JP3131968B2 - 半導体シリコンウェーハの製造方法 - Google Patents
半導体シリコンウェーハの製造方法Info
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グ面を有しかつ平坦度にすぐれた半導体シリコンウェー
ハの製造方法に関し、特にエッチング工程を経たシリコ
ンウェーハの片面と端面に気相成長法にてCVD酸化膜を
形成し、その後、酸化膜を設けない表面に片面ポリッシ
ングを施して、その後の両面ポリッシング前のウェーハ
平坦性の向上を図り、両面ポリッシング時の研磨量を低
減して、研磨布の目づまりやウェーハ外周部のダレ形状
を緩和することにより、片面にエッチング面を有しかつ
平坦度にすぐれた半導体シリコンウェーハを製造する方
法に関する。
は、1)単結晶引上装置によって引き上げられた単結晶イ
ンゴットをスライスして薄円板状のウェーハを得るスラ
イス工程と、2)ウェーハの欠けや割れを防ぐための面取
り工程と、3)面取りされたウェーハを平坦化するための
ラッピング工程と、4)前記加工によりウェーハに発生し
た加工歪み層を除去するエッチング工程と、5)面取り部
を仕上研磨する面取り部研磨工程と、6)前記ウェーハを
片面あるいは両面研磨する研磨工程と、7)前記ウェーハ
の仕上げ研磨を施したのち、8)最終洗浄を経て最終製品
としていた。
面化されたウェーハ形状をエッチングにて崩し、そのエ
ッチング形状のまま片面ポリッシング処理を施してもポ
リッシング前形状の影響を受けるため高品質の平坦性を
達成することが困難であった。
完全に除去する方法としては、両面同時ポリッシングの
方法が一般化している。この両面同時ポリッシング処理
は、表裏表面基準研磨が可能な加工原理より、ポリッシ
ング前形状の影響を受けることなく、高品質の平坦度を
達成することが可能であることが知られている。
膜あるいは、金属膜の平坦化技術としてCMP技術(Chemic
al Mechanical Polishing)が導入され、その膜厚精度が
向上するに伴い、シリコンウェーハの表面微小平坦性の
要求も厳しくなっている。この表面微小平坦性も両面同
時ポリッシングを行うと、その加工原理から高品質の表
面微小平坦性を達成することが可能であることが知られ
ている。
と、ウェーハの表裏面共に鏡面化されて、表裏の区別が
明確に判別し難く、また各種のプロセスに使用する種々
の装置において、ウェーハ裏面からの反射光にて設定さ
れるセンサー感度、ウェーハ裏面の輻射熱にて炉内の温
度制御をする際の温度制御レベル、真空あるいは静電チ
ャックからのウェーハの離脱時間等の条件設定に、従来
の裏面にエッチング面を有するウェーハとの差が生じて
しまう問題があった。
D酸化膜を形成し、その後両面同時ポリッシング処理を
行い、ポリッシング時の研磨レートの遅い酸化膜厚みを
適宜選定しておくことにより、鏡面の表と裏面の区別を
容易にする方法が提案(特開平9-199465)されている。
シングを施す際、複数のウェーハをインナーキャリアに
収納し研磨するが、このインナーキャリアは、ポリッシ
ング負荷に耐え得るように強度向上を目的として両面が
シリコン面の場合には、ガラス繊維を織込んだ樹脂キャ
リア材、あるいはステンレス材の内輪に樹脂枠を取りつ
けたキャリア材が使用されている。
は、シリコン面と酸化膜面の摩擦抵抗が大きく異なるた
め、ポリッシング時にウェーハ自転を抑制しキャリア材
へのポリッシング負荷が増大することになり、キャリア
材の寿命低下とポリッシング時にウェーハ端面の形状を
崩す、また歪みを与えてしまい、いわゆるウェーハ外周
部のダレ形状が形成される問題があった。
坦度にすぐれた半導体シリコンウェーハを製造する方法
の提供を目的とし、また、片面に酸化膜処理が施されて
研磨布の目づまりやキャリア材やポリッシング材への負
担が増大するのを防止し、ウェーハ外周部のダレ形状を
