JPH0730251Y2

JPH0730251Y2 - 手動式丸穴面取装置

Info

Publication number: JPH0730251Y2
Application number: JP5966790U
Authority: JP
Inventors: 昭二児玉; 康生深井
Original assignee: 有限会社大野精機
Priority date: 1990-06-07
Filing date: 1990-06-07
Publication date: 1995-07-12
Anticipated expiration: 2005-06-07
Also published as: JPH0419722U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、穴部の面取り加工を手動で行う手動式丸穴面
取装置に関する。

（従来の技術）一般に面取り加工には、機械加工、手加工、グラインダ
ー加工等の種々の加工手段が存在する。この中で、グラ
インダー加工、機械加工による場合は、グラインダー等
で砥石、刃物を回転させて加工面の面取りを行ってい
た。

（考案が解決しようとする課題）ところで、上述した従来の面取り装置は、面取り加工に
際し、加工工具を回転させて行うため、加工機械と被加
工物との芯合せを行う必要があり、その設定作業に時間
を要するという欠点があった。また、工作機械に取付け
て行う為にその工具自体の加工範囲が大変狭いという欠
点が存在した。更に、砥石、刃物を回転させて面取り加
工を行う為に、均一な加工が困難な上に、バリが出易
く、加工面が荒れるといった欠点が存在した。また、手
加工の場合は、取れる面が非常に小さいという欠点が存
在した。

本考案の目的は、上述した欠点に鑑みなされたもので、
芯出し作業の煩わしさを解消し、安定した均一の面取り
作業を行うことのできる手動式丸穴面取装置を提供する
ことにある。

（課題を解決するための手段）本考案に係る手動式丸穴面取装置は、略円盤状の本体ケ
ースと該本体ケースの凹部中央に回動自在に支持された
中心歯車と、該中心歯車と噛合する３個の作動歯車と、
該作動歯車の側面に立設された支柱と、該支柱の先端に
回動自在に支承されたガイドローラと、前記作動歯車の
側面に立設された支柱の一つに支持された刃物と、前記
本体ケースのガイドローラ突出側で該ガイドローラの中
間に放射状に設けられた本体ガイドローラと、前記刃物
の支持された支柱の該本体ガイドローラ下面よりの突出
量を調整する刃物調整機構と、刃物の向きを常に一定方
向に保持する刃面保持機構と前記中心歯車を回動するハ
ンドルとを備え、該ハンドルを回動することにより芯出
し作業を行うと共に、芯出し動作が終了後に面取り作業
を行うことにある。

（作用）このように、本考案に係る、手動式丸穴面取装置は、面
取りを行う穴に当接させ、回転レバーを数回回転させる
だけで、芯出し作業と、面取り作業を同時に行うことが
できる。

従って、芯出し作業を別途行う必要がない。また、一つ
の装置で広範囲な穴の面取りに適用することができる。

更に、均一な面取り作業を行うことが出来る。

（実施例）以下、添付図面に従って本考案の一実施例を説明する。
第１図は、本考案の一実施例を説明する縦断面図、第２
図は、本考案の開蓋状態を示す平面図、第３図は、本考
案の手動式丸穴面取装置を示す底面図である。ここで、
本考案の手動式丸穴面取装置は、略円盤状の本体ケース
１と該本体ケース１の凹部1a中央に回動自在に支持され
た中心歯車２と、該中心歯車２と噛合する３個の作動歯
車３と、該作動歯車３の夫々の側面に立設された支柱４
（4a,4b,4c）と、該支柱４の先端に回動自在に支承され
たガイドローラ５と、前記作動歯車３の側面に立設され
た支柱４の一つに支持された刃物６と、前記本体ケース
１のガイドローラ突出側５で該ガイドローラ５の中間に
放射状に設けられた本体ガイドローラ７と、前記刃物６
の支持された支柱4aの該本体ガイドローラ下面より突出
する量を調整する刃物調整機構８と、刃物６の向きを常
に一定方向に保持する刃面保持機構９と前記中心歯車２
を回動するハンドル10等を備えている。ここで、本体ケ
ース１は、蓋1bを備えており、各歯車が回動自在に配設
された凹部1aを覆っている。前記蓋1bの上には、中央に
中心歯車２と嵌合された軸11が立設されており、該軸11
の上端にはハンドル10が固着されている。

したがって、ハンドル10を回動することによって、中心
歯車２が本体ケース１内で回動する。また、蓋1bの上に
は、刃物調整機構８が設けられており、刃物６の支持さ
れた支柱4aをツマミ12の調整により上下させる。刃物調
整機構８は、第７図に示す如く、ツマミ12とこのツマミ
12から垂下された雄螺子13と前記ツマミ12を回動自在に
支える枠体14と、前記雄螺子13と螺合した支柱4aとから
構成されている。

枠体14は、刃面保持機構９の横杆15の溝15aに摺動自在
に遊嵌されている。更に、雄螺子13の先端は、刃物の支
持された支柱4aの頭部に螺合している。したがって、ツ
マミ12を回動させると、支柱4aは、上下動する。これに
より、刃物６の本体ケース１の下面からの突出量を調整
できる。

