JPH0748496A - 耐候性樹脂組成物 - Google Patents
耐候性樹脂組成物Info
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- JPH0748496A JPH0748496A JP19245393A JP19245393A JPH0748496A JP H0748496 A JPH0748496 A JP H0748496A JP 19245393 A JP19245393 A JP 19245393A JP 19245393 A JP19245393 A JP 19245393A JP H0748496 A JPH0748496 A JP H0748496A
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Abstract
物を提供する。 【構成】 芳香族ビニル重合体を内包してなる、ゲル含
有率30〜80%、ゴム粒子径500〜8000Åの非
共役ジエン系ゴムに、不飽和カルボン酸アルキルエステ
ル単量体、芳香族ビニル単量体及びシアン化ビニル単量
体のうち、少なくとも不飽和カルボン酸アルキルエステ
ル単量体を含む単量体をグラフト重合して得られるグラ
フト共重合体を含む耐候性樹脂組成物。 【効果】 芳香族ビニル重合体を非共役ジエン系ゴムに
内包することにより、ゴム相の屈折率とマトリックス相
の屈折率を近接させることが容易となり、透明性に優
れ、衝撃強度等の物性バランスにも優れた樹脂組成物を
得ることができる。非共役ジエン系ゴムを使用している
ことから耐候性にも優れた樹脂組成物が得られる。
Description
れた耐候性樹脂組成物に関する。
テル単量体を主体として構成される不飽和カルボン酸ア
ルキルエステル系共重合体は、その優れた透明性、加工
のし易さ、耐候性などの点を活かして、照明器具、自動
車の外装部品、看板、各種装飾品等に利用されている。
エステル系共重合体は、このような長所を有する反面、
衝撃強度が低いという欠点がある。
に、ポリブタジエンなどのジエン系ゴムの存在下に不飽
和カルボン酸アルキルエステル単量体、芳香族ビニル単
量体、シアン化ビニル単量体などをグラフト共重合して
なるMABS樹脂組成物に、そのMABS樹脂組成物の
屈折率と近接した屈折率を持つ不飽和カルボン酸アルキ
ルエステル系共重合体を配合してなる樹脂組成物が提案
されている(例えば特公昭42−19248号公報、特
公昭44−19547号公報等)。しかし、この組成物
では、耐衝撃性の向上は図れたものの、ジエン系ゴムの
有する不飽和性により、紫外線や空気中の酸素によって
劣化して変色するなどの所謂耐候性が悪いという致命的
な欠点を有している。
性樹脂組成物に耐候性を付与するために、ベースゴムと
してジエン系ゴムの代わりに非共役ジエンゴムを用い
て、この非共役ジエンゴムの屈折率と、このゴムにグラ
フト重合するアクリル酸アルキルエステル系単量体を必
須とする単量体混合物からなる重合体の屈折率との差を
0.005以内と限定して近接させることにより、耐候
性及び透明性を有する熱可塑性樹脂を製造する方法が提
案されていた(特開昭59−187012号公報)。
開昭59−187012号公報記載の方法では、非共役
ジエンゴムの屈折率が単量体混合物の重合体の屈折率に
比べて著しく低いことから、屈折率を近接させるために
は、単量体混合物の組成が極めて限られた範囲に限定さ
れてしまい、その結果、耐衝撃性や耐熱性等の機械的物
性と透明性とのバランスが良好で、諸特性に優れた樹脂
を得ることはできなかった。
撃性、透明性に優れた耐候性樹脂組成物を提供すること
を目的とする。
性樹脂組成物は、芳香族ビニル重合体を内包してなる、
ゲル含有率30〜80%、ゴム粒子径500〜8000
Åの非共役ジエン系ゴムに、不飽和カルボン酸アルキル
エステル単量体、芳香族ビニル単量体及びシアン化ビニ
ル単量体のうち、少なくとも不飽和カルボン酸アルキル
エステル単量体を含む単量体をグラフト重合して得られ
るグラフト共重合体を含むことを特徴とする。
に記載の組成物において、前記グラフト共重合体に、不
飽和カルボン酸アルキルエステル単量体、芳香族ビニル
単量体及びシアン化ビニル単量体のうち、少なくとも不
飽和カルボン酸アルキルエステル単量体を含む重合体又
は共重合体を配合してなることを特徴とする。
に記載の組成物において、ゴム相とマトリックス相との
屈折率の差が0.01以内であることを特徴とする。
に記載の組成物において、ゴム相とマトリックス相との
屈折率の差が0.01以内であることを特徴とする。
ないし4のいずれか1項に記載の組成物において、前記
非共役ジエン系ゴムが、非共役ジエン系ゴムラテックス
に、芳香族ビニル単量体又は架橋剤を含んだ芳香族ビニ
ル単量体と、パーオキシケタール系及び/又はパーオキ
