JPH0745564A - 高平坦度ウェーハの製造方法 - Google Patents

高平坦度ウェーハの製造方法

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JPH0745564A
JPH0745564A JP19148393A JP19148393A JPH0745564A JP H0745564 A JPH0745564 A JP H0745564A JP 19148393 A JP19148393 A JP 19148393A JP 19148393 A JP19148393 A JP 19148393A JP H0745564 A JPH0745564 A JP H0745564A
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Hitoshi Harada
均 原田
Kenichi Kawai
健一 河合
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 両面同時研磨による高平坦度ウェーハの製造
方法において、裏面の識別と大口径ウェーハの真空チャ
ック脱着を容易にし平坦度低下を低減する。 【構成】 ウェーハ1の両面にエッチングを施して梨地
面2にする選択エッチング工程と、ウェーハ表面側1A
を片面研削して梨地面2を平滑面4とする片面電解研削
工程と、表面が平滑面4で裏面が梨地面2とされたウェ
ーハを両面研磨して表面を鏡面8にするとともに裏面は
エアの通路となる凹部6Aが残った半梨地面6にする両
面研磨工程とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は裏面が平坦に真空吸着さ
れる高平坦度ウェーハの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子形成用ウェーハの裏面はエッ
チング面のままであり、光沢がないため表裏の区別が目
視および光学装置で容易に識別される。しかしながらウ
ェーハの大口径化と素子の微細化と共に露光時の平坦度
要求が厳しくなり、平坦度が高いウェーハが望まれてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、裏面も研磨
したウェーハは通常のエッチング面を裏面とするウェー
ハに較べ、表裏の区別が難しく、特別の識別マークで区
別する必要がある。更に8インチ以上の大口径ウェーハ
では真空吸着の際にエアの逃げ場がないため通常の真空
チャックではウェーハがエア通路がないため部分的に膨
らみボイドとなり露光によりパターン崩れを生じことが
あり、このため真空吸着をゆっくり行ったり吸着後時間
をおいたりしている。
【0004】また、真空チャックからウェーハを引き離
す際にもエアの通路がないため真空チャックに部分的に
密着するため多数のエアを強く噴出させなければなら
ず、このため真空チャックの形状が複雑となりウェーハ
を表面にこれが転写され平坦度を低下させる欠点があ
る。このため、裏面の凹凸の凸部分のみ研磨除去し、光
沢度を下げ真空吸着時のエアの逃げをエッチング裏面と
同等にしたハーフポリッシュを行った後、表面を片面研
磨したウェーハがある。また、平坦度が高いウェーハの
製造には両面研磨機による両面同時研磨が有効である
が、上記理由によりこの採用が遅れている。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、両面同時研磨により高平坦度とし8インチ64Mの
微細素子の露光条件を満足させると共に、裏面のエアの
通路とを形成することにより真空チャックによる吸着お
よび脱着をエッチング裏面より容易にし、かつ真空吸着
時の表面への転写によるパターン不良や平坦度の低下を
低減させた高平坦度ウェーハを製造することを課題とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る高平坦度ウ
ェーハの製造方法は、ラッピングまたは研削加工したウ
ェーハの両面にエッチングを施して梨地面にする選択エ
ッチング工程によりラッピングまたは研削加工による加
工歪を除去した部分をエアの通路を形成する凹凸のある
エッチングを施した後に、ウェーハの表面側を片面電解
研削して梨地面を平滑面とする片面研削工程と、表面が
