JPH0748367Y2 - 油圧倣いバルブにおけるトレーサー・スタイラス装置 - Google Patents

油圧倣いバルブにおけるトレーサー・スタイラス装置

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JPH0748367Y2
JPH0748367Y2 JP1991015937U JP1593791U JPH0748367Y2 JP H0748367 Y2 JPH0748367 Y2 JP H0748367Y2 JP 1991015937 U JP1991015937 U JP 1991015937U JP 1593791 U JP1593791 U JP 1593791U JP H0748367 Y2 JPH0748367 Y2 JP H0748367Y2
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stylus pin
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hydraulic
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清七 大野
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茂 高瀬
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日昭精工株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、歯車の歯形の端面また
は複雑な加工曲面を有する溶接鉄板の面取機等に好適に
使用される油圧倣いバルブにおけるトレーサー・スタイ
ラス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内歯歯車、外歯歯車やスプロケッ
ト等の焼入時のクラックの発生を防止したり、打痕防止
のために歯車等の端面における面取りや複雑な曲線形状
を有する溶接鉄板に対して自動面取りを行う必要があっ
た。
【0003】この種面取装置には、例えば図6ないし図
8に示すようにワークWとしての歯車Gのピッチ円Cの
仮想円心Oを中心として一定の速度でカッター2等の工
具をワークWに対して相対回転するためにワークWを矢
印Bに示す方向に回転させる支持ローラ、駆動ローラ等
の回転手段3と、前記ワークWの歯形等の加工曲面Kに
追従して移動自在に押込み操作されるように前記カッタ
ー2等の工具に対して同軸上に昇降自在に設けたスタイ
ラスピン1と、前記工具とスタイラスピン1とを前記ピ
ッチ円Cの仮想円心Oに向けて油圧シリンダー4のシリ
ンダーロッド4aにより摺動自在に搭載したスライド板
5とよりなる構造のものがあり、前記回転手段3により
ワークWをピッチ円Cの仮想円心Oを中心に回転すると
ともにスタイラスピン1を歯車Gの加工曲面Kとしての
歯形に倣って移動することにより、前記カッター2を回
転しながらスタイラスピン1に追従するように駆動制御
し、歯車Gの成型時の面取りを行うものである。
【0004】歯車Gおよびカッター2を歯車Gのピッチ
円Cの仮想円心Oを中心に相対回転するのには、上記説
明とは逆にワークWを固定してカッター2を自転させな
がら歯車Gのピッチ円Cの仮想円心Oを中心に回転させ
ても面取りが行なえる。
【0005】ところでワークWとしての歯車Gの歯形
等、その加工曲面Kに追従するスタイラスピン1および
工具としてのカッター2相互の移動を制御するために
は、従来油圧回路を形成する油圧倣いバルブVにスタイ
ラスピン1を突出したトレーサー装置が使用されてい
た。
【0006】このトレーサー装置の一例として図9に示
すように、ワークWの加工曲面Kに追従して移動自在に
押込み操作されるスタイラスピン1と、工具としてのカ
ッター2の移動を制御する油圧回路を形成するスプール
部10を外周に有し、且つ前記スタイラスピン1の下方
部に設けられたピストン部1Aと、該ピストン部1Aが
