JPH0745477A - 電子部品およびその製造方法 - Google Patents

電子部品およびその製造方法

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JPH0745477A
JPH0745477A JP20462693A JP20462693A JPH0745477A JP H0745477 A JPH0745477 A JP H0745477A JP 20462693 A JP20462693 A JP 20462693A JP 20462693 A JP20462693 A JP 20462693A JP H0745477 A JPH0745477 A JP H0745477A
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JP
Japan
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electrode
inductor
electrodes
dielectric
filter
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JP20462693A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Maeda
田 英 一 前
Motoi Nishii
井 基 西
Yoshihiro Nishinaga
永 良 博 西
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型で、信頼性の高い電子部品を提供する。 【構成】 電子部品としてのアレイタイプのT型フィル
タ10は、積層されかつ接合される同一の構造を有する
4つのフィルタ素子12a〜12dを含む。フィルタ素
子12aは、積層されかつ接合される第1の磁性体部分
14と、誘電体部分16と、第2の磁性体部分18とを
有する。第1の磁性体部分14の内部には、インダクタ
用電極が形成される。誘電体部分16の内部には、コン
デンサ用電極が形成される。第2の磁性体部分18の内
部には、インダクタ用電極が形成される。また、これら
のフィルタ素子12a〜12dの表面には、内部のイン
ダクタ用電極やコンデンサ用電極に接続される外部電極
36a〜36d,38a〜38d,40a〜40dおよ
び42a〜42dが形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電子部品およびその製
造方法に関し、特に、アレイタイプのT型フィルタ,ダ
ブルL型フィルタ,L型フィルタなどの電子部品および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図15はこの発明の背景となる従来のT
型フィルタの一例を示す斜視図であり、図16はその回
路図である。このT型フィルタ1はケース2を含み、ケ
ース2内には2つのインダクタ3aおよび3bと1つの
コンデンサ4とが収納される。また、ケース2内では、
一方のインダクタ3aの一端と他方のインダクタ3bの
一端とコンデンサ4の一端とが接続される。さらに、ケ
ース2内では、一方のインダンタ3aの他端にリード線
5aの一端が接続され、他方のインダクタ3bの他端に
リード線5bの一端が接続され、コンデンサ4の他端に
リード線5cの一端が接続される。これらのリード線5
a,5bおよび5cの他端は、ケース2の外側に引き出
される。
【0003】従来、上述の個別部品を用いた複数のT型
フィルタ1,1,・・が、基板上に並べて設けられ、ア
レイタイプのT型フィルタとして使用される。
【0004】また、従来のアレイタイプの積層型のフィ
ルタには、複数のインダクタを構成する複数のインダク
タ用電極が形成された磁性体グリーンシートと、複数の
コンデンサを構成する複数のコンデンサ用電極が形成さ
れた誘電体グリーンシートとを積層して同時に焼成して
一体化したものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、複数のT型
フィルタ1,1,・・を用いたアレイタイプのもので
は、個別部品を用いた複数のT型フィルタ1,1,・・
を基板上に並べて設けるので、プリント基板などに面実
装することができなく、プリント基板などの狭ピッチの
電極に対応することができないもので、実装コストが高
い。
【0006】一方、従来のアレイタイプの積層型のフィ
ルタでは、それをプリント基板などに面実装することが
でき、プリント基板などの狭ピッチの電極に対応するこ
とができ、実装コストがやすい。ところが、従来のアレ
イタイプの積層型のフィルタでは、磁性体グリーンシー
トと誘電体グリーンシートとを積層して同時に焼成して
一体化するため、焼成時に反りや剥がれなどが生じやす
く、製造が困難であり、信頼性が低く、実用範囲が大幅
に限定される。
【0007】さらに、従来のアレイタイプの積層型のフ
ィルタでは、複数のインダクタや複数のコンデンサが同
一基板に形成されるため、インダクタ間の結合やコンデ
ンサ間の結合が大きく、しかも、インダクタ間の耐圧や
コンデンサ間の耐圧が小さく、信頼性がさらに低い。
【0008】それゆえに、この発明の主たる目的は、小
型で、信頼性の高い電子部品を提供することである。
【0009】この発明の他の目的は、小型で、信頼性の
高い電子部品の製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる電子部
品は、それぞれが積層されかつ接合される複数のフィル
タ素子を有する電子部品であって、複数のフィルタ素子
は、それぞれ、磁性体部分と、磁性体部分の内部に形成
