JPH05327495A - 原子発振器 - Google Patents

原子発振器

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JPH05327495A
JPH05327495A JP12636792A JP12636792A JPH05327495A JP H05327495 A JPH05327495 A JP H05327495A JP 12636792 A JP12636792 A JP 12636792A JP 12636792 A JP12636792 A JP 12636792A JP H05327495 A JPH05327495 A JP H05327495A
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JP
Japan
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frequency
microwave
laser light
output
signal
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JP12636792A
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English (en)
Inventor
Takayuki Imamura
隆之 今村
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Anritsu Corp
Japan Science and Technology Agency
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Anritsu Corp
Research Development Corp of Japan
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガスセル4にレーザ光gとマイクロ波bとを
入射して、光・マイクロ波二重共鳴を発生させる原子発
振器において、レーザ光gの強度雑音に起因する出力周
波数fS の短期周波数安定度を向上させる。 【構成】 光・マイクロ波二重共鳴を生起させるガスセ
ル4を透過したレーザ光を受光する第2の受光器23の
出力信号jとガスセル4を透過しないレーザ光を受光す
る第1の受光器22の出力信号iとの差信号kを差動増
幅器24で作成して、出力周波数制御部25でもってこ
の差信号kに基づいてマイクロ波発生部8の出力周波数
S を二重共鳴にて定まる周波数に一致させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子の光・マイクロ波
二重共鳴現象を利用した原子発振器に係わり、特に、光
・マイクロ波二重共鳴現象を生起させるガスセルを透過
したレーザ光に含まれる雑音を抑制した原子発振器に関
する。
【0002】
【従来の技術】ルビジウムやセシウム等の原子における
光・マイクロ波二重共鳴現象を利用した原子発振器は、
小型、高性能の周波数標準器として、通信、放送、航
法、GPS衛星等の多岐分野に応用されている。
【0003】例えばルビジウムガスを用いた原子発振器
は図3に示すように構成されている。すなわち、励起用
光源1から出力された例えばレーザ光線等の光2は、ル
ビジウムガス3が封入されたガスセル4とこのガスセル
4を取巻くマイクロ波キャビティ5とからなる光・マイ
クロ波二重共鳴部6を透過して受光器7に入射する。そ
して、この光2は受光器7によって光・マイクロ波二重
共鳴検出信号aに変換される。マイクロ波キャビティ5
にはマイクロ波発生部8から出力されたマイクロ波bが
印加されている。
【0004】マイクロ波発生部8は、電圧制御水晶発振
器8aと周波数合成・逓倍器8bとで構成されている。
電圧制御水晶発振器8aは制御端子に印加されている制
御信号レベルに対応した周波数の信号を出力する。電圧
制御水晶発振器8aは例えは10MHz程度の信号を、標
準周波数信号として外部へ出力すると共に周波数合成・
逓倍器8bへ送出する。周波数合成・逓倍器8bは入力
した周波数を、逓倍すると共に、低周波発振器9から出
力される周波数fm1の低周波信号cでもって僅かに周波
数変調する。そして、この周波数変調されたマイクロ波
bが前記マイクロ波キャビティ5へ印加される。
【0005】その結果、前記受光器7から出力される光
・マイクロ波二重共鳴検出信号aも周波数fm1でもって
周波数変調されている。この光・マイクロ波二重共鳴検
出信号aは増幅器10で増幅された後、同期検波回路1
