JPH0748481B2 - シリコン層上の被膜除去方法 - Google Patents

シリコン層上の被膜除去方法

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JPH0748481B2
JPH0748481B2 JP1267777A JP26777789A JPH0748481B2 JP H0748481 B2 JPH0748481 B2 JP H0748481B2 JP 1267777 A JP1267777 A JP 1267777A JP 26777789 A JP26777789 A JP 26777789A JP H0748481 B2 JPH0748481 B2 JP H0748481B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、シリコンウエハの表面やポリシリコン膜の
表面、アモルファスシリコン膜の表面(これらの表面を
総称して以下、「シリコン層表面」という)に形成され
た被膜を除去するための方法に関する。
〔従来の技術〕
半導体デバイスの製造工程においては、デバイスの動作
特性に対し悪影響を与えるような各種の汚染が起こるこ
とが考えられるため、製造工程の各段階においてウエハ
の清浄化のための様々な努力がなされている。
シリコンウエハの表面に形成される自然酸化膜(SiO2
も、ウエハに対する汚染の1つであると考えられるが、
この自然酸化膜は、シリコンウエハを大気中に放置して
おくだけでも、ウエハの表面に10〜20Åの厚みに容易に
形成されてしまい、また、半導体デバイスの製造プロセ
スにおける各種の洗浄・エッチング工程においても二次
的に形成される。
ここで、例えば、薄いゲート酸化膜の電気特性は、シリ
コンウエハの前処理の如何によって非常に影響を受ける
ことが知られている。従って、半導体デバイスの製造プ
ロセスにおいてゲート酸化膜等の薄い酸化膜をシリコン
ウエハ上に形成する場合、予め自然酸化膜を除去してお
く必要がある。また、ソース、ドレーン等の電極が形成
されるべき下地に自然酸化膜が残存していたりすると、
正常な電極の機能が得られなくなり、また、金属電極を
形成する場合にコンタクト抵抗を低く抑えるためにも、
シリコンウエハ表面から自然酸化膜を完全に除去してお
かなければならない。さらにまた、シリコンのエピタキ
シャル成長を行なう場合にも、予め基板表面の自然酸化
膜を除去しておく必要がある。
このように、シリコンウエハ表面に形成された自然酸化
膜は、半導体デバイス製造工程において、特にCVD法、
スパッタリング等による成膜を行なう前には、必ずそれ
をウエハ表面から除去しておかなければならない。
シリコンウエハの表面からシリコン酸化膜を除去する方
法としては、従来から種々の方法が提案され、また実施
されているが、近年では、フッ化水素(HF)ガスを用い
て気相法によりシリコンウエハ表面を清浄化する方法が
検討されている。例えば「第7回超LSIウルトラクリー
ンテクノロジーシンポジウム予稿集『サブミクロンUSI
プロセス技術』、(株)リアライズ社、1988−7、P173
〜194」に開示されているように、水分量が極めて少な
い無水フッ化水素ガスを、窒素或いはアルゴンガスをキ
ャリアガスとして反応室内へ送り込み、反応室内でシリ
コンウエハ上のSiO2とフッ化水素とを反応させることに
より、シリコン酸化膜を除去する方法や、例えば公表特
許公報昭62−502930号に開示されているように、無水フ
ッ化水素ガスを水蒸気と共に供給し、シリコンウエハ表
面をそれらにさらすことによりシリコン酸化膜を除去す
る方法が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、気体状態の無水フッ化水素は、特に80℃以下
の温度においては、2〜6量体を形成しており、SiO2
の反応性は極めて低いが、水分が共存すると、フッ化水
素はイオン解離してフッ素イオンF-を生成し、このF-
オンがシリコン酸化膜に作用してSiO2のエッチング反応
が進行することになる。このように、水分はフッ化水素
によるSiO2のエッチング反応において重要な役割を果た
すのであるが、上記したように水分量が極めて少ない雰
囲気下で行なわれる無水フッ化水素によるシンコン酸化
膜のエッチングは、反応の制御等において技術的に難し
い面がある。しかも、フッ化水素と二酸化ケイ素との反
応により、 4HF+SiO2→SiF4+2H2O というように、副生成物として大量の水分が生成される
ため、極低水分量の雰囲気下で無水フッ化水素ガスを用
いて行なうシリコン酸化膜の除去方法は、反応の制御が
非常に難しく、プロセスにおける再現性を得ることが困
難である、といった問題点がある。さらにまた、上記予
稿集『サブミクロンULSIプロセス技術』に記載されてい
