JPH0747747B2 - 都市ガスの製造方法 - Google Patents
都市ガスの製造方法Info
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- JPH0747747B2 JPH0747747B2 JP4552191A JP4552191A JPH0747747B2 JP H0747747 B2 JPH0747747 B2 JP H0747747B2 JP 4552191 A JP4552191 A JP 4552191A JP 4552191 A JP4552191 A JP 4552191A JP H0747747 B2 JPH0747747 B2 JP H0747747B2
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- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は都市ガスの製造方法に関
し、さらに詳しくは化石系炭化水素を原料にして、その
含まれる硫黄分を脱硫した後、低温水蒸気改質反応によ
りメタンを主成分とする都市ガスを製造する方法に関す
る。
し、さらに詳しくは化石系炭化水素を原料にして、その
含まれる硫黄分を脱硫した後、低温水蒸気改質反応によ
りメタンを主成分とする都市ガスを製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】化石系炭化水素を原料にして水蒸気改質
反応により都市ガスを製造する方法は、高圧でしかも適
宜熱量の製品ガスを得ることができるため各都市ガス会
社において採用されている。本製造方法について説明す
ると、天然ガス,ブタン,ナフサ等の化石系原料をその
含まれる硫黄分を除去(以下脱硫という)した後、過熱
水蒸気とともに改質触媒と接触させて、温度300〜4
50℃の比較的低温度の範囲で水蒸気改質反応(以下低
温水蒸気改質反応という)を行わせ、メタンを主成分と
する改質ガスを得たのち、精製工程を経て熱量調整して
製品ガスとしている。
反応により都市ガスを製造する方法は、高圧でしかも適
宜熱量の製品ガスを得ることができるため各都市ガス会
社において採用されている。本製造方法について説明す
ると、天然ガス,ブタン,ナフサ等の化石系原料をその
含まれる硫黄分を除去(以下脱硫という)した後、過熱
水蒸気とともに改質触媒と接触させて、温度300〜4
50℃の比較的低温度の範囲で水蒸気改質反応(以下低
温水蒸気改質反応という)を行わせ、メタンを主成分と
する改質ガスを得たのち、精製工程を経て熱量調整して
製品ガスとしている。
【0003】上記方法に用いられる改質触媒としては、
アルミナ等の耐熱性担体に、ロジュウム,ルテニュウ
ム,ニッケル等の元素を担持した触媒が用いられてお
り、なかでもニッケル担持触媒が最も多く用いられてい
る。これらの改質触媒は、硫黄化合物によって極めて被
毒され易く、1ppm程度の少ない硫黄分によっても被
毒されて活性を失う恐れがある。
アルミナ等の耐熱性担体に、ロジュウム,ルテニュウ
ム,ニッケル等の元素を担持した触媒が用いられてお
り、なかでもニッケル担持触媒が最も多く用いられてい
る。これらの改質触媒は、硫黄化合物によって極めて被
毒され易く、1ppm程度の少ない硫黄分によっても被
毒されて活性を失う恐れがある。
【0004】このため、原料炭化水素中の硫黄分は極め
て高度に例えば0.5ppm以下に脱硫する必要があ
る。従来の水蒸気改質方法において用いられている脱硫
方法としては、原料の炭化水素に水素又は水素含有ガス
を添加し、300〜400℃の適宜温度下でコバルト−
モリブデン系またはニッケル−モリブデン系の水素化触
媒と接触させて、水素化処理し、硫黄分を硫化水素に転
換した後に、酸化亜鉛で吸着して脱硫するいわゆる水素
化脱硫方法がよく知られている。
て高度に例えば0.5ppm以下に脱硫する必要があ
る。従来の水蒸気改質方法において用いられている脱硫