されるインダクタ用電極と、磁性体部分に積層されかつ
接合される回路素子部分と、回路素子部分の内部に形成
される回路素子用電極と、インダクタ用電極および回路
素子用電極に接続される外部電極とを含む、電子部品で
ある。
【0011】なお、回路素子部分および回路素子用電極
は、誘電体部分およびコンデンサ用電極であってもよ
く、あるいは、バリスタ特性を有するバリスタ部分およ
びバリスタ用電極であってもよい。
【0012】この発明にかかる電子部品の製造方法は、
それぞれの内部にインダクタ用電極を有する複数の磁性
体部分を準備する工程と、それぞれの内部に回路素子用
電極を有する複数の回路素子部分を準備する工程と、複
数の磁性体部分および複数の回路素子部分を交互に積層
しかつ接合する工程と、インダクタ用電極および回路素
子用電極に接続される外部電極を形成する工程とを含
む、電子部品の製造方法である。
【0013】なお、複数の回路素子部分を準備する工程
は、それぞれの内部にコンデンサ用電極を有する複数の
誘電体部分を準備する工程を含んでもよく、あるいは、
それぞれの内部にバリスタ用電極を有する複数のバリス
タ部分を準備する工程を含んでもよい。
【0014】
【作用】この発明にかかる電子部品では、従来の個別部
品を使用したものと比べて、複数のフィルタ素子が積層
されかつ接合されるので、小型になる。
【0015】また、この発明にかかる電子部品では、従
来の積層型のものと比べて、各フィルタ素子が接合され
かつ積層される磁性体部分および回路素子部分を有し、
磁性体部分の内部にインダクタ用電極が形成され、回路
素子部分の内部に回路素子用電極が形成されるので、フ
ィルタ素子間において、インダクタ用電極間の結合や回
路素子用電極間の結合が小さくなるとともに、インダク
タ用電極間の耐圧や回路素子用電極間の耐圧が大きくな
り、信頼性が高くなる。
【0016】
【発明の効果】この発明によれば、小型で信頼性の高い
電子部品が得られる。
【0017】また、この発明によれば、電子部品が外部
電極を有するので、電子部品をプリント基板などに面実
装することができる。
【0018】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0019】
【実施例】図1はこの発明の一実施例を示す斜視図であ
る。この実施例の電子部品としてのアレイタイプのT型
フィルタ10は、直方体状の4つのフィルタ素子12
a,12b,12cおよび12dを含む。この実施例で
は、これらのフィルタ素子12a〜12dが同一の内部
構造を有するので、特に、1つのフィルタ素子12aの
内部構造について詳しく説明する。
【0020】フィルタ素子12aは、積層されかつ接合
される第1の磁性体部分14と、回路素子部分としての
誘電体部分16と、第2の磁性体部分18とを含む。
【0021】第1の磁性体部分14は、図2に示すよう
に、積層されかつ接合される矩形の3枚の磁性体シート
20a,20bおよび20cを含む。
【0022】磁性体シート20aの一方主面には、たと
えば略C字形のインダクタ用電極22aが形成される。
この場合、インダクタ用電極22aは、その一端が磁性
体シート20aの一方主面の中央に形成され、その他端
が磁性体シート20aの一方主面の幅方向における一端
に形成される。
【0023】また、中央の磁性体シート20bの一方主
面には、たとえば略J字形のインダクタ用電極22bが
形成される。この場合、インダクタ用電極22bは、そ
の一端が磁性体シート20bの一方主面の中央に形成さ
れ、その他端が磁性体シート20bの一方主面の長手方
向における一端に形成される。
【0024】さらに、磁性体シート20bの中央にはス
ルーホール24が形成され、このスルーホール24を介
して、一方のインダクタ用電極22aの一端と他方のイ
ンダクタ用電極22bの一端とが接続される。
【0025】誘電体部分16は、図2に示すように、積
層されかつ接合される矩形の3枚の誘電体シート26
a,26bおよび26cを含む。
【0026】誘電体シート26aの一方主面には、回路
素子用電極としてのコンデンサ用電極28aが形成され
る。この場合、コンデンサ用電極28aは、誘電体シー
ト26aの一方主面において、その幅方向における一端
には形成されず、その幅方向における他端から中央にわ
たって形成される。
【0027】また、中央の誘電体シート26bの一方主
面には、その中央から幅方向における一端にわたって、
回路素子用電極としてのコンデンサ用電極28bが形成
される。
【0028】第2の磁性体部分18は、図2に示すよう
に、積層されかつ接合される矩形の3枚の磁性体シート
30a,30bおよび30cを含む。
【0029】磁性体シート30aの一方主面には、たと
えば略J字形のインダクタ用電極32aが形成される。
この場合、インダクタ用電極32aは、その一端が磁性
体シート30aの一方主面の中央に形成され、その他端
が磁性体シート30aの一方主面の長手方向における他
端に形成される。
【0030】また、中央の磁性体シート30bの一方主
面には、たとえば略C字形のインダクタ用電極32bが
形成される。この場合、インダクタ用電極32bは、そ
の一端が磁性体シート30bの一方主面の中央に形成さ
れ、その他端が磁性体シート30bの一方主面の幅方向
における一端に形成される。
【0031】さらに、磁性体シート30bの中央にはス
ルーホール34が形成され、このスルーホール34を介
して、一方のインダクタ用電極32aの一端と他方のイ
ンダクタ用電極32bの一端とが接続される。
【0032】上述の第1の磁性体部分14、誘電体部分
16および第2の磁性体部分18は、たとえばエポキシ
系樹脂などの接合用樹脂で積層されかつ接合される。こ
