JPH0747737B2 - 燻炭・木酢の製造装置および方法 - Google Patents
燻炭・木酢の製造装置および方法Info
- Publication number
- JPH0747737B2 JPH0747737B2 JP2057333A JP5733390A JPH0747737B2 JP H0747737 B2 JPH0747737 B2 JP H0747737B2 JP 2057333 A JP2057333 A JP 2057333A JP 5733390 A JP5733390 A JP 5733390A JP H0747737 B2 JPH0747737 B2 JP H0747737B2
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- JP
- Japan
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- smoldering
- chimney
- wood vinegar
- smoke
- charcoal
- Prior art date
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E50/00—Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
- Y02E50/10—Biofuels, e.g. bio-diesel
Landscapes
- Coke Industry (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、燻炭と粗木酢液(燻煙に含まれる木酢、ター
ル等含有の液体(以下「木酢」という)とを同時に製造
する装置、およびその装置を使用しての製造方法に関す
る。さらに詳しくは、主として自営農家、日曜園芸家等
の小規模体が、燻燃材を調整して良質かつ均質な燻炭を
確実に製造すると共に、この燻炭製造中の燻煙から多量
の木酢を効率的に回収する方法およびこの方法の実施に
好適な装置に関する。さらに作業時間長期化の犠牲の下
に木酢製造量を増量することが調節自在な技術に関す
る。
ル等含有の液体(以下「木酢」という)とを同時に製造
する装置、およびその装置を使用しての製造方法に関す
る。さらに詳しくは、主として自営農家、日曜園芸家等
の小規模体が、燻燃材を調整して良質かつ均質な燻炭を
確実に製造すると共に、この燻炭製造中の燻煙から多量
の木酢を効率的に回収する方法およびこの方法の実施に
好適な装置に関する。さらに作業時間長期化の犠牲の下
に木酢製造量を増量することが調節自在な技術に関す
る。
[従来の技術] 従来、農家等で燻炭を製造する場合は、籾殻等を材料に
して田畑など広くて安全な場所で直接地面に籾殻を山盛
りに置き、その下側に火気を入れて行っている。この場
合、火事番が付きっきりであり、また、燃焼で灰化が進
むため絶えず籾殻等材料を上から補給してやる必要があ
る等、人手が要る。こうして得られた燻炭は、大部分が
灰化されており、反面未燃焼物も混在する不完全物で、
安定的に良質の燻炭を得ることは容易でない。ましてや
風の日や、途中で降雨があったりすれば材料を無駄にす
ることにもなる。さらに苦心して得た燻炭はpH8〜10以
上のアルカリ性を示し、ためにアク抜きが必要で、これ
を行うため水洗しなければならず、濡れた燻炭の取り扱
いは大変厄介である。
して田畑など広くて安全な場所で直接地面に籾殻を山盛
りに置き、その下側に火気を入れて行っている。この場
合、火事番が付きっきりであり、また、燃焼で灰化が進
むため絶えず籾殻等材料を上から補給してやる必要があ
る等、人手が要る。こうして得られた燻炭は、大部分が
灰化されており、反面未燃焼物も混在する不完全物で、
安定的に良質の燻炭を得ることは容易でない。ましてや
風の日や、途中で降雨があったりすれば材料を無駄にす
ることにもなる。さらに苦心して得た燻炭はpH8〜10以
上のアルカリ性を示し、ためにアク抜きが必要で、これ
を行うため水洗しなければならず、濡れた燻炭の取り扱
いは大変厄介である。
こうした従来技術の問題点を克服しようと、種々の試み
が行われてきた。本発明に近似の従来技術としては、燻
燃技術に関するものとして実公昭18-2283号、特開昭58-
1780号が知られている。
が行われてきた。本発明に近似の従来技術としては、燻
燃技術に関するものとして実公昭18-2283号、特開昭58-
1780号が知られている。
これら従来の燻燃技術は、第6図に示すように、燻燃窯
10の最下部に空気取入口17を開口し、この空取入口17の
上側にロストル16を設け、このロストル16上に燻燃材M
を集積する構造で、煙突1は、燻燃窯10の上面を被覆す
る天蓋11に穿設した煙出口12の周縁に立設された立壁13
に天蓋11直上で直立に設置される構造で、燻燃材Mとし
て籾殻、おが屑等を採用し、集積した燻燃材Mの最上層
に点火口14から投げ入れる種火で着火し、着火後キャッ
プ15で点火口14を閉鎖し、こうして下層に向けて燻燃さ
せ、燻燃が最下層の燻燃材Mに到達したとき空気取入口
17を閉じて空気を遮断することで燻炭を得る装置・方法
を採用している。
10の最下部に空気取入口17を開口し、この空取入口17の
上側にロストル16を設け、このロストル16上に燻燃材M
を集積する構造で、煙突1は、燻燃窯10の上面を被覆す
る天蓋11に穿設した煙出口12の周縁に立設された立壁13
に天蓋11直上で直立に設置される構造で、燻燃材Mとし
て籾殻、おが屑等を採用し、集積した燻燃材Mの最上層
に点火口14から投げ入れる種火で着火し、着火後キャッ
プ15で点火口14を閉鎖し、こうして下層に向けて燻燃さ
せ、燻燃が最下層の燻燃材Mに到達したとき空気取入口
17を閉じて空気を遮断することで燻炭を得る装置・方法
を採用している。
これら従来の燻燃技術によると、燻燃は下方から供給さ
れる新鮮な空気を燻燃中の箇所に到達させそこで消耗さ
せる。そして燻燃が完了すると、酸素を消費した燃焼ガ
スを既に燻燃し終っている上層部中に通過して排煙させ
ることで、燻炭と化した燻燃材Mの灰化を防止してい
る。一方、前記燻燃材Mの燻燃が完了し燻燃材が燻炭化
すると、燻燃はその燻炭においてそれ以上進行せず、下
方から送られてくる空気と新鮮な燻燃材および燻炭化直
後の燻炭下底の熱との相互作用で、燻燃は下層に移行す
る。こうして継続的に送られてくる空気は次第に下層の
燻燃に消耗されることになり、最下層まで中断すること
なく燻燃を継続しようとしている。
れる新鮮な空気を燻燃中の箇所に到達させそこで消耗さ
せる。そして燻燃が完了すると、酸素を消費した燃焼ガ
スを既に燻燃し終っている上層部中に通過して排煙させ
ることで、燻炭と化した燻燃材Mの灰化を防止してい
る。一方、前記燻燃材Mの燻燃が完了し燻燃材が燻炭化
すると、燻燃はその燻炭においてそれ以上進行せず、下
方から送られてくる空気と新鮮な燻燃材および燻炭化直
後の燻炭下底の熱との相互作用で、燻燃は下層に移行す
る。こうして継続的に送られてくる空気は次第に下層の