刃物保持機構９は、一端が前記軸11に半回動自在に支持
され、他端が案内杆16に案内された横杆15と該横杆15の
長穴15c内に摺動自在に遊嵌された支柱4aの頭部4dとか
らなり、支柱4aは、作動歯車３の回動に従って円弧溝18
内を移動するとともに、横杆15の長穴15c上を移動す
る。従って、刃物６の切削面は、常に軸11を中心とし
て、外方に向いた所定角度を保持しつつ移動する。

第３図は、手動式丸穴面取装置の底面図であり、支柱４
の移動する円弧溝18がそれぞれ穿設されている。支柱４
の先端には、ガイドローラ５が夫々回動自在に支承され
ている。また、夫々のガイドローラ5,5,5の中間に軸11
から放射状に本体ガイドローラ７が設けられている。本
体ガイドローラ７は、第５図に示す如く、本体ケース１
にバネ20を介して支持された支持部21,21に横架された
支軸22に回動自在に支持されている。支持部21は、バネ
20で本体ケース１から離隔する方向へ付勢されており、
付勢力に抗して、本体ガイドローラ７を押圧すると該本
体ガイドローラ７はαだけ後退する。

第２図は、中心歯車２と３個の作動歯車３との関係を示
す平面図である。ここで、中心歯車２が矢印Ａ方向へ回
動すると、作動歯車３は、矢印Ｂ方向へ夫々回動する。
作動歯車３が回動すると、該歯車３側面に立設された支
柱４は、夫々矢印Ｂの軌跡に従って円弧状に移動する。
これにより、軸11の中心Ｏから３本の支柱４は、等距離
づつ離れることとなる。ここで、φＸは、最大加工径、
φＹは、最小加工径を示している。

次に、以上のように構成された手動式丸穴面取装置の使
用方法について説明する。先ず、刃物調整機構８のツマ
ミ12を廻して、刃物６の突出量を調節する。然る後、面
取り加工する穴の内側に支柱４の先端に回動自在に支持
されたガイドローラ５を挿入する。次に、ハンドル10を
徐々に回動すると、これに伴って、中心歯車２も回転
し、これと噛合した作動歯車３が回動する。作動歯車３
の回動に伴って、歯車の側面に立設された支柱４は、円
弧状軌跡上を移動し、軸芯Ｏから徐々に離隔する。この
動作に伴ってガイドローラ５は、穴の内壁に当接し、そ
れ以上の移動が阻止される。ガイドローラ５の外方への
拡大動作が阻止されると、手動式丸穴面取装置は、ハン
ドル10の回動に伴って、今度は全体的に回動する。この
時、刃物６は、穴の端部の面取り動作を行い、２〜３回
転すると面取り作業が完了する。

このようにして、穴の芯出し作業を行うことなく、面取
りを行うことができる。

尚、面取り量の調節は、刃物６の突出量の調整及び交換
により行うことが出来る。

また、三本の支柱４が等量だけ外方へ向かって拡大して
ゆくので、自動的に穴の芯出しを実現することができ
る。

（考案の効果）以上詳細に説明したように本考案に係る手動式丸穴面取
装置によれば、面取りを行う穴に刃物ガイド及び芯出し
ガイドを挿入し、回転レバーを数回回転させれば芯出し
作業と面取り作業を、同時に行うことが出来る。

また、手動式面取り装置は、各々120°ずつの角度で配
設された２本の芯出し用ガイドローラと１本の刃物ガイ
ドで被加工物の穴を拡大する方向へ押圧しつつ保持する
ので、本体が回転しても安定した均一な作業を行う事が
できる。

更に、刃面保持機構により取付けられた刃物は、常に、
外側を向いているので安定した面取り作業ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す手動式丸穴面取装置
の縦断面図、第２図は、本考案の開蓋状態を示す平面
図、第３図は、その底面図、第４図は、本考案の一実施
例を示す手動式丸穴面取装置に使用される刃面保持機構
を示す縦断面図、第５図は、本体ガイドローラ部を示す
拡大断面図、第６図は、刃面保持機構を示す平面図、第
７図は、刃物調整機構を示す要部拡大断面図である。１…本体ケース、２…中心歯車、３…作動歯車、４…支
柱、５…ガイドローラ、６…刃物、７…本体ガイドロー
ラ、８…刃物調整機構、９…刃面保持機構、10…ハンド
ル、11…軸、12…ツマミ、14…枠体、15…横杆、16…案
内杆、18…円弧溝、20…バネ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】略円盤状の本体ケースと、該本体ケースの
凹部中央に回動自在に支持された中心歯車と、該中心歯
車と噛合する３個の作動歯車と、該作動歯車の側面に立
設された支柱と、該支柱の先端に回動自在に支承された
ガイドローラと、前記作動歯車の側面に立設された支柱
の一つに支持された刃物と、前記本体ケースのガイドロ
ーラ突出側で該ガイドローラの中間に放射状に設けられ
た本体ガイドローラと、前記刃物の支持された支柱の該
本体ガイローラ下面よりの突出量を調整する刃物調整機
構と、刃物の向きを常に一定方向に保持する刃面保持機
構と、前記中心歯車を回動するハンドルとを備え、該ハ
ンドルを回動することにより芯出し作業を行うと共に、
芯出し動作が終了後に面取り作業を行うことを特徴とす
る手動式丸穴面取装置。