る方法においては、例えば含有水分量が0.01ppm程度の
無水フッ化水素希釈ガスを得る必要があり、そのように
ガス中の水分量を極めて少なくするためには、大変な手
間をかけて水分を除去しなければならない、といった問
題点がある。
一方、無水フッ化水素ガスに水蒸気を添加して行なうシ
リコン酸化膜の除去方法においては、 SiO2+2H2O→Si(OH)4 …(1) といったような好ましくない副反応が進行したり、或い
は、 2SiF4+2H2O→ SiO2+Si6 2-+2H++2HF …(2) というように、エッチングとは逆の反応が起こって、ウ
エハ表面にコロイド状のメタケイ酸H2SiO3や二酸化ケイ
素SiO2が付着残存し、新たな汚染の原因になったりす
る、といった問題点がある。
この発明は、無水フッ化水素ガスを用いてシリコン酸化
膜等の被膜を除去するようにした従来の上記2つの方法
におけるそれぞれの問題点を共に解決することができる
ような新たなシリコン層表面の被膜除去方法を提供しよ
うとしてなされたものである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係るシリコン層表面の被膜除去方法は、外気
から気密に隔離された容器内に基板を収容し、その容器
内へ無水フッ化水素とメタノール、エタノール、イソプ
ロピルアルコール等のアルコールとを供給し、それらに
基板のシリコン層表面をさらすことにより、フッ素イオ
ンF-と二酸化ケイ素SiO2との反応を利用して、シリコン
層表面に被着形成された被膜を除去するようにしたもの
である。
〔作用〕
外気から気密に隔離された容器内で、無水フッ化水素と
アルコールとをシリコン層表面に供給すると、 SiO2(s)+4HF(g)→SiF4(g)+2H2O(g) の反応により、シリコン層の表面から二酸化ケイ素SiO2
が除去される。
この場合において、この発明に係る方法では、フッ化水
素とともにメタノール、エタノール、イソプロピルアル
コール等のアルコールが供給され、フッ化水素がイオン
解離してF-となり、そのF-イオンがSiO2に有効に作用し
て、上記反応が速やかに進行することになり、SiO2除去
能力が高められる。
また、特に分子量が小さいメタノール、エタノール等の
アルコールと水とは無限大に溶解し合うため、上記反応
により副生成物として生成されたH2Oはアルコール中に
溶解して、水分は反応の系外へ効率良く持ち出されて除
去される。また、上記予稿集『サブミクロンULSIプロセ
ス技術』に記載された方法における場合とは異なり、雰
囲気中の水分を除去するので、水に基因する前記した反
応式(1)、(2)に示したような好ましくない副反応
やエッチングの逆反応が起こって汚染の原因になったり
する、といったようなことはない。勿論、水分を除去し
た雰囲気下においても、上記反応は支障なく進行する。
一方、自然酸化膜が成長するためには、酸素と水分との
両方の存在が必要であることが知られている(例えば、
「信学技報Vol.89No.111;電子情報通信学会技術報告P11
〜12『Si自然酸化膜形成の制御』,(社)電子情報通信
学会1989.6.26発行」参照)が、この発明に係る方法で
は、容器内へ供給されるフッ化水素及びアルコール中に
含有される水分量が低く抑えられていることにより、シ
リコンウエハの洗浄に無水フッ化水素とともにアルコー
ルを用いるようにしても、無水フッ化水素ガスに水蒸気
を添加してシリコン酸化膜の除去を行なった場合のよう
に、SiO2をエッチング除去した後のシリコンウエハの表
面が吸着した水分と雰囲気中の酸素によって再酸化され
る、といったことは殆ど起こらない。
また、シリコンウエハの洗浄にアルコールを使用してい
るため、ウエハ表面からのSiO2の除去が終了する段階に
おいては、そのアルコールがシリコンウエハの表面を層
状に覆うように残存することになるが、アルコール自体
は還元性の雰囲気をつくり易く、酸化能力が極めて低い
ことから、洗浄が進んでシリコン層表面が露出しても、
その表面がアルコールによって保護され、再酸化が防止
される。
そして、シリコンウエハの表面を覆うように形成された
アルコールの層は、真空排気、紫外光照射、或いは加熱
などによってシリコンウエハの表面から容易に脱離させ
ることができ、後処理の厄介さもない。
〔実施例〕
以下、この発明の好適な実施例について説明する。
第1図は、この発明の方法を実施するためのシリコンウ
エハの洗浄装置の1例を示す概略構成図である。図にお
いて、洗浄されるべきシリコンウエハ10が収容される容
器12は、テフロンを用いて形成されており、その内部は
外気から気密に隔離されている。この容器12には、ガス
・蒸気の供給管路20及び排気管路22にそれぞれ接続され
た供給口14及び排気口16が設けられており、またバイパ
ス管路18が付設されている。尚、第1図には表していな
いが、容器12の側面には、シリコンウエハを出し入れす