摺動自在に挿入され、入力ポートv1および出力ポート
v2,v3を開設したシリンダー11と、前記シリンダ
ー11内において前記ピストン部1Aを一方向(前方)
に附勢するスプリング23′とから形成される。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のトレーサー装置は、スタイラスピン1がシリンダー1
1に対してピストン部1Aと一体にその軸長方向(Y軸
方向Y)の1軸方向のみに摺動自在になるが、ピストン
部1Aに対して交叉する方向には移動が規制される構造
なので、ワークWの加工曲面Kに対するスタイラスピン
1の傾斜角度が最大60度前後までしか傾斜しないとい
う構造上の制約があった。従ってスタイラスピン1がワ
ークWに追従して押込み操作されない。
【0008】スタイラスピン1のワークWに対する傾斜
角度が60度よりも大きくなると、スタイラスピン1に
対して相対回転するワークWの回転力が、1つの歯形の
回転方向側の片側の歯形面においてスタイラスピン1に
無理な力として加わるので、スタイラスピン1は機械強
度に耐え切れずに折損することになる。
【0009】しかも上記従来の構造のトレーサー装置で
は、ワークWとしての歯車Gにおける1つの歯形の回転
方向側とは反対側の片歯形面しかスタイラスピン1を追
従することができない。従って自動的にワークWとして
の全歯形を倣い加工することはできなかった。
【0010】さらにスタイラスピン1のワークWに対す
る加工曲面Kが前記限界傾斜角度を越す場合には、スタ
イラスピン1に対してワークWの加工曲面Kからの接触
圧がスタイラスピン1の機械的強度以上になって限界を
越すので、油圧倣いバルブVのピストン部1Aの移動速
度がスタイラスピン1に対応できずに誤作動するととも
にスタイラスピン1はいわゆるジャンピング現象を起こ
し、ワークWに対する高精度の倣い加工が行えないとい
う不都合があった。
【0011】そこで本考案は、ワークの加工曲面に追従
するスタイラスピンに対してピストン部の押込み操作が
応答性よく忠実に行え、またスタイラスピンの限界傾斜
角度を従来よりも大幅に拡大し、スタイラスピンが折損
することなくワークの加工曲面に対するジャピング現象
が防止され、高精度の倣い加工を自動的に行えるように
なした油圧倣いバルブにおけるトレーサー・スタイラス
装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本考案は上記課題を解決
するために、ワークの加工曲面に追従して移動自在とな
るスタイラスピンと、工具の移動を制御する油圧回路を
形成するスプール部を外周に有し前記スタイラスピンの
後方部に設けられたピストン部と、該ピストン部が摺動
自在に挿入されるシリンダーとから成る油圧倣いバルブ
におけるトレーサー・スタイラス装置にして、スタイラ
スピンとピストン部との間にはスタイラスピンの端部に
筒状収容部の内径に一致する大きさのフランジ部を
スタイラスピンに垂直に設け、前記ピストン部の端部に
は前記フランジ部と対向するフランジ受部を前記筒状収
容部内に軸方向に摺動自在に設け、前記フランジ部には
常時、フランジ部をフランジ受部に当接するように作動
する第1のスプリングが、前記筒状収容部の端部に取付
けたスプリング受皿と前記フランジ部との間にピストン
部の後部を押圧する第2のスプリングの附勢力に対し略
均衡して設けられ、スタイラスピンが後退する方向に作
用する際、フランジ部をフランジ受部に傾倒させてワー
クの接触圧をピストン部に伝えるという手段を採用し
た。
【0013】
【作用】油圧倣いバルブのピストン部とスタイラスピン
とは分離され、夫々の当接端にフランジ部と、フランジ
部を支持するフランジ受部とを固着しているので、ワー
クの大小の角度よりなる加工曲面に沿ってスタイラスピ
ンはその軸長方向としてのY軸方向に後退されてY軸方
向に交叉するX軸方向に傾倒してフランジ部をフランジ
受部に傾倒してピストン部に伝達する。
【0014】このようにしてY軸方向およびX軸方向の
2軸方向にスタイラスピンが移動されるので、スタイラ
