B2
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JP
Japan
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sheet
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JP60286403A
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JPS62144946A (ja
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宏治郎 前田
茂 田中
健次 矢部
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,医薬品の錠剤,カプセル等の包装に利用され
ているプレススルーパツク包装(以下PTP包装と略す
る)に特に好適な,透明性,耐透湿性,成形性に優れた
ポリプロピレンシートに関する。
〔従来の技術〕
従来のポリプロピレンシートはその透明性,熱成形性の
点で塩ビシートより劣つていたためあまり使用されてい
なかつたが,最近特開昭60−34822号でポリプロピレン
シートに石油樹脂を添加し,透明性並びに透湿性を改良
することが開示されている。しかしながら,かかる従来
のシートではPTP成形機での成形温度範囲が狭く,しか
もシート表面からの石油樹脂のブリードアウトにより成
形時に表面にべたつきを生じ透明性悪化となつたり外観
不良を呈したりし好ましいものではなかつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は,成形時の成形温度範囲が十分広く,且つ透明
性,耐透湿性,成形性の良好なPTP包装用に好適なポリ
プロピレンシートを提供せんとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記問題を解決するため次の構成,すなわち,A
層/B層/A層の3層構成より成る積層シートであり,A層は
ポリプロピレン樹脂90〜99.5重量部に対し,極性基を含
まない石油樹脂あるいは極性基を含まないテルペン樹脂
のすくなくとも1種が10〜0.5重量部混合されてなり,B
層はポリプロピレン樹脂70〜90重量部に対し極性基を含
まない石油樹脂あるいは極性基を含まないテルペン樹脂
のすくなくとも1種が30〜10重量部混合されており,か
つ,A層の該石油樹脂あるいはテルペン樹脂の混合量CA
B層の該石油樹脂あるいはテルペン樹脂の混合量CBの濃
度比CB/CAが1.3以上で,B層の厚みが該3層の厚みの50
〜90%であるポリプロピレンシートを特徴とするもので
ある。
本発明のシートに適用されるポリプロピレンは特に限定
されるものではないが,アイソタクテイツクインデツク
ス(I.I)が90%以上,テトラリン中135℃で測定した極
限粘度〔η〕が0.8〜4.0(dl/g),特に1.0〜2.2(dl/
g)の範囲のものが望ましい。プロピレン以外の第2成
分,例えばエチレン,ブテンなどを共重合させてもよい
が,本発明の主旨からしてホモポリマであることが好ま
しいが,結晶性を大きく阻害しない範囲内で共重合させ
てもよい。もちろん,該ポリプロピレンに添加剤として
公知の結晶核剤,酸化防止剤,熱安定剤,すべり剤,帯
電防止剤,ブロツキング防止剤,充填剤,粘度調整剤,
着色防止剤などを添加してもよい。
添加する石油樹脂あるいはテルペン樹脂とは,好ましく
はガラス転移温度Tgが50℃以上,さらに好ましくは70℃
以上のもので,しかも,水酸基,カルボキシル基,ハロ
ゲン基,スルフオン基などの極性基や,二重結合,すな
わち不飽和結合を実質上含まないものをいう。すなわ
ち,水添率としては90%以上,好ましくは95%以上のも
のである。代表的な石油樹脂としては,シクロペンタジ
エン系で代表される脂環族系石油樹脂,例えば (n=2〜10) を主成分とする水添率95%以上のジシクロペンタジエン