るための扉が設けられているが、この扉に隣接してロー
ドロック室を併設したり、また他のプロセス装置と搬送
ラインを接続してインライン化するような構成とするこ
ともできる。
容器12の供給口14に連通している供給管路20には、3本
の管路24、26、28が合流しており、各管路24、26、28の
端部に、無水フッ化水素の供給源30、アルコールの供給
源32及びキャリアガスである窒素ガスの供給源34がそれ
ぞれ設けられている。また、無水フッ化水素ガス及びア
ルコール蒸気の各供給管路24、26には、キャリアガスの
管路28の分岐管路36、38がそれぞれ連通している。
また、各管路24、26、28には、それぞれマスフローコン
トローラ40、42、44が介挿されており、無水フッ化水素
及びアルコールの各供給源30、32には温度コントローラ
46、48がそれぞれ設けられている。そして、無水フッ化
水素ガス及びキャリアガス(窒素)の供給量の調節は、
それぞれの供給管路24、28に設けられたマスフローコン
トローラ40、44によって行なわれる。また、アルコール
蒸気の供給量の調節は、キャリアガスである窒素の流量
並びにアルコール(液体)の温度(従ってアルコールの
蒸気圧)の制御によって行なわれる。また、無水フッ化
水素ガス及びアルコール蒸気の各供給系において結露が
起こったりしないようにするため、それぞれの供給管路
24、26は、破線で示すように保温材50、52によって保温
されている。
次に、上記洗浄装置を使用して行なったこの発明に関連
する実験例について説明する。この実験においては、リ
ンドープn型、抵抗率2〜8Ω・cmのシリコンウエハを
用い、このシリコンウエハをオゾン(O3)雰囲気中で酸
化して20Åの厚みの自然酸化膜を形成したものについ
て、その酸化膜の洗浄除去を行なった。また、実験に
は、洗浄用ガス・試薬として、昭和電工(株)製の超高
純度無水フッ化水素、日本酸素(株)製の超高純度窒
素、及び関東化学(株)製のELグレードのメタノール、
エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)を使用し
た。尚、各ガス・試薬の水分含有量は、無水フッ化水素
では55ppm(無水フッ化水素の純度は99.9925%)、窒素
ではppbのオーダー(露点が−70℃以下)、メタノール
では500ppm以下である。
まず、第1図に示した装置の容器12内に、表面に酸化膜
が形成された上記シリコンウエハ10を搬入して設置し、
容器12の内部を完全に密封してから、窒素ガスの供給源
34より供給管路28、20を通して高純度N2ガスを15l/分の
流量で容器12内へ送り込み、容器12の内部を30秒間パー
ジした。そして、シリコンウエハ10の温度を室温〜40℃
の範囲で調節し、各ガス・ベーパーは、無水フッ化水素
ガスを100〜1,000cc/min、メタノール(もしくはエタノ
ール、イソプロピルアルコール)蒸気を生成するための
バブリング用N2ガス500〜7,000cc/min、窒素ガスを0〜
5,000cc/minの流量で容器12内へ供給するようにした。
以上の条件下において、30秒間洗浄処理を行ない、処理
終了後に容器12内部を30秒間N2ガスによってパージし
た。
上記洗浄処理後のシリコンウエハを取り出して直ちに脱
イオン水に浸したところ、水を完全に弾いた。このこと
により、シリコンウエハの表面の自然酸化膜は除去さ
れ、疎水性になっていることが分かる。
また、洗浄処理を施したシリコンウエハについて、容器
12内より大気中へ出してから10分以内に、光電子分光測
定(ESCA測定)を行なった(測定には(株)島津製作所
製のESCA850を用いた)。その測定の結果、Si2Pのスペ
クトルでは、Siに基づくピークのみが認められ、SiO2
の酸化物に相当するエネルギー位置には、ピークは観測
されなかった(装置の測定限界以下であった)。また、
01Sのスペクトルを調べると、若干量の吸着酸素による
ものとみられるピークが観測された。これらのことか
ら、シリコンウエハの表面上の自然酸化膜は完全に除去
されていることが分かる。
次に、洗浄処理後におけるシリコンウエハ表面の再酸化
速度について検討した。フッ化水素(HF)−水(H2O)
系のウエット洗浄と、無水HF−メタノール(CH3OH)系
のドライ洗浄とを行なったそれぞれの場合について、エ
リプソメーターを用い、大気中における自然酸化膜膜厚
の経時変化を調べた結果を第2図に示す。図において、
曲線Iが無水HF−CH3OH系のドライ洗浄を行なった場合
のもの、曲線IIがHF−H2OO系のウェット洗浄を行なっ
た場合のものをそれぞれ示している。
洗浄直後において両者を比較すると、無水HF−CH3OH系
のベーパーで処理したものは、洗浄してから1時間20分
後に測定すると、そのウエハ表面の自然酸化膜膜厚が4.