スピンは油圧倣いバルブのピストン部をワークの加工曲
面に沿ってジャンピングがなく、応答性良く忠実に動作
する。
【0015】
【実施例】以下、図1乃至図5に従って本考案の一実施
例について歯車の自動面取装置に適用した場合を例とし
て説明する。なお本実施例において自動面取装置自体の
構成について図6乃至図9に示す従来例と同様な構造で
あり、同一部分については同一符号で示す。
【0016】1はスタイラスピンであり、このスタイラ
スピン1は、工具としてのカッター2の下方部に設けら
れ、ワークWとしての歯車Gの側面の歯形等の加工曲面
Kに追従する略球状の接触子1aを前端に設け、且つワ
ークWに対して移動自在になるように、公知の油圧倣い
バルブVの前方に設けた筒状収容部20から大半前方部
が突出される。
【0017】そして工具としてのカッター2と前記スタ
イラスピン1とは、後記油圧倣いバルブVに接続される
油圧シリンダー4のシリンダーロッド4aによりワーク
Wとしての歯車Gの前記ピッチ円Cの仮想円心Oに向け
て該円心Oを通る中心線I上を進退自在に移動するスラ
イド板5上に設けられる。前記カッター2は前記スライ
ド板5に設けた駆動装置5Aのチャック(図示せず)に
挾持されることによって取付けられて前述のようにスタ
イラスピン1の例えば接触子1aに対して昇降自在にな
る。
【0018】前記スタイラスピン1は、第1のスプリン
グ23の附勢力によりスタイラスピン1と一体のフラン
ジ部24をスタイラスピン1に垂直にピストン部1Aの
一端に形成されたフランジ受部25に当接するように構
成され、前記スプリング23は前記筒状収容部20を被
閉する蓋部材21の上面に重合したスプリング受皿22
と後記フランジ部24との間に介装される。このスプリ
ング23は、その前方部23aが径大であり、後方部2
3bはそれよりも径小の全体形状が逆円錐台状に形成さ
れたものがスタイラスピン1が傾倒する際に安定性を有
するとともに復帰を円滑にするために好適に使用され、
ピストン部1Aの後部に介装した第2のスプリング2
3′の附勢力と均衡している。
【0019】また前記スタイラスピン1の後方部は前記
油圧倣いバルブVのピストン部1Aと分離される。
【0020】このように分離された前記ピストン部1A
と前記スタイラスピン1の夫々の当接端に略中心部を固
着した円盤状のフランジ部24と、このフランジ部24
を常時、重合するように支持するフランジ受部25とが
固着され、このうちフランジ部24は半径rを有してそ
の外周に前記筒状収容部20の内壁20aに接触する曲
面部24aを設け、またフランジ部24と対向するフラ
ンジ受部25は筒状収容部20内に軸方向に摺動自在に
設けている。
【0021】そしてフランジ部24は、常時はスプリン
ング23の附勢力によりフランジ受部25に押付けられ
ているが、歯車Gの歯形が歯先、歯元、歯底等の一様で
はなく、角度変化する加工曲面Kに沿ってスタイラスピ
ン1がその軸心線に一致するY軸方向Yに移動されると
一体に移動自在になるほか、スタイラスピン1がY軸方
向Y対して交叉するX軸方向Xに適宜の角度θだけ傾倒
されると、これに伴ってフランジ部24はフランジ受部
25上において一側が外周下面を支点Sとするとともに
他側の外周上面が蓋部材21の下面に当接点S′が当接
するので、前記角度θに相応する角度θ′傾倒される。
【0022】なお前記スタイラスピン1はこの実施例に
おいては前述のようにY軸方向Yに対して移動自在であ
るとともに、このY軸方向Yに交叉するX軸方向Xおよ
び他の交叉方向としてのZ軸方向Zとの合計3軸方向に
傾倒可能である。
【0023】本考案の一実施例は以上の構成からなり、
ワークWとしての歯車Gがカッター2に対して加工テー
ブル上等において相対回転するようにワークWが図4の
矢印イに示す方向に回転すること、および歯車Gの歯形
の側面、すなわち図4に示すように歯底面M或いは歯先
面N等の加工曲面Kにスタイラスピン1は、その先端の
接触子1aを当接しながら全歯たけHに相当する距離だ
け、前後方向に進退を繰り返すことにより、カッター2
