JPH0747686B2 - ポリカーボネートシートの製造法 - Google Patents

ポリカーボネートシートの製造法

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JPH0747686B2
JPH0747686B2 JP1045177A JP4517789A JPH0747686B2 JP H0747686 B2 JPH0747686 B2 JP H0747686B2 JP 1045177 A JP1045177 A JP 1045177A JP 4517789 A JP4517789 A JP 4517789A JP H0747686 B2 JPH0747686 B2 JP H0747686B2
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polycarbonate
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polycarbonate sheet
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正嘉 宮内
照雄 松岡
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Teijin Chemicals Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、ポリカーボネートシートの製造法、更に詳し
くは表面状態が極めて良好で透視歪みの小さいポリカー
ボネートシートの製造法に関する。
<従来技術> 従来より、ポリカーボネートシートは透明性、耐熱性、
機械的強度に優れているが故に、建築物、自動車、車両
等の窓材に使用されている。
ポリカーボネートシートは、一般にポリカーボネートの
溶融物を押出機でダイスから押出し、続いて複数個の鏡
面冷却ロールで挟持加圧した後引取ローラで引取ること
によって製造されている。このため得られるポリカーボ
ネートシートにはダイスでのダイラインが発生したり、
冷却ロールでのギアマーク、転写マーク、粘着マーク、
反り等が発生する。そして、このようなシートは透視歪
み、即ちシートを通して見える像の歪みが大きく、窓
材、特に自動車の窓材には走行時の安全面から使用でき
ない。
従来より、ポリカーボネートシートの表面状態を改善す
る方法として、シート製造時の冷却条件を調整する方
法、例えば表面温度が155〜190℃のロールで挟持加圧し
た後冷却させる方法(特公昭51−25450号公報)、挟持
ロールの一方を30〜90℃に、他方を100〜140℃に維持す
る方法(特開昭62−48523号公報)等が提案されてい
る。しかしながら、これらの方法では透視歪みを充分に
小さくすることはできない。
<発明の目的> 本発明の目的は、透視歪みが充分に小さく、窓材、特に
自動車の窓材に好適なポリカーボネートシートを提供す
るにある。
本発明者は、上記目的を達成せんとして鋭意検討を重ね
た結果、透視歪みを充分に小さく抑制するには、ポリカ
ーボネートシートの表面を高度に平滑にする必要がある
ことを知った。そして、シートの製造に使用する鏡面ロ
ールの表面が単分子膜程度の油性物質で均一に被覆され
ていること、更には鏡面ロールの表面に油性物質の単分
子膜を形成し、シートがロールから離れる際に単分子膜
がシートに付着してロールから離脱するのが好ましいこ
とを知った。
この知見に基いて、ポリカーボネートに使用されている
多くの離型剤及び滑剤について検討した。しかしなが
ら、練込み型の離型剤では、パラフィン類はロールをべ
とつかせてシートを曇らせる欠点があり、高級脂肪酸は
300℃以上の高温ではポリカーボネートを分解させる欠
点があり、高級アルコールでは離型効果が不充分であ
り、高級脂肪酸と高級アルコールのエステルではポリカ
ーボネートの分解抑制効果、離型効果のいずれも不充分
であり、高級脂肪酸アミドはポリカーボネートの分解を
もたらし、いずれも満足できるものでなかった。しかる
に、グリセリンモノステアレートのみがシート表面を充
分に平滑にし、透視歪みの小さいポリカーボネートシー
トの製造を可能にすることを知った。また、特開昭50−
40643号公報には、ミリスチン酸と炭素数16〜22の脂肪
酸を主成分とした混合脂肪酸の多価アルコールのモノエ
ステル又はジエステルを配合した防曇性熱可塑性樹脂組
成物が記載され、特開昭50−72935号公報には、水と反
応して水和物を形成し得る無機化合物及び界面活性剤
(グリセリルモノステアレートを含む)を配合した熱可
塑性樹脂組成物をシートになし、延伸した後水で処理す
る熱可塑性樹脂の難燃化方法が記載されており、先願で
ある特開平1−249856号公報には、ポリカーボネートに
炭素数10〜30の飽和脂肪酸と炭素数2〜30の一価アルコ
ール又は多価アルコールとのエステル、パラフィンワッ
クス及びリン化合物を配合したポリカーボネート組成物
が記載されている。しかるに、ミリスチン酸の多価アル
コールのモノエステル又はジエステル、無機化合物及び
パラフィンワックスを配合することなく、グリセリンモ
ノステアレートを0.01〜1.0重量部配合することによっ
て上記目的が達成されることを知り、本発明に到達し
た。
<発明の構成> 本発明は、ポリカーボネート100重量部に、ミリスチン
酸の多価アルコールのモノエステル又はジエステル、無
機化合物、パラフィンワックス及びトリスノニルフェニ
ルホスファイトを配合することなく、グリセリンモノス
テアレートを0.01〜1.0重量部配合した組成物をシート
状に溶融押出すことを特徴とするポリカーボネートシー
トの製造法である。
本発明で使用するポリカーボネートは、2価フェノール
とカーボネート前駆体とを溶液法又は溶融法で反応させ
て製造されるものである。2価フェノールの代表的な例
をあげると2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン[ビスフェノールA]、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等があげられる。