シエステル系の油溶性有機過酸化物を回分的又は非回分
的にて添加し、80〜130℃で反応させて得られるも
のであることを特徴とする。
透明性の均衡に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供するべ
く鋭意検討した結果、特定のゲル含有率及び粒子径を持
つ非共役ジエン系ゴムに芳香族ビニル重合体を内包させ
ることにより、ゴム相部の屈折率を高め、また、不飽和
カルボン酸アルキルエステル単量体を必須することによ
ってマトリックス部の屈折率を低下させて双方の屈折率
を近接させることで上記目的に十分合致した熱可塑性樹
脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成させ
た。
は、エチレン−プロピレン共重合体、ジシクロペンタジ
エンやエチリデンノンボルネン等の非共役ジエン成分を
含むエチレン−プロピレン三元共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、ポリブチルアクリレートに代表され
るアクリル酸アルキルエステル重合体、塩素化ポリエチ
レン等を挙げることができる。これらのうち、特に、エ
チレン−プロピレン共重合体及びエチレン−プロピレン
−非共役ジエン共重合体が好ましい。
ムをラテックス化して使用する。ここで、非共役ジエン
系ゴムラテックスの製法に関しては特に制限はなく、公
知の方法を用いることができる。例えば、乳化剤の存在
下で非共役ジエン系ゴムに機械的剪断力を与えて水中に
微細に分散安定化させてラテックス化するのが一般的で
ある。なお、非共役ジエン系ゴムラテックスのゴム粒子
径は、500〜8000Åの範囲とする。この粒子径が
500Å未満のものを用いた場合には、得られる樹脂組
成物に十分な衝撃強度が発現せず、8000Åを超える
ものでは重合が不安定となり透明性が著しく低下する。
ジエン系ゴムを製造するには、このような非共役ジエン
系ゴムラテックスに芳香族ビニル単量体又は架橋剤を含
んだ芳香族ビニル単量体とパーオキシケタール系及び/
又はパーオキシエステル系の油溶性有機過酸化物を回分
的又は非回分的に添加し、80〜130℃の温度で公知
の乳化重合法により反応させれば良い。
チレン、α−メチルスチレン、ジメチルスチレン、ビニ
ルトルエン等を用いることができ、これらのうち特にス
チレンを用いるのが好ましい。
過酸化物としては、1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−
ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2
−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル
−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バラレイト等
が挙げられる。一方、パーオキシエステル系の油溶性有
機過酸化物としては、t−ブチルパーオキシネオデカノ
エート、t−ヘキシルパーオキシネオヘキサネート、t
−ブチルパーオキシネオヘキサネート、t−ヘキシルパ
ーオキシピバレート、クミルパーオキシオクタエート、
t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサネート)、t
−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ
イソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパ
ーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート等が挙げ
られる。
内包してなる非共役ジエン系ゴムは架橋されている必要
がある。架橋されていないものを用いた場合には、得ら
れる樹脂組成物は衝撃強度の発現性に劣り、また、高温
で成形した場合に成形品の外観に著しい欠陥を生じる。
架橋の程度は、ゲル含有率で示して30〜80%の範囲
とする。ゲル含有率が30%未満のものを用いた場合に
は、得られる樹脂組成物の成形異方性が著しくかつ透明
性に劣ることになり、80%を超えるものでは芳香族ビ
ニル単量体を重合させる際にうまく内包できず屈折率の
調整ができない。
内包してなる非共役ジエン系ゴムの架橋方法としては特
に制限はないが、好ましくは、芳香族ビニル重合体を内
包させる前に非共役ジエン系ゴムを架橋させておく。芳
香族ビニル重合体を内包させる時点や芳香族ビニル重合
体を内包させた後のみに架橋を行なっても、架橋活性点
の消失等が生じて、得られる樹脂組成物の衝撃強度や透
明性等の物性の向上に望ましい架橋が得られにくい。
としては、付加重合性を有する不飽和基を複数個有し、
その各不飽和基の重合性がほぼ同じか、差の小さい単量