にて歯車Gの歯形の端縁に付いているバリ等を切削し、
面取を行う点は従来と同様である。
【0024】ところが本実施例においては、例えば起動
スイッチを押すと、油圧倣いバルブVのピストン部1A
に背圧がかかって油圧シリンダー4のシリンダーロッド
4aが伸びてスライド板5が前進することにより図4お
よび図5(A),(B)に示すように歯車Gの歯底面M
位置に、接触圧Pにてスタイラスピン1は当接される。
そしてスタイラスピン1が、Y軸方向Yに交叉するX軸
方向Xに近く位置している歯底面M位置イから該歯底面
M位置に対し曲線に描かれている歯底湾曲部ロにさしか
かると、歯車Gの倣い加工面は任意の傾斜角度θを有す
るので、スタイラスピン1は第1のスプリング23の附
勢力に抗して前記接触圧Pを越えて傾斜角度θに相応し
て押込み操作される。
【0025】この時、スタイラスピン1にはワークWが
矢印方向に回転することもあって歯底面M位置を倣い加
工する場合よりも大きな接触圧Pがかかる。
【0026】そして図4に示す如く、任意の1つの歯形
の回転方向側の歯形面Aの歯底湾曲部ロから歯先に向か
う歯車Gの加工曲面Kに沿ってスタイラスピン1が移動
して行くと、当然のことながらスタイラスピン1の押し
込みによって油圧倣いバルブVのピストン部1AがY軸
方向Y(後退方向)に押込まれることによって油圧倣い
バルブVのシリンダー11に対して後退用の出力ポート
v2が開かれて入力ポートv1からの油圧は連通状態に
あるポートv2,v3を通り、スライド板5の後退移動
速度が増加して行く。
【0027】この時、図4に示すように、スタイラスピ
ン1が歯形の歯形面Aにおける歯先面に向かう加工曲面
Kに対して倣いが進み、押込みされると、スタイラスピ
ン1が例えば図5Aに示すように例えば略0度を越え
る傾斜角度θを傾倒する。
【0028】このため、スタイラスピン1の押込力が今
まで、直線的なY軸方向Yの成分が主であったものが、
球状の接触子1aの歯車Gの加工曲面Kに対する接触点
aからフランジ部24の筒状収容部20に対する接触点
bまでの距離Lをフランジ部24の半径rで除し、さら
にX軸方向X成分の力Fを乗じた力がY方向成分Yの力
P(後退力)に加わることになる。すなわち
【式1】 L×F=r×P の関係が成立する。
【0029】そして仮にスタイラスピン1が接触する歯
車Gの加工曲面Kの傾斜角度θが、図5(B)に示すよ
うに、略45度以上になると、スタイラスピン1の先端
の歯車Gの加工曲面Kに対する接触力のX軸方向X成分
の力Fが、Y軸方向Y成分の力Pよりも大きい値にな
る。
【0030】このように図5(B)に示すように、歯車
Gの歯底湾曲部ロの歯底面Mに対する曲率が急になり
タイラスピン1に歯車Gの加工曲面Kに対する傾斜角度
θが略45度以上になってX軸方向X成分の力FがY軸
方向Y成分の力Pよりも大きくなった状態で、スプリン
グ23の附勢力に抗して一端、スタイラスピン1が傾き
始めると、式1に関係からX軸方向X成分の力Fに、ス
タイラスピン1の球状の接触子1aの歯車Gの加工曲面
Kに対する接触点aからフランジ部24の筒状収容部2
0に対する接触点bまでの距離Lをフランジ部24の半
径rに除した値、すなわちL/rが加算されてピストン
部1Aに伝達される(図4参照)。
【0031】従ってL/rの値が大き過ぎると、ピスト
ン部1Aを収容する油圧倣いバルブVの内壁に形成され
てピストン部1Aが摺接することによって開口度が決定
される後退用のポートv2,v3の開口度が急激に増加
するので、歯車Gの加工曲面Kの曲率が2mm乃至3m
mと小さかったり、Y軸方向Yに対し略90度に近い状
態で急激な加工曲面Kに形成されている場合でも、スタ
イラスピン1はこの傾斜角度に追従し、この油圧倣いバ
ルブVの駆動によって油圧シリンダー4を作動し、スラ
イド板5上の搭載されているカッター2およびスタイラ
スピン1は、歯車Gの加工曲面Kに沿って忠実に移動す
ることによって応答性良く確実に倣い移動する。
【0032】このためワークWの加工曲面Kにおける加
工は直線部と曲線部、または曲線部相互の継目に段差を
