JPH0746806A - 回転電機用回転子の製造方法 - Google Patents
回転電機用回転子の製造方法Info
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- JPH0746806A JPH0746806A JP5185787A JP18578793A JPH0746806A JP H0746806 A JPH0746806 A JP H0746806A JP 5185787 A JP5185787 A JP 5185787A JP 18578793 A JP18578793 A JP 18578793A JP H0746806 A JPH0746806 A JP H0746806A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 回転子鉄心に極めて多数のスロットを形成可
能とし、可変周波数電源を利用するような状況下におい
ても磁気騒音を効果的に低減できる回転子の製造方法を
提供すること。 【構成】 回転子1は、回転子鉄心3の周囲に、円筒状
の外皮部材4を嵌め込むと共に、両端に端絡環5、5を
固定した構造となっている。外皮部材4は、円筒状若し
くは円柱状の治具の外周面に、複数枚ずつの板状磁性体
6及び板状導電体7(板状磁性体7との区別を容易にす
るために斜線帯を施している)を当該治具の軸方向へ指
向させた状態で交互に配列することにより形成される。
能とし、可変周波数電源を利用するような状況下におい
ても磁気騒音を効果的に低減できる回転子の製造方法を
提供すること。 【構成】 回転子1は、回転子鉄心3の周囲に、円筒状
の外皮部材4を嵌め込むと共に、両端に端絡環5、5を
固定した構造となっている。外皮部材4は、円筒状若し
くは円柱状の治具の外周面に、複数枚ずつの板状磁性体
6及び板状導電体7(板状磁性体7との区別を容易にす
るために斜線帯を施している)を当該治具の軸方向へ指
向させた状態で交互に配列することにより形成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転子鉄心にかご形導
体を設けて成る回転電機用回転子の製造方法に関するも
のである。
体を設けて成る回転電機用回転子の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】例えば誘導電動機に用いられる鉄心は、
電磁鋼板をプレス打ち抜き加工して得た単位鋼板を多数
枚積層して構成することが一般的となっており、固定子
鉄心及び回転子鉄心の何れにもスロットが設けられる。
この場合、誘導電動機において最も広く使用されている
かご形回転子にあっては、回転子鉄心の外周部に多数の
スロットを備えた形状となっており、それらのスロット
内に導体を収納すると共に、各導体の両端を端絡環によ
り連結する構成となっている。
電磁鋼板をプレス打ち抜き加工して得た単位鋼板を多数
枚積層して構成することが一般的となっており、固定子
鉄心及び回転子鉄心の何れにもスロットが設けられる。
この場合、誘導電動機において最も広く使用されている
かご形回転子にあっては、回転子鉄心の外周部に多数の
スロットを備えた形状となっており、それらのスロット
内に導体を収納すると共に、各導体の両端を端絡環によ
り連結する構成となっている。
【0003】ところで、このような誘導電動機において
は、良く知られているように、スロットの存在に起因し
て高調波磁束が発生するという性質があるため、その高
調波磁束による電磁力が固定子及び回転子の相互間に作
用して磁気騒音の発生原因になるという欠点がある。
は、良く知られているように、スロットの存在に起因し
て高調波磁束が発生するという性質があるため、その高
調波磁束による電磁力が固定子及び回転子の相互間に作
用して磁気騒音の発生原因になるという欠点がある。
【0004】このような欠点を解消するための一般的な
手段としては、従来より、回転子鉄心のスロットにスキ
ューを施したり、或いは回転子鉄心の毎極毎相のスロッ
ト数が非整数となるように全スロット数を変更すること
が知られている。
手段としては、従来より、回転子鉄心のスロットにスキ
ューを施したり、或いは回転子鉄心の毎極毎相のスロッ
ト数が非整数となるように全スロット数を変更すること
が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年では、誘導電動機
の始動及び速度制御を円滑に行うために、その電源を可
変周波数電源であるインバータ装置から得ることが多く
なってきており、このような電源を利用する場合には、
上記のようなスキュー或いはスロット数の変更というよ
うな手段では前述の欠点を解消できなくなってきてい
る。
の始動及び速度制御を円滑に行うために、その電源を可
変周波数電源であるインバータ装置から得ることが多く
なってきており、このような電源を利用する場合には、
上記のようなスキュー或いはスロット数の変更というよ
うな手段では前述の欠点を解消できなくなってきてい
る。
【0006】具体的には、インバータ装置は一種のスイ
ッチング電源であるため、その出力電圧及び電流の波形
が非正弦波状になることが避けられず、誘導電動機の起
磁力中には、正弦波電源時よりさらに多くの高調波磁束
成分が含まれることになる。ところが、スキュー或いは
スロット数の変更という通常の手段では特定次数の高調
波磁束成分を低減できるだけであるため、その低減効果
が不十分であり、結果的に磁気騒音の低減が困難になる
という事情がある。
ッチング電源であるため、その出力電圧及び電流の波形
が非正弦波状になることが避けられず、誘導電動機の起
磁力中には、正弦波電源時よりさらに多くの高調波磁束
成分が含まれることになる。ところが、スキュー或いは
スロット数の変更という通常の手段では特定次数の高調
波磁束成分を低減できるだけであるため、その低減効果
が不十分であり、結果的に磁気騒音の低減が困難になる
という事情がある。
【0007】一方、可変周波数電源を利用するような状
況下において磁気騒音の低減を図るためには、回転子鉄
心に設けるスロット数を極端に多くすれば良いことが判
明している。しかしながら、このようにスロット数を極
端に多くするためには、各スロットを極めて小さな形状
とする必要があるのに対して、回転子鉄心は、電磁鋼板
をプレス打ち抜き加工して得た単位鋼板を積層して構成
されるものであるから、そのスロットを小形状化するの
に自ずと限度があり、実際には、回転子鉄心に設けるス
ロット数を極端に多くすることにより磁気騒音の低減を
図ることは実現困難であった。
況下において磁気騒音の低減を図るためには、回転子鉄
心に設けるスロット数を極端に多くすれば良いことが判
明している。しかしながら、このようにスロット数を極
端に多くするためには、各スロットを極めて小さな形状
とする必要があるのに対して、回転子鉄心は、電磁鋼板
をプレス打ち抜き加工して得た単位鋼板を積層して構成
されるものであるから、そのスロットを小形状化するの
に自ずと限度があり、実際には、回転子鉄心に設けるス
ロット数を極端に多くすることにより磁気騒音の低減を
図ることは実現困難であった。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、回転子鉄心に対して極めて多数のス
ロットを形成することが可能となって、可変周波数電源
を利用するような状況下においても磁気騒音を効果的に
低減できると共に、スロット数の設定及び変更を容易に
行い得るようになるなどの効果を奏する回転電機用回転
子の製造方法を提供することにある。
あり、その目的は、回転子鉄心に対して極めて多数のス
ロットを形成することが可能となって、可変周波数電源
を利用するような状況下においても磁気騒音を効果的に
低減できると共に、スロット数の設定及び変更を容易に
行い得るようになるなどの効果を奏する回転電機用回転
子の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、固定子内に回転自在に支持される回転子鉄