の場合、第1の磁性体部分14の磁性体シート20aに
誘電体部分16の誘電体シート26cが積層されかつ接
合され、誘電体部分16の誘電体シート26aに第2の
磁性体部分18の磁性体シート30cが積層されかつ接
合される。
【0033】そして、同一の内部構造を有するフィルタ
素子12a,12b,12cおよび12dは、図1に示
すように、たとえばエポキシ系樹脂などの接合用樹脂で
積層されかつ接合される。この場合、フィルタ素子12
a,12bおよび12cの第2の磁性体部分18に、フ
ィルタ素子12b,12cおよび12dの第1の磁性体
部分14がそれぞれ積層されかつ接合される。
【0034】さらに、フィルタ素子12aの幅方向にお
ける一端面の中央には、図1に示すように、外部電極3
6aが形成される。この場合、外部電極36aは、フィ
ルタ素子12aのインダクタ用電極22aの他端、コン
デンサ用電極28bおよびインダクタ用電極32bの他
端に接続される。
【0035】同様に、フィルタ素子12b,12cおよ
び12dの幅方向における一端面の中央には、図1に示
すように、外部電極36b,36cおよび36dがそれ
ぞれ形成される。この場合、外部電極36b〜36d
は、フィルタ素子12b〜12dのインダクタ用電極2
2aの他端、コンデンサ用電極28bおよびインダクタ
用電極32bの他端に、それぞれ接続される。
【0036】また、フィルタ素子12aの長手方向にお
ける一端部には、図1に示すように、2つの外部電極3
8aおよび40aが形成される。この場合、一方の外部
電極38aはフィルタ素子12aのインダクタ用電極2
2bの他端に接続され、他方の外部電極40aはフィル
タ素子12aのコンデンサ用電極28aに接続される。
【0037】同様に、フィルタ素子12b,12cおよ
び12dの長手方向における一端部には、図1に示すよ
うに、外部電極38b,40b,38c,40c,38
dおよび40dがそれぞれ形成される。この場合、外部
電極38b〜38dはフィルタ素子12b〜12dのイ
ンダクタ用電極22bの他端にそれぞれ接続され、外部
電極40b〜40dはフィルタ素子12b〜12dのコ
ンデンサ用電極28aにそれぞれ接続される。
【0038】さらに、フィルタ素子12aの長手方向に
おける他端部には、図1に示すように、2つの外部電極
42aおよび44aが形成される。この場合、一方の外
部電極42aはフィルタ素子12aのコンデンサ用電極
28aに接続され、他方の外部電極44aはフィルタ素
子12aのインダクタ用電極32aの他端に接続され
る。
【0039】同様に、フィルタ素子12b,12cおよ
び12dの長手方向における他端部には、図1に示すよ
うに、外部電極42b,44b,42c,44c,42
dおよび44dがそれぞれ形成される。この場合、外部
電極42b〜42dはフィルタ素子12b〜12dのコ
ンデンサ用電極28aにそれぞれ接続され、外部電極4
4b〜44dはフィルタ素子12b〜12dのインダク
タ用電極32aの他端にそれぞれ接続される。
【0040】このT型フィルタ10では、1つのフィル
タ素子12aにおいて、第1の磁性体部分14の2つの
インダクタ用電極22aおよび22bなどで1つのイン
ダクタが形成され、第2の磁性体部分18の2つのイン
ダクタ用電極32aおよび32bなどで別のインダクタ
が形成され、さらに、誘電体部分16のコンデンサ用電
極28aおよび28bなどで1つのコンデンサが形成さ
れる。そのため、このフィルタ素子12aは、2つのイ
ンダクタと1つのコンデンサとをT型に接続したT型フ
ィルタ回路を有する。同様に、他の3つのフィルタ素子
12b,12cおよび12dも、それぞれ、2つのイン
ダクタと1つのコンデンサとをT型に接続したT型フィ
ルタ回路を有する。したがって、このT型フィルタ10
は、図3に示すように、4つのT型フィルタ回路を有す
る。
【0041】また、このT型フィルタ10では、従来の
個別部品を使用したものと比べて、複数のフィルタ素子
12a〜12dが積層されかつ接合されるので、小型に
なる。
【0042】さらに、このT型フィルタ10では、従来
の積層型のものと比べて、各フィルタ素子12a〜12
dが接合されかつ積層される第1の磁性体部分14、誘
電体部分16および第2の磁性体部分18を有し、第1
の磁性体部分14の内部にインダクタ用電極が形成さ
れ、誘電体部分16にコンデンサ用電極が形成され、第
2の磁性体部分18にインダクタ用電極が形成されるの
で、フィルタ素子12a〜12d間において、インダク
タ用電極間の結合やコンデンサ用電極間の結合が小さく
なるとともに、インダクタ用電極間の耐圧やコンデンサ
用電極間の耐圧が大きくなり、信頼性が高くなる。
【0043】また、このT型フィルタ10では、各フィ
ルタ素子12a〜12dの表面に外部電極が形成されて
いるので、それをプリント基板などに面実装することが
できる。
【0044】さらに、このT型フィルタ10では、積層
される各フィルタ素子12a〜12dの端部に外部電極
が形成されているので、プリント基板などの狭ピッチの
電極に対応することができる。
【0045】また、このT型フィルタ10では、アース
端子として用いられる外部電極40a〜40dおよび4
2a〜42dが各フィルタ素子12a〜12dごとに別
々に形成されているので、フィルタ素子12a〜12d
間においてノイズの回り込みが少ない。
【0046】次に、このT型フィルタ10の製造方法の
一例について説明する。
【0047】まず、図4に示すように、積層される3枚
の磁性体グリーンシート21a,21bおよび21cが
準備される。これらの磁性体グリーンシート21a〜2
1cは、焼成後に複数のフィルタ素子12aの第1の磁
性体部分14の磁性体シート20a〜20cとなるべき
