JPH0746916A

JPH0746916A - 田植機の予備苗収容構造

Info

Publication number: JPH0746916A
Application number: JP19437493A
Authority: JP
Inventors: Satoru Tani; 覚谷; Hiroshi Otsubo; 寛大坪
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1993-08-05
Filing date: 1993-08-05
Publication date: 1995-02-21

Abstract

(57)【要約】【目的】畦から走行機体への苗補給と、走行機体から
苗植付装置の苗載せ台への苗供給を容易にする予備苗収
容装置を備えるとともに、予備苗収容装置の設置スペー
スを最小に抑えることを目的とする。【構成】走行機体Ａに運転座席４の側方から後方にわ
たる一連の支持レール１１を設け、かつ、前記支持レー
ル１１に沿って走行移動可能な予備苗載台車１２を備え
てあることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、運転座席を設置した走
行機体の後部に苗植付装置を昇降操作自在に連結すると
ともに、前記走行機体に予備苗収容装置を備えた田植機
の予備苗収容構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】上記田植機の予備苗収容構造としては、
エンジンボンネットの左右両側に上下複数段の予備苗載
置棚を備えた予備苗載せ台から一枚づつ取り出した予備
苗を、機体前後方向に沿う縦送りのベルトコンベアで機
体後方に移送し、その後、運転座席と予備苗植付装置と
の間の走行機体に設けた横送りベルトコンベアにより、
各植付条毎に対応する苗供給位置に移送するよう構成し
ていた（例えば、特開平２−２４９４１５号公報参
照）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記田植機の
予備苗収容構造は、走行機体側部並びに後部に予備苗単
体での移送と載置を兼ねそろえるに必要な、駆動装置を
装備した大型のベルトコンベアを設置するので、走行機
体の後方下部での苗植付作業を目視するに邪魔になった
り、多段で積載した場合には後部ベルトコンベアと苗植
付装置の苗載せ台との干渉を防ぐため苗植付装置を通常
より後方で連結する等、結局、機体前部と側部、並びに
機体後部に固定の予備苗載せ台を設置するのと同じだけ
のスペースが必要であり、予備苗収容装置としては、大
型で複雑なものとなっていた。

【０００４】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、畦から走行機体への苗補給と走
行機体から苗植付装置の苗載せ台への苗供給を容易にし
ながらも、予備苗収容装置をコンパクトにするととも
に、構造の簡素化を図ることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本第１発明の特徴構成
は、前記走行機体に運転座席の側方から後方にわたる一
連の支持レールを設け、かつ、前記支持レールに沿って
走行移動可能な予備苗載台車を備えてある点にある。第
２発明の特徴構成は、上記第１発明において、前記支持
レールを、運転座席の側方、後方、並びに機体前方にわ
たるループ状に構成してある点にある。第３発明の特徴
構成は、上記第１発明において、前記支持レールに機体
外方に延びる分岐レールを連設し、その分岐部に、前記
支持レールと分岐レールとの間での予備苗載台車を移動
可能とする経路切換機構を設けてある点にある。第４発
明の特徴構成は、上記第１発明において、前記支持レー
ルの一部が走行機体外方へ振り出し揺動可能に構成して
ある点にある。

【０００６】

【作用】第１発明の特徴構成によれば、畦から走行機体
への苗補給時と苗植付作業時には、予備苗載台車を運転
座席の側方に待機し、かつ、走行機体から苗植付装置の
苗載せ台への苗補給供給時には、運転座席の後方に前記
予備苗載台車を支持レールに沿って走行移動する。第２
発明の特徴構成によれば、機体の前方を含めた任意の位
置で予備苗載台車を待機することができ、又、第３発明
の特徴構成によれば、機体外方に延びる分岐レール上で
予備苗載台車を待機することができる。更に、第４発明
の特徴構成によれば、機体外方に振り出した支持レール
上で予備苗載台車を待機することも可能にある。

【０００７】

【発明の効果】従って、第１発明によれば、走行機体か
ら苗植付装置の苗載せ台への苗供給時に、予備苗載台車
を運転座席後方へ走行移動すればよく、換言すれば、苗
植付装置が下降状態にあるときにのみ、予備苗載台車が
苗載せ台と運転座席の間を通過できるスペースを備えて
いればよいので、走行機体と苗植付装置の有効スペース
を最小に抑えることができるとともに、苗植付作業時に
は予備苗載台車を運転座席側方に待機してあるので機体
後方下部の視界を遮ることがほとんど無くなる。もっ
て、よりコンパクトで構造が簡単な予備苗収容装置を備
えた、田植機の予備苗収容構造が提供できるに至った。
第２発明によれば、畦から走行機体への苗補給が機体の
どの方向からでも可能となるとともに、より多くの予備
苗載台車を積載することができる。又、第３発明によれ
ば、機体外方に延びる分岐レール上に予備苗載台車が待
機してあるので畦からの苗補給が一段と容易となる。更
に、第４発明によれば、第３発明の効果に加えて構造が
簡単である。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１に示すように、操向用駆動輪１及び駆動後輪
２を有する走行機体Ａにエンジンボンネット３と運転座
席４を設け、前記走行機体Ａの後部に予備苗収容装置Ｂ
を備えるとともに、更に、その後方に苗載せ台５、苗植
付機構６、接地フロート７等から成る苗植付装置８が昇
降シリンダ９により昇降操作自在にリンク機構１０を介
して連結し、もって、乗用型の田植機が構成されてい
る。