緩和して優れた平坦度が得られる半導体用シリコンウェ
ーハの製造方法の提供を目的としている。
膜処理を行いポリッシングする場合に発生するウェーハ
外周部のダレ形状を防止できる方法について種々の研究
を行った結果、両面同時ポリッシング前に、片面に気相
成長法により酸化膜を施すと同時に端面への酸化膜処理
を施し、酸化膜を設けない面に片面ポリッシングを施
し、次に端面を酸化膜にて保護したまま両面同時ポリッ
シングを施し、端面ポリッシングを施して酸化膜を設け
ない面側を鏡面仕上研磨することにより、製造された片
面ポリッシングウェーハが両面同時ポリッシングと同等
以上の平坦度と従来の片面ポリッシングウェーハと同等
以上の端面形状を達成できることを知見し、この発明を
完成した。
ウェーハの製造方法において、少なくともウェーハ全面
に施すエッチング工程、一方のエッチング面と端面に施
すCVD酸化膜の形成工程、酸化膜を実質的に付けない他
方主面の表面部を除去する片面ポリッシング工程、一方
のエッチング面を残すために必要な厚みの酸化膜を残存
させて他方主面の表面部を除去することを目的とする、
両面同時のポリッシング工程を有することを特徴とし、
上記の工程以外は必要に応じて、半導体用シリコンウェ
ーハの製造方法で採用される公知のいずれの工程も採用
できる。
シリコン面側定盤回転数からキャリア公転数を引いた相
対速度の絶対値P1と酸化膜面側定盤回転数からキャリア
公転数を引いた相対速度の絶対値P2の相対速度比P1/P2
を0.75以下にて制御するポリッシングを行うこと、ある
いは、シリコン面側に硬度80以上の発泡ポリウレタン樹
脂からなる研磨布、酸化膜面側に硬度80以上の不織布か
らなる研磨布にて両面同時ポリッシングを施すことを特
徴としている。
り薄円板状のウェーハにスライス切断して所要面を鏡面
に仕上げる半導体ウェーハの製造方法において、裏面に
エッチング面を有し、かつ両面ポリッシングと同等の平
坦度と表面微小平坦性を有するウェーハを得るため、CV
D酸化膜を形成後、酸化膜を設けない表面を片面ポリッ
シングして、両面同時ポリッシング前の平坦性を向上さ
せることを特徴とする。
ンゴットをスライスして、薄円盤状のウェーハを得る
か、ワイヤーソーと呼ばれる、細線のワイヤーを走行さ
せ、研削液をかけながら単結晶インゴットを接触させて
スライスして薄円盤状のウェーハを得る。研削工程での
負荷を軽くするために、極めて平坦度の高い、また表面
粗さの良いウェーハにスライスされることが望ましい。
施して、スライシング時の加工ダメージを除去すると共
にウェーハ平坦度を向上させる。ラッピング工程は、例
えば、ウェーハをキャリアに装填して上下定盤で挟み込
み、一定の加圧力下で遊離砥粒スラリーを供給しながら
加工する方法などが採用できる。
ッチングによりラッピング時の加工歪みを除去する。エ
ッチング工程は、例えば、ラッピング工程での破砕屑を
除去するために、酸性溶液中にウェーハを浸漬する方法
などが採用できる。
のシリコンウェーハの片面及び端面に、気相成長法によ
り酸化膜を8000〜10000Å厚みに成膜する。この酸化膜
厚は、両面同時ポリッシング後にエッチング面を残すた
めに、両面同時ポリッシング後残厚1000〜2000Åが必要
になる。このときの酸化膜厚必要量は、両面同時ポリッ
シング条件に影響を受ける。すなわち、両面同時ポリッ
シングの際、酸化膜研磨速度を極力低くして、シリコン
面側を所定の厚みポリッシングすることが必要である。
を用いて、例えば、シリコン単結晶基板を450℃前後に
加熱しキャリアガス(He等)で希釈されたシランガスと酸
素ガスを基板上に流し、熱CVD法によってシリコン酸化
膜を堆積する方法などが採用できる。
実質的に付けない非酸化膜面側に、片面ポリッシングを
施して酸エッチングにより形成されたTTV(Total Thickn
ess Variation)が2.5〜3.0μm程度のウェーハをTTVが1.
