JPH0746314Y2 - アクション機能付打音オルゴール - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、オルゴールの駆動源で支持体から成る人形を
動作させるアクション機能付打音オルゴールに関する。

〔従来技術〕

従来、実開昭63−130095号公報のように振動弁の上下振
動に合わせて弾性板が上下動されて人形軸が上下するよ
うなアクションオルゴールがある。

〔考案が解決しようとする課題〕

前記アクションオルゴールでは人形の上下動及び多少の
捩り程度の動作は可能であった。

本考案のアクション機能付打音オルゴールは、オルゴー
ルの駆動源で支持体から成る人形が左右方向に往復回動
動作すると共に、振動弁の上下振動に合わせて弾性板が
上下動されて人形がアクション動作を行うようにしたも
のである。

本考案の目的は、前記人形の左右方向の往復回動動作
で、人形がアクション動作される部材が捩れても動作に
支障のないアクション機能付打音オルゴールを提供する
ことである。

〔課題を解決するための手段〕 本考案は、周囲にピンを植設したドラムの回転により振
動弁を弾いてメロディを奏でるオルゴールと、前記振動
弁の先端に当接し従動する部材と結合する揺動部材と、
前記ドラムと一体のカムと、該カムと当接しカム面に従
動する部材と結合する回転軸と、該回転軸に係合した前
記揺動部材の支持体とを有し、前記振動弁の振動と同期
して前記支持体及び前記揺動部材を動作させることにあ
る。

〔実施例〕

以下、図示の実施例で本考案を説明する。第１図はケー
ス断面正面図、第２図はケース断面側面図、第３図はケ
ースの底面図である。第１図から第３図でアクション機
能付打音オルゴールはケース１内にオルゴール２が固定
され、ケース１の上に打楽器を模した部材10が３個設け
られている。更にケース１の上面にはオルゴール２の駆
動源で４段階に回動される回転軸11が突出されて人形を
型取る支持体12が固定されている。

支持体12の肩部には軸13が横方向に嵌合され、軸13の両
端に腕を型取る揺動部材14、15の一端が回動自在に取り
付けられている。揺動部材14、15の自由端は前記打楽器
を模した部材10を打音するように配置されている。

ケース１内の上面の裏面には３本の支柱1aがケースと一
体に設けられている。支柱1aにはコ字型の地板３がビス
16で取り付けられている。前記回転軸11はこの地板３に
軸承されている。回転軸11にはピニオン17が固定されて
いる。このピニオン17には摺動板４のラック歯4aが噛合
されている。

オルゴール２はフレーム18上にドラム19がドラムと一体
のドラム軸20で軸承され、香箱21と振動弁22が夫々固定
されている。香箱21内の全舞軸23には全舞の中心端部が
係止されて巻装されている。全舞軸23には巻鍵24が螺合
されている。

振動弁22の上には第４図の弾性板で形成された振動弁の
先端に当接し従動する部材５が載せられて従動する部材
５の一端側5aがビス25で振動弁22と共に固定されてい
る。従動する部材５の他端は二股に別れて先端が下向き
に屈曲されて振動弁22の先端の上に当接される当接部5
b、5cが形成されている。先端の両側には第２図から第
４図のようにアクションレバー5d、5eが上方に向けて延
設されている。アクションレバー5d、5eの先端部5f、5g
には透孔が穿設されて第１図のようにアクションバー
６、６′の下端が係止されている。

アクションバー６、６′は第３図のようにケース１の上
面に穿設された円弧状の孔1b、1cを通してケース１の上
方に突出されている。アクションバー６、６′の上端に
はＥリング26が夫々取り付けられてバネ27が夫々止めら
れ、バネ27は前記揺動部材14、15の下面に穿設された穴
に嵌められて結合されている。

ドラム軸20には第５図のカム７が第１図から第３図のよ
うに固定されている。カム７の外周には４段のカム面7
a、7b、7c、7bが形成されている。

更にフレーム18上に鈎形に屈曲された支持板８の底面8a
がビス28で固定されている。支持板８の上面8bにはカム
面に従動する部材９の一端9aがビス29で固定されてい
る。カム面に従動する部材９の自由端9bは屈曲されてカ
ム７の外周に当接されている。自由端9bの一側にはＬ字
形に屈曲された連結部9cが形成されて連結部9cに穿設さ
れた透孔9dに第２図、第３図のように前記摺動板４の屈
曲部4bが係合されている。