燻燃に消耗されることになり、最下層まで中断すること
なく燻燃を継続しようとしている。
[発明が解決しようとする課題] 一般に、煙突を長くすれば空気吸引力が強くなることが
知られているが、燻燃窯の煙突を長くすると火力が強過
ぎて材料を炎上させてしまう。しかし短くすれば燻燃の
継続が困難である。そこで湿気の少ない材料を選ぶこと
で燻燃継続をどうにか実現しているが、木酢製造はでき
ない。木酢製造を目的として含水率の高い材料を選べ
ば、燻燃継続は不能となる。
知られているが、燻燃窯の煙突を長くすると火力が強過
ぎて材料を炎上させてしまう。しかし短くすれば燻燃の
継続が困難である。そこで湿気の少ない材料を選ぶこと
で燻燃継続をどうにか実現しているが、木酢製造はでき
ない。木酢製造を目的として含水率の高い材料を選べ
ば、燻燃継続は不能となる。
そこで従来、燻燃継続を第一として、燻燃材Mを低含水
率のものに限定している。しかしそれでもなお燻燃材の
種類および煙突の形状、内径:長さ比について配慮不足
なため、燻燃継続はきわめて不安定で、炎上燃焼したり
逆に自然中断したりする。従来はこの自然中断を避ける
ため煙突を窯直上に直立させたり、長めに構成したりし
て燻燃を行っているが、空気吸引力が強くなり過ぎ、や
やもすると炎上燃焼させ、せっかくの材料を燻炭に加工
することなく焼失させてしまうおそれがある。ましてや
殺菌効果等の認められる有益な木酢を有効利用すること
はできないで終っていた。
率のものに限定している。しかしそれでもなお燻燃材の
種類および煙突の形状、内径:長さ比について配慮不足
なため、燻燃継続はきわめて不安定で、炎上燃焼したり
逆に自然中断したりする。従来はこの自然中断を避ける
ため煙突を窯直上に直立させたり、長めに構成したりし
て燻燃を行っているが、空気吸引力が強くなり過ぎ、や
やもすると炎上燃焼させ、せっかくの材料を燻炭に加工
することなく焼失させてしまうおそれがある。ましてや
殺菌効果等の認められる有益な木酢を有効利用すること
はできないで終っていた。
上記の燻燃材Mの種類についての配慮不足とは詳細に
は、燻燃材M自体が内包する空気を利用する工夫がなか
ったことであり、燻燃材Mの総体中の空気不足のため上
述の水分調整不足と相まって燻燃継続が困難であった。
は、燻燃材M自体が内包する空気を利用する工夫がなか
ったことであり、燻燃材Mの総体中の空気不足のため上
述の水分調整不足と相まって燻燃継続が困難であった。
このほか燻燃と無関係に一般的に排煙から木酢を得る技
術として、煙突周りに送風、送水等強制的に煙突冷却機
構を付設して木酢を結露させ回収する方法があるが、こ
れでは別個に冷却装置が必要になる等、木酢製造装置全
体が大掛りになるという問題点があるし、燻炭と木酢と
の同時製造はできない。
術として、煙突周りに送風、送水等強制的に煙突冷却機
構を付設して木酢を結露させ回収する方法があるが、こ
れでは別個に冷却装置が必要になる等、木酢製造装置全
体が大掛りになるという問題点があるし、燻炭と木酢と
の同時製造はできない。
さらに従来技術では木酢は採集できても極めて僅少であ
る。
る。
本発明は、このような問題点、技術的背景を考慮してな
されたもので、燻燃継続を確実にさせて燻炭製造を確保
すると共に、燻炭に加えて木酢をも大量に製造すること
のできる燻燃装置および方法を提供することを目的とす
る。
されたもので、燻燃継続を確実にさせて燻炭製造を確保
すると共に、燻炭に加えて木酢をも大量に製造すること
のできる燻燃装置および方法を提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] 前述の課題を解決するため、本発明に係る燻炭・木酢の
製造装置は、燻燃窯と煙突とから成り、燻燃窯は壁面で
窯全体が外気から遮断され底部に空気取入口を有し、煙
突は、該燻燃窯の頂部もしくは頂部近傍に接続される少
なくともT字状に分岐して接続され燻燃窯外域に突出す
るT字部と、該T字部の上端に接続される長立上部と、
同T字部の下端に接続される垂下部と、該垂下部の下端
に設けられる液受部とを有し、上記長立上部が垂直位置
に対し傾斜角度自在に傾斜可能にした手段を採用したこ
とを特徴とする。
製造装置は、燻燃窯と煙突とから成り、燻燃窯は壁面で
窯全体が外気から遮断され底部に空気取入口を有し、煙
突は、該燻燃窯の頂部もしくは頂部近傍に接続される少
なくともT字状に分岐して接続され燻燃窯外域に突出す
るT字部と、該T字部の上端に接続される長立上部と、
同T字部の下端に接続される垂下部と、該垂下部の下端
に設けられる液受部とを有し、上記長立上部が垂直位置
に対し傾斜角度自在に傾斜可能にした手段を採用したこ
とを特徴とする。
上記長立上部の長さは、同長立上部の対内径比1:12〜2
2.5、かつ、対燻燃窯高さ比1:1.2〜3倍とするのがよ
い。さらに上記長立上部の軸方向略中央部に、少なくと
も1個の冷却孔を穿設しておくのがよい。
2.5、かつ、対燻燃窯高さ比1:1.2〜3倍とするのがよ
い。さらに上記長立上部の軸方向略中央部に、少なくと
も1個の冷却孔を穿設しておくのがよい。
また、燻炭・木酢の製造方法として、燻燃窯内に燻燃材
を積層させ、燻燃材の最上層に着火し、最上層から最下
層に向けて燻燃を継続させ、燻燃が最下層に到達した直
後に空気取入口を遮断し、その状態で数時間放置するか
又は放置せず遮断後直ちに、燻燃材を取り出すことによ
り、燻炭を製造する方法において、該燻燃材を実質的に
籾殻、または切り藁、または籾殻及び/又は切り藁とお
が屑及び/又は落葉とし、その総含水率を全燻燃材の10
〜35重量%にし、着火して燻燃移行した後、煙突を垂直
位置から傾斜させ、かつ、その傾斜角度を調節すること
により燻煙を煙突内壁で冷却し、木酢を結露滴下させて
液受部に木酢を収集することで木酢も燻炭と同時に、し
かも木酢量の増減を調節自在に製造する手段を採用す
る。
を積層させ、燻燃材の最上層に着火し、最上層から最下
層に向けて燻燃を継続させ、燻燃が最下層に到達した直
後に空気取入口を遮断し、その状態で数時間放置するか
又は放置せず遮断後直ちに、燻燃材を取り出すことによ
り、燻炭を製造する方法において、該燻燃材を実質的に
籾殻、または切り藁、または籾殻及び/又は切り藁とお
が屑及び/又は落葉とし、その総含水率を全燻燃材の10
〜35重量%にし、着火して燻燃移行した後、煙突を垂直
位置から傾斜させ、かつ、その傾斜角度を調節すること
により燻煙を煙突内壁で冷却し、木酢を結露滴下させて
液受部に木酢を収集することで木酢も燻炭と同時に、し
かも木酢量の増減を調節自在に製造する手段を採用す
る。
[作用] 本発明にかかる燻炭・木酢の製造装置は、燻燃窯および
煙突の構造を上述の通りにしたため、火炎を伴う燃焼で
はなく低温の燻燃を確実に継続でき、かつ、木酢製造も
できる。即ち、煙突の形状を上述のようにして、かつ、
傾斜可能としたことにより、天蓋直上に直立する煙突に
比し、燻燃窯底部の空気取入口から空気を上方へ引っ張
る吸引引力(以下、単に「吸引力」を抑制し、かつ、吸
引力の持続性および安定性を高めている。また、煙突の
長立上部の内径対長さ比を最小限1:12、かつ、煙突長さ