0〜1.5μm程度となるように平坦化する。この際のTTV形
状は、テーパ形状ではなく同真円形状にすることが望ま
しい、また、研磨量は5μm以上が好ましい。
上させることにより、両面同時ポリッシングの研磨量を
低減することが可能になり、片面酸化膜処理時の端面酸
化膜を有したまま両面同時ポリッシングを施すことによ
り、両面同時ポリッシング時のシリコンウェーハ保持用
インナーキャリアとの接触時の端面形状くずれ、歪みの
防止が可能で、両面同時ポリッシング研磨布の目詰ま
り、外周部の局部圧力による外周部ダレ形状を緩和する
ことが可能になり、結果平坦性を向上させることが可能
になる。
ン樹脂などからなる研磨布を用いて、研磨スラリーを供
給して加圧研磨するが、研磨スラリーの粒径は特に制限
されず、例えばコロイダルシリカの粒径が10〜270nmの
もの等が採用可能である。装置例としては、例えば研磨
パッドを有する上下定盤を対向配置し、下定盤の中心側
にはサンギア、外側にはインターナルギアを取付けて両
ギア間に歯車付きキャリアに保持させた構成により、複
数枚のウェーハを収納して上下定盤の研磨パッド間に挟
みこまれるキャリアが、自転及び公転して上定盤加圧の
もとでウェーハの両面研磨を行うことができる。
の両面同時ポリッシングの方法として、酸化膜面の酸化
膜研磨速度を低速に制御し、両面同時ポリッシング後に
片面に残酸化膜面を有し、最終の片面鏡面研磨後にその
酸化膜を除去し、片面がエッチング面を有する鏡面ウェ
ーハを製造することが望ましい。これを実現するために
以下の条件を採用することもできる。
定盤回転数からキャリア公転数を引いた相対速度の絶対
値をP1、酸化膜面側定盤回転数からキャリア公転数を引
いた相対速度の絶対値をP2とした場合、これらの相対速
度比P1/P2を0.75以下、生産性を考慮して0.70〜0.75に
制御し、酸化膜面の酸化膜研磨速度を低速とする。
面側に硬度(JISK‐6301に準じ日本ゴム協会規格JIS‐A
硬度)80以上の発泡ポリウレタン樹脂からなる研磨布を
用い、酸化膜面側に硬度(JISK‐6301に準じ日本ゴム協
会規格アスカーC硬度)80以上の不織布からなる研磨布を
用いて、ポリッシングを施すことにより、インナーキャ
リアとの接触時の負荷を低減することが可能になり、端
面形状くずれ、歪みつきを防止することが可能になる。
シリコンウェーハの酸化膜をフッ酸洗浄にて除去する。
酸化膜除去は、両面同時ポリッシング後に行っても、あ
るいは端面ポリッシング工程後に行ってもよい。
回転テーブルの外周部に高速回転される研磨布付きバフ
を配置した装置などが採用でき、平滑な端面を得ること
ができ、また研磨スラリーを研磨布付きバフに供給しな
がら所定加圧のもとで研磨を行う方法が採用でき、研磨
スラリーに例えば粒径が20〜300nmのコロイダルシリカ
等を用いることができる。
法として、テンプレートを設けたバッキングフィルム上
にウェーハを固定して回転定盤に発泡ポリウレタン樹脂
などからなる研磨布を用いて、研磨スラリーを供給して
加圧研磨するが、研磨スラリーの粒径は特に制限され
ず、例えばコロイダルシリカの粒径が10〜270nmのもの
等が採用可能である。この工程は、枚葉式あるいはマル
チタイプのいずれの方法を採用してもよい。
製品とする。一般的なRCA洗浄と呼ばれる浸漬式洗浄法
では、水酸化アンモニウムと過酸化水素水を用いた洗浄
により微粒子や有機物を除去し、純水でリンスして洗浄
液を除去し、洗浄により生成された自然酸化膜に取り込
まれた金属不純物汚染を希弗酸溶液処理により除去し、
純水でリンスして洗浄液を除去した後、遠心乾燥にて乾
燥する方法などを採用できる。
イスしたのち両面にラッピングを施しスライシング時の
加工ダメージを除去すると共にウェーハ平坦度を向上さ
せる。
ッチングによりラッピング時の加工歪みを除去する。エ
ッチング工程を経た両面がエッチング面のシリコンウェ
ーハの片面に、気相成長法により酸化膜を8000〜10000
Å厚みで成膜した。成膜条件は、連続式CVD装置にてシ
リコン結晶基板を400℃にて、SiH4-O2ガスを基板上に流
して成膜した。成膜した面の反対側表面の膜厚は、端部
2mmを除き100Å以下であった。
面側に研磨量が10μmの片面ポリッシングを施した。エ
ッチング後のウェーハのTTVは2.5〜3.0μmであったが、
片面ポリッシング後はTTV1.0〜1.5に平坦化されてい
た。片面ポリッシング装置には、半導体基板を真空吸着
する吸引チャックを回転する下定盤上で回転させ、上下
定盤の回転軸を偏心させた研磨布定盤と対向させて、公
転並びに自転する半導体基板上に懸濁研磨剤を供給して
回転する研磨布で研磨する装置(特開平7-88760)を使用
した。
リウレタン樹脂からなる研磨布を有する上下定盤を対向
配置し、複数枚のウェーハを収納して上下定盤の研磨パ
ッド間に挟み込まれるキャリアが自転及び公転して、コ