心を備えた回転電機用回転子の製造方法において、円筒
状若しくは円柱状の治具の外周面に複数枚ずつの板状磁
性体及び板状導電体を当該治具の軸方向へ指向させた状
態で交互に配列することにより全体として円筒状をなす
外皮部材を形成する第1の工程と、前記外皮部材の両端
部分に一対の端絡環を連結した後に当該外皮部材及び端
絡環の一体物を前記治具から分離する第2の工程と、前
記外皮部材及び端絡環の一体物を前記回転子鉄心の周囲
に嵌め込む第3の工程とを行う構成としたものである
(請求項1)。
するために、固定子内に回転自在に支持される回転子鉄
心を備えた回転電機用回転子の製造方法において、円筒
状若しくは円柱状の治具の外周面に複数枚ずつの板状磁
性体及び板状導電体を当該治具の軸方向へ指向させた状
態で交互に配列することにより全体として円筒状をなす
外皮部材を形成する第1の工程と、前記外皮部材の両端
部分に一対の端絡環を連結した後に当該外皮部材及び端
絡環の一体物を前記治具から分離する第2の工程と、前
記外皮部材及び端絡環の一体物を前記回転子鉄心の周囲
に嵌め込む第3の工程とを行う構成としたものである
(請求項1)。
【0010】この場合、所定枚数ずつの板状磁性体及び
板状導電体を予め組み合わせて一体化して成るユニット
部材を設け、前記第1の工程では複数組のユニット部材
を治具の外周面に配列することにより外皮部材を形成す
る構成とすることもできる(請求項2)。
板状導電体を予め組み合わせて一体化して成るユニット
部材を設け、前記第1の工程では複数組のユニット部材
を治具の外周面に配列することにより外皮部材を形成す
る構成とすることもできる(請求項2)。
【0011】さらに、回転子鉄心を備えた回転電機用回
転子を製造するに際して、前記回転子鉄心の外周面に軸
方向へ延びる複数本の溝部を互いに所定間隔を存した状
態で形成する工程と、所定枚数ずつの板状磁性体及び板
状導電体を予め組み合わせて一体化して成る複数組のユ
ニット部材を前記溝部内に収納する工程と、前記ユニッ
ト部材群の両端部分に一対の端絡環を連結する工程とを
行う構成とすることもできる(請求項3)。
転子を製造するに際して、前記回転子鉄心の外周面に軸
方向へ延びる複数本の溝部を互いに所定間隔を存した状
態で形成する工程と、所定枚数ずつの板状磁性体及び板
状導電体を予め組み合わせて一体化して成る複数組のユ
ニット部材を前記溝部内に収納する工程と、前記ユニッ
ト部材群の両端部分に一対の端絡環を連結する工程とを
行う構成とすることもできる(請求項3)。
【0012】この場合、溝部内に収納された状態の複数
組のユニット部材を補強部材により覆う工程を行う構成
としても良い(請求項4)。
組のユニット部材を補強部材により覆う工程を行う構成
としても良い(請求項4)。
【0013】また、回転子鉄心を備えた回転電機用回転
子を製造するに際して、前記回転子鉄心の外周寄り部位
に軸方向へ延びる複数本の貫通孔を当該回転子鉄心と同
心状の環状配置となるように形成する工程と、所定枚数
ずつの板状磁性体及び板状導電体を予め組み合わせて一
体化して成る複数組のユニット部材を前記貫通孔内に収
納する工程と、前記ユニット部材群の両端部分に一対の
端絡環を連結する工程とを行う構成とすることもできる
(請求項5)。
子を製造するに際して、前記回転子鉄心の外周寄り部位
に軸方向へ延びる複数本の貫通孔を当該回転子鉄心と同
心状の環状配置となるように形成する工程と、所定枚数
ずつの板状磁性体及び板状導電体を予め組み合わせて一
体化して成る複数組のユニット部材を前記貫通孔内に収
納する工程と、前記ユニット部材群の両端部分に一対の
端絡環を連結する工程とを行う構成とすることもできる
(請求項5)。
【0014】そして、上記請求項2、3、5に記載した
ような回転電機用回転子の製造方法においては、前記ユ
ニット部材を、これを構成する板状磁性体及び板状導電
体のうちの所定のものが軸方向へ突出した形状となるよ
うに設定しても良いものである(請求項6)。
ような回転電機用回転子の製造方法においては、前記ユ
ニット部材を、これを構成する板状磁性体及び板状導電
体のうちの所定のものが軸方向へ突出した形状となるよ
うに設定しても良いものである(請求項6)。
【0015】
【作用】請求項1記載の回転電機用回転子の製造方法に
よれば、第1〜第3の工程を経て完成された回転子は、
回転子鉄心の周囲に、複数枚の板状磁性体及び板状導電
体が当該回転子鉄心の軸方向へ指向した状態で交互に配
列された状態、つまり板状磁性体の各間にスロットが形
成され且つそのスロット内に導電体が収納された状態と
等価の状態になると共に、それら板状導電体群を含む外
皮部材の両端部分が一対の端絡環により連結された状態
となる。このため、スロット内に収納された状態の導電
体の両端を端絡環により連結した形態のかご形回転子が
構成されることになる。
よれば、第1〜第3の工程を経て完成された回転子は、
回転子鉄心の周囲に、複数枚の板状磁性体及び板状導電
体が当該回転子鉄心の軸方向へ指向した状態で交互に配
列された状態、つまり板状磁性体の各間にスロットが形
成され且つそのスロット内に導電体が収納された状態と
等価の状態になると共に、それら板状導電体群を含む外
皮部材の両端部分が一対の端絡環により連結された状態
となる。このため、スロット内に収納された状態の導電
体の両端を端絡環により連結した形態のかご形回転子が
構成されることになる。
【0016】この場合、板状磁性体及び板状導電体の各
厚み寸法並びにそれらの配列ピッチは、これらを大幅に
小さい状態に設定することが可能であるから、回転子鉄
心に対して極めて多数のスロットを形成することが可能
になるものである。しかも、板状磁性体の厚み寸法及び
その配列ピッチを変更するだけでスロット数の設定及び
変更を容易に行い得るようになる。
厚み寸法並びにそれらの配列ピッチは、これらを大幅に
小さい状態に設定することが可能であるから、回転子鉄
心に対して極めて多数のスロットを形成することが可能
になるものである。しかも、板状磁性体の厚み寸法及び
その配列ピッチを変更するだけでスロット数の設定及び
変更を容易に行い得るようになる。
【0017】請求項2記載の回転電機用回転子の製造方
法によれば、所定枚数ずつの板状磁性体及び板状導電体
を予め組み合わせて一体化して成るユニット部材を利用
する構成となっているから、それら板状磁性体及び板状
導電体を治具の外周面に配列するために必要な工程数が
減るようになり、組立作業性の向上を実現できる。
法によれば、所定枚数ずつの板状磁性体及び板状導電体
を予め組み合わせて一体化して成るユニット部材を利用
する構成となっているから、それら板状磁性体及び板状
導電体を治具の外周面に配列するために必要な工程数が
減るようになり、組立作業性の向上を実現できる。
【0018】請求項3記載の回転電機用回転子の製造方
法においても、各工程を経て完成された回転子は、回転
子鉄心の周囲に、複数枚の板状磁性体及び板状導電体が
当該回転子鉄心の軸方向へ指向した状態で交互に配列さ
れた状態になると共に、それら板状導電体群の両端部分
が一対の端絡環により連結された状態となる結果、スロ
ット内に収納された状態の導電体の両端を端絡環により
連結した形態のかご形回転子が構成されることになる。
特に、この場合には、前述同様のユニット部材を利用す
る構成となっていると共に、それらユニット部材の位置
決めを容易に行い得るようになるから、組立作業性の一
層の向上を期待できる。
法においても、各工程を経て完成された回転子は、回転
子鉄心の周囲に、複数枚の板状磁性体及び板状導電体が
当該回転子鉄心の軸方向へ指向した状態で交互に配列さ
れた状態になると共に、それら板状導電体群の両端部分
が一対の端絡環により連結された状態となる結果、スロ
ット内に収納された状態の導電体の両端を端絡環により
連結した形態のかご形回転子が構成されることになる。
特に、この場合には、前述同様のユニット部材を利用す
る構成となっていると共に、それらユニット部材の位置
