JPH0748308A - イソホロンの回収方法 - Google Patents

イソホロンの回収方法

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JPH0748308A
JPH0748308A JP19454593A JP19454593A JPH0748308A JP H0748308 A JPH0748308 A JP H0748308A JP 19454593 A JP19454593 A JP 19454593A JP 19454593 A JP19454593 A JP 19454593A JP H0748308 A JPH0748308 A JP H0748308A
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isophorone
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cod
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Yukio Yoshida
幸夫 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 排水中のCODを低減させ、さらに原料の使
用率を低減させるためのイソホロンの回収方法、好まし
くは、回収後、大掛かりな分離精製工程を必要とせず、
コスト的にも有利にイソホロンを回収する方法を提供す
ること。 【構成】排水中からイソホロンを回収する方法におい
て、抽出溶剤としてイソホロン誘導体を使用する。 【効果】抽出溶剤としてイソホロン誘導体を使用し、イ
ソホロンを含む排水中からイソホロンを回収することに
より、排水中のCODを低減させ、また回収後、大掛か
りな分離精製をすることなく、原料アセトンの使用率を
低減させることが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イソホロンを含む水溶
液からイソホロンの回収方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】イソホロンはアセトンのアルカリ縮合に
より得られることは公知である。この反応においてイソ
ホロン1molに対し2molの水が副生し、その水は
室温における溶解度である1.1〜1.5%のイソホロ
ンを含有したまま排水として処理されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、当該排
水のCOD(化学的酸素要求量)は8000〜9000
ppm程度もあり、地球環境問題がクロ−ズアップされ
てきている今日、COD負荷の低減は必ず実施していか
なければならない問題の1つである。
【0004】さらに、この排水中の溶存イソホロンは原
料アセトンの使用率の低下要因の1つでもある。水を含
む有機物の濃縮方法は、蒸留、膜分離等あるが、本検討
の対象となる排水は、ほとんどが水であり、蒸留法で
は、リボイラ−の熱源である蒸気のエネルギ−コストが
膨大になり、また蒸留塔の設備コストも無視できない。
膜分離法は、有機物中の少量の水を除く場合には適して
いるが、当該排水の場合、処理量が大きく透過面積のか
なり大きな膜を設置しなければならない。また、水−イ
ソホロン系での膜分離技術は未だ世の中で確立されてい
ない。
【0005】水溶液中の有機物の回収において、水に不
溶、または難溶の有機溶媒により抽出する方法は一般的
であるが、回収後に何等かの方法によりさらに分離精製
する必要がある。
【0006】また、その工程から生じる排水のCOD負
荷を低減させる何等かの措置を施さなければならない。
【0007】
【発明の目的】本発明の目的は、イソホロンを含む水溶
液または排水中からイソホロンを回収することを目的と
している。
【0008】本発明の目的は特に、イソホロンを含む排
水中のCODを低減させ、さらに原料の使用率を低減さ
せるための方法、好ましくは、回収後、大掛かりな分離
精製工程を必要とせず、コスト的にも有利にイソホロン
を回収する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題点
を解決すべくなされたものであり、鋭意検討を重ねた結
果、排水からほぼ100%の回収率でイソホロンが得ら
れ、また、排水中のCODも従来の1/400程度に低
減でき得るイソホロンの回収方法を見出した。すなわち
本発明は、「抽出溶剤としてイソホロン誘導体を使用す
ることを特徴とするイソホロンを含む水溶液からイソホ
ロンを回収する方法」である。
【0010】この方法によると、メインの設備は、ミキ
サ−セトラのような撹拌混合槽とデカンタ−の組み合わ
せか、あるいは抽出塔1機あればよい。また、イソホロ
ンの誘導体を抽剤として用いるため、分離精製すること
なくそのまま原料としてイソホロン誘導体の反応器に仕
込むことが可能である。
【0011】さらに具体的には、イソホロン製造用の反
応蒸留塔のボトムより得られた反応粗液はデカンタ−で
2層に分離され、イソホロンを含む有機層である上層液
は精製工程へ送られる。
【0012】水層である下層液は従来そのまま排水とし
て廃棄されていたが、本発明では所定量のイソホロン誘
導体とともに撹拌混合槽に仕込まれる。イソホロン誘導
体は例えば、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン
(以下、TMCHと表示する)であるが、イソホロンの
誘導体であり、かつ、イソホロンよりも水に難溶の液体
であれば使用可能である。イソホロン誘導体の仕込み量
は、当該水溶液量に対し1/100〜10重量倍、好ま
しくは、1/50〜1重量倍である。
【0013】抽剤としてのイソホロン誘導体の仕込み量
が小さ過ぎると抽出効果の低下及び分液性の悪化が問題
となる。また抽剤の仕込み量が大きすぎると、イソホロ
ン誘導体の製造工程において一定容量の反応器でのS.
T.Y.が低下してしまう。また、処理量増加により精
製工程における機器が能力不足となってしまう。
【0014】撹拌混合槽において混合された液は、デカ
ンタ−で2層分離され、有機層である上層液は、イソホ
ロン誘導体の製造工程へ送られる。また、下層液は排水
として処理される。
【0015】また、イソホロン回収方法として、前述の
如く、抽出塔を用いることも可能である。その場合、塔
の上方より当該排水、下方より抽剤であるイソホロン誘
導体を仕込み、塔上部よりイソホロンを含む有機層、塔
下部より水層を得ることができる。
【0016】この発明による効果を以下の実施例により
さらに詳しく説明するが、この発明は実施例に何ら限定
されるものではない。
【0017】[実施例」COD値6850ppmである
イソホロン反応粗液の下層液501.9g(アセトン
0.32%、イソホロン1.17%、水98.0%、そ
の他(触媒を含む)0.51%)と50.2gのTMC
H(3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン)を内容
量600mlのミキサ−セトラに張り込み、30℃で5
分間撹拌後15分間静置した。ミキサ−セトラのボトム
より下層液、上層液を別々に取り出し、ガスクロマトグ
ラフィ−により組成分析を行なった。
【0018】次に、上記実験で得られた下層液484.
5gとTMCH49.2gにより同様の実験を行ない、
さらにその下層水470.4gとTMCH48.5gに
より同様の実験を行なった。結果を表−1に示す。
【0019】
【発明の効果】抽出溶剤としてイソホロン誘導体を使用
し、イソホロンを含む水溶液中からイソホロンを回収す
ることにより、排水中のCODを低減させ、また回収
後、大掛かりな分離精製をすることなく、原料アセトン
の使用率を低減させることが可能となった。
【0020】 表−1 重量(g) 組成(%) COD(ppm) アセトン イソホロン TMCH その他 反応粗液下層水 501.9 0.32 1.18 − 98.51 6850 抽出No.1 上層液 53.0 0.15 9.65 88.55 1.65下層液 499.1 0.30 0.16 0.66 98.88 780 抽出No.2 上層液 51.6 0.17 1.34 97.25 1.24下層液 482.1 0.29 0.02 0.46 99.23 470 抽出No.3 上層液 49.5 0.13 0.20 98.52 1.15下層液 469.4 0.27 0 0.40 99.33 250 その他は水、触媒を含む。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抽出溶剤としてイソホロン誘導体を使用
    することを特徴とするイソホロンを含む水溶液からイソ
    ホロンを回収する方法。
JP19454593A 1993-08-05 1993-08-05 イソホロンの回収方法 Expired - Fee Related JP3413251B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6078310A (en) * 1996-06-26 2000-06-20 Sun Microsystems, Inc. Eyetracked alert messages

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