生ずることがなく、しかも凹凸がなく平滑面に形成され
るというジャンピング現象が防止されて外観上、綺麗な
仕上がり面となる。
【0033】このようにL/rだけ増加した力で油圧倣
いバルブVのピストン部1Aはスタイラス1の押し込み
によりフランジ部24とフランジ受部25とを介して押
込まれるので、油圧倣いバルブVの後退用のポートv
2,v3の開口度が急速に増加、スタイラスピン1は
急速に略90度にまで傾倒することも可能である。
【0034】従って歯車Gの加工曲面Kの曲率が、Y軸
方向Yに対して60度からほぼ90度に近い急傾斜角度
であったとしてもスタイラスピン1の倣い加工が可能に
なる。
【0035】その後、歯車Gの歯先面Nにスタイラスピ
ン1が移動して位置すると、スタイラスピン1はスプリ
ング23の附勢力によって急速に中立位置(図3の実線
に示すように初期位置)に戻り、傾倒角度が0度に戻
る。
【0036】この時、歯車Gの歯先面Nにおいては、歯
車Gが内歯および外歯ともにレース加工等によって図4
に示す如く既に面取加工を済ませていることと、面取加
工を行っているカッター2はスタイラスピン1が中立位
置に戻った状態で加工を行うので、急激な運動変化がお
こらない。
【0037】従って油圧倣いバルブVによるスタイラス
ピン1の移動速度を、ワークWの歯底面M付近から歯車
Gの仮想円としてのピッチ円C付近にかけてのスタイラ
スピン1の移動速度を基準にして油圧倣いバルブVのピ
ストン部1Aの後方への移動速度や歯車Gの回転移動速
度を選択すればよい。
【0038】さらに加工が進んで歯車Gの反対側の歯形
面Bにスタイラスピン1が移動すると、ワークWはスタ
イラスピン1の先端の押付け力を逃げる方向に所定速度
にて移動されるので、スタイラスピン1は略中立位置に
維持されたまま、歯先から歯元までワークWの歯車Gの
加工曲面Kを移動して倣い加工する。
【0039】なお上記実施例においては、ワークWを歯
車Gとし、その面取装置として代表的な実施例として説
明したが、ワークWはこれに限ることなく、スプロケッ
ト、そのほか溶接に使用する複雑な曲線形状を有する鉄
板等についても応用することもできる。
【0040】また上記実施例においてはスタイラスピン
1を後方向に附勢するためのスプリング23の形状を、
その前方部23aが径大であり、後方部23bがそれよ
りも径小の逆円錐台形状のスプリング23を用いている
が、スプリング23の形状はこれに限ることなく、その
前方部23aおよび後方部23bともに同径の通常のス
プリング23を使用することもできる。しかも歯底面M
に対して当接するスタイラスピン1を附勢するためのス
プリング23,23′の初期設定圧を強弱調整すること
によってスタイラスピン1がワークWの加工曲面に対し
て中立位置から急激に傾倒する限界傾倒角度を所望の角
度に選択して調整することも容易である。
【0041】また上記実施例における面取装置において
は、スタイラスピン1の軸長方向に一致するY軸方向Y
とこれに交叉するX軸方向Xとの2軸方向にスタイラス
ピン1を移動する場合について説明したが、スタイラス
ピン1はY軸方向YおよびX軸方向Xに交叉するZ軸方
向Zの合計3軸方向に移動可能である。
【0042】
【考案の効果】上述のように本考案は、ワークのスタイ
ラスピンに対してピストン部の移動操作が応答性良く確
実に行え、またスタイラスピンの限界傾斜角度を従来よ
りも大幅に拡大でき、またスタイラスピンの限界傾斜角
度が略60度以上に拡大したとしても油圧倣いバルブの
ピストン部がワークの加工曲面からの接触圧を無理なく
確実に受圧して伝達されるので、スタイラスピンは従来
のように機械的強度に耐えられずに折損するのを防止で
き、またジャンピング現象が防止され、高精度の倣い加
工が自動的に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は歯車の面取装置に適用した場合の本考案
の一実施例を示す側面図である。
【図2】図2は図1の平面図である。
【図3】図3は本実施例を構成するトレーサー・スタイ