決めを容易に行い得るようになるから、組立作業性の一
層の向上を期待できる。
【0019】請求項4記載の回転電機用回転子の製造方
法によれば、完成した回転子には、複数のユニット部材
を覆った状態の補強部材が設けられることになるから、
その回転子の回転に伴う遠心力によってユニット部材が
脱落する事態が確実に防止される。
法によれば、完成した回転子には、複数のユニット部材
を覆った状態の補強部材が設けられることになるから、
その回転子の回転に伴う遠心力によってユニット部材が
脱落する事態が確実に防止される。
【0020】請求項5記載の回転電機用回転子の製造方
法においては、各工程を経て完成された回転子は、回転
子鉄心の外周寄り部位に、複数枚の板状磁性体及び板状
導電体が当該回転子鉄心の軸方向へ指向した状態で交互
に配列された状態になると共に、それら板状導電体群の
両端部分が一対の端絡環により連結された状態となる結
果、スロット内に収納された状態の導電体の両端を端絡
環により連結した形態のかご形回転子が構成されること
になる。特に、この場合には、請求項4の場合と同様の
理由により組立作業性の向上を期待できるようになり、
また、複数枚ずつの板状磁性体及び板状導電体より成る
ユニット部材が、回転子鉄心中に埋設された状態となる
から、そのユニット部材が回転子の回転に伴う遠心力に
よって脱落する事態が確実に防止されるようになる。
法においては、各工程を経て完成された回転子は、回転
子鉄心の外周寄り部位に、複数枚の板状磁性体及び板状
導電体が当該回転子鉄心の軸方向へ指向した状態で交互
に配列された状態になると共に、それら板状導電体群の
両端部分が一対の端絡環により連結された状態となる結
果、スロット内に収納された状態の導電体の両端を端絡
環により連結した形態のかご形回転子が構成されること
になる。特に、この場合には、請求項4の場合と同様の
理由により組立作業性の向上を期待できるようになり、
また、複数枚ずつの板状磁性体及び板状導電体より成る
ユニット部材が、回転子鉄心中に埋設された状態となる
から、そのユニット部材が回転子の回転に伴う遠心力に
よって脱落する事態が確実に防止されるようになる。
【0021】請求項6に記載の回転電機用回転子の製造
方法によれば、完成した回転子における板状磁性体及び
板状導電体のうちの所定のものが軸方向へ突出した形状
となるから、その突出部分を放熱或いは端絡環の強固な
連結を行う用途などに利用できる利点がある。
方法によれば、完成した回転子における板状磁性体及び
板状導電体のうちの所定のものが軸方向へ突出した形状
となるから、その突出部分を放熱或いは端絡環の強固な
連結を行う用途などに利用できる利点がある。
【0022】
【実施例】以下、本発明の第1実施例について図1〜図
7を参照しながら説明する。図1及び図2において、回
転子1は、回転電機としての例えば誘導電動機のもの
で、回転子軸2を備えた回転子鉄心3の周囲に円筒状を
なす外皮部材4及び端絡環5、5の一体物を嵌め込んで
固定した構造となっている。
7を参照しながら説明する。図1及び図2において、回
転子1は、回転電機としての例えば誘導電動機のもの
で、回転子軸2を備えた回転子鉄心3の周囲に円筒状を
なす外皮部材4及び端絡環5、5の一体物を嵌め込んで
固定した構造となっている。
【0023】上記外皮部材4は、その軸方向へ指向され
た複数枚ずつの板状磁性体6及び板状導電体7(図1で
は、板状磁性体6及び板状導電体7の区別を容易にする
ために板状導電体7の表面に斜線帯を施した状態で示し
ている)を互いに隣接した状態で交互に配列した構成と
なっている。また、端絡環5、5、は、外皮部材4両端
の端面部分に突き合わせ状に連結されており、その連結
状態で板状導電体7に電気的に接続されることになる。
尚、上記回転子鉄心3は、環状に形成された所定枚数の
電磁鋼板を軸方向に積層して成るものである。
た複数枚ずつの板状磁性体6及び板状導電体7(図1で
は、板状磁性体6及び板状導電体7の区別を容易にする
ために板状導電体7の表面に斜線帯を施した状態で示し
ている)を互いに隣接した状態で交互に配列した構成と
なっている。また、端絡環5、5、は、外皮部材4両端
の端面部分に突き合わせ状に連結されており、その連結
状態で板状導電体7に電気的に接続されることになる。
尚、上記回転子鉄心3は、環状に形成された所定枚数の
電磁鋼板を軸方向に積層して成るものである。
【0024】ここで、上記板状磁性体6及び板状導電体
7は、実際には数百枚のオーダーで設けられるものであ
るが、これを図面上で表現することは困難であるため、
図1及び図2では、実際の状態より板状磁性体6及び板
状導電体7の数を減らした状態で示している。従って、
図1、図2及び他の図面で示される板状磁性体6及び板
状導電体7は、その厚み寸法(回転子1の周方向への寸
法)が実際の寸法より大きい状態で描かれている。
7は、実際には数百枚のオーダーで設けられるものであ
るが、これを図面上で表現することは困難であるため、
図1及び図2では、実際の状態より板状磁性体6及び板
状導電体7の数を減らした状態で示している。従って、
図1、図2及び他の図面で示される板状磁性体6及び板
状導電体7は、その厚み寸法(回転子1の周方向への寸
法)が実際の寸法より大きい状態で描かれている。
【0025】また、板状磁性体6及び板状導電体7は、
回転子軸2方向へ長尺な短冊状をなすもので、図2(或
いは後述する図3、図4)に示すように、回転子軸2と
直交する面の断面形状が当該回転子軸2側に向かうに従
って幅狭となる楔形状に形成されている。
回転子軸2方向へ長尺な短冊状をなすもので、図2(或
いは後述する図3、図4)に示すように、回転子軸2と
直交する面の断面形状が当該回転子軸2側に向かうに従
って幅狭となる楔形状に形成されている。
【0026】しかして、以下においては、上記のような
回転子1の製造方法について図3〜図7を参照しながら
説明する。第1の工程では、図3及び図4に示すよう
に、円柱状(円筒状でも可)の治具8の外周面に、所定
枚数ずつの板状磁性体6及び板状導電体7を当該治具8
の軸方向へ指向させた状態で交互に配列することによ
り、全体として円筒状をなす外皮部材4を形成する。
尚、この場合、治具8は、その両端部分が外皮部材4の
軸方向両側から突出した状態となる寸法に設定される。
回転子1の製造方法について図3〜図7を参照しながら
説明する。第1の工程では、図3及び図4に示すよう
に、円柱状(円筒状でも可)の治具8の外周面に、所定
枚数ずつの板状磁性体6及び板状導電体7を当該治具8
の軸方向へ指向させた状態で交互に配列することによ
り、全体として円筒状をなす外皮部材4を形成する。
尚、この場合、治具8は、その両端部分が外皮部材4の
軸方向両側から突出した状態となる寸法に設定される。
【0027】次いで、第2の工程においては、図4〜図
6に示すように、外皮部材4の両端部分に一対の端絡環
5、5を突き合わせ状に連結すると共に、それら外皮部
材4及び端絡環5の一体物を治具8から抜き外して分離
する。
6に示すように、外皮部材4の両端部分に一対の端絡環
5、5を突き合わせ状に連結すると共に、それら外皮部
材4及び端絡環5の一体物を治具8から抜き外して分離
する。
【0028】この後の第3の工程においては、図7に示
すように、外皮部材4及び端絡環5の一体物を回転子鉄
心3の周囲に嵌め込むと共に、その回転子鉄心3に回転
子軸2を挿入連結することにより回転子1を完成させ
る。
すように、外皮部材4及び端絡環5の一体物を回転子鉄
心3の周囲に嵌め込むと共に、その回転子鉄心3に回転
子軸2を挿入連結することにより回転子1を完成させ
る。
【0029】上記のような構成の本実施例によれば、以
下に述べるような作用・効果を奏し得るようになる。即
ち、本実施例により製造された回転子1にあっては、回
転子鉄心3の外周面に、その軸方向へ指向するように複
数枚の板状磁性体6及び板状導電体7が交互に配列され
た形態となっているから、それら板状磁性体6の各間に
スロットが形成され、且つそのスロット内に板状導電体