1Åであり、一方、HF−H2O系ウェット洗浄を行なったも
のは、洗浄直後でもウエハ表面の膜厚がすでに5.8Åで
あり、無水HF−CH3OH系ベーパー処理の方が膜厚は薄
く、良好な洗浄結果が得られたことが分かる。但し、無
水HF−CH3OH系洗浄処理を施した場合、ESCA測定によっ
ては酸化膜層を検出し得なかったことからみると、初期
の膜厚4.1Åは、主としてウエハ表面に吸着したメタノ
ール層によるものであると考えられる。そして、このメ
タノール吸着層は、減圧処理等によって容易に除去する
ことができ、そのことは、ESCA測定によって確認した。
そして、自然酸化膜の厚みの経時変化についてみた場
合、第2図から明らかなように、無水HF−CH3OHベーパ
ー洗浄した方がHF−H2Oウェット洗浄したものに比べて
自然酸化膜の成長は遅い。このことからみて、ウエハ表
面上に残ったCH3OHが自然酸化膜の成長を防いでいるも
のと考えられる。
一方、無水HF−CH3OH系の洗浄後のシリコンウエハにつ
いて、目視及び走査型電子顕微鏡(日本電子(株)製の
JXA−840)により表面観察を行なった結果、ウエハ表面
上にはシミ状等の汚染は全く見られなかった。このこと
から、反応により副生成物として生成されたH2Oはアル
コールと一緒に系外へ取り出されて、シリコンウエハの
表面付近におけるH2Oの存在は極力抑えられ、好ましく
ない副反応などが起こり難いことが分かる。
尚、上記実験においては、シリコンウエハ10が収容され
た容器12内へ供給した無水フッ化水素ガス、メタノール
蒸気及び窒素ガスの総量に対し水分(水蒸気)が占める
割合は0.3%以下であり、その水分含有量においては、
洗浄処理してから1時間20分経過した後にエリプソメー
ターを用いてシリコンウエハ表面の自然酸化膜の厚みを
測定した結果、上記した通り膜厚が4.1Åであった。そ
こで、水分含有量以外の他の全ての条件を上記実験にお
ける場合と全く同じにし、供給ガス・ベーパー量の総和
に対する含有水分量を0.3%以上にして、上記実験と同
様に、洗浄してから1時間20分後におけるシリコンウエ
ハ表面の自然酸化膜膜厚を測定したところ、次のような
結果が得られた。すなわち、供給ガス・ベーパー量の総
和に対する水分の含有量が0.3%以上で1.0%未満である
条件では、自然酸化膜膜厚は4.3〜4.6Åであり、また同
じく水分含有量が1.0%以上で5.0%以下である条件で
は、自然酸化膜膜厚は5.3〜5.8Åであった。これらの実
験結果より、反応系に少々の水分が存在する程度では、
洗浄結果に対してそれほど影響が無い(許容範囲内であ
る)ことが分かる。
また、上記実験で使用したメタノールの水分含有量は、
上記した通り500ppm程度であったが、そのメタノールを
2回蒸留し、蒸留後のメタノールを常圧で窒素ガスによ
りバブリングしてメタノール蒸気を生成し、そのメタノ
ール蒸気をシリコンウエハ10が収容された容器12内へ供
給して上記と同様の実験を行なった。この場合、メタノ
ールを2回蒸留したことと、常圧下では水よりアルコー
ルの蒸気圧が格段に高いこととにより、供給された全ガ
ス・ベーパー中に占める水分の量は、露点計による計測
で、1ppmであったが、このように水分量が極めて少ない
反応系においても、シリコンウエハ表面の洗浄は、全く
支障無く行なわれることが確認された。
第3図は、この発明の方法を実施するのに好適なように
構成した装置であり、第1図に示したものとは別の例を
示す概略構成図である。この第3図に示した装置では、
アルコール供給源32のアルコール貯溜槽内に連通接続さ
れた管路54に、マスフローコントローラ58を介在して窒
素ガスの供給源56が接続されていて、無水フッ化水素ガ
スとメタノール蒸気とを時期を違えて容器12内へ供給す
ることができるようになっており、それ以外の構成は、
第1図に示した装置と同様である。
この第3図に示した装置によると、第4図の(1)にタ
イムチャートを示すように、無水フッ化水素ガスの供給