ラス装置の断面図である。
【図4】図4は本実施例を構成するトレーサー・スタイ
ラス装置の動作を説明的に示した断面図である。
【図5】図5(A)はワークの加工曲面に対するスタイ
ラスピンの傾斜角度が45度以下の場合のX軸方向Xの
成分とY軸方向Yの成分との分力の関係を示す説明的な
平面図、(B)はスライラスピンの傾斜角度が略45度
の場合の分力の関係を示す説明的な平面図である。
【図6】図6はこの種、従来の歯車の面取装置を示す側
面図である。
【図7】図7は図6の平面図である。
【図8】図8は使用状態を示す説明用の斜面図である。
【図9】図9は従来の面取装置に使用される従来の油圧
倣いバルブの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 スタイラスピン 1A ピストン部 2 カッター 11 シリンダー 20 筒状収容部 23 スプリング 23a 前方部 23b 後方部 24 フランジ部 25 フランジ受部 K 加工曲面 V 油圧倣いバルブ W ワーク

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークの加工曲面に追従して移動自在と
    なるスタイラスピンと、工具の移動を制御する油圧回路
    を形成するスプール部を外周に有し前記スタイラスピン
    の後方部に設けられたピストン部と、該ピストン部が摺
    動自在に挿入されるシリンダーとから成る油圧倣いバル
    ブにおけるトレーサー・スタイラス装置にして、スタイ
    ラスピンとピストン部との間にはスタイラスピンの端部
    に筒状収容部の内径に略一致する大きさのフランジ部を
    該スタイラスピンに垂直に設け、前記ピストン部の端部
    には前記フランジ部と対向するフランジ受部を前記筒状
    収容部内に軸方向に摺動自在に設け、前記フランジ部に
    は常時、フランジ部をフランジ受部に当接するように作
    動する第1のスプリングが、前記筒状収容部の端部に取
    付けたスプリング受皿と前記フランジ部との間にピスト
    ン部の後部を押圧する第2のスプリングの附勢力に対し
    略均衡して設けられ、スタイラスピンが後退する方向に
    作用する際、フランジ部をフランジ受部に対し傾倒させ
    てワークの接触圧をピストン部に伝えることを特徴とし
    た油圧倣いバルブにおけるトレーサー・スタイラス装
    置。
  2. 【請求項2】 前記スタイラスピンは、その軸長方向の
    Y軸方向に摺動自在であるとともに該Y軸方向に直交す
    るX軸方向およびZ軸方向との2軸方向に傾倒自在に設
    けられ、前記油圧倣いバルブを動作することを特徴とし
    た請求項1に記載の油圧倣いバルブにおけるトレーサー
    ・スタイラス装置。
  3. 【請求項3】 前記フランジ部は、前記筒状収容部の内
    壁よりも僅かに小さい半径にスタイラスピンに垂直に
    成されるとともに前記スタイラスピンが傾倒する時に前
    記筒状収容部の内壁に密接する曲面部を外周に形成した
    ことを特徴とする請求項1に記載の油圧倣いバルブにお
    けるトレーサー・スタイラス装置。
JP1991015937U 1991-02-27 1991-02-27 油圧倣いバルブにおけるトレーサー・スタイラス装置 Expired - Lifetime JPH0748367Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101413373B1 (ko) * 2008-09-01 2014-06-27 센조 세이키 가부시기가이샤 가공장치

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KR101413373B1 (ko) * 2008-09-01 2014-06-27 센조 세이키 가부시기가이샤 가공장치

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