7が二次導体として収納された状態と等価の状態とな
る。また、上記のような板状導電体7の両端部分が一対
の端絡環5、5により連結される結果、回転子1は、ス
ロット内に収納された状態の導体群の両端を端絡環によ
り連結した形態のかご形回転子として構成されることに
なる。
下に述べるような作用・効果を奏し得るようになる。即
ち、本実施例により製造された回転子1にあっては、回
転子鉄心3の外周面に、その軸方向へ指向するように複
数枚の板状磁性体6及び板状導電体7が交互に配列され
た形態となっているから、それら板状磁性体6の各間に
スロットが形成され、且つそのスロット内に板状導電体
7が二次導体として収納された状態と等価の状態とな
る。また、上記のような板状導電体7の両端部分が一対
の端絡環5、5により連結される結果、回転子1は、ス
ロット内に収納された状態の導体群の両端を端絡環によ
り連結した形態のかご形回転子として構成されることに
なる。
【0030】この場合、板状磁性体6び板状導電体7の
各厚み寸法は極めて小さな値(例えば1mm程度以下)に
設定可能であると共に、それらの配列ピッチも大幅に小
さな値に設定することが可能であるから、電磁鋼板のプ
レス打ち抜き加工によってスロットを形成する従来構成
に比べて、回転子鉄心3に対して極めて多数のスロット
を形成することが可能になるものである。また、スロッ
ト数の設定及び変更を行うに当たっては、板状磁性体6
の厚み寸法(必要に応じて板状導電体7の厚み寸法)及
びその配列ピッチを変更するだけで済むものであり、そ
のスロット数の設定及び変更を容易に行い得るようにな
る。
各厚み寸法は極めて小さな値(例えば1mm程度以下)に
設定可能であると共に、それらの配列ピッチも大幅に小
さな値に設定することが可能であるから、電磁鋼板のプ
レス打ち抜き加工によってスロットを形成する従来構成
に比べて、回転子鉄心3に対して極めて多数のスロット
を形成することが可能になるものである。また、スロッ
ト数の設定及び変更を行うに当たっては、板状磁性体6
の厚み寸法(必要に応じて板状導電体7の厚み寸法)及
びその配列ピッチを変更するだけで済むものであり、そ
のスロット数の設定及び変更を容易に行い得るようにな
る。
【0031】一般的に、誘導電動機では、スロットの存
在に起因した高調波磁束を発生するものであるが、固定
子スロットによる高調波磁束の次数μ、並びに回転子ス
ロットによる高調波磁束の次数νは次式で得られる。 μ=(k1 ・z1 /P)+1 ν=(k2 ・z2 /P)+1 但し、Pは極対数、k1 、k2 は整数、z1 は固定子ス
ロット数、z2 は回転子スロット数である。
在に起因した高調波磁束を発生するものであるが、固定
子スロットによる高調波磁束の次数μ、並びに回転子ス
ロットによる高調波磁束の次数νは次式で得られる。 μ=(k1 ・z1 /P)+1 ν=(k2 ・z2 /P)+1 但し、Pは極対数、k1 、k2 は整数、z1 は固定子ス
ロット数、z2 は回転子スロット数である。
【0032】上記のような固定子及び回転子における高
調波磁束が相互干渉して、固定子鉄心、フレームを変形
させる力或いは回転子鉄心を振動させるさせる電磁力が
働き、これらが振動・騒音の発生源となる。特に、上記
のような電磁力は、鉄心をM角形に変形させる所謂多角
形力として作用するものであり、上記Mは次式で得られ
る。
調波磁束が相互干渉して、固定子鉄心、フレームを変形
させる力或いは回転子鉄心を振動させるさせる電磁力が
働き、これらが振動・騒音の発生源となる。特に、上記
のような電磁力は、鉄心をM角形に変形させる所謂多角
形力として作用するものであり、上記Mは次式で得られ
る。
【0033】 M=P・(μ±ν) =(k1 ・z1 +P)±(k2 ・z2 +P) この場合、通常では、高調波磁束が一番強くなるk1 =
k2 =1を考えれば十分であり、従って、M=z1 +z
2 +2P、または、M=z1 −z2 で得られることにな
る。このように得られるMが小さいときに前述のような
振動・騒音が発生しやすいものであり、z1 及びz2 が
近似しているときに大きな振動・騒音が発生することに
なる。これに対して、本実施例に構成のように、回転子
鉄心3に対して極めて多数のスロットを形成した場合に
は、z1 がz2 より大幅に大きい関係となるから、Mが
大となって振動・騒音が発生し難くなる。
k2 =1を考えれば十分であり、従って、M=z1 +z
2 +2P、または、M=z1 −z2 で得られることにな
る。このように得られるMが小さいときに前述のような
振動・騒音が発生しやすいものであり、z1 及びz2 が
近似しているときに大きな振動・騒音が発生することに
なる。これに対して、本実施例に構成のように、回転子
鉄心3に対して極めて多数のスロットを形成した場合に
は、z1 がz2 より大幅に大きい関係となるから、Mが
大となって振動・騒音が発生し難くなる。
【0034】また、高調波磁束によって発生する振動・
騒音の周波数Fは、次式で与えられる。但し、次式にお
いて、fは電源周波数、sはすべりである。
騒音の周波数Fは、次式で与えられる。但し、次式にお
いて、fは電源周波数、sはすべりである。
【数1】 例えば、2極(対極数P=1)で、回転子スロット数が
600、電源周波数f=50Hz、すべりs=0であっ
た場合には、上式(1)から、F=30000Hz、2
9900Hz、30100Hzが得られる。このような
各周波数帯域は、人間の可聴周波数範囲を外れており、
従って、前述したように多数のスロットを形成可能な本
実施例の構成によれば、高調波磁束による振動が発生し
たとしても、これが騒音の原因になる虞がなくなる。ま
た、誘導電動機を可変周波数電源であるインバータ装置
により駆動する場合には、そのインバータ装置のキャリ
ア周波数が上記のような電源周波数f=50Hzの数十
倍にも及ぶから、高調波磁束によって発生する振動・騒
音の周波数Fはさらに高い値となり、固定子スロット数
がある程度以上あれば、上述のような騒音防止効果を十
分に発揮できるものである。
600、電源周波数f=50Hz、すべりs=0であっ
た場合には、上式(1)から、F=30000Hz、2
9900Hz、30100Hzが得られる。このような
各周波数帯域は、人間の可聴周波数範囲を外れており、
従って、前述したように多数のスロットを形成可能な本
実施例の構成によれば、高調波磁束による振動が発生し
たとしても、これが騒音の原因になる虞がなくなる。ま
た、誘導電動機を可変周波数電源であるインバータ装置
により駆動する場合には、そのインバータ装置のキャリ
ア周波数が上記のような電源周波数f=50Hzの数十
倍にも及ぶから、高調波磁束によって発生する振動・騒
音の周波数Fはさらに高い値となり、固定子スロット数
がある程度以上あれば、上述のような騒音防止効果を十
分に発揮できるものである。
【0035】尚、上記実施例では、板状磁性体6及び板
状導電体7として、回転子軸2と直交する面の断面形状
が楔形状に形成されたものを利用したが、回転子軸2と
直交する面の断面形状が矩形状に形成された板状磁性体
及び板状導電体を利用する構成としても良いものであ
る。
状導電体7として、回転子軸2と直交する面の断面形状
が楔形状に形成されたものを利用したが、回転子軸2と
直交する面の断面形状が矩形状に形成された板状磁性体
及び板状導電体を利用する構成としても良いものであ
る。
【0036】図8〜図10には本発明の第2実施例が示
されており、以下これについて前記第1実施例と異なる
部分のみ説明する。即ち、この第2実施例では、図8に
示すように、所定枚数(同一枚数)ずつの板状磁性体6
及び板状導電体7を予め交互配置状に組み合わせて一体
化して成るユニット部材9を用意し、前記第1実施例で
述べた第1の工程において、複数個のユニット部材9を
治具8の外周面に当該治具8の軸方向へ指向させた状態
で配列することにより、全体として円筒状をなす外皮部
材4を形成するようにしている。
されており、以下これについて前記第1実施例と異なる
部分のみ説明する。即ち、この第2実施例では、図8に