方法としては、原料の炭化水素に水素又は水素含有ガス
を添加し、300〜400℃の適宜温度下でコバルト−
モリブデン系またはニッケル−モリブデン系の水素化触
媒と接触させて、水素化処理し、硫黄分を硫化水素に転
換した後に、酸化亜鉛で吸着して脱硫するいわゆる水素
化脱硫方法がよく知られている。
【0005】以上の水素化脱硫方法には、次のような問
題がある。第一にはコバルト−モリブデン系またはニッ
ケル−モリブデン系の水素化触媒は活性を高めるため予
め硫化して用いる必要があるが、最近の石油製品は、製
油所における精製技術の進歩により、その硫黄含有量が
非常に低下しており、例えばナフサ等では数ppm程度
であるのが現状である。この様に低濃度の硫黄含有量の
原料炭化水素を処理して脱硫した場合には、水素化触媒
の硫化度が下がり、これが触媒の脱硫活性の低下また
は、原料炭化水素の熱分解を惹起する原因にもなってい
る。これを防止するには原料炭化水素とともに、二硫化
炭素等の硫黄化合物をわざわざ添加して硫黄含有量を調
整しなくてはならないという問題である。
題がある。第一にはコバルト−モリブデン系またはニッ
ケル−モリブデン系の水素化触媒は活性を高めるため予
め硫化して用いる必要があるが、最近の石油製品は、製
油所における精製技術の進歩により、その硫黄含有量が
非常に低下しており、例えばナフサ等では数ppm程度
であるのが現状である。この様に低濃度の硫黄含有量の
原料炭化水素を処理して脱硫した場合には、水素化触媒
の硫化度が下がり、これが触媒の脱硫活性の低下また
は、原料炭化水素の熱分解を惹起する原因にもなってい
る。これを防止するには原料炭化水素とともに、二硫化
炭素等の硫黄化合物をわざわざ添加して硫黄含有量を調
整しなくてはならないという問題である。
【0006】水素化脱硫方法の第2の問題としては、水
素化用の水素含有ガスを確保するため装置構成が複雑に
なることである。図2は従来の代表的な低温水蒸気改質
方法の系統図である。図において原料の炭化水素FD
は、圧縮機16によって昇圧された水素化用のリサイク
ルガスRGとともに加熱炉11において脱硫反応に好適
な温度例えば350℃程度に予熱されて脱硫塔12に供
給される。脱硫塔12においては、まず上層部のコバル
ト−モリブデン系の水素化触媒層12Aにおいて原料中
の硫黄化合物はリサイクルガス中の水素と反応して硫化
水素に転換し、次いで下層部の酸化亜鉛層12Bとこの
硫化水素が反応して原料中の硫黄化合物は、ほとんど検
知されない程度に脱硫される。
素化用の水素含有ガスを確保するため装置構成が複雑に
なることである。図2は従来の代表的な低温水蒸気改質
方法の系統図である。図において原料の炭化水素FD
は、圧縮機16によって昇圧された水素化用のリサイク
ルガスRGとともに加熱炉11において脱硫反応に好適
な温度例えば350℃程度に予熱されて脱硫塔12に供
給される。脱硫塔12においては、まず上層部のコバル
ト−モリブデン系の水素化触媒層12Aにおいて原料中
の硫黄化合物はリサイクルガス中の水素と反応して硫化
水素に転換し、次いで下層部の酸化亜鉛層12Bとこの
硫化水素が反応して原料中の硫黄化合物は、ほとんど検
知されない程度に脱硫される。
【0007】以上の様にして脱硫された原料炭化水素は
図示はされない装置から供給される400℃程度に過熱
されたプロセススチームPSとともに加熱炉13におい
て、さらに必要温度まで加熱されて改質触媒が充填され
る第1改質器14に供給される。第1改質器の改質条件
としては、得られる改質ガス中の水素濃度が高くなるよ
う設定される。例えば改質温度については出口温度で4
50℃程度であり、またスチーム/カーボン比(原料炭
化水素中のカーボンに対するプロセススチームのモル
比)も高くするため、原料の炭化水素の一部は第1改質
器をライン17によってバイパスされる。
図示はされない装置から供給される400℃程度に過熱
されたプロセススチームPSとともに加熱炉13におい