とメタノール蒸気の供給とをそれぞれ同時に開始し、同
時に供給を停止させる洗浄方法の他に、同図(2)に示
すように、シリコンウエハ10を容器12内に収容し、N2
スパージした後、まず、メタノール蒸気を容器12内へ導
入し、所定時間(例えば10〜60秒)経過した時点から無
水フッ化水素ガスを供給し始め、無水フッ化水素ガスと
メタノール蒸気とを同時に所定時間供給して洗浄処理を
行ない、その後に同時に無水フッ化水素ガスとメタノー
ル蒸気との供給を停止するようにすることもできる。こ
のようにして、予めシリコンウエハ10の全表面をメタノ
ール蒸気で覆っておいてから、無水フッ化水素ガスによ
るエッチングを行なうようにすると、シリコンウエハ10
表面の酸化膜と無水フッ化水素との親和性が増し、エッ
チングがより均一に進行した。また、微量の有機物汚染
がシリコンウエハの表面に存在しているような場合に
も、メタノール蒸気を予め流しておくことにより、その
メタノールによってウエハ表面から有機物が取り去られ
て排出され、洗浄の均一性をさらに向上させることがで
きた。
また、第4図の(3)に示すように、無水フッ化水素ガ
スの供給とメタノール蒸気の供給とはそれぞれ同時に開
始し、洗浄を行なって、無水フッ化水素ガスの供給を停
止した後も、所定時間(例えば10〜30秒)メタノール蒸
気だけを供給してから、その供給を停止するようにする
こともできる。このようにすることにより、ESCA測定の
結果から、残存するフッ素濃度はより低くなることが認
識された。
さらに、第4図の(4)に示すように、容器12内へのメ
タノール蒸気の供給開始、無水フッ化水素ガスの供給開
始、無水フッ化水素ガスの供給停止、メタノール蒸気の
供給停止の順で処理を行なうと、同図(2)、(3)に
示した供給方法によって場合の上記特徴を併せ持った、
安定した洗浄プロセスを実現することができた。
この発明に係る方法は以上説明した通りであり、CVD
法、スパッタリングなどにより熱酸化膜形成、電極形
成、エピタキシャル成長、シリサイド化等の成膜を行な
う前に、シリコンウエハを洗浄するのにこの方法を適用
すると、ウエハ表面の自然酸化膜を効率良く除去するこ
とができ、それぞれの界面特性の向上に効果がある。
尚、この方法は単独でも十分に効果を発揮することがで
きるが、他の洗浄方法と組み合わせて実施するようにし
てもよい。また、酸化膜以外の汚染、すなわち有機物、
金属、パーティクル等を除去する目的の洗浄を行なった
後に、この方法を用いてシリコンウエハの表面に形成さ
れた自然酸化膜を除去することも有効である。
さらに、この方法による洗浄処理を用いることにより、
洗浄後のプロセスが極めて良好に進行する一例として、
タングステンの選択CVDがある。すなわち、この発明に
係る方法を基板の前処理として実施すると、続いてタン
グステン選択CVDを行なったとき、ウエハ全面にわたっ
て良好な選択性を得ることができる。
また、熱酸化膜、CVD酸化膜、スパッタリングで形成さ
れた酸化膜、その他各種処理で形成された酸化膜等の表
面に存在する吸着汚染物質を除去したい場合にも、この
発明に係る洗浄方法は非常に有効である。すなわち、こ
の方法を応用して、上記各種酸化膜の表層部分を薄く除
去することにより、酸化膜上の吸着汚染物質を一緒に取
り除くことができる。
尚、上記実施例では、無水フッ化水素とアルコールとを
ベーパー状態で、シリコンウエハが収容された容器内へ
供給するようにしたが、それらを霧状(細かい粒子状の
液滴)にしてシリコンウエハ表面に吹き付けたり、蒸気
浴として実施したりすることも可能である。さらに、フ
ッ化水素とアルコールとの混合溶液により、従来の通常
に行なわれているウェット洗浄の手法を用いて実施する
ことも可能である。
さらにまた、上記実施例は、シリコンウエハ表面のシリ
コン自然酸化膜を、無水フッ化水素及びメタノールの蒸
気で除去することに関するものであるが、この発明は、
以下に説明するように、それに限定されるものではな
い。
