JPH074663Y2 - キーボード - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は、入力すべき文字や記号に対応した２進コード
を発生させるキーボードに関する。

（従来の技術） キーボードは、コンピュータ、その他のターミナル等の
機器と使用する人間との接点にあり、文字や記号からな
るデータを２進数に変換しその機器に入力するものであ
って、コンピュータシステムの構成要素として高い信頼
性を持つことが要求される。キーボードの特性を決める
大きな要因として、操作性と信頼性があげられるが、そ
のほかにコストが重要な要因として加わる。

第２図は、このようなキーボードの一例として、ラップ
トップコンピュータに一体的に設けられたものを示すも
のである。

同図に示すように、コンピュータ本体１の手前側には、
情報を入力するキー2,2…を有したキーボード３が一体
に設けられている。

コンピュータ本体１の上面中程には、凹部４が形成され
ており、この凹部４にプラズマディスプレイ５を有した
カバー６を連通する連結部７が回動自在となるように取
付けられている。

第３図は、キーボード３の内部を示すものである。

同図に示すように、キーボード３には、上ケース８およ
び下ケース９からなる筐体が備えられている。

上ケース８と下ケース９との間には、キーボードマスク
10が挟持されている。キーボードマスク10には、補強金
具11を介して複数のキー２を有するプリントサーキット
ボート（PCB）12が取付けられている。下ケース９の内
面には、実装物13が取付けられている。

このような構成のキーボード３では、補強金具11および
キーボードマスク10によって、キー２の押し下げられる
力によるPCB12の下方への撓みが阻止されている。

ところで、補強金具11は、PCB12の強度を高めるために
設けられているものであるが、これを設けることにより
キーボード３自体の厚みが増してしまう。

そこで、補強金具11を除きなおかつPCB12の強度を保つ
ためには、キーボードマスク10にPCB12を直接固定する
必要がある。

しかし、キーボードマスク10とPCB12とを結合するため
には多くの結合部が必要となり、これによりその結合の
ためのスペースを要するので、コンパクト化を図る上で
妨げとなるばかりか組立が困難となってしまう。

さらには、その結合のためのスペースを小さくするため
に結合部を少なくすると、PCB12の強度が低くなってし
まう。この場合、キー２の押し下げられる力によってPC
B12が下方に撓んでしまい、これによりPCB12が下方の実
装物13に接触してショートしたり、キー２のスイッチの
接触不良が生じてしまう。

（考案が解決しようとする課題） このように、上述した従来のキーボード３では、補強金
具11が設けられているものにあってはキーボード３自体
の厚みが増してしまい、補強金具11を除いたものにあっ
てはキーボードマスク10とPCB12とを結合するための多
くの結合部が必要となる。このため、その結合のための
スペース確保のために、キーボード３のコンパクト化を
図る上で妨げとなるばかりか組立が困難となってしま
う。

本考案は、コンパクト化を図ることができるキーボード
を提供することを目的とする。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） 本考案のキーボードは、上記目的を達成するために、上
ケースおよび下ケースからなる筐体と、上ケースと下ケ
ースの間に挟持されたキーボードマスクと、複数のキー
を有しキーボードマスクに保持された基板と、この基板
の下面に設けられ、キーが押し下げられると下ケースの
上面または下ケースの上面上に実装された実装物に当接
するストッパとを備えたものである。

（作用） 本考案のキーボードでは、キーを押し下げるとこの押し
下げた力が基板に加わる。そしてその力により基板があ
る程度下方へ撓むと、ストッパが下ケースの上面または
下ケースの上面上に実装された実装物に当接してその力
を受止めるので、基板の強度が保たれる。

この結果、従来のキーボード３においての補強金具11を
必要としないばかりか、キーボードマスク10とPCB12と
を結合するための多くの結合部を必要としないので、キ
ーボードのコンパクト化を図ることができる。

（実施例） 以下、本考案の実施例の詳細を図面に基づいて説明す
る。

第１図は、本考案をラップトップコンピュータに一体的
に設けられたキーボードに適用した場合の一実施例を示
すものである。なお、第２図および第３図と共通する部
分には、同一符号を付し重複する説明を省略する。