体が好ましく、具体例としてはジビニルベンゼンやトリ
アリルシアヌレート等が挙げられる。この架橋剤の添加
量については特に制限はないが、非共役ジエン系ゴム1
00重量部に対し架橋剤3.0重量部未満が好ましい。
この添加量が3.0重量部を超えるとゴム的性質が失わ
れ、得られる樹脂組成物の耐衝撃性が低下する。
ジエン系ゴムにおける芳香族ビニル重合体と非共役ジエ
ン系ゴムとの組成比については特に制限はないが、非共
役ジエン系ゴム50〜90重量%、芳香族ビニル重合体
50〜10重量%であることが好ましい。非共役ジエン
系ゴムが50重量%未満ではゴム的性質が失われ、得ら
れる樹脂組成物の耐衝撃性が大きく低下する。また、非
共役ジエン系ゴムが90重量%を超えると、得られる樹
脂組成物の屈折率が上昇せず透明性が著しく低下する。
包してなる非共役ジエン系ゴムにグラフト重合する単量
体のうち、芳香族ビニル単量体としては、スチレン、α
−メチルスチレン、ジメチルスチレン、ビニルトルエン
等が挙げられる。また、シアン化ビニル単量体として
は、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げら
れる。更に、不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体
としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、
ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメ
タクリレート、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒド
ロキシプロピルメタクリレート等が挙げられる。
成比は、特に制限はないが、非共役ジエン系ゴム20〜
70重量%に対して単量体を総量で80〜30重量%で
あることが好ましい。
比についても、不飽和カルボン酸アルキルエステル単量
体を必須として含むものであれば良く、特に制限はない
が、シアン化ビニル単量体0〜50重量%、芳香族ビニ
ル単量体0〜60重量%、不飽和カルボン酸アルキルエ
ステル単量体5〜100重量%であることが好ましい。
シアン化ビニル単量体が50重量%を超えるとグラフト
重合の際安定に重合できず、得られる樹脂組成物の耐候
性も悪くなる。芳香族ビニル単量体が60重量%を超え
ると、その屈折率が高いことから十分な透明性が得られ
ない。不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体が5重
量%より少なくても、マトリックス相の屈折率をゴム相
と近接できず透明性が得られない。
等の物性バランスを考慮した場合、単量体の最も好まし
い組成範囲は、 シアン化ビニル単量体 15〜35重量% 芳香族ビニル単量体 10〜40重量% 不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体 40〜60重量% である。
ジエン系ゴムに上記単量体をグラフト重合してなるグラ
フト共重合体は公知の乳化重合法により得られる。
グラフト共重合体に、更に、不飽和カルボン酸アルキル
エステル単量体、芳香族ビニル単量体及びシアン化ビニ
ル単量体のうち、少なくとも不飽和カルボン酸アルキル
エステル単量体を含む重合体又は共重合体を配合してな
るものであっても良い。
チレン、α−メチルスチレン、ジメチルスチレン、ビニ
ルトルエン等を挙げることができる。シアン化ビニル単
量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル
等が挙げられる。更に、不飽和カルボン酸アルキルエス
テル単量体としては、メチルアクリレート、エチルアク
リレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヒ
ドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリ
レート、ヒドロキシプロピルメタクリレート等を挙げる
ことができる。
アルキルエステル単量体、芳香族ビニル単量体及びシア
ン化ビニル単量体よりなる二元又は三元共重合体を配合
する場合、その三元共重合体における各単量体の組成比
については特に制限はないが、シアン化ビニル単量体5
〜50重量%、不飽和カルボン酸アルキルエステル単量
体、或いは、不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体
及び芳香族ビニル単量体95〜50重量%とするのが好
ましい。シアン化ビニル単量体が50重量%を超える
と、得られる樹脂組成物の成形性が著しく悪化し、耐衝
撃強度も低下する。また、シアン化ビニル単量体が5重
量%未満では耐熱性及び機械的強度が著しく低下する。