て、さらに必要温度まで加熱されて改質触媒が充填され
る第1改質器14に供給される。第1改質器の改質条件
としては、得られる改質ガス中の水素濃度が高くなるよ
う設定される。例えば改質温度については出口温度で4
50℃程度であり、またスチーム/カーボン比(原料炭
化水素中のカーボンに対するプロセススチームのモル
比)も高くするため、原料の炭化水素の一部は第1改質
器をライン17によってバイパスされる。
【0008】第1改質器14を出る水素濃度が比較的高
い改質ガスは、今度はメタン濃度の高いガスに転換する
ため、熱交換器により例えば350℃程度に降温して前
記のバイパスライン17の原料とともに改質触媒が充填
される第2改質器15に供給され、前記第1改質器より
は相当低い温度例えば330℃程度で改質反応が行なわ
れる。第2改質器を出るメタン濃度が高くなった改質ガ
ス(メタン:70〜80%)は、さらにメタン濃度を高
くしたり、あるいは含まれる炭酸ガスを除去するため、
図示はされないメタネーターあるいは炭酸ガス除去装置
を経由して、製品の都市ガスとなる。
い改質ガスは、今度はメタン濃度の高いガスに転換する
ため、熱交換器により例えば350℃程度に降温して前
記のバイパスライン17の原料とともに改質触媒が充填
される第2改質器15に供給され、前記第1改質器より
は相当低い温度例えば330℃程度で改質反応が行なわ
れる。第2改質器を出るメタン濃度が高くなった改質ガ
ス(メタン:70〜80%)は、さらにメタン濃度を高
くしたり、あるいは含まれる炭酸ガスを除去するため、
図示はされないメタネーターあるいは炭酸ガス除去装置
を経由して、製品の都市ガスとなる。
【0009】以上の説明から水素化用のリサイクルガス
を確保するため、改質器を2段階に分割する等、装置構
成が複雑になっていることが分る。
を確保するため、改質器を2段階に分割する等、装置構
成が複雑になっていることが分る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の従来
技術の問題点に鑑みて成されたものであって、水素化脱
硫操作を無くすることによって、硫黄化合物の添加ある
いはリサイクルガスの確保等の問題を解消した新規なる
都市ガスの製造方法を提供することを課題とする。
技術の問題点に鑑みて成されたものであって、水素化脱
硫操作を無くすることによって、硫黄化合物の添加ある
いはリサイクルガスの確保等の問題を解消した新規なる
都市ガスの製造方法を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第1の発明の要旨は、脱硫した原料炭化水素をスチー
ムとともに予熱した後に改質触媒上で低温水蒸気改質反
応を行わせメタンリッチの改質ガスを得て都市ガスを製
造する方法において、脱硫工程において水素又は水素含
有ガスを原料炭化水素に添加することなくニッケル含有
吸着剤に接触せしめて脱硫した後に、1段の改質器によ
り低温水蒸気改質反応を行わせメタンリッチの改質ガス
を得ることを特徴とする都市ガスの製造方法であり、第
2の発明の要旨は前記第1の発明の脱硫工程において原
料炭化水素を酸化亜鉛吸着剤を用いて一次脱硫した後に
ニッケル含有吸着剤により二次脱硫することを特徴とす
る都市ガスの製造方法である。
の第1の発明の要旨は、脱硫した原料炭化水素をスチー
ムとともに予熱した後に改質触媒上で低温水蒸気改質反
応を行わせメタンリッチの改質ガスを得て都市ガスを製
造する方法において、脱硫工程において水素又は水素含
有ガスを原料炭化水素に添加することなくニッケル含有
吸着剤に接触せしめて脱硫した後に、1段の改質器によ
り低温水蒸気改質反応を行わせメタンリッチの改質ガス
を得ることを特徴とする都市ガスの製造方法であり、第
2の発明の要旨は前記第1の発明の脱硫工程において原
料炭化水素を酸化亜鉛吸着剤を用いて一次脱硫した後に
ニッケル含有吸着剤により二次脱硫することを特徴とす
る都市ガスの製造方法である。