(商品名“エスコレツ”(エツソ化学))などがある。
また,代表的なテルぺン樹脂としては、ピネン、カレ
ン、ミレンなどに水素を添加させた水添率が90%以上の
ものなどである。
B層は,該ポリプロピレン樹脂70〜90重量部に対し,石
油樹脂あるいはテルペン樹脂の少なくとも1種以上を合
計で30〜10重量部,好ましくは25〜15重量部含有するこ
とが必要である。添加樹脂が10重量部より少ないと,耐
透湿性が悪くなり,30重量部を超えると押出成形性及びP
TPの成形性が悪化し好ましくない。
A層は該ポリプロピレン樹脂90〜99.5重量部に対し石油
樹脂あるいはテルペン樹脂の少なくとも1種以上を合計
で10〜0.5重量部好ましくは5〜1重量部含有させるこ
とが必要である。添加樹脂が10重量部より多いとPTP成
形機の加熱部でべたつき等は発生し,シート表面の透明
性が悪化する。又,シート表面へのブリードアウトで透
明性も悪化する。一方,0.5重量部より少ないと成形性が
悪くなり好ましくない。
A,B両層は上記の条件を満たし,かつ,A層の該石油樹脂
あるいはテルペン樹脂の混合量CAとB層の該石油樹脂あ
るいはテルペン樹脂の混合量CBの濃度比CB/CAを1.3以
上とする必要があり,その比を1.5以上とするのが好ま
しく,2.0以上とするのがより好ましい。この比が1.3よ
り下まわると耐湿性,成形性,透明性のバランスが悪く
なり好ましくない。なお,この比の上限は特に限定され
ないが,おおむね10程度である。また,A,B両層に添加す
る石油樹脂もしくはテルペン樹脂はかならずしも同じも
のである必要はない。
本発明の積層フイルムのA層/B層/A層の各構成厚みの
内,B層の厚みの占める割合は全厚み(3層)の50%〜90
%,好ましくは60%〜80%でなければならない。
50%を下まわる場合には耐透湿性が悪化する。一方,90
%を越えると成形性及び表層が熱成形的にべたつきを生
じシートの透明性が悪化したり外観不良を呈したりす
る。
両側のA層の厚みはほぼ同じ厚みの方が好ましいが片側
の厚みが少なくとも5μ以上あれば,両側の厚みがそれ
ぞれと異なつていてもかまわない。又,全体の厚みは特
に限定されないが,おおむね50μ〜500μ程度であるこ
とが好ましい。
次に本発明の積層フイルムの製造方法について説明す
る。
主押出機にポリプロピレンに特定の石油樹脂あるいはテ
ルペン樹脂を供給し,樹脂温度で240℃を越えない温
度,好ましくは180〜220℃の最高温度で融解,均一混合
せしめた。一方,副押出機に同様の構成で添加石油樹脂
量もしくは添加テルペン樹脂量が所定の量になるように
混合せしめ,主押出機と同じ温度条件で融解,均一混合
せしめた。両押出機のポリマを製膜口金内でA層/B層/A
層の3層構成とし冷却ドラム上にキヤストすることによ
り本発明のシートが得られる。
なお,樹脂温度が250℃,好ましくは240℃を越えると本
発明の目的とする優れた特性のシートが得られないばか
りか,添加石油樹脂もしくはテルペン樹脂が熱分解した
り飛散したりするのである。
又,積層方法はマニホルド内で3層構成とすることもで
きる。
さらに,本発明のシートに空気中,炭酸ガス中,窒素ガ
ス中などの雰囲気中でコロナ放電処理をし表面張力を高
くし表面接着性を向上させることもできる。
〔発明の効果〕
本発明は,ポリプロピレン樹脂に特定の石油樹脂もしく
はテルペン樹脂を特定量含有せしめたものをベース層
(B)として,その両側にポリプロピレン樹脂に特定の
石油樹脂もしくはテルペン樹脂をB層と特定の濃度勾配
となるように添加せしめた3層構成のシートとすること
により, (1)水蒸気透過率が未延伸シートで0.8(g/m2・日/
シート)以下という優れたバリア性を示す。
(2)PTP成形機での成形的温度範囲が広く成形加工し
やすい。
(3)その結果,成形後の湾曲部の厚みが十分な厚みを
有するため,成形後の防湿性の低下が小さい。
(4)透明性にすぐれている。
(5)Al箔との接着性にすぐれ,従来より低いシール温
度で接着できるためシートのカールなどがなくなりすぐ
れた外観のPTPとできる。