本発明においては、特に、シアン化ビニル単量体20〜
30重量%、不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体
10〜40重量%、芳香族ビニル単量体40〜60重量
%の三元共重合体を配合するのが好ましい。この三元共
重合体の製造方法としては特に制限がなく、乳化重合
法、懸濁重合法、塊状重合法等の公知の重合法が使用で
きる。
体又は共重合体の配合割合は、前記グラフト共重合体1
00重量部に対して上記重合体又は共重合体400重量
部以下、特に、100〜250重量部とするのが好まし
い。この配合割合が400重量部を超えると衝撃強度が
著しく低下し、好ましくない。
相とマトリックス相との屈折率の差が0.01以内とな
るように各成分の配合組成を調整するのが好ましい。
挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はその要
旨を超えない限り、以下の実施例により何ら制限される
ものではない。
れぞれ「重量%」、「重量部」を表す。また、ラテック
スの粒子径については、電子顕微鏡観察により測定した
粒子径とそのラテックスの希釈溶液(0.15g/l)
の波長540nmにおける吸光度との関係から検量線を
作成し、ラテックスの吸光度を測定して検量線から求め
た。ゴム成分のゲル含有率はゴムラテックスを希硫酸に
て水洗、乾燥した後、これを1g採取し、200mlの
トルエン中に100℃で5時間浸漬し、次いで200メ
ッシュのステンレス金網にて濾過し、残渣を乾燥、秤量
することによって求めた。屈折率はアッペ屈折計により
20℃で測定した。光透過率は、厚さ3mmの射出成形
品を用いて分光光度計により光波長700nmで測定し
た。アイゾット衝撃強度はASTM D−256に従っ
て測定した。更に、耐候性試験は、サンシャインウェザ
ーメーター(スガ試験機(株)製「WEL−SUN−H
C型」)を用い、400時間暴露後の1/8”アイゾッ
ト衝撃強度の保持率[400時間暴露後の衝撃強度/暴
露前の衝撃強度×100]で示し、1/8”アイゾット
衝撃強度はASTM D−256に準じて測定した。ま
た、成形品熱変形温度(HDT)は、ASTM 648
−56(18.6kg/cm2 )に準じて測定した。
系ゴム状重合体の製造 次の各処方に従ってゴム状重合体を製造した。
率:40%,粒子径:3500Å,エチリデン ノンボ
ルネン使用)61部(固形分として)を反応釜に装入
し、イオン交換水92部を加え、窒素置換を実施した
後、反応釜を100℃に昇温し別に調製した1,1,ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサンを0.70部含むスチレン39部、ジビニ
ルベンゼン0.61部の窒素置換された単量体混合物を
180分にわたって連続的に滴下した。更に、125℃
に昇温し90分間攪拌を続けるとスチレンの重合率は9
3%に達した。重合終了後、このラテックスの一部をメ
チルアルコール中に投じて未反応物を抽出除去しメチル
アルコールで洗浄、乾燥後ゴム状重合体(A−1)を得
た。このゴム状重合体(A−1)をプレス機にてフィル
ムにした後、屈折率を測定した結果1.525の値であ
った。
率:60%,粒子径:6000Å,エチリデン ノンボ
ルネン使用)65部(固形分として)を反応釜に装入
し、イオン交換水102部及びt−ブチルパーオキシピ
バレート0.34部を加え、窒素置換を実施した後、別
に窒素置換したスチレン35部を加え、反応釜温度を6
5℃に昇温した。120分経過後、80℃に昇温し、更
に、60分攪拌を続けると重合率は90%に達した。重
合終了後、このラテックスの一部をメチルアルコール中
に投じて未反応物を抽出除去し、メチルアルコールで洗
浄、乾燥後、ゴム状重合体(A−2)を得た。このゴム
状重合体(A−2)をプレス機にてフィルムにした後、
屈折率を測定した結果1.521の値であった。
率:70%,粒子径:3500Å,ジシクロペンタジエ
ン使用)65部(固形分として)を反応釜に装入し、イ
オン交換水84部を加え、窒素置換を実施した後、反応
釜を100℃に昇温し、別に調製した1,1,ビス(t
−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘ
キサン0.65部、ジビニルベンゼン1.32部、スチ
レン44部からなる窒素置換された単量体混合物を18
0分にわたって連続的に滴下した。滴下終了後、125
℃に昇温し、更に60分間攪拌を続けるとスチレンの重
合率は91%に達した。重合終了後、このラテックスの
一部をメチルアルコール中に投じて未反応物を抽出除去
し、メチルアルコールで洗浄、乾燥後、ゴム状重合体
(A−3)を得た。このゴム状重合体(A−3)をプレ
ス機にてフィルムにした後、屈折率を測定した結果1.