同図に示すように、コンピュータ本体１の手前側には、
情報を入力するキー2,2…を有したキーボード３が一体
に設けられている。

コンピュータ本体１の上面中程には、プラズマディスプ
レイを有したカバー６が回動自在となるように取付けら
れている。

キーボード３には、上ケース８および下ケース９からな
り、これら上ケース８および下ケース９の接合部分に形
成された溝14,15を有する筐体が備えられている。

キーボードマスク10には、下面の周端部に断面Ｌ状の係
止部16,16が、また周端部に突出部17,17がそれぞれ設け
られている。

そしてキーボードマスク10は、筐体の溝14,15に突出部1
7が挿入された状態で上ケース８および下ケース９間に
挟持されている。

PCB12には、上面に上記の各キー２が、下面に各キー２
による下方への力を実装物13に当接することによって受
止める絶縁性のストッパ18,18…がそれぞれ取付けられ
ている。

そしてPCB12の周端部がキーボードマスク10の係止部16
に係止された状態で、PCB12がキーボードマスク10に保
持されている。

このような構成のキーボード３では、情報を入力する
際、キー２を押し下げるとその文字や記号に対応した２
進コードが発生する。このとき、キー２を押し下げる力
がPCB12に加わる。そしてその力によりPCB12がある程度
下方へ撓むと、ストッパ18が実装物13に当接することに
よってその撓みが阻止される。

またキーボード３の組立においては、キーボードマスク
10の各係止部16にPCB12の周端部を係止させた後、筐体
の溝14,15にキーボードマスク10の突出部17を挿入させ
た状態で、キーボードマスク10を上ケース８および下ケ
ース９間に挟持する。

このように、本実施例では、キー２が押し下げられる
と、PCB12の下面に取付けられた各ストッパ18が実装物1
3に当接することによりキー２からの力を受止めること
ができるので、PCB12の撓みを阻止することができ、こ
れによりPCB12の強度を保つことができる。

この結果、従来のキーボード３においての補強金具11を
必要としないばかりか、キーボードマスク10とPCB12と
を結合するための多くの結合部を必要としないので、キ
ーボード３自体を薄くすることができる。

またキーボード３の組立は、キーボードマスク10の各係
止部16にPCB12の周端部を係止させた後、筐体の溝14,15
にキーボードマスク10の突出部17を挿入させた状態で、
キーボードマスク10を上ケース８および下ケース９間に
挟持するので、容易となる。

さらに、PCB12の強度が保たれることにより、そのPCB12
の撓みが阻止されるので、各キー２のキースイッチの接
触不良を防止することもできる。

さらにまたPCB12の下面に取付けられた各ストッパ18は
絶縁性のものであるから、たとえストッパ18が実装物13
に当接しても電気的に絶縁されるので、電気的ショート
を防止することもできる。

なお、本考案をラップトップコンピュータに一体的に設
けたキーボードに適用した場合について説明したが、こ
の例に限らず、ハンディータイプのワードプロセッサ等
の他の電子機器に一体的に設けたキーボードに適用して
もよく、また単体のキーボードに適用してもよい。

［考案の効果］ 以上説明したように、本考案のキーボードによれば、基
板の下面に取付けたストッパによりその強度が保たれ、
これにより従来のキーボード３においての補強金具11を
必要としないばかりか、キーボードマスク10とPCB12と
を結合するための多くの結合部を必要としないので、キ
ーボードのコンパクト化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案をラップトップコンピュータに一体的に
設けられたキーボードに適用した場合の一実施例を断面
図、第２図は従来のラップトップコンピュータに一体的
に設けられたキーボードを示す斜視図、第３図は第２図
のキーボードの内部を拡大して示す断面図である。 １……コンピュータ本体、２……キー、３……キーボー
ド、８……上ケース、９……下ケース、10……キーボー
ドマスク、12……PCB、13……実装物、14,15……溝、16
……係止部、17……突出部、18……ストッパ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上ケースおよび下ケースからなる筺体と、 前記上ケースと前記下ケースとの間に挟持されたキーボ
   ードマスクと、 複数のキーを有し前記キーボードマスクに保持された基
   板と、 この基板の下面に設けられ、前記キーが押し下げられる
   と前記下ケースの上面または前記下ケースの上面上に実
   装された実装物に当接するストッパと を備えたことを特徴とするキーボード。