すなわち、メタノール蒸気の代わりに、エタノール等の
アルコールを使用してもよい。但し、アルコールは、上
記実施例に示すように無水である。
また、シリコンウエハ表面のシリコン自然酸化膜の除去
に適用する場合に限定されず、ポリシリコン膜やアモル
ファスシリコン膜の表面に形成されるシリコン自然酸化
膜の除去に適用してもよい。尚、そのようなポリシリコ
ン膜やアモルファスシリコン膜は、シリコンウエハ上に
形成されている膜である場合に限らず、例えば、ガリウ
ム・ヒ素ウエハ等の各種半導体ウエハ上や、ガラス基板
やセラミック基板などの各種基板上に形成されていても
よい。このように、この発明の構成における「シリコン
層表面」とは、シリコンウエハの表面だけでなく、各種
基板上に形成されているポリシリコン膜やアモルファス
シリコン膜の表面をも含む。
さらに、シリコン層表面のシリコン自然酸化膜の除去に
限定されず、シリコン熱酸化膜や、熱酸化膜以外の手法
(例えばCVD等)で形成したシリコン酸化膜や、或い
は、窒化シリコン膜、燐・ドープ・ガラス膜、ボロン・
燐・ドープ・ガラス膜、ヒ素・ドープ・ガラス膜等のシ
リコン絶縁膜のエッチングにも適用できる。このように
この発明の構成における「基板のシリコン層表面に被着
形成された被膜」とは、シリコン自然酸化膜に限らず、
シリコン絶縁膜等も含む。
〔発明の効果〕
この発明は以上説明したように構成されかつ作用するの
で次の効果を有する。
この発明に係る方法によってシリコン層上のシリコン自
然酸化膜やシリコン絶縁膜等の被膜の除去を行なうとき
は、それら被膜を速やかに除去することを損なうことな
く、シリコン層表面でのシリンコ自然酸化膜の形成を有
効に防止することができる。また、被膜の除去における
反応の副生成物として水を生成することがあっても、そ
の水をアルコールに溶解させて一緒に系外へ取り去って
しまうことができ、また反応系に少々の水が存在してい
てもその水を同様にアルコールに溶解させて系外へ取り
去ってしまうことができるため、好ましくない副反応や
エッチングの逆反応が起こって汚染の原因をつくったり
することがなくなり、反応の制御性、プロセスにおける
再現性が極めて良好である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の方法を実施するためのシリコンウ
エハの洗浄装置の1例を示す概略構成図、第2図は、洗
浄処理後におけるシリコンウエハ表面の再酸化による自
然酸化膜膜厚の経時変化を示す図、第3図は、この発明
の方法を実施するための装置の別の例を示す概略構成
図、第4図は、第3図に示した装置によりシリコンウエ
ハの洗浄を行なう場合における無水フッ化水素ガスとメ
タノール蒸気との供給方法を説明するためのタイムチャ
ートである。 10……シリコンウエハ、12……容器、30……無水フッ化
水素の供給源、32……アルコールの供給源、34、56……
キャリアガス(窒素ガス)の供給源。
フロントページの続き (72)発明者 桐栄 敬二 京都府京都市上京区堀川通寺之内上る4丁 目天神北町1番地の1 大日本スクリーン 製造株式会社内 (72)発明者 渡辺 信淳 京都府長岡京市うぐいす台136番地 (72)発明者 鄭 容宝 京都府京都市上京区千本通出水下る十四軒 町394番地の1 西陣グランドハイツ601号 (56)参考文献 特開 昭63−107120(JP,A) 特開 昭63−19825(JP,A) 特開 昭61−101032(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外気から気密に隔離された容器内に基板を 収容し、その容器内へ無水フッ化水素とアルコールとを
    供給して基板をそれらにさらすことにより、基板のシリ
    コン層表面に被着形成された被膜を除去するようにした
    シリコン層上の被膜除去方法。
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