ロイダルシリカの粒径が10〜270nmの研磨スラリーを上
下定盤に供給し、上定盤加圧のもとでウェーハの両面研
磨装置を用いた。
にて除去し、酸化膜除去後、端面および片面に仕上ポリ
シングを施し、最終洗浄を経て最終製品とした。片面仕
上げ研磨は、定盤に発泡ポウレタン樹脂及び不織布から
なる研磨布を貼りつけ、粒径が10〜270nmのコロイダル
シリカによる研磨スラリーを定盤に供給しつつ所定の加
圧のもとで研磨を行う方法を採用した。
と、両面同時ポリッシング前の片面ポリッシングを施さ
ない以外は同等工程で行った従来工程によるシリコンウ
ェーハとを比較すると、平坦度は、従来法がTTV AVE.が
0.69μm、LTV AVE.が0.29μmであるのに対し、この発明
法ではTTV AVE.が0.48μm、LTV AVE.が0.21μmであっ
た。
速度P1、 (酸化膜面側定盤回転数V2)-(キャリア公転数V3)=相対速
度P2、 上記の相対速度比(P1/P2)を0.7にしたこの発明と、1.0
とした比較例の場合をそれぞれ実施した。
じ日本ゴム協会規格JIS‐A硬度)8.5の発泡ポリウレタン
樹脂からなる研磨布(ロデールニッタ(株)のMHパット)、
酸化膜面側に硬度(JIS K‐6301に準じ日本ゴム協会規格
アスカーC硬度)82の不織布からなる研磨布(ロデールニ
ッタ(株)のSuba600)にて両面同時ポリッシングを施し
た。また比較例の場合、シリコン面側と酸化膜面側の両
方に上記の発泡ポリウレタン樹脂からなる研磨布を用い
た。
は、インナーキャリアとの接触時の負荷を低減すること
が可能になり、比較例に比べて端面形状くずれ、歪み付
きを防止できることを確認した。また、相対速度比と上
下定盤研磨布を上述実施例の如く使用することにより、
比較例に比べてキャリアライフが10倍に向上することを
確認した。
度の関係を測定したところ、比較例の場合は、シリコン
面側の研磨量が3μm、5μm、10μmにて酸化膜厚は6000
Å、10000Å、20000Åの研磨量であり、この発明の工程
では、シリコン面側の研磨量が3μm、5μm、10μmにて
酸化膜厚は3600Å、6000Å、12000Åの研磨量であっ
た。よって、シリコン面側の研磨量が5μmにて酸化膜厚
は6000Åに設定でき、残膜厚をHF洗浄処理により除去す
ることが可能で、片面がエッチング面の片面鏡面ウェー
ハの製造が容易になった。
コンウェーハの片面と端面に気相成長法にてCVD酸化膜
を形成し、両面同時ポリッシング前に酸化膜を設けない
表面に片面ポリッシングを施して、その後の両面ポリッ
シング前のウェーハ平坦性の向上を図り、両面ポリッシ
ング時の研磨量を低減して、研磨布の目づまりやウェー
ハ外周部のダレ形状を緩和することにより、両面同時ポ
リッシング品と同品位の平坦度を片面がエッチング面を
有したまま達成することができ、表裏の区別が可能で、
種々のプロセス装置での裏面の影響なく使用することが
可能となる高品位のシリコンウェーハを製造することが
可能になる。
Claims (3)
- 【請求項1】 ウェーハ全面に施すエッチング工程、一
方のエッチング面と端面に施すCVD酸化膜の形成工程、
酸化膜を実質的に付けない他方主面の表面部を除去する
片面ポリッシング工程、両面同時ポリッシング工程を有
する半導体用シリコンウェーハの製造方法。 - 【請求項2】 請求項1において、両面同時ポリッシン
グ工程を、シリコン面側定盤回転数からキャリア公転数
を引いた相対速度の絶対値P1と酸化膜面側定盤回転数か
らキャリア公転数を引いた相対速度の絶対値P2の相対速
度比P1/P2を0.75以下にて制御する半導体用シリコンウ
ェーハの製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2において、シリコ
ン面側に硬度80以上の発泡ポリウレタン樹脂からなる研
磨布、酸化膜面側に硬度80以上の不織布からなる研磨布
にて両面同時ポリッシングを施す半導体用シリコンウェ
ーハの製造方法。
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JP10317337A JP3131968B2 (ja) | 1998-11-09 | 1998-11-09 | 半導体シリコンウェーハの製造方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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1998
- 1998-11-09 JP JP10317337A patent/JP3131968B2/ja not_active Expired - Fee Related
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