対燻燃窯高さ比を最小限1:1.2にして吸引力を必要分確
保し、かつ煙突上端からの風の吹込逆流入を防止してい
る。煙突をこれ以下に短くしてしまうと、風の日など逆
流入が生じて燻燃を中断する等、燻燃継続が不安定にな
る。反面、煙突の長立上部の内径対長さ比を最大限1:2
2.5,かつ、煙突長さ対燻燃窯高さ比を1:3にしたので、
燻燃継続することが可能で、かつ、煙突の吸引力を強化
し過ぎて火炎を伴う燃焼に至らせることもない。また、
煙突を加熱して木酢製造を不能にするおそれもない。即
ち、これ以上に長くすると、吸引力が強くなり過ぎて炎
上してしまうし、円筒を過熱して結露した木酢を乾燥さ
せてしまう。このほか煙突を相対的に短くしているの
で、装置の簡便性および安定性を確保できる。即ち、煙
突は相対的に短いから窯本体の転倒を必要しなくともよ
く、また、装置の移動、操作等に於いて簡便である。な
お、煙突の形状上述の通りなので、長立上部に連続する
下方の垂下部に木酢が結露滴下する液を収集する液受部
を設けることができる。
煙突の構造を上述の通りにしたため、火炎を伴う燃焼で
はなく低温の燻燃を確実に継続でき、かつ、木酢製造も
できる。即ち、煙突の形状を上述のようにして、かつ、
傾斜可能としたことにより、天蓋直上に直立する煙突に
比し、燻燃窯底部の空気取入口から空気を上方へ引っ張
る吸引引力(以下、単に「吸引力」を抑制し、かつ、吸
引力の持続性および安定性を高めている。また、煙突の
長立上部の内径対長さ比を最小限1:12、かつ、煙突長さ
対燻燃窯高さ比を最小限1:1.2にして吸引力を必要分確
保し、かつ煙突上端からの風の吹込逆流入を防止してい
る。煙突をこれ以下に短くしてしまうと、風の日など逆
流入が生じて燻燃を中断する等、燻燃継続が不安定にな
る。反面、煙突の長立上部の内径対長さ比を最大限1:2
2.5,かつ、煙突長さ対燻燃窯高さ比を1:3にしたので、
燻燃継続することが可能で、かつ、煙突の吸引力を強化
し過ぎて火炎を伴う燃焼に至らせることもない。また、
煙突を加熱して木酢製造を不能にするおそれもない。即
ち、これ以上に長くすると、吸引力が強くなり過ぎて炎
上してしまうし、円筒を過熱して結露した木酢を乾燥さ
せてしまう。このほか煙突を相対的に短くしているの
で、装置の簡便性および安定性を確保できる。即ち、煙
突は相対的に短いから窯本体の転倒を必要しなくともよ
く、また、装置の移動、操作等に於いて簡便である。な
お、煙突の形状上述の通りなので、長立上部に連続する
下方の垂下部に木酢が結露滴下する液を収集する液受部
を設けることができる。
以上の煙突長さに対する配慮に加えて風の吹込防止手段
を設けておけば、強風の日でも空気の逆流入を確保に防
止できる。そしてこの吹込防止手段として継断面形状H
字の煙突を長立上部の上端に接続すれば効果顕著で、強
風の日でも逆流の心配が皆無である。さらに、吹込防止
手段には吸引力を弱める作用もあるため、煙突壁面を冷
却する効果も有する。
を設けておけば、強風の日でも空気の逆流入を確保に防
止できる。そしてこの吹込防止手段として継断面形状H
字の煙突を長立上部の上端に接続すれば効果顕著で、強
風の日でも逆流の心配が皆無である。さらに、吹込防止
手段には吸引力を弱める作用もあるため、煙突壁面を冷
却する効果も有する。
さらに冷却孔を煙突の長立上部の軸方向略中央部に設け
れば、より一層煙突冷却を顕著に促進することができ、
かつ、煙突の機能を損なうこともない。したがって問題
なく木酢の製造量を効果的に高めることができる。この
場合冷却孔の開口を大きくし過ぎてしまうと、恰も煙突
をその部分で切断したと同様となり、空気吸引力を殺
ぎ、燻燃継続を不能にする。反面小さ過ぎては効果がな
い。内径120mmの煙突の場合、1つの開口面積が100〜18
00mm2程度の小孔を1ないし数箇所に穿設するのが好ま
しい。また開口箇所を軸方向の中央部としたのは、長立
上部全体の冷却効果を最良にするためである。即ち軸方
向の上端部近傍にすると、開口が無い状態に等しく効果
がない。逆に軸方向の下端部近傍にすると、効果は高ま
るが反面煙突の空気吸引力が著しく弱め、燻燃継続を不
安定にしてしまう。
れば、より一層煙突冷却を顕著に促進することができ、
かつ、煙突の機能を損なうこともない。したがって問題
なく木酢の製造量を効果的に高めることができる。この
場合冷却孔の開口を大きくし過ぎてしまうと、恰も煙突
をその部分で切断したと同様となり、空気吸引力を殺
ぎ、燻燃継続を不能にする。反面小さ過ぎては効果がな
い。内径120mmの煙突の場合、1つの開口面積が100〜18
00mm2程度の小孔を1ないし数箇所に穿設するのが好ま
しい。また開口箇所を軸方向の中央部としたのは、長立
上部全体の冷却効果を最良にするためである。即ち軸方
向の上端部近傍にすると、開口が無い状態に等しく効果
がない。逆に軸方向の下端部近傍にすると、効果は高ま
るが反面煙突の空気吸引力が著しく弱め、燻燃継続を不
安定にしてしまう。
煙突(長立上部)の傾斜角度としては、例えば垂直位置
から70度(水平面から20度)傾斜させた場合、煙突冷却
効率が極めて高く、木酢の回収率を著しく向上させるこ
とができる。これは煙突を傾斜させることによって空気
吸引力を弱め空気通過速度を遅くするから、窯内の燻燃
ひいては熱源を弱め、したがって煙突内温度を低下させ
内壁に結露する木酢を直立の煙突に比し乾燥させること
が少ないからである。さらに、傾斜煙突内の空気は傾斜
軸を境に寒暖分化され、暖気は傾斜軸の上層に、寒気は
下層に集中するから、傾斜軸を境に下層部全域が冷却さ
れる。そしてここに流れ集まった木酢は乾燥することな
く傾斜下方にさらに集まる。傾斜角度を垂直位置から45
度程度まで変化させてみても上記の効果は緩慢である。
45度よりさらに傾斜させると効果が現れる。しかし水平
にしてしまうと、吸引力が無となり、燻燃が中断してし
まう。その限界傾斜角度は、発明者の忍耐強い実験の結
果、垂直位置からほぼ72度(水平面から18度)であるこ
とが分かった。
から70度(水平面から20度)傾斜させた場合、煙突冷却
効率が極めて高く、木酢の回収率を著しく向上させるこ
とができる。これは煙突を傾斜させることによって空気
吸引力を弱め空気通過速度を遅くするから、窯内の燻燃
ひいては熱源を弱め、したがって煙突内温度を低下させ
内壁に結露する木酢を直立の煙突に比し乾燥させること
が少ないからである。さらに、傾斜煙突内の空気は傾斜
軸を境に寒暖分化され、暖気は傾斜軸の上層に、寒気は
下層に集中するから、傾斜軸を境に下層部全域が冷却さ
れる。そしてここに流れ集まった木酢は乾燥することな
く傾斜下方にさらに集まる。傾斜角度を垂直位置から45
度程度まで変化させてみても上記の効果は緩慢である。
45度よりさらに傾斜させると効果が現れる。しかし水平
にしてしまうと、吸引力が無となり、燻燃が中断してし
まう。その限界傾斜角度は、発明者の忍耐強い実験の結
果、垂直位置からほぼ72度(水平面から18度)であるこ
とが分かった。
本発明の燻炭・木酢の製造方法によれば、燻燃材の種
類、含水率を選択し、これによって含水率の比較的高い