示すように、所定枚数(同一枚数)ずつの板状磁性体6
及び板状導電体7を予め交互配置状に組み合わせて一体
化して成るユニット部材9を用意し、前記第1実施例で
述べた第1の工程において、複数個のユニット部材9を
治具8の外周面に当該治具8の軸方向へ指向させた状態
で配列することにより、全体として円筒状をなす外皮部
材4を形成するようにしている。
【0037】この場合、各板状磁性体6及び板状導電体
7は、次のような工程を経ることにより一体化される。
即ち、図9に示すように、板状磁性体6及び板状導電体
7には、複数個ずつの第1の突起6a、7aと第2の突
起6b、7bとが交互に逆方向へ突出するように切り起
こし形成される。
7は、次のような工程を経ることにより一体化される。
即ち、図9に示すように、板状磁性体6及び板状導電体
7には、複数個ずつの第1の突起6a、7aと第2の突
起6b、7bとが交互に逆方向へ突出するように切り起
こし形成される。
【0038】各突起6a、7a及び6b、7bは同一の
形状であるから、ここでは例えば第1の突起6aの形状
について図10に基づいて説明する。即ち、図10にお
いて、第1の突起6aは、両側が板状磁性体6に残る円
孔aから切り離され、この切り離し両側と直交する別の
両側において板状磁性体6と一体に連なっており、全体
としてブリッジ状をなしている。第1の突起6aの中央
部には、一対の突片部b、cが互いに反対方向へ突出す
るように形成されており、これら突片部b、cは突出端
に向かうに従って次第に幅広となるように側縁が円弧状
に形成され、また、その先端縁も前記円孔aの形状に応
じた円弧状に形成されている。
形状であるから、ここでは例えば第1の突起6aの形状
について図10に基づいて説明する。即ち、図10にお
いて、第1の突起6aは、両側が板状磁性体6に残る円
孔aから切り離され、この切り離し両側と直交する別の
両側において板状磁性体6と一体に連なっており、全体
としてブリッジ状をなしている。第1の突起6aの中央
部には、一対の突片部b、cが互いに反対方向へ突出す
るように形成されており、これら突片部b、cは突出端
に向かうに従って次第に幅広となるように側縁が円弧状
に形成され、また、その先端縁も前記円孔aの形状に応
じた円弧状に形成されている。
【0039】板状磁性体6に設けられた第1の突起6a
は、その突片部b、cの先端縁が、隣接する板状導電体
7に第1の突起7aを切り起こし形成するときに生ずる
円孔a内に嵌着されると共に、当該突片部b、cの側縁
が、隣接する板状導電体7に第1の突起7aを切り起こ
し形成するときに生ずる切断面d(図10参照)に嵌着
されるものであり、斯様な嵌着が、各突起6a、7a、
6b、7bと各円孔aとの間で行われることによって隣
接する板状磁性体6及び板状導電体7が強固に連結され
て一体化されるものである。
は、その突片部b、cの先端縁が、隣接する板状導電体
7に第1の突起7aを切り起こし形成するときに生ずる
円孔a内に嵌着されると共に、当該突片部b、cの側縁
が、隣接する板状導電体7に第1の突起7aを切り起こ
し形成するときに生ずる切断面d(図10参照)に嵌着
されるものであり、斯様な嵌着が、各突起6a、7a、
6b、7bと各円孔aとの間で行われることによって隣
接する板状磁性体6及び板状導電体7が強固に連結され
て一体化されるものである。
【0040】このような構成とした本実施例によれば、
必要枚数の板状磁性体6及び板状導電体7を治具8の外
周面に配列するための工程数が減るようになり、結果的
に組立作業性の向上を実現できることになる。
必要枚数の板状磁性体6及び板状導電体7を治具8の外
周面に配列するための工程数が減るようになり、結果的
に組立作業性の向上を実現できることになる。
【0041】図11、図12には本発明の第3実施例が
示されており、以下これについて前記第1及び第2の各
実施例と異なる部分のみ説明する。即ち、この第3実施
例では、第2実施例におけるユニット部材9に代えて、
図11に示すようなユニット部材10を利用した点に特
徴を有する。このユニット部材10は、これを構成する
板状導電体7のうちの1枚を他より長尺に形成すること
によって、当該板状導電体7の両端を軸方向両側から突
出させた形状となっている(図11では、板状磁性体6
及び板状導電体7の区別を容易にするために板状導電体
7の端面に斜線帯を施した状態で示している)。尚、こ
のユニット部材10を構成する板状磁性体6及び板状導
電体7は、前記ユニット部材9と同様の工程を経て一体
化されるものである。
示されており、以下これについて前記第1及び第2の各
実施例と異なる部分のみ説明する。即ち、この第3実施
例では、第2実施例におけるユニット部材9に代えて、
図11に示すようなユニット部材10を利用した点に特
徴を有する。このユニット部材10は、これを構成する
板状導電体7のうちの1枚を他より長尺に形成すること
によって、当該板状導電体7の両端を軸方向両側から突
出させた形状となっている(図11では、板状磁性体6
及び板状導電体7の区別を容易にするために板状導電体
7の端面に斜線帯を施した状態で示している)。尚、こ
のユニット部材10を構成する板状磁性体6及び板状導
電体7は、前記ユニット部材9と同様の工程を経て一体
化されるものである。
【0042】このようなユニット部材10を利用した得
られる円筒状の外皮部材4′は、図13のような形状と
なるものであり、この場合において、板状導電体7の各
突出部分間が嵌まり込む切欠部11aを有した端絡環1
1を用いる構成とすれば、その端絡環11の外皮部材
4′に対する連結状態をより強固なものとすることがで
きる。
られる円筒状の外皮部材4′は、図13のような形状と
なるものであり、この場合において、板状導電体7の各
突出部分間が嵌まり込む切欠部11aを有した端絡環1
1を用いる構成とすれば、その端絡環11の外皮部材
4′に対する連結状態をより強固なものとすることがで
きる。
【0043】尚、この第3実施例では、両端から所定の
板状導電体7を突出させた構成のユニット部材10を用
いるようにしたが、板状磁性体6のうちの1枚を他より
長尺に形成することによって、当該板状磁性体6の両端
を軸方向両側から突出させた形状ユニット部材を用いる
構成としても良い。
板状導電体7を突出させた構成のユニット部材10を用
いるようにしたが、板状磁性体6のうちの1枚を他より
長尺に形成することによって、当該板状磁性体6の両端
を軸方向両側から突出させた形状ユニット部材を用いる
構成としても良い。
【0044】また、上記第3実施例では、1枚の板状導
電体7のみを長尺に形成する構成としたが、本発明の第
4実施例を示す図13のように、全部の板状導電体7を
板状磁性体6より長尺に形成することによって、当該板
状導電体7群の両端を軸方向両側から突出させた形状の
ユニット部材12を用いる構成としても良い(図13で
は、板状導電体7の端面に斜線帯を施した状態で示して
いる)。
電体7のみを長尺に形成する構成としたが、本発明の第
4実施例を示す図13のように、全部の板状導電体7を
板状磁性体6より長尺に形成することによって、当該板
状導電体7群の両端を軸方向両側から突出させた形状の
ユニット部材12を用いる構成としても良い(図13で
は、板状導電体7の端面に斜線帯を施した状態で示して
いる)。
【0045】このようなユニット部材12を利用して得
られる円筒状の外皮部材4″は、図14のような形状と
なるものであり、同図に示すように、端絡環5を板状導
電体7群の端面に連結する構成とした場合には、当該端
絡環5と板状磁性体6群との間に空隙部が存することに
なって、板状磁性体6の端面部及び板状導電体7群の両
端部が空気中に露出した状態となる。従って、その露出
部分での放熱効果を期待できるようになる。
られる円筒状の外皮部材4″は、図14のような形状と
なるものであり、同図に示すように、端絡環5を板状導
電体7群の端面に連結する構成とした場合には、当該端
絡環5と板状磁性体6群との間に空隙部が存することに