ものである。そのため、これらの磁性体グリーンシート
21a〜21cは、それぞれ、横辺が第1の磁性体部分
14の長手方向の長さのたとえば数倍ないし数十倍の長
さを有し、縦辺が第1の磁性体部分14の幅方向の長さ
のたとえば数倍ないし数十倍の長さを有する。なお、こ
れらの磁性体グリーンシート21a〜21cは焼成後に
カットされるが、カットされる部分を図4に1点鎖線で
示す。
【0048】磁性体グリーンシート21aの一方主面に
は、図4に示すように、電極材料を塗布することによっ
て、複数のインダクタ用電極22aが形成される。な
お、この場合、隣接する2つのインダクタ用電極22a
は互いに逆向きに形成される。
【0049】また、磁性体グリーンシート21bの一方
主面には、図4に示すように、電極材料を塗布すること
によって、複数のインダクタ用電極22bが形成され
る。なお、この場合、隣接する2つのインダクタ用電極
22bは互いに逆向きに形成される。
【0050】さらに、磁性体グリーンシート21bに
は、図4に示すように、複数のスルーホール24が形成
され、それらのスルーホール24を介して、インダクタ
用電極22aの端部とインダクタ用電極22bの端部と
が接続される。
【0051】そして、それらの磁性体グリーンシート2
1a〜21cを積層し圧着し同時に焼成することによっ
て、複数のフィルタ素子12aの第1の磁性体部分14
となる第1の親基板15が形成される。
【0052】なお、第1の親基板15は、複数のフィル
タ素子12bの第1の磁性体部分14、複数のフィルタ
素子12cの第1の磁性体部分14、あるいは、複数の
フィルタ素子12dの第1の磁性体部分14にもなるの
で、4枚の第1の親基板15が形成される。
【0053】さらに、図4に示すように、積層される3
枚の誘電体グリーンシート27a,27bおよび27c
が準備される。これらの誘電体グリーンシート27a〜
27cは、焼成後に複数のフィルタ素子12aの誘電体
部分16の誘電体シート26a〜26cとなるべきもの
である。そのため、これらの誘電体グリーンシート27
a〜27cは、それぞれ、横辺が誘電体部分16の長手
方向の長さのたとえば数倍ないし数十倍の長さを有し、
縦辺が誘電体部分16の幅方向の長さのたとえば数倍な
いし数十倍の長さを有する。なお、これらの誘電体グリ
ーンシート27a〜27cは焼成後にカットされるが、
カットされる部分を図4に1点鎖線で示す。
【0054】誘電体グリーンシート27aの一方主面に
は、図4に示すように、電極材料を塗布することによっ
て、複数のコンデンサ用電極28aが形成される。な
お、この場合、隣接する2つのコンデンサ用電極28a
は互いに逆向きに形成される。
【0055】また、誘電体グリーンシート27bの一方
主面には、図4に示すように、電極材料を塗布すること
によって、複数のコンデンサ用電極28bが形成され
る。なお、この場合、隣接する2つのコンデンサ用電極
28bは互いに逆向きに形成される。
【0056】そして、それらの誘電体グリーンシート2
7a〜27cを積層し圧着し同時に焼成することによっ
て、複数のフィルタ素子12aの誘電体部分16となる
第2の親基板17が形成される。
【0057】なお、第2の親基板17は、複数のフィル
タ素子12bの誘電体部分16、複数のフィルタ素子1
2cの誘電体部分16、あるいは、複数のフィルタ素子
12dの誘電体部分16にもなるので、4枚の第2の親
基板17が形成される。
【0058】さらに、図4に示すように、積層される3
枚の磁性体グリーンシート31a,31bおよび31c
が準備される。これらの磁性体グリーンシート31a〜
31cは、焼成後に複数のフィルタ素子12aの第2の
磁性体部分18の磁性体シート30a〜30cとなるべ
きものである。そのため、これらの磁性体グリーンシー
ト31a〜31cは、それぞれ、横辺が第2の磁性体部
分18の長手方向の長さのたとえば数倍ないし数十倍の
長さを有し、縦辺が第2の磁性体部分18の幅方向の長
さのたとえば数倍ないし数十倍の長さを有する。なお、
これらの磁性体グリーンシート31a〜31cは焼成後
にカットされるが、カットされる部分を図4に1点鎖線
で示す。
【0059】磁性体グリーンシート31aの一方主面に
は、図4に示すように、電極材料を塗布することによっ
て、複数のインダクタ用電極32aが形成される。な
お、この場合、隣接する2つのインダクタ用電極32a
は互いに逆向きに形成される。
【0060】また、磁性体グリーンシート31bの一方
主面には、図4に示すように、電極材料を塗布すること
によって、複数のインダクタ用電極32bが形成され
る。なお、この場合、隣接する2つのインダクタ用電極
32bは互いに逆向きに形成される。
【0061】さらに、磁性体グリーンシート31bに
は、複数のスルーホール34が形成され、それらのスル
ーホール34を介して、インダクタ用電極32aの端部
とインダクタ用電極32bの端部とが接続される。
【0062】そして、それらの磁性体グリーンシート3
1a〜31cを積層し圧着し同時に焼成することによっ
て、複数のフィルタ素子12aの第2の磁性体部分18
となる第3の親基板19が形成される。
【0063】なお、第3の親基板19は、複数のフィル
タ素子12bの第2の磁性体部分18、複数のフィルタ
素子12cの第2の磁性体部分18、あるいは、複数の
フィルタ素子12dの第2の磁性体部分18にもなるの
で、4枚の第3の親基板19が形成される。
【0064】次に、4枚の第1の親基板15と、4枚の
第2の親基板17と、4枚の第3の親基板19とを、た
とえばエポキシ系樹脂などの接合用樹脂を介在して順に
重ね、それらを60℃で余熱してから110℃で約1時
間加熱して接合用樹脂を硬化することによって、それら