好ましい2価フェノールはビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)アルカン系、特にビスフェノールAを主原料とする
ものである。また、カーボネート前駆体としてはカルボ
ニルハライド、カルボニルエステル、ハロホルメート等
があげられ、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネ
ート、2価フェノールのジハロホルメート及びこれらの
混合物があげられる。ポリカーボネートを製造するに当
たり、上記2価フェノールを単独で又は2種以上を使用
することができる。ポリカーボネートの粘度平均分子量
は通常10,000〜100,000、好ましくは15,000〜45,000で
ある。かかるポリカーボネートを製造するに際し、分子
量調節剤、分岐剤、触媒等を必要に応じて使用すること
ができる。
本発明にあっては離型剤としてグリセリンモノステアレ
ートを使用する。その配合量は、ポリカーボネート樹脂
100重量部に対し0.01〜1.0重量部、好ましくは0.05〜0.
5重量部である。0.01重量部に達しないときはシートの
表面改善効果が得られず、1.0重量部を越えると鏡面ロ
ールの表面がべたつき、かえってシートの表面が悪化す
るようになる。
なお、グリセリンモノステアレートを配合した組成物に
は、必要に応じてトリスノニルフェニルホスファイト以
外の亜燐酸エステル、燐酸エステル、ホスホン酸エステ
ル等の熱安定剤(0.001〜0.1重量部)、ベンズトリアゾ
ール系、アセトフェノン系、サリチル酸エステル系等の
紫外線吸収剤(0.1〜0.7重量部)、テトラブロムビスフ
ェノールA、テトラブロムビスフェノールAの低分子量
ポリカーボネート、デカプロモジフェニルエーテル等の
難燃剤(3〜15重量部)、帯電防止剤、着色剤を配合し
てもよい。
本発明のポリカーボネートシートは、ポリカーボネート
の粉粒体又はペレットと所定量の本発明にあっては離型
剤としてグリセリンモノステアレートを使用する。その
配合量は、を、更に必要に応じて他の添加剤を、例えば
タンブラー、V型ブレンダー、スーパーミキサー等の任
意の混合手段により均一に混合し、得られた組成物をそ
のまま又は一旦ペレット化した後溶融押出成形すること
によって製造される。また、上記組成物は、ポリカーボ
ネートの溶液に本発明にあっては離型剤としてグリセリ
ンモノステアレートを使用する。その配合量は、等を添
加混合し、次いで溶媒を除去することによって調整して
もよい。更に、ポリカーボネートの粉粒体又はペレット
と所定量の本発明にあっては離型剤としてグリセリンモ
ノステアレートを使用する。その配合量は、等を連続的
に押出機に供給してもよい。溶融押出しに際し、特別な
条件を採用する必要はなく、ポリカーボネートシートを
製造する際の通常の条件が任意に採用される。
<発明の効果> 本発明の方法によって得られるポリカーボネートシート
は、その表面が高度に平滑で、外観も極めて良好であ
り、透視歪みが小さく自動車、車両、建築物等の窓ガラ
スや銘板等の用途に適している。
<実施例> 以下に実施例をあげて更に説明する。なお、実施例中の
部は重量部を意味する。また、シート及び鏡面ロールの
表面温度は非接触式赤外線放射温度計IT−1600(キーエ
ンス社製)により測定し、シートの特性の評価方法は以
下の通りである。
(i)表面粗さ Ra(μ) JIS−B−0601の方式で触針式表面粗さ計((株)東京
精密製)による測定値で示す。カットオフ0.8mm、測定
長さ4mmの値。
(ii)透視歪み 自動車用安全ガラス試験方法JIS−R−3212による。具
体的には、第1図に示す装置を用いる。図中1は投影
機、2はスクリーン、3はシート、A点〜B点の距離は
4±0.2m、B点〜C点の距離は4mである。予め投影機よ
りスクリーンに投影された明るい部分の円形を8mmΦに
調整した後シートを投影機の方向に35゜の角度に設置
し、試験領域Iでの変形量及び変形量が±2.3mmになる
角度を求めた。35゜の角度の変形量及び変形量が±2.3m
mになる角度が小さい程透視歪みは小さい。
(iii)外観 表面を目視で色相、焼け、反りの発生の有無を観察して
評価した。
実施例1〜3及び比較例1〜6 第2図で示す装置を設けた押出機によりシートを製造し
た。図中4は巾1200mmのTダイ、5はシート、6,7及び
8は直径300mmの鏡面ロール、9は引取ロールである。
ビスフェノールAとホスゲンから製造された粘度平均分
子量27,700ポリカーボネート粉体100部に、第1表記載
の化合物を表記載の量添加混合した後Tダイより吐出量
250kg/hrでシート状に押出し、鏡面ロールで挟持し、引
取って厚さ5mmのシートを得た。鏡面ロール6,7,8の温度
は夫々120,130,115℃、鏡面ロールの表面速度は0.5/m、
引取速度は0.55/mとした。得られたシートの特性値の測
定結果を第1表に示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は透視歪みの測定に使用する装置を示す図であ
り、第2図は本発明を実施するに適したシートの製造装
置の一例を示すモデル図である。 第1図中1は投影機、2はスクリーン、3はシートであ
り、第2図中4はTダイ、5はシート、6,7,及び8は鏡
面ロール、9は引取ロールである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリカーボネート100重量部に、ミリスチ
    ン酸の多価アルコールのモノエステル又はジエステル、
    無機化合物、パラフィンワックス及びトリスノニルフェ
    ニルホスファイトを配合することなく、グリセリンモノ
    ステアレートを0.01〜1.0重量部配合した組成物をシー
    ト状に溶融押出すことを特徴とするポリカーボネートシ
    ートの製造法。
JP1045177A 1989-02-28 1989-02-28 ポリカーボネートシートの製造法 Expired - Lifetime JPH0747686B2 (ja)

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