JPH0748661B2 - ガスセル形原子発振器 - Google Patents

ガスセル形原子発振器

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JPH0748661B2
JPH0748661B2 JP61163304A JP16330486A JPH0748661B2 JP H0748661 B2 JPH0748661 B2 JP H0748661B2 JP 61163304 A JP61163304 A JP 61163304A JP 16330486 A JP16330486 A JP 16330486A JP H0748661 B2 JPH0748661 B2 JP H0748661B2
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light
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義文 中島
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 ガスセル形原子発振器において、単色光でコヒレントな
光を発光する半導体レーザをポンピング光源とし、該半
導体レーザの波長を、電子共鳴セルに供給されるマイク
ロ波の低周波変調信号の2倍の周波数成分が最大になる
ように制御し、又、光検出器における光の直流分を一定
になるように光の通過量を制御することで、周波数短期
安定度を格段に向上するようにしたものである。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、通信,計測,放送等の基準クロック発生器と
して使用するガスセル形原子発振器の改良に関する。
原子や分子の共鳴周波数を基準とし、内蔵の水晶発振器
の周波数を制御するガスセル形原子発振器は、優れた周
波数安定度を有する為高安定度周波数源を必要とする分
野に広く用いられているが、更に周波数短期安定度が向
上されることが望まれている。
〔従来の技術〕
第4図は従来例のルビジウムガスセル形原子発振器のブ
ロック図、第5図はマイクロ波周波数変化に対する共鳴
曲線を示す特性図、第6図はマイクロ波周波数変化に対
する同期整流器出力を示す特性図である。
図中2は光検出器、6′は原子共鳴器、7はルビジウム
原子と緩衝気体を封入しているランプ、8は空洞共振
器、9はルビジウム原子が封入してある共鳴セル、11は
直流増幅器、12はコンデンサ、13はサーボ回路、14は増
幅器、15は同期整流器、16は積分器、17は2倍波増幅
器、18はロック表示器、19は低周波発振器、20は周波数
合成器、21は電圧制御水晶発振器を示す。
動作を説明すると、ランプ励振器(図指していない)で
高周波放電発光させられるランプ7のポンピング光は、
共鳴セル9に入射し、これを通過した光量が光検出器2
に達する。
一方電圧制御水晶発振器21の出力は周波数合成器20に
て、低周波発振器19の低周波数で位相変調されると共に
周波数合成され、マイクロ波周波数fxの信号となりマイ
クロ波空洞共振器8に達し、そのマイクロ波周波数が原
子共鳴周波数と一致すると、共鳴セル9内で原子共鳴が
起こって光の吸収が最も強くなるため、透過光量が第5
図に示す如く低下する。この減少した光信号を光検出器
2で検出し、直流増幅器11で増幅し、コンデンサ12にて
直流はカットし、増幅器14,同期整流器15,積分器16,2倍
波増幅器17,低周波発振器19よりなるサーボ回路13に入
力する。
実際にはマイクロ波は、低周波発振器19の低周波数で周
波数合成器20にて僅かに位相変調がかけられているの
で、共鳴の中心の上下では第5図に示す如く、その位相
が180度異なった変調周波数と同じ周波数の共鳴信号を
得、共鳴周波数の中心では変調周波数の2倍の周波数の
共鳴信号を得る。
尚この2倍の周波数の共鳴信号は2倍波増幅器17にて増
幅され、ロック表示器18にてこの2倍波の大きの表示に
よりロックされたかを示している。
この原子共鳴信号を同期整流器15にて低周波数発振器19
よりの低周波数で同期整流し、積分器16を通せば第6図
に示すような直流信号を得、電圧制御水晶発振器21に供
給される。
この直流信号が0となる、即ちマイクロ波周波数fxが原
子共鳴周波数と一致するように、サーボ回路13により電
圧制御水晶発振器21の周波数が自動制御される。
この場合ガスセル形原子発振器の周波数短期安定度は原
子共鳴器6′からの出力である原子共鳴信号のS/Nで決
まる。
この原子共鳴信号の雑音は、ポンピング光源であるラン
プ7内から発する、ポンピングに寄与する光とは波長が
異なる緩衝気体からの不要な光による光検出器2におけ
る直流出力の起因している。
即ち、この直流分はポンピングには全く関与しない光が
多いほど大きく、光検出器の散弾雑音は該直流分が大き
いと増加する性質を持っているので、ポンピングに関与