1において周波数fm1を有する前記低周波信号cでもっ
て同期検波される。同期検波回路11の出力信号は次の
サーボ回路12へ入力される。サーボ回路12は同期検
波回路11の出力信号が零になるようにマイクロ波発生
部8の電圧制御発振器8aへ制御信号dを帰還する。
【0006】ここで、光・マイクロ波二重共鳴現象を図
4に示すルビジウムRb87原子のエネルギ準位の3準位
原子系モデルを用いて説明する。熱平衡状態ではガスセ
ル4中の基底状態の原子は5S1/2 のF=2、F=1の
各準位にほぼ等分に分布している。この中にルビジウム
Rb87のD光の励起光を照射するとF=1準位の原子は
励起光を吸収して5P準位へ励起され、自然放出して基
底状態のF=2、F=1準位にほぼ等確率で落ちてく
る。F=1準位に落ちた原子は再び励起を受けるが、F
=2準位の原子は励起されないので、これらのサイクル
を繰返すと、F=2準位にほとんどの原子が留まり、大
きな分布差を生じる。このようにして2準位間に分布差
を生じさせることは光ポンピングと呼ばれている。
【0007】この状態でガスセル4にマイクロ波bを照
射すると、マイクロ波bの周波数がルビジウムRb87
F=1、F=2の準位差に相当する遷移周波数f0 と一
致したところで誘導放出を生じ、F=2準位の原子はF
=1準位へ落ちる。ここで再び、F=1の準位の原子は
励起光を吸収して5P準位への励起が始まるので、ガス
セル4の透過光を受けている受光器7から図5のような
光の吸収信号が得られる。これを、光・マイクロ波二重
共鳴スペクトルと呼ぶ。
【0008】この時マイクロ波bが周波数fm1でもって
周波数変調されていると、受光器7の出力信号(光・マ
イクロ波二重共鳴検出信号)aを増幅し、周波数fm1
もって同期検波することにより、図6に示すような、二
重共鳴スペクトルの微分波形が得られる。したがって、
マイクロ波周波数fをこの微分波形のゼロクロス点(す
なわち二重共鳴スペクトルのピーク点)になるようにサ
ーボ制御することにより、マイクロ波周波数fを二重共
鳴を生じる周波数f0 に一致させることが可能である。
よって、この時点における電圧制御水晶発振器8aの出
力周波数を、二重共鳴マイクロ波周波数f0 と同じく、
周波数安定度の高い標準周波数fS として利用できる。
【0009】なお、通常、二重共鳴のガスセル4では二
重共鳴スペクトル幅を狭くするため不活性ガスが緩衝気
体としてルビジウムRbガスとともに封入される。
【0010】ところで、励起用光源1には、ルビジウム
Rb87ランプや、レーザダイオードなどが用いられる。
励起用光源1としてレーザダイオードを用いる場合、レ
ーザ光の光周波数FをルビジウムRb87のb線付近に固
定し、かつ雑音を低減するためレーザダイオードの発振
周波数(光周波数F)を安定化して用いる。
【0011】図7は発振周波数の安定化手段が講じられ
た励起用光源1としてのレーザ光源1aの概略構成図で
ある。駆動電流発生部13から出力される駆動電流eが
供給されるレーザダイオード14から出射されたレーザ
光gは図3に示すガスセル4へ入射されるとともに、そ
の一部はビームスプリッタ15で分岐されてルビジウム
ガスを封入した吸収セル16を透過して受光器17へ入
射される。
【0012】このとき、駆動電流発生部13から出力さ
れる駆動電流eの値を掃引させるとレーザ光gの光周波
数Fも電流値変化に伴って変化するので、受光器17の
出力信号には図8に示すルビジウムの吸収スペクトラム
が観測できる。図8はルビジウムRb85とルビジウムR
87の両方を含む自然ルビジウムの吸収スペクトラムで
ある。このうち前述したように、ルビジウムRb87のb
線付近でレーザ光eの光周波数Fを安定化する必要があ
る。
【0013】そこで、予めレーザ光eの光周波数Fがこ
の付近になるよう駆動電流eを調整しておき、低周波発
振器18から周波数fm2を有する低周波信号hを駆動電
流発生部13へ印加して、この駆動電流発生部13から
の駆動電流eに低周波信号h成分を重畳することにより
レーザ光gの光周波数Fを僅かに周波数変調する。そし
て、この周波数変調された時の受光器17の出力信号を
増幅器19で増幅し、同期検波回路20で周波数fm2
低周波信号hで同期検波すると吸収スペクトラムの微分
波形が得られる。サーボ回路21は、この同期検波信号
iを逆極性にして駆動電流発生部13へ帰還させること
によって、レーザ光gの光周波数Fが吸収スペクトラム
の微分波形のゼロクロス点(すなわち吸収スペクトラム
のピーク点)になるよう制御する。
【0014】このような帰還制御ループを構成すること
によって、ルビジウムRb87のb線を基準にしてレーザ
光eの光周波数(発振周波数)Fが安定化される。な