燻燃材であっても燻燃継続を確保し、同時に含水率の比
較的高い燻燃材を使用することによって、かつ煙突構造
を上述の通り工夫し煙突を冷却させる手段を介在させる
ことで、大量の木酢を燻炭と並行して製造することを可
能にする。換言すれば本発明では、燻燃材の含水率を調
節して煙に適度の水分を持たせており、かつ排煙速度を
煙突形状および長立上部の内径:長さ比に配慮すること
で極力抑制しているから、燻煙は煙突通過時に十分自然
冷却され、多量の木酢結露をもたらす。一方、燻燃の中
断がないように、最低限必要な空気吸引力を確保するた
め煙突の長さが配慮されている。
類、含水率を選択し、これによって含水率の比較的高い
燻燃材であっても燻燃継続を確保し、同時に含水率の比
較的高い燻燃材を使用することによって、かつ煙突構造
を上述の通り工夫し煙突を冷却させる手段を介在させる
ことで、大量の木酢を燻炭と並行して製造することを可
能にする。換言すれば本発明では、燻燃材の含水率を調
節して煙に適度の水分を持たせており、かつ排煙速度を
煙突形状および長立上部の内径:長さ比に配慮すること
で極力抑制しているから、燻煙は煙突通過時に十分自然
冷却され、多量の木酢結露をもたらす。一方、燻燃の中
断がないように、最低限必要な空気吸引力を確保するた
め煙突の長さが配慮されている。
さらに煙突構造を傾斜可能に直立させたので、大きな空
気吸引力が要求される着火直後から燻燃移行までの僅か
な時間は直立状態で燻燃開始を確保でき、しかる後は特
に強風でない限り煙突を傾斜させ、その傾斜角度に維持
しておくことで、付き添う必要なく煙突を必要程度冷却
でき、大量の木酢を燻炭と並行して製造することを可能
にする。換言すれば本発明の方法によれば、煙突の形
状、煙突ないし長立上部の内径:長さ比および傾斜角度
に配慮することで排煙速度を極力抑制し、以て燻煙を煙
突通過時に必要程度自然冷却することができる。木酢製
造量と作業時間とは反比例関係にあり、木酢製造量を高
めるには、作業時間を長く取る必要がある。即ち作業時
間長期化の犠牲の下に木酢を著しく多量に製造でき、目
的に合わせて木酢製造量か作業時間長期化かのいずれか
を自由に選択できるという作用効果がもたらされる。
気吸引力が要求される着火直後から燻燃移行までの僅か
な時間は直立状態で燻燃開始を確保でき、しかる後は特
に強風でない限り煙突を傾斜させ、その傾斜角度に維持
しておくことで、付き添う必要なく煙突を必要程度冷却
でき、大量の木酢を燻炭と並行して製造することを可能
にする。換言すれば本発明の方法によれば、煙突の形
状、煙突ないし長立上部の内径:長さ比および傾斜角度
に配慮することで排煙速度を極力抑制し、以て燻煙を煙
突通過時に必要程度自然冷却することができる。木酢製
造量と作業時間とは反比例関係にあり、木酢製造量を高
めるには、作業時間を長く取る必要がある。即ち作業時
間長期化の犠牲の下に木酢を著しく多量に製造でき、目
的に合わせて木酢製造量か作業時間長期化かのいずれか
を自由に選択できるという作用効果がもたらされる。
そしてこのようにして製造された燻炭は窯内のどの箇所
にあるものも均質で、かつ、pHは7.5以下の良質なもの
であり農園芸に用いるに最適である。一方、木酢も極め
て大量で、pHは3〜3.5である。
にあるものも均質で、かつ、pHは7.5以下の良質なもの
であり農園芸に用いるに最適である。一方、木酢も極め
て大量で、pHは3〜3.5である。
[実施例] 第1図は本発明に係る燻炭・木酢の製造装置の1実施例
を示す縦断面図で、窯本体は第6図で説明した従来例と
同一構造となっている。
を示す縦断面図で、窯本体は第6図で説明した従来例と
同一構造となっている。
以下、本発明に係る燻炭・木酢の製造装置につき図面に
基づいて説明する。第1図において、燻燃窯10は標準ド
ラム缶(容量200l、内径590mm、高さ890mm)を改造した
もので、円筒体である。このほか大形ドラム缶(容量50
0l、内径790mm、高さ1170mm)の改造体でもよい。さら
に直立体でも差し支えない。いずれの形状であっても、
その内径(横幅)対高さ比は、極端に掛け離れていない
ものが燻燃継続上好ましい。また大きさは、本発明の目
的である自営農家等小規模体が簡易に使用できる装置で
あることから、高さ500〜1500mm、内径もこの高さと大
略同寸法のものに限定される。
基づいて説明する。第1図において、燻燃窯10は標準ド
ラム缶(容量200l、内径590mm、高さ890mm)を改造した
もので、円筒体である。このほか大形ドラム缶(容量50
0l、内径790mm、高さ1170mm)の改造体でもよい。さら
に直立体でも差し支えない。いずれの形状であっても、
その内径(横幅)対高さ比は、極端に掛け離れていない
ものが燻燃継続上好ましい。また大きさは、本発明の目
的である自営農家等小規模体が簡易に使用できる装置で
あることから、高さ500〜1500mm、内径もこの高さと大
略同寸法のものに限定される。
煙突1は通常の円筒に形成され、煙出口12周囲に立設さ
れた立壁13に嵌合されるもので、立壁13に垂直に接続さ
れる短直上部1a、該短直上部1aにL字状に曲折して接続
される短水平部1b、該短水平部1bにT字状に分岐して接
続され燻燃窯外域に突出するT字部1c、該T字部の上端
に接続される長立上部1d、同T字部の下端に接続される
垂下部1e、該垂下部1eの下端に設けられた木酢を受ける
液受部1fを有し、長立上部1dの長さは、その内径(本実
施例では120mm)に対して12〜22.5倍、かつ、燻燃窯10
の高さ(本実施例では890mm)に対して1.2〜3倍として
いる。このように長立上部1dを内径:長さ比1:12〜22.
5、かつ、燻燃窯高さ比1:1.2〜3にしているのは、煙突
本来の機能である空気吸引力を確保しつつ、煙突内壁の
冷却を必要十分に行えるからである。短直上部1aは天蓋
11面から約300mmとってある。しかし例えば100mmと短く
しても問題なく、かえって適度に吸引力を落して木酢回
収量を増量させることになる。逆に短直上部1aを長くし
過ぎると吸引力が強くなり過ぎて木酢製造量が極端に少
なくなってしまう。短水平部1bは約100mmとっている。
長くし過ぎると空気吸引力を極端に弱めてしまい、反面
短くし過ぎたのでは吸引力弱化の効果を十分発揮できな
い。煙突1の上記各部は、バラバラのものを組合わせ接
続して構成しても、あるいは一部または全部を一体に構
成してもよい。
れた立壁13に嵌合されるもので、立壁13に垂直に接続さ
れる短直上部1a、該短直上部1aにL字状に曲折して接続
される短水平部1b、該短水平部1bにT字状に分岐して接
続され燻燃窯外域に突出するT字部1c、該T字部の上端
に接続される長立上部1d、同T字部の下端に接続される
垂下部1e、該垂下部1eの下端に設けられた木酢を受ける
液受部1fを有し、長立上部1dの長さは、その内径(本実
施例では120mm)に対して12〜22.5倍、かつ、燻燃窯10
の高さ(本実施例では890mm)に対して1.2〜3倍として
いる。このように長立上部1dを内径:長さ比1:12〜22.