528の値であった。
てなるEPDMゴムラテックス(A−2)24.6部
(固形分として)を反応釜に装入し、イオン交換水25
0部とオレイン酸カリウム1.5部を加え希釈し、反応
釜内温を70℃に昇温した。別に調製したアクリロニト
リル(AN)/スチレン(ST)/メチルメタアクリレ
ート(MMA)=25/27/48(部)からなるグラ
フト重合用単量体混合液75.4部にベンゾイルパーオ
キサイド0.43部を溶解後窒素置換した。この単量体
混合液を150分で滴下した。全単量体混合液の滴下終
了後、反応釜内温を80℃に昇温し、30分間攪拌を続
けグラフト共重合体ラテックスを得た。重合率は90
%、屈折率は1.525であった。得られたグラフト共
重合体ラテックスを80℃,0.6%硫酸水溶液中に攪
拌しながら投入し、凝固、脱水、洗浄、乾燥を行なっ
て、グラフト共重合体(B−1)を得た。
てなるEPDMゴムラテックス(A−1),(A−
2),(A−3)を各々62.11部,60.61部,
64.10部(固形分として)を反応釜に装入し、イオ
ン交換水250部とオレイン酸カリウム1.5部を加え
希釈し反応釜内温を70℃に昇温した。別に調製したア
クリロニトリル(AN)/スチレン(ST)/メチルメ
タアクリレート(MMA)=25/27/48からなる
グラフト重合用単量体混合液各々37.89部,39.
39部,35.90部にベンゾイルパーオキサイド0.
25部を溶解後窒素置換した。この単量体混合液を15
0分で滴下した。全単量体混合液の滴下終了後、反応釜
内温を80℃に昇温し30分間攪拌を続け、各々グラフ
ト共重合体ラテックスを得た。各々のラテックスを80
℃,0.6%硫酸水溶液中に攪拌しながら投入し、凝
固、脱水、洗浄を行ない乾燥して、グラフト共重合体
(B−2),(B−3),(B−4)を得た。重合率は
各々93%,95%,92%であった。
0部にt−ドデシルメルカプタン0.1部及びベンゾイ
ルパーオキサイド0.3部を加えた後、ポリビニルアル
コールを懸濁剤として0.1部添加して、80℃,8時
間で懸濁重合を行なった。その後、脱水,乾燥して共重
合体(C−1),(C−2),(C−3),(C−
4),(C−5),(C−6)を得た。
2に示す割合で配合し、樹脂成分100部に対して、ス
テアリン酸カルシウム1.0部、酸化マグネシウム0.
1部、フェノール系酸化防止剤0.1部、紫外線吸収剤
0.5部を加え、バンバリーミキサーで5分間混合した
後、ロールミルにてシートにしペレタイザーにてペレッ
ト化した。
度240℃、金型温度50℃の条件での射出成形に供
し、各試験片を作成した後、各々の試験片についての特
性の評価を行なった。樹脂組成物の組成及び物性並びに
諸特性を表2に示す。表2から明らかなように、本発明
の請求範囲内の樹脂組成物はいずれも透明性、耐衝撃性
及び耐候性のバランスに優れている。
リレートの含有量が多くなり、耐衝撃性及び耐熱性に劣
る。参考例2,3においては、ゴム相とマトリックス相
との屈折率の差が0.01を超えることから、透明性が
劣る。
−2)の製造プロセスを省略し、(A−2)の製造で使
用したEPDMラテックス(ゲル含有率:60%,粒子
径:6000Å,エチリデン ノンボルネン使用)(A
−4)又はポリブタジエンラテックス(ゲル含有率:6
0%,粒子径:3200Å)(A−5)を50部(固形
分として)用いたことを除いては、上記実施例又は参考
例と全く同様にしてペレットを得、同様に評価を行なっ
た。
表3に示す。表3から明らかなように、比較例1におい
ては、EPDMゴムの屈折率が低いことから、マトリッ
クス相との屈折率との差が大きく、透明性に劣る。ま
た、比較例2及び3においては、ポリブタジエンゴム使
用のため、耐候性に著しく劣っている。比較例4におい
ては、ゴム相とマトリックス相との屈折率の差が0.0
1を超えることから、透明性が著しく劣る。
5%のものを用いたことを除けば、実施例2と全く同様
にしてペレットを得、同様に評価を行なった。
表3に示す。表3より明らかなように、比較例5におい
ては、ゲル含有率20%で成型時にゴム形状を維持でき
ないことから、耐衝撃性が著しく劣った。また、比較例
6においては、ゲル含有率85%と非常に高いことか
ら、芳香族ビニル単量体のゴム成分への浸透性が低く、
実質の芳香族ビニル重合体の内包量が少なくなって、ゴ
ム相の屈折率とマトリックス相の屈折率の差が大きく、
透明性が劣る。
00Åのものを用いたことを除けば、実施例3と全く同
様にしてペレットを得、同様に評価を行なった。
表3に示す。表3より明らかなように、比較例7におい
ては、ゴム粒子径400Åと非常に小さいことから、十
分な衝撃強度を発現しない。また、比較例8において