なって、板状磁性体6の端面部及び板状導電体7群の両
端部が空気中に露出した状態となる。従って、その露出
部分での放熱効果を期待できるようになる。
【0046】尚、この第4実施例において、単純形状の
端絡環5に代えて、板状導電体7群の各突出部分が嵌ま
り込む切欠部を有した端絡環(前記図12に示した端絡
環11と類似した形状のもの)を用いる構成とすれば、
その端絡環と板状導電体7群との間の電気的接続を確実
に行い得るようになる。
端絡環5に代えて、板状導電体7群の各突出部分が嵌ま
り込む切欠部を有した端絡環(前記図12に示した端絡
環11と類似した形状のもの)を用いる構成とすれば、
その端絡環と板状導電体7群との間の電気的接続を確実
に行い得るようになる。
【0047】図15〜図17には本発明の第5実施例が
示されており、以下これについて前記第1実施例と異な
る部分のみ説明する。回転子1を製造するに当たって
は、図15に示すように、回転子鉄心3の外周面に軸方
向へ延びる複数本の溝部3aを互いに所定間隔を存した
状態で形成する工程を行う。尚、この工程は、上記溝部
3aに対応した形状の切欠部を有した複数枚の電磁鋼板
を用意し、これら電磁鋼板を積層することにより行う。
また、この場合において、隣接する各溝部3a間の寸法
は、板状磁性体6の厚み寸法に対応するように極力小さ
な値に設定され、溝部3aの幅寸法(回転子鉄心3の周
方向の寸法)は、図16に示すようなユニット部材13
を嵌め込み得る寸法に設定される。
示されており、以下これについて前記第1実施例と異な
る部分のみ説明する。回転子1を製造するに当たって
は、図15に示すように、回転子鉄心3の外周面に軸方
向へ延びる複数本の溝部3aを互いに所定間隔を存した
状態で形成する工程を行う。尚、この工程は、上記溝部
3aに対応した形状の切欠部を有した複数枚の電磁鋼板
を用意し、これら電磁鋼板を積層することにより行う。
また、この場合において、隣接する各溝部3a間の寸法
は、板状磁性体6の厚み寸法に対応するように極力小さ
な値に設定され、溝部3aの幅寸法(回転子鉄心3の周
方向の寸法)は、図16に示すようなユニット部材13
を嵌め込み得る寸法に設定される。
【0048】図16において、上記ユニット部材13
は、偶数枚の板状磁性体6とこれより1枚だけ多い奇数
枚の板状導電体7を予め交互配置状に組み合わせて成る
ものであり、その両側面には板状導電体7が位置するよ
うに構成される。そして、斯様なユニット部材13は、
前記溝部3aの数に応じて複数組用意されるものであ
り、当該溝部3a内に収納して固定する工程を行うこと
により、図17のような回転子鉄心組立14を完成させ
る。
は、偶数枚の板状磁性体6とこれより1枚だけ多い奇数
枚の板状導電体7を予め交互配置状に組み合わせて成る
ものであり、その両側面には板状導電体7が位置するよ
うに構成される。そして、斯様なユニット部材13は、
前記溝部3aの数に応じて複数組用意されるものであ
り、当該溝部3a内に収納して固定する工程を行うこと
により、図17のような回転子鉄心組立14を完成させ
る。
【0049】次いで、上記回転子組立14におけるユニ
ット部材13群の両端部分に一対の端絡環(図示せず)
を連結すると共に、回転子鉄心3に回転子軸(図示せ
ず)を挿入連結する工程を行うことにより、回転子を完
成させる。
ット部材13群の両端部分に一対の端絡環(図示せず)
を連結すると共に、回転子鉄心3に回転子軸(図示せ
ず)を挿入連結する工程を行うことにより、回転子を完
成させる。
【0050】従って、このような構成とした本実施例に
おいても前記第1実施例と同様の効果を奏するものであ
り、特に本実施例では、複数枚ずつの板状磁性体6及び
板状導電体7より成るユニット部材13を利用するよう
にしているから、必要枚数の板状磁性体6及び板状導電
体7を所定位置に配列するための工程数が減るようにな
り、結果的に組立作業性の向上を実現できるようにな
る。しかも、本実施例では、上記ユニット部材13を溝
部3a内に収納するだけでもって、その位置決めを容易
に行い得るようになるから、組立作業性の一層の向上を
期待できることになる。
おいても前記第1実施例と同様の効果を奏するものであ
り、特に本実施例では、複数枚ずつの板状磁性体6及び
板状導電体7より成るユニット部材13を利用するよう
にしているから、必要枚数の板状磁性体6及び板状導電
体7を所定位置に配列するための工程数が減るようにな
り、結果的に組立作業性の向上を実現できるようにな
る。しかも、本実施例では、上記ユニット部材13を溝
部3a内に収納するだけでもって、その位置決めを容易
に行い得るようになるから、組立作業性の一層の向上を
期待できることになる。
【0051】尚、上記のように構成される回転子組み立
て14の周囲に対して、本発明の第6実施例を示す図1
8のように、各ユニット部材13を覆う補強部材として
の例えばスリーブ15を設ける工程を行っても良いもの
であり、このようにスリーブ15を設ける構成とした場
合には、回転子の回転に伴う遠心力によってユニット部
材13が脱落する事態を確実に防止できるようになる。
て14の周囲に対して、本発明の第6実施例を示す図1
8のように、各ユニット部材13を覆う補強部材として
の例えばスリーブ15を設ける工程を行っても良いもの
であり、このようにスリーブ15を設ける構成とした場
合には、回転子の回転に伴う遠心力によってユニット部
材13が脱落する事態を確実に防止できるようになる。
【0052】図19、図20には本発明の第7実施例が
示されており、以下これについて前記第5実施例と異な
る部分のみ説明する。回転子1を製造するに当たって
は、図19に示すように、回転子鉄心3の外周寄り部位
に、軸方向へ延びる複数本の貫通孔3bを当該回転子鉄
心3と同心状の環状配置となるように形成する工程を行
う。尚、この工程は、上記貫通孔3bに対応した形状の
孔部を有した複数枚の電磁鋼板を用意し、これら電磁鋼
板を積層することにより行う。また、この場合におい
て、隣接する各貫通孔3b間の寸法は、板状磁性体6の
厚み寸法に対応するように極力小さな値に設定され、貫
通孔3bの幅寸法(回転子鉄心3の周方向の寸法)は、
前記第5実施例で用いたものと同じユニット部材13を
嵌め込み得る寸法に設定される。
示されており、以下これについて前記第5実施例と異な
る部分のみ説明する。回転子1を製造するに当たって
は、図19に示すように、回転子鉄心3の外周寄り部位
に、軸方向へ延びる複数本の貫通孔3bを当該回転子鉄
心3と同心状の環状配置となるように形成する工程を行
う。尚、この工程は、上記貫通孔3bに対応した形状の
孔部を有した複数枚の電磁鋼板を用意し、これら電磁鋼
板を積層することにより行う。また、この場合におい
て、隣接する各貫通孔3b間の寸法は、板状磁性体6の
厚み寸法に対応するように極力小さな値に設定され、貫
通孔3bの幅寸法(回転子鉄心3の周方向の寸法)は、
前記第5実施例で用いたものと同じユニット部材13を
嵌め込み得る寸法に設定される。
【0053】そして、上記ユニット部材13は、前記貫
通孔3bの数に応じて複数組用意されるものであり、当
該貫通孔3b内に収納して固定する工程を行うことによ
り、図20のような回転子鉄心組立16を完成させる。
通孔3bの数に応じて複数組用意されるものであり、当
該貫通孔3b内に収納して固定する工程を行うことによ
り、図20のような回転子鉄心組立16を完成させる。
【0054】次いで、上記回転子組立16におけるユニ
ット部材13群の両端部分に一対の端絡環(図示せず)
を連結すると共に、回転子鉄心3に回転子軸(図示せ
ず)を挿入連結する工程を行うことにより、回転子を完
成させる。
ット部材13群の両端部分に一対の端絡環(図示せず)
を連結すると共に、回転子鉄心3に回転子軸(図示せ
ず)を挿入連結する工程を行うことにより、回転子を完
成させる。
【0055】従って、このような構成とした本実施例に
おいても前述した第5実施例と同様の効果を奏するもの
であり、特に本実施例では、複数枚ずつの板状磁性体6