5、かつ、燻燃窯高さ比1:1.2〜3にしているのは、煙突
本来の機能である空気吸引力を確保しつつ、煙突内壁の
冷却を必要十分に行えるからである。短直上部1aは天蓋
11面から約300mmとってある。しかし例えば100mmと短く
しても問題なく、かえって適度に吸引力を落して木酢回
収量を増量させることになる。逆に短直上部1aを長くし
過ぎると吸引力が強くなり過ぎて木酢製造量が極端に少
なくなってしまう。短水平部1bは約100mmとっている。
長くし過ぎると空気吸引力を極端に弱めてしまい、反面
短くし過ぎたのでは吸引力弱化の効果を十分発揮できな
い。煙突1の上記各部は、バラバラのものを組合わせ接
続して構成しても、あるいは一部または全部を一体に構
成してもよい。
なお本実施例では上記液受部1fとしてロート形の底蓋6
が垂下部1e下端に嵌合され、この底蓋6の中心部に滴下
口7が突設され、この滴下口7の下側にバケツが吊され
ている。この滴下口7の口径は、風の吹き込み等を防止
するために10mm2程度の小孔に形成される。このほか液
受部1fは、垂下部1e下端に缶体等の容器を直接接続させ
たものにして、これに木酢の液を受け溜めるようにして
もよい。
が垂下部1e下端に嵌合され、この底蓋6の中心部に滴下
口7が突設され、この滴下口7の下側にバケツが吊され
ている。この滴下口7の口径は、風の吹き込み等を防止
するために10mm2程度の小孔に形成される。このほか液
受部1fは、垂下部1e下端に缶体等の容器を直接接続させ
たものにして、これに木酢の液を受け溜めるようにして
もよい。
第2図は本発明に係る燻炭・木酢の製造装置の別の実施
例を示す縦断面図であるが、燻燃窯10は第6図に示した
従来例と大略同一の構造であるが、ただ煙出口12の穿設
箇所が窯の側壁上部に横に設けられている。本例では第
1図の実施例のような短直上部1aがなく、煙出口12に直
接T字部1cが接続されている。即ち、T字部1cはT字状
に分岐する部位を上下方向にして煙出口12周縁の立壁13
に嵌合して燻燃窯10の側壁外域に横に突設され、T字部
1cの本体部位を短水平部1bとしている。このT字部1cの
上下方向に分岐した部位の上端に長立上部1dが接続さ
れ、同部位の下端に垂下部1eが接続されている。そして
該垂下部の下端に木酢を受ける液受部1fが設けられる。
例を示す縦断面図であるが、燻燃窯10は第6図に示した
従来例と大略同一の構造であるが、ただ煙出口12の穿設
箇所が窯の側壁上部に横に設けられている。本例では第
1図の実施例のような短直上部1aがなく、煙出口12に直
接T字部1cが接続されている。即ち、T字部1cはT字状
に分岐する部位を上下方向にして煙出口12周縁の立壁13
に嵌合して燻燃窯10の側壁外域に横に突設され、T字部
1cの本体部位を短水平部1bとしている。このT字部1cの
上下方向に分岐した部位の上端に長立上部1dが接続さ
れ、同部位の下端に垂下部1eが接続されている。そして
該垂下部の下端に木酢を受ける液受部1fが設けられる。
第1図および第2図に示したいずれの実施例において
も、長立上部1dの上端には風の吹き込みを防止するた
め、吹込防止手段9を設けることが好ましい。具体的に
は図示のような縦断面形状H字の煙突が最適である。こ
のほか陣傘様の傘を取り付けたものでもよい。この吹込
防止手段9は、前述の吸引力の持続性、安定性を増進す
る機能と共に、煙突内壁を冷却する機能も有する。
も、長立上部1dの上端には風の吹き込みを防止するた
め、吹込防止手段9を設けることが好ましい。具体的に
は図示のような縦断面形状H字の煙突が最適である。こ
のほか陣傘様の傘を取り付けたものでもよい。この吹込
防止手段9は、前述の吸引力の持続性、安定性を増進す
る機能と共に、煙突内壁を冷却する機能も有する。
次に第1図の20は冷却孔を示す。冷却孔20は煙突1の長
立上部1dの軸方向略中央部に1ないし数箇所に小孔を開
口したもので、本実施例の煙突の長立上部1dは、内径12
0mm、長さ1800mmであるが、この煙突に穿設される冷却
孔20は20×30mm(開口面積600mm2)の長方形であって、
長立上部1dの上端から900mm下がった箇所に周囲4箇所
穿設されている。
立上部1dの軸方向略中央部に1ないし数箇所に小孔を開
口したもので、本実施例の煙突の長立上部1dは、内径12
0mm、長さ1800mmであるが、この煙突に穿設される冷却
孔20は20×30mm(開口面積600mm2)の長方形であって、
長立上部1dの上端から900mm下がった箇所に周囲4箇所
穿設されている。
次に第3図は煙突1が傾斜自在な本発明の燻炭・木酢製
造装置を示す正面図、第4図は煙突を傾斜可能な構造に
した一実施例を示す斜視図である。第4図において、T
字部1cは短水平部1bに回転自在に接続され、長立上部1d
は、このT字部1c上端に固定接続されており、T字部1c
または長立上部1dを短水平部1bに対し回転させれば、煙
突の主要部である長立上部1dを自由に傾斜させることが
できる。このほか第2図に示した実施例のT字部1cを立
壁13に回転させるようにしてもよい。
造装置を示す正面図、第4図は煙突を傾斜可能な構造に
した一実施例を示す斜視図である。第4図において、T
字部1cは短水平部1bに回転自在に接続され、長立上部1d
は、このT字部1c上端に固定接続されており、T字部1c
または長立上部1dを短水平部1bに対し回転させれば、煙
突の主要部である長立上部1dを自由に傾斜させることが
できる。このほか第2図に示した実施例のT字部1cを立
壁13に回転させるようにしてもよい。
第3図において、煙突1ないしは長立上部1dの傾斜角度
は、垂直位置から75度(水平面に対し15度)まで傾斜角
度自在にされる。風のない日は着火前の最初から45度な
いし70度程度傾斜させておいて着火し、燻燃させること
が可能だが、風のある日は着火時は垂直位置もしくはこ
れに近い小さな傾斜角度に保持し、着火後燻燃移行して
後10分程度経過後に大きく(例、70度)傾斜させる。こ
の傾斜した煙突をその位置で保持するため支柱30が煙突
の適宜箇所を支持している。支柱30の長さ(高さ)はそ
れ自体が伸縮可能に構成されるか、あるいは長さは伸縮
しない固定長さのものにしておいてもよい。後者の場
合、煙突に対する支柱30の支持箇所を着火直後の煙突根
元部から燻燃移行後の煙突上端部近傍に移動させれば、
小幅ながら煙突の傾斜角度は調節自在である。
は、垂直位置から75度(水平面に対し15度)まで傾斜角
度自在にされる。風のない日は着火前の最初から45度な
いし70度程度傾斜させておいて着火し、燻燃させること
が可能だが、風のある日は着火時は垂直位置もしくはこ
れに近い小さな傾斜角度に保持し、着火後燻燃移行して
後10分程度経過後に大きく(例、70度)傾斜させる。こ
の傾斜した煙突をその位置で保持するため支柱30が煙突
の適宜箇所を支持している。支柱30の長さ(高さ)はそ
れ自体が伸縮可能に構成されるか、あるいは長さは伸縮
しない固定長さのものにしておいてもよい。後者の場
合、煙突に対する支柱30の支持箇所を着火直後の煙突根
元部から燻燃移行後の煙突上端部近傍に移動させれば、
小幅ながら煙突の傾斜角度は調節自在である。
次に、本発明に係る燻炭・木酢の製造方法について説明
する。まづ、燻燃材Mの原料調整について述べるが、燻
燃材Mは籾殻(特に、含水率15%程度である出来秋籾殻
が好適)、切り藁(燃焼空気の流通性確保のため30mm以
下に切断したもの)の一方単独または双方を混合し、ま
たはこれ等の一方または双方とおが屑及び/又は落葉を
混合して調整し、その総含水率は全燻燃材Mに対して10
%〜35重量%にする。ここにおが屑とは、電気鋸粉、か
んな屑、チップ等の小木片等を言う。また落葉とは、一
般に紅葉して乾燥したものを言う。籾殻及び/又は切り
藁を他物と混合する場合、例えば籾殻が出来秋籾殻であ