平滑面で裏面が梨地面とされたウェーハを両面同時研磨
して表面を鏡面化するとともに、裏面にはエアの通路を
形成させる両面研磨工程とを具備することを特徴とす
る。
【0007】
【作用】この方法では、ラッピングまたは研削加工した
ウェーハの両面に選択エッチングを施してエアの通路と
なる溝を含む凹凸を有する梨地面にし、ウェーハ表面を
研削して凹凸を除去し、両面研磨により表面の研削ダメ
ージを除去し鏡面化する一方、ウェーハ裏面には凹部を
残し凸部を研磨除去し、エアの通路となる溝を形成した
ことにより高平坦度で真空チャックが容易にすることが
可能となる。
【0008】
【実施例】図1は、本発明に係る高平坦度ウェーハの製
造方法の一実施例を示す説明図である。この方法ではま
ず、図1(a)に示すスライス加工後にラッピング加工
したウェーハ1の両面1A,1Bにエッチングを施し、
(b)に示すような多数の凹凸部2Aを有する梨地面2
にする。シリコンのエッチングは硝酸ーフッ酸ー酢酸の
混合液で行われ、硝酸により表面を酸化しフッ酸で溶解
除去し、酢酸で反応を制御する。従来は反応速度を早く
することにより加工ダメージを含む表面層を均一に溶解
除去する組成領域で行うことによりラッピングで形成さ
れた平坦度を崩すことを最小限にし、この組成は硝酸
(50%)ーフッ酸(70%)ー酢酸(90%)の比が
1:6:3が標準であり,この粗さはRmax2μm程
度である。
【0009】選択エッチングに使用するエッチング液
は、酢酸の比率を高め水を加え全体の反応速度を遅くす
るが加工ダメージは選択的にエッチングする領域であ
る。すなわち、ラッピングによる加工ダメージがエッチ
オフされた後凸部は酢酸による反応抑止効果が大きく働
き、凹部のみ強くエッチングされるため僅かな凹凸が強
調され表面は梨地となり、この粗さはRmax4μm程
度となる。
【0010】ラッピングによる深い加工ダメージはラッ
ピング加工の際の回転軌跡であるため、ラッピングによ
る加工ダメージは多数の中心部より放物線状に形成され
た回転軌跡となり、しばしばウェーハの端迄達してい
る。これが選択エッチングによる溝となり、エアの通路
となる。
【0011】この真空チャックの着脱に好適な溝の数と
長さと深さは研削を用いることによりラッピング加工よ
り容易に制御できる。研削工程では砥石の粒度とウェー
ハの回転と研削砥石の回転を自由に選ぶことにより可能
となる。
【0012】エッチング液としては、以下の組成のもの
となる。選択エッチング液組成は硝酸(50%)ーフッ
酸(70%)ー酢酸(90%)ー水の比が1:6:5:
1が好適であり温度50℃、時間10分のエッチング条
件でRmax5μm、P−V(山−谷差)10μmとな
る。酢酸の組成比が1:6:4:1以下になれば加工歪
の選択エッチング性が低下し梨地とならず1:6:6:
1以上になれば反応の抑止が大きくなる。また水が1:
6:5:0.5以下では加工歪の選択エッチング性が低
下し梨地とならず1:6:6:2以上になれば反応時間
が著しく長くなる。
【0013】選択エッチングにより形成される凹凸は両
面研磨による研削ダメージの除去と鏡面の形成を行う取
り代により凹部2AがP−V値の半分程度になるよう平
均平均深さを限定する。一般的にはエッチング条件を適
宜設定することにより、5〜10μm程度とされること
が望ましい。5μm未満では電解研削を行ってもダメー
ジを完全除去できず、10μmより大では両面研磨量が
増大し、裏面も鏡面化されてしまう。
【0014】次に、ウェーハ1の表面側1Aを図1
(b)に示すように片面研削し、図1(c)に示すよう
に梨地面2を平滑面4とする。この片面研削には、20
00番の電解研削を用いれば、研削ダメージが3μm未
満であり、5μmの鏡面研磨を行えば良好な鏡面が形成
される。電解研削を使用しなければ研削ダメージが大き
くなり鏡面を形成することが困難になる。片面研削量T
1はウェーハ表面側1Aの梨地面2の凹部2Aを完全に
除去され鏡面が形成できる程度とされる。
【0015】さらに、ウェーハ1を図1(c)に示すよ
うに両面研磨して、図1(d)に示すように表面側1A
の平滑面4を鏡面8とする。その際に使用可能な両面研
磨機は従来と同様のものでよく、対向配置された上定盤
と下定盤の間にキャリアプレートを配置し、キャリアプ
レートの外周に形成されたキャリア孔に各1枚のウェー
ハ1をはめ込み、キャリアプレートを遊星回転させ、ウ