及び板状導電体7より成るユニット部材13が、回転子
鉄心3中に埋設された状態となるから、そのユニット部
材13が回転子の回転に伴う遠心力によって脱落する事
態を、前記第6実施例のような補強部材を利用しなくと
も確実に防止できるようになる。
おいても前述した第5実施例と同様の効果を奏するもの
であり、特に本実施例では、複数枚ずつの板状磁性体6
及び板状導電体7より成るユニット部材13が、回転子
鉄心3中に埋設された状態となるから、そのユニット部
材13が回転子の回転に伴う遠心力によって脱落する事
態を、前記第6実施例のような補強部材を利用しなくと
も確実に防止できるようになる。
【0056】尚、上記した第5〜第7実施例において、
それぞれに用いたユニット部材13に代えて、所定枚数
ずつの組み合わされる板状磁性体及び板状導電体のうち
所定のものが軸方向へ突出した形状に設定されたユニッ
ト部材13を用いる構成としても良いものであり、この
ような構成を採用した場合には、前述した第3及び第4
実施例と同様の効果を奏し得るようになる。
それぞれに用いたユニット部材13に代えて、所定枚数
ずつの組み合わされる板状磁性体及び板状導電体のうち
所定のものが軸方向へ突出した形状に設定されたユニッ
ト部材13を用いる構成としても良いものであり、この
ような構成を採用した場合には、前述した第3及び第4
実施例と同様の効果を奏し得るようになる。
【0057】その他、本発明は上記したような各実施例
に限定されるものではなく、例えば回転子鉄心としてブ
ロック鉄心を用いたり、或いは板状導電体にスキューを
かける構成としても良いなど、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変形して実施できるものである。
に限定されるものではなく、例えば回転子鉄心としてブ
ロック鉄心を用いたり、或いは板状導電体にスキューを
かける構成としても良いなど、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変形して実施できるものである。
【0058】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、請
求項1記載の回転電機用回転子の製造方法によれば、回
転子鉄心の周囲に嵌め込まれる円筒状の外皮部材を構成
する板状磁性体及び板状導電体は、当該回転子鉄心の周
方向へ交互配列された状態、つまり板状磁性体の各間に
スロットが形成され且つそのスロット内に導電体が収納
された状態と等価の状態になるものであるが、その製造
時において、それら板状磁性体及び板状導電体の各厚み
寸法並びにそれらの配列ピッチを小さい値に設定するこ
とによって、回転子鉄心に対して極めて多数のスロット
を形成することが可能になるものである。従って、上記
製造方法によって完成された回転電機用回転子にあって
は、可変周波数電源を利用するような状況下においても
磁気騒音を効果的に低減できると共に、スロット数の設
定及び変更を容易に行い得るようになるという優れた効
果を奏することができる。
求項1記載の回転電機用回転子の製造方法によれば、回
転子鉄心の周囲に嵌め込まれる円筒状の外皮部材を構成
する板状磁性体及び板状導電体は、当該回転子鉄心の周
方向へ交互配列された状態、つまり板状磁性体の各間に
スロットが形成され且つそのスロット内に導電体が収納
された状態と等価の状態になるものであるが、その製造
時において、それら板状磁性体及び板状導電体の各厚み
寸法並びにそれらの配列ピッチを小さい値に設定するこ
とによって、回転子鉄心に対して極めて多数のスロット
を形成することが可能になるものである。従って、上記
製造方法によって完成された回転電機用回転子にあって
は、可変周波数電源を利用するような状況下においても
磁気騒音を効果的に低減できると共に、スロット数の設
定及び変更を容易に行い得るようになるという優れた効
果を奏することができる。
【0059】請求項2記載の回転電機用回転子の製造方
法では、治具の外周面に板状磁性体及び板状導電体を交
互配列することにより円筒状の外皮部材を製造するに当
たって、所定枚数ずつの板状磁性体及び板状導電体を予
め組み合わせて一体化して成るユニット部材を利用する
構成となっているから、それら板状磁性体及び板状導電
体を配列するために必要な工程数が減るようになり、組
立作業性の向上を実現できるようになる。
法では、治具の外周面に板状磁性体及び板状導電体を交
互配列することにより円筒状の外皮部材を製造するに当
たって、所定枚数ずつの板状磁性体及び板状導電体を予
め組み合わせて一体化して成るユニット部材を利用する
構成となっているから、それら板状磁性体及び板状導電
体を配列するために必要な工程数が減るようになり、組
立作業性の向上を実現できるようになる。
【0060】請求項3記載の回転電機用回転子の製造方
法では、各工程を経て完成された回転子は、回転子鉄心
の周囲に、複数枚の板状磁性体及び板状導電体が当該回
転子鉄心の軸方向へ指向した状態で交互に配列された状
態になるから、請求項1記載の製造方法と同様に、回転
子鉄心に対して極めて多数のスロットを形成することが
可能になるなどに効果を奏するものであり、特に、この
場合には、所定枚数ずつの板状磁性体及び板状導電体を
予め組み合わせて一体化して成るユニット部材を利用す
る構成となっていると共に、組立時において上記ユニッ
ト部材を溝部に収納するだけで各板状磁性体及び板状導
電体の位置決めを行い得るようになるから、組立作業性
の一層の向上を図り得ることになる。
法では、各工程を経て完成された回転子は、回転子鉄心
の周囲に、複数枚の板状磁性体及び板状導電体が当該回
転子鉄心の軸方向へ指向した状態で交互に配列された状
態になるから、請求項1記載の製造方法と同様に、回転
子鉄心に対して極めて多数のスロットを形成することが
可能になるなどに効果を奏するものであり、特に、この
場合には、所定枚数ずつの板状磁性体及び板状導電体を
予め組み合わせて一体化して成るユニット部材を利用す
る構成となっていると共に、組立時において上記ユニッ
ト部材を溝部に収納するだけで各板状磁性体及び板状導
電体の位置決めを行い得るようになるから、組立作業性
の一層の向上を図り得ることになる。
【0061】請求項4記載の回転電機用回転子の製造方
法によれば、完成した回転子には、複数のユニット部材
を覆った状態の補強部材が設けられることになるから、
その回転子の回転に伴う遠心力によってユニット部材が
脱落する事態を確実に防止できるようになる。
法によれば、完成した回転子には、複数のユニット部材
を覆った状態の補強部材が設けられることになるから、
その回転子の回転に伴う遠心力によってユニット部材が
脱落する事態を確実に防止できるようになる。
【0062】請求項5記載の回転電機用回転子の製造方
法においては、各工程を経て完成された回転子は、回転
子鉄心の外周寄り部位に、複数枚の板状磁性体及び板状
導電体が当該回転子鉄心の軸方向へ指向した状態で交互
に配列された状態になるから、請求項1記載の製造方法
と同様に、回転子鉄心に対して極めて多数のスロットを
形成することが可能になるなどに効果を奏するものであ
り、特に、この場合には、請求項4の場合と同様の理由
により組立作業性の向上を期待できるようになり、ま
た、複数枚ずつの板状磁性体及び板状導電体より成るユ
ニット部材が、回転子鉄心中に埋設された状態となるか
ら、そのユニット部材が回転子の回転に伴う遠心力によ
って脱落する事態を確実に防止できるようになる。
法においては、各工程を経て完成された回転子は、回転
子鉄心の外周寄り部位に、複数枚の板状磁性体及び板状
導電体が当該回転子鉄心の軸方向へ指向した状態で交互
に配列された状態になるから、請求項1記載の製造方法
と同様に、回転子鉄心に対して極めて多数のスロットを
形成することが可能になるなどに効果を奏するものであ
り、特に、この場合には、請求項4の場合と同様の理由
により組立作業性の向上を期待できるようになり、ま
た、複数枚ずつの板状磁性体及び板状導電体より成るユ