お、この場合の吸収セル16においては、通常、吸収強
度を大きくするため、緩衝気体は入れない。
【0015】また、図7に示すように、励起用光源1と
してレーザ光源1aを用いると、レーザ光源1aのレー
ザダイオード14から出力されるレーザ光gの光強度は
一般の他の光源に比較して高いので、図3に示す受光器
7から出力される光・マイクロ波二重共鳴検出信号aの
S/Nが良くなり短期周波数安定度が向上する。また、
励起用光源1としてルビジウムRbランプのような経時
劣化がほとんどなく長寿命が期待できる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、レーザ光源1
aのレーザダイオード14から出射されるレーザ光gに
は少なからず雑音が含まれる。この雑音は、周波数雑音
と強度雑音に分類できる。一般に、この周波数雑音およ
び強度雑音は、この原子発振器から出力される標準周波
数信号の周波数fS における、例えば、1〜100秒程
度の短期周波数安定度に悪影響を与える。
【0017】周波数雑音については、図7に示すような
吸収セル16を用いた帰還制御ループを構成することに
よって、ルビジウムRb87のb線を基準にして光周波数
Fを安定化することが可能である。一方、強度雑音につ
いても、受光器17の出力信号をモニタし駆動電流発生
部13へ直接帰還させて、駆動電流eを制御する方法が
ある。
【0018】しかし、これらの手法は、周波数雑音の低
減、強度雑音の低減ともに駆動電流発生部13から出力
される駆動電流eに帰還する方法であるため、両方の低
減を同時に行うことができない。すなわち、周波数雑音
のスペクトラム分布および位相と、強度雑音のスペクト
ラム分布および位相とが、共に同時に一致することはな
い。したがって、一方の雑音を低減しても他方の雑音を
低減したことにならず、逆に増加させる場合もある。
【0019】また、一方の雑音をレーザダイオード14
の温度に帰還する方法もある。しかし、この温度に帰還
する手法においては、温度制御における応答速度が遅い
ため、原子発振器の光・マイクロ波二重共鳴信号aを検
出しようとする周波数帯域では、十分な効果が得られな
い。
【0020】したがって、従来装置においては、いずれ
か一方の雑音を犠牲にして他方のみを制御していた。そ
して、一般的に、周波数雑音の影響の方が大きいため、
レーザダイオード14の温度を安定化しておき、周波数
雑音成分を駆動電流eに帰還し、その周波数雑音の低減
化のみを行っていた。そして、強度雑音に対しては、特
に対策を講じていなかった。
【0021】図7に示す従来のレーザ光源1aにおいて
は、吸収セル16を用いて周波数変動を駆動電流eに帰
還させているので、周波数雑音は有効に抑制されてい
る。したがって、励起用光源1として、図7に示すレー
ザ光源1aを用いた場合においては、強度雑音に起因し
て短期周波数安定度が低下する問題があった。
【0022】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、ガスセルを透過した光とガスセルを透過し
ない光との差信号をマイクロ波発生部の出力周波数制御
に用いることによって、レーザ光の強度雑音に起因する
出力周波数の短期周波数安定度の低下を防止した原子発
振器を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に本発明の原子発振器においては、レーザ光を出力する
レーザ光源と、このレーザ光源から出力されるレーザ光
を受光する第1の受光器と、マイクロ波を出力するマイ
クロ波発生部と、レーザ光及びマイクロ波が同時に入射
されることによって光・マイクロ波二重共鳴が生起し、
透過したレーザ光が二重共鳴にて定まる周波数特性を呈
するガスセルと、このガスセルを透過したレーザ光を受
光する第2の受光器と、第1の受光器の出力信号と第2
の受光器の出力信号との差信号を出力する差動増幅器
と、この差動増幅器の出力信号を用いてマイクロ波発生
部の出力周波数を二重共鳴にて定まる周波数に一致させ
る出力周波数制御部とを備えたものである。
【0024】
【作用】このように構成された原子発振器においては、
第1の受光器でもってガスセルを透過しないレーザ光が
検出される。また、第2の受光器でもってガスセルを透
過したレーザ光が検出される。したがって、この第2の
受光器の出力信号は元のレーザ光の強度雑音成分および
ガスセルにおける光・マイクロ波二重共鳴にて定まる周
波数特性を有した信号となる。一方、第1の受光器の出
力信号は元のレーザ光の強度雑音成分のみの信号とな
る。
【0025】強度雑音は第1,第2の出力信号に共通に
現れるので、差動増幅器でもってこれらの差信号をとる