【０００９】前記予備苗収容装置Ｂは、図１及び図２に
示すように、走行機体Ａの後部に運転座席４側方から後
方にわたる箇所で支持レール１１を敷設し、その支持レ
ール１１上を移動走行可能な予備苗載台車１２を２組配
置してある。前記予備苗載台車１２は、図１ないし図３
に示すように、苗すくい板１３に載置した予備苗Ｗを上
下２段に収容する載置棚１４を設けてある予備苗載枠１
５を縦軸心Ｙ回りに揺動可能に枢支連結してあり、更
に、その下部には前記支持レール１１に沿って案内移動
を可能とする案内輪１７と、その支持レール１１上を走
行移動するための走行車輪１６を備えた走行部１８を軸
心Ｘ回りに回動自在に設けてある。尚、１９は走行車輪
１６を制動するブレーキ装置であり、２０はブレーキ装
置１９を作動状態に位置保持可能な操作レバーである。

【００１０】図２に示すように、予備苗Ｗを満載した予
備苗載台車１２を運転座席４側方で走行不能状態で苗植
付作業を開始する。その後、苗植付装置８の苗載せ台５
に予備苗Ｗの供給が必要になれば、予備苗載台車１２の
ブレーキ装置１９を非作動状態にして運転座席４後方の
苗供給し易い位置に予備苗載台車１２を案内移動し、苗
載せ台５に予備苗Ｗを供給して苗植付作業を続行する。
そして、畦からの補給場所に到達したならば、支持レー
ル１１上の任意の位置で畦から予備苗Ｗを予備苗載台車
１２に補給して、その予備苗載台車１２を運転座席４側
方でブレーキ装置１９を作動して走行不能状態として作
業を再開する。又、苗植付作業中において邪魔にならな
ければ前記予備苗載台車１２を運転座席４後方で走行不
能状態にしておいてもよい。

【００１１】〔別実施例〕上記したような支持レール１
１に代えて、図４に示すように、支持レール１１を運転座席４の
側方、後方、並びに機体前方にわたるループ状にし、更
に、その支持レール１１の最前部における揺動レール１
１ａを縦軸心Ｚ１回りに降り出し揺動可能に構成する。図５に示すように、支持レール１１を運転座席４の
側方、後方、並びに機体前方にわたるループ状にし、更
に、その支持レール１１の外方に分岐レール１１ｂを連
設し、前記支持レール１１の一部に縦軸心Ｚ２回りに揺
動可能な切換レールＣ（経路切換機構に相当）を設けて
ある。つまり、一方の形態では支持レール１１をループ
状に構成するとともに、他方の形態では支持レール１１
と分岐レール１１ｂを連通状態に構成する。

【００１２】、の支持レール１１において、揺動レ
ール１１ａと分岐レール１１ｂの位置は不問であり、
又、図示はしないが、運転座席４への乗り降りを容易に
するために支持レール１１側方に開閉自在なゲートを設
けてもよいし、更にそのゲートを機体外方に降り出し揺
動して、畦から走行機体への苗補給を可能とする構成に
してもよい。

【００１３】上記実施例、並びに、別実施例との予
備苗載台車１２においては、走行駆動手段を備えていな
いが、電動モータを装備して自動走行可能に構成しても
よいし、予備苗載枠１５の連結数や配置数は不問であ
る。又、ブレーキ装置１９に代えて支持レール１１に出
退可能とする係止片を設けて走行不能状態にするよう構
成してもよい。

【００１４】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】乗用型田植機の全体側面図

【図２】予備苗収容装置の平面図

【図３】予備苗収容装置の縦断面図

【図４】予備苗収容装置の別実施例を示す平面図

【図５】予備苗収容装置の更に別の実施例を示す平面図

【符号の説明】

４運転座席Ａ走行機体８苗植付装置Ｂ予備苗収容装置１１支持レール１１ｂ分岐レール１２予備苗載台車Ｃ経路切換機構

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】運転座席（４）を設置した走行機体
（Ａ）の後部に苗植付装置（８）を昇降操作自在に連結
するとともに、前記走行機体（Ａ）に予備苗収容装置
（Ｂ）を備えた田植機の予備苗収容構造であって、前記走行機体（Ａ）に運転座席（４）の側方から後方に
わたる一連の支持レール（１１）を設け、かつ、前記支
持レール（１１）に沿って走行移動可能な予備苗載台車
（１２）を備えてある田植機の予備苗収容構造。
【請求項２】前記支持レール（１１）を、運転座席
（４）の側方、後方、並びに機体前方にわたるループ状
に構成してある請求項１記載の田植機の予備苗収容構
造。
【請求項３】前記支持レール（１１）に機体外方に延
びる分岐レール（１１ｂ）を連設し、その分岐部に、前
記支持レールと分岐レールとの間での予備苗載台車（１
２）を移動可能とする経路切換機構（Ｃ）を設けてある
請求項１、又は、請求項２のいずれかに記載の田植機の
予備苗収容構造。
【請求項４】前記支持レール（１１）の一部が走行機
体（Ａ）外方へ振り出し揺動可能に構成してある請求項
１、又は、請求項２のいずれかに記載の田植機の予備苗
収容構造。