れば、出来秋籾殻は一様に含水率約15%と乾燥している
から、他物の含水率が高くても、各々の配分量を調節す
ることで総含水率を上限35%程度にまで抑えることが可
能である。ところでこの場合、籾殻または切り藁を増量
することは差し支えないが、逆におが屑及び/又は落葉
を対籾殻・切り藁比約50%以上に配分することは避ける
必要がある。これは燻燃材Mの各種形状に起因する理由
であって、籾殻や切り藁は自らの内に空気を保有してい
るので、集積された燻燃材Mの全体にこうした空気保有
体を出来るだけ均一に混在させて、燻燃材M自体の帯有
する空気で燻燃を補助させるためである。燻燃材Mの含
水率を10%〜35%(最適は20〜25%)にするのは、10%
以下では木酢の回収が少なく本発明の目的達成が極めて
不十分であり、35%以上のときは燻燃中断のおそれがあ
るからである。
する。まづ、燻燃材Mの原料調整について述べるが、燻
燃材Mは籾殻(特に、含水率15%程度である出来秋籾殻
が好適)、切り藁(燃焼空気の流通性確保のため30mm以
下に切断したもの)の一方単独または双方を混合し、ま
たはこれ等の一方または双方とおが屑及び/又は落葉を
混合して調整し、その総含水率は全燻燃材Mに対して10
%〜35重量%にする。ここにおが屑とは、電気鋸粉、か
んな屑、チップ等の小木片等を言う。また落葉とは、一
般に紅葉して乾燥したものを言う。籾殻及び/又は切り
藁を他物と混合する場合、例えば籾殻が出来秋籾殻であ
れば、出来秋籾殻は一様に含水率約15%と乾燥している
から、他物の含水率が高くても、各々の配分量を調節す
ることで総含水率を上限35%程度にまで抑えることが可
能である。ところでこの場合、籾殻または切り藁を増量
することは差し支えないが、逆におが屑及び/又は落葉
を対籾殻・切り藁比約50%以上に配分することは避ける
必要がある。これは燻燃材Mの各種形状に起因する理由
であって、籾殻や切り藁は自らの内に空気を保有してい
るので、集積された燻燃材Mの全体にこうした空気保有
体を出来るだけ均一に混在させて、燻燃材M自体の帯有
する空気で燻燃を補助させるためである。燻燃材Mの含
水率を10%〜35%(最適は20〜25%)にするのは、10%
以下では木酢の回収が少なく本発明の目的達成が極めて
不十分であり、35%以上のときは燻燃中断のおそれがあ
るからである。
次に第5図は本発明による燻炭および木酢の製造方法を
示すフローチャートである。以下第5図および第1図を
参照しながら燻炭・木酢製造方法についてさらに説明す
る。第1図において、前記の燻燃材Mを籾殻等成分を均
等に行き渡るように燻燃窯10に投入し、上から押し込む
ように詰めて窯容量の約90%量集積する。このとき水分
ムラや成分ムラが大きく存在すると燻燃時間が長引いた
り燻燃ムラが生ずるから、十分均等に配分しなければな
らない。この詰め込んだ燻燃材Mの最上層面に灯油等の
燃焼補助材を散布、天蓋11を閉め、この天蓋11に開口さ
れた煙出口12の周縁に立設された立壁13を介して天蓋11
に煙突1を取り付ける。次に点火口14から種火を投下
し、燻燃材Mの最上層面全体への着火を確認してから点
火口14をキャップ15で閉鎖する。すると初めは天蓋11と
燻燃材Mの最上層との間に介在する酸素を消費して最上
層面が燃焼するが、この局域の酸素を消耗してしまうと
火炎は消えて燃焼から燻燃へと移行する。この間5〜10
分程で、初めは煙突1から黒い煙が勢いよく出ているが
5〜10分経過後煙は白くなることで燻燃に移ったことが
分る。これで完全着火および燻燃開始の双方が確認され
る。天蓋11と最上層面間の酸素が消耗されると、燻燃は
酸素を求めて上層から下層へ向かう。一方、燻燃で熱せ
られた燻燃材M中の水分は燻煙と混合して上昇し煙突を
経過するが、上述の通り煙突は冷却されているので、燻
煙は冷却されて煙突内壁に結露し木酢となり滴下する。
そして燻燃が最下層に到達した時、空気取入口を遮断し
て放置する(約8時間)ことにより、燻燃窯を消壺様と
することができ、燻燃材Mを燻炭にすることができる。
空気遮断後何日もそのまま放置しておいても灰化するお
それはない。しかし空気遮断を怠ると灰化させてしま
う。この空気遮断時期を決定する方法としては、窯本体
1が鉄板材で形成されている場合その底部が約140℃に
加熱されたことで判断することが可能である。なお、空
気遮断後放置せず即座に燻燃中の燻燃材Mを燻燃窯から
取り出し、約200〜300mmの厚みに広げて如雨露で水をか
けながら切り返し消火するなどして燻炭を得ることも可
能である。これは続けて燻燃窯を使用したい場合、ある
いは木酢取得の方を重視する場合に行われる。上述のよ
うにして得られた木酢(即ち粗木酢液)は、必要に応じ
木酢、タール等に分離抽出される。
示すフローチャートである。以下第5図および第1図を
参照しながら燻炭・木酢製造方法についてさらに説明す
る。第1図において、前記の燻燃材Mを籾殻等成分を均
等に行き渡るように燻燃窯10に投入し、上から押し込む
ように詰めて窯容量の約90%量集積する。このとき水分
ムラや成分ムラが大きく存在すると燻燃時間が長引いた
り燻燃ムラが生ずるから、十分均等に配分しなければな
らない。この詰め込んだ燻燃材Mの最上層面に灯油等の
燃焼補助材を散布、天蓋11を閉め、この天蓋11に開口さ
れた煙出口12の周縁に立設された立壁13を介して天蓋11
に煙突1を取り付ける。次に点火口14から種火を投下
し、燻燃材Mの最上層面全体への着火を確認してから点
火口14をキャップ15で閉鎖する。すると初めは天蓋11と
燻燃材Mの最上層との間に介在する酸素を消費して最上
層面が燃焼するが、この局域の酸素を消耗してしまうと
火炎は消えて燃焼から燻燃へと移行する。この間5〜10
分程で、初めは煙突1から黒い煙が勢いよく出ているが
5〜10分経過後煙は白くなることで燻燃に移ったことが
分る。これで完全着火および燻燃開始の双方が確認され
る。天蓋11と最上層面間の酸素が消耗されると、燻燃は
酸素を求めて上層から下層へ向かう。一方、燻燃で熱せ
られた燻燃材M中の水分は燻煙と混合して上昇し煙突を
経過するが、上述の通り煙突は冷却されているので、燻
煙は冷却されて煙突内壁に結露し木酢となり滴下する。
そして燻燃が最下層に到達した時、空気取入口を遮断し
て放置する(約8時間)ことにより、燻燃窯を消壺様と
することができ、燻燃材Mを燻炭にすることができる。
空気遮断後何日もそのまま放置しておいても灰化するお
それはない。しかし空気遮断を怠ると灰化させてしま
う。この空気遮断時期を決定する方法としては、窯本体
1が鉄板材で形成されている場合その底部が約140℃に
加熱されたことで判断することが可能である。なお、空
気遮断後放置せず即座に燻燃中の燻燃材Mを燻燃窯から
取り出し、約200〜300mmの厚みに広げて如雨露で水をか
けながら切り返し消火するなどして燻炭を得ることも可
能である。これは続けて燻燃窯を使用したい場合、ある
いは木酢取得の方を重視する場合に行われる。上述のよ
うにして得られた木酢(即ち粗木酢液)は、必要に応じ
木酢、タール等に分離抽出される。
次に別の燻炭・木酢の製造方法につき、第3図を参照し
て説明する。まず、点火作業は上述の直立煙突装置によ
る場合と同様である。即ち、燻燃材Mを燻燃窯10の窯容
量の約90%量集積し、灯油等の燃焼補助材を燻燃材の最
上層面に散布、天蓋11を閉め、天蓋11に開口された煙出
口12の立壁13に煙突1をほぼ垂直に取り付ける。風のな
い日なら点火時点の最初から煙突1を傾斜させておいて
も差し支えないが、風の日には煙突1はほぼ垂直に立て
た状態で点火する。次に点火口14から種火を投下し、燻
燃材Mの最上層面全体への着火を確認してから点火口14
をキャップ15で閉鎖する。すると初めは天蓋11と燻燃材
Mの最上層との間に介在する酸素を消費して最上層面が
燃焼するが、この局域の酸素を消耗してしまうと火炎は