ことによって、上記雑音は相殺されて、次の出力周波数
制御部には、強度雑音成分が含まれていない信号が入力
される。したがって、レーザ光に含まれる強度雑音成分
を打消すことができ、二重共鳴信号のS/Nが向上し、
この原子発振器から出力される基準周波数信号の周波数
における短期周波数安定度が向上する。
【0026】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。
【0027】図1は実施例の原子発振器の概略構成を示
すブロック構成図である。なお、実施例の原子発振器は
ルビジウムを用いた原子発振器である。また、図3およ
び図7に示す従来の原子発振器と同一部分には同一符号
が付してある。したがって、重複する部分の詳細説明は
省略されている。
【0028】この原子発振器は、大きく分けて、レーザ
光gを出力するレーザ光源1aと、マイクロ波bを出力
するマイクロ波発生部8と、レーザ光gおよびマイクロ
波bが同時に入射されることによって光・マイクロ波二
重共鳴が生起し、透過したレーザ光gが二重共鳴にて定
まる周波数特性を呈するガスセル4と、レーザ光gを受
光する第1の受光器22と、ガスセル4を透過したレー
ザ光を受光する第2の受光器23sと、第1,第2の受
光器22,23の各出力信号i,jの差信号kを出力す
る差動増幅器24と、この差信号kに基づいてマイクロ
波発生部8の出力周波数、すなわち標準周波数信号の周
波数fS を二重共鳴にて定まる周波数に一致させる出力
周波数制御部25とで構成されている。
【0029】そして、レーザ光源1aの構成および動作
は図7に示した従来のレーザ光源1aと同じである。
【0030】レーザ光源1aから出力されたレーザ光g
はビームスプリッタ26をそのまま通過してルビジウム
ガス3が封入したガスセル4とガスセル4を取巻くマイ
クロ波キャビティ5とからなる光・マイクロ波二重共鳴
部6を透過して第2の受光器23へ入射する。そして、
この光は第2の受光器23によって電気信号に変換され
る。したがって、この第2の受光器23の出力信号j
は、図2に示す光・マイクロ波二重共鳴の周波数特性を
有する。この第2の受光器23の出力信号jは前置増幅
器27で所定倍率に増幅されたのち差動増幅器24の
(+)側入力端子へ入力される。
【0031】また、レーザ光源1aから出力されたレー
ザ光gの一部はビームスプリッタ26で分岐されて第1
の受光器22へ入射して、電気信号に変換される。第1
の受光器22から出力される図2に示す出力信号iは前
置増幅器28でもって所定倍率に増幅されたのち差動増
幅器24の(−)側入力端子へ入力される。
【0032】差動増幅器24は第2の受光器23の出力
信号jから第1の受光器22の出力信号iを減算した差
信号kを出力する。第1の受光器22の出力信号iはガ
スセル4を透過しないので、ガスセル4に起因する光・
マイクロ波二重共鳴の周波数特性3を有していないく
て、ほぼ直線の周波数特性を有している。よって、差信
号kには、図2に示すように、第2の受光器23の出力
信号jを平行移動した波形となる。
【0033】ガスセル4を取巻くマイクロ波キャビティ
5には電圧制御水晶発振器8aと周波数合成・逓倍器8
bとで構成されマイクロ波発生部8から出力されたマイ
クロ波bが印加されている。このマイクロ波bは低周波
発振器9から出力される周波数fm1の低周波信号cでも
って僅かに周波数変調されている。
【0034】その結果、第2の受光器23のjも周波数
m1でもって周波数変調されている。したがって、この
出力信号jをほぼ平行移動した差動増幅器24の出力信
号kも周波数fm1で周波数変調されている。この差信号
kは出力周波数制御部25内の同期検波回路11におい
て周波数fm1を有する低周波信号cでもって同期検波さ
れる。同期検波回路11の出力信号mの周波数特性は、
図2に示すように、二重共鳴スペクトルの微分波形とな
る。したがって、サーボ回路12によって、マイクロ波
キャビティ5に印加するマイクロ波bの周波数をこの微
分波形のゼロクロス点になるようにマイクロ波発生部8
の電圧制御水晶発振器8aへ制御信号dを送出する。
【0035】よって、マイクロ波発生部8から出力され
るマイクロ波周波数fは二重共鳴が生じる周波数f0
一致する。その結果、周波数合成・逓倍器8bによりマ
イクロ波周波数fと一定の関係にある電圧制御水晶発振
器8aから出力される標準周波数信号の周波数fS も一
定に保たれる。
【0036】この場合、レーザ光源1aから出力される
レーザ光gに含まれる強度雑音は第1,第2の受光器2
2,23の各出力信号i,jに共通に現れるので、差動
増幅器24でもって、各出力信号i,jの差信号kをと