しない光が多いほど原子共鳴信号のS/N比が悪化する。
したがって、この直流分を出来るだけ小さくすることが
原子共鳴信号のS/N延いては周波数短期安定度の向上を
計る大きな課題となっている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、従来のランプ7を光源とする場合は、ラ
ンプ7内の緩衝気体の光がポンピングに寄与する光より
桁違いに強い為、この直流分を小さくすることは困難で
あるので、略10-12より更に周波数短期安定度の向上を
計ることは困難である問題点がある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点は、第1図の原理ブロック図に示す如く、半
導体レーザ1を原子共鳴器6のポンピング光源とし、該
半導体レーザの波長を、原子共鳴セルに供給されるマイ
クロ波の低周波変調信号の2倍の周波数成分が最大にな
るように第二の制御回路5にて半導体レーザの波長を可
変するように制御し、又、光検出器2における光の直流
分を一定になるように半導体レーザ1の次段に設けた光
の通過量を可変する手段3を第一の制御回路4にて制御
するようにした、本発明のガスセル形原子発振器により
解決される。
〔作用〕
半導体レーザ1は周知の如く単色光で且つコヒレントな
光を発生するので、従来のランプを用いた場合に比べる
とポンピングに寄与する光だけを共鳴セルに照射出来る
ことになる。
従って、半導体レーザ1をポンピング光源とすること
で、光検出器2における不要光による直流成分が大幅に
減少し、これに基づく散弾雑音を大幅に少なくすること
が可能となりガスセル形原子発振器の周波数短期安定度
が格段に向上することになる。
又従来例の場合で説明した如く、マイクロ波による原子
共鳴によって、変調周波数の2倍波信号が得られるが、
半導体レーザ1の波長が原子共鳴周波数に全く一致する
と、第3図に示す如く特性は先鋭となり2倍波信号が最
大になる。
ところで、半導体レーザ1の波長は温度変化、注入電流
により変化する。この波長変化波長変化が大きいと正常
なポンピングを起こさなくなる恐れもある。ここで、正
常ホンピングされている状態で低周波信号で変調された
マイクロ波を共鳴セルに供給する時には、原子共鳴信号
を電気変換した信号から抽出される、マイクロ波を変調
している低周波信号の2倍の周波数の信号が最大にな
る。従って、この2倍波が最大になるように第二の制御
回路5で半導体レーザの波長を制御することが、半導体
レーザの波長を一定に保つことができる。
尚、光検出器2への光の直流分を常に一定にするのは、
半導体レーザ1よりの光量が変化すると、最適に設定し
てあった半導体レーザの出力レベル、ルビジウムのエネ
ルギーレベル間での遷移確率の関係が最適値とは異なる
ものなり、前記2倍波の最大値を得られなくなるため
と、光検出器におけるS/Nが変化するためである。
このようにすれば、半導体レーザを用いることで、光検
出器のS/Nが向上し、且つ、半導体レーザの波長がポン
ピングに最適な波長に一致するので、原子発振器の短期
安定度は非常に向上する。
〔実施例〕
第2図は本発明の実施例のルビジウムガスセル形原子発
振器のブロック図、第3図は第2図の場合の波長合致度
と原子共鳴信号の大きさの関係を示す特性図である。
図中1は半導体レーザ、3′は電圧制御偏光フィルタ、
4は第1の制御回路、5は第2の制御回路、6は原子共
鳴器、10はレンズ、22は半導体レーザドライバーを示
し、尚全図を通じ同一符号は同一機能のものを示す。
第2図は、半導体レーザ1の波長をルビジウム原子の状
態をエネルギー準位F1からエネルギー準位5Pにポンピン
グするのに適した波長に全く一致するように注入電流を
半導体レーザドライバー22を介して制御する場合の例で
ある。
第2図で第4図の場合と異なる点は、ポンピング光源と
して、半導体レーザ1を用い、これよりの光を、レンズ
10で平行光線とした後、電圧により光の通過量がかわる
電圧制御偏光フィルタ3′を通して共鳴セル9に入射す
るようにし、光検出器2の出力を増幅する直流増幅器11
の出力電圧を検出し、この直流出力が常に一定となるよ
う(光量が一定)電圧制御偏光フィルタ3′への印可電
圧を第1の制御回路4にて制御するようにした点及び2
倍波増幅器17の出力を第2の制御回路5に入力し、制御
回路5では、第3図に示す如く2倍波が最大即ち2倍波
増幅器17の出力が、最大になるように半導体レーザドラ
イバー22を介して半導体レーザ1の注入電流を制御し
て、半導体レーザ1の波長をルビジウム原子の状態をエ
ネルギー準位F1からエネルギー準位5Pにポンピングする
のに適した波長に全く一致するようにしている点であ
る。
尚半導体レーザ1の注入電流を変化させると、それにつ
れて発光強度も変わるため、2倍波信号の最大がつかめ
ないから、上記説明の如く、電圧制御偏光フィルタ3′
を用い、共鳴セル9の受ける光量が一定になるようにし
ている。