の親基板15,17および19が、図5に示すように、
積層されかつ接合される。
【0065】そして、それらの親基板15,17および
19は図5の1点鎖線で示す部分でカットされ、図6に
示すチップ11が形成される。
【0066】最後に、チップ11の表面に、たとえばA
gまたはAg−Pdなどの電極材料をスパッタすること
によって、外部電極36a〜36d,38a〜38d,
40a〜40d,42a〜42dおよび42a〜42d
がそれぞれ形成される。
【0067】上述のT型フィルタ10の製造方法では、
複数の第1の磁性体部分14、誘電体部分16および第
2の磁性体部分18がそれぞれ一度に形成されるので、
複数のT型フィルタ10を効率よく製造することでき
る。
【0068】また、上述のT型フィルタ10の製造方法
では、磁性体グリーンシートおよび誘電体グリーンシー
トを別々に焼成して、第1の磁性体部分、誘電体部分お
よび第2の磁性体部分を別々に形成するため、第1の磁
性体部分、誘電体部分および第2の磁性体部分が反りに
くく、それらの部分の間で剥がれも生じにくく、T型フ
ィルタ10の製造が容易であり、T型フィルタ10の信
頼性が高く、T型フィルタ10の実用範囲も広がる。
【0069】図7はこの発明の他の実施例を示す斜視図
である。この実施例の電子部品としてのアレイタイプの
ダブルL型フィルタ50は、上述のT型フィルタ10と
比べて、特に、フィルタ素子12a,12b,12cお
よび12dの誘電体部分16の内部構造と、外部電極4
4a,44b,44cおよび44dの接続構造とにおい
て相違する。
【0070】この実施例のダブルL型フィルタ50にお
いても、4つのフィルタ素子12a〜12dが同一の内
部構造を有するので、まず、1つのフィルタ素子12a
について説明する。
【0071】このダブルL型フィルタ50のフィルタ素
子12aは、図8に示すように、上述のT型フィルタ1
0のフィルタ素子12aと比べて、誘電体部分16が、
誘電体シート26aの他方主面に積層される誘電体シー
ト26dを有する。
【0072】さらに、この誘電体シート26dの一方主
面には、図8に示すように、その中央から長手方向にお
ける他端にわたって、回路素子用電極としてのコンデン
サ用電極28cが形成される。
【0073】また、このダブルL型フィルタ50の外部
電極44a〜44dは、特に、フィルタ素子12a〜1
2dのコンデンサ用電極28cおよびインダクタ用電極
32aにそれぞれ接続される。
【0074】このダブルL型フィルタ50では、上述の
T型フィルタ10と比べて、フィルタ素子12aにおい
て、誘電体部分16の2つのコンデンサ用電極28aお
よび28cなどで別のコンデンサが形成される。そのた
め、このダブルL型フィルタ50のフィルタ素子12a
は、2つのインダクタと2つのコンデンサとをダブルL
型に接続したダブルL型フィルタ回路を有する。同様
に、このダブルL型フィルタ50では、他の3つのフィ
ルタ素子12b,12cおよび12dも、それぞれ、2
つのインダクタと2つのコンデンサとをダブルL型に接
続したダブルL型フィルタ回路を有する。したがって、
このダブルL型フィルタ50は、図9に示すように、4
つのダブルL型フィルタ回路を有する。
【0075】また、このダブルL型フィルタ50でも、
複数のフィルタ素子12a〜12dが積層されかつ接合
されるので、小型になる。
【0076】さらに、このダブルL型フィルタ50で
も、フィルタ素子12a〜12d間において、インダク
タ用電極間の結合やコンデンサ用電極間の結合が小さく
なるとともに、インダクタ用電極間の耐圧やコンデンサ
用電極間の耐圧が大きくなり、信頼性が高くなる。
【0077】また、このダブルL型フィルタ50でも、
それをプリント基板などに面実装することができ、プリ
ント基板などの狭ピッチの電極に対応することができ
る。
【0078】さらに、このダブルL型フィルタ50で
も、フィルタ素子12a〜12d間においてノイズの回
り込みが少ない。
【0079】次に、このダブルL型フィルタ50の製造
方法の一例について説明する。
【0080】このダブルL型フィルタ50の製造方法
は、上述のT型フィルタ10の製造方法と比べて、第2
の親基板17を形成する工程において相違する。
【0081】すなわち、このダブルL型フィルタ50の
製造方法における第2の親基板17を形成する工程で
は、図10に示すように、誘電体グリーンシート27a
〜27cと同様の別の誘電体グリーンシート27dも準
備される。
【0082】そして、この別の誘電体グリーンシート2
7dの一方主面には、図10に示すように、電極材料を
塗布することによって、複数のコンデンサ用電極28c
が形成される。なお、この場合、隣接する2つのコンデ
ンサ用電極28cは互いに逆向きに形成される。
【0083】そして、それらの誘電体グリーンシート2
7a〜27dを積層し圧着し同時に焼成することによっ
て、第2の親基板17が形成されるのである。
【0084】上述のダブルL型フィルタ50の製造方法
でも、複数の第1の磁性体部分14、誘電体部分16お
よび第2の磁性体部分18がそれぞれ一度に形成される
ので、複数のダブルL型フィルタ50を効率よく製造す
ることができる。
【0085】また、上述のダブルL型フィルタ50の製
造方法でも、磁性体グリーンシートおよび誘電体グリー
ンシートを別々に焼成して、第1の磁性体部分、誘電体
部分および第2の磁性体部分を別々に形成するため、第
1の磁性体部分、誘電体部分および第2の磁性体部分が
反りにくく、それらの部分の間で剥がれも生じにくく、
ダブルL型フィルタ50の製造が容易であり、ダブルL
型フィルタ50の信頼性が高く、ダブルL型フィルタ5
0の実用範囲も広がる。