れば、雑音成分は相殺される。したがって、出力周波数
制御部25の同期検波回路11へ入力される差信号kに
は雑音成分ははとんど含まれない。
【0037】よって、この差信号kに基づいて制御され
るマイクロ波発生部8から出力される標準周波数信号の
周波数fS における短期周波数安定度をさらに向上でき
る。
【0038】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではない。例えば、第1の受光器22を、レーザ
光源1aのレーザダイオード14に内蔵された光検出
器、いわゆるバックモニタ・フォトダイオードで兼用す
ることが可能である。この場合は、ビームスプリッタ2
6等の光分岐手段を必要としない。また、出力周波数制
御部25は、差動増幅器24からの差信号kをA/D変
換器等を用いてデジタル信号に変換して、CPU等によ
り同期検波器およびサーボ回路の動作をソフトウエア手
法を用いてデジタル信号処理で行っても良い。
【0039】また、セシウムガス等のアルカリ金属原子
のガスを用いた原子発振器であってもよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の原子発振
器においては、光・マイクロ波二重共鳴を生起させるガ
スセルを透過したレーザ光とガスセルを透過しないレー
ザ光との差信号をマイクロ波発生部の出力周波数制御に
用いている。したがって、レーザ光に含まれる強度雑音
を二重共鳴検出信号としての差信号から除去できる。よ
って、強度雑音に起因する出力周波数の短期周波数安定
度の低下を防止でき。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係わる原子発振器の概略
構成を示すブロック図、
【図2】 実施例における各部の出力信号の周波数特性
を示す図、
【図3】 従来の原子発振器の概略構成を示す図、
【図4】 ルビジウム87原子のエネルギ準位図、
【図5】 二重共鳴の周波数特性図、
【図6】 同期検波回路の出力信号波形図、
【図7】 従来原子発振器におけるレーザ光源の概略構
成図、
【図8】 ルビジウムの吸収スペクトラム図。
【符号の説明】
1a…レーザ光源、4…ガスセル、5…マイクロ波キャ
ビティ、6…光・マイクロ波二重共鳴部、8…マイクロ
波発生部、8a…電圧制御水晶発信器、8b…周波数合
成・逓倍器、9,18…低周波発振器、11,20…同
期検波回路、12,21…サーボ回路、13…駆動電流
発生部、14…レーザダイオード、15,26…ビーム
スプリッタ、16…吸収セル、19…増幅器、22…第
1の受光器、23…第2の受光器、24…差動増幅器、
25…出力周波数制御部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を出力するレーザ光源(1a)と、
    このレーザ光源から出力されるレーザ光を受光する第1
    の受光器(22)と、マイクロ波を出力するマイクロ波発生
    部(8) と、前記レーザ光及びマイクロ波が同時に入射さ
    れることによって光・マイクロ波二重共鳴が生起し、透
    過したレーザ光が前記二重共鳴にて定まる周波数特性を
    呈するガスセル(4) と、このガスセルを透過したレーザ
    光を受光する第2の受光器(23)と、前記第1の受光器の
    出力信号と前記第2の受光器の出力信号との差信号を出
    力する差動増幅器(24)と、この差動増幅器の出力信号を
    用いて前記マイクロ波発生部の出力周波数を前記二重共
    鳴にて定まる周波数に一致させる出力周波数制御部(25)
    とを備えた原子発振器。
JP12636792A 1992-05-19 1992-05-19 原子発振器 Pending JPH05327495A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009141048A (ja) * 2007-12-05 2009-06-25 Epson Toyocom Corp 光学系及び原子発振器
JP2010232792A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Seiko Epson Corp 原子発振器

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JP2009141048A (ja) * 2007-12-05 2009-06-25 Epson Toyocom Corp 光学系及び原子発振器
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