【0012】本発明者等は硫黄含有量が少ない炭化水素
の脱硫方法について鋭意検討した結果、脱硫剤として通
常の油脂の水添等に用いられるケイソウ土等に担持され
たニッケル触媒が好適であり本触媒を用いれば、水素又
は水素含有ガスを添加しなくても原料炭化水素中の硫黄
化合物は充分に除去されることを見出した。このニッケ
ル触媒のニッケル含有量としては30〜65%が好適で
ある。ニッケル含有量がこれより低い場合は吸着剤とし
ての活性が弱く、これより高くても吸着剤としての性能
にほとんど変化がない。反応温度としては、原料中の硫
黄含有量と触媒のニッケル含有量によっても左右される
が、200〜300℃が好適である。また原料炭化水素
中の硫黄含有量が多い場合には、酸化亜鉛にて一旦前処
理的に硫黄化合物を一次脱硫してからニッケル触媒で二
次脱硫する方が、脱硫率も高く且つ経済的に脱硫できる
ことも分った。
の脱硫方法について鋭意検討した結果、脱硫剤として通
常の油脂の水添等に用いられるケイソウ土等に担持され
たニッケル触媒が好適であり本触媒を用いれば、水素又
は水素含有ガスを添加しなくても原料炭化水素中の硫黄
化合物は充分に除去されることを見出した。このニッケ
ル触媒のニッケル含有量としては30〜65%が好適で
ある。ニッケル含有量がこれより低い場合は吸着剤とし
ての活性が弱く、これより高くても吸着剤としての性能
にほとんど変化がない。反応温度としては、原料中の硫
黄含有量と触媒のニッケル含有量によっても左右される
が、200〜300℃が好適である。また原料炭化水素
中の硫黄含有量が多い場合には、酸化亜鉛にて一旦前処
理的に硫黄化合物を一次脱硫してからニッケル触媒で二
次脱硫する方が、脱硫率も高く且つ経済的に脱硫できる
ことも分った。
【0013】以上説明した脱硫方法を用いることによ
り、水素化脱硫用のリサイクルガスの確保が不要である
ため、低温水蒸気改質反応を一段で行うことができるよ
うになり、圧縮機等のリサイクルガス供給関連の設備費
の節減,改質工程の設備が簡略化することによる設備費
の節減,原料の硫黄含有量を調整するための硫黄化合物
の添加が不要になることによる運転労力の低減等顕著な
様々な効果が得られる。
り、水素化脱硫用のリサイクルガスの確保が不要である
ため、低温水蒸気改質反応を一段で行うことができるよ
うになり、圧縮機等のリサイクルガス供給関連の設備費
の節減,改質工程の設備が簡略化することによる設備費
の節減,原料の硫黄含有量を調整するための硫黄化合物
の添加が不要になることによる運転労力の低減等顕著な
様々な効果が得られる。
【0014】
【実施例】以下実施例に基づいて本発明の内容をさらに
説明する。図1は本発明の実施例の系統図である。図に
おいて原料の炭化水素FDは、加熱炉1において脱硫反
応に好適な温度例えば350℃程度に予熱されて脱硫塔
2に供給される。脱硫塔2においては、まず上層部の酸
化亜鉛層2Aにおいて、原料中の硫黄化合物、例えば硫
化水素,メルカプタン等の大部分は硫化亜鉛となって除
去され、次いで下層部のニッケル含有吸着層2Bにおい
て残りの硫黄化合物は、ほとんど検知されない程度、例
えば0.5ppm以下程度に除去される。
説明する。図1は本発明の実施例の系統図である。図に
おいて原料の炭化水素FDは、加熱炉1において脱硫反
応に好適な温度例えば350℃程度に予熱されて脱硫塔
2に供給される。脱硫塔2においては、まず上層部の酸
化亜鉛層2Aにおいて、原料中の硫黄化合物、例えば硫
化水素,メルカプタン等の大部分は硫化亜鉛となって除
去され、次いで下層部のニッケル含有吸着層2Bにおい
て残りの硫黄化合物は、ほとんど検知されない程度、例
えば0.5ppm以下程度に除去される。
【0015】以上の様にして脱硫された原料炭化水素は
図示はされない装置から供給される250℃程度に過熱
されたプロセススチームPSとともに加熱炉3におい
て、さらに適宜温度まで加熱されて改質触媒が充填され
る改質器4に供給される。改質器4の構造としては、反