ニット部材が、回転子鉄心中に埋設された状態となるか
ら、そのユニット部材が回転子の回転に伴う遠心力によ
って脱落する事態を確実に防止できるようになる。
【0063】請求項6記載の回転電機用回転子の製造方
法によれば、完成した回転子における板状磁性体及び板
状導電体のうちの所定のものが軸方向へ突出した形状と
なるから、その突出部分を放熱、端絡環の強固な機械的
連結、或いは板状導電体及び端絡環間の確実な電気的接
続などの用途に利用できる利点がある。
法によれば、完成した回転子における板状磁性体及び板
状導電体のうちの所定のものが軸方向へ突出した形状と
なるから、その突出部分を放熱、端絡環の強固な機械的
連結、或いは板状導電体及び端絡環間の確実な電気的接
続などの用途に利用できる利点がある。
【図1】本発明の第1実施例による回転子の斜視図
【図2】同回転子の横断面図
【図3】製造途中の状態を示す斜視図その1
【図4】製造途中の状態を示す斜視図その2
【図5】製造途中の状態を示す斜視図その3
【図6】製造途中の状態を示す斜視図その4
【図7】製造途中の状態を示す斜視図その5
【図8】本発明の第2実施例を示す図3相当図
【図9】要部の縦断面図
【図10】要部の斜視図
【図11】本発明の第3実施例を示す図3相当図
【図12】図4相当図
【図13】本発明の第4実施例を示す図3相当図
【図14】図5相当図
【図15】本発明の第5実施例における回転子鉄心の斜
視図
視図
【図16】製造途中の状態を示す斜視図その1
【図17】製造途中の状態を示す斜視図その2
【図18】本発明の第6実施例を示す図15相当図
【図19】本発明の第7実施例を示す図14相当図
【図20】図15相当図
【符号の説明】 図面中、1は回転子、2は回転子軸、3は回転子鉄心、
3aは溝部、3bは貫通孔、4、4′、4″は外皮部
材、5、11は端絡環、6は板状磁性体、7は板状導電
体、8は治具、9、10、12、13はユニット部材、
14、16は回転子組立、15はスリーブ(補強部材)
を示す。
3aは溝部、3bは貫通孔、4、4′、4″は外皮部
材、5、11は端絡環、6は板状磁性体、7は板状導電
体、8は治具、9、10、12、13はユニット部材、
14、16は回転子組立、15はスリーブ(補強部材)
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八木澤 猛 横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会 社東芝京浜事業所内 (72)発明者 小澤 繁雄 三重県三重郡朝日町大字繩生2121番地 株 式会社東芝三重工場内
Claims (6)
- 【請求項1】 固定子内に回転自在に支持される回転子
鉄心を備えた回転電機用回転子の製造方法において、 円筒状若しくは円柱状の治具の外周面に複数枚ずつの板
状磁性体及び板状導電体を当該治具の軸方向へ指向させ
た状態で交互に配列することにより全体として円筒状を
なす外皮部材を形成する第1の工程と、 前記外皮部材の両端部分に一対の端絡環を連結した後に
当該外皮部材及び端絡環の一体物を前記治具から分離す
る第2の工程と、 前記外皮部材及び端絡環の一体物を前記回転子鉄心の周
囲に嵌め込む第3の工程を行うことを特徴とする回転電
機用回転子の製造方法。 - 【請求項2】 所定枚数ずつの板状磁性体及び板状導電
体を予め組み合わせて一体化して成るユニット部材を設
け、第1の工程では複数組のユニット部材を治具の外周
面に配列することにより外皮部材を形成することを特徴
とする請求項1記載の回転電機用回転子の製造方法。 - 【請求項3】 固定子内に回転自在に支持される回転子
鉄心を備えた回転電機用回転子の製造方法において、 前記回転子鉄心の外周面に軸方向へ延びる複数本の溝部
を互いに所定間隔を存した状態で形成する工程と、 所定枚数ずつの板状磁性体及び板状導電体を予め組み合
わせて一体化して成る複数組のユニット部材を前記溝部
内に収納する工程と、 前記ユニット部材群の両端部分に一対の端絡環を連結す
る工程とを行うことを特徴とする回転電機用回転子の製
造方法。 - 【請求項4】 溝部内に収納された状態の複数組のユニ
ット部材を補強部材により覆う工程を行うことを特徴と
する請求項3記載の回転電機用回転子の製造方法。 - 【請求項5】 固定子内に回転自在に支持される回転子
鉄心を備えた回転電機用回転子の製造方法において、 前記回転子鉄心の外周寄り部位に軸方向へ延びる複数本
の貫通孔を当該回転子鉄心と同心状の環状配置となるよ
うに形成する工程と、 所定枚数ずつの板状磁性体及び板状導電体を予め組み合
わせて一体化して成る複数組のユニット部材を前記貫通
孔内に収納する工程と、 前記ユニット部材群の両端部分に一対の端絡環を連結す
る工程とを行うことを特徴とする回転電機用回転子の製
造方法。 - 【請求項6】 ユニット部材は、これを構成する板状磁
性体及び板状導電体のうちの所定のものが軸方向へ突出
した形状に設定されていることを特徴とする請求項2、
3または5記載の回転電機用回転子の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5185787A JPH0746806A (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | 回転電機用回転子の製造方法 |
TW083104589A TW340983B (en) | 1993-05-21 | 1994-05-20 | Rotor for rotating electric machine and method of manufacturing the same |
DE4417787A DE4417787A1 (de) | 1993-05-21 | 1994-05-20 | Läufer für eine elektrische Drehmaschine und Verfahren zu dessen Herstellung |
KR1019940011117A KR0140467B1 (ko) | 1993-05-21 | 1994-05-21 | 회전 전기기계의 회전자 및 그 제조방법 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5185787A JPH0746806A (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | 回転電機用回転子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0746806A true JPH0746806A (ja) | 1995-02-14 |
Family
ID=16176896
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5185787A Pending JPH0746806A (ja) | 1993-05-21 | 1993-07-28 | 回転電機用回転子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0746806A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008161024A (ja) * | 2006-12-26 | 2008-07-10 | Toyota Industries Corp | 回転電機の回転子及び回転電機 |
-
1993
- 1993-07-28 JP JP5185787A patent/JPH0746806A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008161024A (ja) * | 2006-12-26 | 2008-07-10 | Toyota Industries Corp | 回転電機の回転子及び回転電機 |
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