などの優れた特性を有する。
なお,本発明で使つた次の用語の測定法について説明す
る。
(1)水蒸気透過率は,JIS Z−0208に従い40℃,90%RH
で測定した値でg/m2・日/シート単位で表わす。
(2)極限粘度〔η〕はASTM D 1601に従つて135℃テト
ラリン中で測定した値でdl/g単位であらわす。
(3)I.Iは沸騰n−ヘプタンの抽出残量(wt%)で表
わす。
(4)ガラス転移温度は、サンプル10mgを走査型熱量計
DSC−II型(Perkin Elmer社製)にセツトし,窒素気流
下に昇温速度40℃/分の速度で−20℃からスタートさせ
てサーモグラフを書かせ,ベースラインから吸熱ピーク
のずれる温度と,戻る温度との算術平均値をとつた温度
Tgとする。
(5)成形テストは,PTP成形機(CKD FBP−V3)にてお
こない,成形性は表面のべたつき,Al箔とのシール後の
カール状態などを目視で判断した。
次に実施例に基づいて本発明の実施態様を説明する。
実施例1 ポリプロピレンとして,三井東圧(株)製,三井“ノー
ブレン"JH(135℃テトラリン中での測定極限粘度〔η〕
=1.9g/dl,I.I=98%)を用い,特定の石油樹脂とし
て,エツソ化学(株)の無極性の“エスコレツ"5320Tg7
5℃を用いた。該ポリプロピレン樹脂80重量部に対し,
“エスコレツ"5320を20重量部を均一にブレンドした原
料を主押出機に供給し(B層),副押出機の方にはポリ
プロピレン樹脂96重量部に対し,“エスコレツ"5320を
4重量部均一にブレンドしたものを供給した(A層)。
CB/CA比は5であつた。両押出機の温度を220℃とし口
金内でA/B/Aの3層構成とした後,85℃に保たれたキヤス
テイングドラム上にキヤストして無延伸シートを得た。
得られたシートの厚み構成は25μ/200μ/25μであり,
その特性を第1表に示したが,成形温度範囲が十分広
く,且つ成形後の透明性,耐湿性の低下も小さく優れた
PTPを得た。
実施例2,3,比較例1〜4 A,B層中の“エスコレツ"5320の添加量を第1表に示した
ように種々変更する以外は実施例1と同様にした。その
結果,所定の添加量からはずれると,耐透湿性,成形後
外観等は著しく悪化することが明らかである。
実施例4,5,比較例5,6 実施例1で用いた石油樹脂“エスコレツ"5320の代り
に,別の石油樹脂やテルペン樹脂に変えたほかは実施例
1と全く同一にした。得られたフイルムの特性を第2表
に示した。
この結果,極性基を有する樹脂を添加した場合は水蒸気
透過率が悪いことがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A層/B層/A層の3層構成より成る積層シー
    トであり,A層はポリプロピレン樹脂90〜99.5重量部に対
    し,極性基を含まない石油樹脂あるいは極性基を含まな
    いテルペン樹脂のすくなくとも1種が10〜0.5重量部混
    合されてなり,B層はポリプロピレン樹脂70〜90重量部に
    対し極性基を含まない石油樹脂あるいは極性基を含まな
    いテルペン樹脂のすくなくとも1種が30〜10重量部混合
    されており,かつ,A層の該石油樹脂あるいはテルペン樹
    脂の混合量CAとB層の該石油樹脂あるいはテルペン樹脂
    の混合量CBの濃度比CB/CAが1.3以上で,B層の厚みが該
    3層の厚みの50〜90%であるポリプロピレンシート。
JP60286403A 1985-12-19 1985-12-19 ポリプロピレンシ−ト Expired - Lifetime JPH074911B2 (ja)

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JPS5715963A (en) * 1980-07-04 1982-01-27 Denki Kagaku Kogyo Kk Multilayer sheet
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