ェーハの両面にコロイダルシリカを懸濁したpH10の
メカノケミカル研磨液を供給しつつ、各定盤の対向面に
固定された研磨布でウェーハの両面を同時に擦ってメカ
ノケミカル研磨する。
【0016】両面研磨は容易に高平坦度が得られること
は良く知られており、TTV(TotalThickness Value)1
μm以下となる。これに較べ片面研磨ではTTV2μm
がやっとであり、このため真空チャックをチルトさせる
ことにより露光範囲の平坦度を確保し、例えば16Mで
は20×20mmの範囲の平坦度LTV(Total Thickn
ess Value)0.5μm以下とする。TTVが向上すれば
必然的にLTVが向上し露光の際のチルトする手間が低
減され生産性が向上する。またSOI張り合わせウェー
ハはTTV1μm以下が必要となる。
【0017】このメカノケミカル研磨による研磨量T2
は、ウェーハ表面側1Aの平滑面4を製品ウェーハとし
ての規格を満たすことができる面精度に研磨でき、か
つ、ウェーハ裏面側1Bの梨地面2の凹部2Aを除去し
きれない研磨量に設定される。このため梨地エッチング
でP−V値を10μmとし、片面研削を2000番電解
研削で5μmとした場合、両面鏡面研磨量は5μmとな
り、ウェーハ裏面側1Bには多数の連続溝状凹部6Aを
有する半梨地面6が形成される。この裏面の光沢度は容
易に鏡面と識別でき、光沢度計で測定した結果を表1に
示す。
【0018】
【表1】
【0019】また研削前に100nm程度の酸化膜を付
け、表面研削および両面研磨を実施すれば、裏面の研磨
量が減少し、凸部分の研磨除去量が少なくなる。これに
より溝深さを制御できる。
【0020】裏面は鏡面と同様に平滑なため、従来は真
空ピンセット跡やベルト搬送跡が目立ち敬遠されてきた
が、この特性は欠点ではなくむしろこれらの付着物がサ
ブミクロン素子製造には有害であるため、このような跡
を最小限にする措置や付いた場合洗浄をすることが肝心
となる。またこの面はパーティクルが付着しにくく、ま
たパーティクルや金属不純物が付着しても容易に洗浄除
去することができる。
【0021】
【発明の効果】本発明に係る高平坦度ウェーハの製造方
法によれば、ラッピングまたは研削加工後ウェーハの両
面に選択エッチングを施して、ラッッピングまたは研削
による回転軌跡を起点とする多数の凹部溝を有する梨地
面にし、ウェーハ表面を鏡面化して平坦度を向上する一
方、ウェーハ裏面には凹部溝を残すことにより真空チャ
ック時のエアの逃げを容易にする通路を有するから、大
口径ウェーハを使用しステッパによるサブミクロン微細
素子の露光の際には、チャック不良がなく、生産性が良
くなりまたパーティクルや汚染による不良を低減するこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高平坦度ウェーハの製造方法を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 シリコンウェーハ 1A ウェーハ表面側 1B ウェーハ裏面側 2 選択エッチングにより形成された梨地面 2A 凹部溝 4 研削により形成された平滑面 6 研磨後の半梨地面 6A 溝状凹部通路 8 研磨後の鏡面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/308 B 9272−4M

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウェーハにラップまたは研削加工後エッチ
    ングを施して梨地面にする選択エッチング工程と、ウェ
    ーハの表面側を片面電解研削して梨地面を平滑面とする
    片面研削工程と、表面が平滑面で裏面が梨地面とされた
    ウェーハを両面研磨して表面を鏡面化するとともに、裏
    面には凹部を残留させる両面研磨工程とを具備すること
    を特徴とする高平坦度ウェーハの製造方法。
  2. 【請求項2】上記選択エッチングを施す際に使用するエ
    ッチング液の組成を、フッ酸−硝酸−酢酸−水の割合で
    1:6:(4〜6):(0.5〜2)とすることを特徴
    とする請求項1記載の高平坦度ウェーハの製造方法。
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