【0086】図11はこの発明のさらに他の実施例を示
す斜視図である。この実施例の電子部品としてのアレイ
タイプのL型フィルタ60は、直方体状の4つのフィル
タ素子62a,62b,62cおよび62dを含む。こ
の実施例でも、これらのフィルタ素子62a〜62dが
同一の内部構造を有するので、特に、1つのフィルタ素
子62aの内部構造について詳しく説明する。
【0087】フィルタ素子62aは、積層されかつ接合
される磁性体部分64と、回路素子部分としての誘電体
部分66とを含む。
【0088】磁性体部分64は、図12に示すように、
積層されかつ接合される矩形の3枚の磁性体シート68
a,68bおよび68cを含む。
【0089】磁性体シート68aの一方主面には、たと
えば略L字形のインダクタ用電極70aが形成される。
この場合、インダクタ用電極70aは、その一端が磁性
体シート68aの一方主面の中央に形成され、その他端
が磁性体シート68aの一方主面の長手方向における他
端に形成される。
【0090】また、中央の磁性体シート68bの一方主
面には、たとえば略J字形のインダクタ用電極70bが
形成される。この場合、インダクタ用電極70bは、そ
の一端が磁性体シート68bの一方主面の中央に形成さ
れ、その他端が磁性体シート68bの一方主面の長手方
向における一端に形成される。
【0091】さらに、磁性体シート68bの中央にはス
ルーホール72が形成され、このスルーホール72を介
して、一方のインダクタ用電極70aの一端と他方のイ
ンダクタ用電極70bの一端とが接続される。
【0092】なお、インダクタ用電極70aおよび70
bは、互いに逆の形状に逆の向きに形成されてもよい。
【0093】誘電体部分66は、図12に示すように、
積層されかつ接合される矩形の3枚の誘電体シート74
a,74bおよび74cを含む。
【0094】誘電体シート74aの一方主面には、回路
素子用電極としてのコンデンサ用電極76aが形成され
る。この場合、コンデンサ用電極76aは、誘電体シー
ト74aの一方主面の中央からその長手方向における他
端にわたって形成される。
【0095】また、中央の誘電体シート74bの一方主
面には、回路素子用電極としてのコンデンサ用電極76
bが形成される。この場合、コンデンサ用電極76b
は、誘電体シート74bの一方主面の中央から長手方向
における一端にわたって形成される。
【0096】上述の磁性体部分64および誘電体部分6
6は、たとえばエポキシ系樹脂などの接合用樹脂で積層
されかつ接合される。この場合、磁性体部分64の磁性
体シート68aに誘電体部分66の誘電体シート74c
が積層されかつ接合される。
【0097】そして、同一の内部構造を有するフィルタ
素子62a,62b,62cおよび62dは、図11に
示すように、たとえばエポキシ系樹脂などの接合用樹脂
で積層されかつ接合される。この場合、フィルタ素子6
2a,62bおよび62cの誘電体部分66に、フィル
タ素子62b,62cおよび62dの磁性体部分64が
それぞれ積層されかつ接合される。
【0098】さらに、フィルタ素子62aの長手方向に
おける一端部には、図11に示すように、外部電極78
aが形成される。この場合、外部電極78aは、フィル
タ素子62aのインダクタ用電極70bの他端およびコ
ンデンサ用電極74bに接続される。
【0099】同様に、フィルタ素子62b,62cおよ
び62dの長手方向における一端部には、図11に示す
ように、外部電極78b,78cおよび78dがそれぞ
れ形成される。この場合、外部電極78b〜78dは、
フィルタ素子62b〜62dのインダクタ用電極68b
の他端およびコンデンサ用電極74bに、それぞれ接続
される。
【0100】なお、インダクタ用電極70aおよび70
bが互いに逆の形状に逆の向きに形成される場合は、外
部電極78a〜78dは、フィルタ素子62a〜62d
のインダクタ用電極70aの他端およびコンデンサ用電
極74bにそれぞれ接続される。
【0101】また、フィルタ素子62aの長手方向にお
ける他端部には、図11に示すように、2つの外部電極
80aおよび82aが形成される。この場合、一方の外
部電極80aはフィルタ素子62aのインダクタ用電極
70aの他端に接続され、他方の外部電極82aはフィ
ルタ素子62aのコンデンサ用電極76aに接続され
る。
【0102】同様に、フィルタ素子62b,62cおよ
び62dの長手方向における一端部には、図11に示す
ように、外部電極80b,82b,80c,82c,8
0dおよび82dがそれぞれ形成される。この場合、外
部電極80b〜80dはフィルタ素子62b〜62dの
インダクタ用電極70aの他端にそれぞれ接続され、外
部電極82b〜82dはフィルタ素子62b〜62dの
コンデンサ用電極76aにそれぞれ接続される。
【0103】なお、インダクタ用電極70aおよび70
bが互いに逆の形状に逆の向きに形成される場合は、外
部電極80a〜80dは、フィルタ素子62a〜62d
のインダクタ用電極70bの他端にそれぞれ接続され
る。
【0104】このL型フィルタ60では、1つのフィル
タ素子62aにおいて、磁性体部分64の2つのインダ
クタ用電極70aおよび70bなどで1つのインダクタ
が形成され、さらに、誘電体部分66のコンデンサ用電
極76aおよび76bなどで1つのコンデンサが形成さ
れる。そのため、このフィルタ素子62aは、1つのイ
ンダクタと1つのコンデンサとをL型に接続したL型フ
ィルタ回路を有する。同様に、他の3つのフィルタ素子
62b,62cおよび62dも、それぞれ、1つのイン
ダクタと1つのコンデンサとをL型に接続したL型フィ
ルタ回路を有する。したがって、このL型フィルタ60
は、図13に示すように、4つのL型フィルタ回路を有
する。