勿論電圧制御水晶発振器21の制御系は従来と同じ構成で
ある。
このようにすれば、半導体レーザ1の波長はルビジウム
原子の状態をエネルギー準位F1からエネルギー準位5Pに
ポンピングするのに適した波長に全く一致し、且つ光検
出器2におけるS/Nが向上するので周波数短期安定度を
略10-13程度に向上することが出来た。
尚上記は注入電流を制御する場合の例を示したが、温度
を変化して半導体レーザ1の波長をルビジウム原子の状
態をエネルギー準位F1からエネルギー準位5Pにポンピン
グするのに適した波長に全く一致させるには、温度を殆
ど一定にする冷却器(クライオスタット)の温度を、2
倍増幅器17の出力が最大になるように制御するようにす
ればよい。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明せる如く本発明によれば、ポンピング光
源として、単色光でコヒレントな光を発する半導体レー
ザを用い、且つ半導体レーザの波長を原子共鳴周波数に
全く一致するように制御しているので、原子共鳴信号の
S/Nが向上し、周波数短期安定度を格段に向上出来る効
果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理ブロック図、 第2図は本発明の実施例のルビジウムガスセル形原子発
振器のブロック図、 第3図は第2図の場合の波長合致度と原子共鳴信号の大
きさの関係を示す特性図、 第4図は従来例のルビジウムガスセル形原子発振器のブ
ロック図、 第5図はマイクロ波周波数変化に対する共鳴曲線を示す
特性図、 第6図はマイクロ波周波数変化に対する同期整流器出力
を示す特性図である。 図において、 1は半導体レーザ、2は光検出器、3は光の通過量を可
変する手段、3′は電圧制御偏光フィルタ、4は第1の
制御回路、5は第2の制御回路、6,6′はマイクロ波原
子共鳴器、7はランプ、8は空洞共振器、9は共鳴セ
ル、10はレンズ、11は直流増幅器、12はコンデンサ、13
はサーボ回路、14は増幅器、15は同期整流器、16は積分
器、17は2倍波増幅器、18はロック表示器、19は低周波
発振器、20は周波数合成器、21は電圧制御水晶発振器を
示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−85886(JP,A) 特開 昭62−154821(JP,A) 特開 昭63−1117(JP,A) 特開 昭63−1118(JP,A) 特公 昭57−4113(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガスセル形原子発振器の共鳴セル(9)の
    ポンピング光源として半導体レーザ(1)を備え、 該共鳴セルの出力光を電気変換した出力から抽出され
    た、共鳴セルに供給するマイクロ波周波数の信号を変調
    している低周波信号の2倍の周波数の信号を印加される
    第二の制御回路(5)と、該第二の制御回路の出力を印
    加される半導体レーザドライバ(22)とを備え、 該半導体レーザドライバの出力によって前記半導体レー
    ザの発振周波数を制御する ことを特徴とするガスセル形原子発振器。
  2. 【請求項2】ガスセル形原子発振器の共鳴セル(9)の
    ポンピング光源として半導体レーザ(1)を備え、 該共鳴セルの出力光を電気変換した出力から抽出され
    た、共鳴セルに供給するマイクロ波周波数の信号を変調
    している低周波信号の2倍の周波数の信号を印加される
    第二の制御回路(5)と、該第二の制御回路の出力を印
    加される半導体レーザドライバ(22)とを備え、該半導
    体レーザドライバの出力によって前記半導体レーザの発
    振周波数を制御すると共に、 該共鳴セルの出力光を電気変換した出力から直流結合で
    引き出された信号を印加される第一の制御回路(4)
    と、該第一の制御回路の出力によって光の通過量を可変
    する手段(3)とを備え、該半導体レーザからの光量を
    制御する ことを特徴とするガスセル形原子発振器。
JP61163304A 1986-07-11 1986-07-11 ガスセル形原子発振器 Expired - Lifetime JPH0748661B2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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USRE36088E (en) * 1990-03-01 1999-02-09 Fujitsu Limited Optical transmitter
JP2009049623A (ja) * 2007-08-17 2009-03-05 Epson Toyocom Corp 原子発振器
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