応熱を除熱して反応温度を下げメタン化反応を促進する
点からも熱媒システム等を組こんだ熱交換型反応器が好
適である。改質温度,スチーム/カーボン比等の改質条
件については、出口ガス中のメタン濃度等を考慮して適
宜決定する。場合によっては後続のメタネータの設置を
不要とすることも可能である。改質器4を出るガスは、
次いで図示はされない炭酸ガス除去等の精製工程を経て
製品の都市ガスとなる。本実施例においては、一次脱硫
剤として酸化亜鉛層を設置したが、原料中の硫黄含有量
が少ない場合には、ニッケル含有吸着層のみで脱硫す
る。
図示はされない装置から供給される250℃程度に過熱
されたプロセススチームPSとともに加熱炉3におい
て、さらに適宜温度まで加熱されて改質触媒が充填され
る改質器4に供給される。改質器4の構造としては、反
応熱を除熱して反応温度を下げメタン化反応を促進する
点からも熱媒システム等を組こんだ熱交換型反応器が好
適である。改質温度,スチーム/カーボン比等の改質条
件については、出口ガス中のメタン濃度等を考慮して適
宜決定する。場合によっては後続のメタネータの設置を
不要とすることも可能である。改質器4を出るガスは、
次いで図示はされない炭酸ガス除去等の精製工程を経て
製品の都市ガスとなる。本実施例においては、一次脱硫
剤として酸化亜鉛層を設置したが、原料中の硫黄含有量
が少ない場合には、ニッケル含有吸着層のみで脱硫す
る。
【0016】実施例1; 原油を蒸留して得たLight Straight R
un Naphtha(IBP 32℃、EP64℃
S濃度0.1ppm以下)とWhole Range
Straight Run Naphtha(IBP
36.5℃、EP135℃ S濃度244ppm)を混
合してS濃度40ppmの原料を調製した。内径8mm
の反応管に酸化亜鉛として85%を含む吸着剤を2ml
2段充填し、その後にニッケルとして63.7%を含
む吸着剤を各2ml 3段充填した。ここに原料を反応
温度275℃、常圧で10ml/hr通油した。吸着剤
層を通過した脱硫済み原料をサンプリングし、微量硫黄
分析装置で測定した。その結果、1554時間後も脱硫
済み原料中の硫黄濃度は、0.58ppmであった。
un Naphtha(IBP 32℃、EP64℃
S濃度0.1ppm以下)とWhole Range
Straight Run Naphtha(IBP
36.5℃、EP135℃ S濃度244ppm)を混
合してS濃度40ppmの原料を調製した。内径8mm
の反応管に酸化亜鉛として85%を含む吸着剤を2ml
2段充填し、その後にニッケルとして63.7%を含
む吸着剤を各2ml 3段充填した。ここに原料を反応
温度275℃、常圧で10ml/hr通油した。吸着剤
層を通過した脱硫済み原料をサンプリングし、微量硫黄
分析装置で測定した。その結果、1554時間後も脱硫
済み原料中の硫黄濃度は、0.58ppmであった。
【0017】比較例1; 実施例1と同じ調製した原料を用いて、直径10mmの
反応管に酸化亜鉛として85%を含む吸着剤を5ml充
填し、ここに原料を常温常圧で5ml/hr通油した。
吸着剤層を通過した脱硫済み原料を、微量硫黄分析装置
で測定し硫黄濃度を求めた。その結果、7時間後も脱硫
済み原料中の硫黄濃度は17.2ppmであった。
反応管に酸化亜鉛として85%を含む吸着剤を5ml充
填し、ここに原料を常温常圧で5ml/hr通油した。
吸着剤層を通過した脱硫済み原料を、微量硫黄分析装置
で測定し硫黄濃度を求めた。その結果、7時間後も脱硫
済み原料中の硫黄濃度は17.2ppmであった。
【0018】実施例2; 原油を蒸留して得たLight Straight R
un Naphtha(IBP 32℃、EP64℃
S濃度0.1ppm以下)とWhole Range
Straight Run Naphtha(IBP
36.5℃、EP135℃ S濃度 244ppm)を
混合してS濃度4.8ppmの原料を調製した。内径8