は、ゴム粒子径が11000Åと非常に大きく、重合が
不安定となって凝集物等ができやすく、透明性等の外観
が著しく劣る。
組成物によれば、芳香族ビニル重合体を非共役ジエン系
ゴムに内包することにより、ゴム相の屈折率とマトリッ
クス相の屈折率を近接させることが容易となり、透明性
に優れ、衝撃強度等の物性バランスにも優れた樹脂組成
物を得ることができる。また、非共役ジエン系ゴムを使
用していることから耐候性にも優れた樹脂組成物が得ら
れる。
Claims (5)
- 【請求項1】 芳香族ビニル重合体を内包してなる、ゲ
ル含有率30〜80%、ゴム粒子径500〜8000Å
の非共役ジエン系ゴムに、不飽和カルボン酸アルキルエ
ステル単量体、芳香族ビニル単量体及びシアン化ビニル
単量体のうち、少なくとも不飽和カルボン酸アルキルエ
ステル単量体を含む単量体をグラフト重合して得られる
グラフト共重合体を含むことを特徴とする耐候性樹脂組
成物。 - 【請求項2】 請求項1に記載の組成物において、前記
グラフト共重合体に、不飽和カルボン酸アルキルエステ
ル単量体、芳香族ビニル単量体及びシアン化ビニル単量
体のうち、少なくとも不飽和カルボン酸アルキルエステ
ル単量体を含む重合体又は共重合体を配合してなること
を特徴とする耐候性樹脂組成物。 - 【請求項3】 請求項1に記載の組成物において、ゴム
相とマトリックス相との屈折率の差が0.01以内であ
ることを特徴とする耐候性樹脂組成物。 - 【請求項4】 請求項2に記載の組成物において、ゴム
相とマトリックス相との屈折率の差が0.01以内であ
ることを特徴とする耐候性樹脂組成物。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
の組成物において、前記非共役ジエン系ゴムが、非共役
ジエン系ゴムラテックスに、芳香族ビニル単量体又は架
橋剤を含んだ芳香族ビニル単量体と、パーオキシケター
ル系及び/又はパーオキシエステル系の油溶性有機過酸
化物を回分的又は非回分的にて添加し、80〜130℃
で反応させて得られるものであることを特徴とする耐候
性樹脂組成物。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL1003251C2 (nl) * | 1996-06-03 | 1997-12-10 | Dsm Nv | Slagvaste, transparante polymeersamenstelling en werkwijze voor de bereiding hiervan. |
CN100425626C (zh) * | 2005-12-20 | 2008-10-15 | 南开大学 | 可溶解的交联的橡胶聚合物及合成方法 |
US9063356B2 (en) | 2008-09-05 | 2015-06-23 | Japan Display Inc. | Method for repairing display device and apparatus for same |
-
1993
- 1993-08-03 JP JP19245393A patent/JP3387161B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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NL1003251C2 (nl) * | 1996-06-03 | 1997-12-10 | Dsm Nv | Slagvaste, transparante polymeersamenstelling en werkwijze voor de bereiding hiervan. |
WO1997046616A1 (en) * | 1996-06-03 | 1997-12-11 | Dsm N.V. | Impact-resistant, transparent polymer composition and process for the preparation thereof |
CN100425626C (zh) * | 2005-12-20 | 2008-10-15 | 南开大学 | 可溶解的交联的橡胶聚合物及合成方法 |
US9063356B2 (en) | 2008-09-05 | 2015-06-23 | Japan Display Inc. | Method for repairing display device and apparatus for same |
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