アクション機能付打音オルゴールの動作は、香箱21内の
全舞が巻鍵24で巻き上げられ、全舞駆動源で香箱21内の
調速機30が回転される。この回転でドラム19が調速機30
で調速されて回転され、ドラム19のピンで振動弁22を弾
いてオルゴール２が鳴奏される。

振動弁22が弾かれると、振動弁22の先端に当接し従動す
る部材５の当接部5b、5cが上下動され、この上下動でア
クションレバー5d、5eが上下される。この動作でアクシ
ョンバー６、６′が上下されて揺動部材14、15が上下さ
れる。

又、ドラム19の回転でカム７が第３図の矢印のように回
転され、カム面7a、7b、7c、7bでカム面に従動する部材
９の自由端9bが第３図で矢印のように左右に往復動作さ
れる。この往復動作で摺動板４が往復動作される。

摺動板４が往復動作されると、ラック歯4aでピニオン17
を介して回転軸11が回動され、人形を型取る支持体12が
左右に往復回動される。

この回動はカム面7a、7b、7c、7bで第１図の左と中央と
右と中央の繰り返しとなる。

前記のように動作されると、支持体12はオルゴール２の
全舞駆動源で左右に往復回動されると共に、メロディに
同期して揺動部材14、15が上下に揺動されて打楽器を模
した部材10を打ち打音が発せられる。

前記のようにアクション機能付打音オルゴールが構成さ
れて、支持体12が前記のように往復回動されると、前記
アクションバー６、６′は捩れるが、アクションバー
６、６′は円弧状の孔1b、1cを通してケース１の上方に
突出されると共に、揺動部材14、15とバネ27で結合され
ているから、揺動部材14、15の動作に支障を来さない。

更に二つの異なった動作を行う人形の支持体12がメロデ
ィに合わせて動作するので、興味を誘引することができ
る。

前記説明ではケース１の上に打楽器を模した部材10が３
個設けられたが、１個を他の打楽器例えばシンバルを模
した部材としてもよい。

更に揺動部材にマラカス、鈴などを取り付けてもよい。

第６図はケース１内のアクションレバー5d、5eの先端部
5f、5gの下側にシンバル楽器を模した部材31が配置され
た変形例である。このようにすると、揺動部材14、15の
自由端の位置に配置される打楽器を模した部材10に必ず
しも揺動部材14、15が打ち当たらなくともよいので、位
置調整作業等が容易になる。

〔考案の効果〕

本考案は前記のように構成されたから、支持体が左右に
往復回動されると共に、メロディに同期して揺動部材が
上下に揺動されて打楽器を模した部材を打ち打音が発せ
られ、揺動部材を作動するアクションバーは捩れるが、
動作に支障を来さない等実用上優れた効果を奏するアク
ション機能付打音オルゴールを提供することが出来る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例が示され、第１図はケースを断面
にしたアクション機能付打音オルゴールの断面正面図、
第２図は同ケース断面側面図、第３図は同ケースの底面
図、第４図（ａ）は振動弁の先端に当接し従動する部材
の平面図、同（ｂ）は振動弁の先端に当接し従動する部
材の側面図、同（ｃ）は振動弁の先端に当接し従動する
部材の正面図、第５図（ａ）はカム面に従動する部材の
平面図、同（ｂ）はカム面に従動する部材の側面図、第
６図はアクションレバーで打楽器を打音する変形例要部
側面図である。 ２…オルゴール、５…振動弁の先端に当接し従動する部
材、７…カム、7a、7b、7c、7b…カム面、９…カム面に
従動する部材、11…回転軸、12…支持体、14、15…揺動
部材、19…ドラム、22…振動弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】周囲にピンを植設したドラムの回転により
   振動弁を弾いてメロディを奏でるオルゴールと、前記振
   動弁の先端に当接し従動する部材と結合する揺動部材
   と、前記ドラムと一体のカムと、該カムと当接しカム面
   に従動する部材と結合する回転軸と、該回転軸に係合し
   た前記揺動部材の支持体とを有し、前記振動弁の振動と
   同期して前記支持体及び前記揺動部材を動作させること
   を特徴とするアクション機能付打音オルゴール。