mmの反応管に酸化亜鉛として85%を含む吸着剤を2
ml 2段充填し、その後にニッケルとして46%を含
む吸着剤を各2ml 3段充填した。ここに原料を反応
温度230℃、常圧で10ml/hr通油した。吸着剤
層を通過した脱硫済み原料をサンプリングし、微量硫黄
分析装置で測定した。その結果、4065時間後も脱硫
済み原料中の硫黄濃度は0.08ppmであった。
un Naphtha(IBP 32℃、EP64℃
S濃度0.1ppm以下)とWhole Range
Straight Run Naphtha(IBP
36.5℃、EP135℃ S濃度 244ppm)を
混合してS濃度4.8ppmの原料を調製した。内径8
mmの反応管に酸化亜鉛として85%を含む吸着剤を2
ml 2段充填し、その後にニッケルとして46%を含
む吸着剤を各2ml 3段充填した。ここに原料を反応
温度230℃、常圧で10ml/hr通油した。吸着剤
層を通過した脱硫済み原料をサンプリングし、微量硫黄
分析装置で測定した。その結果、4065時間後も脱硫
済み原料中の硫黄濃度は0.08ppmであった。
【0019】実施例3; 内径8mmの反応管に酸化亜鉛として85%を含む吸着
剤を2ml 2段充填し、その後にニッケルとして6
3.7%を含む吸着剤を各2ml 3段充填した。ここ
にイソブタン31.0%、ノルマルブタン65.4%、
プロパン2.7%を含むLPG(S濃度8.1ppm)
原料を反応温度275℃、加圧下9kg/cm2で10
ml/hr通油した。吸着剤層を通過した脱硫済み原料
をサンプリングし、ガスクロマトグラフで硫黄化合物含
有量を測定した。その結果は、次の通りであった。 硫黄濃度(ppm) 硫化水素 0.05以下 メチルメルカプタン 0.05以下 硫化メチル 0.05以下 二硫化メチル 0.05以下
剤を2ml 2段充填し、その後にニッケルとして6
3.7%を含む吸着剤を各2ml 3段充填した。ここ
にイソブタン31.0%、ノルマルブタン65.4%、
プロパン2.7%を含むLPG(S濃度8.1ppm)
原料を反応温度275℃、加圧下9kg/cm2で10
ml/hr通油した。吸着剤層を通過した脱硫済み原料
をサンプリングし、ガスクロマトグラフで硫黄化合物含
有量を測定した。その結果は、次の通りであった。 硫黄濃度(ppm) 硫化水素 0.05以下 メチルメルカプタン 0.05以下 硫化メチル 0.05以下 二硫化メチル 0.05以下
【0020】実施例4; 内径20mmの反応管に、アルミナ担体にニッケルを担
持した低温改質触媒を30ml充填した。反応管はジャ
ケットを備え、熱媒油を循環し、除熱が可能なものとし
た。ここに、実施例3で脱硫した原料を入口反応温度3
80℃、出口反応温度330℃、圧力8kg/cm2で
30ml/hr通油した。水蒸気を42ml/hr添加
し、改質反応を行った。その結果、ノルマルブタン原料
は完全にガス化し次のガス組成が得られた。 生成ガス組成 割合(%) メタン 82.0 水素 4.8 一酸化炭素 0.0 二酸化炭素 13.2
持した低温改質触媒を30ml充填した。反応管はジャ
ケットを備え、熱媒油を循環し、除熱が可能なものとし
た。ここに、実施例3で脱硫した原料を入口反応温度3
80℃、出口反応温度330℃、圧力8kg/cm2で
30ml/hr通油した。水蒸気を42ml/hr添加
し、改質反応を行った。その結果、ノルマルブタン原料
は完全にガス化し次のガス組成が得られた。 生成ガス組成 割合(%) メタン 82.0 水素 4.8 一酸化炭素 0.0 二酸化炭素 13.2
【0021】
【発明の効果】以上の構成と作用を有する本発明によれ
ば、水素化脱硫用のリサイクルガスの確保が不要である
ため、低温水蒸気改質反応を一段で行うことが可能にな
った。これによりリサイクルガス供給関連の設備費及び
改質器周辺の設備費を大巾に節減できるとともに、リサ
イクルガスの供給管理及び硫黄含有量調整等の運転管理