【0105】また、このL型フィルタ60でも、複数の
フィルタ素子62a〜62dが積層されかつ接合される
ので、小型になる。
【0106】さらに、このL型フィルタ60でも、フィ
ルタ素子62a〜62d間において、インダクタ用電極
間の結合やコンデンサ用電極間の結合が小さくなるとと
もに、インダクタ用電極間の耐圧やコンデンサ用電極間
の耐圧が大きくなり、信頼性が高くなる。
【0107】また、このL型フィルタ60でも、それを
プリント基板などに面実装することができ、プリント基
板などの狭ピッチの電極に対応することができる。
【0108】さらに、このL型フィルタ60でも、フィ
ルタ素子62a〜62d間においてノイズの回り込みが
少ない。
【0109】次に、このL型フィルタ60の製造方法の
一例について説明する。
【0110】まず、図14に示すように、積層される3
枚の磁性体グリーンシート69a,69bおよび69c
が準備される。これらの磁性体グリーンシート69a〜
69cは、焼成後に複数のフィルタ素子62aの磁性体
部分64の磁性体シート68a〜68cとなるべきもの
である。そのため、これらの磁性体グリーンシート69
a〜69cは、それぞれ、横辺が磁性体部分64の長手
方向の長さのたとえば数倍ないし数十倍の長さを有し、
縦辺が磁性体部分64の幅方向の長さのたとえば数倍な
いし数十倍の長さを有する。なお、これらの磁性体グリ
ーンシート69a〜69cは焼成後にカットされるが、
カットされる部分を図14に1点鎖線で示す。
【0111】磁性体グリーンシート69aの一方主面に
は、図14に示すように、電極材料を塗布することによ
って、複数のインダクタ用電極70aが形成される。な
お、この場合、隣接する2つのインダクタ用電極70a
は互いに対称に形成される。
【0112】また、磁性体グリーンシート69bの一方
主面には、図14に示すように、電極材料を塗布するこ
とによって、複数のインダクタ用電極70bが形成され
る。なお、この場合、隣接する2つのインダクタ用電極
70bは互いに対称に形成される。
【0113】さらに、磁性体グリーンシート69bに
は、図14に示すように、複数のスルーホール72が形
成され、それらのスルーホール72を介して、インダク
タ用電極69aの端部とインダクタ用電極69bの端部
とが接続される。
【0114】そして、それらの磁性体グリーンシート6
9a〜69cを積層し圧着し同時に焼成することによっ
て、複数のフィルタ素子62aの磁性体部分64となる
第1の親基板が形成される。
【0115】なお、この第1の親基板は、複数のフィル
タ素子62bの磁性体部分64、複数のフィルタ素子6
2cの磁性体部分64、あるいは、複数のフィルタ素子
62dの磁性体部分64にもなるので、4枚の第1の親
基板が形成される。
【0116】さらに、図14に示すように、積層される
3枚の誘電体グリーンシート75a,75bおよび75
cが準備される。これらの誘電体グリーンシート75a
〜75cは、焼成後に複数のフィルタ素子62aの誘電
体部分66の誘電体シート74a〜74cとなるべきも
のである。そのため、これらの誘電体グリーンシート7
5a〜75cは、それぞれ、横辺が誘電体部分66の長
手方向の長さのたとえば数倍ないし数十倍の長さを有
し、縦辺が誘電体部分66の幅方向の長さのたとえば数
倍ないし数十倍の長さを有する。なお、これらの誘電体
グリーンシート75a〜75cは焼成後にカットされる
が、カットされる部分を図14に1点鎖線で示す。
【0117】誘電体グリーンシート75aの一方主面に
は、図14に示すように、電極材料を塗布することによ
って、複数のコンデンサ用電極76aが形成される。な
お、この場合、隣接する2つのコンデンサ用電極76a
は互いに対称に形成される。
【0118】また、誘電体グリーンシート75bの一方
主面には、図14に示すように、電極材料を塗布するこ
とによって、複数のコンデンサ用電極76bが形成され
る。なお、この場合、隣接する2つのコンデンサ用電極
76bは互いに対称に形成される。
【0119】そして、それらの誘電体グリーンシート7
5a〜75cを積層し圧着し同時に焼成することによっ
て、複数のフィルタ素子62aの誘電体部分66となる
第2の親基板が形成される。
【0120】なお、この第2の親基板は、複数のフィル
タ素子62bの誘電体部分66、複数のフィルタ素子6
2cの誘電体部分66、あるいは、複数のフィルタ素子
62dの誘電体部分66にもなるので、4枚の第2の親
基板が形成される。
【0121】次に、4枚の第1の親基板と、4枚の第2
の親基板とを、たとえばエポキシ系樹脂などの接合用樹
脂を介在して交互に重ね、それらを60℃で余熱してか
ら110℃で約1時間加熱して接合用樹脂を硬化するこ
とによって、それらの親基板が積層され接合される。
【0122】そして、それらの第1および第2の親基板
は図14の1点鎖線で示す部分に相当する部分でカット
され、チップが形成される。
【0123】最後に、このチップの表面に、電極材料を
スパッタすることによって、外部電極78a〜78d,
80a〜80dおよび82a〜82dがそれぞれ形成さ
れる。
【0124】上述のL型フィルタ60の製造方法でも、
複数の磁性体部分64および誘電体部分66がそれぞれ
一度に形成されるので、複数のL型フィルタ60を効率
よく製造することできる。
【0125】また、上述のL型フィルタ60の製造方法
でも、磁性体グリーンシートおよび誘電体グリーンシー
トを別々に焼成して、磁性体部分および誘電体部分を別
々に形成するため、磁性体部分および誘電体部分が反り
にくく、それらの部分の間で剥がれも生じにくく、L型
フィルタ60の製造が容易であり、L型フィルタ60の
信頼性が高く、L型フィルタ60の実用範囲も広がる。