消え燃焼から燻燃へと移行する。こうして燻燃が開始さ
れるまでの時間は着火後5〜10分で、初めは煙突1から
黒い煙が勢いよく出るが5〜10分経過後煙は白くなるこ
とで燻燃が開始されたことが分かる。天蓋11と燻燃材M
最上層面間の酸素が消耗されると、燻燃は酸素を求めて
上層から下層へ向かう。やや待って煙突1を垂直位置か
ら45度以上傾斜させ、排煙継続を確認しつつさらに傾斜
させて最終滴に70度程度まで下げた所で支柱30を支っ
て、この作業場を離れることができる。燻燃で熱せられ
た燻燃材M中の水分は燻煙と混合して上昇し煙突を通過
するが、上述の通り煙突は冷却されているので燻煙は煙
突内壁に結露し木酢となり滴下する。燻燃が最下層に到
達する前に作業場に戻って、その到達直後に空気取入口
を遮断する。なお窯本体10が鉄板材で形成されている場
合、燻燃箇所の外周温度は140℃前後に加熱されている
から、窯内のどの層辺りに燻燃中であるか触手によって
知ることができる。したがって空気遮断時期を決定する
方法としては、窯本体1が鉄板材で形成されている場合
その底部が140℃程度に加熱されたことで判断すること
が可能である。こうして最小限5時間程度(通常8時間
程度)放置し燻燃窯を消壺様とすることにより、燻燃材
Mを燻炭にすることができる。
て説明する。まず、点火作業は上述の直立煙突装置によ
る場合と同様である。即ち、燻燃材Mを燻燃窯10の窯容
量の約90%量集積し、灯油等の燃焼補助材を燻燃材の最
上層面に散布、天蓋11を閉め、天蓋11に開口された煙出
口12の立壁13に煙突1をほぼ垂直に取り付ける。風のな
い日なら点火時点の最初から煙突1を傾斜させておいて
も差し支えないが、風の日には煙突1はほぼ垂直に立て
た状態で点火する。次に点火口14から種火を投下し、燻
燃材Mの最上層面全体への着火を確認してから点火口14
をキャップ15で閉鎖する。すると初めは天蓋11と燻燃材
Mの最上層との間に介在する酸素を消費して最上層面が
燃焼するが、この局域の酸素を消耗してしまうと火炎は
消え燃焼から燻燃へと移行する。こうして燻燃が開始さ
れるまでの時間は着火後5〜10分で、初めは煙突1から
黒い煙が勢いよく出るが5〜10分経過後煙は白くなるこ
とで燻燃が開始されたことが分かる。天蓋11と燻燃材M
最上層面間の酸素が消耗されると、燻燃は酸素を求めて
上層から下層へ向かう。やや待って煙突1を垂直位置か
ら45度以上傾斜させ、排煙継続を確認しつつさらに傾斜
させて最終滴に70度程度まで下げた所で支柱30を支っ
て、この作業場を離れることができる。燻燃で熱せられ
た燻燃材M中の水分は燻煙と混合して上昇し煙突を通過
するが、上述の通り煙突は冷却されているので燻煙は煙
突内壁に結露し木酢となり滴下する。燻燃が最下層に到
達する前に作業場に戻って、その到達直後に空気取入口
を遮断する。なお窯本体10が鉄板材で形成されている場
合、燻燃箇所の外周温度は140℃前後に加熱されている
から、窯内のどの層辺りに燻燃中であるか触手によって
知ることができる。したがって空気遮断時期を決定する
方法としては、窯本体1が鉄板材で形成されている場合
その底部が140℃程度に加熱されたことで判断すること
が可能である。こうして最小限5時間程度(通常8時間
程度)放置し燻燃窯を消壺様とすることにより、燻燃材
Mを燻炭にすることができる。
[実験] 以下、本発明に係る装置により燻炭および木酢を製造し
た実験結果を表に示す。
た実験結果を表に示す。
第1表は下記装置での実験結果である。
燻燃窯:窯容量200l、 形状 円筒体(ドラム缶) 高さ 890mm 内径 570mm 煙突: 短直上部 100mm 短水平部 220mm 長立上部 1800mm 使用材料:含水率16%の籾殻180l 第2表は下記装置での実験結果である。
燻燃窯:窯容量500l、 形状 円筒体(大型ドラム缶) 高さ 1170mm 内径 790mm 煙突: 短直上部 100mm 短水平部 220mm 長立上部 2700mm 使用材料:含水率16%の籾殻430l [発明の効果] 本発明にかかる燻炭・木酢の製造装置は、火炎を伴う燃
焼ではなく低温の燻燃を確実に継続でき、かつ、木酢製
造もできる。吸引力を抑制し、かつ、吸引力の持続性お
よび安定性を高めている。また、煙突の長立上部の内径
対長さ比を最小限1:12、かつ、煙突長さ対燻燃窯高さ比
を最小限1:1.2にして吸引力を必要分確保し、かつ空気
の煙突上端からの逆流入を防止している。反面、煙突の
長立上部の内径対長さ比を最大限1:22.5、かつ、煙突長
さ対燻燃窯高さ比を1:3にしたので、燻燃継続すること
が可能で、かつ、煙突の吸引力を強化し過ぎて火炎を伴
う燃焼に至らせることもない。また、煙突を過熱して木
酢製造を不能にするおそれもない。このほか煙突を相対
的に短くしているので、装置の簡便性および安定性を確
保できる。即ち、煙突による窯本体の転倒を心配しなく
ともよく、また、装置の移動、操作等に於いて簡便であ
る。煙突の形状上述の通りなので、長立上部に連続する
下方の垂下部に木酢が結露滴下する液を収集する液受部
を設けることができる。
焼ではなく低温の燻燃を確実に継続でき、かつ、木酢製
造もできる。吸引力を抑制し、かつ、吸引力の持続性お
よび安定性を高めている。また、煙突の長立上部の内径
対長さ比を最小限1:12、かつ、煙突長さ対燻燃窯高さ比
を最小限1:1.2にして吸引力を必要分確保し、かつ空気
の煙突上端からの逆流入を防止している。反面、煙突の
長立上部の内径対長さ比を最大限1:22.5、かつ、煙突長
さ対燻燃窯高さ比を1:3にしたので、燻燃継続すること
が可能で、かつ、煙突の吸引力を強化し過ぎて火炎を伴
う燃焼に至らせることもない。また、煙突を過熱して木
酢製造を不能にするおそれもない。このほか煙突を相対
的に短くしているので、装置の簡便性および安定性を確
保できる。即ち、煙突による窯本体の転倒を心配しなく
ともよく、また、装置の移動、操作等に於いて簡便であ
る。煙突の形状上述の通りなので、長立上部に連続する
下方の垂下部に木酢が結露滴下する液を収集する液受部
を設けることができる。
以上の煙突長さに対する配慮に加えて吹込防止手段とし
て縦断面形状H字の煙突を上端に接続すれば効果顕著
で、強風の日でも逆流の心配が皆無である。さらに、吹
込防止手段には吸引力を弱める作用もあるため、煙突壁
面を冷却する効果も有する。
て縦断面形状H字の煙突を上端に接続すれば効果顕著
で、強風の日でも逆流の心配が皆無である。さらに、吹
込防止手段には吸引力を弱める作用もあるため、煙突壁
面を冷却する効果も有する。
さらに冷却孔を煙突の長立上部の軸方向略中央部に設け
れば、より一層煙突冷却を顕著に促進することができ、
かつ、煙突の機能を損なうこともない。したがって問題
なく木酢の製造量を効果的に高めることができる。
れば、より一層煙突冷却を顕著に促進することができ、
かつ、煙突の機能を損なうこともない。したがって問題
なく木酢の製造量を効果的に高めることができる。
煙突(長立上部)の傾斜角度を例えば垂直位置から70度
(水平面から20度)傾斜させた場合、煙突冷却効率が極
めて高く、木酢の回収率を著しく向上させることができ
る。これは煙突を傾斜させることによって空気吸引力を
弱め空気通過速度を遅くするから、窯内の燻燃ひいては
熱源を弱め、したがって煙突内温度を低下させ内壁に結
露する木酢を直立の煙突に比し乾燥させることが少ない
からである。
(水平面から20度)傾斜させた場合、煙突冷却効率が極
めて高く、木酢の回収率を著しく向上させることができ
る。これは煙突を傾斜させることによって空気吸引力を
弱め空気通過速度を遅くするから、窯内の燻燃ひいては
熱源を弱め、したがって煙突内温度を低下させ内壁に結
露する木酢を直立の煙突に比し乾燥させることが少ない
からである。
本発明の燻炭・木酢の製造方法は、燻燃材の種類、含水
率を選択し、これによって含水率の比較的高い燻燃材で