の労力の面でも大巾に省力化ができ、さらには従来の水
素化脱硫では困難であった10気圧未満の低圧でも充分
脱硫が可能になった。
ば、水素化脱硫用のリサイクルガスの確保が不要である
ため、低温水蒸気改質反応を一段で行うことが可能にな
った。これによりリサイクルガス供給関連の設備費及び
改質器周辺の設備費を大巾に節減できるとともに、リサ
イクルガスの供給管理及び硫黄含有量調整等の運転管理
の労力の面でも大巾に省力化ができ、さらには従来の水
素化脱硫では困難であった10気圧未満の低圧でも充分
脱硫が可能になった。
【図1】本発明の実施例の系統図
【図2】従来の低温水蒸気改質方法の系統図
1:加熱炉、2:脱硫塔、3:加熱炉、4:改質器、F
D:原料、PS:プロセススチーム、RG:リサイクル
ガス。
D:原料、PS:プロセススチーム、RG:リサイクル
ガス。
Claims (2)
- 【請求項1】脱硫した原料炭化水素をスチームとともに
予熱した後に改質触媒上で低温水蒸気改質反応を行わせ
メタンリッチの改質ガスを得て都市ガスを製造する方法
において、脱硫工程において水素又は水素含有ガスを添
加することなく原料炭化水素をニッケル含有吸着剤に接
触せしめて脱硫した後に、1段の改質器により低温水蒸
気改質反応を行わせメタンリッチの改質ガスを得ること
を特徴とする都市ガスの製造方法。 - 【請求項2】脱硫工程において原料炭化水素を酸化亜鉛
吸着剤を用いて一次脱硫した後にニッケル含有吸着剤に
より二次脱硫することを特徴とする請求項1記載の都市
ガスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4552191A JPH0747747B2 (ja) | 1991-02-20 | 1991-02-20 | 都市ガスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP4552191A JPH0747747B2 (ja) | 1991-02-20 | 1991-02-20 | 都市ガスの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0617065A JPH0617065A (ja) | 1994-01-25 |
JPH0747747B2 true JPH0747747B2 (ja) | 1995-05-24 |
Family
ID=12721719
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP4552191A Expired - Lifetime JPH0747747B2 (ja) | 1991-02-20 | 1991-02-20 | 都市ガスの製造方法 |
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JP (1) | JPH0747747B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002322482A (ja) * | 2001-04-24 | 2002-11-08 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 有機硫黄化合物含有液状油の脱硫方法 |
JP2002322483A (ja) * | 2001-04-24 | 2002-11-08 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 有機硫黄化合物含有液状油の脱硫方法 |
-
1991
- 1991-02-20 JP JP4552191A patent/JPH0747747B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0617065A (ja) | 1994-01-25 |
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