【0126】なお、上述の各実施例では、各磁性体部分
の材料としては、たとえばNi−Zn−Cu系フェライ
トなどの磁性材料が用いられる。
【0127】また、上述の各実施例では、各電極の材料
として、たとえばAgやAg−Pdなどの電極材料が用
いられる。
【0128】さらに、上述の各実施例では4つのフィル
タ素子を有するが、この発明ではフィルタ素子の数は4
つ限らずたとえば2つ、3つあるいは5つ以上であって
もよい。
【0129】また、上述の実施例では2層に積層される
2つのインダクタ用電極などで1つのインダクタが構成
されているが、この発明では、単層のインダクタ用電極
などで1つのインダクタが構成されてもよく、あるい
は、3層以上に積層される3つ以上のインダクタ用電極
などで1つのインダクタが構成されてもよい。
【0130】さらに、上述の各実施例において、外部電
極の表面には、はんだ付け時の耐熱性や濡れ性を向上さ
せるために、たとえばNi−Snめっきが施されてもよ
い。
【0131】また、上述の各実施例において、誘電体部
分に代えてバリスタ特性を有するバリスタ部分が用いら
れ、かつ、コンデンサ用電極がバリスタ用電極として用
いられてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1に示す実施例に用いられるフィルタ素子を
示す分解斜視図である。
【図3】図1に示す実施例の回路図である。
【図4】図1に示す実施例に用いられるフィルタ素子を
形成する工程の一例を示す斜視図である。
【図5】図1に示す実施例に用いられるチップを形成す
る工程の一例を示す斜視図である。
【図6】図1に示す実施例に用いられるチップを示す斜
視図である。
【図7】この発明の他の実施例を示す斜視図である。
【図8】図7に示す実施例に用いられるフィルタ素子を
示す分解斜視図である。
【図9】図7に示す実施例の回路図である。
【図10】図7に示す実施例に用いられるフィルタ素子
の誘電体部分を形成する工程の一例を示す斜視図であ
る。
【図11】この発明のさらに他の実施例を示す斜視図で
ある。
【図12】図11に示す実施例に用いられるフィルタ素
子を示す分解斜視図である。
【図13】図11に示す実施例の回路図である。
【図14】図11に示す実施例に用いられるフィルタ素
子を形成する工程の一例を示す斜視図である。
【図15】この発明の背景となる従来のT型フィルタの
一例を示す斜視図である。
【図16】図15に示すT型フィルタの回路図である。
【符号の説明】
10 T型フィルタ 12a〜12d,フィルタ素子 14 第1の磁性体部分 16 誘電体部分 18 第2の磁性体部分 20a〜20c 磁性体シート 22a,22b インダクタ用電極 24 スルーホール 26a〜26d 誘電体シート 28a〜28c コンデンサ用電極 30a〜30c 磁性体シート 32a,32b インダクタ用電極 34 スルーホール 36a〜36d,38a〜38d,40a〜40d,4
2a〜42d,44a〜44d 外部電極 50 ダブルL型フィルタ 60 L型フィルタ 62a〜62d フィルタ素子 64 磁性体部分 66 誘電体部分 68a〜68c 磁性体シート 70a,70b インダクタ用電極 72 スルーホール 74a〜74c 誘電体シート 76a,76b コンデンサ用電極 78a〜78d,80a〜80d,82a〜82d 外
部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 41/04 B 8019−5E H03H 7/01 Z 8321−5J

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれが積層されかつ接合される複数
    のフィルタ素子を有する電子部品であって、 前記複数のフィルタ素子は、それぞれ、 磁性体部分、 前記磁性体部分の内部に形成されるインダクタ用電極、 前記磁性体部分に積層されかつ接合される回路素子部
    分、 前記回路素子部分の内部に形成される回路素子用電極、
    および前記インダクタ用電極および前記回路素子用電極
    に接続される外部電極を含む、電子部品。
  2. 【請求項2】 前記回路素子部分は誘電体部分であり、
    前記回路素子用電極はコンデンサ用電極である、請求項
    1の電子部品。
  3. 【請求項3】 前記回路素子部分はバリスタ特性を有す
    るバリスタ部分であり、前記回路素子用電極はバリスタ
    用電極である、請求項1の電子部品。
  4. 【請求項4】 それぞれの内部にインダクタ用電極を有
    する複数の磁性体部分を準備する工程、 それぞれの内部に回路素子用電極を有する複数の回路素
    子部分を準備する工程、 前記複数の磁性体部分および前記複数の回路素子部分を
    交互に積層しかつ接合する工程、および前記インダクタ
    用電極および前記回路素子用電極に接続される外部電極
    を形成する工程を含む、電子部品の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記複数の回路素子部分を準備する工程
    は、それぞれの内部にコンデンサ用電極を有する複数の
    誘電体部分を準備する工程を含む、請求項4の電子部品
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記複数の回路素子部分を準備する工程
    は、それぞれの内部にバリスタ用電極を有する複数のバ
    リスタ部分を準備する工程を含む、請求項4の電子部品
    の製造方法。
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