あっても燻燃継続を確保し、同時に含水率の比較的高い
燻燃材を使用することによって、かつ煙突構造を上述の
通り工夫し煙突を冷却させる手段を介在させることで、
大量の木酢を燻炭と並行して製造することを可能にす
る。
率を選択し、これによって含水率の比較的高い燻燃材で
あっても燻燃継続を確保し、同時に含水率の比較的高い
燻燃材を使用することによって、かつ煙突構造を上述の
通り工夫し煙突を冷却させる手段を介在させることで、
大量の木酢を燻炭と並行して製造することを可能にす
る。
煙突構造を傾斜可能に直立させたので、大きな空気吸引
力が要求される着火直後から燻燃移行までの僅かな時間
は直立状態で燻燃開始を確保でき、しかる後は気候条
件、燻燃材の含水率、作業時間、木酢の所望製造量等、
諸々の条件に合わせて煙突の傾斜角度を調節し、特に付
き添う必要もなく木酢を燻炭と並行して製造することを
可能にする。
力が要求される着火直後から燻燃移行までの僅かな時間
は直立状態で燻燃開始を確保でき、しかる後は気候条
件、燻燃材の含水率、作業時間、木酢の所望製造量等、
諸々の条件に合わせて煙突の傾斜角度を調節し、特に付
き添う必要もなく木酢を燻炭と並行して製造することを
可能にする。
第1図は本発明に係る燻炭・木酢の製造装置である直立
煙突装置の1実施例を示す縦断面図、第2図は別の実施
例を示す縦断面図、第3図は傾斜煙突装置の1実施例を
示す正面図、第4図は同傾斜煙自体の1具体例を示す斜
視図、第5図は燻炭・木酢の製造方法を示すフローチャ
ート、第6図は従来例を示す縦断面図である。 1……煙突 9……吹込防止手段 10……燻燃窯 20……冷却口 30……支柱
煙突装置の1実施例を示す縦断面図、第2図は別の実施
例を示す縦断面図、第3図は傾斜煙突装置の1実施例を
示す正面図、第4図は同傾斜煙自体の1具体例を示す斜
視図、第5図は燻炭・木酢の製造方法を示すフローチャ
ート、第6図は従来例を示す縦断面図である。 1……煙突 9……吹込防止手段 10……燻燃窯 20……冷却口 30……支柱
Claims (4)
- 【請求項1】燻燃窯と、煙突とから成る燻炭・木酢の製
造装置であって、燻燃窯は壁面で窯全体が外気から遮断
され底部に空気取入口を有し、煙突は、該燻燃窯の頂部
もしくは頂部近傍に接続される少なくともT字状に分岐
して接続され燻燃窯外域に突出するT字部と、該T字部
の上端に接続される長立上部と、同T字部の下端に接続
される垂下部と、該垂下部の下端に設けられる液受部と
を有し、上記長立上部が垂直位置に対し傾斜角度自在に
傾斜可能にしたことを特徴とする燻炭・木酢の製造装
置。 - 【請求項2】上記長立上部の長さを対内径比1:12〜22.
5、かつ、対燻燃窯高さ比1:1.2〜3倍とすることを特徴
とする請求項1に記載の燻炭・木酢の製造装置。 - 【請求項3】上記長立上部の軸方向略中央部に、少なく
とも1個の冷却孔を穿設したことを特徴とする請求項1
または2に記載の燻炭・木酢の製造装置。 - 【請求項4】燻燃窯内に燻燃材を積層させ、燻燃材の最
上層に着火し、最上層から最下層に向けて燻燃を継続さ
せ、燻燃が最下層に到達した直後に空気取入口を遮断
し、その状態で数時間放置するか又は放置せず遮断後直
ちに、燻燃材を取り出すことにより、燻炭を製造する方
法において、該燻燃材を実質的に籾殻、または切り藁、
または籾殻及び/又は切り藁とおが屑及び/又は落葉と
し、その総含水率を全燻燃材の10〜35重量%にし、着火
して燻燃移行した後、煙突を垂直位置から傾斜させ、か
つ、その傾斜角度を調節することにより燻煙を煙突内壁
で冷却し木酢を結露滴下させて液受部に木酢を収集する
ことで木酢も燻炭と同時に、しかも木酢量の増減調節自
在に製造することを特徴とする燻炭・木酢の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2057333A JPH0747737B2 (ja) | 1990-03-08 | 1990-03-08 | 燻炭・木酢の製造装置および方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2057333A JPH0747737B2 (ja) | 1990-03-08 | 1990-03-08 | 燻炭・木酢の製造装置および方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03258895A JPH03258895A (ja) | 1991-11-19 |
JPH0747737B2 true JPH0747737B2 (ja) | 1995-05-24 |
Family
ID=13052644
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2057333A Expired - Lifetime JPH0747737B2 (ja) | 1990-03-08 | 1990-03-08 | 燻炭・木酢の製造装置および方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0747737B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07103375B2 (ja) * | 1992-02-28 | 1995-11-08 | 有限会社伊勢工業所 | 籾酢液・籾炭製造装置 |
JP5354769B2 (ja) * | 2007-03-12 | 2013-11-27 | 岡山県 | 炭化炉 |
JP2010242040A (ja) * | 2009-04-10 | 2010-10-28 | Teruyuki Kai | 籾殻燻燃器と燻炭を着火源とする着火方法 |
JP5368264B2 (ja) * | 2009-10-13 | 2013-12-18 | 照幸 甲斐 | 改良された籾殻燻燃器 |
JP5934488B2 (ja) * | 2011-09-20 | 2016-06-15 | 松田 将英 | 木酢液の抽出方法と抽出装置 |
JP5583715B2 (ja) * | 2012-04-25 | 2014-09-03 | 香蘭産業株式会社 | 燻炭製造装置および燻炭製造方法 |
JP6060336B2 (ja) * | 2012-05-22 | 2017-01-18 | 香蘭産業株式会社 | 籾殻灰の製造方法 |
JP5671126B2 (ja) * | 2013-11-25 | 2015-02-18 | 照幸 甲斐 | 籾殻燻燃器の籾殻着火方法 |
JP6915803B2 (ja) * | 2017-06-15 | 2021-08-04 | 国立大学法人山形大学 | 燃焼資材の製造方法および製造装置 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5740284Y2 (ja) * | 1976-07-01 | 1982-09-04 | ||
JPS581780A (ja) * | 1981-06-26 | 1983-01-07 | Seiji Kibuse | モミガラ、オガクズ等細片状可燃物の燻炭製造装置 |
JPS5928541U (ja) * | 1982-08-19 | 1984-02-22 | 池田 和義 | 移動炭火炉 |
JPS63199149U (ja) * | 1987-06-06 | 1988-12-21 |
-
1990
- 1990-03-08 JP JP2057333A patent/JPH0747737B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03258895A (ja) | 1991-11-19 |
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